2022-020963
ルーチンの実行中のクライアントデバイス同士の間の自動アシスタントルーチンの転送
- 審判番号
- 2022-020963
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-558971外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年12月23日
- 審決日
- 2023年05月19日
- 公報発行日
- 2023年06月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】グーグル エルエルシー
- 【請求人代理人】村山 靖彦
- 【請求人代理人】実広 信哉
- 【請求人代理人】阿部 達彦
- 分類
- P18 .121-WY (H04L)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
結論
理由
目次 ▾ 12項目
第1 手続の経緯
本願は、2018年(平成30年)4月23日を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
第2 原査定の概要
原査定(令和4年9月8日付け拒絶査定)の概要は、次のとおりである。
本願請求項1~34に係る発明は、以下の引用文献1、2に記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
第3 本願発明
本願請求項1~34に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明34」という。)は、令和4年5月10日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~34に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1,14,21,26は次のとおりの発明である。
「【請求項1】1つまたは複数のプロセッサによって実装される方法であって、自動アシスタントルーチンが初期化されていると、自動アシスタントによって判定するステップであって、前記自動アシスタントルーチンが、自動アシスタントにとってアクセス可能な1つまたは複数のエージェントを介して実行されることになるアクションのセットに対応し、前記自動アシスタントルーチンの前記初期化が、リンクされたクライアントデバイスのエコシステムに関連付けられる、判定するステップと、前記自動アシスタントルーチンが初期化されているとの前記判定に応答して、前記リンクされたクライアントデバイスの初期サブセットに前記自動アシスタントルーチンの前記アクションのうちの1つまたは複数の実行の際に生成される初期コンテンツを、前記自動アシスタントによってレンダリングさせるステップと、前記リンクされたクライアントデバイスの前記初期サブセットによる前記初期コンテンツの前記レンダリングの後またはその間、ユーザが前記初期サブセットの前記リンクされたクライアントデバイスのうちのいずれの付近にも存在しないと、前記自動アシスタントによって判定するステップと、前記ユーザが前記初期サブセットの前記リンクされたクライアントデバイスのうちのいずれの付近にも存在しないとの前記判定に応答して、前記自動アシスタントルーチンの実行の際に生成される任意のコンテンツのレンダリングを前記リンクされたクライアントデバイスの前記初期サブセットにおいて、前記自動アシスタントによって中断させるステップと、少なくとも1つのセンサからのセンサデータに基づいて、前記ユーザが前記リンクされたクライアントデバイスの追加のクライアントデバイス付近に存在すると、前記自動アシスタントによって判定するステップであって、前記追加のクライアントデバイスが、前記初期サブセット内に含まれず、前記初期コンテンツをレンダリングしなかった、判定するステップと、前記ユーザが前記追加のクライアントデバイス付近に存在するとの前記判定に応答して、前記追加のクライアントデバイスに前記自動アシスタントルーチンの実行の際に生成されるさらなるコンテンツを、前記自動アシスタントによってレンダリングさせるステップであって、前記さらなるコンテンツが、前記初期サブセットの前記リンクされたクライアントデバイスから送信された、前記初期サブセットの前記リンクされたクライアントデバイスにおいてレンダリングされずにバッファリングされていたデータを含む、ステップとを含む、方法。」
「【請求項14】1つまたは複数のプロセッサによって実装される方法であって、自動アシスタントルーチンが第1のクライアントデバイスにおいて初期化されているという第1の通知を、サーバ自動アシスタントによって受信するステップであって、前記自動アシスタントルーチンが、自動アシスタントにとってアクセス可能な1つまたは複数のエージェントによって実行されることになるアクションのセットに対応する、受信するステップと、前記1つまたは複数のエージェントのエージェントに、前記自動アシスタントルーチンを進めるためにアクションの前記セットのアクションの実行を、前記サーバ自動アシスタントによって初期化させるステップであって、前記アクションが、前記第1のクライアントデバイスに、ユーザに提示するためのコンテンツをレンダリングさせ、前記コンテンツが、前記アクションの実行の際に前記エージェントによって生成されるデータに基づく、初期化させるステップと、前記ユーザが前記第1のクライアントデバイスから離れて再配置されているという第2の通知を、前記サーバ自動アシスタントによって受信するステップと、前記第2の通知の前記受信に応答して、前記第1のクライアントデバイスにおける前記コンテンツの前記レンダリングを、前記サーバ自動アシスタントによって少なくとも一時的に停止させるステップと、前記ユーザが第2のクライアントデバイス付近に検出されているという第3の通知を、前記サーバ自動アシスタントによって受信するステップと、前記第3の通知の前記受信に応答して、前記第2のクライアントデバイスに、前記自動アシスタントルーチンを進めるために前記ユーザに提示するための追加のコンテンツを、前記サーバ自動アシスタントによってレンダリングさせるステップであって、前記追加のコンテンツが、前記第1のクライアントデバイスから送信された、前記第1のクライアントデバイスにおいてレンダリングされずにバッファリングされていたデータを含む、ステップとを含む、方法。」
「【請求項21】1つまたは複数のプロセッサによって実装される方法であって、第1のクライアントデバイスから送信されたデータをリモートサーバデバイスにおいて受信するステップと、前記リモートサーバデバイスにおいて、前記データが自動アシスタントアクションのセットに対応する自動アシスタントルーチンの初期化に対する要求に対応すると判定するステップと、続きを表示(全13行)前記データが前記要求に対応するとの前記判定に応答して、自動アシスタントアクションの前記セットのアクションに関するコンテンツを前記リモートサーバデバイスにおいて生成するステップと、前記第1のクライアントデバイスからの前記自動アシスタントルーチンの初期化に対する前記要求に対応する前記データの前記受信に応答して、前記第1のクライアントデバイスに前記アクションに関する前記コンテンツをレンダリングさせるために、前記アクションに関する前記コンテンツを前記第1のクライアントデバイスに、前記リモートサーバデバイスによって送信するステップと、前記第1のクライアントデバイスによる前記アクションに対する前記コンテンツの前記レンダリング中、前記自動アシスタントルーチンが前記第1のクライアントデバイスにおいて非アクティブであること、または第2のクライアントデバイスにおいてアクティブであることを示すように、ルーチンインスタンスデータが前記リモートサーバデバイスにおいて修正されていると判定するステップと、前記ルーチンインスタンスデータが修正されているとの前記判定に応答して、前記第1のクライアントデバイスにおける前記データの前記レンダリングを終えるステップと、前記リモートサーバデバイスにおいて、ユーザが第2のクライアントデバイスにおいて現在対応可能であることを直接的または間接的に示したと判定するステップと、前記ユーザが前記第2のクライアントデバイスにおいて現在対応可能であることを示したとの前記判定に応答して、前記自動アシスタントルーチンを進めるために追加のデータを前記第2のクライアントデバイスにおいてレンダリングするステップであって、前記追加のデータが、前記第1のクライアントデバイスから送信された、前記第1のクライアントデバイスにおいてレンダリングされずにバッファリングされていたデータを含む、ステップとを含む、方法。」
