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特許拒絶査定不服審判

2023-019156

表示制御装置及び表示制御方法

審判番号
2023-019156
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2022-529131
請求日
2023年11月10日
審決日
2024年12月09日
公報発行日
2025年01月31日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】三菱電機モビリティ株式会社
  • 【請求人代理人】吉竹 英俊
  • 【請求人代理人】有田 貴弘
審判長/審判官
  • 審判長 篠塚 隆
  • 審判官 富澤 哲生
  • 審判官 北元 健太
分類
P18 .121-WY (G06F) / P18 .65 -WY (G06F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第37条、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2022-529131「表示制御装置及び表示制御方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年12月 9日国際公開、WO2021/245729、請求項の数(8)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2020年(令和2年)6月1日を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年 5月16日 :手続補正書の提出 令和5年 6月27日付け:拒絶理由通知書 令和5年 7月25日 :意見書の提出 令和5年10月12日付け:拒絶査定 令和5年11月10日 :拒絶査定不服審判の請求 令和6年 6月28日付け:拒絶理由通知書 令和6年 8月 7日 :意見書、手続補正書の提出 第2 本願発明 本願請求項1~8に係る発明(以下「本願発明1」~「本願発明8」という。)は、令和6年8月7日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~8に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1,8は、次のとおりの発明である。 「【請求項1】 表示装置を制御する表示制御装置であって、 前記表示装置で表示される画像に用いられるパラメータを変更する変更操作をユーザから取得し、かつ、前記ユーザの視線を取得する取得部と、 前記視線が前記表示装置の前記画像に向いているか否かを判定する視線判定の結果に基づいて、前記変更操作の単位である操作単位あたりの前記パラメータの変更を制御する制御部と を備え、 前記取得部が前記変更操作を取得開始した時点から予め定められた期間の間、前記視線判定の結果に関わらず、前記操作単位あたりの前記パラメータの変更は一定である、表示制御装置。」 「【請求項8】 表示装置を制御する表示制御方法であって、 前記表示装置で表示される画像に用いられるパラメータを変更する変更操作をユーザから取得し、かつ、前記ユーザの視線を取得し、 前記視線が前記表示装置の前記画像に向いているか否かを判定する視線判定の結果に基づいて、前記変更操作の単位である操作単位あたりの前記パラメータの変更を制御し、 前記変更操作を取得開始した時点から予め定められた期間の間、前記視線判定の結果に関わらず、前記操作単位あたりの前記パラメータの変更は一定である、表示制御方法。」 なお、本願発明2~7は本願発明1を減縮した発明である。 第3 原査定の概要 原査定(令和5年10月12日付け拒絶査定)の概要は、次のとおりである。 1 理由1 (発明の単一性)この出願は、特許法第37条に規定する要件を満たしていない。 請求項1に係る発明に特別な技術的特徴が発見され、請求項1に係る発明、当該特別な技術的特徴と同一の又は対応する特別な技術的特徴を有する請求項5~7に係る発明、及び審査対象とされた発明を審査した結果、実質的に追加的な先行技術調査や判断を必要とすることなく審査を行うことが可能である請求項8に係る発明を審査対象とする。 しかしながら、請求項2~4に係る発明は、請求項1に係る発明の発明特定事項を全て含む同一カテゴリーの発明ではない。そして、審査対象とされた発明を審査した結果、実質的に追加的な先行技術調査や判断を必要とすることなく審査を行うことが可能である発明ではなく、当該発明とまとめて審査を行うことが効率的であるといえる他の事情もない。 したがって、請求項2~4に係る発明は、特許法第37条以外の要件についての審査対象としない。 2 理由2 (進歩性)本願請求項1,8に係る発明は、以下の引用文献Aに記載された発明に基づいて、本願請求項6,7に係る発明は、以下の引用文献A,Bに記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献A:特開2016-157220号公報 引用文献B:特開2019-168837号公報 第4 当審拒絶理由の概要 当審が令和6年6月28日付けで通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。 (進歩性)本願請求項1,6-8に係る発明は、以下の引用文献1~3に記載された発明に基づいて、本願請求項2,4に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献1: 特開2016-157220号公報(原査定の引用文献A) 引用文献2: 特開2002-169639号公報 引用文献3: 特開2002-132248号公報 第5 引用文献の記載、引用発明等 1 引用文献1、引用発明1 (1)当審拒絶理由にて引用された引用文献1には、図面とともに以下の事項が記載されている(下線は当審による。以下同様。)。 「【0012】 図1に示すように、情報処理装置1は操作量情報取得手段111Aと、位置関係情報取得手段111Bと、表示サイズ情報取得手段111Cと、検出手段111Dと、表示制御手段111E、視野情報取得手段111F、操作対象特定手段111Gと、照度情報取得手段111Hと、を備えている。 【0013】 操作量情報取得手段111Aは、表示される操作対象に対する操作者の操作量を示す操作量情報を取得する。操作対象としては、操作者の操作により表示位置、指示位置、表示内容等が変化するあらゆる視認可能且つ操作可能な対象が含まれる。例えば、図2(a)に示すような、画面400内において操作者の操作によって上下左右にスクロールするリスト401や地図(図示しない)など、図2(b)に示すようなポインタ402やカーソル(図示しない)が含まれる。」 「【0024】 視野情報取得手段111Fは、操作者の視線に基づき、操作対象が操作者の直接視野又は間接視野の何れに含まれているかを示す視野情報を取得する。視野情報取得手段111Fは、例えば、公知の視線検出カメラや眼電位センサを含んで構成される。直接視野とは操作者が注視している表示内容を詳細に把握することができる視野範囲のことであり、間接視野とは視界内であって直接視野の外側の、表示内容をおおまかに把握することができる視野範囲のことである。間接視野であっても、例えば、図2(d)に示した選択テーブル404であれば、何れの枠が選択状態であるかを把握することができる。検出手段111Dは、位置関係情報と表示サイズ情報と視野情報とに基づき、操作量情報の示す操作量に対応する操作対象の動作量を検出し、操作対象が操作者の直接視野に含まれる場合には、操作対象が操作者の間接視野に含まれる場合よりも、動作量は大きい値を検出し、操作対象が操作者の間接視野に含まれる場合には、操作対象が操作者の直接視野に含まれる場合よりも、動作量は小さい値を検出する。これにより、操作対象が間接視野に含まれる場合には、操作対象が直接視野に含まれる場合よりも、操作対象の動作量が小さくなり、操作対象が直接視野に含まれる場合には、操作対象が間接視野に含まれる場合よりも、操作対象の動作量が大きくなる。すなわち、間接視野に含まれるため操作対象を詳細に把握できない場合には操作対象がゆっくり動作するため操作対象に対する操作を確実に行うことができる。一方、直接視野に含まれるため操作対象を詳細に把握できる場合には操作対象が速く動作するため、操作対象に対する操作を早期に完了することができる。」 「【0029】 [1.2画面表示制御システムSの構成] 図3に示すように、本実施例の2画面表示制御システムSは、HUD(Head-Up Display)501とLCD(Liquid Crystal Display)503の2つの表示装置を有する。HUD501の右下部には複数のアイコン502が表示されており、何れかのアイコンが選択状態で表示される。選択状態のアイコンは操作者Mの操作により切り替わる。一方、LCD503の画面には、その大部分を占めるようにリスト504が表示されている。リスト504は操作者Mの操作により上下左右にスクロールする。操作者MとHUD501の距離(操作者Mの目の位置とアイコン502の位置との距離)が短く、操作者MとLCD503(操作者Mの目の位置とリスト504の位置との距離)の距離がそれより長くなる位置に、HUD501及びLCD503はそれぞれ設置されている。 【0030】 また、2画面表示制御システムSは、タッチパネル505、カメラ506、照度センサ507を有する。 【0031】 タッチパネル505は、例えば、静電容量式タッチパネルであって、HUD501とLCD503の画面に表示される操作対象に対する操作者Mの操作を受け付ける。換言すれば操作者Mは、静電容量式タッチパネル505を介して、HUD501とLCD503の画面に表示される操作対象に対する操作を行うことができる。すなわち、タッチパネル505は操作部として機能し、操作内容を操作情報として後述する制御部に出力するようになっている。なお、タッチパネル505に代えて又は加えて、圧力検知センサ、ジョグダイヤル等を操作部として採用することもできる。 【0032】 カメラ506は、視線検出カメラとしての機能と、距離測定カメラとしての機能を有する。すなわち、視線検出カメラとしてのカメラ506は、操作者Mの視線を検出し、HUD501とLCD503の何れの表示装置の画面に視線を向けているのか、更には、各画面の何れの位置に視線を向けているのかを検出する。検出した視線に関する視線情報は後述する制御部に出力される。なお、カメラ506が視線検出カメラとしての機能を備えずに、その代わりに、眼電位センサ等を採用することとしてもよい。