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特許拒絶査定不服審判

2022-020567

ニューラルネットワークの分散学習および重み分配のためのシステム、および方法

審判番号
2022-020567
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-511523
請求日
2022年12月19日
審決日
2023年06月19日
公報発行日
2023年12月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】ノースロップ グラマン システムズ コーポレーション
  • 【請求人代理人】山本 修
  • 【請求人代理人】宮前 徹
審判長/審判官
  • 審判長 千葉 輝久
  • 審判官 川崎 優
  • 審判官 樫本 剛
分類
P18 .121-Z (G06T)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第29条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-511523「ニューラルネットワークの分散学習および重み分配のためのシステム、および方法」拒絶査定不服審判事件〔平成31年 2月28日国際公開、WO2019/040214、令和 2年11月 5日国内公表、特表2020-532008〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2018年(平成30年)7月20日(パリ条約による優先権主張 2017年8月22日、米国)を国際出願日とするものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年 5月 6日付け:拒絶理由通知書 令和4年 7月11日 :意見書、手続補正書の提出 令和4年 8月16日付け:拒絶査定 令和4年12月19日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和5年 1月18日付け:前置報告書 令和5年 5月 1日 :上申書の提出 第2 令和4年12月19日付けの手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和4年12月19日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1 本件補正の内容 令和4年12月19日付け手続補正(以下、「本件補正」という。)は、令和4年7月11日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1から20を、本件補正による特許請求の範囲の請求項1から20に補正するものであって、補正前の請求項12を補正後の請求項12とする以下の補正を含むものである(下線は補正箇所を示す。)。 ア (補正前の請求項12) 【請求項12】 ニューラルネットワークの分散学習および複数のノードの重みの分配を行うためのシステムであって、 少なくとも一つの学習ニューラルネットワークにおいて複数のノードの重みを学習するために、学習用画像に含まれる物体を検出および分類する前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークを具備する学習機能と、 画像フレームに含まれる物体を特定し、分類し、および前記物体の相対速度を示す、少なくとも一つの分類予測ニューラルネットワークを各々が具備する複数の物体検出分類ユニットと を備え、 前記学習機能は、前記学習用画像により学習した前記学習済みニューラルネットワークの複数のノードの重みを前記複数の物体検出分類ユニットに送信し、 前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能からの前記学習済みニューラルネットワークの前記複数のノードの重みに応答的であり、 前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能に対して前記画像フレームを送信して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに対して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに含まれる前記複数のノードの重みをさらに学習させ、 前記学習済みニューラルネットワークの重みが、前記学習機能から前記複数の物体検出分類ユニットの各々に分配される結果、前記学習機能において、他の複数の物体検出分類ユニットからの画像の物体を用いて、前記複数の物体検出分類ユニットの各々が有する前記少なくとも一つの分類予測ニューラルネットワークの複数のノードの重みが学習される ことを特徴とするシステム。 イ (補正後の請求項12) 【請求項12】 ニューラルネットワークの分散学習および複数のノードの重みの分配を行うためのシステムであって、 少なくとも一つの学習ニューラルネットワークにおいて複数のノードの重みを学習するために、学習用画像に含まれる物体を検出および分類する前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークを具備する学習機能と、 画像フレームに含まれる物体を特定し、分類し、および前記物体の相対速度を示す、少なくとも一つの分類予測ニューラルネットワークを各々が具備する複数の物体検出分類ユニットと を備え、 前記複数の物体検出分類ユニットは、ネットワークを介して、前記学習機能とは分離して設けられ、 前記学習機能は、前記学習用画像により学習した前記学習済みニューラルネットワークの複数のノードの重みを前記複数の物体検出分類ユニットに送信し、 前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能からの前記学習済みニューラルネットワークの前記複数のノードの重みに応答的であり、 前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能に対して前記画像フレームを送信して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに対して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに含まれる前記複数のノードの重みをさらに学習させ、 前記学習済みニューラルネットワークの重みが、前記学習機能から前記複数の物体検出分類ユニットの各々に分配される結果、前記学習機能において、他の複数の物体検出分類ユニットからの画像の物体を用いて、前記複数の物体検出分類ユニットの各々が有する前記少なくとも一つの分類予測ニューラルネットワークの複数のノードの重みが学習される ことを特徴とするシステム。 2 補正の適否 請求項12に係る補正は、補正前の請求項12に係る発明における「学習機能」と「複数の物体検出分類ユニット」について、「前記複数の物体検出分類ユニットは、ネットワークを介して、前記学習機能とは分離して設けられ、」という構成を特定する補正である。 上記補正は、特許請求の範囲における、補正前の「学習機能」と「複数の物体検出分類ユニット」がどのような位置関係にあるかについて、「前記複数の物体検出分類ユニットは、ネットワークを介して、前記学習機能とは分離して設けられ、」という記載を追加することで、「学習機能」と「複数の物体検出分類ユニット」がネットワークを介して分離して設けられていることを特定するために、特許請求の範囲を限定するものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正といえる。 そして、本件補正前の請求項12に記載された発明と本件補正後の請求項12に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一であるから、請求項12に係る補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる事項を目的とするものである。 以上のように、請求項12に係る補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正であるから、次に、本件補正後の請求項12に記載された発明が、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について以下に検討する。 (1)本件補正発明 本件補正後の請求項12に記載された発明(以下、「本件補正発明」という。)は、次のとおりのものである。(なお、本件補正発明の各構成の符号は、請求項の記載を分説するために当審で付したものであり、以下、各構成を「構成A」~「構成C3」と称する。) (本件補正発明) A ニューラルネットワークの分散学習および複数のノードの重みの分配を行うためのシステムであって、 B 少なくとも一つの学習ニューラルネットワークにおいて複数のノードの重みを学習するために、学習用画像に含まれる物体を検出および分類する前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークを具備する学習機能と、 C 画像フレームに含まれる物体を特定し、分類し、および前記物体の相対速度を示す、少なくとも一つの分類予測ニューラルネットワークを各々が具備する複数の物体検出分類ユニットと を備え、 C1 前記複数の物体検出分類ユニットは、ネットワークを介して、前記学習機能とは分離して設けられ、 B1 前記学習機能は、前記学習用画像により学習した前記学習済みニューラルネットワークの複数のノードの重みを前記複数の物体検出分類ユニットに送信し、 C2 前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能からの前記学習済みニューラルネットワークの前記複数のノードの重みに応答的であり、 C3 前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能に対して前記画像フレームを送信して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに対して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに含まれる前記複数のノードの重みをさらに学習させ、 B2 前記学習済みニューラルネットワークの重みが、前記学習機能から前記複数の物体検出分類ユニットの各々に分配される結果、前記学習機能において、他の複数の物体検出分類ユニットからの画像の物体を用いて、前記複数の物体検出分類ユニットの各々が有する前記少なくとも一つの分類予測ニューラルネットワークの複数のノードの重みが学習される A ことを特徴とするシステム。 (2)引用文献等の記載事項 ア 引用文献1 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1である、米国特許出願公開第2017/169358号明細書には、以下の記載がある(括弧内に当審で作成した仮訳を添付する。また、下線は強調のために当審で付した。以下同様。)。 (ア)「[0026]A smart solid-state drive (SmartSSD, herein also referred to as asmart device or a machine learning storage device) refers to a device that has a storage and a computing (or machine learning) capability implemented therein.Examples of such smart devices include, but are not limited to webcams, baby monitors, surveillance cameras, security cameras, autonomous car cameras, dash cameras, back-up cameras, drones, smart watches, thermostats, heart rate monitors, pedometers, smart appliances, smart cars, field operation devices, and various types of sensors distributed over a wide range of area (sensor area network, SAN).・・・ [0027]Deep learning (also referred to as deep machine learning) is a subject of machine learning that attempts to model high-level abstractions represented by data using multiple processing layers, or otherwise including multiple non-linear transformations of data. (仮訳: 【0026】 スマートソリッドステートドライブ(SmartSSD、本明細書ではスマートデバイスまたは機械学習ストレージデバイスとも呼ばれる)とは、ストレージとコンピューティング(または機械学習)機能が実装されたデバイスを指す。このようなスマートデバイスの例としては、ウェブカメラ、ベビーモニター、監視カメラ、セキュリティカメラ、自律走行車カメラ、ダッシュカメラ、バックアップカメラ、ドローン、スマートウォッチ、サーモスタット、心拍計、歩数計、スマート家電、スマートカー、現場操作デバイス、および広い範囲に分散した各種センサ(センサエリアネットワーク、SAN)などがあるが、これらに限定はない。 ・・・ 【0027】 深層学習(深層機械学習とも呼ばれる)は、複数の処理層を使用するデータによって、あるいは複数の非線形変換を行ったデータによって表される高レベルの抽象化をモデル化しようとする機械学習の一分野である。) (イ) 「[0046]FIG. 2 shows a diagram of an example decentralized machine learning system, according to one embodiment. The decentralized machine learning system 200 can include one or more machine learning devices 250 (e.g., 250a and 250b) and one or more host/client computer 200. Although the present example shows only host/client computer 200 and two machine learning devices 250a and 250b, it is understood that any number of host/client computers and machine learning devices can be included in the decentralized machine learning system 200 without deviating from the scope of the present disclosure. [0047]According to one embodiment, the machine learning devices 250a can include a device interface 251, a storage controller 252, a processor 253, and a memory 254.The processor 253 can perform machine learning based on the inputs from an embedded sensor 255 or an external sensor 256 attached to the machine learning device 250a. The processor 253 and the memory 254 of the machine learning devices 250a can track and maintain data internally and perform machine-learning activities more efficiently. [0048]The storage controller 252 can control the access to and from storage 260 where self-learned data and algorithms for machine learning are stored. The storage 260 can include training data 261, data with a label 262, label index 263, and algorithms 264. The training data 261 can include data that are trained by the machine learning devices 250a (e.g., recognized faces in the case of a security camera). The data with label 262 can include data that the machine learning devices 250a labeled or tagged (e.g., images including tags). The label index 263 can include indices of the trained data.The training data 261, the data with label 262, and the label index 263 can collectively contain trained data, and the machine learning devices 250a can send the trained data to other devices (e.g., 250b) and/or the host/client computer 200.The algorithm 264 can include various algorithms that the machine learning devices 250a have learned on its own and/or received from other devices. The machine learning devices 250a can learn a new algorithm based on its own learning and on algorithms that other devices have learned and passed along. In some embodiments, the host/client computer 200 can learn algorithms based on the training data 261, the data with label 262, and the label index 263, and the algorithm 264 received from the connected devices 250 and send the new algorithms back to the devices 250. [0049]According to one embodiment, the host/client computer 200 can include a device interface 201, a processor 203, a memory 204, and a pattern recognition component 210.The pattern recognition component 210 can include training data 211, new data 212, and algorithm(s) 213.The processor 203 can perform system-level machine learning based on the inputs from the attached machine learning devices 250.The processor 203 and the memory 204 of the host/client computer 200 can track and maintain training data 211 and new data 212 received from the attached machine learning devices 250, and generate new algorithm 213. Because the device processor 253 can have less overhead to track and maintain data internally, the host processor 203 can perform more useful and higher-level deep machine learning activities at a system-level. The machine learning devices 250 and the host/client computer 200 can communicate over any communication network 260 such as the Internet.」 (仮訳: 【0046】図2は、一実施形態による、例示的な分散型機械学習システムの図である。分散型機械学習システム200は、1つまたは複数の機械学習装置250(例えば、250aおよび250b)および1つまたは複数のホスト/クライアントコンピュータ200を含み得る。本例では、ホスト/クライアントコンピュータ200と2つの機械学習装置250aおよび250bのみを示しているが、本開示の範囲から逸脱することなく、任意の数のホスト/クライアントコンピュータおよび機械学習装置が分散型機械学習システム200に含まれ得ることが理解される。 【0047】一実施形態によれば、機械学習装置250aは、デバイスインターフェース251、ストレージコントローラ252、プロセッサ253、およびメモリ254を含む。プロセッサ253は、機械学習装置250aに取り付けられた組み込みセンサ255または外部センサ256からの入力に基づいて機械学習を実行することができる。機械学習装置250aのプロセッサ253およびメモリ254は、データを内部に追跡および維持し、機械学習活動をより効率的に実行できる。 【0048】ストレージコントローラ252は、機械学習のための自己トレーニングデータおよびアルゴリズムが格納されるストレージ260へのアクセスおよびストレージ260からのアクセスを制御することができる。ストレージ260は、トレーニングデータ261、ラベル付きデータ262、ラベルインデックス263、およびアルゴリズム264を含むことができる。トレーニングデータ261は、機械学習装置250aによって訓練されたデータ(例えば、セキュリティカメラの場合、認識された顔)を含むことができる。ラベル付きデータ262は、機械学習装置250aでラベルまたはタグが付されたデータ(例えば、タグを含む画像)を含むことができる。ラベルインデックス263は、学習済みデータのインデックスを含むことができる。トレーニングデータ261、ラベル付きデータ262、およびラベルインデックス263は、集合的に学習済みデータを含むことができ、機械学習装置250aは、学習済みデータを他の装置(例えば、250b)および/またはホスト/クライアントコンピュータ200に送信することができる。アルゴリズム264は、機械学習装置250aが独自に学習した、および/または他の装置から受信した、様々なアルゴリズムを含むことができる。機械学習装置250aは、自身の学習と、他の装置が学習して伝えたアルゴリズムとに基づいて、新しいアルゴリズムを学習することができる。いくつかの実施形態では、ホスト/クライアントコンピュータ200は、接続された装置250から受信したトレーニングデータ261、ラベル付きデータ262、およびラベルインデックス263、ならびにアルゴリズム264に基づいてアルゴリズムを学習し、新しいアルゴリズムを装置250に送り返すことができる。 【0049】一実施形態によれば、ホスト/クライアントコンピュータ200は、デバイスインターフェース201と、プロセッサ203と、メモリ204と、パターン認識コンポーネント210とを含むことができる。パターン認識コンポーネント210は、トレーニングデータ211、新しいデータ212、およびアルゴリズム(複数可)213を含むことができる。プロセッサ203は、付属の機械学習装置250からの入力に基づいて、システムレベルの機械学習を実行することができる。ホスト/クライアントコンピュータ200のプロセッサ203およびメモリ204は、付属の機械学習装置250から受信したトレーニングデータ211および新しいデータ212を追跡および維持し、新しいアルゴリズム213を生成することができる。デバイスプロセッサ253は、内部でデータを追跡および維持するためのオーバーヘッドを少なくすることができるので、ホストプロセッサ203は、システムレベルでより有用でより高レベルの深層機械学習活動を実行することができる。機械学習装置250およびホスト/クライアントコンピュータ200は、インターネットなどの任意の通信ネットワーク260を介して通信することができる。) (ウ)「[0050]FIG. 3 shows an example of a decentralized machine learning process by the present machine learning device, according to one embodiment. In the present example, the present machine learning device includes a camera and can take images 301 and perform a local machine learning process 302. The machine learning process 302 can include pattern recognition, and image tagging based on the categories and identified objects in the pictures. In one embodiment, the present machine learning device can assign tags 303 (e.g., captioning/keywords) as metadata associated with the image 301. The present machine learning device can identify various captioning/keywords associated with image 301, and tag the image 301 with the tags 303 including, for example, garden, kid, flower, woman, child, tree, etc. (仮訳; 【0050】図3は、一実施形態による本機械学習装置による分散型機械学習処理の一例を示す図である。本例において、本機械学習装置はカメラを含み、画像301を撮影し、ローカル機械学習プロセス302を実行することができる。機械学習プロセス302は、パターン認識、およびピクチャ内のカテゴリおよび識別されたオブジェクトに基づく画像タグ付けを含むことができる。一実施形態では、本機械学習装置は、画像301に関連するメタデータとしてタグ303(例えば、キャプション/キーワード)を割り当てることができる。本機械学習装置は、画像301に関連する様々なキャプション/キーワードを識別し、例えば、庭、子供、花、女、子供、木などを含むタグ303で画像301にタグ付けすることができる。」) (エ)「[0052]As shown above, the present machine learning device can be set as a storage repository for images, and can be given a machine learning task of applying tags to each image contained therein for easy future search and retrieval. In order to accomplish the machine learning task, the present machine learning device may be given an initial set of data to work on. Next, the present machine learning device can be directed to perform a designated task (e.g., tag images) by an outside agent (a host processor 203 of FIG. 2 or another machine learning device). If the present machine learning device does not already have an algorithm to perform the designated task, the present machine learning device can download a specified algorithm from a known location, for example, algorithm data 213 of the host/client computer 200 shown in FIG. 2. Likewise, if the present machine learning device does not already have training data associated with the specified algorithm, the present machine learning device can download a specified training