特許拒絶査定不服審判
2024-000783
モバイルデバイスを用いて身体機能測定値を得るためのシステムおよび方法
- 審判番号
- 2024-000783
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2022-006430
- 請求日
- 2024年01月17日
- 審決日
- 2025年07月14日
- 公報発行日
- 2025年12月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】クアルコム,インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】村山 靖彦
- 【請求人代理人】黒田 晋平
- 審判長/審判官
- 審判長 南 宏輔
- 審判官 伊藤 幸仙
- 審判官 ▲高▼見 重雄
- 分類
- P18 .537-WZ (A61B) / P18 .121-WZ (A61B)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項特許法36条6項1号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第36条第6項第1号、特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2022-6430「モバイルデバイスを用いて身体機能測定値を得るためのシステムおよび方法」拒絶査定不服審判事件〔令和4年3月10日出願公開、特開2022-40338〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件出願(以下「本願」と記す。)は、2014年(平成26年)10月17日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2013年10月25日 アメリカ合衆国、2014年5月15日 アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願である特願2016-524006号の一部を令和2年4月9日に新たな特許とした特願2020-70420号の一部を令和4年1月19日に新たな特許出願とした出願であって、令和4年11月25日付けで拒絶理由が通知され、これに対し令和5年1月23日に意見書及び手続補正書が提出され、同年4月25日付けで拒絶理由(最後)が通知され、これに対し同年8月8日に意見書及び手続補正書が提出され、同年10月23日付けで同年8月8日付け手続補正に対する補正の却下の決定がなされると共に、同日付けで拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされたところ、令和6年1月17日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされ、同年5月31日付けで前置報告書が作成され、同年6月20日に上申書の提出がなされ、同年9月13日に上申書の提出がなされたものである。
その後当審合議体より、令和7年1月28日付けで拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)が通知され、これに対し同年3月31日に意見書及び手続補正書が提出され、さらに同年5月2日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。
第2 本願発明について
本願の請求項1ないし20に係る発明(以下「本願発明1ないし20」という。)は、令和7年5月2日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし20に記載された事項により特定されたとおりのものであり、そのうち請求項1に係る発明(本願発明1)は、以下の記載により特定される発明である。(下線は補正箇所を示すもので請求人が付与したもの。)
「【請求項1】
少なくとも1つの身体機能測定値を得るためのウェアラブルデバイスであって、
腕時計の一部として形成され、ユーザの第1の手に隣接するユーザの手首上にユーザによって装着可能に構成された外装体と、
前記外装体に物理的に結合された複数のセンサであって、前記複数のセンサのうちの第1のセンサは前記外装体に結合された第1の電極を備え、前記第1の電極はユーザの手首によって接触されるように配置されている、複数のセンサと、
前記第1のセンサの第2の電極を備えた多機能コンタクトボタンであって、前記多機能コンタクトボタンは、前記外装体に結合され、かつユーザの第2の手の指または親指によって接触されるように配置されていて、前記多機能コンタクトボタンは、(i) 動作の通常のモードにおいて前記ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力を受信するように構成され、(ii)前記ユーザ入力の受信に応答して、前記ウェアラブルデバイスを前記動作の通常のモードから測定モードへ移行させて、心電図(「ECG」)測定を開始し、(iii)前記ウェアラブルデバイスを前記動作の通常のモードから測定モードへ移行させて、前記複数のセンサのうちの第2のセンサと、LED光源とを使用して光電式容積脈波記録法(「PPG」)測定を開始することが可能であり、前記第2のセンサは少なくとも光検出器を備え、接触に基づいて、(i)、(ii)、(iii)、またはそれらの組み合わせを実行するように構成されていて、前記測定モードは、身体機能測定値を得るための要求を示しているユーザ対話に基づいて起動され、前記動作の通常のモードにおいて、前記ウェアラブルデバイスは、前記ユーザ入力なしにバックグラウンドでPPG測定を実施するように構成され、前記動作の通常のモードは前記測定モードと異なるモードであり、前記LED光源及び前記光検出器は、前記腕時計の時計部分の裏面において前記ユーザの手首によって接触されるように配置され、前記光検出器は、前記LED光源から出力された光の、前記ユーザの尺骨及び橈骨間に位置する血管からの反射光を受信するように構成される、多機能コンタクトボタンと、
前記外装体内に収容されていて、前記複数のセンサに結合されているプロセッサであって、前記プロセッサは、測定モードに移行するウェアラブルデバイスに応答して、前記第1の電極および第2の電極から受信される信号に基づいてECG測定値と、前記第2のセンサから受信され、前記LED光源及び前記光検出器を用いて取得されるユーザの血液量の変化を少なくとも含む信号に基づいてPPG測定値とを得るように構成されている、プロセッサとを備えているウェアラブルデバイス。」
第3 原査定の理由の概要
令和5年10月23日付け拒絶査定(原査定)の拒絶の理由は、令和5年4月25日付け拒絶理由通知書に記載した理由1-2であり、以下のとおりである。
理由1.(サポート要件)この出願は、特許請求の範囲の請求項1-20の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。
理由2.(進歩性)この出願の請求項1ないし20に係る発明は、その出願の原出願の優先日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献1ないし5に記載された発明に基いて、その出願の原出願の優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
●理由1について
請求項1、8、15に記載された「光検出器」が、発明の詳細な説明中の「光検出器」か「光センサ」か又はその両方を指すのかが不明瞭である。また、請求項1、8、15を引用する請求項2-7、9-14、16-20に係る発明についても、同様である。
●理由2について
請求項 1-20
引用文献 1-5
1.米国特許出願公開第2008/0294058号明細書
2.特開2002-165768号公報(周知技術を示す文献)
3.特開平11-299752号公報(周知技術を示す文献)
4.特開平11-318845号公報
5.米国特許出願公開第2008/0249382号明細書
第4 当審拒絶理由の概要
令和7年1月28日付けで当審より通知した拒絶理由の概要は以下のとおりである。
理由1:(サポート要件)本件出願は、特許請求の範囲の請求項1ないし20の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。
理由2:(明確性要件)本件出願は、特許請求の範囲の請求項1ないし20の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
●理由1について
請求項1に記載の「動作の通常のコース」は、本願明細書に記載された用語ではなく、同請求項1の記載より、(ア)「測定モード」ではない状態であること(イ)「前記外装体に結合され、かつユーザの第2の手の指または親指によって接触されるように配置されてい」る「多機能コンタクトボタン」により「(i)前記ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力を受信」できる状態であることという上記「(ア)及び(イ)」の状態が含まれることは読み取れるが、上記「(ア)及び(イ)」の状態以外は含まれないと特定するものではない。
また、同請求項1に記載の「前記動作の通常のコースは、バックグラウンドECG及びPPG測定を可能にし、」という記載に関連する本願明細書の段落【0053】ないし【0060】の記載より、本願の明細書の発明の詳細な説明には、「ユーザの第2の手の指または親指によって」「(i)前記ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力」が「多機能コンタクトボタン」に「受信」される「ユーザ」の「デバイス」の「操作」により「ECG測定」の「回路を完成」させる実施態様が記載されていると認められるものの、それ以外を含む任意の「動作の通常のコース」により、上記「バックグラウンドECG及びPPG測定を可能に」することが達成されるとはいえないため、本願発明1は、上記「バックグラウンドECG及びPPG測定を可能に」するという課題を解決できないものを含んでいる。
以上のことから、任意の「動作の通常のコース」により「バックグラウンドECG」「測定を可能に」する態様を含む本願発明1は、発明の詳細な説明に記載された発明であるとはいえない。
そして、本願の請求項1の記載を直接又は間接的に引用した発明である、または本願の請求項1の発明のカテゴリを変更した発明である、本願発明2ないし20についても、上記と同様の理由により、発明の詳細な説明に記載された発明であるとはいえない。
●理由2について
本願発明1は、「動作の通常のコース」という用語を用いて特定される発明であるが、本願の発明の詳細な説明には、「動作の通常のコース」という用語は記載されていないし、上記「動作の通常のコース」という用語が、本願の発明の詳細な説明から自明な用語であるとも認められないことから、上記「動作の通常のコース」という用語が何に対応するのかの対応関係も不明瞭となっている。以上のことから、上記「動作の通常のコース」という不明瞭な用語を用いて特定される発明である本願発明1は、明確であるとはいえない。
そして、本願の請求項1の記載を直接又は間接的に引用した発明である、または本願の請求項1の発明のカテゴリを変更した発明である、本願発明2ないし20についても、上記と同様の理由により、明確であるとはいえない。
第5 当審の判断
1.令和7年5月2日提出の手続補正書による請求項1の補正について
(1)令和7年5月2日提出の手続補正書による補正(以下「令和7年5月2日補正」という。)により、本願の請求項1には「動作の通常のコース」という記載はなくなり、代わりに「動作の通常のモード」という記載に変更されたものとなっている。
(2)本願の請求項1の「動作の通常のモード」については、当審拒絶理由の理由1で検討した「動作の通常のコース」(前記「第4」参照。)と同様に、
(ア)「測定モード」ではない状態であること
(イ)「前記外装体に結合され、かつユーザの第2の手の指または親指によって接触されるように配置されてい」る「多機能コンタクトボタン」により「(i)前記ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力を受信」できる状態であること
という上記「(ア)及び(イ)」の状態が含まれることは、請求項1の記載から読み取れるが、上記「(ア)及び(イ)」の状態以外は含まれないと特定するものではない。
(3)さらに、令和7年5月2日補正により、当審拒絶理由通知が対象とした令和6年1月17日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1における
「前記動作の通常のコースは、バックグラウンドECG及びPPG測定を可能にし、前記LED光源及び前記光検出器は、前記腕時計の時計部分の裏面において前記ユーザの手首によって接触されるように配置され、前記光検出器は、前記LED光源から出力された光の反射光を受信するように構成される、」
が
「前記動作の通常のモードにおいて、前記ウェアラブルデバイスは、前記ユーザ入力なしにバックグラウンドでPPG測定を実施するように構成され、前記動作の通常のモードは前記測定モードと異なるモードであり、前記LED光源及び前記光検出器は、前記腕時計の時計部分の裏面において前記ユーザの手首によって接触されるように配置され、前記光検出器は、前記LED光源から出力された光の、前記ユーザの尺骨及び橈骨の間に位置する血管からの反射光を受信するように構成される、」
と補正された。
(4)前記「(3)」に示した、本願の請求項1の「前記動作の通常のモードにおいて、前記ウェアラブルデバイスは、前記ユーザ入力なしにバックグラウンドでPPG測定を実施するように構成され」という技術事項については、請求人は令和7年5月2日提出の意見書において、その補正の根拠を本願の明細書の段落[0053][0055][0060]【図3】【図4】の記載を示し、「PPGに関しては、ウェアラブルデバイスの裏面とユーザの皮膚との物理的接触が保たれるため、バックグラウンド測定が可能です。」と述べている。
(5)本願の明細書及び図面(段落[0053][0055][0060]【図3】【図4】を含む)の記載については、以下のとおりである。(下線は当審で付与した。)
ア 「【0042】
PPG測定モジュール192は、プロセッサ110によって実行されると、光電式容積脈波記録法(PPG)測定値を得るように構成される。PPG測定値は、モバイルデバイス100を操作するユーザの血液量の測定値とすることができる。PPG測定値は、ユーザアクションに応答してPPG測定モジュール192によって得ることができる。PPG測定モジュール192は、PPG測定値を得るために、光源185と光センサ182とのインターフェースを構成することができる。PPG測定値が必要であることがユーザによって指示されると、PPG測定モジュール192は、光源185または複数の光源に、ユーザの身体の中に光を放射するように指示することができる。上記のように、放射された光は、ユーザの身体内の血管から反射されるか、または血管を透過する場合があり、モバイルデバイス100内の1つまたは複数の光センサ182によって検出することができる。PPG測定モジュール192は、1つまたは複数の光センサとのインターフェースを構成することによって、1つまたは複数の光センサ182によって検出された反射光または透過光の量を測定することができる。その後、PPG測定モジュール192は、反射光の測定値に基づいて、ユーザの血液量を示すPPG測定値を求めることができる。」
イ 「【0047】
モバイルデバイス100の外装体は、ユーザが持ち運ぶことができるようなサイズに構成できることは理解されよう。「持ち運びできる」という用語は、容易に搬送または移動できるものを指すことができ、軽量および/または小型である場合があることは理解されよう。本発明の実施形態との関連において、「持ち運びできる」という用語は、ユーザによって容易に運搬可能であるか、またはユーザによって装着可能であるものを指す場合がある。たとえば、モバイルデバイス100は、スマートフォンデバイス、またはユーザによって装着可能である腕時計とすることができる。持ち運びできるデバイスの他の例は、頭部装着型ディスプレイ、計算器、ポータブルメディアプレーヤ、デジタルカメラ、ページャ、パーソナルナビゲーションデバイスなどを含む。持ち運びできると見なすことができないデバイスの例は、デスクトップコンピュータ、従来の電話、テレビ、電化製品などを含む。身体機能測定値は、スマートフォン、腕時計または上記のデバイスのうちの任意の他のデバイスを介して得ることができることは理解されよう。」
