2022-017624
ウェブブラウザの表示方法およびこれを用いる端末装置
- 審判番号
- 2022-017624
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-210440外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年11月02日
- 審決日
- 2023年08月07日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ネイバー コーポレーション
- 【請求人代理人】伊東 忠重
- 【請求人代理人】伊東 忠彦
- 【請求人代理人】宮崎 修
- 分類
- P18 .121-WY (G06F) / P18 .538-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第4号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 16項目
第1 手続の経緯
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本願は、令和2年12月18日(パリ条約による優先権主張2019年12月20日 韓国)の出願であって、その手続の経緯は次のとおりである。
第2 原査定の概要
原査定(令和4年7月28日付け拒絶査定)の概要は、次のとおりである。
本願請求項1~5,9~13に係る発明は、以下の引用文献1,2,4に記載された発明に基づいて(当審注: 引用文献1,2は、いずれか一方のみが主たる引用文献として排他的に引用されている。以下同様。)、本願請求項6に係る発明は、以下の引用文献1~4に記載された発明に基づいて、本願請求項7に係る発明は、以下の引用文献1~5に記載された発明に基づいて、本願請求項8に係る発明は、以下の引用文献1,2,4,6に記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
第3 本願発明
本願請求項1~12に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明12」という。)は、令和5年7月3日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~12に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1,10,12は次のとおりの発明である。
「【請求項1】第1表示領域および第2表示領域を含む端末装置のウェブブラウザの表示方法であって、前記端末装置の制御部が、ウェブブラウザを実行して、ウェブコンテンツを第1表示領域内に表示するステップ、続きを表示(全14行)ユーザから前記ウェブコンテンツに対する拡大要請の入力を受けるステップ、および前記拡大要請に対応して、前記ウェブコンテンツを前記第2表示領域に拡大して表示するステップを含む、前記拡大して表示するステップは、前記第1表示領域内に拡大対象領域を表示し、前記拡大対象領域を前記第2表示領域内に拡大して表示し、前記拡大して表示するステップは、ユーザが前記第1表示領域中の前記拡大対象領域の外部から拡大または縮小の入力を印加すれば、前記ウェブコンテンツを前記第1表示領域内で拡大または縮小し、ユーザが前記拡大対象領域の内部で拡大または縮小の入力を印加すれば、前記拡大対象領域の大きさを拡大または縮小すし、前記拡大して表示するステップは、前記拡大対象領域および第2表示領域のいずれか一つに表示された前記ウェブコンテンツに対する一部領域の選択が実行されれば、前記拡大対象領域および第2表示領域内に同一に前記選択が反映されて表示されることを特徴とする、端末装置のウェブブラウザの表示方法。」
「【請求項10】前記拡大して表示するステップは、前記第1表示領域内に複数のタッチ入力が同時に入力されれば、前記複数のタッチ入力のうち少なくとも二つのタッチ入力を選択し、前記選択されたタッチ入力間の領域を前記拡大対象領域に特定することを特徴とする、請求項9に記載の端末装置のウェブブラウザの表示方法。」
