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特許拒絶査定不服審判

2022-017295

設備管理システム

審判番号
2022-017295
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2018-226555外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年10月28日
審決日
2023年09月25日
公報発行日
2023年10月27日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G06Q) / P18 .537-WY (G06Q)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2018-226555「設備管理システム」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年 6月11日出願公開、特開2020- 91530、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、平成30年12月3日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年 1月28日付け:拒絶理由通知書 令和4年 3月25日 :意見書、手続補正書の提出 令和4年 8月 2日付け:拒絶査定 令和4年10月28日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和5年 4月12日付け:拒絶理由通知書(以下、「当審拒絶理由通知1」という。) 令和5年 6月15日 :意見書、手続補正書の提出 令和5年 6月21日付け:拒絶理由通知書(最後)(以下、「当審拒絶理由通知2」といい、上記「当審拒絶理由通知1」と合わせて「当審拒絶理由通知」という。) 令和5年 8月23日 :意見書、手続補正書の提出 第2 原査定の概要 原査定(令和4年8月2日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 請求項1~5に係る発明は、以下の引用文献1~5に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.特開2014-106798号公報 2.特開2017-117115号公報(周知技術を示す文献) 3.特開2018-004761号公報(周知技術を示す文献) 4.特開2012-027759号公報(周知技術を示す文献) 5.特開2016-124233号公報(周知技術を示す文献) 第3 当審拒絶理由通知の概要 当審拒絶理由通知の概要は次のとおりである。 1.当審拒絶理由通知1 (明確性)この出願は、特許請求の範囲の請求項1~4の記載が明確であるとはいえないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 2.当審拒絶理由通知2 (明確性)この出願は、特許請求の範囲の請求項1~4の記載が明確であるとはいえないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 第4 本願発明 本願の請求項1~4に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明4」といい、合わせて「本願発明」という。)は、令和5年8月23日に提出された手続補正(以下、「本件補正」という)で補正された特許請求の範囲の請求項1~4に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は以下のとおりの発明である。 (本願発明1) 「複数の設備の設備データを記憶する管理サーバーと、前記複数の設備を点検する作業者によって携帯される、前記管理サーバーと通信可能な情報端末とを備え、前記複数の設備に各々を区別するための識別表示が設けられた設備管理システムであって、 前記情報端末は、 カメラと、 モニターと、 制御部とを有し、 前記制御部は、設備データ取得手段と、送信手段とを含み、 前記設備データは、少なくとも、型名、製造番号、及び納入時期を含む機器情報、点検履歴、並びに故障履歴を含み、 前記設備データ取得手段は、前記カメラにより前記識別表示を含む画像が撮像されたときに、前記識別表示に対応する点検対象設備の前記設備データを前記管理サーバーから取得して、前記設備データを表示するためのアイコンを前記モニターに表示させ、前記アイコンの選択により前記設備データを前記モニターに表示させ、 前記送信手段は、前記作業者によって入力される前記点検対象設備の点検データを前記管理サーバーに送信し、 前記管理サーバー又は前記情報端末は、前記点検対象設備の前記点検データを編集して報告書を作成して、予め登録された管理者に前記報告書を送信するか、又は前記管理サーバーに前記報告書を前記管理者がアクセス可能な状態で保存する報告書作成手段を含む、設備管理システム。」 なお、本願発明2~4の概要は以下のとおりである。 本願発明2は、本願発明1の設備管理システムにおいて、設備データが「画像」に「重ねて」モニターに表示される発明である。 本願発明3は、本願発明1又は本願発明2の設備管理システムにおいて、情報端末が、さらに情報端末の「位置情報」を取得する「位置情報取得手段」を含み、本願発明1の管理サーバ又は情報端末が、さらに「位置情報取得手段」により取得された「位置情報」に基づいて点検ルートを記録する「点検ルート記録手段」を含む発明である。 本願発明4は、本願発明1~本願発明3のいずれかの設備管理システムにおいて、報告書に対する管理者による承認の印鑑が「電子印鑑」である発明である。 第5 引用文献、引用発明等 1.引用文献1について (1)引用発明1の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【技術分野】 【0001】 本発明の実施形態は、上下水道事業等において設置される設備の点検に用いられる設備点検業務端末、及び設備点検支援システム、並びに設備点検業務端末で用いられる設備点検支援方法、及び設備点検支援プログラムに関する。 【背景技術】 【0002】 上下水道事業又は発電事業等では、事業者は、経営及び/又は技術の運営基盤を強化するために、民間企業への業務委託を活用している。 【0003】 上下水道事業又は発電事業等についての設備点検業務を初めて受託した民間企業は、遂行場所に係る業務ノウハウが少なかったり、配置した担当者が当該業務についての経験がなかったりする場合等がある。このため、民間企業は、判断が求められる場合の業務知識(ノウハウ)の補完、及び/又は業務効率の向上のために、担当者に情報端末を携帯させることが多い。 【0004】 設備点検業務で使用する情報端末には、従来、速度性能及び耐久性を考慮し、設備点検業務専用に開発された専用端末が採用されることが多かった。しかしながら、一般消費者向けに販売される汎用端末よりも販売台数が少ないため、初期導入時及び更新時にコストがかかる。そのため、コストをなるべく抑えたい受託業務では、専用端末を採用しづらいという問題があった。 【0005】 ところで、近年、低コストで高機能な汎用端末が販売されている。この種の汎用端末は、設備点検業務における情報端末として採用することが可能であるが、業務以外の目的で使用できたり、担当者でなくても端末に保存した情報を閲覧できたりするなど、情報セキュリティ上の問題が指摘されている。 【先行技術文献】 ・・・(中略)・・・ 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 以上のように、設備点検業務で使用される情報端末は、低コスト化が望まれているが、専用端末よりも低コストで調達可能な汎用端末を利用する場合、情報セキュリティ上の問題が生じる可能性がある。 【0008】 そこで、目的は、低コスト、かつ、高度な情報セキュリティを達成しつつ、設備点検業務を実施することが可能な設備点検業務端末、及び設備点検支援システム、並びに設備点検業務端末で用いられる設備点検支援方法、及び設備点検支援プログラムを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 ・・・(中略)・・・ 【図面の簡単な説明】 ・・・(中略)・・・ 【発明を実施するための形態】 【0011】 以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。 【0012】 (第1の実施形態) 図1は、第1の実施形態に係る設備点検業務端末10の機能構成を示すブロック図である。図1に示す設備点検業務端末10は、例えば、低コストで入手可能な高機能な汎用端末であり、利用者情報取得部11、時刻取得部12、位置取得部13、設備情報取得部14、計時部15、表示部16、記憶部17及び制御部18を具備する。 【0013】 利用者情報取得部11は、入力部及び撮像部等を含み、利用者情報を取得する。入力部は、例えばキーボード又はタッチパネル等であり、設備点検業務端末10の利用者により、利用者ID及びパスワード等が入力される。撮像部は、例えばカメラ又はスキャナ等であり、利用者の指紋及び静脈パターンを撮像する。利用者情報取得部11は、取得した利用者情報を制御部18へ出力する。 【0014】 時刻取得部12は、計時部15で計時される時刻を取得する。なお、時刻取得部12は、外部から供給される時刻情報を取得するようにしても構わない。時刻取得部12は、取得した時刻情報を制御部18へ出力する。 【0015】 位置取得部13は、GPS(Global Positioning System)等を利用し、設備点検業務端末10が現在位置する位置情報を取得する。位置取得部13は、取得した位置情報を制御部18へ出力する。 【0016】 設備情報取得部14は、設備機器に付されているバーコード又は2次元コードを直接読み取る読取器である。バーコード又は2次元コードには、設備機器の設備IDが書き込まれている。設備情報取得部14は、バーコード又は2次元コードから設備IDを取得する。または、設備情報取得部14は、設備機器に付されているRFタグのリーダであってもよい。RFタグには、設備機器の設備IDが埋め込まれている。設備情報取得部14は、RFタグから設備IDを取得する。設備情報取得部14は、取得した設備IDを制御部18へ出力する。 【0017】 記憶部17は、複数のデータベースを有する。例えば、記憶部17は、図1に示すように、担当者データベース171、点検計画データベース172、設備設置場所データベース173、設備データベース174及び点検履歴データベース175を有する。なお、記憶部17が有するデータベースは、上記のデータベースに限定される訳ではない。 【0018】 担当者データベース171は、設備点検業務端末10を利用して設備点検業務を実施する担当者の担当者情報を記憶している。担当者情報とは、例えば、担当者ID、パスワード、指紋又は静脈パターン等である。担当者データベース171は、設備点検業務が実施される前に更新される。すなわち、担当者情報は、設備点検業務が実施される前に、設備点検業務端末10の管理者により入力されるか、外部の機器から転送される。担当者データベース171は、入力された担当者情報、又は、転送された担当者情報を記憶する。 【0019】 また、担当者データベース171は、制御部18からの要求に応じ、記憶している担当者情報を制御部18へ出力する。 【0020】 点検計画データベース172は、設備点検業務の計画ID、担当者ID、点検対象設備の設備ID、及び点検を行う時間帯等を含む点検計画を記憶している。点検計画データベース172は、設備点検業務が実施される前に更新される。すなわち、点検計画は、設備点検業務が実施される前に、設備点検業務端末10の管理者により入力されるか、外部の機器から転送される。点検計画データベース172は、入力された点検計画、又は、転送された点検計画を記憶する。 【0021】 また、点検計画データベース172は、制御部18からの要求に応じ、記憶している点検計画を制御部18へ出力する。 【0022】 設備設置場所データベース173は、業務委託元の事業者が保有する、点検対象となり得る設備の設備ID、設備ID毎の設備種別ID及び設備ID毎の設置場所を記憶している。また、設備設置場所データベース173は、設置場所への立ち入りを制限する設備には、その設備の設備IDに、設置場所への立入制限を表すフラグを付するようにしてもよい。設備設置場所データベース173は、制御部18からの要求に応じ、記憶している設備ID、設備種別ID及び設置場所を制御部18へ出力する。 【0023】 設備データベース174は、業務委託元の事業者が保有する、点検対象となり得る設備の設備種別ID、設備種別毎の設備機器の詳細情報を記憶している。ここで、詳細情報とは、例えば、設備機器の仕様、及び設備機器の図面等を意味する。設備データベース174は、制御部18からの要求に応じ、記憶している設備種別ID、仕様及び図面を制御部18へ出力する。 【0024】 点検履歴データベース175は、設備点検業務の計画ID、点検結果、及び点検結果の登録時刻を記憶している。点検履歴データベース175は、設備点検業務が終了すると、制御部18からの指示に従い、計画ID、点検結果、及び時刻取得部12により取得された時刻を記憶する。また、点検履歴データベース175は、制御部18からの要求に応じ、記憶している計画ID、及び点検結果を制御部18へ出力する。 【0025】 制御部18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のCPUが処理を実行するためのプログラムやデータの格納領域等とを含む。制御部18は、CPUに設備点検支援プログラムを実行させることで、以下の機能を実現する。すなわち、制御部18は、事前承認部181及び点検処理部182を備える。 【0026】 事前承認部181は、利用者特定部1811、時刻照合部1812及び位置照合部1813を備える。 【0027】 利用者特定部1811は、設備点検業務端末10の利用者から設備点検業務を開始する指示を受けると、利用者に対して、計画ID、並びに、利用者ID及びパスワード等の利用者情報の入力を要求する。利用者特定部1811は、計画ID及び利用者情報の入力を要求する旨を表示部16に表示させる。なお、利用者特定部1811は、設備点検業務を開始する指示ではなく、設備点検業務端末10の立ち上げ指示に応答して利用者に対して計画ID及び利用者情報の入力を要求してもよい。