また、視線検出カメラとしてのカメラ506は、画像のみを後述する制御部に出力し、制御部がその画像に基づいて視線を検出して視線情報を取得することとしてもよい。 【0033】 また、距離測定カメラとしてのカメラ506は、操作者MとHUD501の距離(操作者Mの目の位置とアイコン502の位置との距離)や、操作者MとLCD503(操作者Mの目の位置とリスト504の位置との距離)の距離(操作者Mと操作対象の距離ともいうことができる)を測定する。測定した距離に関する距離情報は後述する制御部に出力される。本実施例では、距離測定カメラとしてのカメラ506は、距離として「短」から「長」の何れかを示す距離情報を出力する。なお、操作者Mとの距離については、随時測定する代わりに、予め測定しておいた距離を距離情報として採用することとしてもよい。また、距離測定カメラとしてのカメラ506は、画像のみを後述する制御部に出力し、制御部がその画像に基づいて距離を検出して距離情報を取得することとしてもよい。 【0034】 照度センサ507は、HUD501とLCD503が設置されている環境の明るさ度合い(照度)を測定する。測定した照度に関する照度情報は後述する制御部に出力される。本実施例では、照度センサ507は、照度として「明」、「中」、「暗」の何れかを示す照度情報を出力する。 【0035】 次に、図4を用いて、2画面表示制御システムSの構成について説明する。2画面表示制御システムSは上述したHUD501、LCD503、タッチパネル505、カメラ506及び照度センサ507の他に、情報処理装置510により構成されている。情報処理装置510は、制御部511、記憶部512及び入出力インターフェース部513を含んで構成されている。情報処理装置510と、HUD501、LCD503、タッチパネル505、カメラ506及び照度センサ507は、入出力インターフェース部513を介して接続されている。 【0036】 制御部511は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部512に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。 【0037】 また、制御部511は、表示画面認識部、操作対象認識部、視野認識部、操作量取得部、動作量決定部、表示画面生成部として機能する。 【0038】 表示画面認識部としての制御部511は、その時点でHUD501及びLCD503にそれぞれ表示している画面を認識する。具体的には、画面の構成、構成部品(リストやアイコン等)の位置、画面内において操作者Mの操作対象となり得る操作可能な部品等、画面に関する画面情報を取得する。 【0039】 操作対象認識部としての制御部511は、視線検出カメラとしてのカメラ506から取得した視線情報に基づいて、操作者がHUD501又はLCD503の何れの画面を見ているかを認識するとともに、表示画面認識部が認識した画面情報に基づいて、操作者Mの操作対象を認識する。また、操作対象認識部としての制御部511は、画面情報に基づいて、操作対象の表示サイズを示す表示サイズ情報を取得する。本実施例では、操作対象認識部としての制御部511は、画面の大きさに対する操作対象の大きさの割合を表示サイズとして取得するものとし、「大」又は「小」を取得する。更に、操作対象認識部としての制御部511は、操作対象が操作者Mの直接視野に含まれるか、間接視野に含まれるかを示す視野情報を検出する。 【0040】 操作量取得部としての制御部511は、操作部から取得した操作情報に基づいて、1操作当たりの操作量(例えば、座標移動量など)や、単位時間当たりの操作量(例えば、フリック回数やスライド回数、フリック操作やスライド操作による総座標移動量など)などを示す操作量情報を取得する。なお、本実施例では、操作量取得部としての制御部511は、操作量として「小」、「中」、「大」を特定する。 【0041】 動作量決定部としての制御部511は、記憶部512に記憶されている後述の動作量決定テーブルを参照して、操作量取得部が取得した操作量情報、距離測定カメラとしてのカメラ506から取得した距離情報、照度センサ507から取得した照度情報、視線検出カメラとしてのカメラ506から取得した視線情報とに基づいて、操作対象認識部が認識した操作対象の動作量を決定する。 【0042】 画面制御部としての制御部511は、HUD501又はLCD503で表示する画面を制御する。特に、画面に表示される操作対象の動作量が決定された場合には、当該動作量に従って操作対象が動作するように表示を制御する。」 「【0045】 図5は動作量決定テーブルの内容の一例を示す図である。動作量決定テーブルは、視野情報(操作対象が直接視野に含まれるか、間接視野に含まれるか)、照度情報(操作者Mの視線が送られているHUD501又はLCD503が設置されている環境の照度)、表示サイズ情報(操作対象の表示サイズ)及び距離情報(操作者Mと操作対象の距離)毎に、操作量情報に対応する動作量を規定している。 【0046】 図5の例では、視野情報について操作対象が「直接視野」に含まれるか、又は「間接視野」に含まれるか、照度情報について照度が「明」であるか、「中」であるか、「暗」であるか、表示サイズ情報について表示サイズが「大」であるか、「小」であるか、距離情報について距離が「長」から「短」の何れであるか、操作情報について操作量が「大」から「小」の何れであるか、に応じて動作量として「特大」から「小」を規定している。 