2022-018495
画像形成装置
- 審判番号
- 2022-018495
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-170147外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年11月17日
- 審決日
- 2023年08月29日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ブラザー工業株式会社
- 【請求人代理人】西田 隆美
- 分類
- P18 .113-WY (G03G) / P18 .121-WY (G03G)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 14項目
第1 手続の経緯
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本願は、平成28年3月18日(以下「原出願日」という。)に出願した特願2016-54699号の一部を令和2年10月7日に新たな特許出願としたものであって、令和3年10月27日付けで拒絶理由が通知され(同年11月9日発送)、令和4年1月7日に意見書が提出され、同年4月6日付けで拒絶理由が通知され(同年4月12日発送)、同年6月8日に手続補正書及び意見書が提出され、同年8月2日付けで拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされ(謄本送達日:同年8月17日)、これに対して同年11月17日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出されたものである。
第2 原査定の概要
原査定の概要は次のとおりである(引用文献については、下記の引用文献等一覧を参照。)。
1.令和4年6月8日に提出された手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項1、5、及び6に係る発明は、引用文献1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないか、又は、引用文献1に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。
2.令和4年6月8日に提出された手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項7に係る発明は、引用文献1に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。
引用文献等一覧
第3 本願発明
本願の請求項1ないし7に係る発明(以下、「本願発明1」ないし「本願発明7」という。)は、令和4年11月17日に提出された手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項1ないし7に記載された事項により特定される以下のとおりの発明である。
「【請求項1】画像形成装置であって、感光ドラムと、現像カートリッジであって、続きを表示(全48行)現像剤を収容可能な筐体と、前記筐体と共に移動可能な現像ローラと、電気的接触面を有する記憶媒体と、第1外表面を有するホルダであって、前記第1外表面に前記電気的接触面を保持するホルダと、を備える現像カートリッジと、前記現像カートリッジが装着可能なフレームであって、前記フレームに装着された前記現像カートリッジの前記電気的接触面と接触する電気接点を備えるフレームと、を備え、前記フレームに前記感光ドラムが設けられ、前記電気的接触面と前記電気接点とが接触した状態で、前記ホルダに対して前記筐体が、移動可能であることを特徴とする画像形成装置。【請求項2】画像形成装置であって、感光ドラムと、現像カートリッジであって、現像剤を収容可能な筐体と、前記筐体と共に移動可能な現像ローラと、電気的接触面を有する記憶媒体と、第1外表面を有するホルダであって、前記第1外表面に前記電気的接触面を保持するホルダと、を備える現像カートリッジと、前記現像カートリッジが装着可能なフレームであって、前記フレームに装着された前記現像カートリッジの前記電気的接触面と接触する電気接点を備えるフレームと、を備え、前記電気的接触面と前記電気接点とが接触した状態で、前記ホルダに対して前記筐体が、前記感光ドラムから前記現像ローラが離れる離間方向へ、移動可能であることを特徴とする画像形成装置。【請求項3】請求項2に記載の画像形成装置であって、前記筐体を前記離間方向に押圧する押圧部材をさらに備えることを特徴とする画像形成装置。【請求項4】請求項3に記載の画像形成装置であって、前記押圧部材の押圧によって、前記現像ローラと前記感光ドラムとが、互いに接触する接触状態から、互いに離れた離間状態に変化し、前記接触状態と前記離間状態とのいずれの状態においても、前記電気的接触面と前記電気接点とが接触していることを特徴とする画像形成装置。