ウ 「【0048】
図2は、いくつかの実施形態による、ユーザのPPG測定値およびECG測定値を得るように構成されるスマートフォンデバイス210を示す。スマートフォンデバイス210は、モバイルデバイス100の一例にすぎないことを理解されよう。スマートフォンデバイス210は、複数のコンタクト220を含むことができる。いくつかの実施形態では、スマートフォンデバイス210の各端部に単一のコンタクト220が配置される場合がある。他の実施形態では、スマートフォンデバイス210のデバイス前面250が、シルバーメタルまたは酸化インジウムスズ(ITO)を含む、コンタクト層を含むことができる。スマートフォンデバイス210は、ユーザ260のPPGとECGの両方の測定値を得ることができる。いくつかの実施形態では、デバイス前面250はタッチスクリーンとすることができる。
【0049】
たとえば、ユーザ260は、第1の手240がコンタクト220のうちの1つまたは複数に触れ、第2の手230がデバイス前面250に触れるように、スマートフォンデバイス210を握ることができる。ユーザ260がこのアクションを実行すると、コンタクト220、およびデバイスで前面250のコンタクト層が、ユーザ260の身体を通して回路を完成させることができる。その後、スマートフォンデバイス210は、完成した回路を通して電位を測定し、ECG測定値を求めることができる。ECG測定値は、ユーザの第1の手240または第2の手230がデバイス前面250に触れていない状態で得ることもできることは理解されよう。すなわち、ユーザの第1の手240が、第1の側面コンタクト220に接触し、ユーザの第2の手230が、第2の側面コンタクト220に接触して、回路を完成させることができる。代替的には、ユーザ260は、第1の手240または第2の手230のみを用いて、両方の側面コンタクト220に接触することができる(PPGまたは電気皮膚反応(GSR)の測定に関して以下を参照されたい)。代替的には、図1には示されないが、接触する場所および態様に応じて、他の場所、たとえば、脚、足、足首、膝、肘、腕、首、頭などに位置し、および/または接触するセンサを用いて、PPG、GSR、そして場合によってはECGを生成することもできる。
【0050】
スマートフォンデバイス210のデバイス前面250は、光学に基づく技術を用いることによって、ユーザ260のPPG測定値を得ることもできる。たとえば、ユーザ260がデバイス前面250に触れるとき、タッチスクリーンがユーザ260の皮膚を光で照らし、毛細血管内の血流を測定し、それにより、ユーザの心拍数(PPG)を求めることができる。このプロセスが以下にさらに詳細に説明される。
【0051】
したがって、ユーザ260のPPG測定値とECG測定値の両方を得ることによって、PTT技法を用いて、ユーザの血圧を求めることができる。その際、スマートフォンデバイス210は、求められた血圧に基づいて、ユーザ260に重要な情報を提供することができる(以下にさらに説明される)。
【0052】
さらに、スマートフォンデバイス210は、BIA技法を用いて、ユーザのインピーダンス測定値を得ることができる。いくつかの実施形態では、インピーダンス測定値は、デバイス前面250のコンタクト層を介して得ることができる。インピーダンス測定値を得るプロセスは、後にさらに詳細に説明される。
【0053】
デバイス前面250は複数の機能を果たすことができることは理解されよう。すなわち、デバイス前面250は、上記のようにECG測定値、PPG測定値および/またはインピーダンス測定値を得るために用いることができ、ユーザ入力デバイスとして用いることもできる。ユーザ260は、デバイス前面250を用いて、スマートフォンデバイス210上で実行されるアプリケーションに入力を与えることができる。ユーザ260がデバイス前面250を用いて身体機能測定値を得たいとき、ユーザ260は、スマートフォンデバイス210を測定モードに入れることができる。代替的には、スマートフォンデバイス210は、たとえば、ユーザ260がデバイス前面250上の特定の場所に指を置くこと、または所定の時間にわたってデバイス前面250に触れることから、ユーザが身体機能測定値を得たいという意図を自動的に検出することができる。代替的には、スマートフォンデバイス210は、ユーザがその時点において特定のバイタルサイン報告を望むことなく、または要求することなく、ユーザがデバイス210を操作する自然の成り行きで、ユーザ260のバイタルサインを定期的にスキャンし、記憶することができる。」
エ 「【0054】
図3は、いくつかの実施形態による、ユーザのPPG測定値、ECG測定値およびインピーダンス測定値を得るように構成される腕時計デバイス310を示す。図3に示される腕時計デバイス310は、図2のスマートフォンデバイス210と同様に動作する。すなわち、腕時計デバイス310は、複数のコンタクトを介して、ユーザ260のPPG測定値、ECG測定値およびインピーダンス測定値を得ることができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のコンタクトを腕時計デバイス310の底部に配置することができ、コンタクトは、ユーザ260が腕時計デバイス310を装着している間に、ユーザ260の手首と絶えず接触している。
【0055】
また、腕時計デバイス310は多機能ボタン320も含むことができ、多機能ボタンは、身体機能測定値を得るために用いることができ、ユーザ入力デバイスとして用いることもできる。たとえば、多機能ボタン320は、腕時計デバイス310のための日付および/または時刻を設定するためにユーザ260によって用いられる場合がある。多機能ボタンは、表面上に、一体化された電極を有することができる。また、ユーザ260は、ユーザの身体を通して(他のコンタクトを介して)回路を完成させるためにボタン320に触れることによって、多機能ボタン320を用いてECG測定値を得ることもできる。いくつかの実施形態では、腕時計デバイス310のタッチスクリーン内に多機能ボタン320を組み込むことができる。
【0056】
PPG測定値および水分補給測定値は、たとえば、腕時計デバイス310上のコンタクトを介して、図2のスマートフォンデバイスに関して説明されたのと同じようにして得ることができる。また、PPG測定値は、後に説明されるように、光学技法を用いて得ることもできる。
【0057】
腕時計デバイス310は、ユーザがデバイスを容易に装着することができるか、または身に着けて運ぶことができるように、持ち運ぶことができるように設計することができる。いくつかの実施形態では、腕時計デバイス310は、ユーザのPPG測定値、ECG測定値およびインピーダンス測定値を得ること以外の日常的な機能を実行することができる。たとえば、腕時計デバイス310は、現在時刻、ストップウォッチ機能、カレンダー機能、通信機能などを提供することができる。PPG、ECGおよびインピーダンス測定機能は、腕時計デバイス310上の他の上記の機能に加えて、利用可能にすることができる。
【0058】
図4は、いくつかの実施形態による、図3の腕時計デバイス310の断面図410と、腕時計デバイスによって得られる測定値を示すグラフ420、430、440とを示す図である。腕時計デバイス310の断面図410は、光検出器412と、複数の発光ダイオード(LED)414と、複数の電極コンタクト416とを示す。さらに、断面図410は、ユーザの手首の一部、たとえば、橈骨418および尺骨419も示す。
【0059】
腕時計デバイス310は、光学技法を用いることによって、ユーザのPPG測定値を得ることができる。PPG測定値を得るために、LED414(通常の腕時計デバイス310の底部およびユーザの手首の上部に配置される)は、ユーザの皮膚の中に光を放射することができる。反射光は光検出器412において受光することができる。時間とともに比較されるような反射光に基づいて、ユーザの血液量を求めることができる。このデータから、ユーザのPPG測定値を求めることができる。いくつかの実施形態では、ユーザの血液量の特定は、ユーザの血液量の変化から、より具体的には、LED414によって調べられている血管の直径の変化から求めることができる。
【0060】
さらに、図3に関して先に説明されたように、複数のコンタクト416を用いて、ユーザのECG測定値を得ることができる。腕時計デバイス310の実施形態において、ユーザが手首に腕時計デバイス310を装着している間に、複数のコンタクト416はユーザの皮膚に絶えず接触できることは理解されよう。その際、ユーザは、腕時計デバイス310を装着していない手で、腕時計デバイス310上の別の場所に位置する別のコンタクト416に触れて、ユーザの身体を通して回路を完成させることができる。」
オ 「【図2】
[図:0001429438000001.jpg]
」
カ 「【図3】
[図:0001429438000002.jpg]
」
キ 「【図4】
[図:0001429438000003.jpg]
」
(6)前記「(5)」に示した明細書の記載事項及び図面から、本願の明細書の発明の詳細な説明には、以下の事項が記載されていると認められる。
ア PPG測定について、PPG測定値が必要であることがユーザによって指示されると、PPG測定モジュール192は、光源185または複数の光源に、ユーザの身体の中に光を放射するように指示し、放射された光は、ユーザの身体内の血管から反射され、モバイルデバイス100内の1つまたは複数の光センサ182によって検出することができること(「(5)ア」参照。)。
イ モバイルデバイス100としては、スマートフォンデバイス、またはユーザによって装着可能である腕時計とすることができること(「(5)イ」参照。)。
ウ スマートフォンデバイス210では、スマートフォンデバイス210は、ユーザ260のPPGとECGの両方の測定値を得ることができ、デバイス前面250はタッチスクリーンとすることができ、ユーザ260は、第1の手240がコンタクト220のうちの1つまたは複数に触れ、第2の手230がデバイス前面250に触れるように、スマートフォンデバイス210を握ることができる。ユーザ260がこのアクションを実行すると、コンタクト220、およびデバイスで前面250のコンタクト層が、ユーザ260の身体を通して回路を完成させることができる。その後、スマートフォンデバイス210は、完成した回路を通して電位を測定し、ECG測定値を求めることができ、ユーザ260がデバイス前面250に触れるとき、タッチスクリーンがユーザ260の皮膚を光で照らし、毛細血管内の血流を測定し、それにより、ユーザの心拍数(PPG)を求めることができ、ユーザがその時点において特定のバイタルサイン報告を望むことなく、または要求することなく、ユーザがデバイス210を操作する自然の成り行きで、ユーザ260のバイタルサインを定期的にスキャンし、記憶することができること。(「(5)ウ」参照。)
エ 腕時計デバイス310では、複数のコンタクトを介して、ユーザ260のPPG測定値、ECG測定値およびインピーダンス測定値を得ることができ、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のコンタクトを腕時計デバイス310の底部に配置することができ、コンタクトは、ユーザ260が腕時計デバイス310を装着している間に、ユーザ260の手首と絶えず接触しており、腕時計デバイス310のタッチスクリーン内に多機能ボタン320を組み込むことができ、ユーザ260は、ユーザの身体を通して(他のコンタクトを介して)回路を完成させるためにボタン320に触れることによって、多機能ボタン320を用いてECG測定値を得ることもでき、PPG測定値および水分補給測定値は、たとえば、腕時計デバイス310上のコンタクトを介して、スマートフォンデバイスに関して説明されたのと同じようにして得ることができ、また、PPG測定値は、光学技法を用いることによって、ユーザのPPG測定値を得ることができ、PPG測定値を得るために、LED414(通常の腕時計デバイス310の底部およびユーザの手首の上部に配置される)から、ユーザの皮膚の中に光を放射し反射光を光検出器412において受光し、時間とともに比較されるような反射光に基づいて、ユーザの血液量を求め、このデータから、ユーザのPPG測定値を求めるという光学技法を用いて得ることもできること。(「(5)エ」参照。)
(7)前記「(5)及び(6)」より、「前記動作の通常のモードにおいて、前記ウェアラブルデバイスは、前記ユーザ入力なしにバックグラウンドでPPG測定を実施するように構成され」という技術事項は、本願の明細書の発明の詳細な説明に記載されているとは認められない。
ア 上記技術事項は、本願の請求項1の「ウェアラブルデバイス」、すなわち「腕時計の一部として形成され、ユーザの第1の手に隣接するユーザの手首上にユーザによって装着可能に構成された外装体」を備えた「ウェアラブルデバイス」が備える技術事項であるから、請求項1の記載より腕時計デバイス310が備える技術事項であると認められる。そして、請求項1の記載より「前記LED光源及び前記光検出器は、前記腕時計の時計部分の裏面において前記ユーザの手首によって接触されるように配置され、前記光検出器は、前記LED光源から出力された光の、前記ユーザの尺骨及び橈骨間に位置する血管からの反射光を受信するように構成される」と特定されていることから、本願の請求項1の腕時計デバイス310の態様を採用する「ウェアラブルデバイス」は、LED414(通常の腕時計デバイス310の底部およびユーザの手首の上部に配置される)から、ユーザの皮膚の中に光を放射し反射光を光検出器412において受光し、時間とともに比較されるような反射光に基づいて、ユーザの血液量を求め、このデータから、ユーザのPPG測定値を求めるという光学技法を採用したものであると認められる。腕時計デバイス310の実施態様に関する本願の発明の詳細な説明の記載(明細書の段落【0054】ないし【0060】及び【図3】【図4】:前記「(5)エ、カ、キ」参照。)には、バックグラウンドでPPG測定を実施するという記載はない。
イ ここで、本願の明細書の発明の詳細な説明において、唯一バックグラウンド測定に関係すると認められる段落【0053】の記載「代替的には、スマートフォンデバイス210は、ユーザがその時点において特定のバイタルサイン報告を望むことなく、または要求することなく、ユーザがデバイス210を操作する自然の成り行きで、ユーザ260のバイタルサインを定期的にスキャンし、記憶することができる。」(前記「(5)ウ」参照。)について検討すると、当該記載は前記「(6)ウ」で説示したとおり、スマートフォンデバイス210の態様を採用するウェアラブルデバイスにおける動作を説明するものである。よって、当該記載から、腕時計デバイス310において、バックグラウンドでPPG測定を実施することが自明であるとは認められない。さらに、スマートフォンデバイス210の態様におけるPPG測定は、前記「(6)ウ」で説示したとおり、ユーザ260がデバイス前面250に触れるとき、タッチスクリーンがユーザ260の皮膚を光で照らし、毛細血管内の血流を測定し、それにより、ユーザの心拍数(PPG)を求めることができるものであることから、PPG測定にはデバイス前面250にユーザ260が触れるというユーザ入力(請求項1に記載の「ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力」)が必須である。このことからも、腕時計デバイス310において、ユーザ入力なしにバックグラウンドでPPG測定を実施することが自明であるとは認められない。
ウ 仮に、腕時計デバイス310の態様を採用する「ウェアラブルデバイス」が、PPG測定を光学技法により行うだけでなく、腕時計デバイス310上のコンタクトを介して、スマートフォンデバイスに関して説明されたのと同じようにして得る、すなわち腕時計デバイス310のタッチスクリーン内に多機能ボタン320を組み込み、ユーザ260がタッチスクリーンに触れるとき、タッチスクリーンがユーザ260の皮膚を光で照らし、毛細血管内の血流を測定し、それにより、ユーザの心拍数(PPG)を求めることができる構成を備えていた場合について検討すると、この場合においても、前記「イ」で説示したとおり、PPG測定にはタッチスクリーンにユーザ260が触れるというユーザ入力(請求項1に記載の「ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力」)が必須であることから、腕時計デバイス310において、ユーザ入力なしにバックグラウンドでPPG測定を実施することが自明であるとは認められない。
