審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許拒絶査定不服審判

2022-017911

食品及び飲料製品の香味の改質または増強

審判番号
2022-017911
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-551760
請求日
2022年11月08日
審決日
2024年06月13日
公報発行日
2024年11月29日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】テート アンド ライル ソリューションズ ユーエスエー エルエルシー
  • 【請求人代理人】弁理士法人三枝国際特許事務所
  • 【請求人】テート アンド ライル テクノロジー リミテッド
  • 【請求人代理人】弁理士法人三枝国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 植前 充司
  • 審判官 淺野 美奈
  • 審判官 松本 陶子
分類
P18 .4 -Z (A23L) / P18 .113-Z (A23L) / P18 .121-Z (A23L)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項3号特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項、特許法第29条、特許法第17条の2第5項第3号、特許法第39条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2019-551760「食品及び飲料製品の香味の改質または増強」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 6月21日国際公開、WO2018/109464、令和 2年 5月14日国内公表、特表2020-513252〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2017年(平成29年)12月13日(優先権主張 平成28年12月13日)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和 3年 9月30日付け:拒絶理由通知書 令和 4年 2月28日 :意見書、手続補正書の提出 令和 4年 7月 8日付け:拒絶査定 令和 4年11月 8日 :審判請求書、手続補正書の提出 第2 令和 4年11月 8日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和 4年11月 8日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正について (1)本件補正は、特許請求の範囲の請求項20、30、31及び請求項20、30、31の記載を直接または間接的に引用して特定するその他の請求項についての補正を含むところ、そのうち請求項20の記載は、次のとおり補正された。なお、下線部は、補正箇所を示す。 「【請求項20】 アルロースと1つ以上の香味剤を含む、着香食品または飲料製品であって、アルロースはその甘味度閾値未満の量で食品または飲料製品に含まれ、前記香味剤は、シュガー香味、シュガー香り、塩漬けキャラメル香味、メープル香味、メープル香り、綿菓子香味および綿菓子香りからなる群から選択される香味を付与または付与することを助ける、食品または飲料製品。」 (2)本件補正前の特許請求の範囲請求の範囲 本件補正前の、令和 4年 2月28日にされた手続補正による特許請求の範囲の請求項20の記載は、次のとおりである。 「【請求項20】 アルロースと1つ以上の香味剤を含む、着香食品または飲料製品であって、アルロースはその甘味度閾値未満の量で食品または飲料製品に含まれ、前記香味剤は、甘い香味、甘い香り、シュガー香味、シュガー香り、塩漬けキャラメル香味、メープル香味、メープル香り、綿菓子香味および綿菓子香りからなる群から選択される香味を付与または付与する、食品または飲料製品。」 2 補正の適否について (1)補正の目的について 本件補正のうち、請求項20についての補正は、「前記香味剤」として用いることのできる「香味」の選択肢から「甘い香味、甘い香り、」を削除するものであって、本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号において規定するところの特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、同補正は、補正前の「香味を付与または付与する、食品または飲料製品。」という記載を「香味を付与または付与することを助ける、食品または飲料製品。」とするものであり、特許法第17条の2第5項第3号において規定するところの誤記の訂正を目的とするものに該当する。 (2)独立特許要件について 上記(1)のとおり、本件補正後の請求項20に記載される発明(以下、「本件補正発明20」という。)は、特許法第17条の2第5項第2号に規定するところの特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものか)について、以下、検討する。 ア 独立特許要件(新規性・進歩性)について (ア)本件補正発明 本件補正発明20は、上記1(1)に記載したとおりのものである。 (イ)引用文献に記載された事項等 A 引用文献1の記載事項 原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2014-36645号公報(平成26年 2月27日公開。以下、「引用文献1」という。)には、次の記載がある。