特許拒絶査定不服審判
2022-019841
構造化処理方法、装置、コンピュータ機器及び媒体
- 審判番号
- 2022-019841
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-203999外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年12月07日
- 審決日
- 2023年11月14日
- 公報発行日
- 2024年04月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
- 【請求人代理人】上田 邦生
- 分類
- P18 .537-WZ (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第36条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2020-203999「構造化処理方法、装置、コンピュータ機器及び媒体」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 7月 1日出願公開、特開2021- 99798〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2020年(令和2年)12月9日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2019年12月20日 中華人民共和国)の出願であって、その手続きの経緯は以下のとおりである。
令和3年12月24日付け:拒絶理由通知
令和4年 3月23日 :意見書、補正書の提出
令和4年 8月 5日付け:拒絶査定
令和4年12月 7日 :審判請求書、補正書の提出
令和5年 6月19日付け:当審の拒絶理由通知
なお、請求人は、令和5年6月19日付けの拒絶理由通知に対して、その指定期間内に何ら応答しなかった。
第2 本願の特許請求の範囲の記載
令和4年12月7日に提出された補正書の特許請求の範囲の請求項1~13の記載は、次のとおりである。
「【請求項1】
非構造化テキストを取得するステップと、
前記非構造化テキストをエンコーダ・デコーダモデルに入力して、出力シーケンスを取得するステップであって、異なる分野の非構造化テキストに対して、異なるシナリオに応じて、異なる属性を設定し、前記出力シーケンスには、複数の属性要素が含まれ、各属性要素が、設定された一つの属性に対応し、各属性要素には、対応する属性の属性値が含まれ、前記エンコーダ・デコーダモデルは、各属性を設定する属性値がマークされたトレーニングテキストを採用してトレーニングして取得されたものであるステップと、
前記出力シーケンスにおける各属性要素に対応する属性及び対応する属性要素に含まれる属性値に基づいて、構造化表現を生成するステップと、
を含み、
各属性の属性値は、テキスト位置と実際のテキストとのうちの一つのタイプであり、前記タイプが、対応する属性の値の範囲に基づいて決定され、値の範囲が制限されている場合、対応する属性値は実際のテキストであり、値の範囲が制限されていない場合、対応する属性値はテキスト位置であり、
前記構造化表現を生成する前に、
各属性要素に対して、含まれる属性値がテキスト位置である場合、対応する属性値を前記非構造化テキスト内の前記テキスト位置におけるワード要素に更新するステップを含む構造化処理方法。
【請求項2】
前記エンコーダ・デコーダモデルが、エンコーダとデコーダとを備え、
前記非構造化テキストをエンコーダ・デコーダモデルに入力して、出力シーケンスを取得するステップが、
前記非構造化テキストをワード分割して、複数のワード要素を取得するステップと、
前記複数のワード要素を順番に並べて、入力シーケンスを取得するステップと、
前記入力シーケンス内の複数のワード要素を前記エンコーダに入力して、意味エンコードを行い、対応するワード要素の暗黙的状態ベクトルを取得するステップであって、前記暗黙的状態ベクトルは、対応するワード要素及びその文脈の意味を示すためのものであるステップと、
前記デコーダを採用して、各暗黙的状態ベクトルをデコードして、前記出力シーケンスにおける各属性値を取得するステップであって、前記デコーダは、既に、各属性値に対する各暗黙的状態ベクトルのアテンション重み、及び前記アテンション重みに基づいて重み付けされた暗黙的状態ベクトルと対応する属性値との間のマッピング関係を学習して取得したものであるステップと、
