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特許拒絶査定不服審判

2024-003820

情報処理装置および情報処理装置の制御方法

審判番号
2024-003820
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2022-128587外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2024年03月05日
審決日
2024年09月25日
公報発行日
2024年12月27日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (G06F) / P18 .575-Z (G06F) / P18 .113-Z (G06F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第1項第3号、特許法第17条の2第3項、特許法第37条、特許法第17条の2第4項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2022-128587「情報処理装置および情報処理装置の制御方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 4年11月30日出願公開、特開2022-176950〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、平成30年9月28日に出願した特願2018-185507号の一部を令和4年8月12日に新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯は以下の通りである。 令和 4年 8月12日 :上申書の提出 令和 5年 8月18日付け:拒絶理由通知書 令和 5年10月20日 :意見書、手続補正書の提出 令和 5年11月28日付け:拒絶査定 令和 6年 3月 5日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和 6年 4月 8日 :前置報告 令和 6年 5月17日 :上申書の提出 第2 令和6年3月5日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和6年3月5日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正について(補正の内容) (1)本件補正後の特許請求の範囲 本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正箇所である。) 「【請求項1】 表示手段、および、 認証を受けるユーザを選択するための選択操作を受け付けることが可能な所定情報を含む主表示領域を有するログイン画面を予め登録されたユーザ情報に基づいて前記表示手段に表示させる制御手段を備え、 前記ログイン画面は、登録済の全ての前記ユーザ情報に基づく全ての前記所定情報を含むとともに、新規の前記ユーザ情報を登録するための新規登録操作を受け付けるボタンを必須要素として含み、 前記制御手段は、前記新規のユーザ情報の登録に際して、前記新規登録操作を行うためのユーザ登録画面を、前記主表示領域の一部を覆うように前記表示手段に表示させる、情報処理装置。」 (2)本件補正前の特許請求の範囲 本件補正前の、令和5年10月20日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。 「【請求項1】 表示手段、および、 認証を受けるユーザを選択するための選択操作を受け付けることが可能な所定情報を含むログイン画面を予め登録されたユーザ情報に基づいて前記表示手段に表示させる制御手段を備え、 前記ログイン画面は、登録済の全ての前記ユーザ情報に基づく全ての前記所定情報を含むとともに、新規の前記ユーザ情報を登録するための新規登録操作を受け付けるボタンを必須要素として含む、情報処理装置。」 2 補正の適否 本件補正における「所定情報を含む主表示領域を有するログイン画面」との事項、及び「前記制御手段は、前記新規のユーザ情報の登録に際して、前記新規登録操作を行うためのユーザ登録画面を、前記主表示領域の一部を覆うように前記表示手段に表示させる」との事項は、それぞれ、本願の図3及び図7に記載されたものであるから、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に適合するものである。 また、本件補正前に受けた拒絶理由通知において特許することができないものか否かについて判断が示された発明と、本件補正後の特許請求の範囲に記載された事項により特定される発明とが、特許法第37条の発明の単一性の要件を満たす一群の発明に該当するものであるから、本件補正は、特許法第17条の2第4項の規定に適合するものである。 そして、本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「ログイン画面」及び「制御手段」について、上記のとおり限定を付加するものであって、本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものであるところ、以下に再掲する。なお、A~Eの符号は、説明のために当審で付したものであり、以下、各符号が付された構成を「構成要件A」~「構成要件E」という。 「【請求項1】 A 表示手段、および、 B 認証を受けるユーザを選択するための選択操作を受け付けることが可能な所定情報 を含む主表示領域を有するログイン画面を予め登録されたユーザ情報に基づいて前記表示手段に表示させる制御手段を備え、 C 前記ログイン画面は、登録済の全ての前記ユーザ情報に基づく全ての前記所定情報を含むとともに、新規の前記ユーザ情報を登録するための新規登録操作を受け付けるボタンを必須要素として含み、 D 前記制御手段は、前記新規のユーザ情報の登録に際して、前記新規登録操作を行うためのユーザ登録画面を、前記主表示領域の一部を覆うように前記表示手段に表示させる、 E 情報処理装置。」 (2)引用文献の記載事項 ア 引用文献1 (ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2017-019197号公報(以下、「引用文献1」という。)には、次の記載がある。(下線は当審で付したものである。) A 「【0018】 <ハードウエア構成> 図2は、MFP101のハードウエア構成を示す図である。MFP101は、その内部に、コントローラユニット216、プリンタ部212、スキャナ部214、操作部208、カードリーダ219を備える。