2022-014442
情報処理システム、情報処理装置、及びプログラム
- 審判番号
- 2022-014442
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2021-003427外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年09月13日
- 審決日
- 2023年07月18日
- 公報発行日
- 2023年08月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 分類
- P18 .121-WY (G06Q) / P18 .537-WY (G06Q)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 21項目
第1 手続の経緯
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本願は、令和3年1月13日(優先権主張 令和2年3月23日)の出願であって、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。
第2 原査定の概要
原査定の概要は、次のとおりである。
(進歩性)この出願の請求項1ないし7および10ないし19に係る発明は、以下の引用文献1ないし4に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
1.特開2008-140089号公報
2.特開2019-091265号公報
3.特開平10-049515号公報(周知技術を示す文献)
4.特開2017-215931号公報(周知技術を示す文献)
第3 本願発明
本願請求項1ないし10に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明10」という。)は、令和5年5月24日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし10に記載された事項により特定される、次のとおりの発明である。
「【請求項1】複数台のユーザ端末と、前記ユーザ端末を操作する複数のユーザによる共同の作業を支援する共同作業支援システムと、を有する情報処理システムであって、前記共同作業支援システムは、録画データ又は録音データから変換された音声テキストデータのうち、アクションアイテム、前記アクションアイテムを実行する実行者、及び前記アクションアイテムの期限を含む所定の条件に基づいたアクションアイテム候補を検出する検出手段と、続きを表示(全48行)前記検出手段によって検出した前記アクションアイテム候補と、前記アクションアイテム候補の前記録画データ又は前記録音データにおける再生位置情報とを、前記ユーザ端末に送信する送信手段と、を有し、前記ユーザ端末は、前記アクションアイテム候補及び前記再生位置情報を、前記共同作業支援システムから受信する受信手段と、受信した前記アクションアイテム候補と受信した前記再生位置情報とに基づいて、前記録画データ又は前記録音データの再生を開始する情報を組み込んだリンクを、前記アクションアイテム候補と対応付けて表示部に表示させる表示制御手段と、を有する情報処理システム。【請求項2】前記ユーザ端末は、前記リンクがクリックされると、前記リンクに組み込まれた情報に基づく位置から前記録画データ又は前記録音データの再生を開始する再生手段を有することを特徴とする請求項1記載の情報処理システム。【請求項3】前記リンクは、前記録画データ又は前記録音データを開始する情報よりも所定時間前の情報を組み込んだリンクであることを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理システム。【請求項4】前記ユーザ端末は、更に、前記アクションアイテム候補からアクションアイテム、前記アクションアイテムを実行する実行者、及び前記アクションアイテムの期限の登録操作を受け付ける受付手段と、前記登録操作を受け付けた前記アクションアイテム、前記アクションアイテムを実行する実行者、及び前記アクションアイテムの期限の登録要求を、前記アクションアイテムを管理するアクションアイテム管理手段に対して行う要求手段と、を有する請求項1乃至3の何れか一項に記載の情報処理システム。【請求項5】前記表示制御手段は、前記再生位置情報に基づき、前記リンクを、前記アクションアイテム管理手段に対して前記登録要求が行われた前記アクションアイテムと対応付けて前記表示部に表示させることを特徴とする請求項4記載の情報処理システム。【請求項6】前記表示制御手段は、前記アクションアイテム管理手段に対して前記登録要求が行われた前記アクションアイテムを、前記複数のユーザの全員分又は個別に一覧表示することを特徴とする請求項4又は5記載の情報処理システム。