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特許拒絶査定不服審判

2022-017586

情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法

審判番号
2022-017586
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2021-009406外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年11月02日
審決日
2023年07月24日
公報発行日
2023年08月25日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G06F) / P18 .537-WY (G06F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2021- 9406「情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 5月13日出願公開、特開2021- 73592、請求項の数(13)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 19項目
理 由

第1 手続の経緯

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本願は、平成26年9月24日に出願した特願2014-193448号の一部を令和3年1月25日に新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和3年 2月22日 :手続補正書の提出
令和3年 3月 4日 :手続補正書の提出
令和4年 2月22日付け:拒絶理由通知書
令和4年 4月 4日 :意見書、手続補正書の提出
令和4年 8月 5日付け:拒絶査定(原査定)
令和4年11月 2日 :審判請求書の提出
令和5年 3月28日付け:拒絶理由(当審拒絶理由1)通知書
令和5年 5月29日 :意見書の提出
令和5年 6月19日付け:拒絶理由(最後)(当審拒絶理由2)通知書
令和5年 6月21日 :意見書、手続補正書の提出

第2 原査定の概要

原査定(令和4年8月5日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

本願請求項1-13に係る発明は、以下の引用文献A-Dに記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

<引用文献等一覧>

A.特開2004-344483号公報

B.特表2009-505209号公報(周知技術を示す文献)

C.特表2010-503910号公報(周知技術を示す文献)

D.特開2007-313168号公報(周知技術を示す文献)

第3 当審拒絶理由の概要

1 当審拒絶理由1

当審が令和5年3月28日付けで通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由1」という。)の概要は次のとおりである。

本願請求項1-3、11-13に係る発明は、以下の引用文献1、5(当審注:当審拒絶理由1における「引用文献等 1、4」との記載は、「引用文献等 1、5」の誤記であると認められる。)に記載された発明に基づいて、また、本願請求項4に係る発明は、以下の引用文献1、3、5に記載された発明に基づいて、さらに、本願請求項5に係る発明は、以下の引用文献1、2、5に記載された発明に基づいて、加えて、本願請求項6-10に係る発明は、以下の引用文献1-3、5に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

<引用文献等一覧>

1.特開2004-344483号公報(原査定時の引用文献A)

2.特表2009-505209号公報(周知技術を示す文献、原査定時の引用文献B)

3.特表2010-503910号公報(周知技術を示す文献、原査定時の引用文献C)

4.(欠番)

5.特表平10-503395号公報(当審において新たに引用した文献)

2 当審拒絶理由2

当審が令和5年6月19日付けで通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由2」という。)の概要は次のとおりである。

請求項1には「当該情報記憶媒体の向きに基づく攻撃効果が得られる方向に別の情報処理媒体が配置されている場合に、当該別の情報処理媒体に応じたキャラクタが当該攻撃効果を受ける」と記載されているが、「情報記憶媒体」と「情報処理媒体」との関係が不明確である(「情報処理媒体」は、「情報記憶媒体」の誤記ではないか。)。

また、請求項11-13にも同様の記載があるから、同様の理由が該当する。

さらに、請求項1を引用する請求項2-10にも同様の理由が該当する。

第4 本願発明

本願請求項1-13に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明13」という。)は、令和5年6月21日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1-13に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-13は以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
複数の情報記憶媒体および当該複数の情報記憶媒体と近距離無線通信を行う情報処理装置を含む情報処理システムであって、
前記複数の情報記憶媒体は、被検知部をそれぞれ備え、
前記情報処理装置は、
続きを表示(全68行)
少なくとも1つのアンテナコイルと、
前記アンテナコイル近傍に設けられた所定面に対する物体の接触位置を検出するタッチパネルと、
前記アンテナコイルを介して、前記情報記憶媒体それぞれと近距離無線通信を行うことによって、当該アンテナコイルに近接した当該情報記憶媒体から情報を読み出す情報取得部と、
前記被検知部が前記タッチパネルに接触する接触位置に基づいて、前記所定面に配置された前記情報記憶媒体それぞれの向きを検出する向き検出部と、
前記被検知部が前記タッチパネルに接触する接触位置に基づいて、前記所定面に配置された前記情報記憶媒体それぞれの配置位置を検出する位置検出部と、
前記情報記憶媒体から読み出された情報と当該情報記憶媒体の向きおよび配置位置とを用いて、所定の処理を行う情報処理部とを備え、
前記情報処理部は、前記複数の情報記憶媒体それぞれの配置位置および向きに基づいて、当該情報記憶媒体にそれぞれ応じたキャラクタの間において攻撃が行われ、当該情報記憶媒体の向きに基づく攻撃効果が得られる方向に別の情報記憶媒体が配置されている場合に、当該別の情報記憶媒体に応じたキャラクタが当該攻撃効果を受けるゲーム処理を前記所定の処理として行い、当該所定の処理に関する画像を生成して、当該画像を表示画面に表示する、情報処理システム。
【請求項2】
前記タッチパネルは、前記所定面に対する複数の接触位置を検出可能であり、
前記複数の情報記憶媒体は、それぞれ複数の前記被検知部を備え、