「【請求項26】1つまたは複数のプロセッサによって実装される方法であって、第1のクライアントデバイスを介して自動アシスタントルーチンを実行するために自動アシスタントを初期化するステップであって、前記自動アシスタントルーチンが、前記自動アシスタントによって実行されるアクションのセットに対応する、初期化するステップと、前記自動アシスタントルーチンに関する情報を提供するルーチンインスタンスデータを、前記第1のクライアントデバイスにおいて生成するステップであって、前記情報が、前記自動アシスタントルーチンに割り当てられたデバイスとして前記第1のクライアントデバイスを識別する、生成するステップと、続きを表示(全11行)前記第1のクライアントデバイスに前記自動アシスタントルーチンを進めるためにアクションの前記セットのアクションに対応するコンテンツを、自動アシスタントによってレンダリングさせるステップと、前記第1のクライアントデバイスと通信しているセンサからのセンサデータに基づいて、ユーザが前記第1のクライアントデバイスにより近接しなくなったと、前記第1のクライアントデバイスによって判定するステップと、前記ユーザが前記第1のクライアントデバイスにより近接しなくなったとの前記判定に応答して、前記第1のクライアントデバイスにおける前記コンテンツの前記レンダリングを、前記自動アシスタントによって少なくとも一時的に停止させるステップと、前記自動アシスタントルーチンが前記第1のクライアントデバイスにおいて少なくとも一時的に停止されていることを示すように前記ルーチンインスタンスデータを、前記自動アシスタントによって修正するステップと、前記ユーザが前記自動アシスタントにとってアクセス可能である第2のクライアントデバイスにより近接したとき、前記自動アシスタントに、前記ルーチンインスタンスデータに従って、前記第2のクライアントデバイスを介して前記自動アシスタントルーチンの実行を再開させるステップであって、前記第2のクライアントデバイスにアクションの前記セットの前記アクションに対応する追加のコンテンツをレンダリングさせるステップを含み、前記追加のコンテンツが、前記第1のクライアントデバイスから送信された、前記第1のクライアントデバイスにおいてレンダリングされずにバッファリングされていたデータを含む、とを含む、方法。」
なお、本願発明2~13は本願発明1を、本願発明15~20は本願発明14を、本願発明22~25は本願発明21を、本願発明27~31は本願発明26を、それぞれ減縮した発明であり、本願発明32,33,34は、それぞれ、本願発明1~31のいずれかを引用する「コンピュータプログラム」、「コンピュータ可読記憶媒体」、「システム」の発明である。
第4 引用文献の記載、引用発明等
1 引用文献1、引用発明
(1)原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献1には、図面とともに、次の記載がある(下線は当審による。以下同様。)。
「[0015]This disclosure describes techniques directed to, in part, utilizing a virtual assistant to interact with a portion of a content item. In particular implementations, a user may interface with the virtual assistant on a smart device to cause an action to be performed related to the portion of the content item. For example, based on input received from the user, the virtual assistant may display a portion of a content item that is relevant to the input, display information that is linked to a portion of a content item that is relevant to the input (e.g., display an icon or other interface element that is linked to the portion), execute a portion of an program that is related to the input, enter information into a portion of a content item based on the input (e.g., enter a password and login information into a field of a web page), shop for an item based on the input, or otherwise interact with a portion of a content item. In instances where a portion of a content item is displayed on a smart device, the portion may be presented in a manner that is adapted to the smart device (e.g., adapted to display characteristics of the device). For example, the virtual assistant may reformat the portion of the content item, navigate directly to the portion of the content item (e.g., zoom in or scroll to the portion), etc., so that the portion may be viewed in a legible format on the smart device.[0016]To interact with a portion of a content item, a virtual assistant may interface with a user through a smart device by receiving input from the user and/or outputting one or more responses. The input may include speech, text, gesture, touch input, or any other type of input requesting an action associated with a content item. In response to receiving input from the user, the device may locate a content item that is relevant to the input. The virtual assistant may then identify a portion of the content item that is most relevant to the input of the user. The portion may be identified based on tags that have been previously associated with portions of the content item and/or an analysis of the content item. In one example, in response to a request to Please find a flight from Spokane to Seattle on April 4, the virtual assistant may identify a particular portion of an airline web page, namely flight information (e.g., departure times and pricing details), as being relevant to the request for a flight. In another example, in response to a request to Please check me in to my flight today, the virtual assistant may identify a particular input field on an airline web page, namely a field to input a confirmation number, as being relevant to checking-in an individual to a flight.」
(当審訳: [0015]本開示は、部分的には、仮想アシスタントを利用して、コンテンツアイテムの一部とやり取りすることを目的とする技術を記述する。特定の実施形態では、ユーザは、コンテンツアイテムの一部と関連する実行すべき動作が生じるようにスマートデバイス上の仮想アシスタントとインタフェースし得る。例えば、ユーザから受信した入力に基づいて、仮想アシスタントは、入力に適したコンテンツアイテムの一部を表示してもよく、入力に適したコンテンツアイテムの一部にリンクされた情報を表示してもよく(例えば、一部にリンクされたアイコン又は他のインタフェース要素を表示する)、入力に関連するプログラムの一部を実行してもよく、入力に基づいてコンテンツアイテムの一部に情報を記入してもよく(例えば、パスワードおよびログイン情報をウェブページのフィールドに記入する)、入力に基づいてアイテムを購入してもよく、又は、別の方法でコンテンツアイテムの一部とやり取りしてもよい。コンテンツの一部がスマートデバイス上に表示される場合には、その部分は、スマートデバイスに適合する(例えば、装置の表示特性に適合する)方法で提示されてもよい。例えば、仮想アシスタントは、コンテンツアイテムの一部を再フォーマットしてもよく、スマートデバイス上で読み易いフォーマットで見ることができるように、コンテンツアイテムの部分に直接にナビゲートしてもよい(例えば、その部分にズーム又はスクロールする)。