コントローラユニット216は、LAN100や公衆回線(例えば、PSTNまたはISDN等)と接続し、画像データやデバイス情報の入出力を行なう。 ・・・(中略)・・・ 【0021】 操作部208は、LCDを有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、操作画面を表示するとともに、表示されている画面内のキーが押下される(指等でタッチされる)と、その位置情報を操作部インタフェース207経由でCPU201に伝える。また操作部208は、各種の操作キー(ハードウェアキー)として例えばスタートキー、ストップキー、IDキー、及びリセットキーを備える。 ・・・(中略)・・・ 【0023】 コントローラユニット216は、MFP101の制御を行う装置である。コントローラユニット216は、CPU201、RAM202、ROM203、HDD204、ネットワークインタフェース205、モデム206、操作部インタフェース207、イメージバスインタフェース220及び外部インタフェース218を有する。これらのユニットはシステムバス209に接続されている。また、コントローラユニット216は、ラスタイメージプロセッサ、プリンタインタフェース211、スキャナインタフェース213、画像処理部217を有する。これらのユニットは、画像データを高速で転送する画像バス215に接続されている。 【0024】 CPU201は、MFP101を制御するプロセッサである。RAM202は、CPU201が動作するためのシステムネットワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記録するための画像メモリでもある。ROM203は、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。HDD204は、ハードディスクドライブであり、システムを制御するための各種プログラム、画像データ、ユーザ認証・識別に必要なユーザ情報等を格納する。 【0025】 操作部インタフェース207は、操作部208とのインタフェース部であり、表示するデータを操作部208に対して出力する。操作部インタフェース207は、操作部208からユーザが入力した情報をCPU201に伝える。」 B「【0035】 次にログインアプリ320について説明する。ログインアプリ320は、認証方式設定部321とユーザ管理部322とログイン画面表示部324を有する。認証方式設定部321は、認証方式を設定する。本実施形態では、認証方式として、3つ説明する。1つは、ICカードを利用したカード認証方式である。もう1つは、操作部208のキーボードを介してユーザに入力されるユーザ名及びパスワードを利用したキーボード認証方式である。そして、アイコン選択画面に表示されるユーザアイコンの選択によりログインを許可するアイコン選択方式である。それ以外にも、静脈などの人間の身体的特徴を使って個人を識別する生体認証方式などがあるがここでは割愛する。なお本実施形態で特に重要であるのはアイコン選択方式である。 【0036】 アイコン選択方式とは、ログインアプリ320が、ユーザテーブルに登録されているユーザ名及びそのユーザ名に対応するアイコン画像を、操作部208のログイン画面に一覧表示する方法である。この方法によれば、ユーザは、ログイン画面上の自身のアイコンを選択するだけで、簡単にログインが可能になる。このログイン方法は、パスワードやカード情報などの個人情報の入力なしにMFP101へのログインが許可される。すなわち厳格なユーザ認証は行われない。そのため、上述したカード認証方式やキーボード認証方式に比べてセキュリティ面では劣る。しかし、簡単な操作でログインユーザを特定できる、というメリットもある。すなわち、ユーザ名の選択操作のみによりユーザにログインさせ、ログインしたユーザに応じたMFPのカスタマイズ機能(パーソナライズ機能ともいう)を提供する場合などに有効である。」 C「【0044】 ログイン画面表示部324は、ログイン画面の表示制御を実行する。例えば認証方式設定部321にてカード認証方式が設定されている場合、例えば「ICカードをカードリーダにかざしてください」といったメッセージを含む認証画面を表示する。キーボード認証方式が設定されている場合、例えば、「ユーザ名とパスワードを入力してください」といった認証画面を表示する。また、認証方式としてアイコン選択方式が設定されている場合には、後述する図4(b)又は(c)のようなログイン画面を操作部208に表示する。」 D「【0046】 <ユーザアイコン選択画面の例> 図4(b)を用いて、アイコン選択方式が設定されている場合においてログイン画面表示部324により操作部208に表示されるUI画面について説明する。ログイン画面410は、所定の条件に合致する場合に表示される。具体的には、認証方式設定部321にて、「MFPの利用時にユーザ認証を要求するモード」が設定されている場合は、MFP101の起動時やログアウト直後に表示される。一方、「アプリ選択時に認証を要求する(機能別認証モード)」が設定されている場合は、後述するアプリ選択画面600でアプリケーションが選択された時に表示される。つまり、ログイン画面410がどのタイミングで表示されるかは、認証方式設定部321の設定による。 【0047】 ユーザアイコン411~416は、MFP101へのログインが許可されるユーザを識別するためのアイコンである。ユーザは、表示されたユーザアイコン411~416の何れかを選択するだけで、簡単にログインすることが可能になる。本実施形態では、1画面に表示できるユーザのアイコンは6個までである。1画面に全てのユーザに対応するアイコンが表示できない場合にはフリック操作により画面遷移し、次のユーザアイコンを表示させる。 【0048】 ユーザ登録ボタン415は、ユーザアカウントを新規に登録するためのボタンである。ユーザ登録ボタン415は、図4(a)の第2の登録方法402が有効に設定されている場合のみ表示される。ユーザ登録ボタン415が押下されると、図5(a)のユーザ登録画面500に遷移し、ユーザ名501、パスワード502、カードID503、メールアドレス504、アイコン505を登録することができる。この登録作業が完了すると、ユーザアカウントが新規に図14のユーザテーブルに追加される。ユーザ名501は、ログインが許可されるユーザを識別するための識別情報の一例である。なお、ユーザ名501は必須項目であり、パスワード502、カードID503、メールアドレス504、及びアイコン505は任意項目である。 【0049】 ユーザ編集ボタン416は、登録済のユーザアカウントを編集するためのボタンである。