「【請求項12】第1表示領域および第2表示領域を含む表示部、前記第1表示領域および第2表示領域に対応して位置し、ユーザが印加するタッチ入力を検知するタッチパネル部、およびウェブブラウザを実行してウェブコンテンツを前記第1表示領域内に表示し、ユーザから前記ウェブコンテンツに対する拡大要請の入力を受ければ、前記ウェブコンテンツを前記第2表示領域に拡大して表示するように制御する制御部続きを表示(全11行)を含み前記制御部は、前記第1表示領域内に拡大対象領域を表示し、前記拡大対象領域を前記第2表示領域内に拡大して表示し、ユーザが前記第1表示領域中の前記拡大対象領域の外部から拡大または縮小の入力を印加すれば、前記ウェブコンテンツを前記第1表示領域内で拡大または縮小し、ユーザが前記拡大対象領域の内部で拡大または縮小の入力を印加すれば、前記拡大対象領域の大きさを拡大または縮小し、前記制御部は、前記拡大対象領域および第2表示領域のいずれか一つに表示された前記ウェブコンテンツに対する一部領域の選択が実行されれば、前記拡大対象領域および第2表示領域内に同一に前記選択が反映されて表示する、端末装置。」
なお、本願発明2~9は、本願発明1を減縮した発明であり、本願発明11は、本願発明1~10のいずれかを引用する「コンピュータプログラム」の発明である。
第4 引用文献の記載、引用発明等
1 引用文献1、引用発明
(1)原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献1には、図面とともに、次の記載がある(下線は当審による。以下同様。)。
「【0018】図1は、本実施形態に係る携帯端末表示システム100を説明する概観図である。図1に示す通り、携帯端末表示システム100は、携帯端末装置1と、管理装置3と、複数の通信基地局5と、複数のパーソナルコンピュータ7とを備える。管理装置3はネットワークを介して通信基地局5と接続されている。携帯端末装置1は、複数の通信基地局5のうち一の通信基地局51と無線通信を行う。また、携帯端末装置1は、パーソナルコンピュータ7と無線通信を行う。携帯端末装置1は、通信基地局5あるいはパーソナルコンピュータ7と無線通信して、ネットワークを介して接続される管理装置3と通信する。【0019】続きを表示(全22行)次に、図1と図2を用いて、携帯端末装置1について詳細に説明する。図2は、携帯端末装置1の概略図を示す。携帯端末装置1は、第1表示部11と、第2表示部12と、端末制御部13と、操作キー14と、タッチパネル15と、電源部16と、端末通信部17と、端末記憶部18と、タイマ19とを備える。第1表示部11および第2表示部12は、例えば液晶表示装置であって、それぞれ異なる装置で構成される。また、第1表示部11および第2表示部12は、それぞれ異なる表示画面を備え、表示対象である画像データに基づく画像を、それぞれの表示画面に表示する。端末制御部13は、端末通信部17が受信した情報を解析して、解析結果に基づき当該受信した情報が表わす内容を表示する表示部として第1表示部11および第2表示部12のうち少なくともいずれか一方を判断する解析制御機能と、当該解析制御機能の判断結果に基づき表示対象である画像データを第1表示部11および第2表示部12に表示させる表示制御機能を備える。なお、この解析制御機能と表示制御機能は、端末制御部13のブラウザによって実現されるものであり、詳細について後述する。【0020】操作キー14は、ユーザからの操作入力を受け付けるボタンであって、ユーザのボタン操作に応じた操作情報を端末制御部13に出力する。タッチパッド15は、第1表示部11の上面に設けられており、第1表示部11の画面に表示されている画像に対応するユーザの操作入力を受け付ける。例えば、タッチパッド15は、ユーザが操作する操作ペンから圧力を受けることにより、ユーザからの操作入力を受け付け、操作ペンが接した画面上の位置を検出し、端末制御部13に出力する。端末制御部13は、タッチパッド15によって検出された情報に基づき、第1表示部11に表示している画像を参照して、ユーザからの操作入力の内容を判断する。なお、操作キー14とタッチパッド15を合わせて、操作部とする。また、タッチパッド15は、第1表示部11の画面に応じたユーザからの操作入力を受け付けるものであればよく、第1表示部11でなく第2表示部12に設けられている構成であってもよい。【0021】電源部16は、電池に充電されている電力を端末制御部13を介して、携帯端末装置1の各構成部に供給する。端末通信部17は、通信基地局5あるいはパーソナルコンピュータ7と無線通信を行う。端末記憶部18は、端末制御部13に解析制御機能および表示制御機能を実現させるためのプログラムを記憶する。また、端末記憶部18は、端末通信部17を介して受信した画像データを一次的に記憶する。タイマ19は、第1表示部11および第2表示部12が表示する画像データ毎に、表示を開始した時点からの時間を計時する。【0022】管理装置3は、管理制御部31と、管理通信部32と、管理操作部33と、管理記憶部34とを備える。