[0016]コンテンツアイテムの部分とやり取りするために、仮想アシスタントは、ユーザからの入力を受け取り、及び/又は、1つ又は複数の応答を出力することにより、スマートデバイスを介してユーザとインタフェースし得る。入力は、音声、文字、ジェスチャー、タッチ入力、又はコンテンツアイテムに関連付けられたアクションを要求する任意の他の形態の入力を含んでいてもよい。ユーザからの入力の受け取りに応答して、デバイスは、入力に適したコンテンツアイテムを配置し得る。仮想アシスタントは、その後、ユーザの入力に最も適したコンテンツの一部を識別し得る。その部分は、前記コンテンツアイテムの部分及び/又はコンテンツアイテムの解析と予め関連付けられているタグに基づいて識別し得る。一例では、「4月4日にシアトルからスポケーンへの航空便を探してください」という要求に応答して、仮想アシスタントは、航空会社のウェブページの特定の部分、すなわち飛行情報(例えば出発時間及び価格の詳細)を、航空便の要求に適したものとして識別し得る。別の例では、「今日の私の航空便にチェックインしてください」という要求に応答して、仮想アシスタントは、航空会社のウェブページの特定の入力フィールド、すなわち確認番号を入力するためのフィールドを、個人を航空便にチェックインすることに適したものとして識別し得る。)
「[0021]After the virtual assistant and user have exchanged one or more communications, the virtual assistant may be transferred to another smart device. The transfer may be triggered by a variety of events. In one example, the transfer is triggered from a particular communication between the user and the virtual assistant, such as explicit user input requesting the transfer, an inference from a term or phrase that is used in the conversation, etc. In another example, the transfer is triggered when the user moves away from the initial smart device to another smart device (e.g., based on a location of the user relative to the devices). The virtual assistant may be transferred to the other smart device by displaying or otherwise outputting the virtual assistant on the other smart device. In some instances, one or more pieces of context of the interaction between the virtual assistant and the user may be maintained during the transfer. For example, if a user requests flight information on an initial smart device and thereafter transfers to another smart device, the request for flight information may be transferred to the other smart device so that the virtual assistant may respond to the request without asking the user to repeat information.」
(当審訳: [0021]仮想アシスタントとユーザが1つ又は複数のコミュニケーションを交換した後、仮想アシスタントは、他のスマートデバイスに転送されてもよい。この転送は、種々のイベントによってトリガされ得る。一例では、転送は、転送を要求する明示的なユーザ入力、会話で使用されている用語又は句からの推論等のような、ユーザと仮想アシスタントとの間の特定のコミュニケーションから、トリガされる。別の例では、ユーザが、最初のスマートデバイスから別のスマートデバイスへと離れるとき(例えば、デバイスに対するユーザの相対的位置に基づいて)、転送がトリガされる。仮想アシスタントは、他のスマートデバイス上に仮想アシスタントを表示又は出力することにより、他のスマートデバイスに転送され得る。いくつかの例において、仮想アシスタントとユーザとの間におけるやり取りのコンテキストの1つまたは複数の断片は、転送中に維持され得る。例えば、ユーザが最初のスマートデバイス上でフライト情報を要求し、その後、別のスマートデバイスに転送する場合、仮想アシスタントが、ユーザに情報を繰り返すことを依頼することなく、要求に応答することができるように、フライト情報についての要求が他のスマートデバイスに転送され得る。)
「[0027]FIG. 1 illustrates an example architecture 100 in which techniques described herein may be implemented. The architecture 100 includes a smart device 102 and a smart device 104 configured to interact with a user 106. The smart device 102 and/or smart device 104 may include any type of computing device that is generally configured to perform an operation. For example, the smart device 102 and/or smart device 104 may be implemented as a laptop computer, a desktop computer, a server, a smart phone, an electronic reader device, a mobile handset, a personal digital assistant (PDA), a portable navigation device, a portable gaming device, a tablet computer, a watch, a portable media player, a television, a set-top box, a computer system in a car, an appliance, a camera, a robot, a hologram system, a security system, a home-based computer system (e.g., intercom system, home media system, etc.), a projector, an automated teller machine (ATM), a pair of glass with computing capabilities, and so on.」
(当審訳: [0027]図1は、本明細書で説明する技術が実装され得る例示的なアーキテクチャ100を示す。アーキテクチャ100は、ユーザ106とやり取りするように構成されたスマートデバイス102及びスマートデバイス104を含む。スマートデバイス102及び/又はスマートデバイス104は、一般に、動作を実行するように構成される任意のタイプのコンピュータデバイスを含み得る。例えば、スマートデバイス102及び/又はスマートデバイス104は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、サーバ、スマートフォン、電子リーダ装置、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置、ポータブルゲーム機、タブレットコンピュータ、腕時計、携帯型メディアプレーヤ、テレビ、セットトップボックス、コンピュータシステム、電化製品、カメラ、ロボット、システム、セキュリティシステム、ホーム基盤コンピユータシステム(例えば、インターホンシステム、ホームメディアシステム等)、プロジェクタ、現金自動預け払い機(ATM)、計算能力を備えた一対のグラス、等として実装されてもよい。)