を含む請求項1に記載の構造化処理方法。
【請求項3】
前記出力シーケンスはデータ交換フォーマットであり、前記データ交換フォーマットの出力シーケンスには、少なくとも一つのオブジェクトが含まれ、各オブジェクトが前記複数の属性要素を含み、
前記非構造化テキストをエンコーダ・デコーダモデルに入力して、出力シーケンスを取得する前に、
複数のトレーニングテキストを取得するステップであって、各前記トレーニングテキストは、対応する一つのデータ交換フォーマットのマーク情報を有し、前記マーク情報は、トレーニングテキストに記述されているエンティティに対応する少なくとも一つのオブジェクトを含み、各オブジェクトは、対応するエンティティの各属性を記述するための属性値を含み、同じオブジェクト内の各属性の属性値間の順序は、前記出力シーケンス内の対応する属性の属性要素の順序と同じであるステップと、
前記エンコーダ・デコーダモデルの出力シーケンスと対応するマーク情報との間の誤差が最小化されるように、前記複数のトレーニングテキストを採用して前記エンコーダ・デコーダモデルをトレーニングするステップと、
を含む請求項1に記載の構造化処理方法。
【請求項4】
前記出力シーケンスにおける各属性要素に対応する属性及び対応する属性要素に含まれる属性値に基づいて、構造化表現を生成するステップが、
前記データ交換フォーマットの出力シーケンスから、同じオブジェクトに属する属性要素を抽出するステップと、
各オブジェクトに対して、抽出された属性要素に含まれる各属性の属性値に基づいて、対応するオブジェクトの構造化表現を生成するステップと、
各オブジェクトの構造化表現に基づいて、前記非構造化テキストの構造化表現を生成するステップと、
を含む請求項3に記載の構造化処理方法。
【請求項5】
前記複数のワード要素を順番に並べて、入力シーケンスを取得するステップが、
前記複数のワード要素をエンティティ認識モデルにそれぞれ入力して、各ワード要素のエンティティタグを取得するステップと、
各ワード要素を対応するエンティティタグとスプライスして、前記入力シーケンス内の一つの要素とするステップと、
を含む請求項2に記載の構造化処理方法。
【請求項6】
非構造化テキストを取得するための取得モジュールと、
前記非構造化テキストをエンコーダ・デコーダモデルに入力して、出力シーケンスを取得するための処理モジュールであって、異なる分野の非構造化テキストに対して、異なるシナリオに応じて、異なる属性を設定し、前記出力シーケンスには、複数の属性要素が含まれ、各属性要素は、設定された一つの属性に対応し、各属性要素には、対応する属性の属性値が含まれ、前記エンコーダ・デコーダモデルは、各属性を設定する属性値がマークされたトレーニングテキストを採用してトレーニングして取得されたものである処理モジュールと、
前記出力シーケンスにおける各属性要素に対応する属性及び対応する属性要素に含まれる属性値に基づいて、構造化表現を生成するための生成モジュールと、
各属性要素に対して、含まれる属性値がテキスト位置である場合、対応する属性値を前記非構造化テキスト内の前記テキスト位置におけるワード要素に更新するための更新モジュールと、
を備え、
各属性の属性値は、テキスト位置と実際のテキストとのうちの一つのタイプであり、前記タイプが、対応する属性の値の範囲に基づいて決定され、値の範囲が制限されている場合、対応する属性値は実際のテキストであり、値の範囲が制限されていない場合、対応する属性値はテキスト位置である構造化処理装置。
【請求項7】
前記エンコーダ・デコーダモデルが、エンコーダとデコーダとを備え、
前記処理モジュールが、
前記非構造化テキストをワード分割して、複数のワード要素を取得し、
前記複数のワード要素を順番に並べて、入力シーケンスを取得し、
前記入力シーケンス内の複数のワード要素を前記エンコーダに入力して、意味エンコードを行い、対応するワード要素の暗黙的状態ベクトルを取得し、前記暗黙的状態ベクトルは、対応するワード要素及びその文脈の意味を示すためのものであり、
前記デコーダを採用して、各暗黙的状態ベクトルをデコードして、前記出力シーケンスにおける各属性値を取得し、前記デコーダは、既に、各属性値に対する各暗黙的状態ベクトルのアテンション重み、及び前記アテンション重みに基づいて重み付けされた暗黙的状態ベクトルと対応する属性値との間のマッピング関係を学習して取得したものである請求項6に記載の構造化処理装置。
