審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許拒絶査定不服審判

2023-012639

獣医学用IGG FC変異体

審判番号
2023-012639
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-507675外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2023年07月27日
審決日
2026年03月31日
公報発行日
2026年09月25日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .536-WZ (C12N) / P18 .537-WZ (C12N)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第36条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-507675「獣医学用IGG FC変異体」拒絶査定不服審判事件〔平成31年 2月21日国際公開、WO2019/035010、令和 2年11月 5日国内公表、特表2020-531002〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、平成30年8月15日(パリ条約による優先権主張2017年8月15日 (US)米国)を国際出願日とする出願であって、その主な手続の経緯は次のとおりである。 令和4年 9月 2日付け:拒絶理由通知書 令和5年 3月13日 :意見書、手続補正書の提出 同年 3月16日付け:拒絶査定 同年 7月27日 :審判請求書の提出 同年 9月 7日 :手続補正書(方式)の提出 (審判請求書の「請求の理由」を補正するもの) 令和7年 4月24日付け:拒絶理由通知書 同年11月 7日 :意見書、手続補正書の提出 第2 本願発明 本願請求項1~23に係る発明は、令和7年11月7日提出の手続補正書の特許請求の範囲1~23に記載された事項により特定されたものであるところ、そのうち請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりである。 「【請求項1】 コンパニオンアニマル種の野生型IgG Fcポリペプチドに対するアミノ酸修飾を含む変異体IgG Fcポリペプチドを含むポリペプチドであって、変異体IgG Fcポリペプチドが、野生型IgG Fcポリペプチドに対して増加したプロテインAへの結合親和性を有し、 前記アミノ酸修飾は、以下のa)、b)またはc): a) 配列番号1の21位にスレオニン、並びに、 任意選択で、配列番号1の23位にロイシン、配列番号1の25位にアラニン、配列番号1の80位にグリシン、配列番号1の205位にアラニン、および配列番号1の207位にヒスチジンからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸置換; b) 配列番号3の21位にスレオニン、並びに、 任意選択で、配列番号3の23位にロイシン、および配列番号3の24位にイソロイシンからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸置換; c) 配列番号4の21位にスレオニン、並びに、 任意選択で、配列番号4の23位にロイシン、配列番号4の25位にアラニン、配列番号4の80位にグリシン、および配列番号4の207位にヒスチジンからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸置換; のいずれか1つである、ポリペプチド。」 第3 当審が通知した拒絶の理由 当審が、令和7年11月7日提出の手続補正書による補正前の請求項1に関して令和7年4月24日付けで通知した拒絶の理由のうち、理由1及び2は以下のとおりである。 理由1(サポート要件) この出願は、請求項1~23に係る発明について、多数の「変異体IgG Fcポリペプチド」がいずれも野生型IgG Fcポリペプチドに対して増加したプロテインAへの結合親和性を有することを、技術常識を考慮しても本願の発明の詳細な説明の記載から理解できず、課題を解決できることを当業者が理解することができないものであるから、特許法36条6項1号に規定する要件を満たしていない。 理由2(実施可能要件) この出願は、発明の詳細な説明について、「変異体IgG Fcポリペプチド」が、野生型IgG Fcポリペプチドに対して増加したプロテインAへの結合親和性を有することを、技術常識を考慮しても理解できず、当業者が請求項1~23に係る発明を過度の試行錯誤を要することなく実施することができる程度に明確かつ十分に記載されたものとはいえないから、特許法36条4項1号に規定する要件を満たしていない。 第4 当審の判断 1 発明の詳細な説明の記載事項 本願発明に関し、発明の詳細な説明及び図面には、以下の記載がある。なお、下線は当審で付した。 (1) 【0002】 「【0002】 本開示は、プロテインA結合の増加(例えば精製を容易にするために)、C1q結合の減少(例えば補体媒介性免疫応答低減のために)、CD16結合の減少(例えば抗体依存性細胞傷害 (ADCC)誘導低減のために)、安定性の向上、および/またはヘテロ二量体タンパク質を形成する能力を含む強化された特徴を有するコンパニオンアニマルの変異体IgG Fcポリペプチドに関する。本開示の変異体IgG Fcポリペプチドは、コンパニオンアニマル治療において広範な適用性を有し得る。……」 (2) 【0008】 「【0008】 配列の記載 [図:0001438601000001.jpg] [図:0001438601000002.jpg] [図:0001438601000003.jpg] …… [図:0001438601000004.jpg] [図:0001438601000005.jpg] …… [図:0001438601000006.jpg] [図:0001438601000007.jpg] ……」 (3) 【0020】 「【0020】 「コンパニオンアニマル種」という用語は、人間のコンパニオンになるのに適した動物を指す。いくつかの実施態様では、コンパニオンアニマル種は、イヌ(canineまたはdog)、ネコ(felineまたはcat)、またはウマ(equineまたはhorse)である。いくつかの実施態様では、コンパニオンアニマル種は、イヌ、ネコ、ウサギ、フェレット、モルモット、齧歯動物等の小型哺乳類である。いくつかの実施態様では、コンパニオンアニマル種は、ウマ、ウシ、ブタ等の家畜である。」 (4) 【0023】~【0025】 「【0023】 「野生型」とは、自然界に存在するポリペプチドの非変異型またはその断片を指す。野生型ポリペプチドは、組換えにより産生されてもよい。 【0024】 いくつかの実施態様では、野生型IgG Fcポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号16、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号80、配列番号81、配列番号100、配列番号107、配列番号108、配列番号117、配列番号118のアミノ酸配列を含む。 【0025】 「変異体」は、単一または複数の非天然アミノ酸置換、欠失および/または付加によって、基準ポリペプチドと異なっているポリペプチドである。いくつかの実施態様では、変異体は、基準ポリペプチドの少なくとも1つの生物活性を保持している。いくつかの実施態様では、変異体(例:変異体イヌIgG-A Fc、変異体イヌIgG-C Fc、変異体イヌIgG-D Fc、変異体ウマIgG2 Fc、変異体ウマIgG5 Fcまたは変異体ウマIgG6 Fc)は、基準ポリペプチドが質的に欠く活性を有する。例えば、いくつかの実施態様では、変異体イヌIgG-A Fc、変異体イヌIgG-C Fc、変異体イヌIgG-D Fc、変異体ウマIgG2 Fc、変異体ウマIgG5 Fcまたは変異体ウマIgG6 Fcは、プロテインAに結合する。」 (5)【0037】~【0075】 「【0037】 改変型プロテインA結合を有する例示的な変異体IgG Fcポリペプチド いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、改変型プロテインA結合親和性を有する。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、プロテインAへの増加した結合親和性を有する。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、プロテインAカラムクロマトグラフィーを用いて精製され得る。 【0038】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号1の21位、23位、25位、80位、205位および/または207位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の21位、23位および/または24位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号4の21位、23位、25位、80位および/または207位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。 【0039】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号64の15位および/または203位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号67の199位および/または200位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号68の199位、200位、201位および/または202位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。 【0040】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号1の21位、23位、25位、80位、205位および/または207位にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の21位、23位および/または24位にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の21位、23位、25位、80位および/または207位にアミノ酸置換を含む。 