「[0030]In some implementations, the client application 112 is implemented as, or in conjunction with, a virtual assistant 114 (e.g., an intelligent personal assistant). A virtual assistant may generally act as an interface between end users and information of one or more service providers 116 (hereinafter the service provider 116), information of a device (e.g., the smart device 102/104), or any type of information. For example, in response to input from the user 106, the virtual assistant 114 may access content items stored on the service provider 116 and formulate a response to the user 106. In many instances described herein, the virtual assistant 114 operates in cooperation with a virtual assistant service 118. That is, one or more functions of the virtual assistant 114 may be performed by the virtual assistant service 118. Further, in some implementations the client application 112 is implemented as, or in association with, an application (e.g., mobile application), browser (e.g., mobile browser), and so on.[0031]The virtual assistant service 118 may generally provide one or more services to implement the virtual assistant 114. The one or more services may include speech recognition, content item analysis, response formulation, content tagging, virtual assistant transfers, and so on. For instance, input received at the device 102/104 from a user may be sent to the virtual assistant service 118 to interpret the speech and formulate a response to the input. The response may include outputting content (e.g., outputting audio (an audible answer), video, an image, text, a hyperlink, etc.), performing an action related to content (e.g., logging a user into a site, navigating to a web site, upgrading a user's seat assignment, purchasing an item, etc.), and so on. In some instances, a response may be addressed to or otherwise tailored to a particular user (e.g., "Yes, John, as a Gold Customer you are entitled to a seat upgrade, and I have provided some links below that may be of interest to you..."). After formulating a response, the virtual assistant service 118 may provide the response may to the device 102/104 to be output to a user and/or to cause the device 102/104 to perform an action. In some instances, the service 118 may also assist in transferring the virtual assistant 114 between smart devices. As such, the virtual assistant service 118 may operate as a back-end resource.」
(当審訳: [0030]いくつかの実施形態では、クライアントアプリケーション112は、仮想アシスタント114(例えば、インテリジェントパーソナルアシスタント)として、又はそれと一緒に、実装される。「仮想アシスタント」は、一般に、エンドユーザと、1つ又は複数のサービスプロバイダ116(以下、サービスプロバイダ116)の情報、デバイス(例えば、スマートデバイス102/104)の情報、又は任意のタイプの情報との間のインタフェースとして動作し得る。例えば、ユーザ106からの入力に応答して、仮想アシスタント114は、サービスプロバイダ116に格納されたコンテンツアイテムにアクセスして、ユーザ106への応答を構築し得る。本明細書に記載の多くの例において、仮想アシスタント114は、仮想アシスタントサービス118と連携して動作する。すなわち、仮想アシスタント114の1つ又は複数の機能は、仮想アシスタントサービス118によって実行され得る。さらに、いくつかの実施形態では、クライアントアプリケーション112は、アプリケーション(例えば、モバイルアプリケーション)、ブラウザ(例えば、モバイルブラウザ)等として実装される。
[0031]仮想アシスタントサービス118は、一般に、仮想アシスタント114を実装するために1つ又は複数のサービスを提供し得る。1つ又は複数のサービスは、音声認識、コンテンツ解析、応答に、コンテンツのタグ付け、仮想アシスタントの転送等を含み得る。例えば、デバイス102/104でユーザから受け取られた入力は、発話を解釈して入力に応答を構築するために仮想アシスタントサービス118に送信され得る。応答は、コンテンツを出力すること(例えば、オーディオ(音声応答)、ビデオ、画像、テキスト、ハイパーリンク等を出力すること)や、コンテンツに関連するアクションを実行すること(例えば、ユーザをサイトにログインさせること、ウェブサイトにナビゲートすること、ユーザの座席割り当てをアップグレードすること、アイテムを購入すること等)等を含み得る。いくつかの例では、応答は、特定のユーザー宛てに向けられる、又は仕立てられる(例えば、「はい、ジョン、ゴールドカスタマーとして、あなたは座席のアップグレードを受ける権利があります。以下に、あなたが興味を持つかもしれないいくつかのリンクを提供しました・・・」)。応答を構築した後、仮想アシスタントサービス118は、ユーザに出力されるように、及び/又は、デバイス102/104がアクションを実行させるために、応答をデバイス102/104に提供し得る。いくつかの例では、サービス118は、また、スマートデバイス間の仮想アシスタント114の転送も補助し得る。このように、仮想アシスタントサービス118は"バックエンド"リソースとして動作し得る。)
「[0032]The virtual assistant service 118 may include one or more computing devices 120 (hereinafter the device 120). The device 120 may be implemented as one or more desktop computers, laptop computers, servers, and the like. The device 120 may be configured in a cluster, data center, cloud computing environment, or a combination thereof. In one example, the device 120 provides cloud computing resources, including computational resources, storage resources, and the like, that operate remotely to the smart device 102/104.[0033]The device 120 may include one or more processors 122 and memory 124. The memory 124 may include software functionality configured as one or more "modules." The term "module" is intended to represent example divisions of the software for purposes of discussion, and is not intended to represent any type of requirement or required method, manner or necessary organization. Accordingly, while various "modules" are discussed, their functionality and/or similar functionality could be arranged differently (e.g., combined into a fewer number of modules, broken into a larger number of modules, etc.). As illustrated in FIG. 1, the device 120 includes a tagging module 126, a content identification module 128, a learning module 130, and a context module 132.」