【請求項5】請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、前記記憶媒体は、前記電気的接触面を有するICチップであることを特徴とする画像形成装置。【請求項6】請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、前記フレームは、前記現像カートリッジが装着可能なスロットを複数有し、前記スロット毎に、前記感光ドラムを備えることを特徴とする画像形成装置。【請求項7】請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、前記筐体は、開口部を有し、前記現像ローラは、前記筐体の前記開口部に位置することを特徴とする画像形成装置。」
第4 引用文献、引用発明等
1.引用文献1記載事項
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原査定の拒絶の理由において引用文献1として引用された、本願の原出願日前に頒布された刊行物である特開2011-118119号公報(以下、「引用文献1」という。)には、以下の事項が記載されている(下線は審決で付した。)。
(1)「【技術分野】【0001】本発明は、現像ユニット等の着脱自在な交換部材を備えた電子写真装置などの画像形成装置に関するものである。【背景技術】続きを表示(全16行)【0002】従来、電子写真のプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置においては、感光体の表面を一様に、かつ、均一に帯電させ、帯電させられた表面を露光して静電潜像を形成し、静電潜像に現像剤であるトナーを付着させてトナー像を形成し、そして、トナー像を用紙に転写した後に定着することにより画像を形成している。画像形成装置には、着脱自在な交換部材(例えば現像剤カートリッジや、現像ユニットなど)に対して、自己に関する情報の読み出しや書き込みが可能な記憶手段としてのメモリーを備えたものがある。【0003】メモリーと画像形成装置間のデータのやり取り方法については、大きく分けて接触方式、非接触方式の2通りがあるが、特に接触方式の場合、メモリーに接続された記憶素子コンタクト部とそれに対応する画像形成装置側のコンタクト部との間で所定の電気的導通を得るために必要とされる接圧を保って接触している。また、各コンタクトの接触部では酸化防止材として、主に、コンタクト表面に金メッキを施しているのもが知られている(例えば、特許文献1参照)。【先行技術文献】【特許文献】【0004】【特許文献1】特開2007―271895号公報(段落0022~0023、図8)【発明の概要】【発明が解決しようとする課題】【0005】しかし、寿命などにより、上記交換部材を交換するための画像形成装置からの挿抜動作の際に、画像形成装置のコンタクト部が交換部材のコンタクト部以外の個所を擦ってしまい、その擦りによって生じるコンタクト部の金メッキの磨耗、削れ、破損等により接触不良が発生し、メモリー部材と画像形成装置の情報のやり取りができなくなるという問題があった。」
(2)「【0014】転写ベルトユニット24とによって、転写ベルト11に付着して搬送される記録用紙を挟む位置に、記録用紙の搬送方向上流側より順にブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナーを収容する現像ユニット23K,23Y,23M,23C(これらを総称する場合は現像ユニット23と称す)が一列に、画像形成装置本体に対して着脱自在に配列されている。尚、画像形成装置100の現像ユニット23のように、着脱可能な或いは可動な構成要素の個々に対して、その構成要素を除いた部分を画像形成装置100本体と称す場合がある。」
(3)「【0019】同図に示すように、現像ユニット23Kには、像担持体としての感光体1が矢印方向に回転可能に配置され、この感光体1の周囲には、その回転方向上流側から順に、感光体1の表面に一定の圧力で接触して電荷を供給して帯電させる帯電ローラ2、帯電された感光体1の表面に、例えばLEDヘッド等の光源による光を照射して静電潜像を形成する露光装置3が配設される。尚、この露光装置3は、画像形成装置100の本体側のトップカバー30(図1)に配設されている。」
(4)「【0021】現像部91は、トナー4を収容し、その下部に形成されたトナー供給口41からトナー4を供給すトナーカートリッジ5、トナーカートリッジ5から供給されたトナー4を貯蔵するトナー貯蔵部93、現像ローラ6、この現像ローラ6にトナー4を供給するトナー供給ローラ8、現像ローラ6上のトナー4を薄層化する現像ブレード7を有し、感光体1の表面に形成された静電潜像をトナー4によって顕像化、即ち現像する。尚、現像ユニット23Kは、後述するようにトナーカートリッジ5を、トナー供給ローラ8の上方において、着脱自在に配置するように構成されているものであり、以後、現像ユニット23の、着脱自在なトナーカートリッジ5を除いた部分を現像ユニット本体23a(例えば図5)と称す。現像ユニット本体23aは、外側がモールド10で構成されている。」