【0041】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号64の15位および/または203位にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号67の199位、23位および/または200位にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号68の199位、200位、201位および/または202位にアミノ酸置換を含む。 【0042】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号1の21位に対応する位置にスレオニン、配列番号1の23位に対応する位置にロイシン、配列番号1の25位に対応する位置にアラニン、配列番号1の80位に対応する位置にグリシン、配列番号1の205位に対応する位置にアラニン、および/または配列番号1の207位に対応する位置にヒスチジンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の21位に対応する位置にスレオニン、配列番号3の23位に対応する位置にロイシン、および/または配列番号3の24位に対応する位置にイソロイシンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号4の21位に対応する位置にスレオニン、配列番号4の23位に対応する位置にロイシン、配列番号4の25位に対応する位置にアラニン、配列番号3の80位に対応する位置にグリシン、および/または配列番号4の207位に対応する位置にヒスチジンを含む。 【0043】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号64の15位に対応する位置にスレオニンもしくはバリン、および/または配列番号64の203位に対応する位置にチロシンもしくはバリンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号67の199位に対応する位置にロイシン、および/または配列番号67の200位に対応する位置にヒスチジンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号68の199位に対応する位置にイソロイシン、配列番号68の200位に対応する位置にヒスチジン、配列番号68の201位に対応する位置にアスパラギン、および/または配列番号68の202位に対応する位置にヒスチジンを含む。 【0044】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号1の21位にスレオニン、配列番号1の23位にロイシン、配列番号1の25位にアラニン、配列番号1の80位にグリシン、配列番号1の205位にアラニン、および/または配列番号1の207位にヒスチジンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の21位にスレオニン、配列番号3の23位にロイシン、および/または配列番号3の24位にイソロイシンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号4の21位にスレオニン、配列番号4の23位にロイシン、配列番号4の25位にアラニン、配列番号4の80位にグリシン、および/または配列番号4の207位にヒスチジンを含む。 【0045】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号64の15位にスレオニンもしくはバリン、および/または配列番号64の203位にチロシンもしくはバリンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号67の199位にロイシン、および/または配列番号67の200位にヒスチジンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号68の199位にイソロイシン、配列番号68の200位にヒスチジン、配列番号68の201位にアスパラギン、および/または配列番号68の202位にヒスチジンを含む。 【0046】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号60、配列番号61、配列番号62または配列番号84のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号19、配列番号71、配列番号72、配列番号75または配列番号76を含む。 【0047】 改変型CD16結合を有する例示的な変異体IgG Fcポリペプチド いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、改変型CD16結合親和性を有する。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、CD16への低下した結合親和性を有する。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcは、低下したADCC免疫応答を有し得る。 【0048】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号2の5位、38位、39位、97位および/または98位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の5位、38位、39位、97位および/または98位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。 【0049】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号2の5位、38位、39位、97位および/または98位にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の5位、38位、39位、97位および/または98位にアミノ酸置換を含む。 【0050】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号2の5位に対応する位置にプロリン、38位に対応する位置にグリシン、39位に対応する位置にアルギニン、97位に対応する位置にイソロイシン、および/または98位に対応する位置にグリシンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の5位に対応する位置にプロリン、38位に対応する位置にグリシン、39位に対応する位置にアルギニン、97位に対応する位置にイソロイシン、および/または98位に対応する位置にグリシンを含む。 【0051】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号2の5位にプロリン、38位にグリシン、39位にアルギニン、97位にイソロイシン、および/または98位にグリシンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の5位にプロリン、38位にグリシン、39位にアルギニン、97位にイソロイシン、および/または98位にグリシンを含む。 【0052】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号139、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147、配列番号148、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号154、配列番号155、配列番号156または配列番号157のアミノ酸配列を含む。 【0053】 改変型C1q結合を有する例示的な変異体IgG Fcポリペプチド いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、改変型C1q結合親和性を有する。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、C1qへの低下した結合親和性を有する。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、低下した補体結合を有し得る。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcは、低下した補体媒介性免疫応答を有し得る。 【0054】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号2の93位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の93位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号63の87位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号65の87位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号66の87位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号80の198位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号81の198位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。 【0055】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号2の93位にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の93位にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号63の87位にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号65の87位にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号66の87位にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号80の198位にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号81の198位にアミノ酸置換を含む。 