(当審訳: [0032]仮想アシスタントサービス118は、1つ又は複数のコンピューティングデバイス120(以下、デバイス120)を含み得る。デバイス120は、1つ又は複数のデスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、サーバ等として実装され得る。デバイス120は、データセンタ、クラウドコンピューティング環境、或いはそれらの組合せで構成され得る。一例では、デバイス120は、スマートデバイス102/104に対して遠隔で動作する、計算リソース、記憶リソースなどを含む、クラウドコンピューティングリソースを提供する。
[0033]デバイス120は、1つまたは複数のプロセッサ122およびメモリ124を含み得る。メモリ124は、1つまたは複数の"モジュール"として構成されたソフトウェア機能を含むことができる。用語"モジュール"は、議論の目的のためのソフトウェアの一例を示すものであり、要求又は必要とされる方法、又は、必要な組織の任意のタイプを表すものではない。したがって、様々な"モジュール"では、説明されているが、それらの機能及び/又は同様の機能を異なって配置することができる(例えば、より少数のモジュールに組み合わされ、さらに多くのモジュールに分け、など)。図1に示すように、デバイス120は、タグ付けモジュール126、コンテンツ識別モジュール128、学習モジュール130、およびコンテキストモジュール132を含む。)
「[0098]FIG. 7 illustrates an example process to transfer a virtual assistant interaction from the smart device 104 associated with the user 106 to the smart device 102 associated with the user 106. In this example, the user 106 navigates to a web page 702 of an airline site that includes flight information. As illustrated, the web page 702 includes an icon 704 to enable an interaction with the virtual assistant 114. Upon selecting the icon 704, a conversation user interface 706 is presented in an overlaid manner on the web page 702. Here, the interface 706 includes dialog representations 708(a)-(b) of the interaction between the user 106 and the virtual assistant 114. For example, the dialog representation 708(a) displays a message from the virtual assistant 114, while the dialog representation 708(b) displays input from the user 106.[0099]As illustrated in the example of FIG. 7, the interface 706 includes an interface element 710 (e.g., button) to enable the user 106 to transfer the virtual assistant 114 to the smart device 102. In this example, the user 106 has selected the interface element 710 after providing the input Please find a flight from Spokane to Seattle on April 4 around 1 PM. In some instances, upon selecting the element 710, the user 106 may input information identifying a device to which to transfer the virtual assistant 114. The information may include, for example, a telephone number, wireless access code, device ID, or other information. In other instances, the virtual assistant 114 may identify devices to transfer the virtual assistant 114 to based on devices that are associated with the user 106 (e.g., previous devices that the user 106 has used), such as a previously used device that is within a predetermined proximity to the user 106.[0100]To transfer the virtual assistant 114 from the smart device 104 to the smart device 102, the virtual assistant 114 may cease communications with the user 106 on the smart device 104 (e.g., cease displaying the conversation user interface 706). Thereafter, the virtual assistant 114, including the user interface 706, may be provided on the smart device 102 to continue the interaction of the virtual assistant 114 with the user 106.」
(当審訳: [0098]図7は、仮想アシスタントとのやり取りを、ユーザ106に関連付けられたスマートデバイス104からユーザ106に関連付けられたスマートデバイス102に転送するプロセスの一例を示す図である。この例では、ユーザー106は、フライト情報を含む航空会社のウェブページ702にナビゲートする。図示のように、ウェブページ702は、仮想アシスタント114とのやり取りを可能にするアイコン704を含む。アイコン704を選択すると、会話ユーザインタフェース706がウェブページ702上に重ねて提示される。ここで、インタフェース706は、ユーザ106とアシスタント114との間の対話のダイアログ表示708(a)-(b)を備えている。例えば、図708(a)は、仮想アシスタント114からメッセージを表示するダイアログ表示708(b)は、ユーザ106からの入力を表示する。
[0099]図7の例に示すように、インタフェース706は、ユーザ106は仮想アシスタント114をスマートデバイス102に転送できるようにするインタフェース要素710(例えば、ボタン)を備えている。この例では、ユーザ106が、「4月4日午後1時頃にシアトルからスポケーンへの航空便を探してください」との入力を提供した後に、インタフェース要素710を選択した。いくつかの例では、要素710を選択すると、ユーザ106は、仮想アシスタント114を転送する先のデバイスを識別する情報を入力し得る。この情報は、例えば、電話番号、アクセスコード、デバイスID、又は他の情報を含み得る。他の場合では、仮想アシスタント114は、ユーザ106との所定の近傍範囲内にある以前に使用したデバイスのような、ユーザ106に関連付けられたデバイス(例えば、ユーザ106が使用していた以前のデバイス)に基づいて、仮想アシスタント114の転送先のデバイスを識別し得る。