管理制御部31は、管理通信部32を介して通信基地局5あるいはパーソナルコンピュータから受信した情報に基づき、管理記憶部34を参照して、管理記憶部34に記憶されている出力情報(例えば、HTMLファイル)を読み出す。また、管理制御部31は、通信基地局5あるいはパーソナルコンピュータ7から受信した情報に基づき、当該情報を送信した携帯端末装置1に対して読み出したHTMLファイルを送信する。なお、本実施の形態では、管理制御部31がHTMLファイルを送信する例を用いて説明するが、本発明はこれに限られず、例えば、javascriptの言語によって記載されたファイルであってもよい。【0023】また、管理制御部31は、携帯端末装置1から検索キーを受信した場合、管理記憶部34に記憶されている情報を参照して、検索キーに基づく検索を行う。管理制御部31は、前記検索により検索結果を得た場合、当該検索結果に基づき、携帯端末装置1のブラウザが表示可能な“検索結果を表わす画像データ”をHTMLで作成し、管理通信部32を介して携帯端末装置1に送信する。ここで、管理制御部31は、電子チラシの検索を行い、検索結果として得られた電子チラシの“電子チラシ画像データ”を縮小した画像を表示するHTMLファイルを作成する。」
「【0043】ここで、携帯端末装置1の拡大表示の切替機能について説明する。図10は、電子チラシの一部を拡大して第2表示部12に表示している状態を示す概略図である。図11は、図10に示す表示状態を表示部ごとに入れ替えた状態を示す概略図である。図8、9に示す通り、検索結果の中から、一の電子チラシの全体を拡大して第1表示部11に表示している状態において、第1表示部11の画面上の「拡大ボタン」111が操作ペン等で押下されると、端末制御部13は、当該電子チラシの一部を拡大して表示する操作入力を受け付ける。これにより、端末制御部13は、図10に示すように、電子チラシの全体を表示している第1表示部11の画面上において、拡大エリア(枠状のアイコンで指定された領域)113に対応する電子チラシの一部を第2表示部12に拡大して表示する。ここでは、第2表示部12に表示されている拡大エリア113の画像サイズは、第1表示部11に全体が表示されている電子チラシの画像サイズと同じである。この拡大エリア113は、ユーザが操作ペンを第2表示部12の上で移動させることにより、指定位置が変更される。このため、ユーザは容易に、電子チラシの全体から拡大エリア113を指定することができる。また当該電子チラシの一部を拡大する方法としては、上記内容に限られず、第1表示部11に画面表示されている電子チラシの拡大を所望するエリアを操作ペン等で押下を繰り返すことにより設定された定倍率で拡大表示が繰り返され、最大倍率で表示された後は定倍率で縮小表示される構成であってもよい。」
「【図10】[図:0001401426000001.jpg]」
(2)段落【0043】は、「携帯端末表示システム100」(段落【0018】)における「携帯端末装置1の拡大表示」の方法を記載したものといえる。
(3)上記(1)、(2)から、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「携帯端末装置1が、ネットワークを介して接続される管理装置3と通信し、携帯端末装置1が、第1表示部11と、第2表示部12と、端末制御部13を備え、管理装置3が、管理制御部31を備え、管理制御部31が、携帯端末装置1から検索キーを受信した場合、検索キーに基づく検索を行い、前記検索により検索結果を得た場合、当該検索結果に基づき、携帯端末装置1のブラウザが表示可能な“検索結果を表わす画像データ”をHTMLで作成し、管理通信部32を介して携帯端末装置1に送信し、ここで、管理制御部31は、電子チラシの検索を行い、検索結果として得られた電子チラシの“電子チラシ画像データ”を縮小した画像を表示するHTMLファイルを作成する、携帯端末表示システム100における携帯端末装置1の拡大表示方法であって、検索結果の中から、一の電子チラシの全体を拡大して第1表示部11に表示している状態において、第1表示部11の画面上の「拡大ボタン」111が操作ペン等で押下されると、端末制御部13は、当該電子チラシの一部を拡大して表示する操作入力を受け付け、これにより、端末制御部13は、電子チラシの全体を表示している第1表示部11の画面上において、拡大エリア(枠状のアイコンで指定された領域)113に対応する電子チラシの一部を第2表示部12に拡大して表示する、拡大表示方法。」
2 引用文献2
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献2には、図面とともに、次の記載がある。