ユーザ編集ボタン416が押下されると、図5(b)のユーザ編集画面510に遷移し、ユーザ名501以外の項目、すなわち、パスワード502、カードID503、メールアドレス504、アイコン505を追加したり編集したりすることができる。 【0050】 ユーザフィルタ指定ボタン417は、ユーザアイコンをフィルタして表示させるためのボタンである。ユーザフィルタ指定ボタン417で「全て表示」が選択されると、図14のユーザテーブルに登録されている全てのユーザ名をアイコン画像と共に表示する。一方、ユーザフィルタ指定ボタン417で「プリント」が選択されると、図4(c)のように、ユーザテーブルに登録されるユーザのうち、文書保持ユーザに対応するアイコン画像のみが表示される。本実施形態では、ユーザテーブルにUser1~6が6名のユーザが登録されており、そのうち文書保持ユーザは、User1、User2、User3、User5のみである。したがってこれらの文書保持ユーザのみがフィルタされて表示される。さらに図4(c)では、User1、User2、User3、User5が受信日時順にソートされて表示される。 【0051】 ソートボタン418は、ユーザアイコンをソートして表示させるためのボタンである。ソートボタン418で「名称順」が選択されると、ユーザテーブルに登録されているユーザ名を名称順でソートし表示する。」 E「【0068】 <ログイン画面表示時の動作> 図11は、ログインアプリ320が操作部208にログイン画面410を表示する際の動作を示すフローチャートである。図11のフローチャートに示す各ステップを実行するプログラムは、ROM203又はHDD204に記憶されている。また、各ステップは、CPU201が実行する。 【0069】 S1100で、ログインアプリ320は、ログイン画面の表示要求を受け付ける。次にS1101で、ログインアプリ320は、受け付けた表示要求が、アプリ選択画面600でパーソナルプリントアプリ310が選択された後に受け付けられた要求であるか否かを判断する。例えばMFP101が通常のモードで動作中は、ログイン画面はMFP101の起動時や他のユーザがログアウトした直後に表示される。したがってこのようなケースでは、S1101では「NO」と判断される。一方、例えば、MFP101のモードによっては、アプリケーション選択時にログイン画面を表示する場合がある(上述した「機能別認証モード」)。MFP101が機能別認証モードで動作しており、かつ、アプリ選択画面600画面でパーソナルプリントアプリ310が選択された場合は、S1101でYESと判断される。S1101でYESと判断する場合とは、換言すると、ユーザがMFP101を利用する目的が、事前に溜め置いた文書の印刷又は削除などの操作をする事である可能性が高い。そこで、ログイン画面を表示する際に、文書保持ユーザのみを表示したり、文書保持ユーザを優先して表示したりすることが好ましい。そこで、本実施形態では、ログインアプリ320が文書保持ユーザのリストをパーソナルプリントアプリ310から取得するため、S1103へと処理を進める。なお、機能別認証モードで動作中であっても、アプリ選択画面600でパーソナルプリントアプリ310以外のアプリ(コピーアプリ301や送信アプリ302)が選択された場合は、S1101でNOと判断され、処理をS1102に進める。 【0070】 S1102では、ログインアプリ320は、ジョブ保持ユーザの表示要求をするべきか否かを確認する。ジョブ保持ユーザの表示要求をする場合とは、例えば、フィルタの指定として「プリント」が指定されている場合等が該当する。S1102でYESと判断された場合はS1103に処理を進める。 【0071】 S1103では、ログインアプリ320は、ユーザリスト取得用のコールバック関数がパーソナルプリントアプリ310から登録されているか否かを確認する。ユーザリスト取得用のコールバック関数がパーソナルプリントから登録されていると判定された場合(S1103でYES)、処理をS1104へ進め、ユーザリスト取得用のコールバック関数が登録されていないと判定された場合、処理をS1111へ進める。 【0072】 S1104では、ログインアプリ320は、S904で登録されたコールバック関数を利用し、文書保持ユーザのリストの取得要求を送信する。S1105では、パーソナルプリントアプリ310は、ログインアプリ320からS1104で送信されたユーザリスト取得要求を受け付ける。S1106では、パーソナルプリントアプリ310は、図12に示す文書保持ユーザのリストを、ログインアプリ320に送信する。なお、パーソナルプリントアプリ310により送信される文書保持ユーザのリストは、印刷データの受信順にソートされている。 【0073】 S1107では、ログインアプリ320は、パーソナルプリントアプリ310が送信した、印刷データの受信順にソートされた文書保持ユーザのリストを取得する。 【0074】 S1108では、ログインアプリ320は、S1107でパーソナルプリントアプリ310から取得した文書保持ユーザのリストの上から順番に1つずつ文書保持ユーザを抽出する。そして、該文書保持ユーザが、ユーザ管理部322内のユーザテーブルに登録されているか否かを判断する(S1109)。 【0075】 文書保持ユーザがユーザテーブルに登録されていない場合とは、例えば、次のような場合である。すなわち、パーソナルプリントアプリ310によりHDD204に溜め置き文書として格納されているが、当該溜め置き文書の所有者のユーザアカウントがログインアプリ320により削除されている場合である。 【0076】 S1109で、ログインアプリ320により、S1008の処理の結果、文書保持ユーザがユーザテーブルに登録されていると判断された場合、S1110へ処理を進め、当該文書保持ユーザをログイン画面生成用のユーザリストに追加する(S1110)。ログイン画面生成用のユーザリストは、ログイン画面に表示すべきユーザのリストである。このユーザリストにユーザが追加されると、後述するS1118の処理で、ユーザのアイコン画像やユーザ名が表示されることとなる。 【0077】 S1109で、ログインアプリ320により、S1108の処理の結果、文書保持ユーザがユーザテーブルに登録されていないと判断した場合、ログイン画面生成用のユーザリストへの追加処理を行うことなく、S1111に処理を進める。 【0078】 S1110では、ログインアプリ320は、S1107で取得したジョブ保持ユーザのリストに記載されている全てのジョブ保持ユーザについて確認したかどうかを判断する。確認していなければ、S1108に戻り、次のジョブ保持ユーザについてS1109~S1110の処理を実行する。