【0056】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号2の93位に対応する位置にアルギニンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の93位に対応する位置にアルギニンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号63の87位に対応する位置にセリンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号65の87位に対応する位置にセリン置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号66の87位に対応する位置にセリンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号80の198位に対応する位置にアラニンンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号81の198位に対応する位置にアラニンを含む。 【0057】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号2の93位にアルギニンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の93位にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号63の87位に対応するセリンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号65の87位にセリンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号66の87位にセリンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号80の198位にアラニンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号81の198位にアラニンを含む。 【0058】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号78、配列番号79または配列番号84のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号70、配列番号73、配列番号74または配列番号77のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号82または配列番号83アミノ酸配列を含む。 【0059】 改変型鎖間ジスルフィド結合を有する例示的な変異体IgG Fcポリペプチド いくつかの実施態様では、変異体ネコIgG Fcポリペプチドは、野生型ネコIgG Fcポリペプチドに対して少なくとも1つの追加の鎖間ジスルフィド結合を有する。いくつかの実施態様では、変異体ネコIgG Fcポリペプチドは、ヒンジ領域に少なくとも1つの追加の鎖間ジスルフィド結合を有する。いくつかの実施態様では、少なくとも1つの追加の鎖間ジスルフィド結合を有する変異体ネコIgG Fcポリペプチドは、野生型ネコIgG Fcポリペプチドに対して増加した鎖間安定性を有する。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、野生型IgG Fcポリペプチドに対するヒンジ領域への少なくとも1つのアミノ酸修飾を有する。いくつかの実施態様では、野生型IgG Fcポリペプチドは、野生型ネコまたはウマIgG Fcポリペプチドである。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、異なるアイソタイプのIgG Fcポリペプチドのヒンジ領域またはヒンジ領域の一部を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、野生型ネコIgG-1a Fcポリペプチドの、野生型ネコIgG-1b Fcポリペプチドの、または野生型ウマIgG1 Fcポリペプチドのヒンジ領域を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG2 Fcポリペプチドは、野生型IgG Fcポリペプチドに対して、組換え産生の増加および/またはヒンジジスルフィド形成の増加を有する。いくつかの実施態様では、組換え産生の増加および/またはヒンジジスルフィド形成の増加は、還元および/または非還元条件下でのSDS-PAGE分析によって決定することができる。 【0060】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号16の8位、9位、10位、11位、12位、13位、14位、15位または16位に対応する位置にシステインを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号16の8位、9位、10位、11位、12位、13位、14位、15位または16位にシステインを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号17を含む。 【0061】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号16、配列番号80、配列番号81、配列番号117または配列番号118の16位対応する位置にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号129の3位に対応する位置および/または20位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。 【0062】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号16、配列番号80、配列番号81、配列番号117または配列番号118の16位にアミノ酸置換を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号129の3位に、および/または20位に対応する位置にアミノ酸置換を含む。 【0063】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号16、配列番号80、配列番号81、配列番号117または配列番号118の16位対応する位置にプロリンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号129の3位に対応する位置にセリン、および/または20位に対応する位置にプロリンを含む。 【0064】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号16、配列番号80、配列番号81、配列番号117または配列番号118の16位にプロリンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号129の3位にセリン、および/または20位にプロリンを含む。 【0065】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号19、配列番号125または配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号130、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135を含む。 【0066】 ヘテロ二量体ポリペプチドの例示的な変異体IgG Fcポリペプチド ある実施態様において、本明細書で提供されるヘテロ二量体ポリペプチドは、二重特異性抗体である。二重特異性抗体は、2つの異なるエピトープまたは標的分子に対して結合特異性を有する。いくつかの実施態様では、二重特異性抗体は、同じ標的分子の2つの異なるエピトープに結合する。二重特異性抗体は、完全長抗体または抗体断片であってもよい。 【0067】 いくつかの実施態様では、ヘテロ二量体ポリペプチドは、「ノブ」突然変異を含む第1の変異体IgG Fcポリペプチドと、「ホール」突然変異を含む第2の変異体IgG Fcポリペプチドとを含む。非限定的かつ例示的なノブおよびホールの突然変異は、例えば、Merchant, A. M. et al. An efficient route to human bispecific IgG. Nat Biotechnol, 16(7):677-81 (1998)に記載されている。 【0068】 いくつかの実施態様では、変異体イヌまたは変異体ネコIgG Fcポリペプチドは、ノブ突然変異を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号1の138位に対応する位置にチロシンまたはトリプトファンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号2の137位に対応する位置にチロシンまたはトリプトファンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の137位に対応する位置にチロシンまたはトリプトファンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号4の138位に対応する位置にチロシンまたはトリプトファンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号16、配列番号80、配列番号81、配列番号117または配列番号118の154位対応する位置にトリプトファンを含む。 【0069】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号1の138位にチロシンまたはトリプトファンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号2の137位にチロシンまたはトリプトファンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の137位にチロシンまたはトリプトファンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号4の138位にチロシンまたはトリプトファンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号16、配列番号80、配列番号81、配列番号117または配列番号118の154位にトリプトファンを含む。 