【請求項8】
前記出力シーケンスはデータ交換フォーマットであり、前記データ交換フォーマットの出力シーケンスには、少なくとも一つのオブジェクトが含まれ、各オブジェクトが前記複数の属性要素を含み、
前記装置が、
複数のトレーニングテキストを取得するためのテキスト取得モジュールであって、各前記トレーニングテキストは、対応する一つのデータ交換フォーマットのマーク情報を有し、前記マーク情報は、トレーニングテキストに記述されているエンティティに対応する少なくとも一つのオブジェクトを含み、各オブジェクトは、対応するエンティティの各属性を記述するための属性値を含み、同じオブジェクト内の各属性の属性値間の順序は、前記出力シーケンス内の対応する属性の属性要素の順序と同じであるテキスト取得モジュールと、
前記エンコーダ・デコーダモデルの出力シーケンスと対応するマーク情報との間の誤差が最小化されるように、前記複数のトレーニングテキストを採用して前記エンコーダ・デコーダモデルをトレーニングするためのトレーニングモジュールと、
を含む請求項6に記載の構造化処理装置。
【請求項9】
前記生成モジュールが、
前記データ交換フォーマットの出力シーケンスから、同じオブジェクトに属する属性要素を抽出し、
各オブジェクトに対して、抽出された属性要素に含まれる各属性の属性値に基づいて、対応するオブジェクトの構造化表現を生成し、
各オブジェクトの構造化表現に基づいて、前記非構造化テキストの構造化表現を生成する請求項8に記載の構造化処理装置。
【請求項10】
前記処理モジュールが、
前記複数のワード要素をエンティティ認識モデルにそれぞれ入力して、各ワード要素のエンティティタグを取得し、
各ワード要素を対応するエンティティタグとスプライスして、前記入力シーケンス内の一つの要素とする請求項7に記載の構造化処理装置。
【請求項11】
少なくとも一つのプロセッサと、
該少なくとも一つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリと、
を備え、
前記メモリには、前記少なくとも一つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記命令が前記少なくとも一つのプロセッサによって実行される場合、前記少なくとも一つのプロセッサが、請求項1から5のいずれか一項に記載の構造化処理方法を実行するコンピュータ機器。
【請求項12】
コンピュータ命令が記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ命令が、コンピュータに請求項1から5のいずれか一項に記載の構造化処理方法を実行させる非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項13】
コンピュータに請求項1から5のいずれかに記載の構造化処理方法を実行させるコンピュータプログラム。」
第3 当審拒絶理由の概要
当審が令和5年6月19日付けで通知した拒絶理由の概要は、次のとおりである。
1.理由1(明確性)
(1)請求項1の「各属性の属性値は、テキスト位置と実際のテキストとのうちの一つのタイプであり、前記タイプが、対応する属性の値の範囲に基づいて決定され、値の範囲が制限されている場合、対応する属性値は実際のテキストであり、値の範囲が制限されていない場合、対応する属性値はテキスト位置であり」との記載において、「各属性の属性値」は「テキスト位置」であるとは、どのような技術事項であるのか、本願明細書の発明の詳細な説明を参照しても明らかではなく、当該文言の示す技術事項が明確でない。
したがって、請求項1に係る発明は、明確でない。
また、請求項2~13に係る発明についても、同様の理由で明確でない。
(2)請求項1の「各属性の属性値は、テキスト位置と実際のテキストとのうちの一つのタイプであり、前記タイプが、対応する属性の値の範囲に基づいて決定され、値の範囲が制限されている場合、対応する属性値は実際のテキストであり、値の範囲が制限されていない場合、対応する属性値はテキスト位置であり」との記載では、「属性の値の範囲」が、具体的にどのような技術事項であるのか、本願明細書の発明の詳細な説明を参照しても明確でなく、また、「値の範囲が制限されていない場合、対応する属性値はテキスト位置である」とは、具体的にどのような技術事項であるのかも明確でない。