【請求項7】前記検出手段は、前記音声テキストデータから、前記アクションアイテム候補と、前記再生位置情報とを検出すること、を有する請求項1乃至6の何れか一項に記載の情報処理システム。【請求項8】前記表示制御手段は、前記ユーザ端末を操作するユーザが前記アクションアイテム候補を実行する実行者として登録されたアクションアイテムを表示することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の情報処理システム。【請求項9】複数台のユーザ端末と通信可能であり、前記ユーザ端末を操作する複数のユーザによる共同の作業を支援する情報処理装置であって、録画データ又は録音データから変換された音声テキストデータのうち、アクションアイテム、前記アクションアイテムを実行する実行者、及び前記アクションアイテムの期限を含む所定の条件に基づいたアクションアイテム候補を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出した前記アクションアイテム候補と、前記アクションアイテム候補の前記録画データ又は前記録音データにおける再生位置情報と、に基づく前記録画データ又は前記録音データの再生を開始する情報を組み込んだリンクと、を表示部に表示させる画面の画像データを作成する作成手段と、前記画像データを前記ユーザ端末に送信する送信手段と、を有する情報処理装置。【請求項10】複数台のユーザ端末と通信可能であり、前記ユーザ端末を操作する複数のユーザによる共同の作業を支援する情報処理装置を、録画データ又は録音データから変換された音声テキストデータのうち、アクションアイテム、前記アクションアイテムを実行する実行者、及び前記アクションアイテムの期限を含む所定の条件に基づいたアクションアイテム候補を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出した前記アクションアイテム候補と、前記アクションアイテム候補の前記録画データ又は前記録音データにおける再生位置情報と、に基づく前記録画データ又は前記録音データの再生を開始する情報を組み込んだリンクと、を表示部に表示させる画面の画像データを作成する作成手段、前記画像データを前記ユーザ端末に送信する送信手段、として機能させるためのプログラム。」
第4 引用文献の記載、引用発明等
1 引用文献1
(1)引用文献1の記載
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献1(特開2008-140089号公報)には、図面とともに、次の記載がある(下線は当審による。以下同様。)。
ア 「【技術分野】【0001】本発明は、議事録作成装置で作成された議事録から、所定の項目を抽出し管理する情報管理装置、会議システム及びプログラムに関する。【背景技術】続きを表示(全22行)【0002】従来より、会議の議事録を作成する装置、方法及びシステムが知られている。また、会議中の議論の内容、対策、メモ書き等を議事録に反映させる装置、方法及びシステムが知られている。【0003】例えば、特許文献1には、レビュー中の議論の内容及び対策をレビュー対象文書、レビュー議事録、懸案管理に自動的に反映させ、当該レビュー中の議論の内容及び対策を作成の手間を省くレビュー支援装置が記載されている。このレビュー支援装置は、レビュー中の議論に関連する情報を即座に表示し、レビューの効率を向上させる。また、このレビュー支援装置は、異なるシステム(アプリケーション)で作成された複数の文書を対象にしている。【0004】特許文献2には、マルチメディアの会議議事録作成方法が記載されている。この方法では、ユーザから各メモ書きを受け取ると、コンテクスト情報がメモ書きと共に記録される。コンテクスト情報は、メモ書きと同時に受け取られたマルチメディア情報の直接関係のある部分を選択するために用いられ、メモ書きとマルチメディア情報の各選択された部分との間に関連が作成される。これらの関連は、メモ書きからのマルチメディア情報の選択された部分にアクセスするために用いられる。また、これらのメモ書きとそれぞれの関連は、将来の検索のために保存される。保存されたメモ書きは、ユーザからのメモ書きの変更されたコピーを受け取ることによって修正されてもよい。また、保存されたメモ書きは変更されたコピーに応じて変更される。【0005】特許文献3には、会議の予約から課題の処理までの会議全体にわたって、会議の進行及び処理の効率化を図るオンライン会議システムが記載されている。このシステム内のサーバは、オンライン会議の予約、進行及び課題処理の管理を行う。特に、サーバは、進行管理の処理において、発言の種別を明確にし、議事録を作成する。【0006】特許文献4には、会議の議事録を誰でも閲覧できるようにしたシステムが記載されている。