エ なお、請求人は、「前記動作の通常のモードにおいて、前記ウェアラブルデバイスは、前記ユーザ入力なしにバックグラウンドでPPG測定を実施するように構成され」という技術事項について、令和7年5月2日提出の意見書にて、『また、「測定モード」との対応を明確にするために「動作の通常のモード」と補正しました。「前記動作の通常のモードにおいて、前記ウェアラブルデバイスは、前記ユーザ入力なしにバックグラウンドでPPG測定を実施するように構成され、前記動作の通常のモードは前記測定モードと異なるモードであり」と定義しました。』及び『PPGに関しては、ウェアラブルデバイスの裏面とユーザの皮膚との物理的接触が保たれるため、バックグラウンド測定が可能です。』旨主張しているが、光学技法をPPG測定に採用した腕時計デバイス310の実施態様においてユーザ入力なしにバックグラウンドでPPG測定が可能な構成(センサ配置)が採用されている(【図4】参照。)としても、前記「アないしウ」で説示したとおり、本願の発明の詳細な説明には、前記ユーザ入力なしにバックグラウンドでPPG測定を実施するように構成されていることは、記載されておらずかつ自明であるとも認められない。よって、請求人の上記意見書における主張は採用することができない。
オ 当審合議体は、当審拒絶理由を通知した後に請求人より令和7年3月31日に提出された手続補正書を確認し、当該手続補正書の請求項1に記載された「前記動作の通常のモードにおいて、前記ウェアラブルデバイスは、前記ユーザ入力なしにバックグラウンドでPPG測定を実施するように構成され、」という技術事項は、本願明細書には記載されていない事項と認められることから、同年4月15日に電話にて請求人代理人に連絡し、同月16日に請求人代理人より折り返しの電話があった際に、当該技術事項の再検討と応答期限内の再度の手続補正書の提出を検討するよう依頼し、請求人代理人から同月21日に提示された応答案(手続補正書案及び意見書案)についても、同月22日に電話にて不備があることを指摘し再検討を依頼し、これらの応対に基づき請求人は令和7年5月2日に手続補正書を提出した。(令和7年6月4日登録の応対記録を参照のこと。)以上の経緯から、請求人は、当審合議体の指摘を踏まえてもなお、「前記動作の通常のモードにおいて、前記ウェアラブルデバイスは、前記ユーザ入力なしにバックグラウンドでPPG測定を実施するように構成され、」という技術事項を請求項1に採用するという令和7年5月2日補正を行っており、当審合議体は、上記技術事項が本願の明細書及び図面に記載されたものではない旨の拒絶理由を再度通知して補正を促すことは、上記応対中に既に行われたことを再度行うことと等価でありその必要性と許容性は認められないから、これを行わず審理を進めることとした。
2.当審拒絶理由が解消されているかどうかについて
(1)当審拒絶理由の概要については、前記「第4」で説示したとおりである。
(2)理由1(サポート要件)についての判断
前記「1.(7)」で説示したとおり、「前記動作の通常のモードにおいて、前記ウェアラブルデバイスは、前記ユーザ入力なしにバックグラウンドでPPG測定を実施するように構成され」、「前記LED光源及び前記光検出器は、前記腕時計の時計部分の裏面において前記ユーザの手首によって接触されるように配置され、前記光検出器は、前記LED光源から出力された光の、前記ユーザの尺骨及び橈骨間に位置する血管からの反射光を受信するように構成され」、「腕時計の一部として形成され、ユーザの第1の手に隣接するユーザの手首上にユーザによって装着可能に構成された外装体と、」を備えた、「少なくとも1つの身体機能測定値を得るためのウェアラブルデバイス」は、本願の明細書の発明の詳細な説明に記載されているとはいえず、又本願の発明の詳細な説明から自明であるともいえないから、本願発明1は、本願の発明の詳細な説明に記載された発明であるとはいえない。
請求人の主張も、前記「1.(7)エ」で説示したとおり、採用することはできない。
したがって、本件出願は、特許請求の範囲の請求項1の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件出願は、特許請求の範囲の請求項1の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていないから、その余の請求項に係る発明及びその他の理由について論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
3.原査定の理由が解消されているかどうかについて
仮に、本願発明1が、本願の発明の詳細な説明に記載された発明であると認められる場合について、検討する。
(1)原査定の理由の概要については、前記「第3」で説示したとおりである。
(2)理由2(進歩性)についての判断
ア 引用文献1の記載事項及び引用文献1に記載された発明
原査定の拒絶の理由2において引用文献1として引用された、本願の原出願(特願2020-70420号)のさらなる原出願(特願2016-524006号)の優先日前である2008年11月27日に公開された、米国特許出願公開第2008/0294058号明細書(以下「引用例1」という。)には、図面とともに以下の技術事項が記載されている(下線は当審で付与した。訳は当審訳。)。
(ア)「[0020] Although the scope of the present invention is not limited in this respect, the wearable device disclosed herein may be implemented in any suitable wired or wireless device that may be a handheld, worn, or other suitable portable communications device. By way of example, the wearable devices may include wireless and cellular telephones, smart telephones, personal digital assistants (PDAs), wrist-worn devices, and other suitable wearable devices or any parts of them. Alternatively, according to other embodiments of the present invention, the system and method disclosed herein may be implemented in computers.
[0021] The present invention is directed to an improved wearable device, system, and method for remotely monitoring and/or measuring the pulse when a user is mobile, for example from the wrist and/or leg.」
(当審訳:[0020] 本発明の範囲はこの点に限定されるものではないが、本明細書に開示される着用可能な装置は、携帯型、装着型、又は他の適切なポータブル通信デバイスであってもよいが、任意の適切な有線または無線の装置で実施することができる。一例として、装着型デバイス、無線および携帯電話、スマート電話、携帯情報端末(PDA)、手首装着装置、及び他の適切な着用可能な装置又はそれらの任意の部分を含むことができる。また、本発明の他の実施形態によれば、本明細書に開示されたシステム及び方法は、コンピュータにおいて実行される。
[0021] 本発明は、腕および/または脚から、ユーザが移動している時にパルスを監視および/または測定する、改良されたウェアラブル装置、システム、及び方法、に向けられている。)
(イ)「[0026] Reference is now made to FIGS. 2A, 2B, and 2C that schematically illustrate external top, bottom, and side view layouts, respectively, of a wearable device 105 in accordance with some embodiments of the present invention. Wearable device 105 may include, for example, input components such as functional buttons 112 and 114 for inputting data or commands to operate wearable device 105, emergency buttons 116 and 118, that may be used to manually initiate an emergency mode (e.g., by pressing them together or just pressing one of them), and an On/Off button 125 to switch wearable device 105 on or off. The On/Off button 125 may be unified with any of the other buttons, for example functional buttons 112 and 114. Wearable device 105 may include one or more electrodes, for example, an ECG RA (Right Arm) finger electrode 122, an ECG LA (Left Arm) wrist electrode 124 (FIG. 2B), and an ECG REF. (Reference) wrist electrode 126 (shown in FIG. 1C). Electrodes 122 and 124 may be located in any suitable locations on wearable device 105. For example, electrode 124 may be located on the top side of wearable device 105. In some embodiments the ECG REF. Wrist electrode 126 may be placed in any suitable location in the inner side of wearable device 105 or in the inner side of strap 144. Wearable device 105 may be worn on a user's left or right hand, or left or right foot, and the various components may be appropriately located to enable measuring of parameters whether on the left and/or right hand and/or foot.
[0027] In some embodiments ECG electrodes 124 and or 126 may be used to sense the ECG of the user, by, for example, performing ECG measurements when the user touches finger electrode 122 with his/her finger. In addition, wearable device 105 may include a blood oxygen saturation level (SpO2) transceiver 127 and/or 128 to measure the level of the oxygen in the user's blood, one or more pulse transceivers 129 and/or 130 to measure the user's pulse, and/or a microphone 132 that may be used to enable the user's voice to be input, and optionally converted to electronic impulses for electronic communication. Blood oxygen level (SpO2) transceiver 127 and/or 128 may be incorporated, for example, in the ECG RA finger electrode 122 and/or may be a separate sensor. Blood oxygen level (SpO2) transceiver 127 and/or 128 may be located in a suitable location, for example, in the inner side of strip 144. In some embodiments wearable device 105 may include an alternative or additional pulse transceiver or sensor (e.g., 130) located in a suitable position in wearable device 105. In some embodiments, wearable device 105 may include one or more transceivers, electrodes, or sensors to enable measurement of blood pressure data, skin temperature data, respiration data, cardio impedance data, and/or other suitable data.
[0028] According to some embodiments of the present invention, wearable device 105 may include a pulse sensor sub-system 150, to enable accurate measuring of a user's pulse even when a user is mobile, as is described in detail below. Wearable device 105 may include a speaker 136 to enable a user to receive audio signals, for example voice communication, from MC server 110. When wearable device 105 is operated in continuous mode, wearable device 105 may, for example, continuously or according to a pre-defined schedule, read the pulse of the user, for example using the pulse transceiver(s) 129,130. Pulse transceivers 129 and 130 may be incorporated, for example, within electrode 124 or may be separate from electrode 124. The pulse and/or other parameters may be presented on the display area 134 of wearable device 105. The pulse and/or other parameters may be transferred to the MC server 110. Other sensor mechanisms may be used.