「【0022】[1-2.実施の形態の具体例][1-2-1.携帯端末の外観構成]次いで、図2を用いて、上述した表示制御装置1の具体例である携帯端末10の外観構成について説明する。携帯端末10は、略扁平矩形状の第1筐体11と第2筐体12とが、ヒンジ部13A及び13Bを介して開閉自在に連結され、全体として片手で把持し得る程度の大きさに形成されている。【0023】第1筐体11の前面11Aの中央部には、長方形状の第1タッチスクリーン14が設けられている。また第2筐体12の前面12Aの中央部にも、第1タッチスクリーン14と同形状、同サイズでなる第2タッチスクリーン15が設けられている。」
「【0159】また、制御部20は、例えば、第1液晶パネル14Aに、Webブラウザを起動するための起動命令が割り当てられた指示項目を有する画像を表示した状態で、その指示項目がタップ操作により指示されると、起動命令が入力されたと認識する。【0160】この場合、図6に示すように、制御部20は、起動命令の入力に応じてWebブラウザを起動して、第2液晶パネル15Aから第1液晶パネル14Aに亘ってWebブラウザ画像30を表示する。【0161】すなわち、制御部20は、この際、第2液晶パネル15A及び第1液晶パネル14Aの両方の表示面をあたかも1つの表示面と見なして、これら表示面にWebブラウザ画像30を表示する。」
「【0178】[1-2-3.近接操作に応じた表示制御処理]ところで、第1タッチパネル14Bの第1操作面や第2タッチパネル15Bの第2操作面に対して行われる近接操作としては、当該第1操作面や第2操作面に操作体を、ほとんど第1操作面上や第2操作面上を移動させずに近接させたままにするような操作がある。【0179】続きを表示(全13行)因みに、以下の説明では、第1操作面や第2操作面に操作体を、ほとんど第1操作面上や第2操作面上を移動させずに近接させたままにするような操作を、特に近接継続操作とも呼ぶ。【0180】この近接継続操作は、第1液晶パネル14Aや第2液晶パネル15Aに画像を表示している際、当該画像の一部を拡大対象部分として、その拡大対象部分を任意の拡大率で拡大して表示するために行われる操作である。【0181】ここで、制御部20は、上述のように第1操作面や第2操作面において一箇所にだけ操作体が近接されると、近接領域を1個だけ検出し、第1操作面や第2操作面において複数箇所にそれぞれ操作体が近接されると、1度に複数の近接領域を検出することができる。【0182】よって近接継続操作は、その近接継続操作により検出される近接領域の大きさ、近接領域の個数、複数の近接領域の位置関係等により、所望の指示領域を指示し得るようになされている。【0183】そして近接継続操作は、その指示領域に基づき、さらに画像の一部である拡大対象部分を大まかに指示すると共に、当該拡大対象部分の拡大率も任意に指示し得るようになされている。」
「【0230】図7に示すように、実際に制御部20は、近接継続操作による近接領域CA2が1個であると、例えば、その近接領域CA2において最も上寄りの端CA21、最も下寄りの端CA22、最も左寄りの端CA23、最も右寄りの端CA24を検出する。【0231】そして制御部20は、その近接領域CA2において検出した上下左右の端CA21、CA22、CA23、CA24に各辺が接して当該近接領域CA2を含む四角形の領域を、指示領域IA1として検出する。」
「【0249】これにより制御部20は、不揮発性メモリ21から、このように指示領域IA1、IA2の面積に基づいて検索した拡大対象部分情報SZ及び拡大率情報ERを読み出す。【0250】これに加えて制御部20は、このとき指示領域IA1、IA2の中心位置を、画素位置の座標として検出する。続きを表示(全14行)【0251】また図11(A)及び(B)に示すように、制御部20は、このとき第1液晶パネル14Aに表示中の画像35、36を取り込む。【0252】さらに制御部20は、その画像35、36において指示領域IA1、IA2の中心位置CP1、CP2と対応する位置に、検索した拡大対象部分情報SZが示す枠の中心位置を合わせるようにして、当該画像35、36に、その枠を重ねる。【0253】このようにして制御部20は、第1液晶パネル14Aに表示中の画像35、36において、検索した拡大対象部分情報SZが示す枠で囲まれた部分を、当該画像35、36の一部である拡大対象部分PE1、PE2として特定する。【0254】また制御部20は、その画像35、36から、特定した拡大対象部分PE1、PE2を切り出すと共に、当該切り出した拡大対象部分PE1、PE2を、検索した拡大率情報ERが示す拡大率で拡大する。【0255】そして図12及び図13に示すように、制御部20は、その拡大対象部分PE1、PE2を拡大して得られた拡大画像40、41を、今まで第2液晶パネル15Aに表示していた画像に替えて、当該第2液晶パネル15Aの表示面全体に表示する。」