(5)「【0030】図10は、画像形成装置100本体に現像ユニット23を装着する動作の説明に供する図である。同図に示すように、画像形成装置100本体の両内側面31aには、各現像ユニット23に対して、現像ユニット23のガイドポスト48aと係合してこれをガイドするガイド溝50aと現像ユニット23のガイドポスト48bと係合してこれをガイドするガイド溝50bが形成されている。尚、図10では、1つの現像ユニット23に対応してこれをガイドするガイド溝50a,50bの近傍の円で囲んだ辺りを、ガイド溝50a,50bが見える角度から拡大して描写している。」
(6)「【0033】図11は、画像形成装置100本体に装着された現像ユニット23のトナーカートリッジ5のメモリー部35に具備されたメモリー部材35a、画像形成装置100本体内に具備されたコンタクト部材37、及びそれらの周辺を、図9(a)に示した矢印D方向からみた構成図である。」
(7)「【0038】画像形成装置100内には、現像ユニット23の装着によってトナーカートリッジ5のメモリー部35の接触板36と電気的に接続し、画像形成装置100本体の通信手段とメモリー部35の不揮発性メモリー47との通信を可能とする電気的接続部32が備えられている。この電気的接続部32は、表面を金メッキでコーティングされたトーションスプリングで形成された第2の接合部としてのコンタクト部材37、コンタクト部材37の巻き線部37cに緩く嵌入してこれを支持する支点部42、及びコンタクト部材37の一端側を固定すると共に電気的に接続する接続基板59を有し、コンタクト部材37の、巻き線部37cを介した両端側は、後述するように折り曲げられている。」
(8)「【0042】また、画像形成装置100内の側部材31及び支点部42は、例えばABS樹脂(成形材)等の非導電性部材で一体的に形成され、接続基板59は、接触部49c以外非導電性部材で形成されているものとする。」
(9)「【0067】この現像ユニット123を採用する画像形成装置が、前記した図1に示す実施の形態1の画像形成装置の現像ユニット23と主に異なる点は、メモリー部材35を保持するメモリー保持部材154が備えられた点である。従って、この現像ユニット123を採用する画像形成装置が、前記した実施の形態1の画像形成装置100(図1)と共通する部分には同符号を付して、或いは図面を省いて説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。尚、本実施の形態の画像形成装置の要部構成は、現像ユニット以外において図1に示す実施の形態1の画像形成装置100の要部構成と共通するため、必要に応じて図1を参照する。」
(10)「【0070】アップダウンバー29は、現像ユニット123に形成された各位置決めカム165と係合して、対応する現像ユニット123を、感光体1(図2参照)と転写ベルト11が離間して画像形成が不可能な非画像形成位置(アップ位置)に位置規制するアップ位置規制部29a、同じく各現像ユニット123を、感光体1と転写ベルト11が当接して画像形成が可能な画像形成位置(ダウン位置)に導く画像形成位置案内部29b、及びピニオンギア143と噛合するラックギア29cを有する。このピニオンギア143は、アップダウンモータ115の回転軸と噛合し、回転力を得てアップダウンバー29を矢印F、G方向にスライド駆動する。」
(11)「【0079】この時、メモリー保持部材154は、トップカバー30に具備されたストッパー部材157によって脱方向(矢印A方向)への移動が規制されているため、メモリー保持部材154をストッパー部材157に圧接したまま、メモリー保持部材154以外の現像ユニット123が、付勢部材155を圧縮しながら脱方向(矢印A方向)に移動して非画像形成位置(アップ位置)に移動する。従ってこの間、メモリー部材35aの接触板36とコンタクト部材37の接点部37bとの圧接状態は変化せず、電気的な接続が確保されている。尚、トップカバー30と現像ユニット123間には、この時の現像ユニット123の移動を許容するだけのスペースが設けられている。」
2.引用文献1の記載から認定できる事項
上記「1.(7)」の「【0038】・・・コンタクト部材37の巻き線部37cに緩く嵌入してこれを支持する支点部42・・・」という記載と、上記「1.(8)」の「【0042】・・・また、画像形成装置100内の側部材31及び支点部42は、例えばABS樹脂(成形材)等の非導電性部材で一体的に形成され・・・」という記載とを合わせ読むと、「コンタクト部材37」は「側部材31」に支持されているといえる。
3.引用発明1
上記「1.」及び「2.」より、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。