(下線は当審で付与した。以下、同様。) (A)「【技術分野】 【0001】 本発明は、飲食物中における風味(フレーバー)の増強方法に関し、より具体的には、飲食物中に希少糖含有シロップを含有させることにより、果実風味、コーヒー風味、カカオ風味、チーズ風味、卵風味、カラメル風味のうち、少なくともいずれかひとつの風味を増強することを特徴とする、飲食物の風味増強方法に関する。」 (B)「【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明の課題は、飲食物が元来有する好ましい風味に悪影響を及ぼすことなく、その好ましい風味を増強する方法を提供することにあり、特に、甘味成分を有する飲食物において、果実風味、コーヒー風味、カカオ風味、チーズ風味、卵風味、カラメル風味のうち、少なくともいずれかひとつの風味を増強させる簡便な方法を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、飲食物の原料として使用する糖質(後述の砂糖、異性化糖、水あめ、糖アルコール、希少糖含有シロップなどの甘味成分となる糖質料)の固形分総量のうち、希少糖含有シロップを固形分換算で10~100質量%含有させることにより、当該飲食物の有する風味、特に、果実風味、コーヒー風味、カカオ風味、チーズ風味、卵風味、カラメル風味を増強できることを見出し、本発明を完成するに至った。」 (C)「【発明の効果】 【0009】 本発明によれば、甘味成分を有する飲食物において、その飲食物が本来有する好ましい風味に悪影響を及ぼすことなく、また、各種風味を呈する原料の添加量を増やすことなく、その好ましい風味を増強することができるため、非常に嗜好性の高い飲食物、特に、果実風味、コーヒー風味、カカオ風味、チーズ風味、卵風味、カラメル風味のうち、少なくともいずれかひとつの風味が増強された飲食物を提供することができる。さらに、本発明によれば、風味が増強されるだけでなく、好ましいコク味や自然な甘味が付与され、風味及び味質のトータルバランスに優れた飲食物を提供することができる。」 (D)「【0014】 本発明における希少糖含有シロップは、上述の希少糖(例えば、D-ソルボース、D-タガトース、L-ソルボース、D-プシコース、D-アロース、D-アルトロース)を適宜選択し、一般的なシロップ(液糖)に適宜混合することでも得られるが、市販品「レアシュガースウィート」(発売元:(株)レアスウィート、販売者:松谷化学工業(株))として、容易に入手することができる。 「レアシュガースウィート」は、異性化糖を原料とし、特許文献8(国際公開第2010/113785号)に開示される手法により得られる希少糖を含有するシロップであり、希少糖として主にD-プシコース及びD-アロースが含まれるように製造されたものである。該手法により得られる希少糖含有シロップに含まれる希少糖は、D-プシコース0.5~17質量%、D-アロース0.2~10質量%であるが、未同定の希少糖も含まれる。 ・・・(略)・・・」 (E)「【0023】 (実施例6;キャラメルカスタードクリーム) 表6に示す配合割合で、次の手順でキャラメルカスタードクリームを作成した。全ての原材料を蓋及び羽根付きのステンレス鍋に投入し、撹拌しながら沸騰浴中で8分加熱したのち、容器に充填し、冷蔵庫にて冷却した。甘味成分となる糖質として、上白糖、水あめ、及び希少糖含有シロップ(商品名:レアシュガースウィート、販売者:松谷化学工業(株))を使用した。 評価は、希少糖含有シロップ無添加品(配合1)を対照として、キャラメル風味の強さを6名のパネラーによる官能評価で行い、◎:キャラメル風味が対照より非常に明瞭、○:キャラメル風味が対照より明瞭、△:キャラメル風味が対照よりやや明瞭、×:キャラメル風味が対照より明瞭でない、の4段階で評価した。甘味成分となる全原料糖質量に対する希少糖含有シロップの配合割合(固形分換算)とそのときの評価結果(評価人数の最も多かったもの。同数の場合は、良いほうの評価。)を表6に示す。 【表6】 [図:0001415707000001.jpg] 」 (F)「【0024】 (実施例7;コーヒー牛乳) 表7に示す配合割合で、次の手順でコーヒー牛乳を作成した。 全ての原材料を混合攪拌後、高速ホモミクサーを用い、60℃で5000rpm・5分間の予備乳化を行なった。次いで溶液を高圧ホモゲナイザー(200kg/cm2)で均質化し、香料を添加した。これをビン容器に充填後、85℃・30分間の殺菌を行なった。コーヒー抽出液は、生豆に対して10倍量の90℃熱水で抽出を行なうことにより得た。甘味成分となる糖質として、異性化糖及び希少糖含有シロップ(商品名:レアシュガースウィート、販売者:松谷化学工業(株))を使用した。 評価は、希少糖含有シロップ無添加品(配合1)を対照として、コーヒー香り立ちの強さを6名のパネラーによる官能評価で行い、◎:コーヒーの香り立ちが対照より非常に明瞭、○:コーヒーの香り立ちが対照より明瞭、△:コーヒーの香り立ちが対照よりやや明瞭、×:コーヒーの香り立ちが対照より明瞭でない、の4段階で評価した。甘味成分となる全原料糖質量に対する希少糖含有シロップの配合割合(固形分換算)とそのときの評価結果(人数の最も多かった評価。同数の場合は、良いほうの評価。)を合わせて表7中に示す。 【表7】 [図:0001415707000002.jpg] 」 B 引用文献1に記載された発明 (A)実施例6の「配合5」におけるD-プシコース含有量について、上記A(D)の「希少糖含有シロップに含まれる希少糖は、D-プシコース0.5~17質量%、D-アロース0.2~10質量%である」という記載及び上記A(E)の表6の記載を用いて計算すると、0.04~1.4質量%となる。 (B)上記A(A)~A(E)の記載事項及び上記(A)の認定事項から、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる。 <引用発明1> 「カラメルソース5.0質量%と、D-プシコース0.04~1.4質量%を含む、風味が増強されたキャラメルカスタードクリーム。」 (ウ)対比・判断 本件補正発明20と引用発明1を対比する。 引用発明1の「D-プシコース」は、本件補正発明20の「アルロース」に相当する。また、引用発明1の「風味が増強されたキャラメルカスタードクリーム」は、本件補正発明20の「着香食品または飲料製品」に相当する。 そうすると、本件補正発明20と引用発明1は、次の点で一致する。 <一致点> 「アルロースを含む、着香食品または飲料製品。」 そして、両者は、次の点で、一応相違する。 <相違点1> 本件補正発明20には、「アルロースはその甘味度閾値未満の量で食品または飲料製品に含まれ」ることが特定されているのに対し、引用発明1では、「D-プシコース」の含有量が甘味度閾値未満の量であることが特定されていない点。 <相違点2> 本件補正発明20には、「アルロース」とともに含まれる「1つ以上の香味剤」を有し、「前記香味剤は、シュガー香味、シュガー香り、塩漬けキャラメル香味、メープル香味、メープル香り、綿菓子香味および綿菓子香りからなる群から選択される香味を付与または付与することを助ける」ことが特定されているのに対し、引用発明1では、そのような香味剤は特定されていない点。 ここで、上記相違点1について検討する。 本願の発明の詳細な説明の【0111】には、「溶液の総重量に対して2.695重量%以下のアルロースを含有するアルロース溶液が、その甘味度閾値未満の量でアルロースを含有することと見なされることができる」と記載されているから、引用発明1の「D-プシコース0.04~1.4質量%が含」まれていることは、本件補正発明20の「アルロースはその甘味度閾値未満の量で」「含まれ」ていることに相当する。 したがって、上記相違点1は、実質的な相違点とは言えない。 次に、上記相違点2について検討する。 引用発明1の「キャラメルカスタードクリーム」は、「D-プシコース」と合わせて「カラメルソース」を含有するものである。 本件補正発明20の「香味剤」について、本願の発明の詳細な説明の【0064】には、「シュガー香味を付与または付与することを助けることが知られている香味剤の例は、キャラメル色素・・・(略)・・・を含む。」と記載されているところ、カラメル色素(キャラメル色素とも呼ばれる)とは、一般的に、でん粉加水分解物、糖蜜または糖類の食用炭水化物を熱処理して得られる褐色の色素であり、カラメルを製造する際の食用炭水化物のカラメル化によって得られるものである。 そうすると、引用発明1の「カラメルソース」が、カラメル色素を含んでいることは自明であるから、引用発明1の「カラメルソース」は、本件補正発明20の「シュガー香味」「を付与または付与することを助ける」「香味剤」に相当する。 したがって、上記相違点2は、実質的な相違点とは言えない。 以上のことから、本件補正発明20は、引用発明1と同一であり、また、引用発明1に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 なお、上記(イ)A(F)の実施例7(「カラメル色素」を含む「コーヒー牛乳」の実施例)の記載からも、同様のことが言える。 (エ)小括 以上のとおり、本件補正発明20は、引用文献1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができない。 また、本件補正発明20は、引用文献1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、本件補正発明20は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものではない。 イ 独立特許要件(先願)について (ア)本件補正後の請求項1~19に係る発明(以下、「本件補正発明1~19」という。)は、次のとおりのものである。 「【請求項1】 食品または飲料製品にアルロースをその甘味度閾値未満の量で含めることを含む、食品または飲料製品の香味を改質または増強させる方法(ただし、当該方法で使用されるアルロースの供給源は、D-プシコースを0.5~17質量%及びD-アロースを0.2~10質量%含む希少糖含有シロップを含まない)。 【請求項2】 前記方法は、食品または飲料製品の香味を増強させる方法である、請求項1に記載の方法。 【請求項3】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して2.695重量%以下の量で含まれる、請求項1または2に記載の方法。 【請求項4】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して2.20重量%以下の量で含まれる、請求項3に記載の方法。 【請求項5】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して0.10重量%~2.20重量%の量で含まれる、請求項3または4に記載の方法。 【請求項6】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して0.50重量%~2.20重量%の量で含まれる、請求項5に記載の方法。 【請求項7】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して1.00重量%~2.20重量%の量で含まれる、請求項5または6に記載の方法。 【請求項8】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して1.20重量%~2.00重量%の量で含まれる、請求項5~7のいずれか一項に記載の方法。 