【0070】 いくつかの実施態様では、ノブ突然変異を含む変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号109、配列番号111、配列番号113、配列番号115、配列番号119、配列番号121または配列番号123のアミノ酸配列を含む。 【0071】 いくつかの実施態様では、変異体イヌまたは変異体ネコ IgG Fcポリペプチドは、ホール突然変異を含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号1の138位に対応する位置にセリン、140位に対応する位置にアラニン、および/または181位に対応する位置にスレオニンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号2の137位に対応する位置にセリン、139位に対応する位置にアラニン、および/または180位に対応する位置にスレオニンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の137位に対応する位置にセリン、139位に対応する位置にアラニン、および/または180位に対応する位置にスレオニンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号4の138位に対応する位置にセリン、140位に対応する位置にアラニン、および/または181位に対応する位置にスレオニンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号16、配列番号80、配列番号81、配列番号117または配列番号118の154位に対応する位置にセリン、156位に対応する位置にアラニン、および/または197位に対応する位置にスレオニンを含む。 【0072】 いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号1の138位にセリン、140位にアラニン、および/または181位にスレオニンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号2の137位にセリン、139位にアラニン、および/または181位にスレオニンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号3の137位にセリン、139位にアラニン、および/または181位にスレオニンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号4の138位にセリン、140位にアラニン、および/または181位にスレオニンを含む。いくつかの実施態様では、変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号16、配列番号80、配列番号81、配列番号117または配列番号118の154位にセリン、156位にアラニン、および/または197位にスレオニンを含む。 【0073】 いくつかの実施態様では、ホール突然変異を含む変異体IgG Fcポリペプチドは、配列番号9、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号110、配列番号112、配列番号114、配列番号116、配列番号120、配列番号122または配列番号124のアミノ酸配列を含む。 【0074】 いくつかの実施態様では、連続ポリペプチドは、GLP1ポリペプチドと、ノブ突然変異を含む変異体イヌまたはネコIgG Fcポリペプチドとを含む。いくつかの実施態様では、連続ポリペプチドは、グルカゴンポリペプチドと、ノブ突然変異を含む変異体イヌまたはネコIgG Fcポリペプチドとを含む。いくつかの実施態様では、連続ポリペプチドは、GLP1ポリペプチドと、ホール突然変異を含む変異体イヌまたはネコIgG Fcポリペプチドとを含む。いくつかの実施態様では、連続ポリペプチドは、グルカゴンポリペプチドと、ホール突然変異を含む変異体イヌまたはネコIgG Fcポリペプチドとを含む。 【0075】 いくつかの実施態様では、ヘテロ二量体ポリペプチドは、GLP1ポリペプチドと、ノブ突然変異を含む変異体イヌまたはネコIgG Fcポリペプチドとを含む第1の連続ポリペプチド、および、グルカゴンポリペプチドと、ホール突然変異を含む変異体イヌまたはネコgG Fcポリペプチドとを含む第2の連続ポリペプチドを含む。いくつかの実施態様では、ヘテロ二量体ポリペプチドは、グルカゴンポリペプチドと、ノブ突然変異を含む変異体イヌまたはネコIgG Fcポリペプチドとを含む第1の連続ポリペプチド、および、グルカゴンポリペプチドと、ホール突然変異を含む変異体イヌまたはネコgG Fcポリペプチドとを含む第2の連続ポリペプチドを含む。 」 (6)【0113】~【0117】 「【0113】 「プロテインA」とは、本明細書で使用される場合、野生型イヌIgG-B Fc、野生型ウマIgG1 Fc、野生型ウマIgG3 Fc、野生型ウマIgG4 Fc、野生型ウマIgG7 Fc、野生型ネコIgG1a Fc、野生型ネコIgG1b Fcまたは野生型ネコIgG2 Fcに結合することができる、プロテインAの全体または一部を含むポリペプチドである。 …… 【0116】 「プロテインA+」とは、本明細書で使用される場合、FcポリペプチドがプロテインA結合親和性を有することを意味する。いくつかの実施態様では、プロテインA+Fcポリペプチドは、プロテインAを増加させる少なくとも1つのアミノ酸修飾を含む。 【0117】 「プロテインA-」とは、本明細書で使用される場合、Fcポリペプチドが、低いプロテインA結合親和性を有するか、またはプロテインA結合親和性を全く有しないことを意味する。」 (7) 実施例1(【0151】~【0165】) 「【0151】 実施例1 プロテインA結合を増加させるため、および/または補体結合を減少させるため、および/またはCD16結合を減少させるための変異体イヌ IgG Fcポリペプチド プロテインAアフィニティーを利用する抗体の精製は、よく発達した方法である。しかしながら、イヌIgGの4つのサブタイプのうち、IgG-B Fc(例:配列番号2または配列番号107)のみがプロテインA結合親和性を有する。イヌIgG-A Fc(例:配列番号1)、IgG-C Fc(例:配列番号3または配列番号108)およびIgG-D Fc(例:配列番号4)は、プロテインA結合親和性が弱いか、測定できない。変異体イヌIgG-A Fc、IgG-C FcおよびgG-D Fcポリペプチドは、改変されたプロテインA結合のために設計された。 【0152】 さらに、イヌIgG-B FcおよびIgG-C Fcは補体活性を有し、C1qに結合するが、一方、イヌIgG-A FcおよびIgG-D Fcは、C1qとの結合親和性が弱いか、測定できない。C1q結合を潜在的に低下させるため、および/または補体媒介性免疫応答を潜在的に低下させるために、変異体イヌIgG-B FcおよびIgG-C Fcポリペプチドが設計された。 【0153】 さらには、イヌIgG-B FcおよびIgG-C Fcは、CD16結合活性を有する。CD16のIgG-B FcおよびIgG-C Fcへの結合を潜在的に低下させるため、ならびに/またはADCCを潜在的に低下させるために、変異体イヌIgG-B FcおよびIgG-C Fcポリペプチドが設計された。 【0154】 以下の表3は、イヌIgG FcサブタイプのプロテインAおよびC1q結合特性をまとめたものである。特に、どの野生型イヌIgG FcサブタイプもC1q結合を欠いておらず、プロテインAにも結合しない。 【0155】 表3 [図:0001438601000008.jpg] 【0156】 三次元タンパク質モデリングとタンパク質配列解析を使用して、プロテインAと接触している可能性が高いイヌIgG-B Fcの配列が同定された。図1は、イヌIgG-A、B、CおよびD Fc配列のアラインメントを示している。ボックスは、プロテインAと接触する可能性が高い領域を示している。 【0157】 2つの手法を使用して、プロテインA結合を増加させるための変異体イヌIgG-A、IgG-CおよびIgG-D Fcポリペプチドを設計した。第1の手法では、変異体イヌIgG-A、IgG-CおよびIgG-D Fcポリペプチドは、イヌIgG-B Fcと同じプロテインA結合モチーフ配列を持つように設計された(例:それぞれ、配列番号5、配列番号6、配列番号7)。第2の手法,では、イヌIgG-B Fc配列に対応するプロテインA結合領域の1つ以上のアミノ酸置換を有する変異体イヌIgG-A FcI(21)T/Q(207)H(配列番号60)、変異体イヌ IgG-C FcI(21)T(配列番号61)および変異体イヌIgG-D FcI(21)T/Q(207)H(配列番号62)が設計された。 【0158】 さらに、表4に挙げた1つ以上のアミノ酸置換を有する、プロテインA結合が増加した変異体イヌIgG-A Fc、IgG-C FcおよびIgG-D Fcポリペプチドを調製することができる。 【0159】 表4 [図:0001438601000009.jpg] 【0160】 C1qのイヌIgG-B FcおよびIgG-C Fcへの結合を潜在的に低下させるため、ならびに/または補体媒介性免疫応答を潜在的に低下させるため、それぞれ配列番号2または配列番号3の93位に対応するアミノ酸位置に、Lysを除く任意のアミノ酸によるLysのアミノ酸置換を有する変異体イヌIgG-B FcおよびIgG-C Fcポリペプチドを調製することができる。これらのアミノ酸置換は、補体活性を呈しないと理解されているイヌIgG-A FcおよびIgG-D Fcと比較した、イヌIgG-B FcおよびIgG-C Fcのタンパク質配列解析および3D構造モデリングの後に同定された。例えば、変異体イヌIgG-B Fc K(93)R(配列番号78)および変異体イヌIgG-C FcK(93)R(配列番号79)を調製することができる。野生型イヌIgG-B Fc.を含む融合タンパク質を比較した場合、ヒトC1qと変異体イヌIgG-B Fc K(93)Rを含む融合タンパク質との間の結合の低下が観察された。 【0161】 CD16のIgG-B FcおよびIgG-C Fcへの結合を潜在的に低下させるため、ならびに/またはADCCを潜在的に低下させるために、表5に挙げた1つ以上のアミノ酸置換を有する変異体イヌIgG-B FcおよびIgG-C Fcポリペプチドを調製することができる。これらのアミノ酸置換は、ADCC活性を呈さないと理解されているIgG-AおよびIgG-Dと比較した、イヌIgG-BおよびIgG-Cのタンパク質配列解析および3D構造モデリングの後に同定された。 