このシステムでは、会議の議事録をHTML化してWWW(World Wide Web)サーバに格納し、メールサーバから会議参加者全員に電子メールでHTML(HyperText Markup Language)議事録のURL(Uniform Resource Locator)情報を送信する。【特許文献1】特開2004-348310号公報【特許文献2】特開2003-37677号公報【特許文献3】特開2003-153224号公報【特許文献4】特開平11-205375号公報【発明の開示】【発明が解決しようとする課題】【0007】本発明は、会議の議事録の対応項目を容易かつ確実に管理することが可能となる情報管理装置、会議システム及びプログラムを提供することを目的とする。」
イ 図1
[図:0001400231000001.jpg]
ウ 「【0055】(第1の実施の形態)図1は、本発明の実施の形態に係る情報管理装置を含む会議システムの概略構成図である。同図の会議システムは、会議の議事録情報(以下、単に議事録という)を作成する議事録作成装置100と、議事録作成装置100で作成された議事録に関連する各種のデータを管理する情報管理装置200と、ブラウザやメールソフト等を介して議事録作成装置100又は情報管理装置200にアクセスするユーザ端末301、302とを備えている。【0056】続きを表示(全21行)議事録作成装置100、情報管理装置200及びユーザ端末301、302は、ネットワークを介して互いに接続されている。情報管理装置200及びユーザ端末301、302は、各々電子メールアドレスを有する。また、ユーザ端末301、302は、パソコンや携帯電話などで構成されており、情報やデータを送受信する送受信部311と、会議に使用されたスライド及び会議の映像データを表示すると共に会議の音声データを再生する表示再生部312と、マウス、キーボード、タッチパネル又は入力キーなどで構成される入力部313とを備えている。【0057】まず、議事録作成装置100の構成について説明する。議事録作成装置100は、例えばコンピュータで構成され、入力部101と、表示部102と、送受信部103と、取得部104と、議事録作成部105と、議事録保存データベース(DB)106と、制御部107とを備えている。制御部107は、入力部101、表示部102、送受信部103、取得部104、議事録作成部105及び議事録保存DB106に接続されている。また、議事録作成部105は、送受信部103及び議事録保存DB106に接続されている。【0058】入力部101は、不図示のキーボード、マウス又はタッチパネル等で構成され、議事録を構成する議事録データや実行命令等を入力し、当該入力された議事録データや実行命令等を制御部107へ送信する。尚、議事録データとは、議事録を構成するデータであり、特に、議事録を構成する文であるコメントを含む。【0059】表示部102は、例えば、液晶表示部又はCRT等で構成されており、入力されたデータ及び配信する議事録等を表示する。【0060】送受信部103は、議事録を情報管理装置200に送信する。また、送受信部103は、ユーザ端末301又は302からの議事録閲覧要求を受信して、当該要求に対応する議事録をユーザ端末301又は302に送信する。【0061】取得部104は、不図示のマイク、ビデオカメラ及びプロジェクタ等を備え、会議情報を取得する。ここで、会議情報とは、会議で使用されたスライドデータ、会議の音声データ及び会議の映像データ等である。【0062】議事録作成部105は、取得部104で取得された会議情報及び入力部101で入力された議事録データに基づいて、議事録を作成する。【0063】議事録保存DB106は、議事録作成部105で作成された議事録、取得部104で取得された会議情報、会議の識別情報及び会議の書誌的情報を互いに関連づけて保存している。ここで、会議の識別情報とは、会議毎に付与される一意のIDであり、会議の書誌的情報は、会議の名称、場所、開催時刻、出席者の名称、出席者の所属部門、出席者のメールアドレス、出席者の役職及び議題等を記載したメモ情報である。【0064】制御部107は、議事録作成装置100全体の動作を制御する。また、制御部107は、ユーザ端末301、302又は情報管理装置200から検索要求を受けると、議事録保存DB106に保存された議事録、会議情報、会議の識別情報及び会議の書誌的情報等を参照し、検索処理を実行する。」
エ 図2
[図:0001400231000002.jpg]