【請求項9】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して1.20重量%~1.80重量%の量で含まれる、請求項5~8のいずれか一項に記載の方法。 【請求項10】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して1.40重量%~1.60重量%の量で含まれる、請求項5~9のいずれか一項に記載の方法。 【請求項11】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して1.50重量%の量で含まれる、請求項5~10のいずれか一項に記載の方法。 【請求項12】 前記香味は、甘い香味である、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。 【請求項13】 前記甘い香味は、甘いアロマティック香味である、請求項12に記載の方法。 【請求項14】 前記甘いアロマティック香味は、鼻後方臭によって主にまたは専ら知覚される、請求項13に記載の方法。 【請求項15】 前記甘いアロマティック香味は、キャラメル香味、メープル香味、シュガー香味及び綿菓子香味からなる群で選択される、請求項13または14に記載の方法。 【請求項16】 前記甘いアロマティック香味は、キャラメル香味及び綿菓子香味からなる群から選択される、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。 【請求項17】 前記キャラメル香味は、塩漬けキャラメル香味である、請求項16に記載の方法。 【請求項18】 前記方法が、飲料製品の香味を改質または増強させる方法である、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。 【請求項19】 請求項1~18のいずれか一項に記載の方法におけるアルロースの使用。」 (イ)同日出願発明 特願2022-178792号は、本願と同日に特許請求の範囲出願がされ、令和5年12月 5日に手続補正書の提出がされたところ、その請求項1~19に係る発明(以下、「同日出願発明1~19」という。)は、次のとおりのものである。 「【請求項1】 食品または飲料製品にアルロースをその甘味度閾値未満の量で含めることを含む、食品または飲料製品の香味を改質または増強させる方法(ただし、当該方法で使用されるアルロースの供給源は、D-プシコースを0.5~17質量%及びD-アロースを0.2~10質量%含む希少糖含有シロップを含まない)。 【請求項2】 前記方法は、食品または飲料製品の香味を増強させる方法である、請求項1に記載の方法。 【請求項3】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して2.695重量%以下の量で含まれる、請求項1または2に記載の方法。 【請求項4】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して2.20重量%以下の量で含まれる、請求項3に記載の方法。 【請求項5】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して0.10重量%~2.20重量%の量で含まれる、請求項3または4に記載の方法。 【請求項6】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して0.50重量%~2.20重量%の量で含まれる、請求項5に記載の方法。 【請求項7】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して1.00重量%~2.20重量%の量で含まれる、請求項5または6に記載の方法。 【請求項8】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して1.20重量%~2.00重量%の量で含まれる、請求項5~7のいずれか一項に記載の方法。 【請求項9】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して1.20重量%~1.80重量%の量で含まれる、請求項5~8のいずれか一項に記載の方法。 【請求項10】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して1.40重量%~1.60重量%の量で含まれる、請求項5~9のいずれか一項に記載の方法。 【請求項11】 アルロースは、食品または飲料製品に食品または飲料製品の総重量に対して1.50重量%の量で含まれる、請求項5~10のいずれか一項に記載の方法。 【請求項12】 前記香味は、甘い香味である、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。 【請求項13】 前記甘い香味は、甘いアロマティック香味である、請求項12に記載の方法。 【請求項14】 前記甘いアロマティック香味は、鼻後方臭によって主にまたは専ら知覚される、請求項13に記載の方法。 【請求項15】 前記甘いアロマティック香味は、キャラメル香味、メープル香味、シュガー香味及び綿菓子香味からなる群で選択される、請求項13または14に記載の方法。 【請求項16】 前記甘いアロマティック香味は、キャラメル香味及び綿菓子香味からなる群から選択される、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。 【請求項17】 前記キャラメル香味は、塩漬けキャラメル香味である、請求項16に記載の方法。 