data from a known location as well, for example, training data 211 of the host/client computer 200 shown in FIG. 2. The present machine learning device can then run the algorithm on the data using its own processor 253 shown in FIG. 2. In this case, the local processor 253 of the present machine learning device can train on the sample data, and then tag the working data (e.g., images). The tags and/or tagged images can be optionally exported to an external party (e.g., other machine learning devices or the host/client computer), or locally stored in the present machine learning device for retrieval later. The examples of the processes for these decentralized machine learning activities are shown with reference to FIGS. 4-6. [0053]FIG. 4 is an example flowchart for processing new data, according to one embodiment. The present machine learning device receives new data (step 401) and determines whether an algorithm for processing the new data is available (step 402). If the algorithm is not available, the present machine learning device can download the algorithm from a host/client computer (step 421). If the algorithm is internally available, the present machine learning device further determines training data for processing the new data is available (step 403). The steps 401, 402, and 403 (and additionally steps 421 and 422) can be performed in different orders or independently from each other. For example, the present machine learning device can first determine an algorithm and training data associated with the algorithm, download the algorithm and training data if they are not internally available, and then receive the new data. It is noted that a different sequence of performing the steps 401, 402, and 403 (and 421 and 422 if applicable) can be employed without deviating from the scope of the present disclosure. If the training data is not available, the present machine learning device can download the training data from the host/client computer (step 422). Referring to FIG. 2, the algorithm 213 and training data 211 can be stored in the pattern recognition component 210 of the host/client computer 200 for retrieval by the machine learning device 251. [0054]The present machine learning device can save new data in the local storage (step 411) and apply the algorithm to the new data using the local processor (step 404). The present machine learning device can determine whether a pattern is found from the new data (step 405). If the pattern is found from the new data, the present machine learning device can save the data along with a pattern label 262 as metadata and add the found pattern to the label index 263 (step 406) in the local storage 260. After running the algorithm and performing a pattern finding on the new data, the present machine learning system completes the processing on the new data (step 410).」 (仮訳: 【0052】上記のように、本機械学習装置は、画像のストレージリポジトリとして設定され、将来の検索および取得を容易にするために、そこに含まれる各画像にタグを適用する機械学習タスクを与えられることができる。機械学習タスクを達成するために、本機械学習装置には、作業するための初期データセットが与えられることがある。次に、本機械学習装置は、外部のエージェント(図2のホストプロセッサ203または別の機械学習装置)によって、指定されたタスク(例えば、画像のタグ付け)を実行するように指示され得る。本機械学習装置が指定タスクを実行するアルゴリズムを既に有していない場合、本機械学習装置は、既知の場所、例えば図2に示すホスト/クライアントコンピュータ200のアルゴリズムデータ213から、指定アルゴリズムをダウンロードできる。同様に、本機械学習装置が指定されたアルゴリズムに関連するトレーニングデータを既に持っていない場合、本機械学習装置は、指定されたトレーニングデータを同様に既知の場所からダウンロードすることができ、例えば、図2に示すホスト/クライアントコンピュータ200のトレーニングデータ211が挙げられる。次いで、本機械学習装置は、図2に示す自身のプロセッサ253を使用して、データ上でアルゴリズムを実行することができる。この場合、本機械学習装置のローカルプロセッサ253は、サンプルデータで訓練し、次に、作業データ(例えば、画像)にタグを付けることができる。タグおよび/またはタグ付けされた画像は、任意に、外部(例えば、他の機械学習装置またはホスト/クライアントコンピュータ)にエクスポートされるか、または後で検索するために本機械学習装置にローカルに保存され得る。これらの分散型機械学習活動のプロセスの例は、図4-図6を参照して示される。 【0053】図4は、一実施形態による、新しいデータを処理するためのフローチャート例である。本機械学習装置は、新しいデータを受信し(ステップ401)、新しいデータを処理するためのアルゴリズムが利用可能であるかどうかを判断する(ステップ402)。アルゴリズムが利用可能でない場合、本機械学習装置は、ホスト/クライアントコンピュータからアルゴリズムをダウンロードすることができる(ステップ421)。アルゴリズムが内部的に利用可能である場合、本機械学習装置は、さらに、新しいデータを処理するためのトレーニングデータが利用可能かどうかを判断する(ステップ403)。ステップ401、402、および403(および追加的にステップ421および422)は、異なる順序で、または互いに独立して実行することができる。例えば、本機械学習装置は、最初にアルゴリズムおよびアルゴリズムに関連するトレーニングデータを決定し、アルゴリズムおよびトレーニングデータが内部的に利用可能でない場合はダウンロードし、その後、新しいデータを受信することができる。本開示の範囲から逸脱することなく、ステップ401、402、および403(および該当する場合は421および422)を実行する異なる順序を採用することができることに留意されたい。トレーニングデータが利用できない場合、本機械学習装置は、ホスト/クライアントコンピュータからトレーニングデータをダウンロードすることができる(ステップ422)。図2を参照すると、アルゴリズム213およびトレーニングデータ211は、機械学習装置251による検索のために、ホスト/クライアントコンピュータ200のパターン認識コンポーネント210に格納することができる。 【0054】本機械学習装置は、ローカルストレージに新しいデータを保存し(ステップ411)、ローカルプロセッサを使用して新しいデータにアルゴリズムを適用することができる(ステップ404)。本機械学習装置は、新しいデータからパターンが発見されたかどうかを判断することができる(ステップ405)。