オ 「【0065】図2は、表示部102に表示される議事録作成画面の一例を示す図である。【0066】同図において、記事録作成画面400は、議事録データの作成を支援するために用いられる支援情報を表示する入力支援領域401と、既に入力した議事録データを確認するための情報等を表示するコメント確認領域402と、議事録データとして入力するコメントを表示するコメント表示領域403と、不図示の会議選択画面の表示へ切り換える会議選択画面ボタン404と、後述する配信画面の表示へ切り換える配信画面ボタン405とから構成されている。また、議事録作成画面400は、入力部101からの動作命令に応じて移動するポインタ406を表示する。続きを表示(全26行)【0067】入力支援領域401は、スライド番号表示部411、スライド表示部412、スライドテキスト表示部413、出席者情報表示部414、選択ボタン415及び自動化チェックボックス416を備えている。【0068】入力支援領域401は、会議において使用されているコンテンツ情報及び会議に出席している人物に関する情報(以下、出席者情報という)を表示することで議事録の作成を支援する。具体的には、入力支援領域401は、コンテンツ情報としてスライドコンテンツのサムネイル及びスライドコンテンツのテキスト情報等と出席者情報として会議の出席者の氏名、役職又は所属部署等を表示する。【0069】スライド番号表示部411は、会議において使用されているスライドコンテンツに含まれる全て又は一部のスライド番号(ページ番号)を表示する。また、スライド番号表示部411は、自動化チェックボックス416がチェックされている場合には、会議において投影されているスライドのスライド番号を表示する。また、自動化チェックボックス416がチェックされていない場合には、スライド表示部412は、投影中のスライドコンテンツの内で選択ボタン415で選択されたスライドの番号を表示する。【0070】スライド表示部412は、自動化チェックボックス416がチェックされている場合には、プロジェクタで投影中のスライドを表示する。また、スライド表示部412は、自動化チェックボックス416がチェックされていない場合には、選択されたスライドを表示する。【0071】スライドテキスト表示部413は、スライド表示部412に表示されているスライドの有するテキストデータを表示する。出席者情報表示部414は、会議に出席している人物の氏名を表示し、特に発言中の人物の氏名は強調表示する。また、氏名の代わりに役職又は所属部署を表示する構成を採用しても良い。選択ボタン415は、スライド表示部412に表示されるスライドを変更するために使用される。【0072】コメント確認領域402は、スライド番号表示部421、コメント表示部422及び編集ボタン群423を備えている。スライド番号表示部421の表示及び機能は、入力支援領域401のスライド番号表示部411と同様であるため省略する。コメント表示部422は、コメント表示領域403で入力されたコメントをスライド番号及び編集ボタン群423に含まれる編集ボタンと関連付けて表示する。【0073】また、本議事録作成装置100は、図示を省略するが、例えば、スピーカ等の出力部を有し、出力部は制御部170に接続している。コメント表示部422のコメントは、下線を付して表示される。これは、ポインタ406をコメントに合わせて入力部101によって選択することで、議事録保存DB106に保存されたコメント毎に関連付けられた会議の音声データを当該出力部から出力できること及び議事録保存DB106に保存されたコメント毎に関連付けられた会議の映像データを表示部102で表示できることを示している。【0074】編集ボタン群423は、コメントの内容を編集する際に押下される編集ボタンの集合体である。編集ボタンが押下されると、編集対象のコメントがコメント表示領域403に表示される。【0075】コメント表示領域403は、入力コメント表示部431、アクションアイテムチェックボックス432及び入力ボタン433を備えている。【0076】コメント表示領域403は、入力又は編集中のコメントとコメントの属性を表示する。尚、本実施の形態では、コメントの属性として、コメントが、アクションアイテムであるか否かを挙げている。ここで、アクションアイテムとは、会議後に行う何者かの行動を記述する内容を含むコメント、即ち、会議に関連する者に対する、対応すべき行動の指示内容を含むコメントである。尚、本実施の形態では、会議の議事録の対応項目の一例としてアクションアイテムを挙げる。【0077】入力コメント表示部431は、入力又は編集中のコメントを表示する。アクションアイテムチェックボックス432は、入力又は編集中のコメントがアクションアイテムであるか否かを表す。コメントがアクションアイテムである場合にはチェックを表示し、そうで無い場合にはチェックを表示しない。また、コメントがアクションアイテムである場合には、コメント表示部422のコメントに「ActionItem」の文字が表示され、そうで無い場合には、コメント表示部422のコメントに「ActionItem」の文字は表示されない。尚、コメントがアクションアイテムであることを示す方法は、コメント表示部422のコメントに「ActionItem」の文字を表示することに限らず、コメントがアクションアイテムであることを示す記号やアイコン等を表示してもよい。」