【0047】 なお、動作量決定テーブルは、操作対象が直接視野に含まれる場合には、間接視野に含まれる場合よりも、動作量として大きい値が決定されるように規定されており、操作対象が間接視野に含まれる場合には、直接視野に含まれる場合よりも、動作量として小さい値が決定されるように規定されている。これは、操作対象が直接視野に含まれる場合の方が、操作対象が間接視野に含まれる場合と比較して、操作者Mが操作対象の動作を見やすいため、動作量が大きくても動作を認識できると考えられるためである。 【0048】 また、動作量決定テーブルは、照度が低い程、動作量として小さい値が決定されるように規定されており、照度が高い程、動作量として大きい値が決定されるように規定されている。これは、照度が高い場合の方が、照度が低い場合と比較して、操作者Mが操作対象の動作を見やすいため、動作量が大きくても動作を認識できると考えられるためである。 【0049】 更にまた、動作量決定テーブルは、操作対象の表示サイズ(操作対象の実表示サイズ、または、画面の表示サイズに対する操作対象の表示サイズの割合)が小さい程、動作量として小さい値が決定されるように規定されており、操作対象の表示サイズが大きい程、動作量として大きい値が決定されるように規定されている。これは、表示サイズが大きい場合の方が、表示サイズが小さい場合と比較して、操作者Mが操作対象の動作を見やすいため、動作量が大きくても動作を認識できると考えられるためである。 【0050】 更にまた、動作量決定テーブルは、操作者Mと操作対象との距離が長い程、動作量として小さい値が決定されるように規定されており、操作者Mと操作対象との距離が短い程、動作量として大きい値が決定されるように規定されている。これは、操作者Mと操作対象との距離が短い場合の方が、操作者Mと操作対象との距離が長い場合と比較して、操作者Mが操作対象の動作を見やすいため、動作量が大きくても動作を認識できると考えられるためである。」 「【図2】 [図:0001418078000001.jpg] 」 「【図3】 [図:0001418078000002.jpg] 」 「【図5】 [図:0001418078000003.jpg] 」 (2)上記(1)の記載について、以下のことがいえる。 ア 段落【0031】の「タッチパネル505に代えて又は加えて、圧力検知センサ、ジョグダイヤル等を操作部として採用することもできる。」との記載は、段落【0035】の「情報処理装置510と、HUD501、LCD503、タッチパネル505、カメラ506及び照度センサ507は、入出力インターフェース部513を介して接続されている。」との記載中の「タッチパネル505」が、「操作部」としての「ジョグダイヤル」で置換され得ることを示すものである。 イ 段落【0013】の「操作対象としては、操作者の操作により表示位置、指示位置、表示内容等が変化するあらゆる視認可能且つ操作可能な対象が含まれる。例えば、図2(a)に示すような、画面400内において操作者の操作によって上下左右にスクロールするリスト401や地図(図示しない)など、図2(b)に示すようなポインタ402やカーソル(図示しない)が含まれる。」との記載は、以降の段落の記載(例えば段落【0038】の「画面内において操作者の操作対象となり得る操作可能な部品」との記載)中の「操作対象」が、「画面内において操作者の操作によって上下左右にスクロールするリストや地図」であり得ることを示すものである。 ウ 段落【0039】に記載されている「直接視野」及び「間接視野」のそれぞれの技術的意味は、段落【0024】の記載のとおりである。 (3)上記(1)の記載及び上記(2)から、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「情報処理装置510であって、 制御部511を含んで構成され、 HUD501、LCD503、操作部としてのジョグダイヤル及びカメラ506が接続され、 制御部511は、表示画面認識部、操作対象認識部、操作量取得部、動作量決定部、表示画面生成部として機能し、 表示画面認識部としての制御部511は、その時点でHUD501及びLCD503にそれぞれ表示している画面を認識し、画面の構成、構成部品(リストやアイコン等)の位置、画面内において操作者の操作対象となり得る操作可能な部品等、画面に関する画面情報を取得し、ここで、操作対象は、画面内において操作者の操作によって上下左右にスクロールするリストや地図であり、 操作対象認識部としての制御部511は、視線検出カメラとしてのカメラ506から取得した視線情報に基づいて、操作者がHUD501又はLCD503の何れの画面を見ているかを認識するとともに、表示画面認識部が認識した画面情報に基づいて、操作者の操作対象を認識し、また、操作対象認識部としての制御部511は、操作対象が操作者の直接視野に含まれるか、間接視野に含まれるかを示す視野情報を検出し、ここで、直接視野とは操作者が注視している表示内容を詳細に把握することができる視野範囲のことであり、間接視野とは視界内であって直接視野の外側の、表示内容をおおまかに把握することができる視野範囲のことであり、 操作量取得部としての制御部511は、操作部から取得した操作情報に基づいて、単位時間当たりの操作量を示す操作量情報を取得し、 動作量決定部としての制御部511は、動作量決定テーブルを参照して、操作量取得部が取得した操作量情報、カメラ506から取得した視線情報とに基づいて、操作対象認識部が認識した操作対象の動作量を決定し、 画面制御部としての制御部511は、HUD501又はLCD503で表示する画面を制御し、特に、画面に表示される操作対象の動作量が決定された場合には、当該動作量に従って操作対象が動作するように表示を制御し、 動作量決定テーブルは、操作対象が直接視野に含まれる場合には、間接視野に含まれる場合よりも、動作量として大きい値が決定されるように規定されており、操作対象が間接視野に含まれる場合には、直接視野に含まれる場合よりも、動作量として小さい値が決定されるように規定されている、情報処理装置510。」 