新しいデータからパターンが見つかった場合、本機械学習装置は、メタデータとしてパターンラベル262とともにデータを保存し、見つかったパターンをローカルストレージ260のラベルインデックス263に追加することができる(ステップ406)。アルゴリズムを実行し、新しいデータに対してパターン発見を行った後、本機械学習装置は、新しいデータに対する処理を完了させる(ステップ410)。) イ 引用文献2 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2である、 Joonas Haapala,"Recurrent neural networks for object detection in video sequences",Thesis submitted in partial fulfillment of the requirements for the degree of Master of Science (Technology),フィンランド,Aalto University,2017年05月08日,pp.1-59,https://aaltodoc.aalto.fi/handle/123456789/26137 には、pp.26の2.2.1 Gridbox modelにおいて物体検出を行うニューラルネットワークに関して、pp.27に以下の記載がある。 「 [図:0001404498000001.jpg] Figure 2.8: One validation frame from the KITTI tracking dataset [6]. Ground truth bounding boxes and velocity vectors are drawn in red and the detected objects and predicted velocity vectors are in green. The model has correctly predicted the velocity vectors for the cars based on their locations in the previous frames.」 (仮訳: 図2.8: KITTIトラッキングデータセット[6]からの1つの検証フレーム。 真値のバウンディングボックスと速度ベクトルが赤で描かれ、検出された物体と予測された速度ベクトルが緑で描かれている。このモデルは、前のフレームにおける車の位置に基づいて、車の速度ベクトルを正しく予測している。) (3)引用発明、引用文献2記載事項の認定 (3-1)引用発明の認定 ア 【0027】の「深層学習(深層機械学習とも呼ばれる)は、複数の処理層を使用するデータによって・・・表される高レベルの抽象化をモデル化しようとする」との記載、【0046】の「分散型機械学習システム・・・は、1つまたは複数の機械学習装置250(例えば、250aおよび250b)および・・・ホスト/クライアントコンピュータ200を含み・・・」との記載、【0047】の「機械学習装置250aは、デバイスインターフェース251、ストレージコントローラ252、プロセッサ253、・・・メモリ254を含む。」「プロセッサ253は、・・・機械学習を実行する」との記載、【0048】の「ストレージ260は、トレーニングデータ261、ラベル付きデータ262、ラベルインデックス263、およびアルゴリズム264を含む」との記載及び「トレーニングデータ261は、機械学習装置250aによって訓練されたデータ(例えば、セキュリティカメラの場合、認識された顔)を含む・・・ラベル付きデータ262は、機械学習装置250aでラベルまたはタグが付されたデータ(例えば、タグを含む画像)を含む・・・ラベルインデックス263は、学習済みデータのインデックスを含む・・・トレーニングデータ261、ラベル付きデータ262、およびラベルインデックス263は、・・・学習済みデータを含む」との記載によれば、 引用文献1は、分散型機械学習システムの発明が記載されており(【0046】)、該分散型機械学習システムは、複数の処理層を使用するデータによって表される高レベルの抽象化をモデル化しようとする深層学習(深層機械学習)を行うものであり(【0027】)、該分散型機械学習システムは1つまたは複数の機械学習装置250(250a及び250b)およびホスト/クライアントコンピュータ200を含む。(【0046】) また、機械学習装置250aは、インターフェース251、ストレージコントローラ252、プロセッサ253、メモリ254、ストレージ260を含み、プロセッサ253は機械学習を実行するものであり、ストレージ260は、トレーニングデータ261、ラベル付きデータ262、ラベルインデックス263、およびアルゴリズム264を含む。(【0047】) さらに、トレーニングデータ261は、機械学習装置250aによって訓練されたデータ(例えば、セキュリティカメラの場合、認識された顔)を含み、ラベル付きデータ262は、機械学習装置250aでラベルまたはタグが付されたデータ(例えば、タグを含む画像)を含み、ラベルインデックス263は、学習済みデータのインデックスを含み、トレーニングデータ261、ラベル付きデータ262、およびラベルインデックス263は、学習済みデータを含む。(【0048】) イ 【0048】の「機械学習装置250aは、学習済みデータを・・・ホスト/クライアントコンピュータ200に送信することができ・・・アルゴリズム264は、機械学習装置250aが独自に学習した、・・・または他の装置から受信した、様々なアルゴリズムを含む・・・」との記載、【0049】の「機械学習装置250およびホスト/クライアントコンピュータ200は、・・・通信ネットワーク260を介して通信する」との記載によれば、 引用文献1に記載される機械学習装置について、 機械学習装置250aは、学習済みデータをホスト/クライアントコンピュータ200に送信することができ、アルゴリズム264は、機械学習装置250aが独自に学習した、または他の装置から受信した、様々なアルゴリズムを含む。(【0049】) また、機械学習装置250およびホスト/クライアントコンピュータ200は、通信ネットワーク260を介して通信するものである。(【0048】) さらに、【0052】、【0053】、【0054】の「機械学習装置は、・・・プロセッサ253を使用して、データ上でアルゴリズムを実行する」「・・・機械学習装置は、新しいデータを受信し・・・アルゴリズムが・・・利用可能である場合、・・・新しいデータを処理するためのトレーニングデータが利用可能かどうかを判断」「新しいデータにアルゴリズムを適用する」との記載によれば、 引用文献1に記載される機械学習装置について、 該機械学習装置は、プロセッサ253を使用して、データ上でアルゴリズムを実行するものであり、新しいデータを受信し、アルゴリズムが利用可能である場合、新しいデータを処理するためのトレーニングデータが利用可能かどうかを判断し、新しいデータにアルゴリズムを適用するものである。 ウ 【0048】の「ホスト/クライアントコンピュータ200は、接続された装置250から受信したトレーニングデータ261、ラベル付きデータ262、およびラベルインデックス263、ならびにアルゴリズム264に基づいてアルゴリズムを学習し、新しいアルゴリズムを装置250に送り返す」との記載、【0049】の「ホスト/クライアントコンピュータ200は、デバイスインターフェース201と、プロセッサ203と、メモリ204と、パターン認識コンポーネント210とを含・・・パターン認識コンポーネント210は、トレーニングデータ211、新しいデータ212、およびアルゴリズム・・・213を含む・・・プロセッサ203は、・・・機械学習装置250からの入力に基づいて、・・・機械学習を実行する・・・プロセッサ203およびメモリ204は、・・・機械学習装置250から受信したトレーニングデータ211および新しいデータ212を追跡および維持し、新しいアルゴリズム213を生成する・・・プロセッサ203は、・・・深層機械学習活動を実行する」との記載によれば、 引用文献1に記載されるホスト/クライアントコンピュータ200は、 接続された機械学習装置250から受信したトレーニングデータ261、ラベル付きデータ262、およびラベルインデックス263、ならびにアルゴリズム264に基づいてアルゴリズムを学習し、新しいアルゴリズムを機械学習装置250に送り返すものであり、(【0048】) デバイスインターフェース201と、プロセッサ203と、メモリ204と、パターン認識コンポーネント210とを含み、パターン認識コンポーネント210は、トレーニングデータ211、新しいデータ212、およびアルゴリズム213を含み、(【0049】) プロセッサ203は、機械学習装置250からの入力に基づいて、機械学習を実行するものであり、プロセッサ203およびメモリ204は、機械学習装置250から受信したトレーニングデータ211および新しいデータ212を追跡および維持し、新しいアルゴリズム213を生成するという深層機械学習活動を実行する。(【0049】) エ 【0050】の「・・・本機械学習装置による分散型機械学習処理の一例・・・本機械学習装置はカメラを含み、画像・・・を撮影し、ローカル機械学習プロセス・・・を実行する・・・機械学習プロセス・・・は、パターン認識・・・および識別されたオブジェクトに基づく画像タグ付けを含む」との記載によれば、 引用文献1における機械学習装置において、 カメラを含む機械学習装置による分散型機械学習処理は、画像を撮影し、ローカル機械学習プロセスを実行するものであり、機械学習プロセスはパターン認識および識別されたオブジェクトに基づく画像タグ付けを含む。 オ 上記ア~エから、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という)が記載されているものと認められる。(符号a~c5は合議体が付した。