カ 図4
[図:0001400231000003.jpg]
キ 「【0087】図4は、情報管理装置200で受信する議事録の一例を示す図である。尚、この議事録は、配信先表示部512及びカーボンコピー表示部513に記載された宛先メールアドレスに対応するユーザ端末も受信する。【0088】図4の議事録は、HTML(HyperText Markup Language)形式で記載されたデータ構造を有し、配信先等指定部610、概要表示部620、スライド表示部630及びコメント表示部640、コメントリンク650及び会議リンク660で構成されている。【0089】配信先等指定部610は、図3の配信先等指定領域501に表示された情報と同じ情報を表示する。概要表示部620は、図3の概要表示領域503に表示された情報と同じ情報を表示する。スライド表示部630は、コメント表示部640に表示されたコメントと関連付けされているスライドのサムネイルを表示する。スライド表示部630に表示されるスライドのサムネイルは、本議事録作成装置100の議事録保存DB106に保存されているスライドコンテンツにリンクが張られている。不図示のポインタをスライドのサムネイルに合わせて選択すると、ユーザ端末及び情報管理装置200はリンク先を参照して、議事録作成装置100の議事録保存DB106に保存されたスライドのコンテンツを送受信部103を介して取得し、取得したスライドのコンテンツをユーザ端末又は情報管理装置200が有する表示再生部に表示する。【0090】コメント表示部640は、図3の選択領域504で選択されたコメントを表示する。コメント表示部640に表示される各コメントは、当該コメントに関連付けられた、議事録保存DB106に保存されている会議の音声データ及び映像データにリンク付けされている。コメント表示部640に表示される各コメントを不図示のポインタでクリックすると、ユーザ端末又は情報管理装置200は当該コメントに関連付けられた、議事録保存DB106に保存されている会議の音声データ及び映像データを送受信部103を介して取得し、取得された会議の音声データ及び映像データをユーザ端末又は情報管理装置200が有する表示再生部で再生する。」
ク 「【0093】次に、図1の情報管理装置200について説明する。この情報管理装置200は、議事録作成装置100から受信した議事録の中からアクションアイテムを抽出し、後述する共同作業管理ソフトにおいて当該抽出されたアクションアイテムを本文とするメッセージを作成する。これにより、共同作業管理ソフトと議事録に含まれるアクションアイテムとの連携を図る。尚、作成されたメッセージは会議参加者や会議に関連するタスク(即ち、共同作業を行うチーム)等に配信される。【0094】また、情報管理装置200は、アクションアイテムが会議に関連する者に対する行動の指示内容を含むコメントであるので、その会議に関連する行動の進捗状況を管理する機能を提供する。【0095】図1の情報管理装置200は、例えばコンピュータで構成され、メッセージ送受信部201、変換部202、アクションアイテム抽出部203、文書要素抽出部204、抽出結果記憶部205、進捗管理部206、メッセージ管理部207、データ蓄積部208、制御部209、表示再生部210及び入力部211を備えている。制御部209は、メッセージ送受信部201、変換部202、アクションアイテム抽出部203、文書要素抽出部204、抽出結果記憶部205、進捗管理部206、メッセージ管理部207、表示再生部210及び入力部210に接続されている。データ蓄積部208は、制御部209、進捗管理部206及びメッセージ管理部207に接続されている。【0096】メッセージ送受信部201は、議事録及び議事録IDを議事録作成装置100から受信すると共に議事録に基づいて作成されたメッセージを議事録の配信先等指定部610に記載された宛先メールアドレスに対応するユーザ端末に送信する。変換部202は、議事録のHTMLフォーマットを進捗管理が容易な文書フォーマット(例えば、PDFフォーマット、XDWフォーマットなど)に変換する。【0097】アクションアイテム抽出部203は、議事録の中からアクションアイテムを抽出し、後述するアクションアイテムテーブルを作成する。文書要素抽出部204は、議事録の中からスライドのサムネイルを除いた文書要素を抽出する。抽出結果記憶部205は、文書要素抽出部204で抽出された文書要素を記憶する。」