また、利用者特定部1811は、利用者情報として利用者ID及びパスワードに加えて、又は、利用者ID及びパスワードの代わりに、指紋及び/又は静脈パターンの入力を要求するようにしてもよい。 【0028】 利用者特定部1811は、利用者情報取得部11から計画ID及び利用者情報が提供されると、担当者データベース171に記憶されている点検計画のうち、計画IDにより特定される点検計画の担当者情報を読み出す。なお、上記のように、担当者情報には、担当者ID及びパスワード等が含まれる。利用者特定部1811は、提供される利用者情報と、読み出した担当者情報とを比較する。提供される利用者情報と、読み出した担当者情報とが一致する場合、利用者特定部1811は、時刻照合指示、計画ID及び利用者IDを時刻照合部1812へ出力する。提供される利用者情報と、読み出した担当者情報が一致しない場合、利用者特定部1811は、予め記憶された担当者でない旨を表示部16に表示させる。 【0029】 時刻照合部1812は、利用者特定部1811から時刻照合指示、計画ID及び利用者IDが提供されると、時刻取得部12により、現在時刻を取得する。時刻照合部1812は、点検計画データベース172に記憶される点検計画のうち、提供される計画IDが含まれ、かつ、提供される利用者IDが担当者IDとして含まれる点検計画を検索する。時刻照合部1812は、検索により得られた点検計画に含まれる時間帯と、時刻取得部12により取得された現在時刻とを比較する。点検計画に含まれる時間帯に、取得した現在時刻が含まれる場合、時刻照合部1812は、位置照合指示を位置照合部1813へ出力する。点検計画に含まれる時間帯に、取得した現在時刻が含まれない場合、時刻照合部1812は、現在時刻が点検計画に則っていない旨を表示部16に表示させる。 【0030】 位置照合部1813は、時刻照合部1812から位置照合指示が提供されると、位置取得部13により、設備点検業務端末10の現在位置を取得する。位置照合部1813は、位置取得部13により取得された現在位置が、設備設置場所データベース173に記憶されている設置場所に含まれていることを確認する。取得した現在位置が設備設置場所データベース173に記憶されている設置場所に含まれている場合、位置照合部1813は、点検処理部182へ承認指示を出力し、出力設備点検業務の事前承認処理を終了する。取得した現在位置が設備設置場所データベース173に記憶されている設置場所に含まれていない場合、位置照合部1813は、取得した現在位置が設備機器の設置場所と一致しない旨を表示部16に表示させる。なお、取得した現在位置が設備設置場所データベース173に記憶されている設置場所に含まれているとは、取得した現在位置の座標が、設備設置場所データベース173に記憶されている設置場所の座標と完全に一致することに限られず、取得した現在位置の座標が、設備設置場所データベース173に記憶されている設置場所の座標から一定の範囲内に含まれることを示す。 【0031】 また、位置照合部1813は、取得した現在位置が、立入制限フラグが付された設備機器の設置場所にある場合には、取得した現在位置が立入制限された位置である旨を表示部16に表示させる。 【0032】 点検処理部182は、検索部1821、表示処理部1822及び登録部1823を備える。 【0033】 検索部1821は、事前承認部181から承認指示を受けると、利用者に対して設備IDを取得するように要求する。検索部1821は、設備IDの取得を要求する旨を表示部16に表示させる。 【0034】 検索部1821は、設備情報取得部14により取得された設備IDが提供されると、提供される設備IDが、点検計画データベース172に記憶される点検計画に含まれていることを確認する。提供される設備IDが点検計画に含まれている場合、検索部1821は、設備IDが付された設備機器が設備点検業務の対象であると特定する。提供される設備IDが点検計画に含まれていない場合、検索部1821は、設備IDを取得した設備機器が点検計画に含まれていない旨を表示部16に表示させる。 【0035】 表示処理部1822は、検索部1821により特定された点検対象設備の設備IDと対応する設備種別IDを、設備設置場所データベース173から取得する。表示処理部1822は、取得した設備種別IDに基づき、設備データベース174から仕様及び図面を読み出す。表示処理部1822は、読み出した仕様及び図面を表示部16に表示させる。 【0036】 また、表示処理部1822は、検索部1821により特定された点検対象設備の設備IDと対応する過去の点検結果を、点検履歴データベース175から読み出す。表示処理部1822は、読み出した点検結果を表示部16に表示させる。 【0037】 設備点検業務端末10の利用者は、表示部16に表示される仕様、図面及び過去の点検結果を参照し、点検対象設備の点検を実施する。 【0038】 登録部1823は、利用者による設備点検業務が終了し、点検結果の記憶が指示されると、時刻取得部12により、点検終了時の点検終了時刻を取得する。登録部1823は、点検計画データベース172に記憶されている点検計画のうち、計画IDにより特定される点検計画を検索する。登録部1823は、検索により得られた点検計画に含まれる時間帯と、時刻取得部12により取得された点検終了時刻とを比較する。点検計画に含まれる時間帯に、取得した点検終了時刻が含まれる場合、登録部1823は、位置取得部13により、設備点検業務端末10の現在位置を取得する。点検計画に含まれる時間帯に、取得した点検終了時刻が含まれない場合、登録部1823は、設備点検業務の終了時刻が点検計画に則っていない旨を表示部16に表示させる。 【0039】 また、登録部1823は、点検対象設備の設備IDと対応する設置場所を設備設置場所データベース173から読み出す。登録部1823は、取得した現在位置と、読み出した設置場所とを比較する。現在位置と、点検対象設備の設置場所とが一致する場合、登録部1823は、設備点検業務の計画ID、点検結果、及び時刻取得部12により取得された時刻を、点検履歴データベース175に記憶させる。現在位置と、点検対象設備の設置場所とが一致しない場合、登録部1823は、設備点検業務の終了位置が点検対象設備の設置場所と不一致である旨を表示部16に表示させる。 【0040】 次に、以上のように構成される設備点検業務端末10による事前承認動作及び点検処理動作を、制御部18の処理手順に従い説明する。 【0041】 図2は、第1の実施形態に係る制御部18が事前承認動作を実施する際のフローチャートを示す。 【0042】 まず、制御部18は、設備点検業務端末10の利用者から設備点検業務を開始する指示を受け取る(ステップS21)。利用者特定部1811は、利用者から設備点検業務を開始する指示を受けると、計画ID、並びに、利用者ID及びパスワード等の利用者情報の入力を要求する旨を表示部16に表示させる(ステップS22)。 【0043】 利用者特定部1811は、計画ID及び利用者情報が入力されると、入力された利用者情報と、担当者データベース171に記憶されている点検計画のうち、計画IDにより特定される点検計画に含まれる担当者情報とが一致するか否かを判断する(ステップS23)。入力された利用者情報と、記憶されている担当者情報とが一致する場合(ステップS23のYes)、利用者特定部1811は、時刻照合部1812を起動させ、時刻照合部1812へ計画ID及び利用者IDを出力する(ステップS24)。入力された利用者情報と、記憶されている担当者情報とが一致しない場合(ステップS23のNo)、利用者特定部1811は、予め記憶された担当者でない旨を表示部16に表示させ(ステップS25)、処理を終了させる。 【0044】 時刻照合部1812は、起動すると、時刻取得部12により、現在時刻を取得する(ステップS26)。時刻照合部1812は、利用者特定部1811から供給される計画ID及び供給される利用者IDが含まれる点検計画を検索し、検索により得られた点検計画に含まれる時間帯を取得する(ステップS27)。時刻照合部1812は、点検計画に含まれる時間帯に、取得した現在時刻が含まれるか否かを判断する(ステップS28)。点検計画に含まれる時間帯に、取得した現在時刻が含まれる場合(ステップS28のYes)、時刻照合部1812は、位置照合部1813を起動させる(ステップS29)。点検計画に含まれる時間帯に、取得した現在時刻が含まれない場合(ステップS28のNo)、時刻照合部1812は、現在時刻が点検計画に則っていない旨を表示部16に表示させ(ステップS210)、処理を終了させる。 【0045】 位置照合部1813は、起動すると、位置取得部13により、設備点検業務端末10の現在位置を取得する(ステップS211)。位置照合部1813は、設備設置場所データベース173に記憶されている設置場所を取得する(ステップS212)。位置照合部1813は、取得した現在位置が、設備設置場所データベース173に記憶されている設置場所に含まれているかを判断する(ステップS213)。取得した現在位置が、設備設置場所データベース173に記憶されている設置場所に含まれている場合(ステップS213のYes)、位置照合部1813は、点検処理部182へ承認指示を出力し(ステップS214)、処理を終了させる。記憶されている設置場所と、取得した現在位置が、設備設置場所データベース173に記憶されている設置場所に含まれていない場合(ステップS213のNo)、位置照合部1813は、取得した現在位置が設備機器の設置場所に含まれていない旨を表示部16に表示させ(ステップS215)、処理を終了させる。 【0046】 図3は、第1の実施形態に係る制御部18が点検処理動作を実施する際のフローチャートを示す。 【0047】 まず、制御部18は、事前承認部181から承認指示を受け取る(ステップS31)。検索部1821は、事前承認部181から承認指示を受けると、設備IDの取得を要求する旨を表示部16に表示させる(ステップS32)。 【0048】 検索部1821は、設備IDが提供されると、提供された設備IDが、点検計画データベース172に記憶される点検計画に含まれているか否かを判断する(ステップS33)。提供される設備IDが点検計画に含まれている場合(ステップS33のYes)、検索部1821は、設備IDが付された設備機器が設備点検業務の対象であると特定する(ステップS34)。提供された設備IDが点検計画に含まれていない場合(ステップS33のNo)、検索部1821は、設備IDを取得した設備機器が点検計画に含まれていない旨を表示部16に表示させ(ステップS35)、処理を終了させる。 【0049】 続いて、表示処理部1822は、検索部1821により特定された点検対象設備の仕様及び図面を設備データベース174から読み出し、読み出した仕様及び図面を表示部16に表示させる(ステップS36)。表示処理部1822は、検索部1821により特定された点検対象設備についての過去の点検結果を、点検履歴データベース175から読み出し、読み出した点検結果を表示部16に表示させる(ステップS37)。設備点検業務端末10の利用者は、表示部16の表示内容を参照し、点検業務を実施する。制御部18は、利用者が表示部16の表示を参照して実施する点検業務の結果を受け付ける。 【0050】 登録部1823は、設備点検業務が終了し、点検結果を記憶する旨の指示が利用者から入力されたか否かを判断する(ステップS38)。点検結果を記憶する旨の指示が利用者から入力された場合(ステップS38のYes)、登録部1823は、時刻取得部12により、現在時刻を取得する(ステップS39)。点検結果を記憶する旨の指示が利用者から入力されない場合(ステップS38のNo)、登録部1823は、指示があるまで待機する。 【0051】 登録部1823は、現在時刻を取得すると、点検計画に含まれる時間帯を点検計画データベース172から取得する(ステップS310)。登録部1823は、取得した現在時刻が、点検計画に記載される時間帯に含まれるか否かを判断する(ステップS311)。取得した現在時刻が点検計画に記載される時間帯に含まれる場合(ステップS311のYes)、登録部1823は、位置取得部13により、現在位置を取得する(ステップS312)。取得した現在時刻が点検計画に記載される時間帯に含まれない場合(ステップS311のNo)、登録部1823は、現在時刻が点検計画における点検業務の終了時刻に則っていない旨を表示部16に表示させる(ステップS313)。 【0052】 登録部1823は、現在位置を取得すると、点検対象設備の設置場所を設備設置場所データベース173から取得する(ステップS314)。登録部1823は、現在位置と、点検対象設備の設置場所とが一致するか否かを判断する(ステップS315)。現在位置と、点検対象設備の設置場所とが一致する場合(ステップS315のYes)、登録部1823は、設備点検業務の計画ID、点検結果、及び時刻取得部12により取得された時刻を、点検履歴データベース175に記憶し(ステップS316)、処理を終了させる。現在位置と、点検対象設備の設置場所とが一致しない場合(ステップS315のNo)、登録部1823は、現在位置が点検対象設備の設置場所と不一致である旨を表示部16に表示させる(ステップS317)。 【0053】 以上のように、第1の実施形態に係る設備点検業務端末10は、事前承認部181の利用者特定部1811により、利用者と点検計画に予定されている担当者とを照合し、時刻照合部1812により、点検業務を開始する時刻と点検計画に記載される時間帯とを照合し、位置照合部1813により、点検業務を開始する位置と設備の設置場所とを照合するようにしている。これにより、利用者特定部1811により、担当者以外が端末を利用することを防ぐことに加え、時刻照合部1812により、点検計画に設定された時間帯以外で端末の利用を防止することが可能となる。また、位置照合部1813により、点検業務の対象となり得る場所以外での端末の利用を防止することも可能となる。 【0054】 また、第1の実施形態では、位置照合部1813は、現在位置が立ち入りを制限された場所である場合には、現在位置では設備点検業務を実施させないようにしている。これにより、設備機器に係る情報へのアクセスを制限することが可能となる。 【0055】 また、第1の実施形態に係る設備点検業務端末10は、点検処理部182の検索部1821により、設備IDを取得した設備を点検対象設備であることを特定し、表示処理部1822により、点検対象設備の点検時に必要となるデータを表示するようにしている。