一方、全てのジョブ保持ユーザについての確認が終了した場合、S1116に進む。 【0079】 S1116では、ログインアプリ320は、ログイン画面生成用のユーザリストに記載されているレコードが0件か否かを判定し、0件と判定された場合には、S1118へ処理を進め、1件以上存在すると判定された場合には、S1117へ処理を進める。 【0080】 S1117では、ログインアプリ320は、ユーザテーブル(図14)から各ユーザに紐付くユーザ識別情報を取得する。取得するユーザ識別情報は、図14に示すユーザ名1401やアイコン画像1406が該当する。 【0081】 S1118では、ログインアプリ320は、ログイン画面を操作部208に表示する。なお、もしS1116で、ログイン画面生成用のユーザリストに記載されているレコードが0件と判定された場合には、ユーザアイコン画像なしのログイン画面を表示する。レコードが1件以上存在すると判定された場合には、S1117で取得したユーザに対応するアイコン画像とユーザ名を付加したログイン画面(図4(b)又は(c)を参照)を生成し、操作部208に表示する。 【0082】 S1112~S1115は、ログイン画面に表示するユーザアイコンについてフィルタ又はソートの要求があった場合の処理である。これらの要求は、例えば、図4(b)又は図4(c)のログイン画面410のユーザフィルタ指定ボタン417又はソートボタン418を介してユーザにより指示される。 【0083】 S1112において、ログインアプリ320は、要求された内容がフィルタ要求かソート要求かを判断する。フィルタ要求であると判断した場合、S1113に進み、ユーザテーブルに登録されているユーザを特定のフィルタ条件でフィルタし、フィルタ後のユーザをログイン画面生成用のユーザリストに追加する(S1115)。特定の条件とは、例えば、所定時間内にログインしたユーザであるとか、所定の文字列を含むユーザ名を持つユーザであるとか、様々な条件が考えられる。 【0084】 S1114では、ログインアプリ320は、ユーザテーブルに登録されているユーザを特定のソート条件でソートして、ソート後のユーザをログイン画面用のユーザリストに追加する(S1115)。特定のソート条件とは、例えば、名称順や最終ログイン日時順など様々な条件が考えられる。さらには、ジョブ保持ユーザをジョブ保持ユーザ以外のユーザより優先して表示することなども考えられる。ジョブ保持ユーザに基づきソート処理を実行する場合には、パーソナルプリントアプリ310からジョブ保持ユーザリストを取得し、当該リストに基づいてソート処理を実行する。 【0085】 以上のように、上記実施形態における印刷装置は、アイコン選択方式におけるログイン画面を表示する際に、パーソナルプリントアプリから文書保持ユーザの情報を取得する。そして当該印刷装置は、取得した文書保持ユーザの情報を加味したログイン画面の表示を行う。すなわち、ユーザテーブルに登録されているユーザのうち文書保持ユーザのみを表示させたり、文書保持ユーザを優先表示させたり、文書保持ユーザ情報のソート順序に従ってユーザの一覧を前記ログイン画面に表示させたりすることができる。 【0086】 なお、図11では示していないが、表示されたログイン画面で、ユーザアイコンを押下することで、該当するユーザでMFP101にログインする。そして、前記ユーザがログインしている状態で、文書一覧画面を表示すると、前記ユーザの文書のみが一覧表示されるので、自身の文書を簡単に探し出すことができる。」 F「【図2】 [図:0001417501000001.jpg] 」 G「【図4】 [図:0001417501000002.jpg] 」 H「【図5】 [図:0001417501000003.jpg] 」 (イ)引用文献1の記載について検討する。 a 上記(ア)Aの段落0018の「MFP101は、その内部に、コントローラユニット216、・・・、操作部208・・・を備える。」との記載、上記(ア)Aの段落0021の「操作部208は、LCDを有し・・・」との記載、上記(ア)Aの段落0023の「コントローラユニット216は、CPU201・・・を有する」との記載、及び上記(ア)Fの図2の記載から、引用文献1には、“LCD”、および、“CPU201”を備える“MFP101”が記載されているといえる。 b 上記(ア)Dの段落0047の「ユーザアイコン411~416は、MFP101へのログインが許可されるユーザを識別するためのアイコンである。ユーザは、表示されたユーザアイコン411~416の何れかを選択するだけで、簡単にログインすることが可能になる。」との記載、及び上記(ア)Eの段落0086の「なお、図11では示していないが、表示されたログイン画面で、ユーザアイコンを押下することで、該当するユーザでMFP101にログインする。」との記載から、引用文献1には、“MFP101へのログインが許可されるユーザを識別するためのアイコンであって、ユーザが何れかを選択するだけで簡単にログインすることが可能になるユーザアイコン411~416”が記載されている。 また、上記(ア)Gの図4(b)の記載から、“ユーザアイコン411~416が表示されるログイン画面”が読み取れる。 また、上記(ア)Bの段落0036の「ユーザテーブルに登録されているユーザ名及びそのユーザ名に対応するアイコン画像」との記載、及び上記(ア)Eの段落0080~0081の「S1117では、ログインアプリ320は、ユーザテーブル(図14)から各ユーザに紐付くユーザ識別情報を取得する。取得するユーザ識別情報は、図14に示すユーザ名1401やアイコン画像1406が該当する。」、「S1118では、ログインアプリ320は、ログイン画面を操作部208に表示する。」、「S1116で、ログイン画面生成用のユーザリストに記載されている・・・レコードが1件以上存在すると判定された場合には、S1117で取得したユーザに対応するアイコン画像とユーザ名を付加したログイン画面(図4(b)又は(c)を参照)を生成し、操作部208に表示する。」との記載から、引用文献1には、“ログインアプリ320は、ユーザテーブルから各ユーザに紐付くユーザ識別情報(ユーザテーブルに登録されているユーザ名及びそのユーザ名に対応するアイコン画像)を取得し、これらを付加したログイン画面を生成し、操作部208に表示すること”が記載されているといえる。 言い換えると、引用文献1には、“ログイン画面を、ユーザテーブルに登録されているユーザ名及びアイコン画像を付加して生成して操作部208に表示するログインアプリ320”が記載されているといえる。 ここで、上記(ア)Eの段落0068の「図11は、ログインアプリ320が操作部208にログイン画面410を表示する際の動作を示すフローチャートである。