商標取消審判
2025-300102
ロリーノ
- 審判番号
- 2025-300102
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2003-014772
- 登録番号
- 4714921
- 請求日
- 2025年01月23日
- 審決日
- 2026年02月04日
- 公報発行日
- 2026年05月29日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】バルコニ エスピーエー-インダストリア ドルシアリア
- 【請求人代理人】杉村 憲司
- 【請求人代理人】杉村 光嗣
- 【請求人代理人】門田 尚也
- 【請求人代理人】長嶺 晴佳
- 【被請求人】フルタ製菓株式会社
- 【被請求人代理人】鮫島 武信
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 和彦
- 審判官 駒井 芳子
- 審判官 真鍋 伸行
- 分類
- T132 .1 -Z (Y30)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第2条第3項、商標法第50条第1項、商標法第50条第2項、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第4714921号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第4714921号商標の指定商品中、第30類「菓子及びパン,コーヒー及びココア,コーヒー豆,サンドイッチ,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ」についての商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第4714921号商標(以下「本件商標」という。)は、「Rollino」の欧文字と「ロリーノ」の片仮名を上下二段に横書きしてなり、第30類「菓子及びパン,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,お好み焼き,焼きそば,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物を主成分とする粉末状・粒状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・ゼリー状又は液状の加工食品」を指定商品として、平成15年10月3日に設定登録され、その後、商標登録の取消し審判により、指定商品中「アイスクリームのもと,シャーベットのもと」について取り消すべき旨の審決がされ、同21年4月2日にその確定審決の登録がされ、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和7年2月13日である。
なお、本件審判の請求の登録前3年以内の期間である令和4年2月13日から同7年2月12日までを、以下「要証期間」という。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書、令和7年4月14日付け審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)及び同月24日付け上申書(以下「上申書」という。)に対する同年7月2日付け審判事件弁駁書(以下「弁駁書」という。)において、その理由を要旨次のように述べ、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
なお、以下、証拠の表示については、甲(乙)第1号証を「甲(乙)1」のように省略して表示する場合がある。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、第30類「菓子及びパン,コーヒー及びココア,コーヒー豆,サンドイッチ,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ」(以下「請求に係る指定商品」という。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 弁駁書による主張
(1)被請求人が使用を主張する証拠の使用時期について
被請求人の使用行為については、被請求人が、本件商標を被請求人主張に係る商品について、実際に、要証期間中に使用されたことを明らかにしたうえで、証拠資料をもってその旨及び本件商標の使用を証明すべきである。しかしながら、乙1ないし乙3のいずれも本件商標が使用された期間を示す記載が見当たらない。
乙1は、「ロリーノ」という商品名が記載されたカタログであり、乙2及び乙3により該カタログに記載された「フルタ」のロゴは被請求人所有の商標であることがうかがえる。しかしながら、これらの被請求人提出の乙1ないし乙3には、被請求人が本件商標を被請求人主張に係る商品についての要証期間中に使用したという事実は何ら説明、証明されていない。
(2)小括
よって、乙1ないし乙3をもって、本件商標又はこれと社会通念上同一の商標が、要証期間中に、被請求人主張に係る指定商品について使用されていた事実は何ら立証されていない。
(3)結語
上述のとおり、乙1ないし乙3は、要証期間中に、被請求人主張に係る指定商品について本件商標を使用した事実を示すものではない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする旨の審決を求め、その理由を答弁書及び上申書において、要旨次のように述べ、証拠方法として、乙1ないし乙3を提出した。