前記向き検知部は、前記情報記憶媒体がそれぞれ有する複数の前記被検知部それぞれが前記タッチパネルに接触する接触位置に基づいて、当該情報記憶媒体の向きを検出する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記向き検知部は、前記情報記憶媒体がそれぞれ有する複数の前記被検知部の組を検出し、当該組毎の前記タッチパネルに対する接触位置に基づいて、当該組の前記被検知部を有する情報記憶媒体の向きを検出する、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記タッチパネルは、光学式のタッチパネルであり、
前記被検知部は、前記情報記憶媒体が前記所定面に配置された際に当該所定面側に突出する突出部を有し、
前記向き検知部は、前記タッチパネルが検出した前記突出部との接触位置に基づいて、当該突出部が形成された前記情報記憶媒体の向きを検出する、請求項1乃至3の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記タッチパネルは、静電容量式のタッチパネルであり、
前記被検知部は、導電性であり、前記情報記憶媒体が前記所定面に配置された際に当該所定面側に設けられ、
前記向き検知部は、前記タッチパネルが検出した前記導電性の被検知部の位置に基づいて、当該被検知部を有する前記情報記憶媒体の向きを検出する、請求項1乃至3の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記所定面は、前記表示画面であり、
前記向き検出部は、前記表示画面上に配置された前記情報記憶媒体の向きを検出し、
前記位置検出部は、前記表示画面上に配置された前記情報記憶媒体の配置位置を検出する、請求項1乃至5の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記情報処理部は、前記情報記憶媒体の識別情報に応じた種類の画像を、当該情報記憶媒体の配置位置に基づいた位置に当該情報記憶媒体の向きに基づいた方向に向けて生成し、当該画像を表示画面に表示する、請求項1乃至6の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記情報記憶媒体は、前記キャラクタに対応するフィギュア型の外観を有し、
前記情報処理部は、前記情報記憶媒体から読み出された情報に基づいた前記フィギュアに対応するキャラクタの画像を表示画面に表示する、請求項1乃至7の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記情報処理部は、前記攻撃効果が得られる方向に前記別の情報記憶媒体が配置されていない場合、当該別の情報記憶媒体に応じたキャラクタを攻撃不可能とする、請求項1乃至8の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記情報処理部は、前記情報記憶媒体の向きおよび配置位置に基づいて、当該情報記憶媒体の配置位置から当該情報記憶媒体の前記攻撃効果が得られる方向に向かってオブジェクトを移動させるゲーム処理を行う、請求項1乃至9の何れか1つに記載の情報処理システム。
【請求項11】
複数の情報記憶媒体と近距離無線通信を行う情報処理装置であって、
前記複数の情報記憶媒体は、被検知部をそれぞれ備え、
少なくとも1つのアンテナコイルと、
前記アンテナコイル近傍に設けられた所定面に対する物体の接触位置を検出するタッチパネルと、
前記アンテナコイルを介して、前記情報記憶媒体それぞれと近距離無線通信を行うことによって、当該アンテナコイルに近接した当該情報記憶媒体から情報を読み出す情報取得部と、
前記被検知部が前記タッチパネルに接触する接触位置に基づいて、前記所定面に配置された前記情報記憶媒体それぞれの向きを検出する向き検出部と、
前記被検知部が前記タッチパネルに接触する接触位置に基づいて、前記所定面に配置された前記情報記憶媒体それぞれの配置位置を検出する位置検出部と、
前記情報記憶媒体から読み出された情報と当該情報記憶媒体の向きおよび配置位置とを用いて、所定の処理を行う情報処理部とを備え、
前記情報処理部は、前記複数の情報記憶媒体それぞれの配置位置および向きに基づいて、当該情報記憶媒体にそれぞれ応じたキャラクタの間において攻撃が行われ、当該情報記憶媒体の向きに基づく攻撃効果が得られる方向に別の情報記憶媒体が配置されている場合に、当該別の情報記憶媒体に応じたキャラクタが当該攻撃効果を受けるゲーム処理を前記所定の処理として行い、当該所定の処理に関する画像を生成して、当該画像を表示画面に表示する、情報処理装置。
【請求項12】
複数の情報記憶媒体と近距離無線通信を行う情報処理装置に含まれるコンピュータで実行される情報処理プログラムであって、
前記複数の情報記憶媒体は、被検知部をそれぞれ備え、
前記情報処理装置は、
少なくとも1つのアンテナコイルと、
前記アンテナコイル近傍に設けられた所定面に対する物体の接触位置を検出するタッチパネルとを有し、
前記コンピュータを、
前記アンテナコイルを介して、前記情報記憶媒体それぞれと近距離無線通信を行うことによって、当該アンテナコイルに近接した当該情報記憶媒体から情報を読み出す情報取得手段と、
前記被検知部が前記タッチパネルに接触する接触位置に基づいて、前記所定面に配置された前記情報記憶媒体それぞれの向きを検出する向き検出手段と、
前記被検知部が前記タッチパネルに接触する接触位置に基づいて、前記所定面に配置された前記情報記憶媒体それぞれの配置位置を検出する位置検出手段と、
前記情報記憶媒体から読み出された情報と当該情報記憶媒体の向きおよび配置位置とを用いて、所定の処理を行う情報処理手段として機能させ、
前記情報処理手段は、前記複数の情報記憶媒体それぞれの配置位置および向きに基づいて、当該情報記憶媒体にそれぞれ応じたキャラクタの間において攻撃が行われ、当該情報記憶媒体の向きに基づく攻撃効果が得られる方向に別の情報記憶媒体が配置されている場合に、当該別の情報記憶媒体に応じたキャラクタが当該攻撃効果を受けるゲーム処理を前記所定の処理として行い、当該所定の処理に関する画像を生成して、当該画像を表示画面に表示する、情報処理プログラム。
【請求項13】
複数の情報記憶媒体と近距離無線通信を行う情報処理方法であって、
前記複数の情報記憶媒体は、被検知部をそれぞれ備え、
少なくとも1つのアンテナコイルを介して、前記情報記憶媒体それぞれと近距離無線通信を行うことによって、当該アンテナコイルに近接した当該情報記憶媒体から情報を読み出す情報取得ステップと、
前記アンテナコイル近傍に設けられた所定面に対する物体の接触位置を検出するタッチパネルに前記被検知部が接触する接触位置に基づいて、当該所定面に配置された前記情報記憶媒体それぞれの向きを検出する向き検出ステップと、
前記被検知部が前記タッチパネルに接触する接触位置に基づいて、前記所定面に配置された前記情報記憶媒体それぞれの配置位置を検出する位置検出ステップと、
前記情報記憶媒体から読み出された情報と当該情報記憶媒体の向きおよび配置位置とを用いて、所定の処理を行う情報処理ステップとを含み、
前記情報処理ステップでは、前記複数の情報記憶媒体それぞれの配置位置および向きに基づいて、当該情報記憶媒体にそれぞれ応じたキャラクタの間において攻撃が行われ、当該情報記憶媒体の向きに基づく攻撃効果が得られる方向に別の情報記憶媒体が配置されている場合に、当該別の情報記憶媒体に応じたキャラクタが当該攻撃効果を受けるゲーム処理が前記所定の処理として行われ、当該所定の処理に関する画像が生成されて、当該画像が表示画面に表示される、情報処理方法。」