「【図7】[図:0001401426000002.jpg]」
「【図11】[図:0001401426000003.jpg]」
「【図12】[図:0001401426000004.jpg]」
3 引用文献3
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献3には、図面とともに、次の記載がある。
「【0021】[1-2.地図情報変更操作]次に、この情報処理装置1での地図情報変更操作について、詳しく説明する。CPU11は、ユーザ操作により地図情報を表示するアプリケーションを起動するよう指示されると、不揮発性メモリ12から地図情報データを読み出す。そしてCPU11は、地図情報データに基づいて、任意の地域の地図情報を表示する地図画面20(図3)をLCD3Aに表示させる。【0022】CPU11は、タッチパネル3Bに対するユーザ操作に応じて、地図画面20に表示させる地図情報をスクロールさせたり、地図情報の縮尺など地図情報の詳細度を変更させたりするようになされている。」
「【0055】ところでCPU11は、ユーザ操作に応じて地図情報の詳細度の変更やスクロールを行うとき、図5に示すように、地図画面20の左上に、地図情報表示領域21に表示する地図情報がどの範囲の地域であるかを表示するオーバービュー表示領域22を設ける。そしてCPU11は、オーバービュー表示領域22に、縮尺の低いオーバービュー用の地図画像POを表示させると共に、地図情報の表示範囲を示す表示範囲枠SAを表示させる。【0056】CPU11は、ユーザ操作に応じて地図情報の詳細度の変更やスクロールを行い、地図情報表示領域21に表示させる地図情報の表示範囲が変化すると、その変化に合わせて、表示範囲枠SAを移動させたり、その大きさを変化させたりする。そしてCPU11は地図情報の詳細度の変更又は地図情報のスクロールが終了すると、所定時間後(例えば3秒後)にオーバービュー表示領域22の表示を消す。」
「【図5】[図:0001401426000005.jpg]」
4 引用文献4
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献4には、図面とともに、次の記載がある。
「【0094】ステップS41では、拡大画面出力部27および表示部12が、ユーザが押下した座標(x,y)を中心とする位置に、例えば図9、図10に示すような矩形の拡大対象枠101を表示する。また、上記の処理によって決定された座標(X,Y)を中心とする位置に、例えば図9、図10に示すような矩形の拡大表示領域102を表示し、拡大表示領域102の中に、例えば図10の表示画面100aに示すように拡大画像を可視表示する。拡大画像とは、拡大対象枠101の内側に含まれる矩形の領域全体の可視情報(文字列等の画像)を拡大率Rに従って拡大した結果である。」
「【0148】表示画面100aの中に表示された拡大表示領域102aの内側の位置でユーザの指103を移動(ドラッグ)すると、図6で説明した拡大画面リサイズ制御処理を実施する。例えば、図16に示す表示画面100aのように、表示画面100a中に表示されている拡大表示領域102aの範囲内を指103で押下しながら、この指103の位置を表示画面100bのように右側に向かって移動(ドラッグ)すると、指103で押下した位置の座標が拡大表示領域102aの輪郭の右辺に近づく。そして、指103の座標と拡大表示領域102aの右辺の座標との距離が拡大閾値e以下になると、図16に示す表示画面100bのように、拡大表示領域102bの右辺も指103の位置の変化に伴って移動し、拡大表示領域102bの左辺の位置は変化しないので拡大表示領域102bのサイズ(この場合は図9のWに対応)が自動的に拡大される。また、拡大表示領域102bのサイズの拡大に伴って、拡大対象の領域およびそれを囲む拡大対象枠101bのサイズも拡大されるので、図16の表示画面100bに示されているように、拡大表示領域102bの内側にはより多くの情報が拡大されて表示される。なお、拡大表示領域102bのサイズを調整する代わりに、拡大表示領域102bの位置(表示座標:X、Y)を調整しても良い。」
「【図10】[図:0001401426000006.jpg]」
「【図16】[図:0001401426000007.jpg]」
5 引用文献5
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献5には、図面とともに、次の記載がある。