[0100]仮想アシスタント114をスマートデバイス104からスマートデバイス102へ転送するために、仮想アシスタント114は、スマートデバイス104における使用者106とのコミュニケーションを停止し得る(例えば、会話ユーザインタフェース706の表示を停止する)。その後、ユーザインタフェース706を含め、仮想アシスタント114は、仮想アシスタント114のユーザ106とのやり取りを継続するため、スマートデバイス102上に提供され得る。)
「[0103]Although in the example of FIG. 7 the transfer of the virtual assistant 114 is triggered by the selection of the interface element 710, in other examples the virtual assistant 114 may be transferred by other events. In one example, the transfer may be triggered when the virtual assistant 114 determines that the user 106 would like to transfer to the device 102, either through explicit input of the user 106 and/or other input that suggests a transfer (e.g., a particular word or phrase that indicates that the user 106 is leaving work or otherwise moving away from the device 104). In another example, the transfer is triggered based on a location of the user 106, such as when the user moves away from the device 104 (e.g., beyond a predetermined proximity to the device 104) and/or when the user 106 is in closer proximity to the device 102 than the device 104. In yet a further example, the transfer may be triggered at a particular time, such as when a user normally leaves work (e.g., transfer the virtual assistant 114 from an office computer to a car system).」
(当審訳: [0103]図7の例では、仮想アシスタント114の転送は、インタフェース要素710の選択によってトリガされるが、他の例では、仮想アシスタント114は、他のイベントによって転送されてもよい。1つの例において、仮想アシスタント114が、ユーザ106の明示的な入力及び/又は転送を示唆する他の入力(例えば、ユーザ106が仕事を離れる、あるいはデバイス104から離れて移動していることを示す特定の単語または句)を介して、ユーザ106がデバイス102に転送したがっていると決定したときに、転送がトリガされ得る。別の例では、転送は、ユーザが、デバイス104から離れるように動く(例えば、デバイス104に対する所定の近接範囲を超える)とき、及び/又は、ユーザ106がデバイス104よりもデバイス102の方に対して近接しているときのような、ユーザ106の位置に基づいてトリガされる。さらに別の例では、転送は、ユーザが、通常の仕事を離れる(例えば、仮想アシスタント114をオフィスコンピュータから車両システムに転送する)ときのような、特定の時点でトリガされ得る。)
(図1)「
[図:0001398190000001.jpg]
」
(図7)「
[図:0001398190000002.jpg]
」
(2)上記(1)から、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「仮想アシスタントが、ユーザからの入力を受け取り、応答を出力することにより、スマートデバイスを介してユーザとインタフェースする方法であって、仮想アシスタントとユーザが1つ又は複数のコミュニケーションを交換した後、仮想アシスタントは、他のスマートデバイスに転送されてもよく、仮想アシスタントとユーザとの間におけるやり取りのコンテキストの1つまたは複数の断片は、転送中に維持され、例えば、ユーザが最初のスマートデバイス上でフライト情報を要求し、その後、別のスマートデバイスに転送する場合、仮想アシスタントが、ユーザに情報を繰り返すことを依頼することなく、要求に応答することができるように、フライト情報についての要求が他のスマートデバイスに転送され、例示的なアーキテクチャ100において、アーキテクチャ100は、ユーザ106とやり取りするように構成されたスマートデバイス102及びスマートデバイス104を含み、続きを表示(全12行)ユーザ106からの入力に応答して、仮想アシスタント114は、サービスプロバイダ116に格納されたコンテンツアイテムにアクセスして、ユーザ106への応答を構築し、仮想アシスタント114の1つ又は複数の機能は、仮想アシスタントサービス118によって実行され、仮想アシスタントサービス118は、仮想アシスタント114を実装するためにサービスを提供し、デバイス102又はデバイス104でユーザから受け取られた入力は、発話を解釈して入力に応答を構築するために仮想アシスタントサービス118に送信され、応答は、コンテンツを出力することや、コンテンツに関連するアクションを実行することを含み、仮想アシスタントサービス118は、1つまたは複数のコンピューティングデバイス120を含み、デバイス120は、1つまたは複数のプロセッサ122およびメモリ124を含み、仮想アシスタントとのやり取りを、ユーザ106に関連付けられたスマートデバイス104からユーザ106に関連付けられたスマートデバイス102に転送するプロセスにおいて、仮想アシスタント114をスマートデバイス104からスマートデバイス102へ転送するために、仮想アシスタント114は、スマートデバイス104における使用者106とのコミュニケーションを停止し、その後、ユーザインタフェース706を含め、仮想アシスタント114は、仮想アシスタント114のユーザ106とのやり取りを継続するため、スマートデバイス102上に提供され、転送は、ユーザが、デバイス104から離れるように動く(例えば、デバイス104に対する所定の近接範囲を超える)とき、及び/又は、ユーザ106がデバイス104よりもデバイス102の方に対して近接しているときのような、ユーザ106の位置に基づいてトリガされる、方法。」
2 引用文献2
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献2には、図面とともに、次の記載がある。
「【0111】まず、図18を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成について説明する。本実施の形態にかかるネットワークシステム1は、主に、サーバ100と、サーバ100と通信可能な電気機器としての冷蔵庫200Aと洗濯機200Bとを含む。なお、第1の実施の形態にて説明したように、電気機器は、冷蔵庫200Aと洗濯機200Bに限られない。【0112】次に、図18(A)を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の動作概要について説明する。まず、電気機器としての冷蔵庫200Aは、自身のセンサまたは通信可能な他の人感センサなどを介して、定期的に周囲に人がいるかどうかを調べる。そして、冷蔵庫200Aは、人を検知すると、当該人に関する画像データや音声データやその他のデータをサーバ100に送信する。続きを表示(全12行)【0113】サーバ100は、冷蔵庫200Aから受信したデータに基づいて、冷蔵庫200Aの周囲にいるユーザを特定する。そして、サーバ100は、特定したユーザへの音声データを生成する。サーバ100は、冷蔵庫200Aに当該ユーザに向けたメッセージの音声データを送信する。冷蔵庫200Aは、受信したメッセージの音声を出力する。【0114】図18(B)を参照して、冷蔵庫200Aは、人がいなくなったことを検知すると、メッセージの音声出力を停止する。冷蔵庫200Aは、メッセージの音声出力を停止した部分を示すデータをサーバ100に送信する。サーバ100は、冷蔵庫200Aから受信したデータに基づいて、上記のユーザに対して出力すべきメッセージのうちの、既に出力した部分を示す情報を格納する。【0115】図18(C)を参照して、洗濯機200Bが、自身のセンサまたは通信可能な他の人感センサなどを介して人を検知すると、当該人に関する画像データや音声データやその他のデータをサーバ100に送信する。サーバ100は、洗濯機200Bから受信したデータに基づいて、洗濯機200Bの周囲にいるユーザを特定する。そして、サーバ100は、特定したユーザに関して出力を途中で停止したメッセージがあるか否かを判断する。サーバ100は、停止した部分から少し遡った箇所からのメッセージの音声データを生成する。サーバ100は、洗濯機200Bに当該音声データを送信する。洗濯機200Bは、受信したメッセージの音声を出力する。【0116】以上のように、本実施の形態にかかるネットワークシステム1においては、第1の電気機器がユーザに対応付けられたメッセージを音声出力し、第1の電気機器の近傍にユーザがいなくなった時点でメッセージの音声出力を中断し、ユーザが第2の電気機器の近傍に現れた際に中断した箇所から少し遡った箇所からメッセージの音声出力を再開するため、ユーザがメッセージを聞き逃す可能性を低減することができるし、ユーザが聞いていないのに無駄に音声を出力することを低減することができる。」