第5 引用文献、引用発明

1 引用文献1、引用発明

(1)引用文献1

当審拒絶理由1に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審で付した。以下同じ。)。

「【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2に開示されている技術は、RFIDリーダライタの通信エリアに被検出物であるゲーム用駒が載置された際に、当該ゲーム用駒を所持するプレーヤを識別することで、当該プレーヤの味方として、キャラクタ等のオブジェクトをゲーム空間に登場させるだけのものであった。また、特許文献1に開示されている技術は、デジタイザ上に載置された被検出物である複数の指示器を検出するとともに、各指示器の向きや裏表を検出して、ゲームを進行するものであり、指示器の組合せに応じた処理が行われるものではなかった。本発明の課題は、載置された複数の被検出物の組合せに応じて、ゲーム空間中に登場させたキャラクタの動作を制御するゲームを提供することを目的とする。」
「【0037】
【発明の実施の形態】
本実施の形態は、プレーヤの判断によりストーリーが展開するRPG(ロールプレイングゲーム)と呼ばれるゲームを実行するゲーム装置に関する実施形態であり、より具体的には、本発明を、RPGにおける戦闘シーンに適用した場合の実施形態である。以下、図を参照して本発明を適用したゲーム装置について詳細に説明する。
【0038】
[ゲーム装置概要]
図1に、本発明のゲーム装置を家庭用ゲーム機に適用した場合の概観例を示す。同図に示すように、ゲーム機本体1には、ディスプレイ2、ゲームコントローラ3、入力パッド40が接続されている。また、ゲームプログラムやゲームデータ等のゲームを実行するために必要な情報であるゲーム情報を格納する情報記憶媒体として、ゲーム機本体1に対して着脱自在なCD-ROMやDVD等の情報記憶媒体5が用いられ、ゲーム中の所定のタイミングやプレーヤによるセーブ操作等に応じて、ゲームの進行状況に関する情報を含むプレイデータが書き込まれる情報記憶媒体としてメモリカードやICカード等の情報記憶媒体6が用いられる。ゲーム機本体1は、これらの情報記憶媒体5,6に格納される情報に従って、各種処理を実行する。」
「【0040】
入力パッド40は、検出エリア(載置検知可能領域)E内の位置等を指定する形象物としての玩具20と組合せて入力装置(入力システム)として使用される、いわゆるタブレットである。玩具20は、コイルやコンデンサ、ICチップ等で構成される同調回路が内蔵される台座20aと、模型部20bとからなる。そして、入力パッド(すなわち、タブレット本体)40には、玩具20の載置位置に対応する検出エリアEの位置座標を検知するセンサが内蔵される。入力パッド40は、検出エリアE内に載置された玩具20の載置位置を入力パッド40と玩具20との間に発生する電磁誘導を利用して検出する。
【0041】
より具体的には、入力パッド40内部には、多数のループコイルが網の目状に配列される。そして、選択回路によりループコイルを順次選択するとともに、切替回路を介してループコイルを送信回路と受信回路とに交互に接続する。入力パッド40上に玩具20が載置されると、当該玩具20に内蔵される同調回路の同調により、玩具20の備えるコイルから電波が送出され、ループコイルには送信回路から受信回路に切り替えられた時点で電圧が誘起される。これを受信回路が検出することにより、入力パッド40は、どのループコイル上に玩具20が載置されているかを判断する。
【0042】
また、上記したように電圧が誘起された入力パッド40側のループコイルを検出することで、玩具20の向きを検出することができる。図2は、玩具20の備える台座20aの底面図であり、同図において、台座20a内に内蔵されるコイル210の配置位置を破線で示している。この台座20a内に内蔵される4つのコイル210によって玩具20の向きが特定される。すなわち、電圧が誘起されたループコイルの位置に対応する検出エリアEの位置座標群により玩具20側のコイル210の位置関係を認識することで、認識したコイル210の位置関係に基づいて、玩具20の向きを検出することができる。玩具20を構成する模型部20bは、例えば、同図の上方向が模型部20bの正面側となるように台座20aに装着される。尚、玩具20内に内蔵されるコイル210を複数とし、その配置位置関係によって向きを識別することとしたが、インダクタンスの異なるコイルを配置する等して、玩具20の向きを判別することとしてもよい。
【0043】
さらに、入力パッド40は、玩具20との間でデータ通信を行う。具体的には、玩具20は、入力パッド40から送信される電波に応答して識別信号を生成して入力パッド40に送信し、入力パッド40は、受信した識別信号により入力パッド40上に載置された玩具20を識別する。」
「【0046】
より具体的には、上記した戦闘モードにおいて、入力パッド40の検出エリアE内に玩具20が載置されると、ゲーム装置は、当該載置された玩具20を特定し、載置された玩具20の形態を模したキャラクタ(以下、「玩具キャラクタ」という。)を、プレーヤの操作対象キャラクタ(以下、単に「操作対象キャラクタ」という。)として戦闘画面に登場させる。そして、玩具20の載置位置等の変更操作に応じて、対応する操作対象キャラクタを動作させる。入力パッド40上に載置する玩具20としては、種々の形態の玩具20(例えば、“ヒト”の形態を形象した玩具20-1、“キョウリュウ”の形態を形象した玩具20-2、“ネコ”の形態を形象した玩具20-3)が用意される。以下では、戦闘モードに移行した際に2体の玩具20を入力パッド40の検出エリアE内に載置することにより、各玩具20を模した2種類の玩具キャラクタを操作対象キャラクタとして戦闘画面に登場させる場合を例にとって説明する。
【0047】
図3(a)に、入力パッド40上の玩具20の載置状態の一例を示す。同図(a)に示すように、入力パッド40は、3×2の桝目状に分割され、各桝目内にはそれぞれ1体の玩具20を載置することができる。
【0048】
図3(b)は、ゲーム空間に設定される戦闘エリアの一例を示す図である。戦闘エリアは、入力パッド20の検出エリアEと対応付けて設定される自戦闘エリアE10と、敵側戦闘エリアE20とを備える。この自戦闘エリアE10及び敵側戦闘エリアE20は、入力パッド40上の検出エリアEと同様に3×2の桝目状に分割されている。同図(b)に示すように、自戦闘エリアE10には、(a)に示す玩具20,20の載置位置に対応する桝目内に、それぞれ該当する玩具20の形態を模した玩具キャラクタC10,C12が操作対象キャラクタとして配置される。また、敵側戦闘エリアE20には、任意の桝目内に2種類の敵キャラクタC20,C22が配置される。プレーヤは、ゲーム中に戦闘モードに移行すると、手持ちの玩具20の内、2体の玩具20を選択して検出エリアEの所望の桝目内にそれぞれ載置することにより、操作対象キャラクタの陣形を編成する。戦闘は、前述のように2体の玩具20を載置することにより編成した陣形を初期状態として進行する。」
「【0053】
図5(a)に、入力パッド40上の玩具20の載置状態の一例を示す。同図(a)において、入力パッド40上には、“ヒト”の形態を形象した玩具20-1及び“キョウリュウ”の形態を形象した玩具20-2が載置されている。
【0054】
図5(b)は、(a)に示す玩具20-1,20-2の載置状態に対応する戦闘画面W20の一例を示す図である。同図(b)に示す戦闘画面W20の自戦闘エリアE100には、“ヒト”の形態を模した玩具キャラクタC100及び“キョウリュウ”の形態を模した玩具キャラクタC102が、それぞれ入力パッド40上の載置位置に対応する位置に配置されている。また、各玩具キャラクタC100,C102は、該当する玩具20-1,20-2の組合せに固有に定義された模様が描かれたマントを着用している。」
「【0061】
[機能構成]
図7(a)は、玩具20の内部構成の一例を示すブロック図である。同図(a)に示す玩具20は、コイル210と、電源回路230と、玩具側IC250とを備えて構成され、玩具側IC250は、RAMやROM等で構成されるメモリ252を有する。コイル210は、後述する入力パッド40のアンテナコイル42(図8参照)と電磁誘導により交信するためのものであり、巻線コイル等により構成される。電源回路230は、コイル210に生じた電磁誘導による電流を整流し、所定の電圧を玩具側IC250に供給する回路であって、コンデンサ等により構成される。玩具側IC250は、電源回路230から供給される電圧によって自動的に起動され、コイル210を介してメモリ252に記憶された情報を入力パッド40に出力するための制御部として機能する。具体的には、玩具側IC250は、メモリ252内のIDコード格納領域252aに格納されたIDコードを、コイル210を介して入力パッド40へ送信する。
