特許訂正審判
2023-390060
体液収集装置
- 審判番号
- 2023-390060
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2019-527558
- 登録番号
- 7054247
- 請求日
- 2023年05月18日
- 審決日
- 2023年08月01日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】楊国煌
- 【請求人代理人】稲葉 良幸
- 【請求人代理人】大貫 敏史
- 【請求人代理人】江口 昭彦
- 【請求人代理人】内藤 和彦
- 審判長/審判官
- 審判長 藤井 昇
- 審判官 筑波 茂樹
- 審判官 中村 則夫
- 分類
- P141 .852-Y (A61F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第184条の19、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7054247号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第7054247号の明細書を、本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり、訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件特許第7054247号の請求項1~19に係る特許についての出願は、2018年(平成30年)1月9日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2017年1月12日、2018年1月4日 中国)を国際出願日とする出願であって、令和4年4月5日にその特許権の設定登録がされ、令和5年5月18日に訂正審判(以下「本件訂正審判」という。)の請求がされたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第7054247号の明細書を本審判請求書に添付した訂正明細書のとおり訂正することを求める、というものである。
第3 本件訂正の内容
請求人が求めている訂正の内容は、以下のとおりである(下線部分は訂正箇所である。)。
1 訂正事項1
願書に添付した明細書の段落【0026】を以下のとおり訂正する。
<訂正前>
「本発明の体液収集装置10に係る一実施例を図1に示す。体液収集装置10は開口12を有する接合部11及び収集膜21を含む。接合部11は、第一表面及び第一表面の反対にある第二表面を有し、前記第一表面には使用者に粘着させる粘着層13が設けられている。収集膜21の周縁部の周長は、接合部11の開口12の周長より大きく、接合部11の開口12を囲むように接合部11の第二表面に接合される。また収集膜21の周縁部は円形、楕円形、または丸みを帯びた正多角形に沿って接合部11の第二表面に接合され、開口12は円形、楕円形、または丸みを帯びた正多角形の中心に位置する。本実施例において、収集膜21は嚢状構造を有し、前記嚢状構造は収集膜21の周縁部により定義された開口端を有し、開口端は接合部11の第二表面上に接合される。収集膜21の材質は弾性を有するものが好ましいが、弾性を有さない材質を使用することもできる。弾性が大きい材質を使用すれば、収集膜21を平面状または円弧状の膜として製造することも可能である。」
<訂正後>
「本発明の体液収集装置10に係る一実施例を図1に示す。体液収集装置10は開口12を有する接合部11及び収集膜21を含む。接合部11はシート部材であり、第一表面及び第一表面の反対にある第二表面を有し、前記第一表面には使用者に粘着させる粘着層13が設けられている。収集膜21の周縁部の周長は、接合部11の開口12の周長より大きく、接合部11の開口12を囲むように接合部11の第二表面に接合される。また収集膜21の周縁部は円形、楕円形、または丸みを帯びた正多角形に沿って接合部11の第二表面に接合され、開口12は円形、楕円形、または丸みを帯びた正多角形の中心に位置する。本実施例において、収集膜21は嚢状構造を有し、前記嚢状構造は収集膜21の周縁部により定義された開口端を有し、開口端は接合部11の第二表面上に接合される。収集膜21の材質は弾性を有するものが好ましいが、弾性を有さない材質を使用することもできる。弾性が大きい材質を使用すれば、収集膜21を平面状または円弧状の膜として製造することも可能である。」
2 訂正事項2
願書に添付した明細書の段落[0027】の記載を以下のとおり訂正する。
<訂正前>
「本発明の体液収集装置10に係る一実施例を図1に示す。体液収集装置10は開口12を有する接合部11及び収集膜21を含む。接合部11はシート部材であり、第一表面及び第一表面の反対にある第二表面を有し、前記第一表面には使用者に粘着させる粘着層13が設けられている。収集膜21の周縁部の周長は、接合部11の開口12の周長より大きく、接合部11の開口12を囲むように接合部11の第二表面に接合される。また収集膜21の周縁部は円形、楕円形、または丸みを帯びた正多角形に沿って接合部11の第二表面に接合され、開口12は円形、楕円形、または丸みを帯びた正多角形の中心に位置する。本実施例において、収集膜21はメ・状構造を有し、前記メ・状構造は収集膜21の周縁部により定義された開口端を有し、開口端は接合部11の第二表面上に接合される。収集膜21の材質は弾性を有するものが好ましいが、弾性を有さない材質を使用することもできる。弾性が大きい材質を使用すれば、収集膜21を平面状または円弧状の膜として製造することも可能である。」