これにより、利用者は設備設置場所に行かなければ点検設備に係る情報を表示できないため、設備点検業務端末10は、自端末に保存されている情報が流出することを防止することが可能となる。また、点検対象設備以外の情報は表示されないため、設備点検業務端末10は、複数の利用者により共用されることが可能となる。さらに、設備単位で設備に係る情報の利用者を特定できるため、設備点検業務端末10は、情報の流出を予防することも可能となる。 【0056】 また、第1の実施形態に係る設備点検業務端末10は、登録部1823により、点検業務の終了時刻及び点検業務の終了位置を点検計画と照合した上で点検結果を記憶するようにしている。これにより、データ登録時刻が点検業務計画時間帯に含まれていない場合、又は、データ登録場所が点検設備の設置場所と離れている場合にはデータを登録できないため、設備点検業務端末10は、情報の改ざんを防止することが可能である。 【0057】 したがって、第1の実施形態に係る設備点検業務端末10は、高機能な汎用端末を用いて実現可能であるため、設備点検業務端末10によれば、低コスト、かつ、高度な情報セキュリティを達成しつつ、設備点検業務を実施することができる。そのため、受託業者は、上下水道設備等の点検業務で使用する情報端末について、専用ハードウェアを開発することなく情報セキュリティを高めることができる。そして、上下水道事業等の重要インフラを担う事業者は、重要な設備等の情報を取り扱う点検業務を、安心して民間事業者に委託できる。 【0058】 また、第1の実施形態では、点検計画データベース172に点検計画を記憶させ、担当者データベース171に点検計画における点検の担当者の担当者情報を記憶させるようにしている。従来の点検業務に関するデータベースシステムでは、データにアクセス権を付与することでセキュリティを確保していた。このため、委託先及び/又は委託作業内容が変更される度に、データベースのアクセス権を変更する等のシステム管理作業が発生していた。これに対し、第1の実施形態では、点検計画データベース172に記憶される点検計画に基づいてデータへのアクセスを制限するようにしている。これにより、データベースの内部構造を理解しなくてもセキュリティを確保することが可能となり、業務委託元の情報管理に係る負担を軽減することが可能となる。 【0059】 なお、第1の実施形態では、設備設置場所データベース173及び設備データベース174は、業務委託元の事業者が保有するデータを記憶するようにしている。しかしながら、これに限定される訳ではない。例えば、設備設置場所データベース173及び設備データベース174は、点検計画データベース172に記憶される点検計画に含まれる設備IDについてのデータを記憶するようにしても構わない。これにより、設備設置場所データベース173及び設備データベース174には、点検計画に含まれない設備機器についての情報が含まれないことになるため、設備点検業務端末10の容量を抑えると共に、情報セキュリティを向上させることが可能となる。 【0060】 (第2の実施形態) 図4は、第2の実施形態に係る設備点検業務端末20を含む設備点検支援システムの機能構成を示すブロック図である。図4に示す設備点検支援システムは、設備点検業務端末20及びサーバ30を具備する。設備点検業務端末20とサーバ30とは、ネットワークにより接続される。 【0061】 サーバ30は、記憶部31、通信部32及び制御部33を備える。なお、図4において図1と共通する部分には同じ符号を付して示す。 【0062】 記憶部31は、担当者データベース171、点検計画データベース172、設備設置場所データベース173、設備データベース174及び点検履歴データベース175を有する。記憶部31は、制御部33からの指示に応じて担当者データベース171、点検計画データベース172、設備設置場所データベース173、設備データベース174及び点検履歴データベース175から必要なデータを読み出す。記憶部31は、読み出したデータを通信部32へ出力する。 【0063】 通信部32は、予め設定された通信プロトコルによりネットワークと接続し、記憶部31から読み出されたデータを、ネットワークを介して設備点検業務端末20へ送信する。 【0064】 また、通信部32は、ネットワークを介して、設備点検業務端末20から送信される読出し要求を受信する。また、通信部32は、ネットワークを介して、設備点検業務端末20から送信されるデータ及び記憶要求を受信する。 【0065】 制御部33は、通信部32が読出し要求を受信した場合、要求されるデータを読み出すように、記憶部31に対して読出し指示を出力する。 【0066】 また、制御部33は、通信部32がデータ及び記憶要求を受信した場合、要求されたデータを記憶部31に記憶するように、記憶部31に対して記憶指示を出力する。 【0067】 図5は、第2の実施形態に係る設備点検業務端末20の機能構成を示すブロック図である。図5に示す設備点検業務端末20は、例えば、低コストで入手可能な高機能な汎用端末であり、利用者情報取得部11、時刻取得部12、位置取得部13、設備情報取得部14、計時部15、表示部16、通信部21及び制御部22を具備する。なお、図5において図1と共通する部分には同じ符号を付して示す。 【0068】 通信部21は、予め設定された通信プロトコルによりネットワークと接続する。通信部21は、制御部22からの読出指示に従い、必要とするデータの読出要求を、ネットワークを介してサーバ30へ送信する。また、通信部21は、制御部22からの記憶指示に従い、制御部22から供給されるデータと、このデータをサーバ30へ記憶する記憶要求を、ネットワークを介してサーバ30へ送信する。また、通信部21は、ネットワークを介して、サーバ30から送信されるデータを受信する。 【0069】 制御部22は、例えば、CPUと、ROM及びRAM等のCPUが処理を実行するためのプログラムやデータの格納領域等とを含む。制御部22は、CPUに設備点検支援プログラムを実行させることで、以下の機能を実現する。すなわち、制御部22は、事前承認部221及び点検処理部222を備える。 【0070】 事前承認部221は、利用者特定部2211、時刻照合部2212及び位置照合部2213を備える。 【0071】 利用者特定部2211は、設備点検業務端末20の利用者から設備点検業務を開始する指示を受けると、利用者に対して、計画ID及び利用者情報の入力を要求する。利用者特定部2211は、計画ID及び利用者情報の入力を要求する旨を表示部16に表示させる。 【0072】 利用者特定部2211は、利用者情報取得部11から計画ID及び利用者情報が提供されると、担当者データベース171に記憶されている点検計画のうち、計画IDにより特定される点検計画の担当者情報を読み出す読出指示を通信部21へ出力する。利用者特定部2211は、サーバ30から担当者情報が供給されると、供給された担当者情報と、入力された利用者情報とを比較する。供給された担当者情報と、入力された利用者情報とが一致する場合、利用者特定部2211は、時刻照合指示、計画ID及び利用者IDを時刻照合部2212へ出力する。供給された担当者情報と、入力された利用者情報とが一致しない場合、利用者特定部2211は、予め記憶された担当者でない旨を表示部16に表示させる。 【0073】 時刻照合部2212は、利用者特定部2211から時刻照合指示、計画ID及び利用者IDが提供されると、時刻取得部12により、現在時刻を取得する。時刻照合部2212は、点検計画データベース172に記憶される点検計画のうち、提供される計画IDが含まれ、かつ、提供される利用者IDが担当者IDとして含まれる点検計画を読み出す読出指示を通信部21へ出力する。時刻照合部2212は、サーバ30から点検計画が供給されると、供給された点検計画に含まれる時間帯と、時刻取得部12により取得された現在時刻とを比較する。点検計画に含まれる時間帯に、取得した現在時刻が含まれる場合、時刻照合部2212は、位置照合指示を位置照合部2213へ出力する。点検計画に含まれる時間帯に、取得した現在時刻が含まれない場合、時刻照合部2212は、現在時刻が点検計画に則っていない旨を表示部16に表示させる。 【0074】 位置照合部2213は、時刻照合部2212から位置照合指示が提供されると、位置取得部13により、設備点検業務端末20の現在位置を取得する。位置照合部2213は、設備設置場所データベース173に記憶されている設置場所を読み出す読出指示を通信部21へ出力する。位置照合部2213は、サーバ30から設置場所が供給されると、供給された設置場所と、位置取得部13により取得された現在位置とを比較する。取得した現在位置が供給された設置場所に含まれている場合、位置照合部2213は、点検処理部222へ承認指示を出力し、出力設備点検業務の事前承認処理を終了する。取得した現在位置が、供給された設置場所に含まれていない場合、位置照合部2213は、取得した現在位置が設備機器の設置場所と一致しない旨を表示部16に表示させる。また、位置照合部2213は、取得した現在位置が、立入制限フラグが付された設備機器の設置場所にある場合には、取得した現在位置が立入制限された位置である旨を表示部16に表示させる。 【0075】 点検処理部222は、検索部2221、表示処理部2222及び登録部2223を備える。 【0076】 検索部2221は、事前承認部221から承認指示を受けると、利用者に対して設備IDを取得するように要求する。検索部2221は、設備IDの取得を要求する旨を表示部16に表示させる。 【0077】 検索部2221は、設備情報取得部14により取得された設備IDが提供されると、点検計画データベース172に記憶される点検計画を読み出す読出指示を通信部21へ出力する。検索部2221は、サーバ30から点検計画が供給されると、設備情報取得部14により取得された設備IDが、供給された点検計画に含まれているか否かを判断する。設備情報取得部14により取得された設備IDが点検計画に含まれている場合、検索部2221は、設備IDが付された設備機器が設備点検業務の対象であると特定する。設備情報取得部14により取得された設備IDが点検計画に含まれていない場合、検索部2221は、設備IDを取得した設備機器が点検計画に含まれていない旨を表示部16に表示させる。 【0078】 表示処理部2222は、検索部2221により特定された点検対象設備の設備IDと対応する設備種別IDを、設備設置場所データベース173から読み出す読出指示を通信部21へ出力する。表示処理部2222は、サーバ30から設備種別IDが供給されると、供給された設備種別IDに対応する仕様及び図面を設備データベース174から読み出す読出指示を通信部21へ出力する。表示処理部2222は、サーバ30から仕様及び図面が供給されると、供給された仕様及び図面を表示部16に表示させる。 【0079】 また、表示処理部2222は、検索部2221により特定された点検対象設備の設備IDと対応する過去の点検結果を点検履歴データベース175から読み出す読出指示を、通信部21へ出力する。表示処理部2222は、サーバ30から点検結果が供給されると、供給された点検結果を表示部16に表示させる。 【0080】 設備点検業務端末20の利用者は、表示部16に表示される仕様、図面及び過去の点検結果を参照し、点検対象設備の点検を実施する。 【0081】 登録部2223は、利用者による設備点検業務が終了し、点検結果の記憶が指示されると、時刻取得部12により、点検終了時の点検終了時刻を取得する。登録部2223は、計画IDにより特定される点検計画を点検計画データベース172から読み出す読出指示を通信部21へ出力する。登録部2223は、サーバ30から点検計画が供給されると、供給された点検計画に含まれる時間帯と、時刻取得部12により取得された点検終了時刻とを比較する。点検計画に含まれる時間帯に、取得した点検終了時刻が含まれる場合、登録部2223は、位置取得部13により、設備点検業務端末20の現在位置を取得する。点検計画に含まれる時間帯に、取得した点検終了時刻が含まれない場合、登録部2223は、設備点検業務の終了時刻が点検計画に則っていない旨を表示部16に表示させる。 【0082】 また、登録部2223は、点検対象設備の設備IDと対応する設置場所を設備設置場所データベース173から読み出す読出指示を通信部21へ出力する。登録部2223は、サーバ30から設置場所が供給されると、供給された設置場所と、取得した現在位置とを比較する。現在位置と、点検対象設備の設置場所とが一致する場合、登録部2223は、設備点検業務の計画ID、点検結果及び時刻取得部12により取得された時刻を、点検履歴データベース175に記憶する記憶指示を通信部21へ出力する。現在位置と、点検対象設備の設置場所とが一致しない場合、登録部2223は、設備点検業務の終了位置が点検対象設備の設置場所と不一致である旨を表示部16に表示させる。 【0083】 したがって、第2の実施形態に係る設備点検業務端末20は、高機能な汎用端末を用いて実現可能であるため、設備点検業務端末20によれば、低コスト、かつ、高度な情報セキュリティを達成しつつ、設備点検業務を実施することができる。 【0084】 なお、第2の実施形態では、設備点検業務端末20の制御部22がサーバ30から各種データを受け取り、設備点検業務端末20で取得されたデータと、受け取った各種データとを照合する場合を例に説明した。しかしながら、これに限定される訳ではない。例えば、設備点検業務端末20が取得したデータをサーバ30へ出力し、サーバ30の制御部33において、設備点検業務端末20から供給されたデータと、記憶部31に記憶されているデータとを照合する。そして、サーバ30の制御部33は照合結果を設備点検業務端末20へ出力し、設備点検業務端末20の制御部22はサーバ30からの照合結果を利用するようにしても構わない。 ・・・(後略)」 「 [図:0001402508000001.jpg] 」 「 [図:0001402508000002.jpg] 」 「 [図:0001402508000003.jpg] 」 「 [図:0001402508000004.jpg] 」 「 [図:0001402508000005.jpg] 」 (2)引用発明 上記(1)より、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 (引用発明) 「設備点検業務端末20及びサーバ30を具備する、設備点検支援システム(【0001】、【0060】)であり、 設備機器にはバーコード又は2次元コードが付され(【0016】)、 設備点検業務端末20は、配置した担当者が設備点検業務についての経験がない場合等に、判断が求められる場合の業務知識(ノウハウ)の補完、及び/又は業務効率の向上のために、担当者に携帯させることが多く(【0003】)、設備点検業務で使用されるものであり(【0004】、【0007】)、サーバ30とネットワークにより接続され(【0060】)、時刻取得部12、位置取得部13、設備情報取得部14、表示部16、通信部21、制御部22を具備し(【0067】)、 設備情報取得部14は、設備機器に付されているバーコード又は2次元コードを直接読み取る読取器であり、バーコード又は2次元コードから設備IDを取得し(【0016】)、 制御部22は、点検処理部222を備え(【0069】)、点検処理部222は、検索部2221、表示処理部2222及び登録部2223を備え(【0075】)、 検索部2221は、設備情報取得部14により取得された設備IDが提供されると、取得された設備IDが、点検計画データベース172から供給された点検計画に含まれているか否かを判断し(【0077】)、 表示処理部2222は、検索部2221により特定された点検対象設備の設備IDと対応する設備種別IDを、設備設置場所データベース173から読み出す読出指示を通信部21へ出力し、サーバ30から設備種別IDが供給されると、供給された設備種別IDに対応する仕様及び図面を設備データベース174から読み出す読出指示を通信部21へ出力し、サーバ30から仕様及び図面が供給されると、供給された仕様及び図面を表示部16に表示させ(【0078】)、また、表示処理部2222は、検索部2221により特定された点検対象設備の設備IDと対応する過去の点検結果を点検履歴データベース175から読み出す読出指示を、通信部21へ出力し、サーバ30から点検結果が供給されると、供給された点検結果を表示部16に表示させ(【0079】)、 登録部2223は、利用者による設備点検業務が終了し、点検結果の記憶が指示されると(【0081】)、点検結果を、点検履歴データベース175に記憶する記憶指示を通信部21へ出力し(【0082】)、 サーバ30は、記憶部31を備え(【0061】)、 記憶部31は、点検計画データベース172、設備設置場所データベース173、設備データベース174及び点検履歴データベース175を有し(【0062】)、 点検計画データベース172は、設備点検業務の計画ID、担当者ID、点検対象設備の設備ID、及び点検を行う時間帯等を含む点検計画を記憶し(【0020】)、 設備設置場所データベース173は、業務委託元の事業者が保有する、点検対象となり得る設備の設備ID、設備ID毎の設備種別ID及び設備ID毎の設置場所を記憶し(【0022】)、 設備データベース174は、業務委託元の事業者が保有する、点検対象となり得る設備の設備種別ID、設備種別毎の設備機器の詳細情報を記憶し、詳細情報とは、例えば、設備機器の仕様、及び設備機器の図面等であり(【0023】)、 点検履歴データベース175は、点検結果を記憶する(【0024】)、 設備点検支援システム。」 2.引用文献2について (1)引用文献2の記載事項 原査定の理由に引用された上記引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【技術分野】 【0001】 本発明は、コンテンツ制御プログラム、コンテンツ制御方法、コンテンツ制御装置、及びコンテンツ表示装置に関する。 【背景技術】 【0002】 スマートフォンやタブレット端末等に設けられたカメラにより撮像された画像を用いた拡張現実(Augmented Reality:AR)と呼ばれる技術が知られている。AR技術では、現実空間を撮像した画像から認識されたARマーカに基づいて、当該画像にコンテンツを重畳して表示させる。 【0003】 また、例えば、工場内に設置された機器や設備(以降、「設備等」と表す。)の点検作業において、AR技術を利用して、作業手順や設備等に関する情報等のコンテンツを重畳して表示させることで、作業支援を行う技術が知られている。 【先行技術文献】 ・・・(中略)・・・ 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 ここで、点検作業には、例えば、日次点検、週次点検、月次点検等があり、予め定められた作業日程に従って実施される。また、日次点検、週次点検、月次点検等に応じて点検作業の作業内容が異なる場合がある。 【0006】 このため、例えば、日次点検と週次点検の両方の点検作業を実施することがスケジュールされている場合、それぞれの作業内容に対応するコンテンツを表示させる必要がある。しかしながら、上記の従来技術では、例えば、日次点検と週次点検の両方の点検作業がスケジュールされている場合に、点検作業のスケジュールに応じたコンテンツを表示させることができなかった。 【0007】 一側面では、本発明は、スケジュールに応じたコンテンツを表示させることを目的とする。 【課題を解決するための手段】 ・・・(中略)・・・ 【発明の効果】 【0009】 一側面によれば、スケジュールに応じたコンテンツを表示させることができる。 【図面の簡単な説明】 ・・・(中略)・・・ 【発明を実施するための形態】 【0011】 以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。 【0012】 (第一の実施形態) まず、第一の実施形態に係る作業支援システム1のシステム構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、第一の実施形態に係る作業支援システムの一例を示す図である。 【0013】 図1に示す作業支援システム1は、管理サーバ10と、登録端末20と、作業端末30とを有し、ネットワークNを介して通信可能に接続されている。なお、ネットワークNは、例えばLAN(Local Area Network)や電話回線網、インターネット等であり、全部又は一部が無線であっても良い。 【0014】 管理サーバ10は、例えば、1以上の情報処理装置が含まれるサーバ装置である。管理サーバ10には、作業端末30を用いた設備等の点検作業を支援するための支援プログラム40が搭載(インストール)されている。 【0015】 管理サーバ10は、支援プログラム40により、登録端末20により登録された作業予定に基づいて、AR技術を利用したコンテンツを作業端末30に表示させるためのスケジュールを作成する。そして、管理サーバ10は、支援プログラム40により、点検対象の設備等に貼り付け等されたARマーカ(基準物)を作業端末30が認識したことに応じて、当該ARマーカに対応するスケジュールに応じたコンテンツを、当該作業端末30が撮像した画像(撮像画像)に重畳表示させる。 【0016】 ここで、コンテンツとは、作業端末30の撮像画像に重畳表示される画像(例えば、アイコン)やテキスト等である。このため、作業端末30のユーザ(作業担当者)は、例えば、作業手順や設備等に関する情報等を示すコンテンツを参照しながら点検作業に行うことができるようになる。 【0017】 なお、コンテンツは、画像やテキストに限られず、例えば、音声等であっても良い。また、画像は、2次元画像(2D画像)に限られず、例えば、3次元画像(3D画像)等であっても良い。さらに、画像は、静止画に限られず、動画であっても良い。 ・・・(中略)・・・ 【0048】 次に、作業端末30のハードウェア構成について、図4(b)を参照しながら説明する。図4(b)に示すように、作業端末30は、入力装置31と、表示装置32と、外部I/F33と、RAM34とを有する。また、作業端末30は、ROM35と、CPU36と、通信I/F37と、記憶装置38と、カメラ装置39とを有する。これらの各ハードウェアは、それぞれバスB2で相互に接続されている。 ・・・(中略)・・・ 【0054】 次に、第一の実施形態に係る作業支援システム1の機構構成について、図5を参照しながら説明する。図5は、第一の実施形態に係る作業支援システムの機能構成の一例を示す図である。 【0055】 管理サーバ10は、登録部101と、スケジュール作成処理部102と、スケジュール取得部103と、コンテンツ特定部104と、コンテンツ取得部105とを有する。これら各部は、管理サーバ10に搭載された支援プログラム40が、CPU16に実行させる処理により実現される。 【0056】 また、管理サーバ10は、作業予定記憶部121と、作業区分記憶部122と、スケジュール記憶部123と、コンテンツ記憶部124とを有する。これら各記憶部は、記憶装置18を用いて実現可能である。なお、これら各記憶部は、管理サーバ10とネットワークNを介して接続された記憶装置等を用いて実現されても良い。 ・・・(中略)・・・ 【0077】 作業端末30は、カメラ制御部301と、表示制御部302と、マーカ検出部303と、情報取得部304と、取得要求部305とを有する。これら各部は、作業端末30に搭載された表示制御プログラム60が、CPU36に実行させる処理により実現される。 【0078】 カメラ制御部301は、作業担当者等のユーザの操作に応じて、カメラ装置39を起動させて、当該カメラ装置39の撮像範囲の画像データ(撮像画像データ)を生成する。 【0079】 表示制御部302は、カメラ制御部301により生成された撮像画像データに基づく撮像画像を表示装置32に表示させる。 【0080】 また、表示制御部302は、管理サーバ10から受信したコンテンツ情報に基づいて、当該コンテンツ情報に基づくコンテンツを撮像画像に重畳表示させる。 【0081】 マーカ検出部303は、カメラ制御部301により生成された撮像画像データに基づく撮像画像にARマーカ(基準物)が含まれる場合、当該ARマーカを検出する。 【0082】 情報取得部304は、マーカ検出部303により検出されたARマーカから所定の情報を取得する。ここで、所定の情報には、ARマーカを一意に識別するARマーカIDと、当該ARマーカの位置を示す座標(位置座標)とが含まれる。 【0083】 取得要求部305は、情報取得部304により所定の情報が取得されると、撮像画像に重畳表示させるコンテンツの取得要求を管理サーバ10に送信する。なお、当該取得要求には、情報取得部304により取得されたARマーカIDが含まれる。 ・・・(中略)・・・ 【0114】 次に、第一の実施形態に係る作業支援システム1において、作業担当者等のユーザWが作業端末30を用いて設備等の点検作業を行う際に、当該点検作業を支援するためのコンテンツを重畳表示させる処理について、図13を参照しながら説明する。図13は、第一の実施形態に係るコンテンツの表示処理の一例を示すシーケンス図である。 【0115】 まず、ユーザWは、設備等に貼り付け等されたARマーカを撮像するための開始操作を行う(ステップS1301)。すなわち、ユーザWは、例えば、ARマーカを読み取るための所定のモードを選択してカメラ装置39を起動させる操作を行う。 【0116】 作業端末30のカメラ制御部301は、ユーザWによる開始操作を受け付けると、カメラ装置39を起動させる(ステップS1301)。 【0117】 なお、カメラ装置39が起動されると、カメラ制御部301は、所定の時間毎に、当該カメラ装置39の撮像範囲内の撮像画像データを生成する。そして、表示制御部302は、カメラ制御部301により生成された撮像画像データに基づく撮像画像を表示装置32に表示させる。 【0118】 ここで、ユーザWは、作業端末30のカメラ装置39の撮像範囲内に、設備等に貼り付け等されたARマーカが入るように操作したものとする。すなわち、カメラ制御部309により生成された撮像画像データに基づく撮像画像にARマーカが含まれるように、ユーザWは、例えば、作業端末30を移動させたり、カメラ装置39の撮像範囲の調整を行ったものとする。 【0119】 すると、作業端末30のマーカ検出部303は、生成された撮像画像データに基づく撮像画像に含まれるARマーカを検出する。そして、作業端末30の情報取得部304は、マーカ検出部303により検出されたARマーカから所定の情報を取得する(ステップS1303)。 【0120】 ここで、所定の情報には、ARマーカIDと、ARマーカの位置を示す位置座標とが含まれる。 【0121】 次に、作業端末30の取得要求部305は、撮像画像により示される撮像画像に重畳表示させるコンテンツの取得要求を管理サーバ10に送信する(ステップS1304)。なお、当該取得要求には、ステップS1303で取得されたARマーカIDが含まれる。 【0122】 次に、管理サーバ10のスケジュール取得部103は、作業端末30からコンテンツの取得要求を受信すると、当該取得要求に含まれるARマーカIDと対応付けられたスケジュール情報をスケジュール記憶部123から取得する(ステップS1305)。 【0123】 例えば、コンテンツの取得要求に含まれるARマーカIDが「xxx」である場合、スケジュール取得部103は、図12に示すスケジュール情報2100をスケジュール記憶部123から取得する。なお、以降では、スケジュール取得部103によりスケジュール情報2100が取得されたものとして説明する。 【0124】 続いて、管理サーバ10のコンテンツ特定部104は、スケジュール取得部103により取得されたスケジュール情報2100において、本日の日付に設定されたコンテンツIDを特定する。そして、コンテンツ取得部105は、コンテンツ特定部104により特定されたコンテンツIDのコンテンツ情報をコンテンツ記憶部124から取得する(ステップS1306)。 【0125】 例えば、本日の日付が「9月1日(火)」である場合、コンテンツ特定部104は、コンテンツID「C001」を特定する。したがって、コンテンツ取得部105は、コンテンツID「C001」のコンテンツ情報をコンテンツ記憶部124から取得する。 【0126】 同様に、例えば、本日の日付が「9月2日(水)」である場合、コンテンツ特定部104は、コンテンツID「C001」及び「C002」を特定する。したがって、コンテンツ取得部105は、コンテンツID「C001」のコンテンツ情報と、コンテンツID「C002」のコンテンツ情報とをコンテンツ記憶部124から取得する。 【0127】 このように、本実施形態に係る管理サーバ10は、作業端末30で取得されたARマーカIDに対応付けられたスケジュール情報に従ってコンテンツ情報を取得する。このため、本実施形態に係る作業支援システム1では、当該スケジュール情報に基づいて、点検作業日に応じたコンテンツ情報が取得される。 