【0062】
続きを表示(全29行)
IDコードは、玩具20を特定するための情報であり、玩具20の玩具種別を示す種別コードと、当該玩具20を識別するための識別コードとが組み合わされた情報である。図7(b)に、IDコード格納領域252aに格納されるIDコードの一例を示す。同図(b)において、IDコードとして“K15_00333”が示されており、アンダーバー“_”の前部分“K15”が玩具20の種別コードを、後部分“00333”が玩具20の識別コードを、それぞれ示している。玩具種別とは、玩具20の形態別に分類された玩具20の種類のことであり、種別コードにより玩具20の玩具種別が特定される。また、識別コードは、例えば、当該玩具20の製造番号といった玩具20に固有に割り当てられた情報である。このIDコードにより玩具20がユニークに特定される。
【0063】
図8は、ゲーム装置10及びゲーム装置10に接続される入力パッド40の内部構成の一例を示すブロック図である。
【0064】
入力パッド40は、コイル部としてのアンテナコイル42と、入力パッド制御部44とを備えて構成される。入力パッド制御部44は、アンテナコイル42に流す電流量及び電圧値を制御して変化させることにより、載置された玩具20側のコイル位置に対応する検出エリアの位置座標群を検出するとともに、当該玩具20とのデータ通信を実行し、アンテナコイル42を介してIDコードを受信する。そして、入力パッド制御部44は、受信した玩具20のIDコードと、検出した位置座標群とを対応付けた載置状態情報を生成して、ゲーム装置10の処理部200に出力する。
【0065】
上記した入力パッド制御部44による玩具20の載置位置の検出処理、及び玩具20に記憶されたIDコードの受信処理は、例えば所定の時間間隔で実行され、処理部200に出力された載置状態情報は、ゲーム装置10において、後述する載置状態履歴情報420に蓄積・保持される。
【0066】
ゲーム装置10は、操作部100と、処理部200と、表示部300と、記憶部400と、外部記憶部500とを備えて構成される。
【0067】
操作部100は、当該ゲーム装置10を操作するプレーヤが、操作対象キャラクタの移動等のゲームに関する各種操作を入力するためのものであり、図1に示すゲームコントローラ3に相当する。この操作部100から入力される操作信号は、処理部200に出力される。
【0068】
処理部200は、記憶部400に格納されるプログラムやデータ等に基づいて、ゲーム装置10全体の制御、ゲーム装置10内の各機能部への指示、画像処理、音処理等の各種処理を行う。この処理部200の機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや、所与のプログラムにより実現される。
【0069】
また、処理部200は、入力パッド40から載置状態情報が入力された場合に、載置状態履歴情報420を更新する。この載置状態履歴情報420には、入力パッド40から入力された載置状態情報が蓄積され、入力パッド40から新たに載置状態情報が入力された場合には、当該入力された載置状態情報が処理部200により追加して書き込まれる。
【0070】
図9に、載置状態履歴情報420の一例を示す。同図に示すように、載置状態履歴情報420には、玩具20のIDコード毎に、当該IDコードと、当該玩具20側のコイル位置に対応する検出エリアの位置座標群とが対応付けられた載置状態情報が蓄積される。
【0071】
この処理部200は、主な機能部として、ゲーム演算部220と、画像生成部240とを含む。
【0072】
ゲーム演算部220は、操作部100から入力される操作信号や記憶部400に格納されるゲームプログラム410等に従って、ゲーム空間の設定処理、ゲーム空間へのオブジェクトの配置処理、キャラクタの位置や向き、移動の速度、進行方向等の算出処理、仮想カメラの視点や視線方向の決定処理、ストーリーの展開等のゲームの進行処理といった種々のゲーム処理を行い、処理結果を画像生成部240に出力する。
【0073】
画像生成部240は、ゲーム演算部220による演算結果に基づいて1フレーム毎にゲーム画像を生成し、生成した画像の画像信号を表示部300に出力する。
【0074】
上記したゲーム演算部220において、ゲーム中に戦闘モードに移行した際、戦闘制御プログラム412に従って戦闘制御処理を実行する機能部を戦闘制御部222、この戦闘制御部222において、組合せ決定プログラム412aに従って組合せ決定処理を実行する機能部を組合せ決定部222aと呼び、以下説明する。」
「【0090】
表示部300は、図1に示すディスプレイ2に相当するものであり、画像生成部240から入力されるゲーム画像(例えば、図5(b)に示す戦闘画面W20)を表示する。プレーヤは、この表示部300に表示されるゲーム画像を見ながら玩具20を操作することで、操作対象キャラクタを動かしてゲームを楽しむ。
【0091】
記憶部400には、各種処理プログラムやデータが格納され、特に、ゲームプログラム410と、載置状態履歴情報420と、検出エリア/戦闘エリア対応テーブル430と、組合せ一覧テーブル440と、組合せデータ450と、玩具キャラクタ情報460とを備え、ゲームプログラム410は、組合せ決定プログラム412aを含む戦闘制御プログラム412を有する。」
「【0111】
さらに、例えば、操作対象キャラクタの攻撃タイミングにおける、入力パッド40上の2体の玩具20のそれぞれの載置向きに応じて、当該操作対象キャラクタの動作を制御することとしてもよい。
【0112】
この場合には、例えば、組合せ一覧テーブル440において、該当する2体の玩具20の載置向き条件と対応付けて、当該組合せに係る各操作対象キャラクタの動作パターンを定義する。戦闘制御部222は、入力パッド40から入力された載置状態情報に基づいて、当該2体の玩具20のそれぞれの載置向きを検出する。すなわち、戦闘制御部222は、図2に示して説明したように、玩具20に内蔵される4つのコイル210の配置位置関係を認識することにより、玩具20の向きを検出する。具体的には、戦闘制御部222は、載置状態履歴情報420を参照し、2体の玩具20のIDコードに対応付けられた位置座標群に基づいて各玩具20に内蔵されるコイル210の配置位置関係を認識し、各玩具20の向きを検出する。そして、戦闘制御部222は、検出した2体の玩具20のそれぞれの載置向きが上記した載置向き条件と合致する場合に、当該組合せに係る各操作対象キャラクタを、該当する載置向き条件と対応付けられた動作パターンに従って動作させる。これによれば、入力パッド40上に2体の玩具20を組合せて載置した場合に、その載置向きの関係に応じて、当該組合せに係る操作対象キャラクタの動作を制御することができる。
【0113】
また、上記したように、組合せ一覧テーブル440において、載置位置条件や載置向き条件と対応付けて定義する動作パターンとしては、例えば、入力パッド40上の2体の玩具20に対応する2種類の操作対象キャラクタにより複合的に行われる攻撃動作や回復動作等であってもよい。
【0114】
さらに、上記したように、入力パッド40上に載置された2体の玩具20の玩具種別の組合せや、各玩具20の載置位置の関係や載置向きの関係に応じて対応する操作対象キャラクタの動作を制御する際に、当該動作を始動する旨の画像を表示させる等、当該動作の開始を演出することとしてもよい。これによれば、入力パッド40上の2体の玩具20の組合せや、各玩具20の載置位置の関係や載置向きの関係に応じて実行される操作対象キャラクタの動作の開始をプレーヤに対して報知することができる。」
「【0125】
【発明の効果】
本発明によれば、タブレット上に載置された形象物の種別情報に基づいて、当該形象物の形態を模したキャラクタの画像情報を含むキャラクタ情報を選択し、選択したキャラクタ情報に基づいて、当該形象物の形態を模したキャラクタをゲーム空間中に配置することができる。そして、タブレット上に2以上の形象物が載置された場合には、各形象物の種別情報に基づいて、当該組合せに適合する組合せ情報を選択し、選択した組合せ情報に含まれる特別パラメータ値に基づいて、当該組合せに係るキャラクタの特別動作を制御することができる。これによれば、タブレット上に2以上の形象物が載置された場合に、その組合せに応じた組合せ情報を選択することにより、当該組合せに係るキャラクタに特別動作を行わせることができる。」