【0162】 表5 [図:0001438601000010.jpg] 【0163】 野生型イヌIgG-C FcはプロテインA結合を欠き、C1q結合を有するため、表4に挙げた1つ以上のアミノ酸置換をK(93)R置換またはK(93)X置換(ここでXは、Lysを除く任意のアミノ酸である)と組み合わせることにより、プロテインAに結合し、かつ、C1qへの低下した結合を有する二重変異体イヌIgG-C Fcを調製することができる。表5に挙げた1つ以上のアミノ酸置換をK(93)R置換またはK(93)X置換(ここでXは、Lysを除く任意のアミノ酸である)と組み合わせることにより、C1qへの結合が低下し、かつ、CD16への結合も低下している二重変異体イヌIgG-B Fcまたは二重変異体イヌIgG-C Fcを調製することができる。表4に挙げた1つ以上のアミノ酸置換および表5に挙げた1つ以上のアミノ酸置換を、K(93)R置換またはK(93)X置換(ここでXは、Lysを除く任意のアミノ酸である)と組み合わせることにより、プロテインAに結合し、かつ、C1qとCD16への低下した結合を有する三重変異体イヌ-IgG-C Fcを調製することができる。 【0164】 プロテインA、CD16、および/またはC1qへの任意の変異体イヌIgG Fcの結合を決定し、プロテインA、CD16、および/またはC1qへの別のIgG Fc(例:対応する野生型イヌIgG Fc、別の野生型もしくは変異体イヌ IgG Fc、または別のコンパニオンアニマルの野生型もしくは変異体IgG Fc等)の結合と比較することができる。 【0165】 結合分析は、オクテットバイオセンサーを使用して実施することができる。つまり、標的分子(例:プロテインA、C1q、CD16等.)をビオチン化して、遊離の未反応ビオチンを(例えば透析により)除去することができる。ストレプトアビジンセンサーチップ上にビオチン化標的分子を捕捉する。標的分子のさまざまな濃度(例:10μg/mL)のIgG Fcポリペプチドとの会合を、指定された時間または定常状態に達するまでモニターする。解離を、特定の時間または定常状態に達するまでモニターする。ドリフトを補正するために、バッファーのみのブランク曲線を差し引くことができる。データをForteBioTMデータ解析ソフトウェアを使用して1:1の結合モデルにフィッティングさせ、kon、koffおよびKdを決定する。」 (8) 実施例4~5(【0180】~【0192】) 「【0180】 実施例4 ヘテロ二量体タンパク質の変異体イヌおよびネコIgG Fcポリペプチド ノブ・イン・ホールヘテロ二量体化手法を使用して、二重特異性のイヌもしくはネコ抗体または二機能性のイヌもしくはネコFc融合タンパク質の調製を可能にするために、変異体イヌIgG Fcポリペプチドと変異体ネコIgG Fcポリペプチドの対形成を調べた。 …… 【0187】 変異体イヌIgG Fcヘテロ二量体鎖1と2の対形成、変異体イヌIgG Fcヘテロ二量体鎖3と4の対形成または変異体ネコIgG Fcヘテロ二量体鎖1と2の対形成は、Fcヘテロ二量体化を可能にし、Fcホモ二量体化を防止または減少させることができる。1つのイヌIgGサブタイプのヘテロ二量体鎖1は、同じかまたは異なるイヌIgGサブタイプのヘテロ二量体鎖2と組み合わされてもよい。1つのイヌIgGサブタイプのヘテロ二量体鎖3は、同じかまたは異なるイヌIgGサブタイプのヘテロ二量体鎖4と組み合わされてもよい。……この設計により、二重特異性イヌまたはネコ抗体の二量体化が可能になる。さらに、2つの異なるペプチドもしくはタンパク質、または異なるタンパク質の組み合わせをヘテロ二量体Fc鎖に融合させることができる。例えば、変異体イヌIgG-D Fcヘテロ二量体鎖1(例:配列番号14)に融合したGLP1ポリペプチド(例:配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90または配列番号91)および変異体イヌIgG-D Fcヘテロ二量体鎖2(例:配列番号15)に融合したグルカゴンポリペプチド(例:配列番号92、配列番号93、配列番号94または配列番号95)などの変異体イヌIgG Fcヘテロ二量体鎖または変異体ネコIgG Fcヘテロ二量体鎖を使用して、GLP1とグルカゴンのデュアル分子を作ることができる。 【0188】 実施例5 GLP1融合タンパク質 GLP1のアミノ酸配列は、他の種の中でも、ヒト、ネコ、イヌおよびウマの間で保存されている。GLP1タンパク質分解産物(例:GLP1(アミノ酸7-37)(配列番号85)は、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)によって急速に分解され、数分の短い血清半減期を持つと理解されている。 【0189】 長時間作用型GLP1融合タンパク質を生成するために、少なくとも1つのGLP1ポリペプチドとネコ、イヌまたはウマIgG Fcポリペプチドとを含む連続ポリペプチドの設計を調べた。以下のコンストラクトが設計された。 式(I):GLP1A-L1-Fc; 式(II):Fc-L1-GLP1A;または 式(III):GLP1A-L1-Fc-L2-GLP1B 式中、GLP1Aは第1のGLP1ポリペプチドであり、GLP1Bは 第2のGLP1ポリペプチドであり、L1およびL2はリンカーであり、Fcはコンパニオンアニマル種のIgG Fcポリペプチドである。 ……」 (9) 実施例7(【0200】~【0204】) 「【0200】 実施例7 GLP1およびイヌIgG Fc融合タンパク質 変異体GLP1とイヌIgG Fcとを含む式I、IIおよびIIIのさまざまな連続ポリペプチドを設計し、調製するこができる。例えば、変異体イヌIgGD Fc(配列番号7または配列番号62)は、補体活性低減のためにC1q結合が弱いか全くないことに基づいて、および容易な精製のためにプロテインA結合に基づいて選択され得る。さらに、グリシンおよびセリンに富むリンカーなどの柔軟な非構造リンカーを使用することができる。 【0201】 GLP1-G8_I_VARcaIgGD(配列番号30)およびGLP1-S8_I_VARcaIgGD(配列番号32)は、(1)GLP1-G8(7-35)かGLP1-S8(7-35)のいずれか、(2)柔軟なリンカー、および(3)変異体イヌIgGD Fc(例:配列番号7)を含む式Iの連続ポリペプチドの例である。GLP1-G8/GLP1-3G_III_VARcaIgGD(配列番号29)およびGLP1-S8/GLP1-3G_III_VARcaIgGD(配列番号31)は、(1)GLP1-G8(配列番号87)かGLP1-S8(配列番号86)のいずれか、(2)GLP1(7-35)(配列番号61)、(3)2つの柔軟なリンカー(4)3G C末端伸長部、および(5)変異体イヌIgGD Fcを含む式IIIの連続ポリペプチドの例である。 【0202】 シグナル配列、異なるGLP1ポリペプチド(例:配列番号85、86、87、98または99)またはイヌIgG Fcへのさまざまな改変を有する連続ポリペプチドが設計され得る。このような変異の例には、ssGLP1-S8/GLP1-2G_III_VARcaIgGD(配列番号41)、ssGLP1-G8/GLP1-2G_III_VARcaIgGD(配列番号42)、ssGLP1-S8/GLP1-3G_III_VARcaIgGD(配列番号43)、GLP1-S8/GLP1-2G_III_VARcaIgGD(配列番号105)、およびGLP1-G8/GLP1-2G_III_VARcaIgGD(配列番号106)が含まれる。 【0203】 さらに、式I、IIおよびIIIの連続ポリペプチドは、変異体イヌIgGDの代わりに野生型イヌIgGDまたは野生型もしくは変異体イヌIgGA、IgGBもしくはIgGCを含んでもよい。例えば、野生型イヌIgGA Fc、IgGB Fc、IgGC FcまたはIgGD Fc(例:それぞれ配列番号1、2、3または4)を有する類似の連続ポリペプチドが設計および調製され得る。さらなる例には、変異体イヌIgGA Fc(例:配列番号5または60)、変異体イヌIgGB Fc(例:配列番号78)または変異体イヌIgGC Fc(例:配列番号6、61、79または84)を含む連続ポリペプチドが含まれる。 【0204】 GLP1-G8/GLP1-3G_III_VARcaIgGD(配列番号29)およびGLP1-G8_I_VARcaIgGD(配列番号30)をCHO細胞内で別々に発現させ、タンパク質を含む上清を回収して濾過した。プロテインAクロマトグラフィーによって、両方の連続ポリペプチドをアフィニティー精製した。還元剤(DTT)の非存在下および存在下で2つの連続ポリペプチドのSDS-PAGEプロファイルを比較したが、結果は、両方のポリペプチドに対してFcジスルフィド結合が効果的に形成されたことを示唆していた(データは示していない)。」 (10) 実施例15(【0227】~【0236】) 「【0227】 実施例15 GLP1、グルカゴン、およびIgG Fc融合タンパク質 長時間作用型GLP1受容体とグルカゴン受容体のデュアルアゴニストを調べるために、GLP1ポリペプチド、グルカゴンポリペプチドおよびIgG Fcポリペプチドを含み、以下のコンストラクト: 式(IV):GLP1-L1-Fc-L2-Gluc;および 式(V):Gluc-L1-Fc-L2-GLP1 を有する連続ポリペプチドが設計され、 上式中、GLP1はGLP1ポリペプチドであり、Glucはグルカゴンポリペプチドであり、L1およびL2はリンカーであり、FcはFcポリペプチドである。 …… 【0231】 連続ポリペプチドは、野生型グルカゴンポリペプチド(例:配列番号21)または変異体グルカゴンポリペプチドを含んでもよい。 【0232】 連続ポリペプチドは、ヒトIgG Fcまたはイヌ、ネコもしくはウマ等のコンパニオンアニマル種のIgG Fcを含んでもよい。使用されるIgG Fcのサブタイプは、C1q結合活性が低いか、全くないこと、および/またはプロテインA結合能を有することに基づく。例えば、低いC1q結合親和性を有するかまたはC1q結合親和性を全く有しない、かつ/あるいはプロテインA結合能を有する、野生型または変異体のヒト、イヌ、ウマまたはネコ IgG Fcが使用され得る(例:配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83または84)。 …… 【0234】 GLP1ポリペプチド、グルカゴンポリペプチドおよびイヌIgG Fcポリペプチドを含む例示的な連続ポリペプチドには、GLP1-G8/Gluc-4G_IV_VARcaIgGD(配列番号54)とGluc/GLP1-3G_V_VARcaIgGD(配列番号55)が含まれる。 ……」 2 サポート要件(特許法36条6項1号)に関する判断 (1) サポート要件の判断規範 特許請求の範囲の記載が、明細書のサポート要件に適合するか否かは、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを対比し、特許請求の範囲に記載された発明が、発明の詳細な説明に記載された発明であって、発明の詳細な説明の記載により当業者が当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものであるか否か、また、その記載や示唆がなくとも当業者が出願時の技術常識等に照らし当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものであるか否かを検討して判断すべきものであり、本願明細書のサポート要件の存在は、本願出願人すなわち審判請求人が証明責任を負うと解するのが相当である。 (2) 本願発明が解決しようとする課題 本願明細書【0002】の記載からみて、本願発明が解決しようとする課題は、「プロテインA結合の増加、C1q結合の減少、CD16結合の減少、安定性の向上、および/またはヘテロ二量体タンパク質を形成する能力を含む強化された特徴を有するコンパニオンアニマルの変異体IgG Fcポリペプチド」を提供することであると認められる。 (3) 本願発明について 本願発明は、「コンパニオンアニマル種の野生型IgG Fcポリペプチドに対するアミノ酸修飾を含む変異体IgG Fcポリペプチドを含むポリペプチド」であり、その「アミノ酸修飾」は、請求項1にa)~c)として記載される所定のアミノ酸置換のいずれか1つであるというものであるから、本願発明が、上記(2)で認定した課題を解決できると認識できるためには、請求項1にa)~c)として記載される所定のアミノ酸置換が、「プロテインA結合の増加、C1q結合の減少、CD16結合の減少、安定性の向上、および/またはヘテロ二量体タンパク質を形成する能力を含む強化された特徴」をもたらすものであるであることを理解できなくてはならない。 また、本願発明は、「野生型IgG Fcポリペプチドに対して増加したプロテインAへの結合親和性を有」することが特定されるから、請求項1にa)~c)として記載される所定のアミノ酸置換は、上記(2)で認定した課題のうち少なくとも「プロテインA結合の増加」をもたらすものでなくてはならない。 以下、この観点で検討する。 (4) 本願出願時の技術常識について ア 参考文献1 本願出願前の2018年1月に頒布された刊行物であるProtein & Cell, 2018年1月, Vol.9, No.1, pp.63-73(以下、「参考文献1」という。)は、「抗体のエフェクター機能を調節するためのIgG Fc改変」に関する総説論文であって、以下の記載がある。英文のため当審による日本語訳で示す。 参1ア 要約欄 「治療用モノクローナル抗体は、現在までに開発された最も効果的な生物学的製剤の一つである。抗体の重要な側面は、抗原に結合すると同時に免疫エフェクター機能を動員する能力にある。承認済みの組換えモノクローナル抗体療法の大部分はヒトIgG1サブクラスであり、これは免疫系の体液性および細胞性成分の両方に関与することができる。抗体に関する膨大な情報の蓄積により、研究者はエフェクター機能を調節するために抗体を分子レベルで設計できるようになった。本稿では、ヒトIgGアイソタイプと比較して有効性と安全性を向上させることを目的とした、様々な抗体設計の取り組みを概説する。さらに、設計アプローチが免疫成分との相互作用をどのように変化させたかについて提案されているメカニズムを論じ、次世代抗体を用いた臨床研究の例を示す。」 参1イ 図1 「 [図:0001438601000011.jpg] 図1 ヒトIgG1のFcドメインを示す(PDBID:3AVE)。表1に記載したアミノ酸の位置を示している。FcRnとの相互作用における重要な配列モチーフを緑色で示している(L251-S254; L309-Q311; N434-H435)(Oganesyan et al., 2014)。FcγRI(PDBID:4W4O)(Kiyoshi et al., 2015)、FcγRIIa(PDBID:3RY6)(Ramsland et al., 2011)、FcγRIIb(PDBID:3WJJ)(Mimoto et al., 2013b)、およびFcγRIIIb(PDBID:1E4K)(Sondermann et al., 2000) のFcγR:Fc界面から5オングストローム近傍にあるアミノ酸は、PyMOLを用いて決定されたものであり、赤色で示されている(P232-S239; D265-D270; Y296-T299; N325-I332)。C1qとの相互作用に重要なアミノ酸は青色で示されている(D270、K322、P329、P331)(Idusogie et al., 2000)。黒色で示されたアミノ酸は、FγR、FcRn、またはC1qとの相互作用において重要であると特定されなかった。図1はPyMOLを用いて作成された。」 参1ウ 第66頁左欄第2段落 「補体依存性エフェクター機能の増強 抗CD20モノクローナル抗体であるリツキシマブやオファツムマブなど、いくつかの承認済み抗体は強力なin vitro CDC活性を示している(Teeling et al., 2006)。また、研究者は補体依存性エフェクター機能を強化するために、Fcエンジニアリングを多岐にわたる方法で活用してきた(表1)。Idusogieらは、K326W/E333SがIgG1と比較してC1q結合およびCDC活性を増強することを実証し、これら2つの残基がC1qとIgGの相互作用において構造的な役割を果たしていると示唆した(Idusogie et al., 2001)。Mooreらは、Fc変異体S267E/H268F/S324Tが、IgG1と比較してC1q結合を47倍、CDC活性を6.9倍増強することを実証した(Mooreら、2010)。著者らは、S267E変異体がFcの電荷を変化させ、C1qサブユニットBとのイオン性相互作用を増大させる可能性があると示唆した。4つのヒトIgGサブクラスのうち、IgG3は最も強力な補体依存性殺菌(CDC)活性を有する(Tao et al., 1993)。しかし、IgG3の半減期が比較的短いことや、IgG3の長いヒンジ領域に関連するバイオプロセシング上の問題などにより、承認されたIgG3製剤は存在しない(Brezski and Georgiou, 2016)。IgG3に関連する欠点を克服するため、Natsumeらは、IgG1のCH1およびヒンジ領域とIgG3のCH2およびCH3領域を組み合わせたIgGサブクラス間変異体を生成した(Natsume et al., 2008)。その結果、CDC活性を評価するために使用した細胞株によっては、IgG1と比較して最大50倍のCDC活性の増強が認められた。この活性増強は、IgG1とIgG3のCH2領域における違い(すなわち、K274Q/N276K/Y300F)によるものであり、これらはC1qとの相互作用に重要とされる残基D270/K322/P329/P331に構造的に近接している(Idusogieら、2000年;Thommesenら、2000年)。Diebolderらは、Fc領域にE345R/E430G/S440Yの変異を導入する手法を採用し、その結果、あらかじめ形成されたIgGヘキサマーが生成され(Diebolder et al., 2014)、CDC活性が増強された。構造データは、このヘキサマーがK322を、ヘキサマー構造のC1qヘッドピースとの相互作用を有利に促進できる位置に配置していることを示した。これらの研究を総合すると、いくつかの異なる変異導入法によってC1q結合およびその結果としてのCDC活性を増強できることが実証された。」 参1エ 第66頁左欄第3段落の標題、及び、第67頁左欄第2段落~第68頁左欄第1段落 「FcγRに基づくエフェクター機能のための改変 ・・・ アミノ酸変異 研究者らは、FcγRに基づくエフェクター機能を調節するために、IgG Fc領域のアミノ酸配列を改変するいくつかの方法を採用している。その例としては、点変異、設計アルゴリズム、イーストディスプレイ、および非対称エンジニアリングなどが挙げられる。これらの異なる技術による結果から、Fc-FcγR相互作用およびその結果としてのエフェクター機能を改変する多数の変異が得られている(表1)。 Shieldsらは、ヒトIgG1のCH2およびCH3ドメインにおいて、溶媒に露出しているすべてのアミノ酸に対してアラニンへの単一点変異を導入した。さらに、同定された複数の変異(例:S298A/E333A/K334A)を組み合わせることで、IgG1と比較してADCCが強化されることを実証した(Shields et al., 2001)。Lazarらは、計算機設計アルゴリズムとハイスループットスクリーニングを用いて、Fcγ受容体親和性を最適化した一連のFc変異体を設計した。著者らは、S239D/I332EおよびS239D/I332E/A330Lを、ADCC活性が強化された2つの変異体として同定した(Lazarら、2006)。S239D/A330L/I332E変異を有するFc断片の結晶構造が解明され、モデリング研究により、追加の水素結合、疎水性相互作用、および/または静電相互作用がFcγRIIIaへの結合増強をもたらすことが示唆された(Oganesyan et al., 2008)。Richardsは、S239D/I332E変異にG236Aを追加することで、FcγRIIaへの結合が最大70倍向上し、FcγRIIa/FcγRIIb結合比(活性化/抑制比)が13倍改善し、マクロファージによる抗体被覆標的細胞の貪食能が向上することを実証した(Richards et al., 2008)。Stavenhagenらは、酵母表面ディスプレイ法を用いて変異体F243L/R292P/Y300L/V305I/P396Lを同定し、これらは100倍以上のADCC活性の増加を示した(Stavenhagen et al., 2007)。これら5つの変異を有する抗HER2モノクローナル抗体であるマルゲツキシマブは、HER2過剰発現がん患者を対象とした第I相臨床試験を完了した(Bang et al., 2017)。Mimotoらは、各Fcドメインに異なるアミノ酸置換を導入することで、非対称に設計されたFcドメインを持つ抗体変異体を設計した。