2 引用文献2 当審拒絶理由にて引用された引用文献2には、図面とともに以下の事項が記載されている。 「【0017】(第1の実施形態)図1は本発明の第1実施形態に係る表示制御装置を適用して構成された無線通信端末の要部構成を示すブロック図である。 【0018】この図に示すように本実施形態の無線通信端末は、アンテナ1、アンテナ共用器2、受信部(RX)3、周波数シンセサイザ(SYN)4、送信部(TX)5、CDMA信号処理部6、音声符号処理部7、PCM符号処理部8、受話アンプ9、スピーカ10、マイクロホン11、送話アンプ12、液晶表示器(以下、LCDと称する)13、キーユニット14、トラックバー15、サウンダ16、バイブレータ17、メモリ部18、タイマ19および制御部20を有している。」 「【0032】トラックバー15は、図2(b)に示すように、ローラ部15a、ロータリエンコーダ15bおよびプッシュスイッチ15cを有し、筐体Bに収容されている。なお図2(b)は、筐体B内におけるトラックバー15の配置状態を模式的に示す図である。 【0033】ローラ部15aは、図2(c)に示すように樹脂などにより形成された円筒体を成し、同図に矢印で示す方向に回転可能で、かつ図2(a)に示す筐体Bの正面図および図2(b)に示されるように筐体Bの前面より一部が筐体Bの外部へと突出した状態で配置される。かくしてこのローラ部15aは、ユーザが任意に回転させることができる。 【0034】ロータリエンコーダ15bは、ローラ部15aの一側端に設けられていて、ローラ部15aの単位回転量の回転およびその回転方向を検出し、これらを示した回転情報を出力する。なお単位回転量は任意であって良いが、本実施形態では1/8回転(45゜回転)とする。 【0035】プッシュスイッチ15cは、ローラー部15aが筐体Bの内部方向に押し込まれた際にローラー部15aによってONされ、これに応じて押下信号を出力する。」 「【0041】制御部20は、例えばCPU、ROMおよびRAMなどを主体として構成され、ソフトウェア処理により本無線通信端末の各部を総括制御して無線通信端末としての動作を実現する。そして制御部20は、図示しない移動通信網を介しての通信を可能とするための制御処理などのような同種の無線通信端末における周知の一般的な各種機能を実現するための処理手段に加えて、回転速度算出手段20a、スクロールモード選択手段20bおよびスクロール処理手段20cをソフトウェア処理により実現している。 【0042】ここで回転速度算出手段20aは、トラックバー15から与えられる回転情報とタイマ19のタイマ値とに基づいてローラ部15aの回転速度を算出する。 【0043】スクロールモード選択手段20bは、回転速度算出手段20aにより算出されたローラ部15aの回転速度に基づいてスクロールモードを選択する。」 「【0049】これに対して、ユーザによりローラ部15aが順方向に回転され、これに応じてロータリエンコーダ15bからその旨を示す回転情報が与えられたならば制御部20は、ローラ部15aが回転していると判断する。そしてこの場合に制御部20は、その時点におけるタイマ19のタイマ値を取り込み、ローラ部15aの回転速度を算出する(ステップST2)。なお、タイマ19は後述するように画面をスクロールさせる毎に再起動されるのであって、そのタイマ値は前回のスクロールを行ってからの経過時間に相当し、ローラ部15aの1単位回転量の回転が前回検出された時点からの経過時間にも相当する。従って、タイマ19のタイマ値はローラ部15aが1単位回転量を回転するのに要した時間と見なすことでローラ部15aの回転速度を算出することができる。 【0050】そしてローラ部15aの回転速度を算出したならば制御部20は、その算出した回転速度が予め設定したしきい値よりも小さいか否かを確認する(ステップST3)。 【0051】ここで回転速度がしきい値よりも小さいならば、すなわちローラ部15aが低速に回転されているならば、制御部20は1ライン分の画面スクロールを行う(ステップST4)。また回転速度がしきい値よりも大きいならば、すなわちローラ部15aが高速に回転されているならば、制御部20は1ページ分の画面スクロールを行う(ステップST5)。」 3 引用文献3 当審拒絶理由にて引用された引用文献3には、図面とともに以下の事項が記載されている。 「【0047】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る情報処理装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は実施の形態(1)に係る情報処理装置が採用されたナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。