【図1】「

[図:0001400306000001.jpg]

」

【図2】「

[図:0001400306000002.jpg]

」

【図3】「

[図:0001400306000003.jpg]

」

【図5】「

[図:0001400306000004.jpg]

」

【図7】「

[図:0001400306000005.jpg]

」

【図8】「

[図:0001400306000006.jpg]

」

【図9】「

[図:0001400306000007.jpg]

」

ここで、上記【0047】の「図3(a)に、入力パッド40上の玩具20の載置状態の一例を示す。同図(a)に示すように、入力パッド40は、3×2の桝目状に分割され、各桝目内にはそれぞれ1体の玩具20を載置することができる。」との記載、上記【0063】の「図8は、ゲーム装置10及びゲーム装置10に接続される入力パッド40の内部構成の一例を示すブロック図である。」との記載、上記【図3】(a)の記載及び上記【図8】の記載、また、複数の玩具20及び入力パッド40が接続されたゲーム機10は、複数の装置で構成された「システム」であるといえることから、「複数の玩具20及び入力パッド40が接続されたゲーム機10を含むゲームシステムであって、入力パッド40は、3×2の桝目状に分割され、各桝目内にはそれぞれ1体の玩具20を載置することができること」が記載されていると認められる。

(2)引用発明

上記(1)から、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「複数の玩具20及び入力パッド40が接続されたゲーム機10を含むゲームシステムであって、
玩具20は、コイルやコンデンサ、ICチップ等で構成される同調回路が内蔵される台座20aと、模型部20bとからなり、
入力パッド40は、検出エリア(載置検知可能領域)E内の位置等を指定する形象物としての玩具20と組合せて入力装置(入力システム)として使用される、いわゆるタブレットであり、
入力パッド40内部には、多数のループコイルが網の目状に配列され、選択回路によりループコイルを順次選択するとともに、切替回路を介してループコイルを送信回路と受信回路とに交互に接続し、入力パッド40上に玩具20が載置されると、当該玩具20に内蔵される同調回路の同調により、玩具20の備えるコイルから電波が送出され、ループコイルには送信回路から受信回路に切り替えられた時点で電圧が誘起され、これを受信回路が検出することにより、入力パッド40は、どのループコイル上に玩具20が載置されているかを判断し、
続きを表示(全36行)
電圧が誘起された入力パッド40側のループコイルを検出することで、玩具20の向きを検出することができ、
台座20a内に内蔵される4つのコイル210によって玩具20の向きが特定され、すなわち、電圧が誘起されたループコイルの位置に対応する検出エリアEの位置座標群により玩具20側のコイル210の位置関係を認識することで、認識したコイル210の位置関係に基づいて、玩具20の向きを検出することができ、
玩具20を構成する模型部20bは、例えば、図2の上方向が模型部20bの正面側となるように台座20aに装着され、
入力パッド40は、玩具20との間でデータ通信を行い、具体的には、玩具20は、入力パッド40から送信される電波に応答して識別信号を生成して入力パッド40に送信し、入力パッド40は、受信した識別信号により入力パッド40上に載置された玩具20を識別し、
戦闘モードにおいて、入力パッド40の検出エリアE内に玩具20が載置されると、ゲーム装置は、当該載置された玩具20を特定し、載置された玩具20の形態を模したキャラクタ(以下、「玩具キャラクタ」という。)を、プレーヤの操作対象キャラクタ(以下、単に「操作対象キャラクタ」という。)として戦闘画面に登場させ、玩具20の載置位置等の変更操作に応じて、対応する操作対象キャラクタを動作させ、
入力パッド40は、3×2の桝目状に分割され、各桝目内にはそれぞれ1体の玩具20を載置することができ、
入力パッド40上には、“ヒト”の形態を形象した玩具20-1及び“キョウリュウ”の形態を形象した玩具20-2が載置され、
戦闘画面W20の自戦闘エリアE100には、“ヒト”の形態を模した玩具キャラクタC100及び“キョウリュウ”の形態を模した玩具キャラクタC102が、それぞれ入力パッド40上の載置位置に対応する位置に配置され、
玩具20は、コイル210と、電源回路230と、玩具側IC250とを備えて構成され、玩具側IC250は、RAMやROM等で構成されるメモリ252を有し、
コイル210は、入力パッド40のアンテナコイル42と電磁誘導により交信するためのものであり、巻線コイル等により構成され、
玩具側IC250は、メモリ252内のIDコード格納領域252aに格納されたIDコードを、コイル210を介して入力パッド40へ送信し、
IDコードは、玩具20を特定するための情報であり、
入力パッド40は、コイル部としてのアンテナコイル42と、入力パッド制御部44とを備えて構成され、
入力パッド制御部44は、アンテナコイル42に流す電流量及び電圧値を制御して変化させることにより、載置された玩具20側のコイル位置に対応する検出エリアの位置座標群を検出するとともに、当該玩具20とのデータ通信を実行し、アンテナコイル42を介してIDコードを受信し、
入力パッド制御部44は、受信した玩具20のIDコードと、検出した位置座標群とを対応付けた載置状態情報を生成して、ゲーム装置10の処理部200に出力し、
処理部200に出力された載置状態情報は、ゲーム装置10において、載置状態履歴情報420に蓄積・保持され、
ゲーム装置10は、操作部100と、処理部200と、表示部300と、記憶部400と、外部記憶部500とを備えて構成され、
操作部100は、当該ゲーム装置10を操作するプレーヤが、操作対象キャラクタの移動等のゲームに関する各種操作を入力するためのものであり、ゲームコントローラ3に相当し、操作部100から入力される操作信号は、処理部200に出力され、
処理部200は、記憶部400に格納されるプログラムやデータ等に基づいて、ゲーム装置10全体の制御、ゲーム装置10内の各機能部への指示、画像処理、音処理等の各種処理を行い、
処理部200は、入力パッド40から載置状態情報が入力された場合に、載置状態履歴情報420を更新し、載置状態履歴情報420には、入力パッド40から入力された載置状態情報が蓄積され、入力パッド40から新たに載置状態情報が入力された場合には、当該入力された載置状態情報が処理部200により追加して書き込まれ、
載置状態履歴情報420には、玩具20のIDコード毎に、当該IDコードと、当該玩具20側のコイル位置に対応する検出エリアの位置座標群とが対応付けられた載置状態情報が蓄積され、
処理部200は、主な機能部として、ゲーム演算部220と、画像生成部240とを含み、
ゲーム演算部220は、操作部100から入力される操作信号や記憶部400に格納されるゲームプログラム410等に従って、ゲーム空間の設定処理、ゲーム空間へのオブジェクトの配置処理、キャラクタの位置や向き、移動の速度、進行方向等の算出処理、仮想カメラの視点や視線方向の決定処理、ストーリーの展開等のゲームの進行処理といった種々のゲーム処理を行い、処理結果を画像生成部240に出力し、
画像生成部240は、ゲーム演算部220による演算結果に基づいて1フレーム毎にゲーム画像を生成し、生成した画像の画像信号を表示部300に出力し、
ゲーム演算部220において、ゲーム中に戦闘モードに移行した際、戦闘制御プログラム412に従って戦闘制御処理を実行する機能部を戦闘制御部222、この戦闘制御部222において、組合せ決定プログラム412aに従って組合せ決定処理を実行する機能部を組合せ決定部222aと呼び、
表示部300は、ディスプレイ2に相当するものであり、画像生成部240から入力されるゲーム画像(例えば、図5(b)に示す戦闘画面W20)を表示し、プレーヤは、この表示部300に表示されるゲーム画像を見ながら玩具20を操作することで、操作対象キャラクタを動かしてゲームを楽しみ、
記憶部400には、各種処理プログラムやデータが格納され、特に、ゲームプログラム410と、載置状態履歴情報420と、検出エリア/戦闘エリア対応テーブル430と、組合せ一覧テーブル440と、組合せデータ450と、玩具キャラクタ情報460とを備え、ゲームプログラム410は、組合せ決定プログラム412aを含む戦闘制御プログラム412を有し、
操作対象キャラクタの攻撃タイミングにおける、入力パッド40上の2体の玩具20のそれぞれの載置向きに応じて、当該操作対象キャラクタの動作を制御することとしてもよく、
組合せ一覧テーブル440において、該当する2体の玩具20の載置向き条件と対応付けて、当該組合せに係る各操作対象キャラクタの動作パターンを定義し、
戦闘制御部222は、玩具20に内蔵される4つのコイル210の配置位置関係を認識することにより、玩具20の向きを検出し、
戦闘制御部222は、検出した2体の玩具20のそれぞれの載置向きが載置向き条件と合致する場合に、当該組合せに係る各操作対象キャラクタを、該当する載置向き条件と対応付けられた動作パターンに従って動作させ、
載置位置条件や載置向き条件と対応付けて定義する動作パターンとしては、例えば、入力パッド40上の2体の玩具20に対応する2種類の操作対象キャラクタにより複合的に行われる攻撃動作や回復動作等であってもよい、ゲームシステム。」

2 引用文献2

当審拒絶理由1に引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0027】
本発明の一部の例示的実施形態の態様は、対象物の容量性部分(以下ではときどき「トークン」という)の存在を指と区別するための方法に関する。対象物または身体部分(例えば指)それぞれによる接触に対するセンサアレイの異なる電気的応答を使用することによって、これらの応答の解析は任意選択的に両方の識別をもたらすことができる。
【0028】
したがって、本発明の例示的実施形態では、少なくとも1つの対象物に関する情報を決定するためのシステムであって、容量結合に感応するセンサと、少なくとも1つの信号がセンサに入力されたときに、センサとの容量結合を生じるように適応された少なくとも1つの対象物と、少なくとも1つの対象物に関連付けられた前記センサの少なくとも1つの出力信号を計測するように適応された検出器とを備え、少なくとも1つの対象物に関連付けられた出力信号が対象物情報コードである、システムを提供する。」

3 引用文献3

当審拒絶理由1に引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0032】
図1は、赤外線光学タッチスクリーンディスプレー10を示す。タッチスクリーンディスプレー10は、対象を位置づける表面12と、その周囲にLED等のランプで実施できる、N=16でL0―L15、のN個の光伝達器、及びM=12でS0―S11のM個のセンサー(即ち光検出器)を含む。光伝達器及びセンサーは、交代パターン(例えば、L0,S0,L1,S1,……L15,S11)で配置される。光伝達器及びセンサーの数及び構成は変化しうる事は評価されるべきである。」

【図1】「

[図:0001400306000008.jpg]

」

【図16】「

[図:0001400306000009.jpg]

」

4 引用文献5

当審拒絶理由1に引用された引用文献5には、図面とともに次の事項が記載されている。

「まず、図1に示された、本発明の好適な実施例にしたがって構成され動作するコンピュータゲームと盤上ゲームとの組合せについて説明する。コンピュータゲームと盤上ゲームの組合せは、パーソナルコンピュータまたはビデオゲーム・コンピュータ等の従来型のコンピュータ2を備え、これはディスプレイ4およびスピーカ6と結合されている。ゲーム・テーブル8は、特にシリアルポート等を介してコンピュータ2と結合され動作し、これに関連しておもちゃ形像10が選択的に位置設定可能である。」(18ページ下から8-2行)