「【図18】[図:0001398190000003.jpg]」
第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
ア 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
(ア)引用発明では、「仮想アシスタント114の1つ又は複数の機能は、仮想アシスタントサービス118によって実行され」るとともに、「仮想アシスタントサービス118は、1つ又は複数のコンピューティングデバイス120を含み、デバイス120は、1つ又は複数のプロセッサ122およびメモリ124を含」むから、引用発明の方法のうちの「仮想アシスタントサービス118によって実行され」る「仮想アシスタント114の1つ又は複数の機能」に係る部分は、「1つ又は複数のプロセッサ122」によって実装されるといえる。
そして、引用発明の「1つ又は複数のプロセッサ122」は、本願発明1の「1つまたは複数のプロセッサ」に相当する。
(イ)引用発明の「仮想アシスタントサービス118は、仮想アシスタント114を実装するためにサービスを提供し、デバイス102又はデバイス104でユーザから受け取られた入力は、発話を解釈して入力に応答を構築するために仮想アシスタントサービス118に送信され、応答は、コンテンツを出力することや、コンテンツに関連するアクションを実行することを含」むとの構成における「仮想アシスタントサービス118」による「サービス」の「提供」は、「デバイス102又はデバイス104」のうちの例えば「デバイス104」において「入力」が「ユーザから受け取られ」る場合、当該「入力」が「デバイス104」から「仮想アシスタントサービス118」に「送信」されることで開始されるといえる。そうすると、「仮想アシスタントサービス118」及び「デバイス104」のそれぞれにおいて「サービス」の「提供」に係るルーチンが「提供」の開始時に初期化されること、及び、当該ルーチンが初期化されていると「仮想アシスタントサービス118」によって判定する動作がなされること、がそれぞれ明らかであり、当該初期化により、「デバイス104」が「仮想アシスタントサービス118」による「サービス」が「提供」される系に組み込まれること、すなわち、当該初期化が、リンクされた「デバイス104」のエコシステムに関連付けられることも明らかである。
また、引用発明では、「ユーザ106からの入力に応答して、仮想アシスタント114は、サービスプロバイダ116に格納されたコンテンツアイテムにアクセスして、ユーザ106への応答を構築」することがなされるから、上記ルーチンは、「仮想アシスタントサービス118」にとってアクセス可能な「サービスプロバイダ116」を介して実行されることになるアクションのセットに対応するといえる。
そして、引用発明における、上記ルーチン、「仮想アシスタントサービス118」、「サービスプロバイダ116」、「デバイス104」は、それぞれ、本願発明1の「自動アシスタントルーチン」、「自動アシスタント」、「1つまたは複数のエージェント」、「リンクされたクライアントデバイス」に相当する。
(ウ)上記(ア)、(イ)から、引用発明は、本願発明1の
「1つまたは複数のプロセッサによって実装される方法であって、自動アシスタントルーチンが初期化されていると、自動アシスタントによって判定するステップであって、前記自動アシスタントルーチンが、自動アシスタントにとってアクセス可能な1つまたは複数のエージェントを介して実行されることになるアクションのセットに対応し、前記自動アシスタントルーチンの前記初期化が、リンクされたクライアントデバイスのエコシステムに関連付けられる、判定するステップ」
を含むことに相当する構成を備えるものである。
(エ)上記(イ)で述べた引用発明の構成から、引用発明では、「サービス」の「提供」に係るルーチンが初期化されているとの前記判定(上記(イ))に応答して、「デバイス104」に、「サービス」の「提供」に係るルーチンの前記アクションのうちの1つまたは複数の実行の際に生成される「コンテンツ」を、「仮想アシスタントサービス118」によってレンダリングさせることがなされるといえる。
そして、引用発明において「出力」される一連の「コンテンツ」における上記ルーチンの初期化時のものは、本願発明1の「初期コンテンツ」に相当する。
また、上記(イ)で述べたように、引用発明の「デバイス104」において「入力」が「ユーザから受け取られ」て「仮想アシスタントサービス118」による「サービス」の「提供」が開始される場合、引用発明の「デバイス104」と、本願発明1の「前記リンクされたクライアントデバイスの初期サブセット」とは、「前記リンクされたクライアントデバイス」である点において共通する。
以上のことについて、上記(イ)でさらに検討した点を踏まえると、引用発明の上記構成と、本願発明1の
「前記自動アシスタントルーチンが初期化されているとの前記判定に応答して、前記リンクされたクライアントデバイスの初期サブセットに前記自動アシスタントルーチンの前記アクションのうちの1つまたは複数の実行の際に生成される初期コンテンツを、前記自動アシスタントによってレンダリングさせるステップ」
とは、
「前記自動アシスタントルーチンが初期化されているとの前記判定に応答して、前記リンクされたクライアントデバイスに前記自動アシスタントルーチンの前記アクションのうちの1つまたは複数の実行の際に生成される初期コンテンツを、前記自動アシスタントによってレンダリングさせるステップ」
である点で共通する。
(オ)上記(イ)で述べた引用発明の構成に加え、引用発明では、「仮想アシスタント114をスマートデバイス104からスマートデバイス102へ転送するために、仮想アシスタント114は、スマートデバイス104における使用者106とのコミュニケーションを停止し、その後、ユーザインタフェース706を含め、仮想アシスタント114は、仮想アシスタント114のユーザ106とのやり取りを継続するため、スマートデバイス102上に提供され」るとの動作がなされ、また、「転送は、ユーザが、デバイス104から離れるように動く(例えば、デバイス104に対する所定の近接範囲を超える)とき、及び/又は、ユーザ106がデバイス104よりもデバイス102の方に対して近接しているときのような、ユーザ106の位置に基づいてトリガされる」ことから、上記(エ)で検討した「コンテンツ」のレンダリングについて、「デバイス104」(「スマートデバイス104」)によるレンダリングの後またはその間、「ユーザ106」が「デバイス104」の付近に存在しないと、「仮想アシスタントサービス118」によって判定することがなされるといえる。
また、同様の理由により、「ユーザ106」が「デバイス104」の付近に存在しないとの上記判定に応答して、「仮想アシスタント114は、スマートデバイス104における使用者106とのコミュニケーションを停止」する、すなわち、上記(イ)の「サービス」の「提供」に係るルーチンの実行の際に生成される任意の「コンテンツ」のレンダリングを、「デバイス104」(「スマートデバイス104」)において、「仮想アシスタントサービス118」によって中断させること、「ユーザ106」が「コンテンツ」をレンダリングしなかった「デバイス102」(「スマートデバイス102」)付近に存在すると、「仮想アシスタントサービス118」によって判定すること、及び、当該存在するとの判定に応答して、「デバイス102」に、「サービス」の「提供」に係るルーチンの実行の際に生成される、「仮想アシスタント114のユーザ106とのやり取りを継続するため」の「コンテンツ」を、「仮想アシスタントサービス118」によってレンダリングさせること、がそれぞれなされるといえる。
そして、引用発明の「デバイス102」、「仮想アシスタント114のユーザ106とのやり取りを継続するため」の「コンテンツ」は、それぞれ、本願発明1の「前記ユーザが前記リンクされたクライアントデバイスの追加のクライアントデバイス」、「さらなるコンテンツ」に相当する。
以上のことについて、上記(イ)及び上記(エ)でさらに検討した点を踏まえると、引用発明の上記動作と、本願発明1の