・・・また、各ステップは、CPU201が実行する。」との記載から、ログインアプリ320が実行する動作は、CPU201が実行する動作である。また、上記(ア)Aの段落0021の「操作部208は、LCDを有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、操作画面を表示するとともに、表示されている画面内のキーが押下される(指等でタッチされる)と、その位置情報を操作部インタフェース207経由でCPU201に伝える。」との記載から、“操作部208に表示する”ことは、“操作部208のLCDに表示する”ことに他ならない。 以上を総合すると、引用文献1には、“MFP101へのログインが許可されるユーザを識別するためのアイコンであって、ユーザが何れかを選択するだけで簡単にログインすることが可能になるユーザアイコン411~416が表示されるログイン画面を、ユーザテーブルに登録されているユーザ名及びアイコン画像を付加して生成してLCDに表示するCPU201”が記載されている。 c(a)上記(ア)Dの段落0050の「ユーザフィルタ指定ボタン417で「全て表示」が選択されると、図14のユーザテーブルに登録されている全てのユーザ名をアイコン画像と共に表示する。」との記載から、引用文献1には、“ユーザフィルタ指定ボタン417で「全て表示」が選択されると、ユーザテーブルに登録されている全てのユーザ名がアイコン画像と共に表示される”ことが記載されている。 (b)また、上記(ア)Eの段落0082~0083の「S1112~S1115は、ログイン画面に表示するユーザアイコンについてフィルタ又はソートの要求があった場合の処理である。これらの要求は、例えば、図4(b)又は図4(c)のログイン画面410のユーザフィルタ指定ボタン417又はソートボタン418を介してユーザにより指示される。」、「S1112において、ログインアプリ320は、要求された内容がフィルタ要求かソート要求かを判断する。フィルタ要求であると判断した場合、S1113に進み、ユーザテーブルに登録されているユーザを特定のフィルタ条件でフィルタし、フィルタ後のユーザをログイン画面生成用のユーザリストに追加する(S1115)。」との記載、上記(ア)Eの段落0076の「ログイン画面生成用のユーザリストは、ログイン画面に表示すべきユーザのリストである。このユーザリストにユーザが追加されると、後述するS1118の処理で、ユーザのアイコン画像やユーザ名が表示されることとなる。」との記載、上記(ア)Eの段落0079~0081の「S1116では、ログインアプリ320は、ログイン画面生成用のユーザリストに記載されているレコードが0件か否かを判定し、・・・1件以上存在すると判定された場合には、S1117へ処理を進める。」、「S1117では、ログインアプリ320は、ユーザテーブル(図14)から各ユーザに紐付くユーザ識別情報を取得する。取得するユーザ識別情報は、図14に示すユーザ名1401やアイコン画像1406が該当する。」、「S1118では、ログインアプリ320は、ログイン画面を操作部208に表示する。」、「S1116で、ログイン画面生成用のユーザリストに記載されている・・・レコードが1件以上存在すると判定された場合には、S1117で取得したユーザに対応するアイコン画像とユーザ名を付加したログイン画面(図4(b)又は(c)を参照)を生成し、操作部208に表示する。」の記載から、引用文献1には、“ユーザフィルタ指定ボタン417でフィルタ要求が指示されると、ユーザテーブルに登録されているユーザを特定のフィルタ条件でフィルタし、フィルタ後のユーザをログイン画面生成用のユーザリストに追加し、ログイン画面生成用のユーザリストに記載されているユーザのアイコン画像とユーザ名を付加したログイン画面を生成し、操作部208に表示する”ことが記載されている。 そして、この記載部分には、フィルタ条件についての具体的な記載はないものの、上記(a)の検討を踏まえれば、“ユーザフィルタ指定ボタン417で「全て表示」が選択された場合”には、ユーザテーブルに登録されている全てのユーザを、ログイン画面生成用のユーザリストに追加しているものと認められる。 (c)上記(a)、(b)のことから、引用文献1には、“ユーザフィルタ指定ボタン417で「全て表示」が選択された場合のログイン画面は、ユーザテーブルに登録されている全てのユーザに対応するユーザ名及びアイコン画像が付加されたものである”ことが記載されているといえる。 (d)上記(ア)Dの段落0048の「ユーザ登録ボタン415は、ユーザアカウントを新規に登録するためのボタンである。ユーザ登録ボタン415は、図4(a)の第2の登録方法402が有効に設定されている場合のみ表示される。ユーザ登録ボタン415が押下されると、図5(a)のユーザ登録画面500に遷移し、ユーザ名501、パスワード502、カードID503、メールアドレス504、アイコン505を登録することができる。この登録作業が完了すると、ユーザアカウントが新規に図14のユーザテーブルに追加される。」との記載、及び上記(ア)Gの図4(a)、図4(b)の記載から、引用文献1には、“第2の登録方法402が有効に設定されている場合のログイン画面は、ユーザアカウントを新規に登録するために押下されるユーザ登録ボタン415を含むものである”ことが記載されている。 (e)上記(a)~(d)の記載を総合すると、引用文献1には、“ユーザフィルタ指定ボタン417で「全て表示」が選択された場合であって第2の登録方法402が有効に設定されている場合のログイン画面は、ユーザテーブルに登録されている全てのユーザに対応するユーザ名及びアイコン画像が付加されたものであって、ユーザアカウントを新規に登録するために押下されるユーザ登録ボタン415を含むものである”ことが記載されているといえる。 d 上記(ア)Dの段落0048の「ユーザ登録ボタン415が押下されると、図5(a)のユーザ登録画面500に遷移し、ユーザ名501、パスワード502、カードID503、メールアドレス504、アイコン505を登録することができる。」との記載、上記(ア)Gの図4(b)の記載、及び上記(ア)Hの図5(a)の記載から、引用文献1には、“ログイン画面に含まれるユーザ登録ボタン415が押下されると、ログイン画面からユーザ登録画面500に遷移する”ことが記載されている。 ここで、上記(ア)Bの段落0035の「ログインアプリ320は、認証方式設定部321とユーザ管理部322とログイン画面表示部324を有する。」との記載、上記(ア)Cの段落0044の「ログイン画面表示部324は、ログイン画面の表示制御を実行する。」