以下、(1)の本件補正発明と同様に、「構成a」~「構成c5」等という。) a 分散型機械学習システムであって、該分散型機械学習システムは、複数の処理層を使用するデータによって表される高レベルの抽象化をモデル化しようとする深層学習(深層機械学習)を行うものであり、1つまたは複数の機械学習装置250(250a及び250b)およびホスト/クライアントコンピュータ200を含み、(アの【0027】、【0046】) c 機械学習装置250aは、インターフェース251、ストレージコントローラ252、プロセッサ253、メモリ254、ストレージ260を含み、プロセッサ253は機械学習を実行するものであり、ストレージ260は、トレーニングデータ261、ラベル付きデータ262、ラベルインデックス263、およびアルゴリズム264を含み、(アの【0047】) c1 トレーニングデータ261は、機械学習装置250aによって訓練されたデータ(例えば、セキュリティカメラの場合、認識された顔)を含み、ラベル付きデータ262は、機械学習装置250aでラベルまたはタグが付されたデータ(例えば、タグを含む画像)を含み、ラベルインデックス263は、学習済みデータのインデックスを含み、トレーニングデータ261、ラベル付きデータ262、およびラベルインデックス263は、学習済みデータを含み、(アの【0048】) c2 カメラを含む機械学習装置による分散型機械学習処理は、画像を撮影し、ローカル機械学習プロセスを実行するものであり、機械学習プロセスはパターン認識および識別されたオブジェクトに基づく画像タグ付けを含み、(エ) c3 機械学習装置は、プロセッサ253を使用して、データ上でアルゴリズムを実行するものであり、新しいデータを受信し、アルゴリズムが利用可能である場合、新しいデータを処理するためのトレーニングデータが利用可能かどうかを判断し、新しいデータにアルゴリズムを適用するものであり、(イの【0052】、【0053】、【0054】) c4 機械学習装置250およびホスト/クライアントコンピュータ200は、通信ネットワーク260を介して通信するものであり、(イの【0049】) c5 機械学習装置250aは、学習済みデータをホスト/クライアントコンピュータ200に送信することができ、アルゴリズム264は、機械学習装置250aが独自に学習した、または他の装置から受信した、様々なアルゴリズムを含み、(イ) b ホスト/クライアントコンピュータ200は、接続された機械学習装置250から受信したトレーニングデータ261、ラベル付きデータ262およびラベルインデックス263、ならびにアルゴリズム264に基づいてアルゴリズムを学習し、新しいアルゴリズムを機械学習装置250に送り返すものであり、(ウの【0048】) b1 ホスト/クライアントコンピュータ200は、デバイスインターフェース201と、プロセッサ203と、メモリ204と、パターン認識コンポーネント210とを含み、パターン認識コンポーネント210は、トレーニングデータ211、新しいデータ212、およびアルゴリズム213を含み、(ウの【0049】) b2 プロセッサ203は、機械学習装置250からの入力に基づいて、機械学習を実行し、プロセッサ203およびメモリ204は、機械学習装置250から受信したトレーニングデータ211および新しいデータ212を追跡および維持し、新しいアルゴリズム213を生成するという深層機械学習活動を実行する、(ウの【0049】) a 分散機械学習システム。 (3-2)引用文献2記載事項の認定 また、引用文献2には、 物体検出を行うニューラルネットワークに関して、車を物体として検出し、車の速度ベクトルを予測して、検出された物体と予測された速度ベクトルを描くこと (以下、「引用文献2記載事項」という。)が記載されているものといえる。 (4)対比 次に、本件補正発明と引用発明とを対比する。(なお、以下では、「ホスト/クライアントコンピュータ200」を「コンピュータ200」と略記する。) ア 構成Aについて 引用発明は、構成aによれば「分散型機械学習システム」であって、「複数の処理層を使用するデータによって表される高レベルの抽象化をモデル化しようとする深層学習(深層機械学習)を行うものであ」るから、ニューラルネットワークの分散型学習を行うためのシステムである。 また、引用発明の分散型機械学習システムは、構成aによれば「1つまたは複数の機械学習装置250(250a及び250b)およびコンピュータ200を含み」、構成bによれば「コンピュータ200」が「新しいアルゴリズムを装置250に送り返す」ものであり、深層機械学習活動により得られた結果である「新しいアルゴリズム」、すなわち学習により得られた「複数のノードの重み」、を装置250に対して「分配を行う」ものといえる。 したがって、引用発明と、本件補正発明とは「ニューラルネットワークの分散学習および複数のノードの重みの分配を行うためのシステム」である点で一致する。 イ 構成Cについて 上記構成aの「機械学習装置250(250a及び250b)」からすると、構成cないしc5の「機械学習装置」における構成c2の「カメラを含む機械学習装置」と同じ構成は複数存在し、各々が「画像を撮影し、ローカル機械学習プロセスを実行するものであり、機械学習プロセスはパターン認識および識別されたオブジェクトに基づく画像タグ付けを含」むといえる。 ここで、上記「カメラを含む機械学習装置」は、「画像を撮影し」、「パターン認識」を行い、「オブジェクト」を「識別」することにより画像中の物体を特定し、「識別されたオブジェクトに基づく画像タグ付け」により当該物体を分類する処理を行う。 また、構成cないしc5の「機械学習装置」は、構成c3によれば、「データ上でアルゴリズムを実行するものであり」、「新しいデータにアルゴリズムを適用するものであ」るところ、上記アのとおり、アルゴリズムとは深層学習活動により得られた複数のノードの重みである。 してみると、構成cの「機械学習装置」は、ニューラルネットワークを具備し、このニューラルネットワークに新しいデータである、撮影された画像を適用することで、画像に含まれる物体を特定し、分類するといえる。 以上から、構成cないしc5の「機械学習装置」は、本件補正発明の構成Cの「画像フレームに含まれる物体を特定し、分類」する「少なくとも一つの分類予測ニューラルネットワークを各々が具備する複数の物体検出分類ユニット」に対応するといえる。 一方、上記「画像フレームに含まれる物体を特定し、分類」する「物体検出分類ユニット」に具備された「分類予測ニューラルネットワーク」について、 ・本件補正発明の構成Cは「画像フレームに含まれる物体を特定し、分類し、および前記物体の相対速度を示す」ことを行うのに対して、 ・引用発明の構成cないしc5は「パターン認識および識別されたオブジェクトに基づく画像タグ付けを行う」ものの、「物体の相対速度を示す」ことを行うものではない 点で相違する。 ウ 構成B、B1について 上記構成aの「分散機械学習システム」に含まれる上記構成bないしb2の「コンピュータ200」が「アルゴリズムを学習」することについて、構成b1に特定されるように「パターン認識コンポーネント210」を有する「コンピュータ200」は、構成bに特定されるように「機械学習装置250から受信したトレーニングデータ261、ラベル付きデータ262およびラベルインデックス263」を元に「機械学習」を行うことで、「アルゴリズムを学習」し、「新しいアルゴリズム213を生成するという深層機械学習活動を実行する」ことから、「画像」「に含まれる物体を特定し、分類」するための機械学習である深層機械学習活動を行うといえる。 また、上記「トレーニングデータ261、ラベル付きデータ262」は「学習用画像」を含むといえる。 そうすると、上記構成b2に特定される「機械学習を実行する」ことで「アルゴリズムを学習」し「新しいアルゴリズムを生成するという深層機械学習活動を実行する」「プロセッサ203」を含む構成bないしb2の「コンピュータ200」は、本件補正発明の構成Bの「少なくとも一つの学習ニューラルネットワークにおいて複数のノードの重みを学習するために」「学習用画像に含まれる物体を検出及び分類する前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークを具備する学習機能」に相当する。 次に、上記構成bにより特定される「新しいアルゴリズムを装置250に送り返す」ことは、学習により得られた結果である「複数のノードの重み」を「複数の物体検出分類ユニット」に送信するものといえるから、本件補正発明の構成B1において特定される「学習機能」が「前記学習用画像により学習した学習済みニューラルネットワークの複数のノードの重みを」、上記構成Cの「複数の物体検出分類ユニット」(すなわち構成B1の「前記複数の物体検出分類ユニット」)「に送信」すること、本件補正発明の構成Aの「複数のノードの重みの分配を行う」ことに相当する処理を行うといえる。 エ 構成C1について 引用発明の構成c4のとおり、機械学習装置250およびコンピュータ200は、通信ネットワーク260を介して通信するものであって、上記ア、イのとおり、「機械学習装置250」「コンピュータ200」は本件補正発明の「複数の物体検出分類ユニット」「学習機能」に相当する。 してみると、引用発明の構成c4は、本件補正発明の構成C1と同様に「前記複数の物体検出分類ユニットは、ネットワークを介して、前記学習機能とは分離して設けられ」いることを特定しているといえる。 オ 構成C2について 引用発明の構成bによれば、コンピュータ200が学習した新しいアルゴリズムを装置250に送り返すことがいえるから、引用発明の「機械学習装置250」は、この新しいアルゴリズムを受信するといえる。 また、引用発明の構成c5より、「機械学習装置250a」は「独自に学習した、または他の装置から受信した、様々なアルゴリズムを含」むことがいえるから、引用発明の「機械学習装置250」は、「コンピュータ200」による深層機械学習の結果生成された新しいアルゴリズムを受信し、この新しいアルゴリズムを含む様々なアルゴリズムを用いて、構成c1の「パターン認識及び識別されたオブジェクトに基づく画像タグ付け」を行う、すなわち、受信した新しいアルゴリズムに応答した処理を行うといえる。 そうすると、引用発明の「機械学習装置」は、本件補正発明の構成C2と同様に「複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能からの前記学習済みニューラルネットワークの前記複数のノードの重みに応答的であ」るといえる。 カ 構成C3について 引用発明の構成c5によれば、「機械学習装置250aは、学習済みデータをコンピュータ200に送信することができ」る。 また、構成b、b2に特定されるように、「コンピュータ200は」「機械学習装置250から受信した」「アルゴリズム264に基づいて新しいアルゴリズム213を生成し、機械学習装置250に送り返す」ことを行う。 