なお、ここでは、図17に示したナビゲーションシステムと同様の構成部分については、同符号を付し、その説明を省略する。 【0048】図1に示したナビゲーションシステムにおいては、車速センサ2と、ジャイロセンサ3とがマイコン11に接続されており、マイコン11は、演算した走行距離、及び進行方向に基づいて自車位置を割り出すようになっている(自律航法)。GPS受信機4は、マイコン11に接続されており、マイコン11は、GPS信号に基づいて自車位置を割り出すようになっている(GPS航法)。 【0049】また、DVDドライブ6がマイコン11に接続されており、マイコン11は、割り出した自車位置と電子地図データとを合わせる(いわゆる、マップマッチング処理を行う)ことによって、自車位置が正確に示された地図を表示パネル19dへ表示するようになっている。 【0050】また、リモコン18に設けられたロータリー・スイッチ18aや、ボタン・スイッチ18bから出力されたスイッチ信号や、表示装置19に設けられたロータリー・スイッチ19aや、ボタン・スイッチ19bから出力されたスイッチ信号がマイコン11に入力され、これらスイッチ信号に応じた処理がマイコン11で行われるようになっている。 【0051】なお、ロータリー・スイッチ18a、19aは、時計回り及び反時計回りの双方向に回転操作が可能であり、回転角度に応じたパルスを発生し、ロータリー・エンコーダとして機能する。また、ロータリー・スイッチ18a、19aは押下操作可能であり、オン・オフ入力としても利用可能である。」 「【0058】ところで、ステップS1における判断処理で、ロータリー・スイッチ18a、19aによる押下操作が行われていないと判断すれば、図3に示したステップS21へ進み、ロータリー・スイッチ18a、19aによる回転操作が行われたか否かを判断し(ステップS21)、回転操作が行われたと判断すれば、操作モードを示すフラグf1が1であるか否か、すなわち、ロータリー・スイッチ18a、19aによる表示画面のスクロールが可能な操作モード(モードb)であるか否かを判断する(ステップS22)。 【0059】フラグf1が1であると判断すれば、ロータリー・スイッチ18a、19aによる回転操作の回転速度を検出して(ステップS23)、検出された回転速度に基づいて、スクロール速度を設定する(ステップS24)。なお、スクロール速度の設定方法の一例としては、ロータリー・スイッチ18a、19aの回転速度に対するしきい値を複数設定しておいて、前記回転速度が上回ったしきい値レベルに応じて、スクロール速度を段階的に上げるようにする方法が挙げられる。 【0060】例えば、ロータリー・スイッチ18a、19aからの回転操作によって出力されるパルス波形を検出するようにしておいて、1秒間にパルス波形を1検出した場合には、スクロール速度をvとし、1秒間にパルス波形を2検出した場合には、スクロール速度を4v(=22v)とし、1秒間にパルス波形を3検出した場合には、スクロール速度を9v(=33v)とする。」 4 引用文献B 原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献Bには、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0024】 発明者は、話し手及び聞き手の瞬きのタイミングの差異を、当該話し手及び聞き手が行うコミュニケーションの質の評価に用いることができる、という知見を得た。例えば、話し手及び聞き手の瞬きのタイミングの一致度合いが高い場合、聞き手は話し手の発話に対して高い関心を示していると推測することができる。反対に、その一致度合いが低い場合、聞き手は話し手の発話に対してさほど関心を示していないと推測することができる。このような知見を得るに至った検証については、後述する。以下、対話装置とそのユーザとのコミュニケーションを実現する技術に、このような知見を適用した場合の実施の形態を説明する。 【0025】 [第1実施形態] 図1は、本発明の第1実施形態である対話装置10の外観構成の一例を示す図である。対話装置10は、ユーザUと対話する処理装置である。ユーザUは、対話装置10のユーザである。ユーザUは、対話装置10と対面し、対話装置10と対話によるコミュニケーションをとる。 【0026】 対話装置10は、生物を模した外観を有するロボットである。対話装置10は、例えば、人間若しくはその他の動物(例えば犬又は猫)、又は架空の人物(例えば、アニメーションの登場人物)を模した外観を有する。対話装置10の外観については、問わない。 【0027】 対話装置10は、顔部101と、瞼部102とを有する。顔部101は、顔に相当する部位である、瞼部102は、顔部101に配置され、目の瞼に相当する部位である。瞼部102は、開閉することにより、目の瞬きを模した動作(以下「瞬き動作」という。)をする。本実施形態では、2つの瞼部102が同じ動作をする。 「【0057】 図7は、タイミング差の算出方法を説明する図である。図7に示すタイミングチャートは、ユーザUの瞬きのタイミング、及び対話装置10が瞬き動作をしたタイミングを示す。図7に示すように、ユーザUの瞬きのタイミングを、その時刻順に、t11,t12,・・・t1Bと表す。