との記載、及び上記(ア)Eの段落0068の「図11は、ログインアプリ320が操作部208にログイン画面410を表示する際の動作を示すフローチャートである。」、「また、各ステップは、CPU201が実行する。」との記載によれば、ログイン画面の表示制御はCPU201によって行われているものであるから、ログイン画面からユーザ登録画面500に遷移する処理もCPU201によって行われているものである。 そうすると、引用文献1には、“CPU201は、ログイン画面に含まれるユーザ登録ボタン415が押下されると、ログイン画面からユーザ登録画面500に遷移させる”ことが記載されている。 (ウ)引用発明 上記(ア)、(イ)の検討によれば、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「LCD、および、 MFP101へのログインが許可されるユーザを識別するためのアイコンであって、ユーザが何れかを選択するだけで簡単にログインすることが可能になるユーザアイコン411~416が表示されるログイン画面を、ユーザテーブルに登録されているユーザ名及びアイコン画像を付加して生成してLCDに表示するCPU201を備え、 ユーザフィルタ指定ボタン417で「全て表示」が選択された場合であって第2の登録方法402が有効に設定されている場合のログイン画面は、ユーザテーブルに登録されている全てのユーザに対応するユーザ名及びアイコン画像が付加されたものであって、ユーザアカウントを新規に登録するために押下されるユーザ登録ボタン415を含むものであり、 CPU201は、ログイン画面に含まれるユーザ登録ボタン415が押下されると、ログイン画面からユーザ登録画面500に遷移させる MFP101。」 イ 参考文献1 (ア)本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2016-192207号公報(以下、「参考文献1」という。)には、次の記載がある。(下線は当審で付したものである。) A「【0075】 -患者情報登録機能- 図8の機能選択画面において、患者情報ボタン506が選択された場合、医療情報サーバ10は、患者情報登録機能を実行する。患者情報登録機能は、医療関係者による患者基本情報101aの手入力を受け付ける機能である。患者情報登録機能により入力された患者基本情報101aは、患者基本情報DB101に格納される。 図8の機能選択画面において、患者情報ボタン506が選択されると、図17に示す患者情報一覧画面が表示される。図17の例では、当日に新規登録された患者の一覧が表示されている。 図17の患者情報一覧画面には、新規登録ボタン620があり、これが選択されると、患者新規登録画面620aがポップアップする。患者新規登録画面620aでは、患者基本情報101a(患者ID、氏名、カナ氏名、生年月日、性別、及び疾患有無情報)をキーボード操作により入力できるようにされている。患者新規登録画面620aにおいて登録ボタン621が選択されると、入力された患者基本情報101aが患者基本情報DB101に登録される。」 B「【図17】 [図:0001417501000004.jpg] 」 ウ 参考文献2 (ア)本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2013-206226号公報(以下、「参考文献2」という。)には、次の記載がある。(下線は当審で付したものである。) A「【0118】 図13(B)は、ポップアップ画面が表示される場合の一例を示す第1の図である。図13(B)は、図13(A)においてボタン301が指示された場合を例に示している。図13(B)を参照して、ポップアップ画面310は操作画面300に重畳して表示されるが、ポップアップ画面310が有効部分に設定されるため、ポップアップ画面310以外の部分は、バックライト169から光が照射されないので、暗い表示となる。また、ポップアップ画面310は、テンキーのポップアップ画面を部品とし、テンキーのポップアップ画面を選択するコマンドが割り当てられた領域311を含む。」 B「【図13】 [図:0001417501000005.jpg] 」 (3)引用発明との対比 ア 本件補正発明と引用発明を対比する。 (ア)構成要件Aについて 引用発明の「LCD」は情報を“表示する手段”であるといえるから、構成要件Aの「表示手段」に相当する。 (イ)構成要件Bについて a 引用発明の「ユーザ」、「ログイン画面」は、それぞれ、構成要件Bの「ユーザ」、「ログイン画面」に相当する。 また、引用発明の「MFP101へのログインが許可されるユーザ」は、ログインすることで“認証を受ける”者であるから、構成要件Bの「認証を受けるユーザ」に相当する。 また、引用発明の「ユーザアイコン411~416」は、ユーザが何れかを選択するだけで簡単にログインすることが可能になるものであるところ、ユーザが、ログインするために、何れかのアイコンを選択することができるということは、言い換えれば、「アイコン」は、「MFP101へのログインが許可されるユーザ」を選択するための“選択操作”を受け付けることが可能なものであるということに他ならない。 また、引用発明の「ユーザアイコン411~416」は、“画像情報”であるから、“所定情報”であるといえる。 したがって、引用発明の「MFP101へのログインが許可されるユーザを識別するためのアイコンであって、ユーザが何れかを選択するだけで簡単にログインすることが可能になるユーザアイコン411~416」は、構成要件Bの「認証を受けるユーザを選択するための選択操作を受け付けることが可能な所定情報」に相当する。 b 引用発明の「ユーザ名及びアイコン画像」、「CPU201」は、それぞれ、構成要件Bの「ユーザ情報」、「制御手段」に相当する。 引用発明の「ユーザアイコン411~416が表示されるログイン画面」に「ユーザアイコン411~416」が表示される“領域”が存在することは自明であり、当該“領域”を“主表示領域”と称することは任意であるから、上記aの検討を踏まえると、引用発明の「ログイン画面」は、構成要件Bの「認証を受けるユーザを選択するための選択操作を受け付けることが可能な所定情報を含む主表示領域」に相当する構成を有するといえる。 また、引用発明のユーザ名及びアイコン画像は「ユーザテーブルに登録されている」ものであるから、ユーザテーブルに“予め登録された”ものといえる。 また、上記(ア)より、引用発明の「LCD」は、構成要件Bの「表示手段」に相当する。 また、引用発明の「CPU201」が「ログイン画面」を「ユーザ名及びアイコン画像を付加して生成してLCDに表示する」ことは、ユーザ名及びアイコン画像に基づいてログイン画面をLCDに表示しているものといえるから、構成要件Bの「制御手段」が「ログイン画面」を「ユーザ情報に基づいて表示手段に表示させる」ことに相当する。 