【0128】 次に、管理サーバ10のコンテンツ取得部105は、コンテンツ記憶部124からコンテンツ情報を取得すると、取得したコンテンツ情報を作業端末30に送信する(ステップS1307)。 【0129】 続いて、作業端末30の表示制御部302は、管理サーバ10からコンテンツ情報を受信すると、当該コンテンツ情報に基づくコンテンツを撮像画像に重畳表示させる(ステップS1308)。すなわち、表示制御部302は、受信したコンテンツ情報に含まれる表示対象コンテンツを、当該表示対象コンテンツの表示位置により示される座標(ARマーカの位置座標からの相対座標)に表示させることで、コンテンツを撮像画像に重畳表示させる。 【0130】 ここで、本実施形態に係る作業端末30において、撮像画像に重畳表示されるコンテンツについて、図14を参照しながら説明する。図14は、表示されるコンテンツの一例を示す図である。 【0131】 図14(a)は、本日の点検作業の作業区分が「日次」である場合において重畳表示されるコンテンツを示している。この場合、管理サーバ10では、コンテンツ取得部105によりコンテンツID「C001」のコンテンツ情報が取得される。したがって、作業端末30の表示装置32には、コンテンツID「C001」のコンテンツ情報に基づくコンテンツ411及び412を撮像画像に重畳させた重畳画像401が表示される。 【0132】 図14(b)は、本日の点検作業の作業区分が「週次」である場合において重畳表示されるコンテンツを示している。この場合、管理サーバ10では、コンテンツ取得部105によりコンテンツID「C002」のコンテンツ情報が取得される。したがって、作業端末30の表示装置32には、コンテンツID「C002」のコンテンツ情報に基づくコンテンツ511及び512を撮像画像に重畳させた重畳画像501が表示される。 【0133】 図14(c)は、本日の点検作業の作業区分が「日次」及び「週次」である場合において重畳表示されるコンテンツを示している。この場合、管理サーバ10では、コンテンツ取得部105により、コンテンツID「C001」のコンテンツ情報と、コンテンツID「C002」のコンテンツ情報とが取得される。したがって、作業端末30の表示装置32には、コンテンツID「C001」のコンテンツ情報に基づくコンテンツ411及び412と、コンテンツID「C002」のコンテンツ情報に基づくコンテンツ511及び512とを撮像画像に重畳させた重畳画像601が表示される。 【0134】 このように、本実施形態に係る作業支援システム1では、同日に複数の作業区分の点検作業が行われる場合には、それぞれの作業区分の点検作業において重畳表示させるコンテンツを表示させる。これにより、本実施形態に係る作業支援システム1では、例えば、同日に日次の点検作業と週次の点検作業とが実施される場合には、日次の点検作業を支援するための第一のコンテンツと、月次の点検作業を支援するための第二のコンテンツとを重畳表示させることができる。 【0135】 このため、作業担当者等であるユーザWは、例えば、日次点検と週次点検とを効率的に実施することができるようになる。 ・・・(後略)」 「 [図:0001402508000006.jpg] 」(【図1】) 「 [図:0001402508000007.jpg] 」(【図4】) 「 [図:0001402508000008.jpg] 」(【図5】) 「 [図:0001402508000009.jpg] 」(【図13】) 「 [図:0001402508000010.jpg] 」(【図14】) (2)引用文献2に記載された技術的事項 上記(1)より、引用文献2には次の技術的事項(以下、「引用文献2技術」という。)が記載されていると認められる。 (引用文献2技術) 「作業支援システム1は、管理サーバ10と、登録端末20と、作業端末30とを有し、ネットワークNを介して通信可能に接続されており(【0013】)、 設備等にARマーカが貼り付け等され(【0015】、【0115】)、 作業端末30は、作業担当者等のユーザWが設備等の点検作業を行う際に用いられるものであり(【0114】)、表示装置32と、CPU36と、カメラ装置39とを有し(【0048】)、 作業端末30に搭載された表示制御プログラム60が、CPU36に実行させる処理により、カメラ制御部301と、表示制御部302と、マーカ検出部303と、情報取得部304と、取得要求部305が実現され(【0077】)、 ユーザWが、作業端末30のカメラ装置39の撮像範囲内に、設備等に貼り付け等されたARマーカが入るように操作すると(【0118】)、作業端末30のマーカ検出部303が、生成された撮像画像データに基づく撮像画像に含まれるARマーカを検出し(【0119】)、 作業端末30の取得要求部305が、撮像画像により示される撮像画像に重畳表示させるコンテンツの取得要求を管理サーバ10に送信し(【0121】)、 作業端末30の表示制御部302が、管理サーバ10から受信したコンテンツ情報に基づくコンテンツを撮像画像に重畳表示させ(【0129】)、コンテンツとは、例えば、アイコンであり、作業手順や設備等に関する情報等を示すものであり(【0016】)、 管理サーバ10は、作業予定記憶部121と、作業区分記憶部122と、スケジュール記憶部123と、コンテンツ記憶部124とを有し(【0056】)、管理サーバ10は、作業端末30で取得されたARマーカIDに対応付けられたスケジュール情報に従ってコンテンツ情報を取得し(【0127】)、取得したコンテンツ情報を作業端末30に送信する(【0128】)こと。」 3.引用文献3について (1)引用文献3の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【技術分野】 【0001】 本発明の実施形態は、点検支援システム、点検支援方法、点検支援装置、点検端末及びコンピュータプログラムに関する。 【背景技術】 【0002】 上下水プラントを始めとして、世の中の産業に係る各種のプラントでは、プラントを構成する各種の設備が所定の能力を発揮することができるよう、各種設備の日常的な点検が行われている。このような日常的な点検によって取得される情報は、プラントの運用やメンテナンスの計画に必要となる重要な情報である。そのため、各種プラントでは、点検結果の記入に用いられる調書(以下、「点検帳票」という。)の内容や記入要領、保管方法等についての細則が整備されている。さらに近年では、点検帳票の電子化も進められている。 【0003】 しかしながら、このような点検に関する各種運用の整備が進められている一方で、点検の具体的な手順についてまでは必ずしも十分に整備されていないのが現状であった。例えば、従来の点検帳票は、点検対象の設備の位置や各種設備の点検の順序などの具体的な点検方法までは記載されていない場合があった。そのため、従来は、熟練者が点検の現場に同行し、点検方法や内容を口頭で指示、指導するような形で初心者の教育が行われていた。熟練者による教育は、初心者が習熟して単独で点検作業を行えるようになるまで行われる。そのため、初心者が習熟するまでの間、点検作業には常に熟練者と初心者との2名体制が必要となり、現場の負担を重くする要因の一つとなっていた。このような背景により、点検作業に係る負担を軽減することができる技術が望まれている。 【先行技術文献】 ・・・(中略)・・・ 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明が解決しようとする課題は、点検作業に係る負担を軽減することができる点検支援システム、点検支援方法、点検支援装置、点検端末及びコンピュータプログラムを提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0006】 実施形態の点検支援システムは、点検端末と、手順情報生成部と、を持つ。点検端末は、屋外又は屋内での自装置の位置情報を取得可能である。手順情報生成部は、前記位置情報の履歴を示す移動情報に基づいて、点検対象設備が存在する複数の点検地点を訪れる際の順路を示す手順情報を生成する。 【図面の簡単な説明】 ・・・(中略)・・・ 【発明を実施するための形態】 【0008】 以下、実施形態の点検支援システム、点検支援方法、点検支援装置、点検端末及びコンピュータプログラムを、図面を参照して説明する。 【0009】 (第1の実施形態) 図1は、第1の実施形態の点検支援システム100の構成の具体例を示す図である。点検支援システム100は、点検端末1及び点検手順作成装置2を備える。点検端末1及び点検手順作成装置2は、ネットワーク10を介して互いに通信可能である。点検端末1は、点検作業者によって各種設備の点検に用いられる端末である。例えば、点検端末1には点検結果の入力を受け付け、入力された情報を、点検結果を示す情報(以下、「点検情報」という。)として内部の記憶部に記録するアプリケーション(以下、「点検アプリ」という。)が予めインストールされる。点検端末1は、自装置の位置情報を取得可能であり、点検作業の開始に応じて位置情報の取得を開始する。点検端末1は、点検作業が終了されるまでの間、継続して位置情報を取得するとともに、取得された位置情報を取得されたタイミングに対応づけて蓄積する。点検端末1は、点検作業の終了に応じて位置情報の取得を終了し、蓄積された位置情報を自装置の移動履歴を示す移動情報として点検手順作成装置2に送信する。 【0010】 点検手順作成装置2は、点検端末1から取得される移動情報に基づいて、点検作業者が点検対象の各設備を訪れる際の順路(以下、「点検順路」という。)を示す手順情報を生成する。点検手順作成装置2は、生成された手順情報を点検端末1に送信する。点検端末1は、以後上記同様の点検が行われる際、点検手順作成装置2によって生成された手順情報を表示する。 【0011】 例えば、ある点検作業に関し、点検順路が点検手順として確立されていない場合、まず、その点検作業の熟練者が点検端末1を用いて実際に点検作業を行う。これにより、熟練者によって行われた点検作業に関して、熟練者の移動履歴が点検端末1に記録される。点検手順作成装置2は、熟練者の移動履歴を示す移動情報に基づいて手順情報を生成する。このように生成された手順情報が以後の点検作業時において点検端末1に表示されることにより、点検作業者は点検順路を知らなくても適切な順序で点検作業を行うことができるようになる。また、このような手順情報が表示されれば、点検作業者は必ずしも点検順路を予め記憶する必要がなくなるため、作業効率の向上も期待できる。 ・・・(中略)・・・ 【0063】 (第4の実施形態) 図16は、第4の実施形態の点検支援システム100cの構成の具体例を示す図である。第4の実施形態の点検支援システム100cは、点検端末1aに代えて点検端末1cを備える点、点検管理装置4をさらに備える点で第3の実施形態の点検支援システム100bと異なる。点検端末1a及び点検管理装置4は、ネットワーク10を介して互いに通信可能である。点検管理装置4は、点検端末1bから点検情報及び移動情報を取得し、取得された点検情報と移動情報とを対応づけて管理する装置である。 【0064】 図17は、第4の実施形態の点検端末1cの機能構成の具体例を示す図である。点検端末1cは、点検処理実行部15に代えて点検処理実行部15cを備える点で第3の実施形態の点検端末1aと異なる。点検処理実行部15cは、移動情報に加えて点検情報を点検手順作成装置2cに送信する点で点検処理実行部15と異なる。送信される点検情報には、点検結果を示す情報の他、点検作業に関連して取得される関連情報が含まれてもよい。関連情報は、点検作業に関連して取得される情報であればどのような内容を示す情報であってもよいし、どのような形式の情報であってもよい。例えば、関連情報は、点検現場で撮影された点検対象設備等の画像データや、点検作業に関する覚書き等を示すテキストデータなどの情報であってもよい。その他、関連情報は、音声データであってもよいし、各種センサの計測データであってもよい。点検端末1cは、これらの関連情報を取得するための各種機能部を備えてもよいし、入力部14を介して関連情報を取得してもよい。 【0065】 図18は、第4の実施形態の点検管理装置4の機能構成の具体例を示す図である。点検管理装置4は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、点検管理装置プログラムを実行する。点検管理装置4は、点検管理装置プログラムの実行によって記憶部41、通信部42、情報取得部43及び情報提供部44を備える装置として機能する。なお、点検管理装置4の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。点検管理装置プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。点検管理装置プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。 【0066】 記憶部41は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。記憶部41は、点検端末1cから取得される点検情報及び移動情報を記憶する。 【0067】 通信部42は、自装置をネットワーク10に接続する通信インターフェースを備えて構成される。通信部42は、点検端末1cと通信する。 【0068】 情報取得部43は、点検端末1cから点検情報及び移動情報を取得する。情報取得部43は、取得された点検情報を移動情報に対応付けて記憶部41に記憶させる。 【0069】 情報提供部44は、外部装置からの要求に応じて、要求された点検情報を記憶部41から取得する。情報提供部44は、取得された点検情報を、要求元の外部装置に送信する。 【0070】 図19は、点検情報と移動情報との対応付けの一例を示す図である。例えば、点検情報及び移動情報は、図19に示される点検情報テーブル411として記憶部41に記憶される。点検情報テーブル411は、点検結果ごとの点検情報レコードを有する。点検情報レコードは、点検対象設備、点検項目、点検日時、点検結果、点検順序、点検位置及び関連情報の各値を有する。なお、図19において、点検位置は緯度/経度の形式で記載されている。例えば、この場合、情報取得部43は、点検項目ごとに予め規定された所定の点検位置と、位置情報が示す位置とを比較することによって点検情報と移動情報とを対応づけることができる。 