彼らは約1000種類の変異体をスクリーニングし、1つのFcドメインにL234Y/L235Q/G236W/S239M/ H268D/D270E/S298Aの変異を一方のFcドメインに、D270E/K326D/A330M/K334Eの変異をもう一方のFcドメインに導入することで、FcγRIIIa F158に対する親和性が2000倍以上、FcγRIIIa V158に対する親和性が1000倍以上増加することを実証した (Mimoto et al., 2013a)。これらの研究を総合すると、FcγR依存性のエフェクター機能を強化したFc変異体を得るために、様々な技術が活用できることが示されている。」 イ 参考文献2 2025年に発行されたAnimals, 2025年, Vol.15,472, pp.1-16は、「小動物医学におけるモノクローナル抗体療法の最新動向」に関する総説論文であって、以下の記載がある。英文のため当審による日本語訳で示す。 参2ア 簡潔な要約欄 「モノクローナル抗体(mAb)は、がん、自己免疫疾患、炎症性疾患への応用を通じて、40年近くにわたりヒト医療の基盤となってきた。しかし、獣医学、特に小動物におけるmAb療法の導入は、比較的新しいものの、有望な治療アプローチである。イヌやネコはがん、関節炎、アレルギー、慢性疼痛などの慢性疾患を患うことが多いため、mAb療法は、ヒトの治療で認められているのと同様の恩恵をこれらの動物患者にももたらす可能性を秘めている。ヒト医療におけるmAbの著しい成功にもかかわらず、獣医学におけるその使用は依然として限定的であり、承認され市販されている製品はごくわずかである。本総説では、獣医学におけるmAbの治療的潜在性を探求し、ベディンベトマブ(LibrelaTM、Zoetis)、フルネベトマブ(Solensia(R)、Zoetis)、ロキベトマブ(Cytopoint(R)、Zoetis)を含む、現在承認されている製品について詳述する。また、獣医学の文脈におけるmAb療法に伴う安全性上の懸念や特有の課題にも言及し、小動物医療におけるこれらの治療薬の将来の開発と応用に関する洞察を提供する。」 ウ 本願出願時の技術常識 参考文献1の「補体依存性エフェクター機能の増強」の項目(参1ウ)や、「FcγRに基づくエフェクター機能のための改変」の項目(参1エ)における、各種の研究成果の説明文において、おしなべて「実証した」等と記載されることにみられるように、ヒトIgGを中心に治療用の組換えモノクローナル抗体において、「研究者はエフェクター機能を調節するために抗体を分子レベルで設計できるようになった」(参1ア)状況においてもなお、抗体を実際に作成し試験するという実証によって、C1q又はFcγとの結合親和性が改変され、C1q又はFcγに基づくエフェクター機能が調節されていることを示すこと必要であったことが、本願出願時における当業者の技術常識であったと認められる。 そして、参考文献2に記載されるように、2025年時点でも、モノクローナル抗体は、小動物等を含む獣医学分野でも有望な治療アプローチとなっているが、ヒト医療におけるモノクローナル抗体の著しい成功にもかかわらず、獣医学におけるその使用は依然として限定的であるものとして認識されているものであることから、本願出願時においても同様のことがいえ、これを踏まえると、上記の技術常識は、ヒトIgGに限らず該当するものであることが理解できる。 したがって、本願出願時においては、ヒトIgGに限らず、小動物等を含む獣医学分野ではなおさら、エフェクター機能を調節するために抗体を分子レベルで設計できるようになった状況でも、抗体を実際に作成し試験するという実証によって、所定の結合親和性や機能が調節されていることを示すことが必要である、というのが、当業者の技術常識であったものと認められる。 (5) 発明の詳細な説明の記載について ア 本願発明のアミノ酸置換について 本願発明における「変異体IgG Fcポリペプチド」は、請求項1のa)~c)に記載されるとおり、所定の配列番号の所定の位置での所定のアミノ酸置換のいずれかを、選択肢として含むことが特定されるものである。 この本願発明のアミノ酸置換について、課題との関係に注目して発明の詳細な説明の記載をみると、【0037】~【0075】(1(5))において、以下のように、上記(2)で認定した課題において列挙された特性のそれぞれに概ね対応する形で、項目分けして記載されている。 [ア]【0037】~【0046】:「改変型プロテインA結合を有する例示的な変異体IgG Fcポリペプチド」について [イ]【0047】~【0052】:「改変型CD16結合を有する例示的な変異体IgG Fcポリペプチド」について [ウ]【0053】~【0058】:「改変型C1q結合を有する例示的な変異体IgG Fcポリペプチド」について [エ]【0059】~【0065】:「改変型鎖間ジスルフィド結合を有する例示的な変異体IgG Fcポリペプチド」について(【0059】に「追加の鎖間ジスルフィド結合を有する変異体」が、野生型に対して「増加した鎖間安定性を有する」と記載されている。) [オ]【0066】~【0075】:「ヘテロ二量体ポリペプチドの例示的な変異体IgG Fcポリペプチド」について そして、各項目中で説明される配列番号、変異位置、アミノ酸置換の内容みると、本願発明においてa)~c)として挙げられたアミノ酸置換は、[ア]~[オ]の中では、[ア]の「改変型プロテインA結合を有する例示的な変異体IgG Fcポリペプチド」の項目中でのみ出現していることがみてとれ、しかも、[ア]の「改変型プロテインA結合を有する例示的な変異体IgG Fcポリペプチド」の項目中で記載されているアミノ酸置換のうち、少なくとも本願発明の配列番号1、3、4との関係で示されるものは、[イ]~[オ]には出現しないことがわかる。 また、[イ]~[オ]に記載される変異体は、本願発明においてa)~c)として挙げられたアミノ酸置換とは基準となる配列や変異位置が異なるものであることも読み取れる一方で、「プロテインA結合の増加」についての課題にも関係することを読み取れる記載は、本願の発明の詳細な説明には見当たらない。 そうすると、本願発明において「変異型IgG Fcポリペプチドが、野生型IgG Fcポリペプチドに対して増加したプロテインAへの親和性を有」するという特性は、もっぱら、当該変異型IgG Fcが請求項1のa)~c)に記載される所定のアミノ酸置換のいずれか1つであるアミノ酸修飾を含むものである、という構成と関係するものであることが理解できる。さらに、本願発明は、上記(2)で認定した課題で挙げられた特性のうち、もっぱら、プロテインA結合の増加という特性に対応するものであり、当該特性は、課題で挙げられた他の特性との間で、各特性に関係するアミノ酸置換の観点で独立した特性として記載されていることが読み取れる。 したがって、本願発明は、本願発明の課題で挙げられた特性のうち、もっぱら「プロテインA結合の増加」の課題に関係するものであると理解できる。 イ 本願発明のアミノ酸置換の基準となる配列について 本願発明において、請求項1のa)~c)に記載されるアミノ酸置換の基準となる配列は、a)については配列番号1に、b)については配列番号3に、c)については配列番号4に、それぞれ、特定されている。 配列番号1、3、4のアミノ酸配列は、本願明細書【0151】、【0152】(1(7))の記載によれば、それぞれ、イヌIgG-A Fc、イヌIgG-C Fc、イヌIgG-D Fcの野生型のものであることが理解できる。 ウ 実施例の記載について 上記ア、イの検討を踏まえて、イヌIgG-A Fc、イヌIgG-C Fc、イヌIgG-D Fcについて、本願発明におけるa)~c)の所定のアミノ酸置換が、「プロテインA結合の増加」をもたらすものと理解できるかどうかの観点で、発明の詳細な説明の実施例の記載をみると、イヌIgGに関係し、かつ、プロテインAへの結合親和性にも関係する実施例は、実施例1、7、15に限られるので、これらの実施例の記載を中心に検討する。 (ア) 実施例1 実施例1には、野生型であるイヌIgGの4つのサブタイプが有するプロテインA等に対する結合特性が示され(表3)、また、三次元タンパク質モデリングとタンパク質配列解析を使用して、プロテインA結合親和性を有する可能性が高いイヌIgG-B Fcの配列のうち「プロテインAと接触している可能性が高い領域」を同定したこと(【0156】、図1)が記載されるとともに、その同定結果を踏まえ、2つの手法でプロテインA結合を増加させるための変異体が設計されたこと(【0157】、表4)が記載されている。 これらの変異体のうち、第1の手法では、イヌIgG-B Fcと同じプロテインA結合モチーフ配列を持つように変異体イヌIgG-A Fc、変異体イヌIgG-C Fc及び変異体イヌIgG-D Fcポリペプチドを設計した結果として、配列番号5、配列番号6及び配列番号7が示されており、第2の手法では、「イヌIgG-B Fc配列に対応するプロテインA結合領域の1つ以上のアミノ酸置換を有する」ように変異体イヌIgG-A Fc、変異体イヌIgG-C Fc及び変異体イヌIgG-D Fcを設計した結果として、配列番号60、配列番号61及び配列番号62が示されている。 ここで配列番号5、6及び7のアミノ酸配列は、それぞれ、配列番号1、3及び4に対して、【0159】の表1(1(7))に示される全てのアミノ酸置換を有するものであり、配列番号60~62の配列をみると、それぞれ、前記表1に示されるアミノ酸置換の一部である以下のアミノ酸置換に限って有するものである。 配列番号60:イヌIgG-AのI(21)T/Q(207)Hのアミノ酸置換 配列番号61:イヌIgG-CのI(21)Tのアミノ酸置換 配列番号62:イヌIgG-DのI(21)T/Q(207)Hのアミノ酸置換 しかしながら、配列番号5~7、60~62で示される変異体のいずれについても、実施例1では「設計された」又は「調製することができる」と記載されるにとどまり、実際に変異体を製造し、プロテインAへの結合親和性を有することが確認されたことについては記載がない。 さらに、本願発明1に含まれる変異体であり、かつ、配列番号5~7、60~62で示される変異体以外の変異体については、何ら記載がない。 (イ) 実施例7 実施例7には、GLP1およびイヌIgG Fc融合タンパク質の製造に関して記載され、その中で、GLP1-G8/GLP1-3G_III_VARcaIgGD(配列番号29)及びGLP1-G8_I_VARcaIgGD(配列番号30)に関し、CHO細胞で発現させた後、タンパク質を含む上清を回収、濾過し、プロテインAクロマトグラフィーによって、両方の連続ポリペプチドをアフィニティー精製したことに関して記載されている(【0204】)。配列番号7、29及び30のアミノ酸配列を対比すると、配列番号29及び30のアミノ酸配列中に配列番号7のアミノ酸配列がそのまま含まれているから、配列番号7で示される変異体については、プロテインAに結合することが示されたものとして理解できる。 