したがって、請求項1に係る発明は、明確でない。
また、請求項2~13に係る発明についても、同様の理由で明確でない。
(3)請求項5の「前記複数のワード要素をエンティティ認識モデルにそれぞれ入力して、各ワード要素のエンティティタグを取得するステップ」、「各ワード要素を対応するエンティティタグとスプライスして、前記入力シーケンス内の一つの要素とするステップ」との記載では、「エンティティタグ」が、具体的にどのような技術事項であるのか本願明細書の発明の詳細な説明を参照しても明確でない。
したがって、請求項5に係る発明は、明確でない。
また、請求項10に係る発明についても、同様の理由で明確でない。
第4 当審の判断
特許を受けようとする発明が明確であるか否かは、特許請求の範囲の記載だけではなく、願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮し、また、当業者の出願当時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるか否かという観点から判断されるべきである。
そのため、本願の請求項1~13に係る発明が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるか否かについて、検討する。
(1)請求項1には「各属性の属性値は、テキスト位置と実際のテキストとのうちの一つのタイプであり、前記タイプが、対応する属性の値の範囲に基づいて決定され、値の範囲が制限されている場合、対応する属性値は実際のテキストであり、値の範囲が制限されていない場合、対応する属性値はテキスト位置であり」と記載されている。(下線部は、当審が付した。以下、同様。)
上記記載に関連して、発明の詳細な説明の【0030】には、具体的な例として「例えば、非構造化テキストが「胃体から直径3cmの腫瘍が見られた」であると仮定すると、当該構造化テキストをエンコーダ・デコーダモデルに入力して取得された出力シーケンスは、「{「腫瘍の位置」:「胃体」、「腫瘍のサイズ」:「3cm」}」であってもよい。これから分かるように、当該出力シーケンスには二つの属性要素が含まれ、それぞれ腫瘍の位置と腫瘍のサイズであり、各属性要素には対応する属性の属性値が含まれ、それぞれ胃体と3cmである。」とあり、「腫瘍の位置」という「属性要素」に含まれる「属性値」は「胃体」であり、「腫瘍のサイズ」という「属性要素」に含まれる「属性値」は「3cm」であることが記載されており、ここで、「胃体」と「3cm」は、「実際のテキスト」であり、「テキスト位置」ではない。
すると、請求項1の「各属性の属性値」は「テキスト位置」であるとは、上記具体的な例に照らしてどのような技術事項であるのかが明らかではなく、当該文言の示す技術事項が明確でない。
また、発明の詳細な説明の他の記載を参酌しても、「各属性の属性値」は「テキスト位置」であるとの具体的な技術事項を示す記載はない。
したがって、請求項1に係る発明は、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であって、明確であるとはいえない。
また、請求項1を引用する請求項2~5、11~13に係る発明についても、同様の理由で、明確であるとはいえない。
また、請求項1と同様の記載を含んでいる請求項6に係る発明についても、同様の理由で、明確であるとはいえない。
また、請求項6を引用する請求項7~10に係る発明についても、同様の理由で、明確であるとはいえない。
(2)請求項1には「各属性の属性値は、テキスト位置と実際のテキストとのうちの一つのタイプであり、前記タイプが、対応する属性の値の範囲に基づいて決定され、値の範囲が制限されている場合、対応する属性値は実際のテキストであり、値の範囲が制限されていない場合、対応する属性値はテキスト位置であり」と記載されている。