「図3の実施例においては、シューティング・ゲームが提供され、これにおいておもちゃ形像の三次元による位置、動作および方向のうちの少なくとも一つが、それに向かって発射される射撃およびそれがスクリーン上の“敵”または他のおもちゃ形像に向かって発射する射撃の双方について使用される。少なくとも4の自由度でおもちゃ形像が検出が行われることが好適である。好適なケースにおいては5または6の自由度でおもちゃ形像の検出が行われる。
図4Aには、ディスプレイ・スクリーン上に示された“敵”30がおもちゃ形像の検出された位置に向かってミサイル32を発射する状態を示している。おもちゃ形像34は、おもちゃ形像の位置および向きにしたがってスクリーン上に現れる銃弾36を発射する。プレーヤは破壊されることを防ぐためにおもちゃ形像を移動させることができる。
図4Bは、おもちゃ形像34がスクリーン上の“敵”を射撃することによって生じる“命中”のオーディオおよびビジュアル効果を示している。図4Cは、“敵”がおもちゃ形像34を射撃することによって生じる“命中”のオーディオおよびビジュアル効果を示している。おもちゃ形像34がそのままの状態を保持しなければならない限り、ビジュアル効果はビデオ・スクリーン上にのみ表示されるが、検出された位置におけるおもちゃ形像34への命中効果を表示できるような位置に配置される。
図4Dは、二つまたはそれ以上のおもちゃ形像が互いに射撃し合ってプレイできるようなゲームを示している。
次に、本発明のさらに別の好適な実施例にしたがって構成され動作するコンピュータゲームおよび盤上ゲームの組合せを示す図5を参照する。おもちゃ形像を除くハードウェアは、図1-4Dの実施例において使用されたものと同一とすることができる。
図5の実施例においては、おもちゃ形像の動作に応答して増幅されたオーディオ、さらに可能的にはビデオ出力を提供することができる。三次元におけるおもちゃ形像の位置、動作、および向きがディスプレイ4上におけるアニメ表示を起動することができる。」(21ページ11行-22ページ10行)
「図9は、本発明の一面にしたがって構成され動作する電子ゲーム盤システムを概略的に図示したものである。システムは、好適にはパーソナル・コンピュータ等のプロセッサ・ユニット140に結合されたゲーム・テーブル100(一般的に図1のゲーム・テーブル8に相当する)を含み、複数のセル150を含むゲーム盤面110を有する。複数のおもちゃまたはゲーム形像120(例えば図9にプレイング・ピースが示されている)が、少なくとも幾つかのセル150上に配置されている。一般的に、ピース120はその盤上ゲーム独自に規定されたルールに従って他のセル上に移動することができる。
本発明の位置および方向検出装置は特に図1-8および図18-21に示されたゲームおける使用に適しているが、図9はより一般的な本発明の位置判定装置を示している。さらに、記述されたゲームに対して好適な位置および方向判定方法はここに記述されているものであるが、他の既知の位置、および必要に応じて方向の判定方法も本発明の幾つかの側面を実施するに当たって有用である。
本発明の好適な実施例にしたがって、盤110上においてピース120の位置を判定するとともにこのピースを識別するための回路(図9には示されていない)は、ゲーム・テーブル100内に含まれている。システムは好適には処理ユニット140によって制御される追加的な電子装置130を含むことが有効であり、これは異なるゲーム機能を表す検出可能な表示を提供、および/またはゲーム盤110上におけるピースの動作に対し応答することが好適である。処理ユニット140はプレイされるゲームにしたがってプログラムすることが好適であり、これによってシステムの異なった要素から受信された入力が適正に解釈され、適宜な出力がシステム内の異なった機器に提供される。追加的なオーディオービジュアル機能を提供するために、処理ユニット140がディスプレイ145および音響処理機器(図示されていない)に結合されている。好適な実施例において、ゲーム・テーブル100はプロセッサ140ならびに結合された機器とケーブル、赤外線通信装置または他の通信手段を介して交信し、これによってプレーヤによる動作に応答して様々な機能を実行する。
図10は、典型的なプレイング・ピース120をゲーム盤面110の特定のセル150と関連付けて概略的に示した断面図である。各ピース120内の回路はコイル240を含むことが好適であり、これは受信-伝送アンテナとして機能することが好適である。コイル240は、好適にはコード化されている刺激(質問)信号の受信用に使用することが好適であり、この信号はピース120内のトランシーバ回路250への入力として刺激コイル220によって生成されたものである。質問信号に基づいて、トランシーバ回路250は回答信号を生成し、これはコイル240によって伝送される。回答信号はゲーム・テーブル100の上部200内にあるセンサ・コイル(例えば以下に記述されるもの)によって検出され、これは複数のセル、好適にはゲーム盤内の全てのセルからの回答信号を受信する。トランシーバ250は電源260によって給電されることが好適であり、これは好適には小型電池等の電池を含んでいる。コイル240およびトランシーバ250は、共に質問信号に対して回答信号をもって応答するトランスポンダを構成する。
好適な実施例において、各ピース120(またはピースのタイプ)は固有の回答信号を発し、したがってピース120は以下に説明するようにプロセッサ・ユニット140によって個別に識別される。質問信号および回答信号のコード化は周波数変調、振幅変調、パルス変調または他の既知のコード化方法に基づいて行うことができる。好適な一実施例においては、回答信号はピース120またはピースのタイプに対して固有な周波数を有する正弦波形を含んでいる。したがって、この実施例によれば、特定のピース120はその回答信号の周波数に基づいて識別することができる。」(23ページ10行-25ページ2行)

「本発明の代替的な実施例において、ゲーム盤面110は、例えばLCD(液晶ディスプレイ)のような平面ディスプレイに使用される材料等の微小な伝導性を有する材料の層を含んでいる。このような材料を使用することにより、コンピュータ制御されたオンボード・ビジュアル・コミュニケーションをプレーヤとの間に形成することが可能になる。この実施例によれば、ゲーム盤110上の二次元の構成が処理ユニット140によって決定され、好適には、例えばLCDの各部位の伝送を選択的に変更することによって、動的に制御される。」(42ページ6-12行)

【図1】「

[図:0001400306000010.jpg]

」

【図3】「

[図:0001400306000011.jpg]

」

【図4】(図4A-B)「

[図:0001400306000012.jpg]

」

【図4】(図4C-D)「

[図:0001400306000013.jpg]

」

【図5】「

[図:0001400306000014.jpg]

」

【図9】「

[図:0001400306000015.jpg]

」

【図10】「

[図:0001400306000016.jpg]

」

したがって、引用文献5には、「コンピュータゲームと盤上ゲームの組合せにおいて、ビデオゲーム・コンピュータ等の従来型のコンピュータ2を備え、これはディスプレイ4及びスピーカ6と結合され、ゲーム・テーブル8は、位置及び方向検出装置であり、コンピュータ2と結合され動作し、コイルを有するおもちゃ形像10が位置設定可能であり、おもちゃ形像の三次元による位置、動作及び方向のうちの少なくとも一つが、他のおもちゃ形像に向かって発射する射撃について使用され、ディスプレイ・スクリーン上におもちゃ形像34を射撃することによって生じる“命中”のオーディオ及びビジュアル効果を示し、二つ又はそれ以上のおもちゃ形像が互いに射撃し合ってプレイできるようなシューティング・ゲーム」という技術的事項が記載されていると認められる。

5 引用文献D

原査定の拒絶の理由に引用された引用文献Dには、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0006】
上記構成によれば、対面型のカードゲームをプレイすることが可能となり、プレイヤが対面しているため従来に比較しゲームの臨場感が増加する。また、1台の筐体で、2人以上のプレイヤがプレイすることが可能であり、さらに2以上での共闘も可能になる。」