そうすると、新しいアルゴリズム213を生成する元となるアルゴリズム264、すなわち、構成c5の「機械学習装置250aが独自に学習した、または他の装置から受信した、様々なアルゴリズム」である「アルゴリズム264」には、以前にコンピュータ200から機械学習装置250に対して送信されたものが含まれうるといえる。 したがって、構成cの機械学習装置250は、以前にコンピュータ200によって生成されたアルゴリズムを受信した後に、このアルゴリズムを元にしたアルゴリズム264をコンピュータ200に送信し、コンピュータ200で新しいアルゴリズム213が生成されることになり、本件補正発明の構成C3と同様に「複数の物体検出分類ユニットの各々は」「前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに対して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに含まれる前記複数のノードの重みをさらに学習させ」るといえる。 次に、構成b1、b2に特定されるように、「コンピュータ200」に含まれる「プロセッサ203と、メモリ204」は、「機械学習装置250から受信したトレーニングデータ211および新しいデータ212を追跡および維持し」「新しいアルゴリズム213を生成する」することから、機械学習装置250はトレーニングデータ211および新しいデータ212をコンピュータ200に送信し、コンピュータ200はこれらのデータを元にして新しいアルゴリズム213を生成するといえる。 ここで、上記イにあるように、引用発明における「機械学習装置」は、ニューラルネットワークを具備し、このニューラルネットワークに新しいデータである、撮影された画像を適用することで、画像に含まれる物体を特定し、分類する。 そうすると、構成b2に特定される、「コンピュータ200」が「機械学習装置250」から受信した「新しいデータ212」とは、「機械学習装置250」の物体を特定し、分類するニューラルネットワークにおいて使用される「新しいデータ」としての撮影された画像でもあるといえる。 したがって、当該「新しいデータ212」は、本件補正発明の構成Cの「物体検出分類ユニット」に具備される「分類予測ニューラルネットワーク」で使用される「画像フレーム」であって、構成C3の「学習機能に対して」「送信」される「画像フレーム」に相当する。 以上から、構成bないしb2を踏まえた、「コンピュータ200」に対して「新しいデータ212」を送信する、構成cないしc5の「機械学習装置250」は、本件補正発明の構成C3と同様に「複数の物体検出分類ユニットの各々は」「学習機能に対して前記画像フレームを送信して」、「前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに対して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに含まれる前記複数のノードの重みを」「さらに学習させ」るといえる。 キ 構成B2について 上記ウから、上記構成bの「コンピュータ200」は、本件補正発明の構成B2と同様に、「前記学習機能において」「前記複数の物体検出分類ユニットの各々が有する前記少なくとも一つの分類予測ユニットのニューラルネットワークの複数のノードの重みが学習される」ことに相当する処理を行うといえる。 また、上記ウと同様に、上記構成bの「コンピュータ200」が「新しいアルゴリズムを装置250に送り返す」ことは、本件補正発明の構成B2の「学習機能」から「学習済みニューラルネットワークの重み」が「複数の物体検出分類ユニットの各々に分配」されることに相当する。 さらに、上記カから、上記構成b1、b2の「機械学習装置250から受信した」「新しいデータ212」を用いる「コンピュータ200」は、本件補正発明の構成B2同様に「他の複数の物体検出分類ユニットからの画像の物体を用いて」いるといえる。 これらを総合すると、引用発明の構成bないしb2における「コンピュータ200」は、本件補正発明の構成B2に相当する処理を行うといえる。 以上の対比に基づくと、本件補正発明と引用発明の一致点、相違点は以下のとおりである。 (一致点) A ニューラルネットの分散学習および複数のノードの重みの分配を行うためのシステムであって、 B 少なくとも一つの学習ニューラルネットにおいて複数のノードの重みを学習するために、学習用画像に含まれる物体を検出および分類する前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークを具備する学習機能と、 C’ 画像フレームに含まれる物体を特定し、分類する、少なくとも一つの分類予測ニューラルネットワークを各々が具備する複数の物体検出分類ユニットと を備え、 C1 前記複数の物体検出分類ユニットは、ネットワークを介して、前記学習機能とは分離して設けられ、 B1 前記学習機能は、前記学習用画像により学習した前記学習済みニューラルネットワークの複数のノードの重みを前記複数の物体検出分類ユニットに送信し、 C2 前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能からの前記学習済みニューラルネットワークの前記複数のノードの重みに応答的であり、 C3 前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能に対して画像フレームを送信して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに対して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに含まれる前記複数のノードの重みをさらに学習させ、 B2 前記学習済みニューラルネットワークの重みが、前記学習機能から前記複数の物体検出分類ユニットの各々に分配される結果、前記学習機能において、他の複数の物体検出分類ユニットからの画像の物体を用いて、前記複数の物体検出分類ユニットの各々が有する前記少なくとも一つの分類予測ニューラルネットワークの複数のノードの重みが学習される A ことを特徴とするシステム。 (相違点) 「画像フレームに含まれる物体を特定し、分類」する「物体検出分類ユニット」に具備された「分類予測ニューラルネットワーク」について、 ・本件補正発明の構成Cは「画像フレームに含まれる物体を特定し、分類し、および前記物体の相対速度を示す」ことを行うのに対して、 ・引用発明の構成cないしc5は「パターン認識および識別されたオブジェクトに基づく画像タグ付けを行う」ものの、「物体の相対速度を示す」ことを行うわけではない点 (5)相違点に対する判断 上記相違点について検討するに、上記引用文献2記載事項に示されるように、本件優先権主張日以前に 物体検出を行うニューラルネットワークに関して、車を物体として検出し、車の速度ベクトルを予測して、検出された物体と予測された速度ベクトルを描くこと が既に知られている。 ところで、引用文献2記載事項における「(物体の)速度(ベクトル)」とは、物体を撮影する撮影手段と物体との相対速度を示すものであり、「(物体の)速度(ベクトル)」とは(物体の)相対速度ということができる。 そして、パターンの識別及び識別されたオブジェクトに基づく画像タグ付けを行う引用発明の機械学習装置は、上記(2)の「ア 引用文献1」の(ア)【0026】のとおり、引用文献1ではスマートデバイスまたは機械学習ストレージデバイスと呼ばれる、ストレージと機械学習機能が実装されたデバイスの例としては、監視カメラ、セキュリティカメラ、自律走行車カメラがあげられていることから、引用文献1において、引用発明を自律走行車カメラにおいて用いることが示唆されているといえる。 そうすると、引用発明の機械学習装置に対して、引用文献2記載事項に示される、車の検出及び車の予測された物体の相対速度を描くという技術事項を適用することは、当業者が格別の困難なくなし得たものであり、その結果得られた「機械学習装置」は、本件補正発明と同様に「物体の相対速度を示す」ことができるといえる。 (6)審判請求人の主張について 審判請求人は令和4年12月19日付け審判請求書の「5.拒絶の理由3(進歩性)について」の「5-5.本願発明1と引用文献1記載の発明との対比」及び「5-6.相違点の検討」並びに「5-7.本願発明1について小括」において、以下のような主張をしている。 (請求人の主張) 「5.拒絶の理由3(進歩性)について (中略) 5-5.本願発明1と引用文献1記載の発明との対比 (1) 引用文献1には、前述の本願発明1の特徴点については一切記載されておらず、これらの点において本願発明1と引用文献1に記載の発明とは少なくとも相違している。具体的には以下のとおりである。 (2) 本願発明1に係るシステムでは、画像の分類を行う「前記複数の物体検出分類ユニットは、ネットワークを介して、前記学習機能とは分離して設けられ」ている。 加えて、本願発明1に係るシステムでは、「前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習用画像を用いて学習を行った前記学習機能からの前記学習済みニューラルネットワークの重みに応答的」であり、「前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能に前記画像フレームを送信して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに対して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに含まれる前記複数のノードの重みをさらに学習させ」る。すなわち、本願発明1では、「複数の物体検出分類ユニットの各々」は、「学習機能」から分配される「重み」に応じて物体の特定、分類等を行う。さらに、本願発明1では、「複数の物体検出分類ユニットの各々」は、自装置で取得された「画像フレーム」を、ネットワークを介して「学習機能」へ送信し、この「画像フレーム」に基づく重みの学習は「学習機能」で行われる。 これに対し、引用文献1は、機械学習デバイス250a、250b、及びホスト/クライアントコンピュータ200の全てのノードがアルゴリズムの学習を行う分散学習システムを開示する。(中略) すなわち、引用文献1は、アルゴリズムの学習とパターン認識との両方を行う装置が一つの装置として設けられている構成を開示するに過ぎず、学習を行う学習機能と、「前記画像フレームに含まれる物体を特定し、分類し、かつ、前記物体の相対速度」を推論する複数の物体検出分類ユニットとがネットワークを介して分離して設けられている分散学習システムの構成に係る本願発明1とは相違する(相違点1)。 