[0029] Wearable device 105 may include a display area 134, to display additional information such as, for example, medical parameters of the user, messages received from a medical center (MC), operational instructions, date and time, parameters that are related to functional elements of wearable device 105 etc. Display area 134 may be, for example, a colored display and/or a monochromatic one. Display area 134 may be, for example, interactive or be touch sensitive, or voice sensitive, or display any combination of alphanumeric characters, and/or text and/or 2 dimensional and/or 3 dimensional graphics and/or icons.
[0030] Additional elements in wearable device 105 may include one or more service connector, for example service connector 138 that may connect the wearable device 105 to external units such as, for example, a computer or a testing unit or an external medical device, or display unit, or communication unit. Wearable device 105 may include a charge connector 140 that may be used to connect wearable device 105 to a power source to enable charging of a battery 142 (FIG. 2B). A charger connector 140 may be included in service connector 138. Wearable device 105 may include strap 144 that may be used to attach wearable device 105 to the wrist or other location of the user. Wearable device 105 may include various other suitable components and/or devices, which may be implemented using any suitable combination of hardware and/or software.
[0031] In accordance with some embodiments of the present invention, medical monitoring and alert system 100 may operate in at least one of keeper mode, extended mode, and emergency mode, as described below.
[0032] The keeper mode may be used as the default mode of wearable device 105, such that wearable device 105 may enter this mode when the device is switched on. Other modes may alternatively be used as the default mode. In the keeper mode, wearable device 105 may, for example, continuously or intermittently, read the pulse and/or another parameters of a patient. In this mode, wearable device 105 may display parameter data on display area 134, may alert the patient with a message on display area 134, and/or may alert the patient using an audible signal via speaker 136, for example, by playing back predefined audio signals. In addition, wearable device 105 may transmit the measured parameters and/or results from analyses or processing of the measured parameters, to MC server 110, for example, using an FTP channel and/or SMS channel. In the event where the medical staff in MC server 110 determines that the user's pulse is abnormal, according to predetermined criteria or ranges described in detail below, wearable device 105 may alert the user. According to some embodiments of the of the present invention wearable device 105 may determine when one or more parameters are abnormal or, for example, in a danger range, instead of or in addition to the medical staff in MC server 110. According to some embodiments of the of the present invention MC server 110 may automatically determine when one or more parameters are abnormal or, for example, in a danger range, instead of or in addition to the medical staff in MC server 110. Additionally, wearable device 105 may send a warning message to MC server 110, using, for example, the SMS channel, FTP channel etc. When wearable device 105 is operated in keeper mode, physiological parameters and/or vital signs such as pulse, SpO2, and ECG may be monitored at selected intervals, for example, every twelve hours.
[0033] In the extended mode, wearable device 105 may be set to perform operations according to a pre-defined schedule to perform, for example, to periodically measure oxygen levels in the patient's blood (SpO2) and/or ECG. In this mode, wearable device 105 may display parameter data on display area 134, may alert the user with a message on display area 134, and/or may alert the user using an audible signal via speaker 136, for example, by playing back predefined audio signals. In addition, wearable device 105 may transmit the measured parameters and/or results from analyses or processing of the measured parameters, to MC server 110, for example, using FTP channel and/or SMS channel. When wearable device 105 is operated in extended mode, physiological parameters and/or environmental and/or vital signs such as pulse, SpO2, and ECG, may be monitored, for example, five times a day by default (e.g., the default may be determined at shorter or longer intervals, in relation to the situation in Keeper mode). If the medical staff at MC server 110 detect or the MC server 110 automatically detects, for example, that the heart rate, oxygen level in the blood, and/or ECG records and/or other data are abnormal (e.g., according to pre-defined criteria or ranges as discussed below), wearable device 105 may alert the user by providing output signals in the display area 134 or via speaker 136. Additionally or alternatively, wearable device 105 may send a message to MC server 110 or to another destination, for example, using the FTP channel.
[0034] In emergency mode a user may initiate operation of the medical monitoring and alert system 100 by pressing, for example, any of the emergency buttons 116 or 118. When operating in emergency mode, wearable device 105 may send emergency messages to MC server 110 or to another destination using, for example, the FTP channel. Emergency messages may additionally or alternatively be sent to MC server 110 or to another destination, via the SMS channel, for example, in cases where the FTP channel is not available. In addition, when entering an emergency mode, measurement of SpO2 and ECG levels, and/or alternative or additional parameters, may be initiated. The medical staff of MC server 110 or the MC server 110 itself may initiate a call to the user of wearable device 105, or may send a message etc.」
(当審訳:[0026] ここで、本発明のいくつかの実施形態による、装着型デバイス105の頂部、底部、および側面図のレイアウトを模式的に示す図2a、2b、2cに形成されている。装着型デバイス105は、例えば、データ又はコマンドを装着型デバイス105に入力するための機能ボタン112及び114、(例えば、それらを一緒にプレスするか、それらのうちの1つを押すことによって) 手動で緊急モードを開始するために使用され得る緊急ボタン116および118、装着型デバイス105をオン又はオフするためのオン/オフボタン125、のような入力構成要素を含むことができる。オン/オフボタン125は他のボタン、例えば機能ボタン112及び114と共に一体化されてもよい。装着型デバイス105は、1つ以上の電極、例えば、ECG RA(右上腕)フィンガー電極122、ECG LA(左腕)手首電極124(FIG.2B)、およびECG REF(Reference)手首電極126(FIG.1Cに示す)、を含むことができる。電極122および124は、装着型デバイス105上の任意の適切な位置に配置することができる。例えば、電極124は、装着型デバイス105の頂部側に配置されてもよい。いくつかの実施形態においてECG REF Wrist電極126は、装着型デバイス105の内側、またはストラップ144の内側の任意の適切な位置に配置することができる。また、装着型デバイス105は、ユーザの左手または右手、左足または右足に着用されてもよいし、様々な構成要素は、適切なパラメータの測定を可能にするために、左および/または右の手および/または足の上に配置することができる。
[0027] いくつかの実施形態では、ECG電極124および/または126は、ユーザが指電極122を指で触れるときに、ECG測定を実行することにより、ユーザのECGを感知するために用いられうる。加えて、該着型デバイス105は、使用者の血液中の酸素レベルを測定するための、血中酸素飽和度(SpO2)トランシーバ127および/または128、ユーザの脈拍を測定する1つ以上の脈拍トランシーバ129および/または130、ユーザの音声が入力されることを可能にする、または選択的に任意の電子通信のために電子インパルスに変換するマイクロフォン132を含むことができる。血中酸素飽和度(SpO2)トランシーバ127及び/又は128は、例えば、ECG RA指電極122に組み込まれてもよいし、及び/又は別個のセンサであってもよい。血中酸素飽和度(SpO2)トランシーバ127及び/又は128は、例えば、ストリップ144の内側になど、適切な位置に配置することができる。いくつかの実施形態では、装着型デバイス105は、装着型デバイス105内の適当な位置に代替的または付加的なパルストランシーバまたはセンサ(例えば、130)を含むことができる。いくつかの実施形態では、装着型デバイス105は、1つまたは複数の送受信機、電極、または血圧データ、温度データ、呼吸データ、心臓インピーダンスデータ、及び/又は他の適切なデータの測定を可能にするセンサを含んでもよい。
[0028] 本発明のいくつかの実施形態によれば、装着型デバイス105は、以下に詳細に説明するように、ユーザが移動する場合であってもユーザのパルスの正確な測定を可能にする脈拍センササブシステム150を含むことができる。また、装着型デバイス105は、MCサーバ110からの例えば音声通信などのオーディオ信号を受け取ることができるようにするためのスピーカー136を含むことができる。装着型デバイス105が連続モードで動作する場合に、装着型デバイス105は、例えば、連続的にまたは予め定義されたスケジュールに従って、例えばパルス(1つまたは複数の)トランシーバ129,130を使用してユーザのパルスを測定してもよい。パルストランシーバ129及び130は、例えば、電極124内に組み込まれてもよく、または電極124から分離してもよい。パルスおよび/または他のパラメータは、装着型デバイス105の表示領域134に表示されてもよい。パルスおよび/または他のパラメータは、MCサーバ110に転送することができる。他のセンサ機構が使用されてもよい。
[0029] 装着型デバイス105は、例えば、ユーザの医学的パラメータ、医療センター(MC)から受信されたメッセージ、動作命令、日時、装着型デバイス105等の機能的な構成要素に関連するパラメータ、などの追加情報を表示することを含むことができる、表示領域134を含むことができる。表示領域134は、例えば、カラー表示及び/又は白黒であってもよい。表示領域134は、例えば、双方向であってもよく、又は、タッチセンシティブまたは音声感受性であってもよく、または英数字の任意の組合せ、及び/又はテキスト及び/又は2次元及び/又は3次元のグラフィックおよび/またはアイコンを表示してもよい。
[0030] 装着型デバイス105の付加的な要素は、例えば、コンピュータまたは試験ユニットまたは外部医療用機器、または表示装置、または通信装置等の外部装置に、コネクタ装着型デバイス105を接続することができる1つまたは複数のサービスコネクタ、たとえばサービスコネクタ138、を含むことができる。装着型デバイス105は、電池142(FIG.2B)の充電を可能にするために、装着型デバイス105を電源に接続するために用いられる充電コネクタ140を含むことができる。充電コネクタ140は、サービスコネクタ138に含まれてもよい。装着型デバイス105は、ユーザの手首または他の位置に装着型デバイス105を取り付けるために使用することができるストラップ144を含むことができる。装着型デバイス105は、さまざまな他のハードウェアおよび/またはソフトウェアとの適切な組み合わせを使用して実施されることを可能にする、さまざまな他の構成要素および/または装置を含むことができる。
[0031] 本発明のいくつかの実施形態によれば、医療監視及び警告システム100が、キーパーモード、拡張モード、及び緊急モードの少なくとも1つのモードで動作することができる。
[0032] キーパーモードは、装着型デバイス105のデフォルトモードとして使用することができ、装着型デバイス105は、機器がスイッチオンされるとこのモードに入ることができるようになっている。他のモードは、デフォルトモードと切り替えて使用される。キーパーモードでは、装着型デバイス105は、例えば、連続的にまたは間欠的に、脈拍および/または患者の他のパラメータを読み取ることができる。このモードでは、装着型デバイス105は表示領域134にパラメータデータを表示し、表示領域134上にメッセージを表示して患者に警告することができ、及び/又は、例えば事前に決めておいた所定の音声信号を再生することによって、スピーカー136を介して可聴信号を使用して、患者に警告することができる。加えて、装着型デバイス105は、例えばFTPチャネルおよび/またはSMSチャネルを使用して、MCサーバ110に、測定されたパラメータおよび/または測定されたパラメータを分析または処理した結果を、送信してもよい。MCサーバ110において、医療スタッフが、以下に詳細に述べる所定の基準又は範囲に基づいて、ユーザの脈拍が異常であると判断した場合に、装着型デバイス105が、ユーザに警告してもよい。本発明のいくつかの実施形態による、装着型デバイス105は、MCサーバの医療スタッフの代わりに、またはそれに加えて、例えば1つまたは複数のパラメータが異常である、または、危険範囲にあると決定してもよい。本発明のいくつかの実施形態によれば、MCサーバ110は、MCサーバの医療スタッフの代わりに、またはそれに加えて、1つまたは複数のパラメータが異常である、または、危険範囲にあると自動的に決定してもよい。さらに、装着型デバイス105は、例えばFTPチャネルおよび/またはSMSチャネルを使用して、MCサーバ110に警告メッセージを送信してもよい。装着型デバイス105が、キーパーモードで動作しているとき、脈拍、SpO2、ECGなどの生理学的パラメータ及び/又は生体信号は、選択された間隔、例えば、12時間毎に監視することができる。
[0033] 拡張モードでは、装着型デバイス105は、例えば、患者の血液(SpO2)及び/又はECG中の酸素レベルを定期的に測定するために、予め定義されたスケジュールに従って動作を実行するように設定されてもよい。このモードでは、装着型デバイス105は、表示領域134上にデータを表示し、表示領域134に表示してユーザに警告することができる、及び/又は所定の音声信号を再生することによって、スピーカー136を介して可聴信号を用いてユーザに警告することができる。加えて、装着型デバイス105は、例えばFTPチャネルおよび/またはSMSチャネルを使用して、MCサーバ110に、測定されたパラメータおよび/または測定されたパラメータを分析または処理した結果を、送信してもよい。装着型デバイス105は拡張モードで動作する場合に、生理学的パラメータおよび/または脈拍、SpO2、ECGのような環境及び/又はバイタルサインは、デフォルト(例えば、デフォルトは、キーパーモード時の状況に関連してより短いまたはより長い間隔を置いて決定されてもよい)で例えば、1日5回測定されてもよい。例えば、心拍数、血中酸素レベル、及び/又はECG記録および/またはその他のデータが(例えば、後述するように所定の基準又は範囲に基づいて)異常であることを、MCサーバ110の医療スタッフが検出するかまたは、MCサーバ110が自動的に検出した場合は、装着型デバイス105は、表示領域134に出力信号を供給することによって、またはスピーカー136を介してユーザに警告することができる。追加的または代替的に、装着型デバイス105は、例えばFTP channelを用いて、サーバ110または他の送信先にメッセージを送信することができる。
[0034] 緊急モードでは、ユーザは、例えば、緊急ボタン116または118のいずれかを押すことにより、医療監視及び警報システム100の動作を開始することができる。緊急モードで動作しているときに、装着型デバイス105は、例えばFTPチャネルを使用してMCサーバ110に、あるいは別の宛先へ緊急メッセージを送信することができる。FTPチャネルが利用できない場合には、緊急メッセージは、SMSチャネルにより、追加的または代替的にMCサーバ110又は別の宛先に送信されてもよい。それに加えて、緊急モードに入るときに、SpO2およびECGレベルおよび/または代替または追加のパラメータの測定を開始してもよい。MCサーバ110の医療スタッフ又はMCサーバ110自身は、装着型デバイス105のユーザに対する呼び出しを開始することができるか、またはメッセージを送信することなどができる。)
(ウ)「[0038] Reference is now made to FIG. 3, which is a schematic illustration of an internal layout of wearable device 105 in accordance with some embodiments of the present invention. Wearable device 105 may include, for example, a main controller 302 to control wearable device operation. Wearable device 105 may include an ECG controller 304 that may receive input from, for example, ECG electrodes 122, 124, and/or 126 (also shown in FIGS. 2A, 2B, and 2C, respectively), or from other sensors or combinations of sensors, and may generate output signals through main controller 302. Wearable device 105 may include any blood oxygen level controller 306 that may receive input from, for example, the SpO2 transceiver 127 and/or 128, or from other sensors or combinations of sensors, and may generate output signals through main controller 302.