【0071】 このように構成された第4の実施形態の点検支援システム100cは、点検情報と移動情報とを対応づけて記憶する点検管理装置4を備えることにより、点検作業の実績を効果的に管理することができる。その結果、実績の分析や確認が容易になり、点検作業の管理に係る負担を軽減することができる。 ・・・(以下略)」 「 [図:0001402508000011.jpg] 」(【図16】) 「 [図:0001402508000012.jpg] 」(【図17】) 「 [図:0001402508000013.jpg] 」(【図18】) 「 [図:0001402508000014.jpg] 」(【図19】) (2)引用文献3に記載された技術的事項 上記(1)より、引用文献3には次の技術的事項(以下、「引用文献3技術」という。)が記載されていると認められる。 (引用文献3技術) 「点検支援システム100cは、点検端末1cと、点検管理装置4とを少なくとも備え(【0009】、【0063】)、ネットワーク10を介して互いに通信可能であり(【0063】)、 点検端末1cは、自装置の位置情報を取得可能であり、点検作業が終了されるまでの間、継続して位置情報を取得するとともに、取得された位置情報を取得されたタイミングに対応づけて蓄積し、点検作業の終了に応じて位置情報の取得を終了し、蓄積された位置情報を自装置の移動履歴を示す移動情報とし(【0009】)、 点検管理装置4は、点検管理装置プログラムの実行によって記憶部41、通信部42、情報取得部43及び情報提供部44を備える装置として機能し(【0065】)、 情報取得部43は、点検端末1cから点検情報及び移動情報を取得し、取得された点検情報を移動情報に対応付け(【0068】)、 点検情報及び移動情報は、点検情報テーブル411として記憶部41に記憶され(【0070】)、 点検作業の実績を効果的に管理することができること(【0071】)。」 4.引用文献4について (1)引用文献4の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献4には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【技術分野】 【0001】 本発明は、建物点検管理システムに関する。 【背景技術】 【0002】 住宅販売会社では、ユーザに建物を販売し引渡した後、その建物について継続して保守点検を行うことが多い。保守点検は、住宅販売会社自らが行ったり、住宅販売会社より業務依託を受けたメンテナンス会社が行ったりする。 【0003】 この種の保守点検として、引渡し後の建物について定期的に保守点検を行う定期点検がある。定期点検は、ユーザへの建物の引渡し日から起算して1年後、3年後、5年後等所定の時期ごとに行われ、各点検時期ごとに行う保守点検の項目が予め定められている。なお、特許文献1には、定期点検の際に実施する点検項目等を管理する管理システムが開示されている。 【0004】 ところで、建物では、太陽光パネルや燃料電池、空調装置等の設備機器が設置されることが想定される。設備機器の点検時期は、建物本体の点検時期と異なる時期に設定される場合があり、また建物に設備機器が複数設置される場合には、それら各設備機器の点検時期がそれぞれ異なる時期に設定されることがある。 【0005】 また、設備機器は、その稼働状況やメンテナンスの実施状況等によって能力が低下したり故障が生じたりする時期が異なるものである。そのため、設備機器については、保守点検を行う点検時期を予め設定せず、設備機器に能力低下や故障等が生じた場合に都度保守点検を行うこととしている場合もある。 【先行技術文献】 ・・・(中略)・・・ 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 ところで、建物において保守点検を行う点検対象は点検時期が予め定められており、その保守点検の際には予め定められた点検対象以外の点検対象を点検作業者が保守点検することは少ないと考えられる。したがって、例えば建物本体の定期点検の際に、当該定期点検の点検対象ではない設備機器に仮に故障が生じていたとしても点検作業者はその故障に気づかず見逃してしまうおそれがある。この場合、後日メンテナンス会社の元にユーザから設備機器に故障が生じた旨の連絡が入り、それから点検作業者が再度ユーザの建物に出向いて設備機器の状況を点検することとなる。そして、点検の後設備機器の修復等を行うことになると考えられる。つまり、この場合本来定期点検の際に済ますことが可能であった設備機器の点検や修復作業を再度ユーザの建物に出向いて行うこととなるため手間が生じる。 【0008】 そこで、建物本体の定期点検時における点検対象に設備機器を追加することも考えられるが、そうすると建物本体の定期点検の度に設備機器の異常の有無にかかわらず一律に設備機器の点検を行う必要があり、かえって点検作業の手間が増えるおそれがある。特に建物に設備機器が複数設置されている場合、その手間が著しく増える。よって、従来の保守点検のやり方には未だ改善の余地があると考えられる。 【0009】 本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、建物の保守点検を好適に行うことができる建物点検管理システムを提供することを主たる目的とするものである。 ・・・(中略)・・・ 【発明を実施するための形態】 【0026】 以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、ユーザが購入した住宅が住宅販売会社から該ユーザに引き渡された後、メンテナンス会社が当該住宅について定期点検を行うことを想定している。そして、その定期点検の際にメンテナンス会社が行う保守点検の項目を住宅販売会社が同メンテナンス会社に事前通知する建物点検管理システムについて具体化している。そこで、まず本システムの構成について図1に基づいて説明する。なお、図1は建物点検管理システムの全体構成を示す図である。 【0027】 図1に示すように、住宅販売会社11には、本建物点検管理システムを統括する管理サーバ12が設けられている。管理サーバ12は、パソコン等の周知のコンピュータを用いて構成されており、各種制御を司る制御部13と、住宅販売会社11がユーザに販売した(引渡した)住宅についての各種情報を記憶する記憶部14とを備える。記憶部14には、住宅21の仕様や設置場所(住所)、引渡し日等の基本情報の他、住宅販売会社11が引き渡し後の住宅に対し定期的に行う定期点検に関する各種情報が記憶されている。 【0028】 本実施形態では、住宅販売会社11が後述する住宅21に対して定期点検を実施することを想定している。住宅21は、屋根や壁、床等を有してなる建物本体と、建物本体に設置された複数の設備機器31~33(詳細は後述する)とを備え、これら建物本体と設備機器31~33とが保守点検を実施する点検対象となっている。この場合、建物本体については5年ごとに、設備機器31~33については3年ごとに定期点検されるようになっており、これら建物本体と設備機器31~33とが第1点検対象に相当する。なお、建物本体には、外壁、屋根、床等複数の点検対象が設定されている。 【0029】 記憶部14には、住宅21について定期点検を行う点検時期が、詳しくは建物本体及び設備機器31~33についての点検時期が、点検時期情報として記憶されている。また、記憶部14には、住宅21における各点検対象の点検項目に関する点検項目情報が記憶されている。 【0030】 住宅販売会社11の管理サーバ12は、住宅21に設けられたホームサーバ22とインターネット19を介して接続されている。ホームサーバ22は、ホームコントローラ23と、ユーザにより操作される操作部24と、各種情報が表示される表示部25と、ユーザに対して警告を行う警告部26とを備えている。ホームコントローラ23は、操作部24、表示部25及び警告部26と接続されている。なお、住宅販売会社11の管理サーバ12は複数の住宅21の各ホームサーバ22と接続されているが、図1では便宜上ひとつの住宅21のホームサーバ22のみを図示している。 【0031】 ホームコントローラ23は、CPU等を有する周知のマイクロコンピュータを備えて構成されており、記憶部27を備えている。記憶部27は、住宅21や後述する設備機器31~33に関する各種情報を記憶するものである。 【0032】 住宅21には、設備機器として、太陽光パネル31と発電ユニット32と空調装置33とが設けられている。本実施形態では、これら各設備機器31~33について異常情報を取得することとしており、各設備機器31~33が第2点検対象に相当する。各設備機器31~33はそれぞれホームコントローラ23に接続されている。太陽光パネル31は、太陽光が照射されることにより太陽光発電を行うものである。太陽光パネル31の内蔵コントローラ31aは、同パネル31の稼動時における稼動能力(例えば発電効率や発電量等)や故障の有無等を監視する監視機能を有し、内蔵コントローラ31aからは稼動情報や故障情報がホームサーバ22のホームコントローラ23に都度送信される。 ・・・(中略)・・・ 【0044】 住宅販売会社11の管理サーバ12は、アフターサービス会社41に設けられた管理サーバ42とインターネット19を介して接続されている。アフターサービス会社41は、住宅販売会社11がユーザに住宅21を引き渡した(販売した)後、その住宅21についての保守点検等のアフターサービスを一括して行う会社であり、例えば住宅販売会社11の系列会社からなる。なおここで、アフターサービス会社41がメンテナンス会社に相当する。 【0045】 アフターサービス会社41の管理サーバ42は、通信部43を備えている。通信部43は、アフターサービス会社41の点検作業者(点検作業者に相当)が携帯する携帯端末51との間で無線通信が可能となっている。携帯端末51は、各種情報を表示するディスプレイ部52を備え、本実施形態ではディスプレイ部52がタッチパネルにより構成されている。アフターサービス会社41の管理サーバ42からは通信部43を介して各種情報が携帯端末51に送信される。そして、その送信された情報が携帯端末51により受信されると携帯端末51のディスプレイ部52にその情報が表示される。 【0046】 次に、住宅販売会社11の管理サーバ12(詳細には制御部13)により実行される点検項目通知処理について図3のフローチャートに基づいて説明する。なお、点検項目通知処理は住宅販売会社11が管理している各住宅ごとに行われるようになっており、ここでは上述した住宅21における点検項目通知処理を説明する。また、本処理は毎日所定の時刻(例えばAM10:00)に実行される。 【0047】 まずステップS11では、記憶部14に記憶されている各設備機器31~33の最新の故障情報を読み出し、その読み出した最新の故障情報に基づいていずれかの設備機器31~33に故障が発生したか否かを判定する。いずれの設備機器31~33にも故障が発生していない場合にはステップS13に進み、いずれかの設備機器31~33に故障が発生した場合にはステップS12に進む。 【0048】 ステップS12では、設備機器31~33に故障が発生した旨をアフターサービス会社41の管理サーバ42に通知する。具体的には、いずれの設備機器31~33に故障が発生したかに関する情報を管理サーバ42に送信する。これにより、アフターサービス会社41の点検作業者はユーザの住宅21に出向いて設備機器31~33を修復する等の対応を迅速に行うことができる。 【0049】 ステップS13では、記憶部14に記憶されている点検時期情報に基づいて、現時点が設備機器31~33の定期点検の時期の3ヶ月前であるか否かを判定する。現時点が設備機器31~33の点検時期の3ヶ月前でない場合には、ステップS14に進む。 【0050】 ステップS14では、記憶部14に記憶されている点検時期情報に基づいて、現時点が建物本体の定期点検の時期の3ヶ月前であるか否かを判定する。現時点が建物本体の点検時期の3か月前でない場合には、本処理を終了する。現時点が建物本体の点検時期の3ヶ月前である場合には、ステップS15に進む。 【0051】 ステップS15では、各設備機器31~33の稼動情報、故障情報及び保守点検履歴情報を記憶部14より読み出す。 【0052】 ステップS16では、ステップS15で読み出した各設備機器31~33の稼動情報、故障情報及び保守点検履歴情報に基づいて、建物本体の点検時期において各設備機器31~33について保守点検を行うべきであるか否かを判定する。具体的には、各設備機器31~33の稼動情報に基づいて各設備機器31~33の稼動能力(例えば、太陽光パネル31や発電ユニット32の発電量、空調装置33の吹出口温度など)が低下したか否かを判定したり、各設備機器31~33の保守点検履歴情報に基づいて各設備機器31~33の保守点検履歴状況(いつどのような保守点検が行われたか等)を判定したりし、これらの判定結果に基づいて各設備機器31~33に保守点検を実施すべきか否かを判定する。 【0053】 本ステップでは例えば、空調装置33の保守点検履歴情報に基づいてフィルタの定期交換が実施されていないことが判定された場合に、空調装置33を保守点検すべきであると判定する。また、太陽光パネル31の稼動情報に基づいて、詳しくは太陽光パネル31の発電量情報に基づいて同パネル31の発電量が所定の閾値を下回っていることが判定され場合に、太陽光パネル31を保守点検すべきであると判定する。本判定の結果、各設備機器31~33のいずれについても保守点検を行う必要がない場合には、ステップS21に進む。一方、各設備機器31~33のいずれかについて保守点検を行う必要がある場合には、ステップS17に進む。 【0054】 ステップS17では、ステップS15で読み出した各設備機器31~33の稼動情報に基づいて、各設備機器31~33について故障が発生する故障発生時期を予測する。具体的には、各設備機器31~33の稼動情報(詳細には稼動能力情報)に基づいて、各設備機器31~33の稼動能力の低下に関する情報を取得し、その取得した稼動能力低下情報に基づいて各設備機器31~33の故障発生時期を予測する。例えば、太陽光パネル31の発電効率の履歴情報に基づいて、これまでの発電効率の低下推移を取得する。そして、その取得した発電効率の低下推移に基づいて発電効率が今後どのように低下していくのかを推定し、つまり発電効率が時間の経過とともにどのように低下していくかを推定し、その推定結果に基づいて太陽光パネル31の発電効率が寿命効率(太陽光パネル31が寿命となった時の発電効率)に達する時期を予測する。 