「【0063】[第2の表示領域における操作による表示制御]まず、図15および図16に基づいて、第2の表示領域220における操作による表示制御について説明する。なお、図15および図16は、本実施形態にかかる第2の表示領域220における操作による表示制御方法を示す説明図である。【0064】上述したように、表示制御装置100による表示制御方法では、コンテンツのリストが表示される第1の表示領域210において、リストからコンテンツを選択する操作と、第2の表示領域220に表示されたコンテンツの表示内容の操作を行うことができる。これにより、操作体を表示領域間で頻繁に移動させることがなく、操作性を向上させることができる。ここで、第2の表示領域220もタッチパネル110であることから、第2の表示領域220において操作体を動作させることにより、第2の表示領域220に表示されたコンテンツの内容を操作することも可能である。【0065】例えば、図15に示すように、ユーザが指Fをコンテンツの内容322bが表示された第2の表示領域220に接触させて、上方向にドラッグしたとする。そうすると、図16に示すように、第2の表示領域220に表示されたコンテンツの内容322bは、詳細表示制御部150によって上方向にスクロールされる。このとき、一覧表示制御部140は、第2の表示領域220に表示されている部分にスポット213が当たるように、第2の表示領域220に表示されたコンテンツに対応するサムネイル312bをスクロールさせる。このように、第2の表示領域220における操作によって第1の表示領域210の表示内容も連動して変更させることにより、表示領域間において操作体を移動させる動作が低減し、操作性を向上させることができる。」
「【図15】[図:0001401426000008.jpg]」
「【図16】[図:0001401426000009.jpg]」
6 引用文献6
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献6には、図面とともに、次の記載がある。
「【0011】【発明の実施の形態】図1はこの発明の一実施形態を示したものであり、この発明のプログラムをパソコン上で作動させたときの画面を示している。画面上にはメニューバー1と、画像を描くための描画ウインドウ2と、ツールボックス3と、プレビューウインドウ4と、複数の設定ウインドウ5~10と、が表示されるようにしている。【0012】上記メニューバー1には、「ファイル」「編集」「選択範囲」「フィルタ」「イベント」「表示」「ウインドウ」「ヘルプ」などの大メニュー項目が表示され、この大メニュー項目を選択することによって図示しない中メニュー項目が表示されるようになる。さらに、この中メニュー項目を選択すると小メニュー項目を選択することができる。ただし、メニューによっては、小メニュー項目がなく、中メニュー項目までとなっている場合もある。【0013】そして、上記メニュー項目を選択することによって、このプログラムで扱うすべての機能を選択することができるようにしている。なお、このメニューバー1のメニュー項目は従来と同様に、文字で表示されるようにしている。【0014】上記描画ウインドウ2には、ユーザーが様々なツールで描いたイラスト等が表示されるようにしている。上記ツールボックス3には、様々なツールがそのツールの特徴を表すようなイラストで表示されている。例えば、筆の描画ツールの場合には筆を表すイラストで表示され、塗りつぶしのツールの場合には、バケツを表すイラストで表示されている。上記のように表示されたツールボックス3には、上記のほかに、レイヤ移動ツール、図形描画ツール、範囲選択ツール、グラデーションツール、文字描画ツール、文字選択ツール、トリミングツール、表示回転ツール、表示移動ツール、拡大表示ツール、縮小表示ツールなどが含まれる。そして、各ツールが、それぞれそのツールの特徴を表すイラストで表示されている。【0015】また、上記プレビューウインドウ4では、描画ウインドウ2に描かれたイラストのプレビューを表示する。したがって、描画ウインドウの一部を拡大して作業している場合でも、その全体を確認することができる。」
「【0024】さらに、上記描画ウインドウ2に下書きをすると、この下書きのプレビューがプレビューウインドウ4に表示される。したがって、描画ウインドウ2を拡大表示している場合でも、この描画ウインドウ2に書かれた全体をプレビューウインドウ4で確認することができ、常に全体との関係を見ながら書き進めることができる。」
「【図1】[図:0001401426000010.jpg]」
第5 対比・判断
1 引用発明との対比、判断