[0039] Wearable device 105 may include a pulse level controller 307that may receive input from two or more pulse sensors 129 and 130, or from other transceivers or sensors, or combinations of transceivers or sensors, and may generate suitable output signals through main controller 302. Pulse sensors 129 and 130 may be located at two or more suitable locations on a user's body, for example, at suitable locations in proximity to the user's wrist, neck, temple, groin, behind the knees, or on top of the foot, or in other suitable locations. Wearable device 105 may utilize pulse level controller 307 to operate pulse sensors 129 and 130 to measure the pulse and/or heart rate (for hereinafter it is named pulse) continuously and/or non-continuously for any duration of time and/or single measurement and/or any combination of single measurement etc. The duration and/or interval of measurement may take few seconds to few tens of seconds or more. In some embodiments of the invention the interval of measuring may be a sliding window interval and then a new pulse measurement may be received beat by beat.
[0040] Wearable device 105 may include pulse sensor sub-system 150, as is described in detail below, to enable measurement of a pulse without any limitation on the movements and/or non-movements of the user of the wearable device. For example, a user's pulse may be accurately measured during general body motion and/or specific motion of a body part of limb etc. Pulse sensor sub-system 150 may be adapted to measure the pulse while the body and/or any part of it is moving intentionally and/or non-intentionally. For example, while part of the body may or may not move, e.g., sitting, standing, walking, climbing and/or descending stairs, eating, reading a book, working on a computer, playing the piano, etc. Other examples of movements of the body while pulse sensor sub-system 150 may measure the pulse may be during driving and/or sitting in a car (the car may be shaky from time to time), using a bus or an underground train, sailing in a boat etc. In some embodiments of the invention, pulse sensor sub-system 150 may measure the pulse while the user of the wearable device 105 is stationary and/or not moving his/hers wrist and/or hand and/or leg. In other embodiments of the invention, the pulse sensor sub-system measures may measure the pulse while there is tension in the muscles where the wearable device is being worn, for example while carrying a baggage/bag in the hand while the device is worn in the same hand. In other embodiments pulse sensor sub-system 150 may identify situations where it cannot measure reliable pulse measurement due, for examples to exceptional noise or artifacts, and it may report such situations, or alert a user, for example, to periodically measure their pulse using other means. Other sensor(s) 131 and controller(s) 305 may be used.
[0041] Wearable device 105 may further include at least one modem 308, to transmit and receive data to and from MC server 110, and at least one antenna 310. Wearable device 105 may include one or more of synchronization module 312, update module 314, memory 316, and identification module 318. Identification module 318 may include, for example, a Subscriber Identity Module (SIM) card and/or alternative identification means.
[0042] In some embodiments, main controller 302 may receive data from input components, for example, data received from functional buttons 112 and 114, emergency buttons 116 and 118, On/Off button 125, and/or from other components, such as service connector 138, charge connector 140, and battery 142. Main controller 302 may generate output that may be transferred to output components, for example display area 134, modem 308, antenna 310 etc.
[0043] In some embodiments, ECG controller 304 may receive signals indicative of physiological parameters and/or environmental and/or vital signs of the user from ECG RA finger electrode 122, ECG LA wrist electrode 124, and/or ECG REF wrist electrode 126. ECG controller 304 may receive data, for example via main controller 302, from functionality buttons 112 and 114, emergency buttons 116 and 118, or other suitable sources. ECG controller 304 may transfer data, for example via main controller 302, to output components, for example screen display 134, speaker 136, modem 308 etc. In some embodiments, Oxygen Level controller 306 may receive signals indicative of physiological parameters and/or environmental and/or vital signs of the user from sensors 127 and/or 128. Oxygen Level controller 306 may receive data, for example via main controller 302, from functionality buttons 112 and 114, emergency buttons 116 and 118, or other suitable sources. Oxygen Level controller 306 may transfer data, for example via main controller 302, to output components, for example screen display 134, speaker 136, modem 308 etc.
[0044] In some embodiments, Pulse Level controller 307 may receive signals indicative of physiological parameters and/or environmental and/or vital signs of the user from electrodes 129 and 130, or other suitable transceivers or sensors. Pulse Level controller 307 may receive data, for example via main controller 302, from functionality buttons 112 and 114, emergency buttons 116 and 118, or other suitable sources. Pulse Level controller 307 may transfer data, for example via main controller 302, to output components, for example screen display 134, speaker 136, modem 308 etc.
[0045] In some embodiments, the main controller 302, ECG controller 304, Oxygen level controller 306 and pulse reader controller 307, as well as other controllers, for example for blood pressure, for blood sugar level, etc. may be implemented as in a single controller or in multiple separate or combinations of controllers.
[0046] In some embodiments, wearable device 105 may include sensors and controllers to enable measurement and usage of blood pressure data, skin temperature data, body temperature data, respiration data, cardio impedance data, and other suitable data. Respective controllers may receive signals indicative of physiological parameters and/or environmental and/or vital signs of the user from respective sensors. Respective controllers may receive data, for example via main controller 302, from functionality buttons 112 and 114, emergency buttons 116 and 118, or other suitable sources. Respective controllers may transfer data, for example via main controller 302, to output components, for example screen display 134, speaker 136, modem 308 etc.
[0047] In accordance with some embodiments of the present invention, wearable device 105 may start the vital parameter measurement after their validity has been checked. In other embodiments wearable device 105 may postpone the measurement.
[0048] In accordance with some embodiments of the present invention, wearable device 105 may inform the user through one or more output components, for example display area 134 and/or speaker 136, when a new pulse measurement was done and/or while it is being done and/or whether the pulse measurement is valid.
[0049] In some embodiments of the present invention, oxygen level controller 306 may receive signals received from SpO2 transceiver 127 and/or 128, and may receive data and signals received by main controller 302 from function buttons 112 and 114, and emergency buttons 116 and 118 etc. Oxygen level controller 306 may generate output signals that may be transferred via main controller 302 to one or more output components of wearable device 105 such as screen display 134, and to modem 308 to transfer the data regarding the oxygen level in the blood of the user or its pulse to MC server 110.
[0050] In some embodiments of the present invention, modem 308 may transfer and receive data from and to a MC server 110, for example, via antenna 310. For example, modem 308 may receive instructions sent from MC server 110 through the SMS channel, or answer to voice calls received from MC server 110. Modem 308 may download new software updates, for example including updated medical parameters, and updated diagnostic ranges, etc. Modem 308 may receive data, for example sensed measurements of physiological parameters and/or environmental and/or vital signs, from main controller 302. Modem 308 may receive and transfer signals from and to microphone 132, identification module 318, and speaker 136. Modem 308 may be a wireless modem, or another suitable technology for enabling data transmission from or to wearable device 105.
[0051] In some embodiments of the present invention, data and signals transferred between the components and modules of wearable device 105 may be transferred in serial communication lines, I/O lines, and/or designated lines. For example, a VBAT signal may activate an alert indicating that battery 142 is weak, and a VCHARGER signal may activate an alert indicating that battery 142 is charged.