【0055】 ステップS18では、建物本体の点検時期(詳細には直近の建物本体の点検時期)がくる前にいずれかの設備機器31~33に故障が発生するおそれがあるか否かを判定する。具体的には、ステップS17で予測した各設備機器31~33の故障発生時期のうちで建物本体の点検時期よりも前のものがあるか否かを判定する。建物本体の点検時期の前にいずれの設備機器31~33にも故障のおそれがない場合には、ステップS20に進み、いずれかの設備機器31~33に故障のおそれがある場合には、ステップS19に進む。 【0056】 ステップS19では、建物本体の点検時期について前倒し更新を実施する更新処理を行う。本処理では、建物本体の点検時期を、ステップS18で建物本体の点検時期前に故障のおそれがあると判定された設備機器31~33の故障発生時期よりも前の時期として更新する。例えば、建物本体の点検時期を当該故障発生時期の1週間前の時期として更新する。 【0057】 ステップS20では、ステップS16で建物本体の点検時期に保守点検を実施すべきと判定された設備機器31~33について点検項目を記憶部14より読み出す。続くステップS21では、建物本体の各点検対象についての点検項目を記憶部14より読み出す。 【0058】 一方、上述したステップS13において、現時点が設備機器31~33の点検時期の3ヶ月前である場合には、ステップS24に進み、設備機器31~33の点検項目を記憶部14より読み出す。その後、ステップS22に進む。 【0059】 ステップS22では、ステップS20又はステップS24で読み出した設備機器31~33の点検項目と、ステップS21で読み出した建物本体の点検項目(ステップS20を経由した場合のみ)をアフターサービス会社41に通知する通知処理を行う。本処理では、上記各点検項目の情報をアフターサービス会社41の管理サーバ42に送信する。これにより、管理サーバ42により同情報が受信されると、管理サーバ42は同サーバ42のモニタに建物本体の点検項目とともに建物本体の定期点検時に保守点検すべき設備機器31~33の点検項目を表示する。したがって、アフターサービス会社41では建物本体の点検時期において、設備機器31~33に能力低下が生じる等して設備機器31~33が保守点検の必要な状態にある場合には、設備機器31~33に対し実施すべき保守点検の項目を事前に確認することができる。 【0060】 また、本実施形態では、アフターサービス会社41の管理サーバ42が、上記受信した点検項目情報をモニタに表示することに加え、さらに点検作業者の携帯端末51に送信するようにしている。これにより、外出中の点検作業者に対しても上記点検項目を知らせることができる。なお、点検項目情報をアフターサービス会社41の管理サーバ42に送信することに代えて又は加えて点検作業者の携帯端末51に直接送信するようにしてもよい。 【0061】 ステップS23では、問診点検項目の通知処理を行う。本実施形態では、建物本体の点検項目に、点検作業者がユーザに「排水口の詰まりはありませんか?」「ドアの開閉はスムーズですか?」等の問診をしながら行うものが含まれている。また、設備機器31~33の点検項目にも、「発電ユニットから異音が発生していませんか?」等の問診をしながら行うものが含まれている。そこで、本処理では、ステップS22でアフターサービス会社41に通知した点検項目のうちユーザに対し問診しながら行う問診点検項目について住宅21のホームサーバ22(ホームコントローラ23)に送信しユーザに通知することしている。 【0062】 具体的には、記憶部14に記憶されている建物本体及び各設備機器31~33の点検項目のうち、上記問診点検項目に対し予め問診フラグをセットしておき、アフターサービス会社41に通知した点検項目のうち問診フラグが付されているものをホームコントローラ23に送信する。この場合、送信された問診点検項目がホームコントローラ23により受信されると、ホームコントローラ23は同情報を表示部25に表示する。これにより、ユーザは定期点検の際に問診が行われる点検項目について事前に状況確認をしておくことができる。その後、本処理を終了する。 【0063】 次に、住宅21において建物本体の点検時期にアフターサービス会社41の点検作業者が行う保守点検作業について説明する。 【0064】 保守点検作業は上述した通知処理(図3のステップS22)によりアフターサービス会社41の管理サーバ42を介して点検作業者の携帯端末51に通知された点検項目に従って行われる。点検作業者は通知された点検項目を携帯端末51のディスプレイ部52に表示させ、その表示させた点検項目を見ながら保守点検作業を行う。図4には、ディスプレイ部52に表示された点検項目の一例が示されている。なお、図4には、住宅21の外壁部分の点検項目が示されている。 【0065】 携帯端末51のディスプレイ部52には、住宅21の各点検項目が、本住宅21において予め定められた点検ブロック(外壁ブロックや屋根ブロック等)ごとに順に表示される。各点検ブロックの点検項目は、予め設定された各点検ブロックの保守点検の順序に従い順に表示される。例えば基礎ブロック→外壁ブロック→屋根ブロック→・・・→設備機器ブロックの順に各点検ブロックの点検項目が表示される。点検作業者はこのディスプレイ部52に表示される点検項目に従って保守点検作業を行う。 【0066】 点検作業者はディスプレイ部52に表示されている点検ブロックの所定の点検項目(例えば図4中の外壁パネルの状態)について作業が終了すると、ディスプレイ部52に対するタッチ操作により当該点検項目の点検結果を携帯端末51に入力する。例えば「OK」「ひび割れあり」等の文字を入力する。この場合、携帯端末51(詳細には内蔵コントローラ)は、その入力された点検結果を内蔵メモリに現在の時刻と対応付けて都度記憶する。これにより、携帯端末51には、各点検項目についてその点検結果とその作業に要した時間とが記憶される。 【0067】 ディスプレイ部52に表示されている点検ブロックの各点検項目をすべて作業し終えそれらの点検結果をすべて携帯端末51に入力し終えると、次に点検を行う点検ブロックの点検項目がディスプレイ部52に表示される。こうして、すべての点検ブロックの点検項目についてディスプレイ部52の表示に従い順に作業していく。 【0068】 なお、各点検ブロックの点検項目をディスプレイ部52に表示させる表示順序は保守点検の作業を効率よく行えるように設定するのが望ましい。例えば、近接する点検ブロック同士をまとめてディスプレイ部52に表示させたり、あるいは保守点検に際し同じ測定器を用いる点検ブロック同士をまとめて表示させたりすることが考えられる。 【0069】 すべての点検ブロックの各点検項目について作業し終えそれらの点検結果をすべて携帯端末51に入力し終えると、携帯端末51は入力された点検結果に基づいて点検結果報告書を作成する。そして、作成された報告書を住宅21に設けられたユーザのプリンタ等を用いて紙出力し、その出力した報告書に基づいてユーザに点検結果を報告する。これにより、一連の保守点検作業が終了する。 【0070】 また、保守点検の結果に関する情報(例えば点検結果報告書)は携帯端末51からアフターサービス会社41の管理サーバ42に送信され、管理サーバ42にて管理される。また、同情報はさらに管理サーバ42から住宅販売会社11の管理サーバ12に送信され、管理サーバ12の記憶部14に記憶される。これにより、住宅販売会社11において住宅21に対する保守点検の結果を確認することが可能となっている。また、住宅販売会社11は、保守点検の結果だけではなくアフターサービス会社41が行った保守点検の作業状況(各点検項目についての実施/不実施、保守点検に要した時間等)についても把握できるため、同サービス会社41が行った保守点検作業に対する評価(例えばすべての保守点検項目について作業を行ったか、時間通りに作業を行ったか等)を行うこともできる。 ・・・(以下略)」 「 [図:0001402508000015.jpg] 」(【図1】) 「 [図:0001402508000016.jpg] 」(【図3】) 「 [図:0001402508000017.jpg] 」(【図4】) (2)引用文献4に記載された技術的事項 上記(1)より、引用文献4には次の技術的事項(以下、「引用文献4技術」という。)が記載されていると認められる。 (引用文献4技術) 「建物点検管理システムは(【0001】、【0026】)、住宅販売会社11に設けられている、建物点検管理システムを統括する管理サーバ12と(【0027】、【0044】)、住宅販売会社11の管理サーバ12とインターネット19を介して接続されている、アフターサービス会社41に設けられた管理サーバ42と(【0044】)、アフターサービス会社41の点検作業者(点検作業者に相当)が携帯する、管理サーバ42の通信部43と無線通信が可能になっている携帯端末51とを備え(【0045】)、 携帯端末51は、各種情報を表示するディスプレイ部52を備え、ディスプレイ部52にアフターサービス会社41の管理サーバ42から通信部43を介して送信された各種情報が表示され(【0045】)、 管理サーバ12は記憶部14を備え(【0027】)、記憶部14には、住宅21における各点検対象の点検項目に関する点検項目情報が記憶されており(【0029】)、 管理サーバ12(詳細には制御部13)により(【0046】)、建物本体の各点検対象についての点検項目を記憶部14より読み出し(【0057】)、建物本体の点検項目の情報をアフターサービス会社41の管理サーバ42に送信し(【0059】)、アフターサービス会社41の管理サーバ42が、受信した点検項目情報を点検作業者の携帯端末51に送信し(【0060】)、点検作業者は通知された点検項目を携帯端末51のディスプレイ部52に表示させ、その表示させた点検項目を見ながら保守点検作業を行い(【0064】)、点検作業者はディスプレイ部52に表示されている点検ブロックの所定の点検項目について作業が終了すると、ディスプレイ部52に対するタッチ操作により当該点検項目の点検結果を携帯端末51に入力し(【0066】)、点検結果をすべて携帯端末51に入力し終えると、携帯端末51は入力された点検結果に基づいて点検結果報告書を作成し(【0069】)、保守点検の結果に関する情報(例えば点検結果報告書)は携帯端末51からアフターサービス会社41の管理サーバ42に送信され、さらに管理サーバ42から住宅販売会社11の管理サーバ12に送信され、管理サーバ12の記憶部14に記憶されること(【0070】)。」 5.引用文献5について (1)引用文献5の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献5には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【技術分野】 【0001】 本発明は、保守報告書用電子印鑑及び保守報告書作成システムに係り、特に、外部から客観的な日付データを取得しその日付を用いる保守報告書用電子印鑑及び保守報告書作成システムに関する。 【背景技術】 【0002】 社内文書や外部へ発行する文書には、日付と文書作成者あるいはその管理責任者の氏名と印鑑が押印される。この場合、日付は書込みあるいは文書作成装置等によって記入されることが多い。したがって、記載された日付の変更は容易で、場合によって改ざん等が行われやすい。そこで、文書の日付を保証するシステムが望まれる。 【0003】 例えば、特許文献1には、電子印鑑を用いて文書の日付証明を行うシステムが述べられている。ここで、電子印鑑は、従来の印鑑と同様に印影を押印するためのスタンプ部と、押印操作を検知する押印操作検知スイッチと、外部の日付データ提供源からの時刻データを受信する時刻データ受信部と、外部のタブレット装置等の時刻証明装置との間でデータ通信を行う赤外線通信部と、印影データや電子印鑑の所有者ID等を記憶し各種制御を行う制御ユニットと、ボタン電池とを有する構成が開示されている。この電子印鑑を通常の印鑑と同様に押印操作すると、スタンプ部によって所定の印影が押印対象に押印される。また、押印検出スイッチにより押印操作が検出されると、時刻データ受信部から押印時刻を算出し、算出された押印時刻と印影データと所有者ID等が赤外線通信部を介して時刻証明装置に送信され、時刻証明装置は、送信されてきたデータに基づいて押印対象に押印の時刻証明を行う。 【先行技術文献】 ・・・(中略)・・・ 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 ビル設備の保守点検作業に関する保守報告書には、保守点検作業の内容と、保守点検作業を行った日付と、報告書作成日付と、報告者の氏名等が記載され、報告者またはその管理責任者の印鑑が押印される。保守報告書は、顧客等に対する公式報告書であるので、これらの内容の信頼性が求められる。日付や押印の管理性が不十分であると、保守報告書の信頼性が低下する。 【0006】 本発明の目的は、日付や押印の管理性を向上させて信頼性の高い保守報告書を作成するための電子印鑑、及びその電子印鑑を用いた保守報告書作成システムを提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明に係る保守報告書用電子印鑑は、ビル設備の保守点検作業に関する保守報告書に押印する電子印鑑であって、保守作業データベースからネットワークを介して当該保守作業の内容を示す作業コードと作業日を作業データとして取得するデータベース交信部と、外部の日付データ提供源からインターネットを介して現在の日付データを取得する日付データ交信部と、保守作業者IDである印IDと電子印鑑フォーマットを記憶し、取得した作業コードと作業日と現在の日付と印IDに基づいて電子印鑑フォーマットの内容を編集し印影データを作成する印影データ作成部と、ユーザの押印操作を検出したときに押印対象物に印影データを印刷する印刷機構と、二次電池と、を備えることを特徴とする。 ・・・(以下略)」 「 [図:0001402508000018.jpg] 」(【図1】) 「 [図:0001402508000019.jpg] 」(【図2】) 「 [図:0001402508000020.jpg] 」(【図3】) (2)引用文献5に記載された技術的事項 上記(1)より、引用文献5には次の技術的事項(以下、「引用文献5技術」という。)が記載されていると認められる。 (引用文献5技術) 「電子印鑑が、ビル設備の保守点検作業に関する保守報告書に用いられること(【0007】)。」 第6 対比・判断 1.