【請求項18】 前記方法が、飲料製品の香味を改質または増強させる方法である、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。 【請求項19】 請求項1~18のいずれか一項に記載の方法におけるアルロースの使用。」 (ウ)対比・判断 本件補正発明1~19と、同日出願発明1~19を対比すると、それぞれの発明特定事項が同じである。また、それらの技術的意味を異なって理解すべき理由もない。 したがって、本件補正発明1~19と、同日出願発明1~19は同一である。 (エ)小括 以上のとおり、本件補正発明1~19と同日出願発明1~19は、同一であるから、本件補正発明1~19は、同日出願発明1~19と同一であるから、特許法第39条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。 よって、本件補正発明1~19は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものではない。 (3)むすび 上記(2)のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項で準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。 よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。 第3 本件発明について 1 本件発明 以上のとおり、本件補正は却下されたため、本件の請求項1~34に係る発明は、令和 4年 2月28日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲のとおりであると認められるところ、その請求項20に係る発明(以下、「本件発明20」という。)は、上記第2[理由]1(2)に記載したとおりである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は、令和 3年 9月30日付け拒絶理由通知書に記載した理由1、2であり、その概要は以下のとおりである。 (1)(新規性)この出願の請求項20~22、30~32に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法29条1項3号に該当し、特許を受けることができない。 (2)(進歩性)この出願の請求項20~32に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献1:特開2014-36645号公報 3 引用文献1の記載事項等 引用文献1の記載事項及び引用発明1は、前記第2の2(2)ア(イ)に記載したとおりのものである。 4 対比、判断 本件発明20は、本件補正発明20の発明特定事項を実質的に全て含み、かつ、「香味剤」の択一的記載の選択肢として「甘い香味、甘い香り、」「を付与または付与する」「香味剤」をさらに備えるものである。 そうすると、本件発明20は、上記第2の2(2)ア(ウ)で述べたとおり、引用発明1と同一である。 また、本件補正発明20では特定されていなかった、本件発明20における「甘い香味、甘い香り、」「を付与または付与する」「香味剤」についても、引用発明1の「カラメルソース」が相当することは自明である。 5 むすび 以上のとおり、本件発明20は、引用文献1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができない。 また、本件発明20は、引用文献1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2022-017911

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決1件(テート アンド ライル ソリューションズ ユーエスエー エルエルシー、テート アンド ライル テクノロジー リミテッド)
  • 2019-700570異議申立 / 2019-10-23 / 維持改善された甘味料
    同じ当事者: テート アンド ライル テクノロジー リミテッド
同じ論点・分野の審決(審決分類)1,060件(113・A23L、121・A23L、4・A23L)
  • 2024-007926拒絶査定不服審判 / 2024-09-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)加工食品
    共通の審決分類: 113・A23L、121・A23L、4・A23L
  • 2021-012303拒絶査定不服審判 / 2022-01-24 / 原査定取消(特許/登録すべき)容器詰調味用組成物及びその使用並びに容器詰加工食品
    共通の審決分類: 113・A23L、121・A23L、4・A23L
  • 2020-002875拒絶査定不服審判 / 2021-06-11 / 原査定取消(特許/登録すべき)プシコースを含有するシロップ組成物、及びこれを含む食品
    共通の審決分類: 113・A23L、121・A23L、4・A23L
  • 2018-015755拒絶査定不服審判 / 2020-06-01 / 原査定取消(特許/登録すべき)レバウディオサイドBを含有するステビアブレンド
    共通の審決分類: 113・A23L、121・A23L、4・A23L
  • 2017-004569拒絶査定不服審判 / 2018-05-02 / 原査定取消(特許/登録すべき)クロロゲン酸を含む味覚改変剤
    共通の審決分類: 113・A23L、121・A23L、4・A23L

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存