(1)本願発明1について
ア 対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
(ア)引用発明の「携帯端末装置1」、「第1表示部11」、「第2表示部12」は、それぞれ、本願発明1の「端末装置」、「第1表示領域」、「第2表示領域」に相当する。
また、引用発明において、「携帯端末装置1のブラウザ」は、「携帯端末装置1」と「ネットワークを介して接続される管理装置3」が備える「管理制御部31」が「携帯端末装置1から検索キーを受信した場合」に「HTMLで作成」する、「“検索結果を表わす画像データ”」を「表示可能」なものであるから、ウェブブラウザであるといえる。
よって、引用発明の「第1表示部11と、第2表示部12と」を「備え」る「携帯端末装置1」の「拡大表示方法」は、後述する相違点を除き、本願発明1の「第1表示領域および第2表示領域を含む端末装置のウェブブラウザの表示方法」に相当する。
(イ)引用発明における「一の電子チラシの全体を拡大して第1表示部11に表示」することは、「携帯端末装置1」が「備え」る「端末制御部13」が、上記(ア)のウェブブラウザを実行することでなされることが明らかであり、引用発明の「端末制御部13」、「電子チラシ」は、それぞれ、本願発明1の「制御部」、「ウェブコンテンツ」に相当する。
この点について、上記(ア)で検討した点を踏まえると、引用発明は、本願発明1の
「前記端末装置の制御部が、ウェブブラウザを実行して、ウェブコンテンツを第1表示領域内に表示するステップ」
に相当する構成を備えている。
(ウ)引用発明の「第1表示部11の画面上の「拡大ボタン」111が操作ペン等で押下されると、端末制御部13は、当該電子チラシの一部を拡大して表示する操作入力を受け付け、これにより、端末制御部13は、電子チラシの全体を表示している第1表示部11の画面上において、拡大エリア(枠状のアイコンで指定された領域)113に対応する電子チラシの一部を第2表示部12に拡大して表示する」ることは、「端末制御部13」が、「携帯端末装置1」のユーザから「電子チラシ」に対する「拡大して表示する操作入力」を受け、その「操作」に対応して、「電子チラシ」を「第2表示部12に拡大して表示する」ことであるといえる。
そして、引用発明の「拡大して表示する操作入力」は、本願発明1の「拡大要請の入力」に相当する。
この点について、上記(ア)、(イ)を踏まえると、引用発明は、本願発明1の
「前記端末装置の制御部」が、
「ユーザから前記ウェブコンテンツに対する拡大要請の入力を受けるステップ、および前記拡大要請に対応して、前記ウェブコンテンツを前記第2表示領域に拡大して表示するステップ」
に相当する構成を備えている。
イ 一致点、相違点
上記アから、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「第1表示領域および第2表示領域を含む端末装置のウェブブラウザの表示方法であって、前記端末装置の制御部が、ウェブブラウザを実行して、ウェブコンテンツを第1表示領域内に表示するステップ、ユーザから前記ウェブコンテンツに対する拡大要請の入力を受けるステップ、および前記拡大要請に対応して、前記ウェブコンテンツを前記第2表示領域に拡大して表示するステップを含む、端末装置のウェブブラウザの表示方法。」
(相違点1)
本願発明1の「前記拡大して表示するステップ」は、「前記第1表示領域内に拡大対象領域を表示し、前記拡大対象領域を前記第2表示領域内に拡大して表示」するのに対して、引用発明の「電子チラシの一部を第2表示部12に拡大して表示する」ステップは、そのような動作を行うことが特定されるものではない点。
(相違点2)
本願発明1の「前記拡大して表示するステップ」は、「ユーザが前記第1表示領域中の前記拡大対象領域の外部から拡大または縮小の入力を印加すれば、前記ウェブコンテンツを前記第1表示領域内で拡大または縮小し、ユーザが前記拡大対象領域の内部で拡大または縮小の入力を印加すれば、前記拡大対象領域の大きさを拡大または縮小」するのに対して、引用発明の「電子チラシの一部を第2表示部12に拡大して表示する」ステップは、そのような動作を行うことが特定されるものではない点。
(相違点3)
本願発明1の「前記拡大して表示するステップ」は、「前記拡大対象領域および第2表示領域のいずれか一つに表示された前記ウェブコンテンツに対する一部領域の選択が実行されれば、前記拡大対象領域および第2表示領域内に同一に前記選択が反映されて表示される」のに対して、引用発明の「電子チラシの一部を第2表示部12に拡大して表示する」ステップは、そのような動作を行うことが特定されるものではない点。