「トナーを収容する現像ユニット123が配列された画像形成装置100であって、現像ユニット123に、感光体1が配置され、現像ユニット123は、現像ローラ6を有し、現像ユニット123には、メモリー部材35を保持するメモリー保持部材154が備えられ、画像形成装置100本体の両内側面31aには、現像ユニット123のガイドポスト48aと係合してこれをガイドするガイド溝50aと現像ユニット23のガイドポスト48bと係合してこれをガイドするガイド溝50bが形成され、画像形成装置100内の側部材31には、コンタクト部材37が支持され、メモリー保持部材154以外の現像ユニット123が、付勢部材155を圧縮しながら脱方向に移動して、感光体1と転写ベルト11が離間して画像形成が不可能な非画像形成位置に移動する間、メモリー部材35aの接触板36とコンタクト部材37の接点部37bとの圧接状態は変化せず、電気的な接続が確保されている、画像形成装置100。」
第5 対比・判断
1.本願発明1について
(1)本願発明1と引用発明1との対比
本願発明1と、引用発明1とを対比すると、以下のことがいえる。
ア.引用発明1の「感光体1」は、電子写真の画像形成装置における技術常識からすれば、本願発明1の「感光ドラム」に相当する。
イ.引用発明1の「現像ユニット123」は、「トナーを収容する」ものであり「現像ローラ6を有する」ものであるから、本願発明1の「現像カートリッジ」に相当する。
ウ.引用発明1の「コンタクト部材37」は、「メモリー部材35aの接触板36と」「圧接」して接触するものであるから、本願発明1の「電気接点」に相当する。
エ.引用発明1の「側部材31」は、「コンタクト部材37が支持される」ものであり、「内側面31a」は、「現像ユニット123のガイドポスト48aと係合してこれをガイドするガイド溝50aが形成される」ものであるから、本願発明1の「現像カートリッジが装着可能な」「電気接点を備える」「フレーム」に相当する。
オ.そして、引用発明1の「画像形成装置100」は、「感光体1」と「現像ユニット123」と「側部材31」とが備えられるものであるから、本願発明1の「感光ドラムと」「現像カートリッジと」「フレームと」を備える「画像形成装置」に相当する。
カ.引用発明1の「現像ユニット123」は、「トナーを収容する」ものであるから、本願発明1の「現像カートリッジ」と引用発明1の「現像ユニット123」とは、「現像剤を収容可能な筐体」を備えている点で共通する。
キ.引用発明1の「現像ローラ6」は、移動する現像ユニット123に備えられるものであるから、「筐体と共に移動可能な現像ローラ」に相当する。
ク.引用発明1の「現像ユニット123」に備えられる「メモリー部材35a」及び「メモリー保持部材154」は、それぞれ本願発明1の「電気的接触面を有する記憶媒体」及び「電気的接触面を保持するホルダ」に相当する。
ケ.引用発明1の「メモリー部材35aの接触板36とコンタクト部材37の接点部37bと」は「圧接」するものであるから、メモリー部材35aの接触板36がメモリー保持部材154の外に面することは明らかである。してみると、引用発明1の「メモリー保持部材154」はその外表面に「メモリー部材35a」の「接触板36」を保持しているといえるから、外表面に「メモリー部材35a」の「接触板36」を保持する「メモリー保持部材154」は、本願発明1の「第1外表面に」「電気的接触面を保持する」「ホルダ」に相当する。
コ.引用発明1は、「メモリー保持部材154以外の現像ユニット123が、付勢部材155を圧縮しながら脱方向に移動して非画像形成位置に移動する間、メモリー部材35aの接触板36とコンタクト部材37の接点部37bとの圧接状態は変化せず、電気的な接続が確保されている」ものであるところ、「メモリー保持部材154以外の現像ユニット123が」「移動する」ことは「メモリー保持部材154」に対して「現像ユニット123」が移動することと同じであるから、引用発明1の「現像ユニット123」及び「コンタクト部材37」と本願発明1の「現像カートリッジ」及び「電気接点」とは、「電気的接触面と電気接点とが接触した状態で、ホルダに対して筐体が移動可能である」との概念で一致する。
サ.引用発明1は、「現像ユニット123が」「非画像形成位置に移動する間」「メモリー部材35aの接触板36とコンタクト部材37の接点部37bとの圧接状態は変化せず、電気的な接続が確保されている」ものであり、現像ユニット123が画像形成位置から非画像形成位置に移動するのは現像ユニット123が画像形成装置に装着されているときであることは明らかであるから、引用発明1における「メモリー部材35aの接触板36」と「圧接」する「コンタクト部材37」は、「フレームに装着された現像カートリッジの電気的接触面と接触する電気接点」に相当する。
シ.上記「ア.」ないし「サ.」から、本願発明1と引用発明1とは、以下の点で一致する。