加えて、引用文献1が開示する分散学習システムは、機械学習デバイス250a、250bが自装置で学習したアルゴリズムを、他の機械学習デバイス250a、250bに送信し、他の機械学習デバイス250a、250bでさらに新たなアルゴリズムが学習される。すなわち、引用文献1の機械学習デバイス250a、250bに係る構成は、「前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能に前記画像フレームを送信して、」「学習機能」に対して、「前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに含まれる前記複数のノードの重みをさらに学習させ」る本願発明1とは相違する(相違点2)。 さらに、引用文献1では、画像データのタグ付けを行うことを開示するに過ぎず、本願発明1のように、「前記物体の相対速度を示」しておらず、本願発明1とは相違する(相違点3)。 5-6.相違点の検討 (1) 相違点1に関し、引用文献2には、CNNとRNNとを用いた映像の物体検出に関するネットワーク構造に関するものであるから、そもそも本願発明1の上記特徴は何ら示唆すらされていない。すなわち、本願発明1の「前記複数の物体検出分類ユニットは、ネットワークを介して、前記学習機能とは分離して設けられ」る点は一切示唆すらされていない。 (2) 相違点2に関し、引用文献2には、本願発明1の「前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能に前記画像フレームを送信して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに対して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに含まれる前記複数のノードの重みをさらに学習させ」る点についても、一切示唆すらされていない。・・・ (3)このように、引用文献1に記載された発明に対し、引用文献2に記載された発明を組み合わせたとしても、本願発明1のように、「前記複数の物体検出分類ユニットは、ネットワークを介して、前記学習機能とは分離して設けられ」、「前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能に前記画像フレームを送信して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに対して、前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに含まれる前記複数のノードの重みをさらに学習させ」る構成には想到し得ない。 (4)相違点3についても、同様に、引用文献2には一切示唆すらされていない。なお、仮に、引用文献2が相違点3に係る本願発明1の「前記物体の相対速度を示す」ことを開示していたとしても、本願発明1(中略)には想到し得ない。何故ならば、引用文献2には、分散学習に係るシステム構成は一切示唆すらされていないからである。 (5)すなわち、本願発明1は、引用文献1、2のいずれにも開示されていない独自の構成を備え、それに伴う顕著な効果を奏するものであるため、本願発明1が引用文献1記載の発明、および引用文献2記載の技術事項に基づいて当業者といえども容易に発明することができたということはできない。 5-7.本願発明1について小括 したがって、本願発明1は、引用文献1記載の発明、および引用文献2に記載の技術事項から当業者が容易に想到し得たものではないところ、特許法29条2項に該当しないものである。」 さらに、令和5年5月1日付け上申書の4(4)(i)、(ii)において、上記相違点2に関連して、 「引用文献1が開示する分散学習システムは、機械学習デバイス250a、250bの各々が学習し、学習済みのデータをホスト/クライアントコンピュータ200や他の機械学習デバイス250に送信する構成であり、機械学習デバイス250a、250bで得られた監視カメラの画像データを他の機械学習デバイスやホスト/クライアントコンピュータ200に送信する構成ではない」、 「引用文献1の機械学習デバイス250a、250bに係る構成は、「前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能に前記画像フレームを送信して、」「学習機能」に対して、「前記少なくとも一つの学習ニューラルネットワークに含まれる前記複数のノードの重みをさらに学習させ」る本願発明1とは相違する」と主張している。 そこで、まず、上記審判請求書の5-5、5-6において主張する相違点1から相違点3について検討する。 相違点1の主張については、上記「(4)対比」のエのとおり、引用発明も本件補正発明同様に「前記複数の物体検出分類ユニットは、ネットワークを介して、前記学習機能とは分離して設けられ」ており、上記主張は根拠のないものである。 次に、相違点2の主張については、上記「(4)対比」のカのとおり、引用発明も本件補正発明同様に「前記複数の物体検出分類ユニットの各々は、前記学習機能に前記画像フレームを送信して」おり、「学習機能」に相当するコンピュータ200は「複数のノードの重みをさらに学習」しているといえ、上記主張は根拠のないものである。 さらに、相違点3の主張については、上記「(5)相違点に対する判断」において示したとおり、引用発明に引用文献2記載事項を適用することで、当該相違点に係る事項に到ることは当業者ならば格別の困難なくなし得たものといえる。 さらに、上記上申書の4(4)(i)、(ii)の主張について検討する。 この主張は上記相違点2の主張と関連するところ、上記「(4)対比」のカのとおり、引用発明の上記「新しいデータ212」は、本件補正発明の構成Cの上記「画像フレーム」に相当するものであり、引用発明の機械学習装置250は、構成cのカメラの画像データを(当該「画像フレーム」に相当する)「新しいデータ」としてコンピュータ200に送信するものといえ、上記主張もまた根拠のないものである。 そして、引用発明に対して引用文献2記載事項を適用したものは、本件補正発明と同様の効果を奏するものといえる。 以上のとおり、審判請求人の主張は採用できない。 (7)小括 以上のとおり、本件補正発明は、引用文献1中の示唆を踏まえた引用発明、および引用文献2記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際に独立して特許を受けることができない。 3 補正の却下の決定のむすび 上記2のとおりであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本件発明について 1 本件発明 令和4年12月19日にされた手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和4年7月11日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし20に記載された事項により特定されるものであり、そのうち、請求項12に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、上記第2の1のアの(補正前の請求項12)に記載された事項により特定されるとおりのものである。 2 原査定における拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は、概略、以下のとおりである。 記 「3.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 請求項:1-20 引用文献等:1,2 1.米国特許出願公開第2017/0169358号明細書 2.Joonas Haapala,"Recurrent neural networks for object detection in video sequences",Thesis submitted in partial fulfillment of the requirements for the degree of Master of Science (Technology),フィンランド,Aalto University,2017年05月08日,pp.1-59,https://aaltodoc.aalto.fi/handle/123456789/26137」 3 引用発明 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1に記載された発明は上記第2の3(3)(3-1)引用発明の認定のオに示したとおりである。 また、原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2に記載された事項は、上記第2の3(3)(3-2)引用文献2記載事項の認定に示したとおりである。 4 対比、判断 本件発明は、本件補正発明から、構成Cの「複数の物体検出分類ユニット」について、構成C1の「前記複数の物体検出分類ユニットは、ネットワークを介して、前記学習機能とは分離して設けられ」ることについての発明特定事項を除いたものである。 ところで、上記第2の3の「(5)相違点に対する判断」のとおり、本件補正発明は、引用文献1中の示唆を踏まえた引用発明及びおよび引用文献2記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 そうすると、本件補正発明から上記発明事項を除いた本件発明も同様にして、引用文献1中の示唆を踏まえた引用発明及び引用文献2記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 むすび 以上のとおり、本件発明は、引用文献1中の示唆を踏まえた引用発明及び引用文献2記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 したがって、本願は、その余の請求項について検討するまでもなく、拒絶をすべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-020567

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