第6 対比・判断

1 本願発明1について

(1)対比

本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。

ア 引用発明の「玩具20」は、「玩具側IC250とを備えて構成され、玩具側IC250は、RAMやROM等で構成されるメモリ252を有」することから、本願発明1の「情報記憶媒体」に相当する。また、引用発明の「入力パッド40が接続されたゲーム機10」は、「操作部100と、処理部200と、表示部300と、記憶部400と、外部記憶部500とを備えて構成され」、「処理部200は、記憶部400に格納されるプログラムやデータ等に基づいて、ゲーム装置10全体の制御、ゲーム装置10内の各機能部への指示、画像処理、音処理等の各種処理を行」うことから、本願発明1の「情報処理装置」に相当する。さらに、引用発明において、「玩具20は、コイル210と、電源回路230と、玩具側IC250とを備えて構成され、玩具側IC250は、RAMやROM等で構成されるメモリ252を有し」、「コイル210は、入力パッド40のアンテナコイル42と電磁誘導により交信するためのものであり、巻線コイル等により構成され」、「玩具側IC250は、メモリ252内のIDコード格納領域252aに格納されたIDコードを、コイル210を介して入力パッド40へ送信し」、「IDコードは、玩具20を特定するための情報であり」、「入力パッド40は、コイル部としてのアンテナコイル42と、入力パッド制御部44とを備えて構成され」、「入力パッド制御部44は、アンテナコイル42に流す電流量及び電圧値を制御して変化させることにより、載置された玩具20側のコイル位置に対応する検出エリアの位置座標群を検出するとともに、当該玩具20とのデータ通信を実行し、アンテナコイル42を介してIDコードを受信」することから、入力パッド40は、玩具20と近距離無線通信を行っているといえる。加えて、引用発明の「ゲームシステム」は、情報を処理するものであることは明らかであるから、本願発明1の「情報処理システム」に相当する。

したがって、本願発明1と引用発明は、「複数の情報記憶媒体および当該複数の情報記憶媒体と近距離無線通信を行う情報処理装置を含む情報処理システム」である点で一致する。

イ 引用発明において、「玩具20は、コイル210」「を備えて構成され」る。また、引用発明の「コイル210」は、入力パッド40により検知されるものであるといえるから、本願発明1の「被検知部」に相当する。

したがって、上記アを踏まえると、本願発明1と引用発明は、「前記複数の情報記憶媒体は、被検知部をそれぞれ備え」る点で一致する。

ウ 引用発明の「アンテナコイル42」は、本願発明1の「アンテナコイル」に相当する。

エ 引用発明において、「入力パッド40上に玩具20が載置される」ことは、入力パッド40の所定面に接触して玩具20が置かれることを意味することは明らかである。したがって、引用発明において、「入力パッド40は、コイル部としてのアンテナコイル42と、入力パッド制御部44とを備えて構成され」、「入力パッド制御部44は、アンテナコイル42に流す電流量及び電圧値を制御して変化させることにより、載置された玩具20側のコイル位置に対応する検出エリアの位置座標群を検出する」ことから、入力パッド40は、アンテナコイル42近傍に設けられた所定面に対する玩具20の接触位置を検出しているといえる。また、引用発明の「いわゆるタブレットであ」る「入力パッド40」は、タッチパネルの一種であるといえるから、本願発明1の「タッチパネル」に相当する。さらに、引用発明の「玩具20」は、物体の一種であるといえるから、本願発明1の「物体」に相当する。

よって、上記ア、ウを踏まえると、引用発明の「入力パッド40」は、本願発明1の「前記アンテナコイル近傍に設けられた所定面に対する物体の接触位置を検出する」「タッチパネル」に相当する構成であるといえる。

オ 引用発明の「入力パッド制御部44」は、「アンテナコイル42に流す電流量及び電圧値を制御して変化させることにより、載置された玩具20側のコイル位置に対応する検出エリアの位置座標群を検出するとともに、当該玩具20とのデータ通信を実行し、アンテナコイル42を介してIDコードを受信」することから、上記アを踏まえると、アンテナコイル42を介して、玩具20と近距離無線通信を行うことによって、当該アンテナコイル42に近接した当該玩具20からIDコードを読み出することにより、IDコードを取得しているといえる。また、引用発明の「IDコード」は、情報の一種であるといえるから、本願発明1の「情報」に相当する。さらに、引用発明において、「入力パッド40上には、“ヒト”の形態を形象した玩具20-1及び“キョウリュウ”の形態を形象した玩具20-2が載置され」、「戦闘画面W20の自戦闘エリアE100には、“ヒト”の形態を模した玩具キャラクタC100及び“キョウリュウ”の形態を模した玩具キャラクタC102が、それぞれ入力パッド40上の載置位置に対応する位置に配置され」ることから、複数の玩具20が載置された場合、当該玩具20それぞれと近距離無線通信を行うことによって、当該玩具20それぞれから、それぞれのIDコードを読み出していることは明らかである。

したがって、上記ア、ウを踏まえると、引用発明の「入力パッド制御部44」は、本願発明1の「前記アンテナコイルを介して、前記情報記憶媒体それぞれと近距離無線通信を行うことによって、当該アンテナコイルに近接した当該情報記憶媒体から情報を読み出す」「情報取得部」に相当する構成であるといえる。

カ 引用発明の「載置」は、本願発明1の「配置」に相当する。また、引用発明において、「電圧が誘起された入力パッド40側のループコイルを検出することで、玩具20の向きを検出することができ」、「台座20a内に内蔵される4つのコイル210によって玩具20の向きが特定され、すなわち、電圧が誘起されたループコイルの位置に対応する検出エリアEの位置座標群により玩具20側のコイル210の位置関係を認識することで、認識したコイル210の位置関係に基づいて、玩具20の向きを検出することができ」ることから、上記エで述べたとおり、入力パッド40の所定面に接触して玩具20が置かれることを踏まえると、入力パッド40は、4つのコイル210が入力パッド40に接触する接触位置に基づいて、所定面に載置された玩具20の向きを検出しているといえる。したがって、引用発明において、入力パッド40は、4つのコイル210が入力パッド40に接触する接触位置に基づいて、所定面に載置された玩具20それぞれの向きを検出しているといえる。

よって、上記ア-エを踏まえると、引用発明の「入力パッド40」は、本願発明1の「前記被検知部が前記タッチパネルに接触する接触位置に基づいて、前記所定面に配置された前記情報記憶媒体それぞれの向きを検出する」「向き検出部」に相当する構成を備えているといえる。

キ 引用発明において、「玩具20は、コイル210と」「を備えて構成され」、「コイル210は、入力パッド40のアンテナコイル42と電磁誘導により交信するためのものであり、巻線コイル等により構成され」、「入力パッド制御部44は、アンテナコイル42に流す電流量及び電圧値を制御して変化させることにより、載置された玩具20側のコイル位置に対応する検出エリアの位置座標群を検出する」ことから、上記エで述べたとおり、入力パッド40の所定面に接触して玩具20が置かれることを踏まえると、コイル210が入力パッド40に接触する接触位置に基づいて、所定面に載置された玩具20の載置位置を検出しているといえる。

したがって、上記ア-エ、カを踏まえると、引用発明の「入力パッド40」は、本願発明1の「前記被検知部が前記タッチパネルに接触する接触位置に基づいて、前記所定面に配置された前記情報記憶媒体それぞれの配置位置を検出する」「位置検出部」に相当する構成を備えているといえる。

ク 引用発明において、「ゲーム演算部220は」、「キャラクタの位置や向き」「等の算出処理」「といった種々のゲーム処理を行い、処理結果を画像生成部240に出力し」、「画像生成部240は、ゲーム演算部220による演算結果に基づいて1フレーム毎にゲーム画像を生成し、生成した画像の画像信号を表示部300に出力し」、「表示部300は」、「画像生成部240から入力されるゲーム画像」「を表示」することから、上記オ-キを踏まえると、引用発明の「ゲーム演算部220」、「画像生成部240」及び「表示部300」は、玩具20から読み出されたIDコードと当該玩具20の向きおよび載置位置とを用いて、所定の処理を行っているといえる。