<訂正後>
「体液収集装置10は例えば、天然ラテックス、合成ラテックス、ゴム、シリコーン、ポリイソプレン(PI)、ポリウレタン(PU)、高分子材材料又は生物材料を使用して製造することができるが、これに限らない。接合部11は弾性膜とすることができるがこれに限らない。弾性膜は自然状態では平面状または円弧状のシート部材で、厚さは0.1mm未満が好ましく、形状は円形、楕円形、または丸みを帯びた多角形とすることができるがこれに限らない。粘着層13の組成材料は、例えば感圧性接着剤を含むことができる。収集膜21の嚢状構造は真空成形、加圧成形、マッチモールド(Match mold)成形、ブロー成形、3D印刷またはディップ成形等方法を使用することができるがこれに限らない。また厚さは0.1(mm)未満が好ましい。収集膜21の周縁部と接合部11の第二表面の接合は、例えば、溶剤、接着剤、テープまたはフィルムを使用することができるがこれに限らず、また例えば電熱、超音波または高周波等方法により溶接することができるがこれに限らない。収集膜21は接合部11と一体的に形成して製造することもできる。」
第4 当審の判断
1 訂正の目的及び新規事項の追加の有無について
(1)訂正事項1について
訂正事項1は、願書に添付した明細書の段落【0026】における「接合部11は、」との記載を「接合部11はシート部材であり、」と訂正するものであり、請求人は、訂正の目的を「誤訳の訂正」であるとしている。
そこで、本件特許に係る外国語でされた国際特許出願であるPCT/CN/2018/000012(以下「本件国際特許出願)という。)の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面(以下「国際出願日における明細書等」という。)を参照すると、上記「接合部11は、」に対応する箇所は、次のとおりである(下線は、当審で付与)。
「
[図:0001403595000001.jpg]
」
上記箇所の記載から、「接合部11は、」は、「接合部11はシート部材であり、」の誤訳であることは明らかであり、また、国際出願日における明細書等に記載した事項の範囲内においてしたことも明らかである。
(2)訂正事項2について
訂正事項2は、願書に添付した明細書の段落【0027】の上記「第3 2<訂正前>」の記載を、「第3 2<訂正後>」の記載に訂正するものであり、請求人は、訂正の目的を「誤訳の訂正」であるとしている。
そこで、本件国際特許出願の国際出願日における明細書等の段落【0027】に対応する箇所を参照すると、次のとおりである。
「
[図:0001403595000002.jpg]
」
上記箇所の記載から、「第3 2<訂正前>」の記載は、「第3 2<訂正後>」の記載の誤訳であることは明らかであり、また、国際出願日における明細書等に記載した事項の範囲内においてしたことも明らかである。
(3)小括
以上のとおり、訂正事項1、2は、特許法第126条第1項ただし書第2号の「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであり、また、国際出願日における明細書等に記載した事項の範囲内においてしたことは明らかであるから、特許法第184条の19の特例による特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
2 特許請求の範囲の実質上の拡張・変更の存否について
訂正事項1、2による訂正は、接合部11及び体液吸収装置10に関するものであるから、請求項1~19に記載された事項の解釈に影響を与え得るものであるが、訂正前の特許請求の範囲には含まれないこととされた発明が訂正後の特許請求の範囲に含まれることになるものとは認められない。そうすると、実質上、特許の請求の範囲を拡張又は変更するものではないから、訂正事項1、2による訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
3 独立特許要件について
上記訂正事項1、2により、特許請求の範囲の請求項1~19に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせないから、上記訂正事項1、2による訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
第5 むすび
以上のとおりであるから、本件審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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