[0052] In some embodiments, synchronization module 312 may receive data from various components in wearable device 105, and may synchronize the data before transferring it to main controller 302. For example, synchronization module 312 may receive data from update module 314, memory unit 316 and/or identification module 318, and may determine, for example, which data is the most updated, and may initiate transfer of the most updated received data to main controller 302.」
(当審訳:[0038] 図3は、本発明のいくつかの実施形態に係る装着型デバイス105の内部レイアウトを示す概略図である。装着型デバイス105は、例えば、装着型デバイスの動作を制御するメインコントローラ302を備える。装着型デバイス105は、例えばECG電極122、124、および/または126(それぞれ図2A、2B、および2Cにも示されている)から、または他のセンサもしくはセンサの組み合わせから入力を受信し、メインコントローラ302を介して出力信号を生成することができるECGコントローラ304を含むことができる。装着型デバイス105は、例えばSpO2トランシーバ127および/または128から、または他のセンサもしくはセンサの組み合わせから入力を受信し、メインコントローラ302を介して出力信号を生成することができる血中酸素濃度コントローラ306を含むことができる。
[0039] 装着型デバイス105は、2つ以上の脈拍センサ129および130から、または他のトランシーバもしくはセンサ、またはトランシーバもしくはセンサーの組み合わせから入力を受信し、メインコントローラ302を介して適切な出力信号を生成することができる脈拍レベルコントローラ307を含むことができる。脈拍センサ129および130は、ユーザの身体の2つ以上の適切な位置、例えば、ユーザの手首、首、こめかみ、股間、膝の後ろ、足の甲などの適切な位置、またはその他の適切な位置に配置することができる。装着型デバイス105は、脈拍レベルコントローラ307を利用して脈拍センサ129および130を操作し、脈拍および/または心拍数(以下、脈拍と称する)を、任意の時間間隔および/または単一の測定および/または単一の測定の任意の組み合わせなど、連続的および/または非連続的に測定することができる。測定の持続時間および/または間隔は、数秒から数十秒以上かかる場合がある。本発明の一部の実施形態では、測定間隔はスライディングウィンドウ間隔であり、その後、新しい脈拍測定値が拍ごとに受信される場合がある。
[0040] 装着型デバイス105は、後述するように、装着型デバイスのユーザの動きや動きの制限を受けることなく脈拍を測定できる脈拍センササブシステム150を備えることができる。例えば、ユーザの脈拍は、一般的な体の動きや手足などの特定の体の一部の動きの際に正確に測定することができる。脈拍センササブシステム150は、体や体の一部が意図的または非意図的に動いている際に脈拍を測定するように構成される。例えば、身体の一部が動いているとき、または動いていないとき、例えば、座っているとき、立っているとき、歩いているとき、階段を昇降しているとき、食事をしているとき、読書をしているとき、コンピュータで作業しているとき、ピアノを弾いているときなどである。脈拍センササブシステム150が脈拍を測定している間の身体の動きの他の例としては、運転中および/または車内に座っているとき(車は時々揺れることがある)、バスや地下鉄に乗っているとき、ボートに乗っているときなどが挙げられる。本発明のいくつかの実施形態では、脈拍センササブシステム150は、装着型デバイス105のユーザが静止しているとき、および/または手首および/または手および/または脚を動かしていないときに脈拍を測定することができる。本発明の他の実施形態では、脈拍センササブシステムは、装着型デバイスが装着されている筋肉に緊張があるとき、例えば、デバイスを同じ手に装着しながら、同じ手に荷物/バッグを持っているときなど、脈拍を測定することができる。他の実施形態では、脈拍センササブシステム150は、例えば例外的なノイズやアーティファクトなどにより信頼性の高い脈拍測定ができない状況を識別し、そのような状況を報告したり、例えば他の手段を用いて定期的に脈拍を測定するようユーザに警告したりすることができる。他のセンサ131およびコントローラ305を使用してもよい。
[0041] 装着型デバイス105は、MCサーバ110との間でデータを送受信するための少なくとも1つのモデム308と、少なくとも1つのアンテナ310をさらに含んでもよい。装着型デバイス105は、同期モジュール312、更新モジュール314、メモリ316、および識別モジュール318のうちの1つ以上を含んでもよい。識別モジュール318は、例えば、加入者識別モジュール(SIM)カードおよび/または代替の識別手段を含んでもよい。
[0042] 一部の実施形態では、メインコントローラ302は、入力コンポーネントからデータ、例えば、機能ボタン112および114、緊急ボタン116および118、オン/オフボタン125、および/またはサービスコネクタ138、充電コネクタ140、およびバッテリ142などの他のコンポーネントから受信したデータを受信することができる。メインコントローラ302は、出力コンポーネント、例えば、表示領域134、モデム308、アンテナ310などに転送され得る出力を生成することができる。
[0043] 一部の実施形態では、ECGコントローラ304は、ECG RA指電極122、ECG LA手首電極124、および/またはECG REF手首電極126から、ユーザの生理学的パラメータおよび/または環境および/またはバイタルサインを示す信号を受信することができる。ECGコントローラ304は、例えばメインコントローラ302を介して、機能ボタン112および114、緊急ボタン116および118、またはその他の適切なソースからのデータからデータを受信することができる。 ECGコントローラ304は、例えばメインコントローラ302を介して、出力コンポーネント、例えば画面ディスプレイ134、スピーカー136、モデム308などにデータを転送することができる。いくつかの実施形態では、酸素レベルコントローラ306は、センサ127および/または128から、ユーザの生理学的パラメータおよび/または環境および/またはバイタルサインを示す信号を受信することができる。酸素レベルコントローラ306は、例えばメインコントローラ302を介して、機能ボタン112および114、緊急ボタン116および118、またはその他の適切なソースからのデータを受信することができる。酸素レベルコントローラ306は、例えばメインコントローラ302を介して、出力コンポーネント、例えば画面ディスプレイ134、スピーカー136、モデム308などにデータを転送することができる。
[0044] 一部の実施形態では、脈拍レベルコントローラ307は、電極129および130、またはその他の適切なトランシーバまたはセンサから、ユーザの生理学的パラメータおよび/または環境および/またはバイタルサインを示す信号を受信することができる。脈拍レベルコントローラ307は、例えばメインコントローラ302を介して、機能ボタン112および114、緊急ボタン116および118、またはその他の適切なソースからデータを受信することができる。脈拍レベルコントローラ307は、例えばメインコントローラ302を介して、出力コンポーネント、例えば画面ディスプレイ134、スピーカー136、モデム308などにデータを転送することができる。
[0045] いくつかの実施形態では、メインコントローラ302、ECGコントローラ304、酸素レベルコントローラ306、および脈拍リーダコントローラ307、ならびに例えば血圧、血糖値などの他のコントローラは、単一のコントローラとして、または複数の個別のコントローラもしくはコントローラの組み合わせとして実装することができる。
[0046] いくつかの実施形態では、装着型デバイス105は、血圧データ、皮膚温度データ、体温データ、呼吸データ、心臓インピーダンスデータ、およびその他の適切なデータの測定および使用を可能にするためのセンサおよびコントローラを含むことができる。それぞれのコントローラは、それぞれのセンサから、ユーザの生理学的パラメータおよび/または環境および/またはバイタルサインを示す信号を受信することができる。各コントローラは、例えばメインコントローラ302を介して、機能ボタン112および114、緊急ボタン116および118、またはその他の適切なソースからデータを受信することができる。各コントローラは、例えばメインコントローラ302を介して、画面ディスプレイ134、スピーカー136、モデム308などの出力コンポーネントにデータを転送することができる。
[0047] 本発明のいくつかの実施形態では、装着型デバイス105は、バイタルパラメータの有効性を確認した後に、その測定を開始することができる。他の実施形態では、装着型デバイス105は測定を延期することができる。
[0048] 本発明のいくつかの実施形態によれば、装着型デバイス105は、1つ以上の出力コンポーネント、例えば表示領域134および/またはスピーカー136を介して、新しい脈拍測定がいつ行われたか、および/またはそれが行われている間、および/または脈拍測定が有効であるかどうかをユーザに通知することができる。
[0049] 本発明のいくつかの実施形態では、酸素レベルコントローラ306は、SpO2トランシーバ127および/または128から受信した信号を受信することができ、また、機能ボタン112および114、緊急ボタン116および118などからメインコントローラ302が受信したデータおよび信号を受信することができる。酸素レベルコントローラ306は、メインコントローラ302を介して、装着型デバイス105の1つ以上の出力コンポーネント(例えば、スクリーンディスプレイ134)およびモデム308に転送され、ユーザの血中酸素レベルまたは脈拍に関するデータをMCサーバ110に転送することができる出力信号を生成することができる。
[0050] 本発明のいくつかの実施形態では、モデム308は、例えばアンテナ310を介して、MCサーバ110との間でデータを送受信することができる。例えば、モデム308は、SMSを介してMCサーバ110から送信された命令を受信することができる。チャネルに接続したり、MCサーバ110から受信した音声通話に応答したりすることができる。モデム308は、例えば更新された医療パラメータや更新された診断範囲などを含む新しいソフトウェアアップデートをダウンロードすることができる。モデム308は、例えば生理学的パラメータおよび/または環境および/またはバイタルサインの感知された測定値などのデータをメインコントローラ302から受信することができる。モデム308は、マイクロフォン132、識別モジュール318、およびスピーカー136との間で信号を送受信することができる。モデム308は、無線モデム、または装着型デバイス105との間でデータ伝送を可能にするための他の適切な技術であってもよい。
[0051] 本発明のいくつかの実施形態では、装着型デバイス105のコンポーネントおよびモジュール間で転送されるデータおよび信号は、シリアル通信ライン、I/Oライン、および/または指定されたラインで転送され得る。例えば、VBAT信号は、バッテリ142の電力が低下していることを示すアラートをアクティブ化し、VCHARGER信号は、バッテリ142が充電されていることを示すアラートをアクティブ化することができる。
[0052] いくつかの実施形態では、同期モジュール312は、装着型デバイス105内の様々なコンポーネントからデータを受信し、そのデータをメインコントローラ302に転送する前に同期することができる。例えば、同期モジュール312は、更新モジュール314、メモリユニット316、および/または識別モジュール318からデータを受信し、例えば、どのデータが最も更新されているかを判定し、受信された最新のデータのメインコントローラ302への転送を開始することができる。)
(エ)「Fig.2A
[図:0001429438000004.jpg]
」
(オ)「Fig.2B
[図:0001429438000005.jpg]
」
(カ)「Fig.2C
[図:0001429438000006.jpg]
」
(キ)「Fig.3
[図:0001429438000007.jpg]
」
(ク)前記「(オ)及び(カ)」より、装着型デバイス105の電極124とパルストランシーバ130は手首(WRIST)に接するように配置されることが、看てとれる。
(ケ)前記「(ウ)」の段落[0044]の「electrodes 129 and 130」は、前記「(ウ)」の段落[0039]の記載及び前記「(エ)及び(オ)」の記載を総合勘案するに、「pulse sensors 129 and 130」の誤記と認められる。
(コ)前記「(エ)ないし(カ)」より、装着型デバイス105は、手首上にユーザによって装着可能に構成された外装体を備えること、その外装体に電極122,124緊急ボタン116,118,脈拍センサ129,130を備えること、及び表示領域134は手首が接する電極124がある面とは反対側の面に設置されていること、が看てとれる。
(サ)前記引用例1の記載事項及び図面を総合勘案すると、引用例1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「腕から、ユーザが移動している時にパルスを監視および/または測定する、手首装着装置であって、
手首装着装置は、装着型デバイス105であり、
装着型デバイス105は、
データ又はコマンドを装着型デバイス105に入力するための機能ボタン112及び114、手動で緊急モードを開始するために使用され得る緊急ボタン116および118 、装着型デバイス105をオン又はオフするためのオン/オフボタン125、のような入力構成要素を含み、
装着型デバイス105は、1つ以上の電極、例えば、ECG RA(右上腕)フィンガー電極122 、ECG LA(左腕)手首電極124(FIG.2B)、およびECG REF(Reference)手首電極126(FIG.1Cに示す)を含み、電極122および124は、装着型デバイス105上の任意の適切な位置に配置することができ、電極124は、装着型デバイス105の電極124は手首(WRIST)に接するように配置され 、
該着型デバイス105は、使用者の血液中の酸素レベルを測定するための、血中酸素飽和度(SpO2)センサ127および/または128、ユーザの脈拍を測定する1つ以上の脈拍センサ129および/または130、ユーザの音声が入力されることを可能にする、または選択的に任意の電子通信のために電子インパルスに変換するマイクロフォン132を含むことができ、脈拍センサ130 は手首(WRIST)に接するように配置され、
装着型デバイス105は、例えば、ユーザの医学的パラメータ、医療センター(MC)から受信されたメッセージ、動作命令、日時 、装着型デバイス105等の機能的な構成要素に関連するパラメータ、などの追加情報を表示することを含むことができる、表示領域134を含むことができ、