したがって、本願発明1と引用発明は、「前記情報記憶媒体から読み出された情報と当該情報記憶媒体の向きおよび配置位置とを用いて、所定の処理を行う」「情報処理部」に相当する構成を備えている点で一致する。

ケ 引用発明の「表示部300」は、ディスプレイ2に相当するものであるから、本願発明1の「表示画面」に相当する。また、引用発明において、「ゲーム演算部220は」、「キャラクタの位置や向き」「等の算出処理」「といった種々のゲーム処理を行い、処理結果を画像生成部240に出力し」、「画像生成部240は、ゲーム演算部220による演算結果に基づいて1フレーム毎にゲーム画像を生成し、生成した画像の画像信号を表示部300に出力し」、「表示部300は」、「画像生成部240から入力されるゲーム画像」「を表示」し、「ゲーム演算部220において、ゲーム中に戦闘モードに移行した際、戦闘制御プログラム412に従って戦闘制御処理を実行する機能部を戦闘制御部222」「と呼び」、「戦闘制御部222は、玩具20に内蔵される4つのコイル210の配置位置関係を認識することにより、玩具20の向きを検出し」、「戦闘制御部222は、検出した2体の玩具20のそれぞれの載置向きが載置向き条件と合致する場合に、当該組合せに係る各操作対象キャラクタを、該当する載置向き条件と対応付けられた動作パターンに従って動作させ」、「載置位置条件や載置向き条件と対応付けて定義する動作パターンとしては、」「入力パッド40上の2体の玩具20に対応する2種類の操作対象キャラクタにより複合的に行われる攻撃動作」「であってもよい」ことから、複数の玩具20それぞれの向きに基づいて、当該玩具20にそれぞれ応じたキャラクタにおいて攻撃が行われるゲーム処理を所定の処理として行い、当該所定の処理に関する画像を生成して、当該画像を表示部300に表示しているといえる。

したがって、上記ア、クを踏まえると、引用発明は、本願発明1の「前記情報処理部は、前記複数の情報記憶媒体それぞれの配置位置および向きに基づいて、当該情報記憶媒体にそれぞれ応じたキャラクタの間において攻撃が行われ、当該情報記憶媒体の向きに基づく攻撃効果が得られる方向に別の情報記憶媒体が配置されている場合に、当該別の情報記憶媒体に応じたキャラクタが当該攻撃効果を受けるゲーム処理を前記所定の処理として行い、当該所定の処理に関する画像を生成して、当該画像を表示画面に表示する」と、「前記情報処理部は、前記複数の情報記憶媒体それぞれの向きに基づいて、当該情報記憶媒体にそれぞれ応じたキャラクタにおいて攻撃が行われるゲーム処理を前記所定の処理として行い、当該所定の処理に関する画像を生成して、当該画像を表示画面に表示する」点で共通する。

したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。

(一致点)

「複数の情報記憶媒体および当該複数の情報記憶媒体と近距離無線通信を行う情報処理装置を含む情報処理システムであって、
前記複数の情報記憶媒体は、被検知部をそれぞれ備え、
前記情報処理装置は、
少なくとも1つのアンテナコイルと、
前記アンテナコイル近傍に設けられた所定面に対する物体の接触位置を検出するタッチパネルと、
前記アンテナコイルを介して、前記情報記憶媒体それぞれと近距離無線通信を行うことによって、当該アンテナコイルに近接した当該情報記憶媒体から情報を読み出す情報取得部と、
前記被検知部が前記タッチパネルに接触する接触位置に基づいて、前記所定面に配置された前記情報記憶媒体それぞれの向きを検出する向き検出部と、
前記被検知部が前記タッチパネルに接触する接触位置に基づいて、前記所定面に配置された前記情報記憶媒体それぞれの配置位置を検出する位置検出部と、
前記情報記憶媒体から読み出された情報と当該情報記憶媒体の向きおよび配置位置とを用いて、所定の処理を行う情報処理部とを備え、
前記情報処理部は、前記複数の情報記憶媒体それぞれの向きに基づいて、当該情報記憶媒体にそれぞれ応じたキャラクタにおいて攻撃が行われるゲーム処理を前記所定の処理として行い、当該所定の処理に関する画像を生成して、当該画像を表示画面に表示する、情報処理システム。」

(相違点1)

ゲーム処理において、本願発明1では、「前記複数の情報記憶媒体それぞれの配置位置および向きに基づいて、当該情報記憶媒体にそれぞれ応じたキャラクタの間において攻撃が行われ、当該情報記憶媒体の向きに基づく攻撃効果が得られる方向に別の情報記憶媒体が配置されている場合に、当該別の情報記憶媒体に応じたキャラクタが当該攻撃効果を受ける」のに対し、引用発明では、検出した2体の玩具20のそれぞれの載置向きが載置向き条件と合致する場合に、当該組合せに係る各操作対象キャラクタを、該当する載置向き条件と対応付けられた動作パターン、例えば、入力パッド40上の2体の玩具20に対応する2種類の操作対象キャラクタにより複合的に行われる攻撃動作に従って動作させる点。

(2)相違点についての判断

上記相違点1について検討する。

引用文献2-3には、上記相違点1に係る本願発明1の構成について記載も示唆もない。

上記第5の4に記載のとおり、引用文献5には、「コンピュータゲームと盤上ゲームの組合せにおいて、ビデオゲーム・コンピュータ等の従来型のコンピュータ2を備え、これはディスプレイ4及びスピーカ6と結合され、ゲーム・テーブル8は、位置及び方向検出装置であり、コンピュータ2と結合され動作し、コイルを有するおもちゃ形像10が位置設定可能であり、おもちゃ形像の三次元による位置、動作及び方向のうちの少なくとも一つが、他のおもちゃ形像に向かって発射する射撃について使用され、ディスプレイ・スクリーン上におもちゃ形像34を射撃することによって生じる“命中”のオーディオ及びビジュアル効果を示し、二つ又はそれ以上のおもちゃ形像が互いに射撃し合ってプレイできるようなシューティング・ゲーム」という技術的事項が記載されている。

しかしながら、引用発明に上記技術的事項を適用しても、「前記複数の情報記憶媒体それぞれの配置位置および向きに基づいて、当該情報記憶媒体にそれぞれ応じたキャラクタの間において攻撃が行われ、当該情報記憶媒体の向きに基づく攻撃効果が得られる方向に別の情報記憶媒体が配置されている場合に、当該別の情報記憶媒体に応じたキャラクタが当該攻撃効果を受ける」との構成には至らない。

また、上記相違点1に係る本願発明1の構成が、本願の原出願日前において周知技術であったとはいえない。

したがって、当業者といえども、引用発明及び引用文献2-3、5に記載された技術的事項から、上記相違点1に係る本願発明1の構成を容易に想到することはできない。

よって、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3、5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

2 本願発明2-10について

本願発明2-10は、本願発明1を減縮した発明である。したがって、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3、5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

3 本願発明11-13について

本願発明11-13は、それぞれ、本願発明1に対応する「情報処理装置」、「情報処理プログラム」及び「情報処理方法」の発明であり、いずれも本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。したがって、本願発明11-13は、本願発明1の構成に対応する構成を実質的に備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3、5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

第7 原査定についての判断

令和5年6月21日にされた手続補正により、補正後の請求項1-13は、上記相違点1に係る本願発明1の構成を有するものとなった。当該構成は、原査定における引用文献A-D(当審拒絶理由1における引用文献1-3を含む。)には記載されておらず、本願の原出願日前における周知技術でもないので、本願発明1-13は、当業者であっても、引用文献A-Dに記載された発明に基づいて容易に発明できたものではない。

したがって、原査定を維持することはできない。

第8 当審拒絶理由2についての判断

令和5年6月21日にされた手続補正において、「情報処理媒体」が「情報記憶媒体」と補正された結果、この拒絶の理由は解消した。

第9 むすび

以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。

また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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2022-017586

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