しかしながら、配列番号5、6、60~62で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含むものに関しては特に記載がない。 さらに、本願発明1に含まれる変異体であり、かつ、配列番号5~7、60~62で示される変異体以外の変異体については、何ら記載がない。 (ウ) 実施例15 実施例15の記載は、【0232】において、イヌを含む各種のコンパニオンアニマル種の変異体IgG Fcとして「使用される得る」ものが配列番号で列挙されるが、いずれも、特に試験結果を伴うものではなく、プロテインAに結合することを示す記載はない。 (エ) その他の実施例 その他の実施例は、イヌIgG FcのプロテインA結合親和性に関する記載はない。また、実施例1で用いられた「第1の手法」又は「第2の手法」が、実際に変異体IgG Fcを作成し試験をすることを要せずとも、プロテインA結合の増加をもたらすものであることを理解できる確立した手法であることを示す試験結果を示しているわけでもない。 エ その他の発明の詳細な説明の記載について 発明の詳細な説明のうち、実施例以外の部分についてみても、変異体IgG Fcポリペプチドが「野生型IgG Fcポリペプチドに対して増加したプロテインAへの結合親和性」を示す試験結果は記載されていないし、試験結果がなくともそれを理解できるような技術常識が示されているわけでもない。 また、発明の詳細な説明には、上記ア、イにおいて検討したとおり、本願発明におけるa)~c)のアミノ酸置換が、本願発明が解決しようとする課題のうち、「C1q結合の減少、CD16結合の減少、安定性の向上、および/またはヘテロ二量体タンパク質を形成する能力を含む強化された特徴」をもたらすことは何ら記載がない。 オ 技術常識を踏まえた判断 上記(4)で述べた技術常識を踏まえると、設計した変異体IgG FcがプロテインA結合の増加を実際にもたらすかどうかは、実際に変異体を作成し試験するという実証を経なくては当業者が理解できるとはいえないというべきである。 本願の発明の詳細な説明は、上記ア~エで検討したとおり、本願発明の変異体のうち、せいぜい、実施例7においてプロテインAに結合したことが示された配列番号7で示されるアミノ酸配列を有する変異体イヌIgG-D Fc、すなわち、請求項1にc)として記載されるアミノ酸置換のうちc)に記載の全てのアミノ酸置換を有するものが、プロテインAへの結合親和性が理解できる程度にとどまる。 しかしながら、第1の手法によって、イヌIgG-B Fcと同じプロテインA結合モチーフ配列を持つように設計された、請求項1にc)として記載されるアミノ酸置換の全てを有する配列番号7において、プロテインAに結合したことが示されたからといって、請求項1にc)として示されるアミノ酸置換の一部しか有しないような変異体がプロテインAに結合するかどうかは実証を得なくては当業者といえども理解できるものではない。 さらに、請求項1にa)として記載されるアミノ酸置換の全てを有する配列番号5や、同じく、b)として記載されるアミノ酸配列の全てを有する配列番号6にいたっては、それらの配列番号で示される変異体IgG Fcが実際にプロテインAに結合するかどうかすら示されていないのであるから、本願発明のうちa)及びb)のアミノ酸置換を有するものに該当する変異体IgG Fcに至っては、プロテインA結合を増加することは全く示されていないというべきである。 そうすると、技術常識に照らしても、本願発明は、プロテインA結合の増加をもたらすことが理解できない部分を多分に含むものであって、当業者といえども、「プロテインA結合の増加」をもたらすことで課題を解決できると認識できるものではない。また、「C1q結合の減少、CD16結合の減少、安定性の向上、および/またはヘテロ二量体タンパク質を形成する能力を含む強化された特徴」をもたらすことで課題を解決できると認識できるものでもない。 (6) 小括 以上検討したとおり、発明の詳細な説明は、技術常識を踏まえても、本願発明によって本願課題を解決できると当業者が認識できるように記載されたとはいえず、本願発明は、特許法36条6項1号に規定されるサポート要件を満足するものではない。 3 実施可能要件(特許法36条4項1号)に関する判断 発明の詳細な説明の記載が実施可能要件に適合するか否かは、明細書の発明の詳細な説明に、当業者が、明細書の発明の詳細な説明の記載及び出願時の技術常識に基づいて、過度の試行錯誤を要することなく、その発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されているか否かを検討して判断すべきものと解される。 本願発明は「第2」のとおりのものであるから、本願発明が特許法36条4項1号に規定される実施可能要件を満足するためには、当業者が、請求項1のa)~c)で挙げたアミノ酸置換によるアミノ酸修飾を含む変異型IgG Fcポリペプチドを含むポリペプチドについて、野生型IgG Fcポリペプチドに対して増加したプロテインAへの結合親和性を有するものとして、過度の試行錯誤を要することなく製造できるといえる程度に、発明の詳細な説明が明確かつ十分に記載されている必要がある。 しかし、発明の詳細な説明は、2の(4)及び(5)で検討したとおり、本願発明にはプロテインAの結合親和性を有するものとして製造できるかどうか明らかでないものが多分に含まれるものとしてしか理解できないから、技術常識を踏まえても、このような発明の詳細な説明の記載によっては、当業者が過度な試行錯誤を要することなく本願発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されたものとはいえず、本願は特許法第36条4項1号に規定する要件を満たすものとはいえない。 4 請求人の主張について (1) 本願発明に関して当審が検討した上記2及び3の点について、請求人は、令和7年11月7日提出の意見書において、以下の旨を主張して、本願が特許法36条6項1号及び同条4項1号に規定する要件を満たす旨を主張する。 ア 補正後の本願請求項1では、本願発明ポリペプチドが、本願明細書に記載された配列番号1、3、4(野生型IgG Fcポリペプチド)に対し、対応する点変異を有することが明示的に記載されている。そして、本願発明ポリペプチドには、以下の点変異が含まれている。 ・配列番号:5(イヌIgG-A):I21T、R23L、T25A、E80G、T205A、Q207H ・配列番号:6(イヌIgG-C):I21T、V23L、T24I ・配列番号:7(イヌIgG-D):I21T、R23L、T25A、E80G、E207H ・配列番号:60(イヌIgG-A):I21T、Q207H ・配列番号:61(イヌIgG-C):I21T ・配列番号:62(イヌIgG-D):I21T、Q207H ・配列番号:84(イヌIgG-C):I21T、V23L、T24I イ 本願発明は、変異型イヌIgG Fcポリペプチドに関するものであって、本願明細書の実施例1、具体的には【0151】~【0161】、表4などにおいて、本願請求項にかかるポリペプチドがプロテインAへの結合の増加並びに/またはC1qおよびCD16への結合親和性の低下といった効果を有することが実証されている。 (2) しかし、上記意見書における主張を検討しても、上記(5)で検討したとおり、本願発明におけるa)~c)のアミノ酸置換のほとんどの場合において実証されていないし、唯一、c)に記載の全てのアミノ酸置換を有するものが、プロテインAに結合することが示されたからといって、本願発明の他のアミノ酸置換の場合を裏付けることにはならない。 また、本願発明におけるアミノ酸置換と、C1qおよびCD16への結合親和性の低下の効果との関係に、発明の詳細な説明では何ら記載はない。 したがって、上記主張はいずれも採用することができない。 第5 むすび 以上のとおりであるから、本願は、特許法36条6項1号及び同条4項1号に規定された要件を満たしておらず、特許を受けることができないものである。 したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2023-012639

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決4件(エランコ・ユーエス・インコーポレイテッド)
  • 2023-003232拒絶査定不服審判 / 2025-03-06 / 原査定取消(特許/登録すべき)獣医学的使用のためのIL4/IL13受容体分子
    同じ当事者: エランコ・ユーエス・インコーポレイテッド
  • 2022-001681拒絶査定不服審判 / 2023-08-07 / 原査定取消(特許/登録すべき)ウシ呼吸器疾患ワクチン
    同じ当事者: エランコ・ユーエス・インコーポレイテッド
  • 2017-001636拒絶査定不服審判 / 2018-09-10 / 原査定取消(特許/登録すべき)修飾されたイヌレプチンポリペプチド
    同じ当事者: エランコ・ユーエス・インコーポレイテッド
  • 2021-300893取消審判 / 2022-03-28 / 請求成立(取消)トルカ、カルト
    同じ当事者: エランコ・ユーエス・インコーポレイテッド
同じ論点・分野の審決(審決分類)1,466件(536・C12N、537・C12N)
  • 2024-010419拒絶査定不服審判 / 2026-09-02 / 原査定取消(特許/登録すべき)ルシフェリン生合成の酵素及びその使用
    共通の審決分類: 536・C12N、537・C12N
  • 2024-009839拒絶査定不服審判 / 2026-08-26 / 原査定取消(特許/登録すべき)消化管癌および胃癌を含む数種の腫瘍に対する新規免疫療法
    共通の審決分類: 536・C12N、537・C12N
  • 2024-001827拒絶査定不服審判 / 2026-08-25 / 原査定取消(特許/登録すべき)異所性石灰化障害を治療するための組成物およびそれを使用する方法
    共通の審決分類: 536・C12N、537・C12N
  • 2023-013837拒絶査定不服審判 / 2026-08-20 / 原査定取消(特許/登録すべき)抗配列類似性19を持つファミリー、メンバーA5抗体及びその使用方法
    共通の審決分類: 536・C12N、537・C12N
  • 2023-020843拒絶査定不服審判 / 2026-08-20 / 原査定取消(特許/登録すべき)EGFR、HER2及びHER3に結合する結合部分の組み合わせ
    共通の審決分類: 536・C12N、537・C12N

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存