「前記リンクされたクライアントデバイスの前記初期サブセットによる前記初期コンテンツの前記レンダリングの後またはその間、ユーザが前記初期サブセットの前記リンクされたクライアントデバイスのうちのいずれの付近にも存在しないと、前記自動アシスタントによって判定するステップと、前記ユーザが前記初期サブセットの前記リンクされたクライアントデバイスのうちのいずれの付近にも存在しないとの前記判定に応答して、前記自動アシスタントルーチンの実行の際に生成される任意のコンテンツのレンダリングを前記リンクされたクライアントデバイスの前記初期サブセットにおいて、前記自動アシスタントによって中断させるステップと、少なくとも1つのセンサからのセンサデータに基づいて、前記ユーザが前記リンクされたクライアントデバイスの追加のクライアントデバイス付近に存在すると、前記自動アシスタントによって判定するステップであって、前記追加のクライアントデバイスが、前記初期サブセット内に含まれず、前記初期コンテンツをレンダリングしなかった、判定するステップと、前記ユーザが前記追加のクライアントデバイス付近に存在するとの前記判定に応答して、前記追加のクライアントデバイスに前記自動アシスタントルーチンの実行の際に生成されるさらなるコンテンツを、前記自動アシスタントによってレンダリングさせるステップであって、前記さらなるコンテンツが、前記初期サブセットの前記リンクされたクライアントデバイスから送信された、前記初期サブセットの前記リンクされたクライアントデバイスにおいてレンダリングされずにバッファリングされていたデータを含む、ステップ」
とは、
「前記リンクされたクライアントデバイスによる前記初期コンテンツの前記レンダリングの後またはその間、ユーザが前記リンクされたクライアントデバイスの付近に存在しないと、前記自動アシスタントによって判定するステップと、前記ユーザが前記リンクされたクライアントデバイスの付近に存在しないとの前記判定に応答して、前記自動アシスタントルーチンの実行の際に生成される任意のコンテンツのレンダリングを前記リンクされたクライアントデバイスにおいて、前記自動アシスタントによって中断させるステップと、前記ユーザが前記リンクされたクライアントデバイスの追加のクライアントデバイス付近に存在すると、前記自動アシスタントによって判定するステップであって、前記追加のクライアントデバイスが、前記初期コンテンツをレンダリングしなかった、判定するステップと、前記ユーザが前記追加のクライアントデバイス付近に存在するとの前記判定に応答して、前記追加のクライアントデバイスに前記自動アシスタントルーチンの実行の際に生成されるさらなるコンテンツを、前記自動アシスタントによってレンダリングさせるステップ」
である点で共通する。
イ したがって、本願発明1と引用発明とは以下の点で一致する。
(一致点)
「1つまたは複数のプロセッサによって実装される方法であって、自動アシスタントルーチンが初期化されていると、自動アシスタントによって判定するステップであって、前記自動アシスタントルーチンが、自動アシスタントにとってアクセス可能な1つまたは複数のエージェントを介して実行されることになるアクションのセットに対応し、前記自動アシスタントルーチンの前記初期化が、リンクされたクライアントデバイスのエコシステムに関連付けられる、判定するステップと、前記自動アシスタントルーチンが初期化されているとの前記判定に応答して、前記リンクされたクライアントデバイスに前記自動アシスタントルーチンの前記アクションのうちの1つまたは複数の実行の際に生成される初期コンテンツを、前記自動アシスタントによってレンダリングさせるステップと、前記リンクされたクライアントデバイスによる前記初期コンテンツの前記レンダリングの後またはその間、ユーザが前記リンクされたクライアントデバイスの付近に存在しないと、前記自動アシスタントによって判定するステップと、前記ユーザが前記リンクされたクライアントデバイスの付近に存在しないとの前記判定に応答して、前記自動アシスタントルーチンの実行の際に生成される任意のコンテンツのレンダリングを前記リンクされたクライアントデバイスにおいて、前記自動アシスタントによって中断させるステップと、前記ユーザが前記リンクされたクライアントデバイスの追加のクライアントデバイス付近に存在すると、前記自動アシスタントによって判定するステップであって、前記追加のクライアントデバイスが、前記初期コンテンツをレンダリングしなかった、判定するステップと、前記ユーザが前記追加のクライアントデバイス付近に存在するとの前記判定に応答して、前記追加のクライアントデバイスに前記自動アシスタントルーチンの実行の際に生成されるさらなるコンテンツを、前記自動アシスタントによってレンダリングさせるステップと、を含む、方法。」
ウ また、本願発明1と引用発明とは以下の点で相違する。
(相違点1)
「初期コンテンツ」の「レンダリング」が、本願発明1では、「前記リンクされたクライアントデバイスの初期サブセット」、すなわち、複数の「クライアントデバイス」についてなされるのに対して、引用発明では、例えば「デバイス104」についてなされるものであり、「初期コンテンツ」が「レンダリング」されるデバイスが複数ではない点。
(相違点2)
本願発明1では、「ユーザ」がその「付近に存在しない」ことの判定が、「前記初期サブセットの前記リンクされたクライアントデバイスのうちのいずれの付近にも存在しない」というものである、すなわち、当該判定が複数の「クライアントデバイス」についてなされるのに対して、引用発明では、当該判定が「デバイス104」についてなされるものであり、当該判定がなされるデバイスが複数ではない点。
(相違点3)
「前記ユーザが前記リンクされたクライアントデバイスの追加のクライアントデバイス付近に存在する」との「判定」について、本願発明1は、「少なくとも1つのセンサからのセンサデータに基づいて」なされるものであるのに対して、引用発明は、何に基づいてなされるかが特定されるものではなない点。
(相違点4)
本願発明1では、「追加のクライアントデバイス」が、「前記初期サブセット内に含まれ」ないとされるのに対して、引用発明では、「デバイス102」が、「デバイス104」と異なるデバイスであるものの、「デバイス104」が複数のデバイスからなる「初期サブセット」の一部ではない点。
(相違点5)
本願発明1は、「前記さらなるコンテンツが、前記初期サブセットの前記リンクされたクライアントデバイスから送信された、前記初期サブセットの前記リンクされたクライアントデバイスにおいてレンダリングされずにバッファリングされていたデータを含む」ものであるのに対して、引用発明は、「仮想アシスタント114のユーザ106とのやり取りを継続するため」の「コンテンツ」について、そのように特定されるものではない点。
(2)判断
事案に鑑みて、相違点5について先に検討する。
自動アシスタントによりクライアントデバイスにコンテンツをレンダリングすることを、あるクライアントデバイスにおいて中断し、その後、さらなるコンテンツを他のクライアントデバイスにレンダリングするように変更する際に、当該さらなるコンテンツが、変更元のクライアントデバイスから送信された、当該変更元のクライアントデバイスにおいてレンダリングされずにバッファリングされていたデータを含むものとすることは、引用文献1,2のいずれにも記載されておらず、本願の国際出願日前において周知技術であったともいえない。
よって、上記相違点1~4について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用文献1,2に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2 本願発明14,21,26について
本願発明14は、「前記追加のコンテンツが、前記第1のクライアントデバイスから送信された、前記第1のクライアントデバイスにおいてレンダリングされずにバッファリングされていたデータを含む」との発明特定事項を含むことから、本願発明14と引用発明とを対比した場合の相違点には、少なくとも、相違点5と同様の相違点(本願発明14は、「前記追加のコンテンツが、前記第1のクライアントデバイスから送信された、前記第1のクライアントデバイスにおいてレンダリングされずにバッファリングされていたデータを含む」ものであるのに対して、引用発明は、「仮想アシスタント114のユーザ106とのやり取りを継続するため」の「コンテンツ」について、そのように特定されるものではなない点)が含まれるものとなる。
そして、当該相違点についての判断は、上記1(2)と同様であって、本願発明14は、当業者であっても引用文献1,2に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
以上の点は、「前記追加のデータが、前記第1のクライアントデバイスから送信された、前記第1のクライアントデバイスにおいてレンダリングされずにバッファリングされていたデータを含む」との発明特定事項を含む本願発明21,26についても同様である。
そうすると、本願発明21,26もまた、当業者であっても引用文献1,2に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
3 本願発明2~13,15~20,22~25,27~34について
本願発明2~13は本願発明1を、本願発明15~20は本願発明14を、本願発明22~25は本願発明21を、本願発明27~31は本願発明26を、それぞれ減縮した発明であり、本願発明32~34は、本願発明1,14,21,26のいずれかを直接又は間接的に引用する発明であって、いずれも、相違点5に係る技術的事項又はこれと概ね同様の技術的事項を有するから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても引用文献1,2に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
4 小括
したがって、原査定を維持することはできない。
第6 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2022-020963