商標取消審判
2022-300524
リップル
- 審判番号
- 2022-300524
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2002-035009
- 登録番号
- 4639506
- 請求日
- 2022年06月09日
- 審決日
- 2023年03月28日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】リップル フーズ ピービーシー
- 【請求人代理人】小林 浩
- 【請求人代理人】岡田 貴子
- 【請求人代理人】瀧澤 文
- 【被請求人】森永乳業 株式会社
- 【被請求人代理人】河野 誠
- 【被請求人代理人】河野 生吾
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 淳
- 審判官 大森 友子
- 審判官 板谷 玲子
- 分類
- T131 .1 -Y (Y30) / T131 .11 -Y (Y30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第2項、商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第8号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第4639506号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第4639506号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり「リップル」の片仮名と「RIPPLE」の欧文字を2段に書してなり、平成14年4月26日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として同15年1月24日に設定登録がされ、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和4年6月22日である。
なお、本件審判において、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、令和元年(2019年)6月22日ないし同4年(2022年)6月21日である(以下「要証期間」という場合がある。)。
第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
請求人は、下記の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第12号証を提出した。
1 株式会社ロッテ(東京都新宿区、以下「ロッテ」という場合がある。)は、本件商標の通常使用権者である。また、平成17年にロッテと締結された使用許諾契約について、現在もなお有効である(乙1~乙4)。
2 ロッテによる本件商標の使用事実
(1)販売に係るチョコレートの包装容器には、筆記体による「Ripple」の欧文字の表示を認めることができる(乙5)とともに、当該「Ripple」の欧文字の表示は、「波紋」を意味する英単語「RIPPLE」とその片仮名表音「リップル」からなると認められる本件商標との同一性につき、疑う余地はない。
(2)ロッテの商品カタログであって、2019年秋、2020年春、2020年秋、2021年春、2021年秋の各期におけるもの(乙6~乙10)のそれぞれには、乙第5号証が示す上記「Ripple」の欧文字が表示されたチョコレートの販売事実を認めることができる。
(3)2022年における母の日(5月8日)前におこなったチョコレートの広告宣伝である、コンビニエンスストア「セイコーマート」の店舗に掲示したいわゆるPOP広告の写し(乙11)にも乙第5号証が示す「Ripple」の欧文字が表示されたチョコレートの表示を認めることができる。
(4)ロッテによる2022年2月2日付ニュースリリースの打ち出し(乙12)であって、「まぜガーナ2022」と題したラーメン店とのコラボレーション企画について報じられたものの第3頁に設けられた関連商品の広告欄には、乙第5号証が示す「Ripple」の欧文字が表示されたチョコレートの表示を認めることができる。
3 以上のとおり、本件商標は、要証期間に、日本国内において通常使用権者により使用されていたと認められるものである。
第4 当審の判断
1 被請求人が提出した証拠及び同人の主張によれば、以下の事実が認められる。
(1)本件商標権者とロッテによる商標使用許諾契約について
本件商標権者とロッテは、平成17年(2005年)7月7日付けで同年8月1日より1年間の本件商標に係る使用許諾契約を締結した(乙1)。
当該契約は、2019年5月17日付けで同年8月1日より、2020年7月8日付けで同年8月1日より、2021年6月22日付けで同年8月1日より、それぞれ1年ずつ延長する旨の覚書が交わされている(乙2~乙4)。
(2)「Ripple」の表示のある包装箱について
LOTTE GROUP公式オンラインモールのウェブサイトには、「ガーナリップル 1個」の見出しの下、「心つなぐハート形のひとくちチョコ」等の文字とともに筆記体風の書体で表された、別掲2のとおりの「Ripple」の文字(以下「使用商標」という。)を含む文字等が表示されている別掲3のとおりの包装箱と思しき写真が掲載されている(乙5)。
(3)ロッテのカタログについて
「2019年秋のロッテデリシャスガイド(2019年6月現在)」、「2020年春のロッテデリシャスガイド(2019年12月現在)」、「2020年秋のロッテデリシャスガイド(2020年6月現在)」、「2021年春のロッテデリシャスガイド(2020年12月現在)」、「2021年秋のロッテデリシャスガイド(2021年6月現在)」を見出しとする菓子のカタログには、それぞれ「チョコレート」の欄に「ガーナリップル」とする商品名の下、上記(2)の包装箱と同一視できる包装箱が掲載されている(乙6~乙10)。
2 上記1の認定事項に基づき、以下判断する。
(1)本件商標の通常使用権者について
本件商標権者とロッテとは平成17年8月1日から本件商標についての使用許諾契約を締結しているところ、当該契約は、要証期間を含む2019年8月1日ないし2022年7月31日には、有効に存続しているものと認められる。
したがって、ロッテは、2019年8月1日ないし2022年7月31日においては、本件商標の通常使用権者と認められる。
(2)本件商標と使用商標の社会通念上の同一性について
本件商標は、別掲1のとおり「リップル」の片仮名と「RIPPLE」の欧文字を2段に書してなるところ、下段の「RIPPLE」の文字は、「さざなみ、小波」の意味を有する英語であり、上段の「リップル」の片仮名は、特段の意味を有しないから、下段の「RIPPLE」の欧文字の読みを表した文字としてのみ認識され、当該欧文字の読みを超えた特段の観念を有するものでない。
他方、使用商標は、別掲2のとおり「Ripple」欧文字を筆記体風の書体で表してなるものである。
そうすると、使用商標は、本件商標の下段の欧文字の書体にのみに変更を加えた同一の文字からなるものであるから、社会通念上同一の商標と認められる。
(3)使用商標の使用者について
別掲3の包装箱と同一視できる包装箱を表示したカタログは、その表題にあるロッテデリシャスガイドの文字によりロッテの作成に係るカタログであると認められる。
そうすると、使用商標の使用者は、通常使用権者のロッテであると認められる。
(4)使用商品について
使用商標が表示されている包装箱が表示されているLOTTE GROUP公式オンラインモールのウェブサイトには、商品の説明として「心つなぐハート形のひとくちチョコ」の文字が掲載されおり、また、通常使用権者であるロッテのカタログには「チョコレート」の欄に当該包装箱と同一視できる包装箱が掲載されている。
したがって、使用商標が表示されている包装箱は「チョコレート」の包装箱であって、使用商品は「チョコレート」といえるものであり、本件商標の指定商品(請求にかかる指定商品)である第30類「菓子及びパン」の範ちゅうの商品である。
(5)商標の使用及び使用時期について
通常使用権者であるロッテは、2019年12月現在、2020年6月現在、同年12月現在及び2021年6月現在のカタログに、使用商標が表示された使用商品の包装箱を掲載しており、同時期に当該カタログを頒布したものと推認できる。
また、当該カタログは日本語で記載されたものであり、日本国内での使用が明らかである。
そして、当該時期は要証期間といえるものであり、かつ、本件商標権者とロッテによる商標使用許諾契約が存続されている期間でもある。
(6)小括
以上によれば、本件商標の通常使用権者である株式会社ロッテは、要証期間に日本国内において、包装に本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されている、本件商標の指定商品(請求に係る指定商品)に含まれる「チョコレート」が掲載されたカタログを頒布したものと認められる。
本件商標の通常使用権者による上記行為は、商標法第2条第3項第8号の「商品に関する広告に標章を付して頒布する行為」に該当する。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標の通常使用権者が本件審判の請求に係る指定商品に含まれる「チョコレート」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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