本件商標は、本件審判の請求の登録前3年間、請求に係る指定商品について、日本国内において企画進行中の商品として使用されているので、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきでない。
第4 当審における審尋及び被請求人の回答
1 当審における審尋
審判長は、令和7年11月5日付け審尋において、被請求人に対し、被請求人の主張及び同人が提出した証拠によっては、被請求人が商標法第50条第2項に規定する本件商標の使用をしている事実を証明したものとは認められない旨の合議体の暫定的見解及び弁駁書に対する回答を求めた。
2 審尋に対する被請求人の回答
被請求人は、上記1の審尋に対し、何らの応答もしていない。
第5 当審の判断
1 被請求人の立証責任
商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その指定商品について登録商標の使用をしていることを証明し、又は使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その登録の取消しを免れない。
すなわち、本件商標の使用を証明するには、商標法第50条第2項に規定されているとおり、被請求人は、要証期間に日本国内おいて、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、その指定商品のうち、本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標の使用(商標法第2条第3項各号のいずれかに該当する使用行為)をしていることを全て証明する必要がある。
2 事実認定
被請求人の主張及びその提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)乙1について
ア 乙1の1葉目、最上段の左側には、別掲1のとおり、紫色を背景色とした複数の同心円からなる図形の中央部に白抜きで「フルタ」の片仮名(ややデザイン化されている)が表された構成からなる図形(以下「本件使用図形」という。)と、その右側に紫色で「洋菓子」の文字の記載があり、当該文字は、本件使用図形の上下からそれぞれ水平方向に長さが異なる4本ずつの横線に挟まれる形で配されている。
イ 乙1の1葉目には、左右にそれぞれ9段からなる欄が設けられており、左側の欄の2段目には、商品の包装とおぼしき縦長の図形と、その右側に「ロリーノ」及び「(伝票名)ロリーノ」の文字などが掲載されている。
ウ 乙1の2葉目、最上段には、紫色の背景色に白抜きで「洋菓子」と記載された表が掲載されており、その表の「商品名」の欄の2段目に「ロリーノ」の片仮名が記載されている。
(2)乙2及び乙3について
ア 乙2は、商標公報であり、被請求人を出願人とする別掲2のとおりの商標が、第30類「菓子,パン」を指定商品として平成3年11月5日に商標出願公告されていることが認められる。
イ 乙3は、商標公報であり、被請求人を出願人とする別掲3のとおりの商標が、第30類「菓子,パン」を指定商品として平成5年6月25日に商標出願公告されていることが認められる。
なお、上記ア及びイの商標公報に掲載されている2件の商標をまとめて「出願公告商標」という場合がある。
3 判断
上記2によれば、以下のとおり判断できる。
(1)本件商標の使用時期及び使用者について
被請求人は、乙1を商品カタログの写しとして提出しているが、乙1には、表紙や裏表紙等が確認できないことから、どのような目的で使用されたものであるのか乙1の記載のみでは明らかではなく、また、乙1が仮に商品カタログであるとした場合であっても、その印刷日、発行日あるいは配布日等の記載がなく、当該カタログが使用された時期を乙1からは確認できない。
また、被請求人は乙1が本件商標の商標権者(以下、「本件商標権者」という。)の使用に係るものであることを証明する目的で、商標公報(乙2、乙3)を提出したものと推察されるところ、乙1中の本件使用図形と出願公告商標の構成及び両者に使用された文字が共通するとしても、これらの証拠のみでは、乙1が本件商標権者の使用に係るものであることが明確であるとはいえない。
したがって、乙1が本件商標権者の使用に係るものであると認めることはできず、要証期間内に、請求に係る指定商品について本件商標が使用されたことを証明したものと認めることもできない。
(2)本件商標の使用行為について
乙1は、上記2(1)のとおり、1葉目及び2葉目において「洋菓子」の文字とともに「ロリーノ」の文字が使用されていることが認められるものの、上記(1)のとおり、使用者、使用時期、目的等が明らかでないことから、乙1が本件商標権者の商品カタログであると認めることはできない。
したがって、上記「ロリーノ」の文字が本件商標と社会通念上同一であるか否かにかかわらず、本件商標権者が商標法第2条第3項各号のいずれかに該当する使用行為を行っていたことを証明したものとは認められない。
4 まとめ
以上のとおり、被請求人が提出した証拠によっては、被請求人は、要証期間に、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、本件商標を、請求に係る指定商品のいずれかについて、商標法第2条第3項各号のいずれかに該当する行為を行っていたことを証明していない。
また、被請求人は、本件商標を使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしていない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その指定商品中「結論掲記の指定商品」についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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