ウ 判断
事案に鑑みて、相違点2について先に検討する。
ユーザが表示領域中の拡大対象領域の外部から拡大または縮小の入力を印加すれば、表示領域に表示されたコンテンツを前記表示領域内で拡大または縮小し、ユーザが前記拡大対象領域の内部で拡大または縮小の入力を印加すれば、前記拡大対象領域の大きさを拡大または縮小することは、引用文献1~6のいずれにも記載されておらず、本願の優先日前において周知技術であったともいえない。
引用文献4には、上記第4の4のとおりの記載があり、特に、段落【0148】には、「表示画面100a中に表示されている拡大表示領域102aの範囲内を指103で押下しながら、この指103の位置を表示画面100bのように右側に向かって移動(ドラッグ)すると、拡大表示領域102bのサイズが自動的に拡大され、また、拡大表示領域102bのサイズの拡大に伴って、拡大対象の領域およびそれを囲む拡大対象枠101bのサイズも拡大される」ことが記載されていると認められるが、段落【0094】の記載によれば、「拡大表示領域102b」は、その中に、「拡大対象枠101b」の内側に含まれる矩形の領域全体の可視情報を拡大した結果である、拡大画像を可視表示する領域であるから、本願発明1の「拡大対象領域」に対応するものではない(「拡大対象枠101b」がこれに対応する。)。
そうすると、引用文献4は、少なくとも本願発明1の「ユーザが前記拡大対象領域の内部で拡大または縮小の入力を印加すれば、前記拡大対象領域の大きさを拡大または縮小」することに相当する構成を開示するものとはいえない。
エ よって、他の相違点について検討するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明及び引用文献2~6に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
(2)本願発明2~12について
本願発明2~10は、本願発明1を減縮した発明であり、本願発明11は、本願発明1~10のいずれかを引用する「コンピュータプログラム」の発明であり、本願発明12は、本願発明1に概ね対応する「端末装置」の発明であって、いずれも相違点2に係る技術的事項を有している。
そうすると、本願発明2~12も、本願発明1と同様に、当業者であっても、引用発明及び引用文献2~6に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2 引用文献2に記載された発明との対比・判断
上記1(1)ウのとおり、ユーザが表示領域中の拡大対象領域の外部から拡大または縮小の入力を印加すれば、表示領域に表示されたコンテンツを前記表示領域内で拡大または縮小し、ユーザが前記拡大対象領域の内部で拡大または縮小の入力を印加すれば、前記拡大対象領域の大きさを拡大または縮小することは、引用文献1~6のいずれにも記載されていないから、本願発明1~12のそれぞれと引用文献2に記載の発明とを対比した場合の相違点には、少なくとも相違点2と同様のものが含まれることとなる。そして、当該相違点については、上記1(1)ウで検討したことと同様のことがいえる。
よって、本願発明1~12は、当業者であっても、引用文献2に記載された発明及び引用文献1,3~6に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
第6 原査定についての判断
本願発明1~12は、相違点2に係る技術的事項を有するものであり、上記第5のとおり、引用文献1~6に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定を維持することはできない。
第7 当審拒絶理由について
当審が令和5年3月28日付けで通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。
この出願は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第4号に規定する要件を満たしていない。
請求項10は、先行する請求項のみを引用するものとして記載されていない。
よって、請求項10は、経済産業省令で定めるところにより記載されたものではない。
これに対して、令和5年7月3日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項10の記載は、請求項9を引用するものとされている。
よって、当審拒絶理由は解消した。
第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2022-017624