本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明の点検対象となり得る「設備」は、点検対象は複数あることが普通であるから、本願発明1の「複数の設備」に相当する。引用発明の設備データベース174が記憶する「設備機器の仕様、及び設備機器の図面等」及び点検履歴データベース175が記憶する「点検結果」は、点検対象の「設備」に関するデータであるから、本願発明1の「設備データ」に相当する。そして、引用発明の設備データベース174及び点検履歴データベース175を有する「サーバ30」は、本願発明1の「管理サーバー」に相当する。 引用発明の「設備点検業務端末20」は、「設備点検業務」の「担当者」に「携帯させる」ことを想定したものであり、「サーバ30とネットワークにより接続され」るから、本願発明1の「前記複数の設備を点検する作業者によって携帯される、前記管理サーバーと通信可能」な「情報端末」に相当する。 引用発明の設備情報取得部14が読み取る「設備機器」に付された「バーコード又は2次元コード」は、設備情報取得部14が読み取ることにより設備IDが取得され、設備IDは設備を識別するためのものであるから、本願発明1の「前記複数の設備」に設けられた「各々を区別するための識別表示」に相当する。 引用発明の「設備点検支援システム」は、一般に設備点検が設備管理に含まれることを踏まえると、本願発明1の「設備管理システム」に相当する。 したがって、本願発明1と引用発明は、「複数の設備の設備データを記憶する管理サーバーと、前記複数の設備を点検する作業者によって携帯される、前記管理サーバーと通信可能な情報端末とを備え、前記複数の設備に各々を区別するための識別表示が設けられた設備管理システム」である点で一致する。 イ 上記アで説明したように、引用発明の「設備点検業務端末20」は、本願発明1の「情報端末」に相当する。 ウ 引用発明の「設備情報取得部14」と、本願発明1の「カメラ」は、「識別表示を読み取る読取機」である点で共通する。そして、本願発明1と引用発明は「情報端末」が「識別表示を読み取る読取機」を有する点で一致する。 エ 引用発明の「設備点検業務端末20」が具備する「表示部16」は、本願発明1の「情報端末」が有する「モニター」に相当する。 オ 本願発明1の「制御部」と引用発明の「制御部22」とは、いずれも情報端末の「制御部」である点で共通する。 カ 上記アで説明したように、引用発明の「設備機器の仕様、及び設備機器の図面等」及び「点検結果」は、本願発明1の「設備データ」に相当する。そして、引用発明の「設備機器の仕様、及び設備機器の図面等」と、本願発明1の「少なくとも、型名、製造番号、及び納入時期を含む機器情報」は、「設備機器の詳細情報」である点で共通する。また、引用発明の「過去の点検結果」は、本願発明1の「点検履歴」に相当する。 したがって、引用発明と本願発明1は、「設備データ」が「設備機器の詳細情報」、「点検履歴」を含む点において一致する。 キ 引用発明の「設備情報取得部14により取得された設備IDが提供されると」と、本願発明1の「前記カメラにより前記識別表示を含む画像が撮像されたときに」とは、「識別表示を読み取る読取機により識別表示が読み取られたときに」である点において共通する。 上記アで説明したように、引用発明の「設備機器の仕様、及び設備機器の図面等」及び「点検結果」は、本願発明1の「設備データ」に相当する。そして、引用発明の「検索部2221」と「表示処理部2222」が、「設備情報取得部14により取得された設備IDが提供される」と、「設備種別IDに対応する仕様及び図面を設備データベース174から読み出す読出指示を通信部21へ出力し、サーバ30から仕様及び図面が供給される」及び「設備IDと対応する過去の点検結果を点検履歴データベース175から読み出す読出指示を、通信部21へ出力し、サーバ30から点検結果が供給される」ことは、本願発明1の「設備データ取得手段」が、「前記識別表示に対応する点検対象設備の前記設備データを前記管理サーバーから取得」することに相当する。 引用発明の「供給された仕様及び図面を表示部16に表示させ」及び「供給された点検結果を表示部16に表示させ」は、本願発明1の「前記設備データを前記モニターに表示させ」に相当する。 そして、引用発明の「検索部2221」及び「表示処理部2222」は、識別表示を読み取る読取機により識別表示が読み取られたときに、識別表示に対応する点検設備の設備データを読み出す読出指示を管理サーバーから取得し、設備データをモニターに表示させるものであるから、本願発明1の「設備データ取得手段」に相当する。 ク 引用発明の「点検結果」は、利用者による設備点検業務が終了した際にその記憶が指示されるものであり、利用者によって入力されるものであるから、本願発明1の「前記作業者によって入力される前記点検対象設備の点検データ」に相当する。 引用発明の登録部2223が「点検結果」を「点検履歴データベース175に記憶する記憶指示を通信部21へ出力する」ことは、点検履歴データベース175がサーバ20側に存在することを踏まえれば、本願発明1の送信手段が「点検データ」を「前記管理サーバーに送信」することに相当する。 そして、引用発明の「登録部2223」は、作業者によって入力される点検対象設備の点検データを管理サーバーに送信するものであるから、本願発明1の「送信手段」に相当する。 ケ 上記オ、キをふまえると、引用発明の「制御部22」の点検処理部222が「検索部2221」及び「表示処理部2222」を備えることは、本願発明1の「制御部」が「設備データ取得手段」を含むことに相当する。 また、上記オ、クを踏まえると、引用発明の「制御部22」の点検処理部222が「登録部2223」を備えることは、本願発明1の「制御部」が「送信手段」を含むことに相当する。 したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「複数の設備の設備データを記憶する管理サーバーと、前記複数の設備を点検する作業者によって携帯される、前記管理サーバーと通信可能な情報端末とを備え、前記複数の設備に各々を区別するための識別表示が設けられた設備管理システムであって、 前記情報端末は、 識別表示を読み取る読取機と、 モニターと、 制御部とを有し、 前記制御部は、設備データ取得手段と、送信手段とを含み、 前記設備データは、設備機器の詳細情報、点検履歴を含み、 前記設備データ取得手段は、識別表示を読み取る読取機により識別表示が読み取られたときに、前記識別表示に対応する点検対象設備の前記設備データを前記管理サーバーから取得して、前記設備データを前記モニターに表示させ、 前記送信手段は、前記作業者によって入力される前記点検対象設備の点検データを前記管理サーバーに送信する、 設備管理システム。」 (相違点) (相違点1) 「識別表示」の取得について、本願発明1の情報端末は「カメラ」を有し、設備データ取得手段は「前記カメラにより前記識別表示を含む画像が撮像されたとき」に、設備データを管理サーバーから取得するものであるのに対し、引用発明は、設備機器に付されているバーコード又は2次元コードを直接読み取る「読取器である設備情報取得部14」を有し、検索部2221は「設備情報取得部14により取得された設備IDが提供されると」点検計画を読み出す読出指示を通信部21へ出力するものであるが、読取器である設備情報取得部14が「画像」を「撮像」する「カメラ」であるとの特定がない点。 (相違点2) 「設備データ」について、本願発明1は、少なくとも「型名、製造番号及び納入時期を含む機器情報」、「点検履歴」並びに「故障履歴」を含むのに対し、引用発明は、設備機器の仕様、及び設備機器の図面に例示される「詳細情報」と、「過去の点検結果」を供給されるものであるが、「型名、製造番号及び納入時期を含む機器情報」や「故障履歴」を含むとの特定がない点。 (相違点3) 「設備データ」の「表示」について、本願発明1は、「カメラ」により「識別表示を含む画像が撮像されたとき」に設備データを取得したうえで「設備データを表示するためのアイコン」を「モニター」に「表示」させ、「アイコンの選択」により設備データをモニターに表示させるのに対し、引用発明は、サーバ30から取得した仕様及び図面、過去の点検結果(設備データ)を表示部16(モニター)に表示させるに際し、「カメラ」により「識別表示を含む画像が撮像されたとき」に設備データを取得し、「設備データを表示させるためのアイコン」を「モニター」に「表示」させ「アイコンの選択」により設備データを表示させるとの特定がない点。 (相違点4) 「報告書作成手段」について、本願発明1は、「前記管理サーバー又は前記情報端末は、前記点検対象設備の前記点検データを編集して報告書を作成して、予め登録された管理者に前記報告書を送信するか、又は前記管理サーバーに前記報告書を前記管理者がアクセス可能な状態で保存する報告書作成手段」を含むのに対し、引用発明は、点検結果の記憶指示の出力は行うものの、点検データを「編集」する「報告書作成手段」を有するものではない点。 (2)相違点についての判断 事案に鑑みて、上記相違点3について検討すると、相違点3に係る本願発明1の構成、つまり、「カメラ」により「識別表示を含む画像が撮像されたとき」に、点検対象設備の設備データを管理サーバから取得して、「設備データを表示するためのアイコン」を「モニター」に「表示」させ、「アイコンの選択」により設備データをモニターに表示させることは、上記引用文献1~5には記載されておらず、本願出願日前において周知技術であるともいえない。 なお、引用発明2技術は、「カメラ装置39」(カメラ)の撮像範囲内にARマーカが入るように操作したとき(識別表示を含む画像が撮像されたとき)、アイコンに例示されるコンテンツを表示するものであるが、引用発明2技術のコンテンツ(アイコン)は、それ自体が作業手順や設備等に関する情報等を示すものであり、「選択」により設備データをモニターに表示させるものとはいえないから、引用発明に引用文献2技術を適用することが可能であったとしても、上記相違点3に係る本願発明1の構成とすることができたとはいえない。 したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明、引用文献2技術~引用文献5技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 2.本願発明2~4について 本願発明2~4は、本願発明1の構成に限定を加えて減縮したものであり、これらの発明は、いずれも、上記1.(1)に示した相違点1~4に係る構成を有しているから、上記1.(2)に示した理由と同様の理由により、本願発明2~4は、引用発明及び引用文献2技術~引用文献5技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 第7 当審拒絶理由についての判断 1.当審拒絶理由通知1 当審で通知した、令和4年10月18日に提出された手続補正書により補正された請求項1の「前記カメラにより前記識別表示を含む画像が撮像されたときに、当該識別表示に対応する点検対象設備の設備データを前記管理サーバーから取得して前記モニターに表示させる設備データ取得手段と、・・・(中略)・・・前記設備データ取得手段は、前記カメラにより前記画像が撮像されたときに、前記点検対象設備の前記設備データを前記管理サーバーから取得して、前記設備データを取得するためのアイコンを前記モニターに表示させ」との記載において、設備データが、画像が撮像されたときに取得されるのか、アイコンを選択したときに取得されるのかが明確ではないという拒絶の理由は、本件補正後の請求項1において「前記カメラにより前記識別表示を含む画像が撮像されたときに、前記識別表示に対応する点検対象設備の前記設備データを前記管理サーバーから取得して、前記設備データを表示するためのアイコンを前記モニターに表示させ、前記アイコンの選択により前記設備データを前記モニターに表示させ」ることが特定された結果、解消した。 2.当審拒絶理由通知2 当審で通知した、令和5年6月15日に提出された手続補正書により補正された請求項1の「前記設備データ取得手段は、前記カメラにより前記識別表示を含む画像が撮像されたときに、前記識別表示に対応する点検対象設備の前記設備データを前記管理サーバーから取得して、前記設備データを取得するためのアイコンを前記モニターに表示させ、前記アイコンの選択により前記設備データを前記モニターに表示させ、」との記載において、設備データ取得手段は、「識別表示を含む画像が撮像されたとき」に「識別表示に対応する点検対象設備の前記設備データを前記管理サーバーから取得」し、さらに「前記設備データを取得するためのアイコン」を表示させることになり、「設備データ」の「取得」を、重複して行うことになり不可解であるから、明確でないという拒絶の理由は、本件補正において、請求項1の記載に含まれる二つの「取得」のうちの一つが「表示」に補正された結果、解消した。 第8 原査定についての判断 原査定は、上記第2のとおり、本件補正前の本願の請求項1~5に係る発明は、引用文献1~5に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。 しかしながら、本件補正により補正された請求項1に係る発明は、上記第6の1.(2)のとおり、設備管理システムの情報端末における設備データの表示に際し、「カメラ」により「識別表示を含む画像が撮像されたとき」に設備データを取得したうえで「設備データを表示するためのアイコン」を「モニター」に「表示」させ、「アイコンの選択」により設備データをモニターに表示させるとの構成を備え、本件補正により補正された請求項2~4に係る発明も、同一の構成を備えているところ、これらの構成は、引用文献1~5には記載されておらず、当業者にとって自明なものでもない。 そうすると、本願発明1~4は、引用発明、引用文献2技術~引用文献5技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 したがって、原査定を維持することはできない。 第9 むすび 以上のとおり、本願発明1~4は、当業者が、引用発明、引用文献2技術~引用文献5技術に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえないから、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-017295

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