したがって、引用発明の「ユーザアイコン411~416が表示されるログイン画面をユーザテーブルに登録されているユーザ名及びアイコン画像を付加して生成してLCDに表示するCPU201」は、構成要件Bの「所定情報を含む主表示領域を有するログイン画面を予め登録されたユーザ情報に基づいて前記表示手段に表示させる制御手段」に相当する。 c 上記a、bの検討から、引用発明の「MFP101へのログインが許可されるユーザを識別するためのアイコンであって、ユーザが何れかを選択するだけで簡単にログインすることが可能になるユーザアイコン411~416が表示されるログイン画面を、ユーザテーブルに登録されているユーザ名及びアイコン画像を付加して生成してLCDに表示するCPU201」は、構成要件Bの「認証を受けるユーザを選択するための選択操作を受け付けることが可能な所定情報を含む主表示領域を有するログイン画面を予め登録されたユーザ情報に基づいて前記表示手段に表示させる制御手段」に相当する。 したがって、引用発明と本件補正発明とは、構成要件Bの「認証を受けるユーザを選択するための選択操作を受け付けることが可能な所定情報 を含む主表示領域を有するログイン画面を予め登録されたユーザ情報に基づいて前記表示手段に表示させる制御手段を備え」る点で一致する。 (ウ)構成要件Cについて a 上記(イ)aより、引用発明の「ユーザアイコン」は、構成要件Cの「所定情報」に相当する。 また、引用発明の「ユーザフィルタ指定ボタン417で「全て表示」が選択された場合であって第2の登録方法402が有効に設定されている場合」の「ログイン画面」は「ユーザテーブルに登録されている全てのユーザに対応するユーザ名及びアイコン画像が付加されたもの」であるから、「ログイン画面」には、ユーザテーブルに登録されている全てのユーザ名及びアイコン画像に基づく、全てのユーザに対応するユーザアイコンが含まれるものといえる。 そうすると、引用発明の「ユーザフィルタ指定ボタン417で「全て表示」が選択された場合であって第2の登録方法402が有効に設定されている場合のログイン画面は、ユーザテーブルに登録されている全てのユーザに対応するユーザ名及びアイコン画像が付加されたものである」ことは、構成要件Cの「ログイン画面」は「登録済の全てのユーザ情報に基づく全ての所定情報を含む」ことに相当する。 b 引用発明の「ユーザアカウントを新規に登録するために押下されるユーザ登録ボタン415」は、構成要件Cの「新規登録操作を受け付けるボタン」に相当する。 また、引用発明の「ユーザフィルタ指定ボタン417で「全て表示」が選択された場合であって第2の登録方法402が有効に設定されている場合のログイン画面」は、「第2の登録方法402が有効に設定」されれば、必ず「ログイン画面」に、「ユーザ登録ボタン415」が含まれることになるから、当該「ユーザ登録ボタン415」は、“必須要素”として当該「ログイン画面」に含まれているといえる。 したがって、引用発明の「ユーザフィルタ指定ボタン417で「全て表示」が選択された場合であって第2の登録方法402が有効に設定されている場合のログイン画面は、」「ユーザアカウントを新規に登録するために押下されるユーザ登録ボタン415を含」むことは、構成要件Cの「ログイン画面は、」「新規の前記ユーザ情報を登録するための新規登録操作を受け付けるボタンを必須要素として含」むことに相当する。 c 上記a、bの検討から、引用発明の「ユーザフィルタ指定ボタン417で「全て表示」が選択された場合であって第2の登録方法402が有効に設定されている場合のログイン画面は、ユーザテーブルに登録されている全てのユーザに対応するユーザ名及びアイコン画像が付加されたものであって、ユーザアカウントを新規に登録するために押下されるユーザ登録ボタン415を含」むことは、構成要件Cの「前記ログイン画面は、登録済の全ての前記ユーザ情報に基づく全ての前記所定情報を含むとともに、新規の前記ユーザ情報を登録するための新規登録操作を受け付けるボタンを必須要素として含」むことに相当する。 したがって、引用発明と本件補正発明とは、構成要件Cの「前記ログイン画面は、登録済の全ての前記ユーザ情報に基づく全ての前記所定情報を含むとともに、新規の前記ユーザ情報を登録するための新規登録操作を受け付けるボタンを必須要素として含」む点で一致する。 (エ)構成要件Dについて 上記(イ)bより、引用発明の「CPU201」は、本件補正発明の「制御手段」に相当する。 また、引用発明の「ユーザ登録画面500」は、本件補正発明の「ユーザ登録画面」に相当する。 また、引用発明の「ユーザ登録画面500」は、「ログイン画面に含まれるユーザ登録ボタン415が押下されると」、「ログイン画面から」「遷移する」画面であって、「ユーザ登録ボタン415」は「ユーザアカウントを新規に登録するために押下される」ものであるから、「ユーザ登録画面500」が“新規登録操作を行うための画面”であることは明らかであり、また、当該「ユーザ登録画面500」が、“新規のユーザ情報の登録に際して”表示されるものであることも明らかである。 また、引用発明の「ログイン画面からユーザ登録画面500に遷移させる」ことは、遷移させることでLCDにユーザ登録画面500を表示させるものであるから、構成要件Dの「ユーザ登録画面を、前記主表示領域の一部を覆うように前記表示手段に表示させる」こととは、後記する点で相違するものの、“ユーザ登録画面を、表示手段に表示させる”ことである点では一致する。 したがって、引用発明の「CPU201は、ログイン画面に含まれるユーザ登録ボタン415が押下されると、ログイン画面からユーザ登録画面500に遷移させる」ことと、構成要件Dの「前記制御手段は、前記新規のユーザ情報の登録に際して、前記新規登録操作を行うためのユーザ登録画面を、前記主表示領域の一部を覆うように前記表示手段に表示させる」こととは、後記する点で相違するものの、“前記制御手段は、前記新規のユーザ情報の登録に際して、前記新規登録操作を行うためのユーザ登録画面を、前記表示手段に表示させる”ことである点では一致する。 (オ)構成要件Eについて 上記(ア)~(エ)の検討を踏まえると、構成要件A~Dの構成に対応する構成を有し、CPU201による表示制御といった情報処理を行うものである引用発明の「MFP101」は、構成要件Eの「情報処理装置」に対応する。 イ 以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。 [一致点] 「表示手段、および、 認証を受けるユーザを選択するための選択操作を受け付けることが可能な所定情報を含む主表示領域を有するログイン画面を予め登録されたユーザ情報に基づいて前記表示手段に表示させる制御手段を備え、 前記ログイン画面は、登録済の全ての前記ユーザ情報に基づく全ての前記所定情報を含むとともに、新規の前記ユーザ情報を登録するための新規登録操作を受け付けるボタンを必須要素として含み、 前記制御手段は、前記新規のユーザ情報の登録に際して、前記新規登録操作を行うためのユーザ登録画面を、前記表示手段に表示させる、 情報処理装置。」 [相違点] 「前記制御手段は、前記新規のユーザ情報の登録に際して、前記新規登録操作を行うためのユーザ登録画面を」「前記表示手段に表示させる」にあたって、本件補正発明においては、「前記主表示領域の一部を覆うように」表示させるのに対し、引用発明においては、そのような特定がされていない点。 (4)判断 上記相違点について検討する。 ア 相違点について 引用発明は、「ログイン画面に含まれるユーザ登録ボタン415が押下された場合、ログイン画面からユーザ登録画面500に遷移する」ものである。 ここで、画面上のボタンが押下されることによって新たな画面を表示する場合に、新たな画面を、当該ボタンを有する画面の一部領域を覆うように表示させることは、例えば上記(2)イ、ウに示した参考文献1及び2に記載されているように、ポップアップ表示として当該技術分野における周知技術である。 そして、所定の画面上のボタンを押下した場合に表示される新たな画面を画面遷移によって表示するか、ポップアップ表示とするかは、当業者が必要に応じて適宜採用し得る設計的事項である。 そうすると、引用発明のユーザ登録ボタン415が押下された場合のユーザ登録画面500の表示処理において、参考文献1及び2に記載されたような周知技術を採用し、「前記新規のユーザ情報の登録に際して、前記新規登録操作を行うためのユーザ登録画面を、前記主表示領域の一部を覆うように前記表示手段に表示させる」構成とすることは当業者が容易に想到し得たことである。 イ そして、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明並びに参考文献1及び2に記載の周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものに過ぎず、格別顕著なものということはできない。 ウ したがって、本件補正発明は、引用発明並びに参考文献1及び2に記載の周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 (5)請求人の主張について ア 請求人は、審判請求書において、以下のとおり主張している。 「(4)本願発明と引用発明との対比 前述しましたように、本願請求項1に記載の発明は、殊に、制御手段は、新規のユーザ情報の登録に際して、新規登録操作を行うためのユーザ登録画面を、ログイン画面の主表示領域の一部を覆うように表示手段に表示させる点に、つまりユーザ登録画面がログイン画面よりも小さい小画面として表示される点に、特徴を有します。 この特徴によって、ユーザ登録画面による新規登録操作が行われた後は、当該ユーザ登録画面からログイン画面に戻ることを、ユーザに対して暗示することができ、このことは、新規登録操作の容易性の向上に寄与する、という顕著な作用効果を奏します。 これに対して、引用文献1~4のいずれにも、本願請求項1に記載の発明の特徴について、何ら開示されておらず、それを示唆する記載もありません。 したがいまして、各引用文献1~4のいずれに記載された発明によっても、また、これらをどのように組み合わせたとしても、本願請求項1に記載の発明により奏される顕著な作用効果を得ることなど、到底できません。」 イ しかしながら、本件補正発明の「前記新規のユーザ情報の登録に際して、前記新規登録操作を行うためのユーザ登録画面を、前記主表示領域の一部を覆うように前記表示手段に表示させる」ことについては、上記(4)で判断したとおり、当業者が容易に想到し得たものである。 したがって、請求人の主張は採用することができない。 3 本件補正についてのむすび よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。 第3 本願発明について 1 本願発明 令和6年3月5日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和5年10月20日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし10に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1に係る発明は、本願の出願前に頒布された下記の引用文献1に記載された発明と同一であるから、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができない、というものである。 引用文献1:特開2017-019197号公報 3 引用文献 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1の記載事項は、前記第2の[理由]2(2)アに記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、「ログイン画面」が「主表示領域を有する」ことに係る限定事項、及び「前記制御手段は、前記新規のユーザ情報の登録に際して、前記新規登録操作を行うためのユーザ登録画面を、前記主表示領域の一部を覆うように前記表示手段に表示させる」ことに係る限定事項を削除したものである。 そして、上記第2(3)の対比を踏まえると、本願発明と引用発明とは、 「表示手段、および、 認証を受けるユーザを選択するための選択操作を受け付けることが可能な所定情報を含むログイン画面を予め登録されたユーザ情報に基づいて前記表示手段に表示させる制御手段を備え、 前記ログイン画面は、登録済の全ての前記ユーザ情報に基づく全ての前記所定情報を含むとともに、新規の前記ユーザ情報を登録するための新規登録操作を受け付けるボタンを必須要素として含む、 情報処理装置。」 の点で一致するといえるので、本願発明と引用発明との間に相違点はない。 したがって、本願発明は、引用文献1に記載された発明である。 第4 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用文献1に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2024-003820

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