[一致点]
「画像形成装置であって、感光ドラムと、現像カートリッジであって、現像剤を収容可能な筐体と、続きを表示(全14行)前記筐体と共に移動可能な現像ローラと、電気的接触面を有する記憶媒体と、第1外表面を有するホルダであって、前記第1外表面に前記電気的接触面を保持するホルダと、を備える現像カートリッジと、前記現像カートリッジが装着可能なフレームであって、前記フレームに装着された前記現像カートリッジの前記電気的接触面と接触する電気接点を備えるフレームと、を備え、前記電気的接触面と前記電気接点とが接触した状態で、前記ホルダに対して前記筐体が、移動可能である、画像形成装置。」
ス.そして、本願発明1と引用発明1とは、以下の点で相違する。
[相違点]
本願発明1は、「フレームに感光ドラムが設けられ」ているのに対し、引用発明1は、現像ユニット123に、感光体1が配置されており、側部材31に感光体1が設けられていない点。
(2)相違点についての判断
上記引用発明1のとおり、引用文献1にはフレームに感光体1を設けることが開示されていない。そして、引用発明1は、【0014】、【0019】及び図1-2に開示されたものを踏まえると、現像ユニット123内に感光体1を備える構成であり、また、【0070】には、「現像ユニット123を、感光体1と転写ベルト11が離間して画像形成が不可能な非画像形成位置(アップ位置)に位置規制する」ことが記載されているところ、そのような構成において、感光体1を画像形成装置100の側板部31に設けるようにすることを動機付けられるような刊行物等は発見されないし、設計的事項といえる理由もない。
よって、上記相違点に係る本願発明1の発明特定事項は、当業者であっても、引用発明1に基いて容易に想到し得たことであるとはいえない。
(3)小括
以上検討したとおり、本願発明1は、引用発明1に基いて、当業者が容易に発明できたものではない。
2.本願発明2について
(1)本願発明2と引用発明1との対比
本願発明2と、引用発明1とを対比すると、上記1.(1)を踏まえると、以下のことがいえる。
ア.上記「1.(1)ア.ないしサ.」と同様、本願発明2と引用発明1とは、上記「1.(1)シ.」において示された[一致点]で一致する。
イ.そして、本願発明2と引用発明1とは、以下の点で相違する。
[相違点]
本願発明2は、ホルダに対して筐体が「感光ドラムから現像ローラが離れる離間方向へ」移動可能であるのに対し、引用発明1は、感光体1と転写ベルト11が離間するものであり、感光体1から現像ローラ6が離れるものではない点。
(2)相違点についての判断
引用発明1は、【0014】【0019】及び図1-2に開示されたものを踏まえると、現像ユニット123内に感光体1を備える構成であり、また、【0070】には、「現像ユニット123を、感光体1と転写ベルト11が離間して画像形成が不可能な非画像形成位置(アップ位置)に位置規制する」ことが記載されているところ、そのような構成において、感光体1から現像ローラ6が離れるようにすることを動機付けられるような刊行物等は発見されないし、設計的事項といえる理由もない。
よって、上記相違点に係る本願発明2の発明特定事項は、当業者であっても、引用発明1に基いて容易に想到し得たことであるとはいえない。
(3)小括
以上検討したとおり、本願発明2は、引用発明1に基いて、当業者が容易に発明できたものではない。
3.本願発明3及び4について
本願発明3及び4は、本願発明2を直接又は間接的に引用し、本願発明2の発明特定事項をすべて含む発明であるから、本願発明2と同じ理由により、当業者であっても、引用発明1に基いて、容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
4.本願発明5ないし7について
本願発明5ないし7は、本願発明1又は2を直接又は間接的に引用し、本願発明1又は2の発明特定事項をすべて含む発明であるから、本願発明1又は2と同じ理由により、当業者であっても、引用発明1に基いて、容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
第6 原査定についての判断
1.上記「第2 原査定の概要」で示した、原査定の拒絶の理由において引用された引用文献1は、上記「第4 引用文献、引用発明等」で示した引用文献1と同一である。
2.上記「1.」、並びに、「第4 引用文献、引用発明等」、及び、上記「第5 対比・判断」での検討を踏まえれば、本願発明1は、当業者が、原査定の拒絶の理由において引用された引用文献1に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。したがって、「第2 原査定の概要」の拒絶理由は解消した。したがって、原査定を維持することはできない。
第7 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2022-018495