装着型デバイス105は、手首上にユーザによって装着可能に構成された外装体を備え、その外装体に電極122,124緊急ボタン116,118,脈拍センサ129,130を備え、表示領域134は手首が接する電極124がある面とは反対側の面に設置され、
装着型デバイス105は、機器がスイッチオンされるとキーパーモードに入ることができるようになっており、キーパーモード は、装着型デバイス105のデフォルトモードとして使用することができ、他のモードは、デフォルトモードと切り替えて使用され、キーパーモードでは、装着型デバイス105は、例えば、連続的にまたは間欠的に、脈拍および/または患者の他のパラメータを読み取ることができ、
装着型デバイス105が、キーパーモードで動作しているとき、脈拍、SpO2、ECGなどの生理学的パラメータ及び/又は生体信号は、選択された間隔、例えば、12時間毎に監視することができ、
緊急モードでは、ユーザは、非常ボタン116または118のいずれかを押すことにより、医療監視及び警報システム100の動作を開始することができ、それに加えて、緊急モードに入るときに、SpO2およびECGレベルおよび/または代替または追加のパラメータの測定を開始してもよく、
装着型デバイス105は、装着型デバイスの動作を制御するメインコントローラ302を備え、装着型デバイス105は、例えばECG電極122、124、および/または126(それぞれ図2A、2B、および2Cにも示されている)から、または他のセンサもしくはセンサの組み合わせから入力を受信し、メインコントローラ302を介して出力信号を生成することができるECGコントローラ304を含むことができ、ECGコントローラ304は、ECG RA指電極122、ECG LA手首電極124、および/またはECG REF手首電極126から、ユーザの生理学的パラメータおよび/または環境および/またはバイタルサインを示す信号を受信することができ、メインコントローラ302を介して、機能ボタン112および114、緊急ボタン116および118、またはその他の適切なソースからのデータからデータを受信することができ、
装着型デバイス105は、2つ以上の脈拍センサ129および130から、または他のトランシーバもしくはセンサ、またはトランシーバもしくはセンサの組み合わせから入力を受信し、メインコントローラ302を介して適切な出力信号を生成することができる脈拍レベルコントローラ307を含むことができ、脈拍レベルコントローラ307を利用して脈拍センサ129および130を操作し、脈拍および/または心拍数(以下、脈拍と称する)を、任意の時間間隔および/または単一の測定および/または単一の測定の任意の組み合わせなど、連続的および/または非連続的に測定することができ、脈拍レベルコントローラ307は、脈拍センサ129および130、またはその他の適切なトランシーバまたはセンサから、ユーザの生理学的パラメータおよび/または環境および/またはバイタルサインを示す信号を受信することができ、脈拍レベルコントローラ307は、メインコントローラ302を介して、機能ボタン112および114、緊急ボタン116および118、またはその他の適切なソースからデータを受信することができ、
メインコントローラ302、ECGコントローラ304、酸素レベルコントローラ306、および脈拍リーダコントローラ307、ならびに例えば血圧、血糖値などの他のコントローラは、単一のコントローラとして、または複数の個別のコントローラもしくはコントローラの組み合わせとして実装することができる、
手首装着装置。」
イ 引用文献3の記載事項及び引用文献3に記載された周知技術
原査定の拒絶の理由2において周知技術を示す文献として引用文献3として引用された、本願の原出願(特願2020-70420号)のさらなる原出願(特願2016-524006号)の優先日前である平成11年(1999年)11月2日に頒布された、特開平11-299752号公報(以下「引用例2」という。)には、図面とともに以下の技術事項が記載されている(下線は当審で付与した。)。
(ア)「【0016】図1は本発明の一実施形態にかかる体脂肪計1を示す図である。
【0017】図1(a)が体脂肪計1の平面図であり、図1(b)が体脂肪計1の背面図である。
【0018】図1に示される体脂肪計1は、腕時計に体脂肪計が組み込まれて構成されており、腕時計と兼用できるようになっている。
【0019】体脂肪計1は、装着ベルト2と体脂肪計本体10とを備えている。
【0020】装着ベルト2は、これを人の手首に巻き付けることにより、体脂肪計1を被検者の手首に固定、支持するためのものである。
【0021】体脂肪計本体10には、その正面に表示部11と操作部20とが設けられている。
・・・
【0024】操作部20には、被検者の身体データの入力を行える操作スイッチ21が備わっている。この被検者の身体データには、体重、身長、年齢、性別等の項目がある。そして、かかる身体データの入力を、この例にあっては、スイッチ21の操作と、後に説明する電極28、29を操作することによる数値データの増減とによって行えるように構成されている。
【0025】また、操作部20には、体脂肪率の測定を開始するための開始スイッチ22が設けられている。この開始スイッチ22は、オンする操作が可能に構成されており、後にも説明するように、開始スイッチ22をオンすることによって、体脂肪率の測定に必要である生体インピーダンスを計測できるようになっている。
・・・
【0041】なお、この体脂肪計1については第二の電流用電極28と第二の電圧測定用電極29とを本体10の側面に設ける例により説明したが、これら電極28、29を本体10の正面に設けてもよい。
【0042】また、この例では、第二の電流用電極28および第二の電圧測定用電極29が、身体データの数値データの増減用のキーと兼用されている。即ち、電極28が数値を増加させるためのいわゆるインクリメントキーとして、電極29が数値を減少させるためのいわゆるデクリメントキーとして用いられる。
【0043】このように、電極28、29と操作スイッチ21とを兼用する構成とすると、体脂肪計を構成する部材数を減少することができ、製品コストを抑えることができる。
・・・
【0051】次に、図5に示されるように、右手によって操作スイッチ21が操作されることにより、身体データの入力が開始される。そして、図6(a)に示されるように数値データのインクリメントを電極28により、また、図6(b)に示されるように数値データのデクリメントを電極29により行う。このようにして身体データが入力される。
【0052】そして、操作スイッチ21の操作により、電極28、29について、生体インピーダンスを計測できる状態とする。」
(イ)「【図1】(a)
[図:0001429438000008.jpg]
」
(ウ)「【図1】(b)
[図:0001429438000009.jpg]
」
(エ)「【図5】
[図:0001429438000010.jpg]
」
(オ)前記引用例2の記載事項及び図面を総合勘案すると、引用例2には、次の周知技術(以下「引用例2周知技術」という。)が記載されていると認められる。
「腕時計と兼用できるようになっている生体の電気信号を測定する装置において、本体正面部に配置されたスイッチと測定用電極とを兼用する構成として、部材数を抑える技術。」
ウ 引用例3の記載事項及び引用例3に記載された周知技術
周知技術を示す文献として当審で新たに提示する、本願の原出願(特願2020-70420号)のさらなる原出願(特願2016-524006号)の優先日前である平成16年(2004年)3月18日に頒布された、特開2004-81285号公報(以下「引用例3」という。)には、図面とともに以下の技術事項が記載されている(下線は当審で付与した。)。
(ア)「【0012】
図2(a)は本発明を腕時計10に適用した場合の腕時計10の表側を示し、図2(b)は裏側を示している。血圧測定は、例えば血圧測定用ボタンA21、血圧測定用ボタンB22を本人或いは第3者が同時に押すことによって開始される。この場合、心電波検出用の電極1は腕時計10の裏蓋である。また図2(b)に示すように、腕時計バンド30の生体20の表面に接触する側(裏側)には、光電センサ31が配置される。この光電センサ31はLED(発光ダイオード)28とPD(フォトダイオード)27からなり、脈動に伴う光学的な皮膚透過率の変化を検出する。光電センサ31の位置は手首橈骨動脈近傍が望ましいが、脈拍の拍動成分の抽出と増幅が適切に行われるようにすれば、装着の位置ずれが生じても検出可能である。また、測定された最高最低血圧値は液晶ディスプレイの表示部25に表示される。尚、液晶ディスプレイの表示部26には時刻が表示される。
・・・
【0015】
次のステップでは容積脈波検出手段により容積脈波を以下のように取得する。光電センサ31のLED光源28より発せられた光は生体内を透過・散乱しPD27で受光される。脈動に伴い動脈及び毛細血管が拡張・収縮するため光の皮膚組織での透過率が変化する。この信号に脈波成分が含まれている。脈波の拍動信号抽出を行うため、バンドパスフィルタ33で直流成分をカットし増幅器34で増幅する。手首においては指先に比べて毛細血管が少なく、拍動成分はかなり小さくなるのであるが、増幅器34のゲインを上げることで十分対応できる。光電センサ31の位置は手首の橈骨動脈近傍が望ましい。男性では腕時計バンド30が橈骨動脈に近いため、腕時計バンド30に生体20の表面と接触するように光電センサ31を設けられる。女性では腕時計10本体が手首内側となるように嵌めることが多いため、腕時計10本体の裏側に光電センサ31を配置してもよい。なお、拍動成分の抽出と増幅が適切に行われるようにすれば、携帯型血圧測定装置の装着位置ずれが1~2cm程度生じても拍動成分は検出可能である。」
(イ)「【図2】
[図:0001429438000011.jpg]
」
(ウ)前記引用例3の記載事項及び図面を総合勘案すると、引用例3には、次の周知技術(以下「引用例3周知技術」という。)が記載されていると認められる。
「腕時計本体の裏側(生体の表面に接触する側)に、LED(発光ダイオード)とPD(フォトダイオード)からなり脈動に伴う光学的な皮膚透過率の変化を検出する光電センサ31を、手首の橈骨動脈近傍に配置して、脈波成分が含まれている脈動に伴う光学的な皮膚透過率の変化を検出する技術。」
エ 本願発明1と引用発明との対比
本願発明1を、引用発明と比較する。
(ア)引用発明の「腕から、ユーザが移動している時にパルスを監視および/または測定する、手首装着装置」である「装着型デバイス105」は、本願発明1の「少なくとも1つの身体機能測定値を得るためのウェアラブルデバイス」に相当する。
(イ)引用発明の「装着型デバイス105」は、「手首上にユーザによって装着可能に構成された外装体を備え、その外装体に電極122,124緊急ボタン116,118,脈拍センサ129,130を備え、表示領域134は手首が接する電極124がある面とは反対側の面に設置され」、「表示領域134」で「日時」を表示することから、引用発明と本願発明1とは、「腕時計の一部として形成され、ユーザの第1の手に隣接するユーザの手首上にユーザによって装着可能に構成された外装体」を備える点で一致する。
(ウ)引用発明の「装着型デバイス105」の「ECG LA(左腕)手首電極124」は、「外装体」に「手首(WRIST)に接するように配置され」ていることから、本願発明1の「外装体に結合された」「ユーザの手首によって接触されるように配置されている」「第1の電極」に相当する。
(エ)引用発明の「装着型デバイス105」の「ECG RA(右上腕)フィンガー電極122」は、装着型デバイス105が装着される左腕手首とは異なる右腕の指で接触される電極であるから、本願発明1の「第2の電極」に相当する。
(オ)前記「(イ)ないし(エ)」より、引用発明の「装着型デバイス105」が備える、ECG測定を行うための「ECG LA(左腕)手首電極124」及び「ECG RA(右上腕)フィンガー電極122」は、本願発明1の「第1の電極」と「第2の電極」を備える「第1のセンサ」に相当する。
(カ)前記「(イ)及び(オ)」より、引用発明の「装着型デバイス105」が備える「脈拍センサ130」は、本願発明1の「第2のセンサ」に相当する。
(キ)前記「(イ)、(オ)及び(カ)」より、引用発明と本願発明1とは「外装体に物理的に結合された複数のセンサ」を備える点で一致する。
(ク)引用発明の「手動で緊急モードを開始するために使用され得る非常ボタン116および118」は、「外装体」を備える「装着型デバイス105」に備えられ、「ユーザ」が「非常ボタン116または118のいずれかを押すことにより、医療監視及び警報システム100の動作を開始することができ、それに加えて、緊急モードに入るときに、SpO2およびECGレベルおよび/または代替または追加のパラメータの測定を開始」することから、装着型デバイス105が装着される手首を備える腕とは異なる腕の指により操作されるボタンであることは明らかであるから、本願発明1の「外装体に結合され、かつユーザの第2の手の指または親指によって接触されるように配置されてい」る「多機能コンタクトボタン」に相当する。
(ケ)引用発明の「キーパーモード」は、「装着型デバイス105のデフォルトモードとして使用」され、「機器がスイッチオンされるとキーパーモードに入ることができるようになっており」、「他のモードは、デフォルトモードと切り替えて使用され」ることから、本願発明1の「動作の通常のモード」に相当する。
(コ)引用発明の「緊急モード」は、「ユーザは、緊急ボタン116または118のいずれかを押すことにより」作動し、「医療監視及び警報システム100の動作を開始」して「緊急モードに入るときに、SpO2およびECGレベルおよび/または代替または追加のパラメータの測定を開始」することから、本願発明1の「身体機能測定値を得るための要求を示しているユーザ対話に基づいて起動され」る「測定モード」に相当する。
(サ)前記「(ケ)及び(コ)」より、引用発明と本願発明1とは、「動作の通常のモードは」「測定モードと異なるモードであ」る点で一致する。
(シ)前記「(ク)ないし(コ)」より、引用発明と本願発明1とは、「多機能コンタクトボタンは、(i) 動作の通常のモードにおいて」「ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力を受信するように構成され、(ii)前記ユーザ入力の受信に応答して、前記ウェアラブルデバイスを前記動作の通常のモードから測定モードへ移行させて、心電図(「ECG」)測定を開始」する点で一致する。
(ス)引用発明の「装着型デバイス105」は、「装着型デバイスの動作を制御するメインコントローラ302を備え、装着型デバイス105は、例えばECG電極122、124、および/または126(それぞれ図2A、2B、および2Cにも示されている)から、または他のセンサもしくはセンサの組み合わせから入力を受信し、メインコントローラ302を介して出力信号を生成することができるECGコントローラ304を含むことができ、 ECGコントローラ304は、ECG RA指電極122、ECG LA手首電極124、および/またはECG REF手首電極126から、ユーザの生理学的パラメータおよび/または環境および/またはバイタルサインを示す信号を受信することができ、メインコントローラ302を介して、機能ボタン112および114、緊急ボタン116および118、またはその他の適切なソースからのデータからデータを受信することができ」るものであり、これと、前記「(コ)」より、緊急ボタン116および118の入力データを受信して、緊急モードに移行してECG測定を開始し測定することは明らかである。よって、引用発明の「ECGコントローラ304を含む」「メインコントローラ302」は、本願発明1の「測定モードに移行するウェアラブルデバイスに応答して、前記第1の電極および第2の電極から受信される信号に基づいてECG測定値」「を得るように構成されている、プロセッサ」に相当する。
