商標拒絶査定不服審判
2022-020261
ヒャクマンゴクエビ、ヒャクマンゴク
- 審判番号
- 2022-020261
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-081929
- 請求日
- 2022年12月14日
- 審決日
- 2023年11月16日
- 公報発行日
- 2024年02月22日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社コードリック
- 【請求人代理人】佐藤 富徳
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 阿曾 裕樹
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .261-Z (W31) / T18 .262-Z (W31) / T18 .263-Z (W31) / T18 .264-Z (W31)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-81929拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「百万石エビ」の文字を標準文字で表してなり、第29類及び第31類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和4年7月14日に登録出願され、その後、同年10月13日付けで拒絶理由の通知、同月17日受付で意見書及び手続補正書の提出、同月27日付けで拒絶査定されたものである。
これに対して同年12月14日に本件拒絶査定不服審判が請求され、同日受付で手続補正書の提出により、その指定商品は、第31類「えび(生きているものに限る。)」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6482484号商標(以下「引用商標」という。)は、「百万石」の漢字を縦書きしてなり、令和2年6月15日に登録出願、第29類「食肉,食用魚介類,乳製品,加工卵,加工野菜及び加工果実」を指定商品として、同3年12月8日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標の類似
ア 本願商標について
(ア)本願商標は、「百万石エビ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、文字種の差異により、「百万石」と「エビ」の文字を横一列に配置してなる結合商標と理解できる。
(イ)そして、本願商標の構成中、「エビ」の文字部分は、「エビ目(十脚類)のうち、ヤドカリ類・カニ類を除いた一群(長尾類)の総称。」(「広辞苑 第7版」岩波書店)の意味を有する語であり、その指定商品である「えび(生きているものに限る。)」との関係においては、商品の普通名称を表してなるにすぎず、自他商品の出所識別標識として機能を欠くものである。
(ウ)また、本願商標の構成中、「百万石」の文字部分は、数字に続く「石」の語が「米・酒などの体積の単位。」(「三省堂国語事典」第8版)を表してなることを想起させるから、全体として「百万石(体積の単位)」程度の意味合いを容易に認識、理解させ、その指定商品との関係において、自他商品の出所識別標識として十分機能し得るものである。
(エ)そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、「百万石」の文字部分が、それに続く、商品の普通名称を表すにすぎない「エビ」の文字部分と比較して、識別力が極めて高いから、当該文字部分が自他商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える要部といえる。
(オ)以上を踏まえると、本願商標は、その要部である「百万石」の文字部分に相応して、「ヒャクマンゴク」の称呼を生じ、「百万石(体積の単位)」の観念を生じる。
イ 引用商標について
引用商標は、「百万石」の漢字を縦書きしてなるところ、数字に続く「石」の語は「米・酒などの体積の単位。」(前掲書参照)を表してなることを想起させるから、構成文字全体として「百万石(体積の単位)」程度の意味合いを容易に認識、理解させる。
したがって、引用商標は、その構成文字に相応して「ヒャクマンゴク」の称呼が生じ、「百万石(体積の単位)」の観念を生じる。
ウ 本願商標と引用商標の比較
本願商標の要部と引用商標を比較すると、外観においては「百万石」の構成文字を共通にするから、外観上、相紛らわしい。また、称呼においては「ヒャクマンゴク」の称呼を共通にし、観念においては、「百万石(体積の単位)」の観念を共通にする。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において相紛らわしく、称呼及び観念を共通にするから、これらを同一又は類似の商品に使用するときは、出所について誤認混同を生じるおそれがあり、類似する商標と認められる。
(2)本願商標と引用商標の指定商品の類似
本願商標の指定商品「えび(生きているものに限る。)」は、漁業者や養殖業者により生産され、鮮魚小売業者により販売される商品である。
他方、引用商標の指定商品中「食用魚介類」は、「えび」を含む魚介類であり、漁業者や養殖業者により生産され、鮮魚小売業者により販売される商品である。
本願商標の指定商品と引用商標の指定商品中「食用魚介類」を比較すると、いずれも「えび」と関連する商品を含むもので、その生産部門や販売部門を共通にし、同一営業主により生産又は販売されているものであるから、同一又は類似の商標を使用するときは、同一営業主の生産又は販売に係る商品と誤認されるおそれがあり、類似する商標と認められる。
(3)請求人の主張について
請求人は、本願商標の構成中「百万石」の文字は、「江戸時代の加賀藩の石高」の意味を暗示し、さらには「加賀(石川県)産」を暗示しており、「百万石」及び「エビ」のいずれの語も本願指定商品との関係において自他商品の識別力が極めて弱いものか、あるいは、ないものであるから、本願商標は、構成全体として一体不可分の商標として理解、認識される旨主張する。
しかしながら、本願商標の構成中「百万石」の文字は、上記(1)ア(ウ)のとおり、全体として「百万石(体積の単位)」程度の意味合いを認識、理解させるとしても、単に「百万石」のみの表記をもって、請求人主張のような意味合いまでを具体的に認識、理解させるものではない。
そうすると、本願商標は、上記(1)ア(エ)のとおり、その指定商品との関係において、「百万石」の文字部分が、それに続く、商品の普通名称を表すにすぎない「エビ」の文字部分と比較して、識別力が極めて高いから、当該文字部分が自他商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える要部といえるから、請求人の主張を採用することはできない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは類似する商標であって、同一又は類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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