対話装置10の瞬き動作のタイミングを、その時刻順に、t21,t22,・・・t27と表す。この場合、処理部115は、t11,t12,・・・t1Bの各々について、t21,t22,・・・t27の各々との差異を算出する。瞬きのタイミングt1iと瞬き動作のタイミングt2jとの差異であるタイミング差を、以下「Δtij」と表す。この場合、処理部115は、タイミング差TD{Δt11、Δt12、・・・、Δt17、Δt21、Δt22、・・・、Δt27、・・・ΔtB1、ΔtB2、・・・、ΔtB7}を算出する。 【0058】 図8は、タイミング差の出現頻度の分布を示すグラフDGを示す。図8のグラフDGにおいて、横軸がタイミング差に対応し、縦軸が各タイミング差の出現の度合い(つまり、出現頻度)に対応する。図8に示す例では、或る時間範囲T内で、出現頻度が高くなっている。 【0059】 ところで、グラフDGで示される出現頻度の分布は、ユーザUと対話装置10とのコミュニケーションだけでなく、ユーザUの瞬きの特性(例えば、回数及び頻度)、及び対話装置10の瞬き動作の特性(例えば、回数及び頻度)に起因して生じたと考えられる。例えば、ユーザUの瞬きの頻度、及び対話装置10の瞬き動作の頻度が高い場合ほど、小さいタイミング差の出現頻度が高くなりやすい。このため、タイミング差TDが、どの程度、対話装置10とユーザUとのコミュニケーションに起因して生じたかを明らかにする必要がある。そこで、処理部115は、サロゲートデータ法に基づいて、出現頻度の分布を解析する。」 「【図7】 [図:0001418078000004.jpg] 」 第6 当審拒絶理由について(引用発明1との対比・判断) 1 本願発明1について (1)対比 ア 請求項1に係る発明(以下「本願発明1」という。)と引用発明とを対比する。 (ア)引用発明は、「情報処理装置510」の「制御部511」が「HUD501又はLCD503で表示する画面を制御」するから、「制御部511」の「制御」対象が「LCD503で表示する画面」である場合は、引用発明の「LCD503」は本願発明1の「表示装置」に相当し、引用発明の「情報処理装置510」は、後述する相違点を除き、本願発明1の「表示制御装置」に相当する。 (イ)引用発明において、「操作対象」は、「HUD501及びLCD503にそれぞれ表示している画面」の「画面内において操作者の操作によって上下左右にスクロールするリストや地図」であり、また、「情報処理装置510」の「制御部511」は、「動作量決定テーブルを参照して、操作量取得部が取得した操作量情報、カメラ506から取得した視線情報とに基づいて、操作対象認識部が認識した操作対象の動作量を決定し」、かつ「HUD501又はLCD503で表示する画面を制御し、特に、画面に表示される操作対象の動作量が決定された場合には、当該動作量に従って操作対象が動作するように表示を制御」するものであって、ここで、「動作量に従って操作対象が動作するように表示を制御」することが、「操作者」から「スクロール」操作を取得して、「HUD501又はLCD503」の「画面」に表示される「リストや地図」に用いられる表示位置を示す値を変更することであることは明らかであるから、「リストや地図」が「LCD503」の「画面」に表示される場合は、引用発明の「情報処理装置510」は、「LCD503」で表示される画像(「リストや地図」)に用いられる表示位置を示す値を変更する「スクロール」操作を「操作者」から取得する手段を備えているといえる。 そして、引用発明における、表示位置を示す値、「スクロール」操作、「操作者」は、それぞれ、本願発明1における「パラメータ」、「変更操作」、「ユーザ」に相当する。 (ウ)引用発明において、「情報処理装置510」の「制御部511」は、「視線検出カメラとしてのカメラ506から取得した視線情報に基づいて、操作者がHUD501又はLCD503の何れの画面を見ているかを認識するとともに、表示画面認識部が認識した画面情報に基づいて、操作者の操作対象を認識」し、また、「操作対象が操作者の直接視野に含まれるか、間接視野に含まれるかを示す視野情報を検出」するから、引用発明の「情報処理装置510」は、「操作者」の視線を取得する手段を備えているといえる。 (エ)引用発明における上記(イ)、(ウ)の各手段をまとめた構成は、本願発明1の「取得部」に相当する。 この点について、上記(ア)を踏まえると、引用発明の「情報処理装置510」は、本願発明1の「前記表示装置で表示される画像に用いられるパラメータを変更する変更操作をユーザから取得し、かつ、前記ユーザの視線を取得する取得部」に相当する構成を備えるものである。 (オ)引用発明の「直接視野」及び「間接視野」は、「直接視野とは操作者が注視している表示内容を詳細に把握することができる視野範囲のことであり、間接視野とは視界内であって直接視野の外側の、表示内容をおおまかに把握することができる視野範囲のことであ」るから、引用発明において、「画面内において操作者の操作によって上下左右にスクロールするリストや地図」である「操作対象」が「LCD503」の「画面」に表示される場合、「情報処理装置510」の「制御部511」が、「操作対象が操作者の直接視野に含まれるか、間接視野に含まれるかを示す視野情報を検出」することは、視線が「LCD503」の画像(「リストや地図」)に向いているか否かを判定する視線判定であるといえる。 (カ)引用発明において、「情報処理装置510」の「制御部511」は、「操作部から取得した操作情報に基づいて、単位時間当たりの操作量を示す操作量情報を取得し」、「動作量決定テーブルを参照して、操作量取得部が取得した操作量情報、カメラ506から取得した視線情報とに基づいて、操作対象認識部が認識した操作対象の動作量を決定し」、「当該動作量に従って操作対象が動作するように表示を制御」するものであり、ここで、「動作量決定テーブル」は、「操作対象が直接視野に含まれる場合には、間接視野に含まれる場合よりも、動作量として大きい値が決定されるように規定されており、操作対象が間接視野に含まれる場合には、直接視野に含まれる場合よりも、動作量として小さい値が決定されるように規定されている」ものであるから、「動作量」の「決定」は、上記(オ)の視線判定の結果に基づいているといえる。 また、「操作部」は「ジョグダイヤル」であるところ、「操作量」が、「スクロール」操作のための「ジョグダイヤル」の回転角度であること、及び、「決定」される「動作量」が、「スクロール」操作の単位である「単位時間当たりの操作量」すなわち「単位時間当たり」の「ジョグダイヤル」の回転角度に対応する、「リストや地図」の「スクロール」量すなわち「リストや地図」の表示位置を示す値の変更幅であることは、いずれも明らかである。 よって、引用発明の「情報処理装置510」は、上記(オ)の視線判定の結果に基づいて、「スクロール」操作の単位である「単位時間当たり」の「ジョグダイヤル」の回転角度あたりの、「リストや地図」の表示位置を示す値の変更を制御する手段を備えているといえる。 そして、引用発明の「単位時間当たり」の「ジョグダイヤル」の回転角度、上記制御する手段は、それぞれ、本願発明1の「操作単位」、「制御部」に相当する。 以上の点について、上記(ア)、(イ)を踏まえると、引用発明の「情報処理装置510」は、本願発明1の「前記視線が前記表示装置の前記画像に向いているか否かを判定する視線判定の結果に基づいて、前記変更操作の単位である操作単位あたりの前記パラメータの変更を制御する制御部」に相当する構成を備えるものである。 イ 上記アから、本願発明1と引用発明とは、以下の点で一致する。 (一致点) 「表示装置を制御する表示制御装置であって、 前記表示装置で表示される画像に用いられるパラメータを変更する変更操作をユーザから取得し、かつ、前記ユーザの視線を取得する取得部と、 前記視線が前記表示装置の前記画像に向いているか否かを判定する視線判定の結果に基づいて、前記変更操作の単位である操作単位あたりの前記パラメータの変更を制御する制御部と を備えた、表示制御装置。」 ウ また、本願発明1と引用発明とは、以下の点で相違する。 (相違点1) 「前記操作単位あたりの前記パラメータの変更を制御する」ことについて、本願発明1では、「前記視線判定の結果」に加えて「前記変更操作の速度が予め定められた閾値以上であるか否かを判定する速度判定の結果」にも基づいて行うのに対して、引用発明では、「操作対象が直接視野に含まれる」か「操作対象が間接視野に含まれる」かに基づいて行う点。 (相違点2) 本願発明1は、「前記取得部が前記変更操作を取得開始した時点から予め定められた期間の間、前記視線判定の結果に関わらず、前記操作単位あたりの前記パラメータの変更は一定である」ものであるのに対して、引用発明は、そのような構成を有することが特定されるものではない点。 (2)判断 事案に鑑みて、まず相違点2について検討する。 表示装置において、表示のスクロール操作等に用いる操作単位あたりのパラメータを変更する際に、ユーザの視線判定に基づいてパラメータを変更し、かつその際、変更操作の開始時点から予め定められた期間の間視線判定の結果を無効とすることは、引用文献1~3のいずれにも記載されておらず、本願出願前において周知技術であるともいえない。 よって、他の相違点について検討するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用文献1~3に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 2 本願発明2~8について 本願発明2~7は、本願発明1を減縮した発明であり、本願発明8は、本願発明1に対応する「表示制御方法」の発明であって、いずれも相違点2に係る(対応する)発明特定事項を有するものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても引用文献1~3に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 3 小括 以上から、当審拒絶理由は解消した。 第7 原査定について 本願発明1~8は、相違点2に係る(対応する)発明特定事項を有することから、本願は、発明の単一性の要件を満たすものであり、また、本願発明1~8は、当業者であっても、原査定において引用された引用文献A,Bに基づいて、容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 よって、原査定を維持することはできない。 第8 むすび 以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-019156

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