上記記載に関連して、発明の詳細な説明の【0039】には「可能な場合に、各属性の属性値は、テキスト位置と実際のテキストのうちの一つのタイプであり、タイプは、対応する属性の値の範囲に基づいて決定され、値の範囲が制限されている場合、対応する属性値は、実際のテキストであり、値の範囲が制限されていない場合、対応する属性値はテキスト位置である。出力シーケンスにおける各属性要素に対応する属性と、対応する属性要素に含まれる属性値とに基づいて、構造化表現を生成する前に、各属性要素に対して、属性値がテキスト位置であるか否かを決定する。」とあり、【0041】には「例えば、腫瘍のサイズという属性の値の範囲は、制限されていないので、当該属性要素に含まれる属性値は、テキスト位置である。」とあるが、「属性の値の範囲」とは、具体的にどのような技術事項であるのか記載されておらず、また、「値の範囲が制限されていない場合、対応する属性値はテキスト位置である」とは、具体的にどのような技術事項であるのかも記載されていない。
よって、請求項1の「属性の値の範囲」とは、具体的にどのような技術事項であるのかが明確でなく、また、請求項1の「値の範囲が制限されていない場合、対応する属性値はテキスト位置である」とは、具体的にどのような技術事項であるのかも明確でない。
また、発明の詳細な説明の他の記載を参酌しても、「属性の値の範囲」とは具体的にどのような技術事項を示すか明確な記載はない。 したがって、請求項1に係る発明は、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であって、明確であるとはいえない。
また、請求項1を引用する請求項2~5、11~13に係る発明についても、同様の理由で、明確であるとはいえない。
また、請求項1と同様の記載を含んでいる請求項6に係る発明についても、同様の理由で、明確であるとはいえない。
また、請求項6を引用する請求項7~10に係る発明についても、同様の理由で、明確であるとはいえない。
(3)請求項5には「前記複数のワード要素をエンティティ認識モデルにそれぞれ入力して、各ワード要素のエンティティタグを取得するステップ」、「各ワード要素を対応するエンティティタグとスプライスして、前記入力シーケンス内の一つの要素とするステップ」と記載されている。
上記記載に関連して、発明の詳細な説明の【0049】には「可能な実現方式として、複数のワード要素をエンティティ認識モデルにそれぞれ入力して、各ワード要素のエンティティタグを取得し、さらに、各ワード要素を対応するエンティティタグとスプライスして、入力シーケンス内の一つの要素とすることができる。」とあり、【0090】には「当該構造化処理装置500は、テキスト取得モジュールとトレーニングモジュールと、をさらに備えることができる。テキスト取得モジュールは、複数のトレーニングテキストを取得するものであり、各トレーニングテキストは、対応する一つのデータ交換フォーマットのマーク情報を有し、マーク情報は、トレーニングテキストに記述されたエンティティに対応する少なくとも一つのオブジェクトを含み、各オブジェクトは、対応するエンティティの各属性を記述するための属性値を含み、同じオブジェクト内の各属性の属性値間の順序は、出力シーケンス内の対応する属性の属性要素の順序と同じである。」とあり、【0094】には「別の可能な場合として、処理モジュール520は、さらに、複数のワード要素をエンティティ認識モデルにそれぞれ入力して、各ワード要素のエンティティタグを取得し、各ワード要素を対応するエンティティタグとスプライスして、入力シーケンス内の一つの要素とすることができる。」とあるが、「エンティティ」や「エンティティタグ」とは、具体的にどのような技術事項であるのかは、発明の詳細な説明の他の記載を見ても記載されていない。
よって、請求項5の「エンティティタグ」とは、具体的にどのような技術事項であるのかが明確でない。
したがって、請求項5に係る発明は、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であって、明確であるとはいえない。
また、請求項5と同様の記載を含んでいる請求項10に係る発明についても、同様の理由で、明確であるとはいえない。
(4)上記(1)~(3)で検討したとおり、請求項1~13に係る発明は明確であるとはいえない。
第5 むすび
以上のとおり、本願は、特許請求の範囲の記載が特許法36条6項2号に規定する要件を満たしていない。
したがって、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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