(セ)引用発明の「装着型デバイス105」は、「2つ以上の脈拍センサ129および130から、または他のトランシーバもしくはセンサ、またはトランシーバもしくはセンサの組み合わせから入力を受信し、メインコントローラ302を介して適切な出力信号を生成することができる脈拍レベルコントローラ307を含むことができ、 脈拍レベルコントローラ307を利用して脈拍センサ129および130を操作し、脈拍および/または心拍数(以下、脈拍と称する)を、任意の時間間隔および/または単一の測定および/または単一の測定の任意の組み合わせなど、連続的および/または非連続的に測定することができ、脈拍レベルコントローラ307は、脈拍センサ129および130、またはその他の適切なトランシーバまたはセンサから、ユーザの生理学的パラメータおよび/または環境および/またはバイタルサインを示す信号を受信することができ、脈拍レベルコントローラ307は、メインコントローラ302を介して、機能ボタン112および114、緊急ボタン116および118 、またはその他の適切なソースからデータを受信することができ」るものであり、これと、前記「(コ)」より、緊急ボタン116および118の入力データを受信して、緊急モードに移行して脈拍測定を開始し測定することは明らかである。よって、引用発明の「脈拍レベルコントローラ307を含む」「メインコントローラ302」は、本願発明1の「測定モードに移行するウェアラブルデバイスに応答して、前記第2のセンサから受信され」る「信号に基づいて」「測定値」「を得るように構成されている、プロセッサ」に相当する。
(ソ)引用発明の「装着型デバイス105」では、「メインコントローラ302、ECGコントローラ304、酸素レベルコントローラ306、および脈拍リーダコントローラ307、ならびに例えば血圧、血糖値などの他のコントローラは、単一のコントローラとして、または複数の個別のコントローラもしくはコントローラの組み合わせとして実装することができる」ものであり、これと前記「(ス)及び(セ)」より、引用発明の「ECGコントローラ304を含」み「脈拍レベルコントローラ307を含む」「メインコントローラ302」は、本願発明1の「プロセッサ」と、「前記外装体内に収容されていて、前記複数のセンサに結合されているプロセッサ」である点で一致する。
(タ)引用発明の「装着型デバイス105」は、前記「(ク)、(ケ)、(コ)、(シ)、(ス)及び(セ)」より、メインコントローラ302の制御により、緊急ボタン116および118の入力データを受信して、緊急モードに移行してECG測定及び脈拍測定を行うよう構成されていることから、引用発明と本願発明1とは「多機能コンタクトボタンは、(i) 動作の通常のモードにおいて前記ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力を受信するように構成され、(ii)前記ユーザ入力の受信に応答して、前記ウェアラブルデバイスを前記動作の通常のモードから測定モードへ移行させて、心電図(「ECG」)測定を開始し、(iii)前記ウェアラブルデバイスを前記動作の通常のモードから測定モードへ移行させて、前記複数のセンサのうちの第2のセンサ」「を使用して」「測定を開始することが可能であり、」「接触に基づいて、(i)、(ii)、(iii)、またはそれらの組み合わせを実行するように構成されてい」る点で一致する。
(チ)引用発明の「装着型デバイス105」の「キーパーモード」では、「装着型デバイス105は、例えば、連続的にまたは間欠的に、脈拍および/または患者の他のパラメータを読み取ることができ」ることから、引用発明と本願発明1とは、「動作の通常のモードにおいて、前記ウェアラブルデバイスは、前記ユーザ入力なしにバックグラウンドで」「測定を実施するように構成され」る点で一致する。
(ツ)以上「(ア)ないし(チ)」より、本願発明1と、引用発明とは、次の点で一致する。
<一致点>
「少なくとも1つの身体機能測定値を得るためのウェアラブルデバイスであって、
腕時計の一部として形成され、ユーザの第1の手に隣接するユーザの手首上にユーザによって装着可能に構成された外装体と、
前記外装体に物理的に結合された複数のセンサであって、前記複数のセンサのうちの第1のセンサは前記外装体に結合された第1の電極を備え、前記第1の電極はユーザの手首によって接触されるように配置されている、複数のセンサと、
前記第1のセンサの第2の電極を備えた多機能コンタクトボタンであって、前記多機能コンタクトボタンは、前記外装体に結合され、かつユーザの第2の手の指または親指によって接触されるように配置されていて、前記多機能コンタクトボタンは、(i) 動作の通常のモードにおいて前記ウェアラブルデバイスと対話するためのユーザ入力を受信するように構成され、(ii)前記ユーザ入力の受信に応答して、前記ウェアラブルデバイスを前記動作の通常のモードから測定モードへ移行させて、心電図(「ECG」)測定を開始し、(iii)前記ウェアラブルデバイスを前記動作の通常のモードから測定モードへ移行させて、前記複数のセンサのうちの第2のセンサを使用して測定を開始することが可能であり、接触に基づいて、(i)、(ii)、(iii)、またはそれらの組み合わせを実行するように構成されていて、前記測定モードは、身体機能測定値を得るための要求を示しているユーザ対話に基づいて起動され、前記動作の通常のモードにおいて、前記ウェアラブルデバイスは、前記ユーザ入力なしにバックグラウンドで測定を実施するように構成され、前記動作の通常のモードは前記測定モードと異なるモードである、多機能コンタクトボタンと、
前記外装体内に収容されていて、前記複数のセンサに結合されているプロセッサであって、前記プロセッサは、測定モードに移行するウェアラブルデバイスに応答して、前記第1の電極および第2の電極から受信される信号に基づいてECG測定値と、前記第2のセンサから受信された信号に基づいて測定値とを得るように構成されている、プロセッサとを備えているウェアラブルデバイス。」
一方で、両者は、次の点で相違する。
<相違点1>
多機能コンタクトボタンが、本願発明1はECG測定値に必要な信号を受信する「第2の電極」を備えているのに対し、引用発明は、緊急ボタン116および118と電極122とは一体化されていない点。
<相違点2>
本願発明1の第2のセンサは、少なくとも光検出器を備え、第2のセンサとLED光源とを使用して、測定モードにおける測定、及び動作の通常のモードにおけるバックグラウンドでの測定、において、前記腕時計の時計部分の裏面において前記ユーザの手首によって接触されるように配置された前記LED光源及び前記光検出器を用いて取得されるユーザの血液量の変化を少なくとも含む信号である、前記LED光源から出力された光の、前記ユーザの尺骨及び橈骨間に位置する血管からの反射光を光検出器で受信した信号に基づいて、PPG測定を行うのに対し、引用発明の脈拍センサ130は、「装着型デバイス105」の、「手首上にユーザによって装着可能に構成された外装体」に「手首(WRIST)に接するように配置され」、脈拍を測定するセンサであり、緊急モードにおける測定及びキーパーモードにおける測定を行うのに使用されるものの、どのような測定手法で脈拍を測定するセンサであるのか明記がない点。
オ 当審の判断
(ア)相違点1についての検討
前記「イ(オ)」で説示した引用例2周知技術は、「腕時計と兼用できるようになっている生体の電気信号を測定する装置において、本体正面部に配置されたスイッチと測定用電極とを兼用する構成として、部材数を抑える技術」であり、引用発明も手首に装着し日時を表示する表示手段143を備えた外装体を備え、電極122,124,126によりECG測定を行う装置であることから、引用発明に引用例2周知技術を採用して、ECG RA(右上腕)フィンガー電極122を緊急ボタン116及び118と兼用する構成として、前記相違点1に係る技術事項を備えるようにすることは、当業者ならば容易になし得たことである。
(イ)相違点2についての検討
a 前記「ウ(ウ)」で説示した引用例3周知技術は、「腕時計本体の裏側(生体の表面に接触する側)に、LED(発光ダイオード)とPD(フォトダイオード)からなり脈動に伴う光学的な皮膚透過率の変化を検出する光電センサ31を、手首の橈骨動脈近傍に配置して、脈波成分が含まれている脈動に伴う光学的な皮膚透過率の変化を検出する技術」である。
b 前記引用例3周知技術における「腕時計本体の裏側(生体の表面に接触する側)」、「LED(発光ダイオード)」、「PD(フォトダイオード)」、及び「LED(発光ダイオード)とPD(フォトダイオード)からなる」「光電センサ31」は、それぞれ本願発明1の「腕時計の時計部分の裏面」、「LED光源」、「光検出器」、及び「第2のセンサ」に相当する。また、前記引用例3周知技術における「脈動に伴う光学的な皮膚透過率の変化を検出する」ことは、本願発明1の「ユーザの血液量の変化を少なくとも含む信号」を「取得」することに相当する。
c 前記引用例3周知技術における「脈動に伴う光学的な皮膚透過率の変化を検出する光電センサ31を、手首の橈骨動脈近傍に配置して、脈波成分が含まれている脈動に伴う光学的な皮膚透過率の変化を検出する」ことは、本願発明1における、第2のセンサ(光検出器)とLED光源とを使用して、ユーザの血液量の変化を少なくとも含む信号である、前記LED光源から出力された光の、前記ユーザの尺骨及び橈骨間に位置する血管からの反射光を光検出器で受信した信号に基づいて、PPG測定を行うことに相当する。
d そして、光電容積脈波信号から脈拍を求めることができることは、本願の原出願(特願2020-70420号)のさらなる原出願(特願2016-524006号)の優先日前における当業者にとって、引例を挙げるまでもなく常識的事項である。
e 以上のことから、引用発明において、脈拍センサの具体的構成として引用例3周知技術を採用し、前記相違点2に係る技術事項を備えるようにすることは、当業者ならば容易になし得たことである。
(ウ)本願発明1の効果について
本願発明1の効果は、引用発明及び引用例2や引用例3にも開示された周知技術から当業者が予測しうる程度のものにすぎない。
(エ)請求人の主張について
a 請求人は、令和7年5月2日提出の意見書において、「2.拒絶理由について」の「(2)付記(従来技術との差分について)」で引用文献1と本願発明1との相違点は、
「引用文献1は、腕時計の一部として形作られる外装体であることを開示していません (相違点1)。
引用文献1は、「前記複数のセンサのうちの第2のセンサと、LED光源とを使用して光電式容積脈波記録法(「PPG」)測定を開始することが可能であり、前記第2のセンサは少なくとも光検出器を備え、接触に基づいて、(i)、(ii)、(iii)、またはそれらの組み合わせを実行するように構成されていて、前記測定モードは、身体機能測定値を得るための要求を示しているユーザ対話に基づいて起動され、前記動作の通常のコースは、バックグラウンドECG及びPPG測定を可能にし、前記LED光源及び前記光検出器は、前記腕時計の時計部分の裏面において前記ユーザの手首によって接触されるように配置され、前記光検出器は、前記LED光源から出力された光の、前記ユーザの尺骨及び橈骨の間に位置する血管からの反射光を受信するように構成される、多機能コンタクトボタンと、前記外装体内に収容されていて、前記複数のセンサに結合されているプロセッサであって、前記プロセッサは、測定モードに移行するウェアラブルデバイスに応答して、前記第1の電極および第2の電極から受信される信号に基づいてECG測定値と、前記第2のセンサから受信され、前記LED光源及び前記光検出器を用いて取得されるユーザの血液量の変化を少なくとも含む信号に基づいてPPG測定値とを得る」ことを開示していません (相違点2)。加えて、引用文献1は「ユーザの尺骨及び橈骨の間に位置する血管」という具体的な測定部位についても開示していません (相違点3)。」
である旨説明し、上記意見書の請求人の主張における相違点1は、引用文献3(本審決における引用例2)による開示が関係しうるかもしれないこと、上記意見書の請求人の主張における相違点2は、令和6年5月31日作成日の前置報告書において新たに引用された引用文献7(国際公開第2013/030744号)には開示されておらず、引用文献7の開示を引用文献1(本審決における引用例1)に適用する動機付けもない旨主張する。
b しかしながら、前記「a」で示した、意見書における請求人の主張での相違点1は、前記「エ(イ)」で検討したとおり引用発明が備える技術事項である。さらに、前記「a」で示した、意見書における請求人の主張での相違点2および3は、前記「オ(イ)」で検討したとおり、引用例3周知技術であり、引用発明に引用例3周知技術を採用して当該技術事項を備えるようにすることは当業者が容易になし得たことである。
c よって、前記「a」で示した、意見書における請求人の主張は採用することはできない。
d なお、令和6年9月13日提出の上申書における請求人の進歩性についての主張を検討したが、令和7年5月2日提出の意見書における主張と同様の主張をしていることが確認された。よって、前記「aないしc」で説示したとおり、令和6年9月13日提出の上申書における請求人の進歩性についての主張は採用することはできない。
(オ)当審の判断のまとめ
以上のことから、本願発明1は、引用発明、及び引用例2及び3にも開示された周知の技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。
(3)まとめ
以上検討したとおり、仮に、本願の請求項1に係る発明が、本願の発明の詳細な説明に記載された発明であるとしても、本願の請求項1に係る発明は、引用発明、及び引用例2及び3にも開示された周知の技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。したがって、その余の請求項に係る発明及びその他の理由について論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
第4 むすび
以上のとおり、本件出願は、特許請求の範囲の請求項1の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。
仮に、本件出願の特許請求の範囲の請求項1の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていたとしても、本件出願の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、引用発明、及び引用例2及び3にも開示された周知の技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、その余の請求項に係る発明及びその他の理由について論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2024-000783