ケ 「【0123】アクションアイテム抽出部203は、メッセージ本文の文書要素に割り当てられているデータにおいて、先頭に「ActionItem」の文字が付加された行の文字列データや、「Todo」のような段落を識別する文字が付加されている段落内で箇条書きされた各行の文字列データをアクションアイテムであると判定し、アクションアイテムと判定された行の文字列データを抽出する(ステップS201)。【0124】さらに、アクションアイテム抽出部203は、抽出されたアクションアイテムである行の文字列データの内容を解析し、人名及び日付のデータを行の文字列データから抽出する(ステップS202)。人名及び日付のデータは、固有表現抽出処理を実行することで、行の文字列データから抽出する。固有表現抽出処理とは、固有名詞を抽出する処理である。ここでは、アクションアイテム抽出部203が、予め人名や日付の辞書を備え、人名や日付の辞書に登録された内容と一致する内容を行の文字列データから抽出する処理を実行する。【0125】次に、アクションアイテム抽出部203は、人名及び日付のデータを行の文字列データから抽出できたか否かを判別する(ステップS203)。人名及び日付のデータを行の文字列データから抽出できた場合には(ステップS203でYES)、その抽出された人名及び日付のデータをそれぞれ担当者名及び納期とする、図10に示すアクションアイテムテーブルを作成し、作成されたアクションアイテムテーブルを抽出結果記憶部205に記憶して(ステップS204)、ステップS206に進む。」
(2)引用文献1記載発明
上記(1)より、特に、下線部に着目すると、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「会議の議事録の対応項目を容易かつ確実に管理することが可能となる会議システムであって、会議システムは、会議の議事録情報(以下、単に議事録という)を作成する議事録作成装置100と、議事録作成装置100で作成された議事録に関連する各種のデータを管理する情報管理装置200と、ブラウザやメールソフト等を介して議事録作成装置100又は情報管理装置200にアクセスするユーザ端末301、302とを備えており、議事録作成装置100、情報管理装置200及びユーザ端末301、302は、ネットワークを介して互いに接続されており、ユーザ端末301、302は、パソコンなどで構成されており、情報やデータを送受信する送受信部311と、会議に使用されたスライド及び会議の映像データを表示すると共に会議の音声データを再生する表示再生部312と、マウス、キーボード、タッチパネル又は入力キーなどで構成される入力部313とを備えており、続きを表示(全20行)議事録作成装置100は、例えばコンピュータで構成され、入力部101と、表示部102と、送受信部103と、取得部104と、議事録作成部105と、議事録保存データベース(DB)106と、制御部107とを備えており、入力部101は、キーボード、マウス又はタッチパネル等で構成され、議事録を構成する議事録データや実行命令等を入力し、当該入力された議事録データや実行命令等を制御部107へ送信するものであり、尚、議事録データとは、議事録を構成するデータであり、特に、議事録を構成する文であるコメントを含んでおり、送受信部103は、議事録を情報管理装置200に送信し、また、ユーザ端末301又は302からの議事録閲覧要求を受信して、当該要求に対応する議事録をユーザ端末301又は302に送信するものであり、取得部104は、マイク、ビデオカメラ及びプロジェクタ等を備え、会議情報を取得するものであり、ここで、会議情報とは、会議で使用されたスライドデータ、会議の音声データ及び会議の映像データ等であり、議事録作成部105は、取得部104で取得された会議情報及び入力部101で入力された議事録データに基づいて、議事録を作成するものであり、記事録作成画面400は、議事録データの作成を支援するために用いられる支援情報を表示する入力支援領域401と、既に入力した議事録データを確認するための情報等を表示するコメント確認領域402と、議事録データとして入力するコメントを表示するコメント表示領域403と、会議選択画面の表示へ切り換える会議選択画面ボタン404と、配信画面の表示へ切り換える配信画面ボタン405とから構成され、コメント表示領域403は、入力又は編集中のコメントとコメントの属性を表示しており、コメントの属性として、コメントが、アクションアイテムであるか否かであり、ここで、アクションアイテムとは、会議後に行う何者かの行動を記述する内容を含むコメント、即ち、会議に関連する者に対する、対応すべき行動の指示内容を含むコメントであり、入力コメント表示部431は、入力又は編集中のコメントを表示しており、アクションアイテムチェックボックス432は、入力又は編集中のコメントがアクションアイテムであるか否かを表すものであり、コメントがアクションアイテムである場合には、コメント表示部422のコメントに「ActionItem」の文字が表示され、そうで無い場合には、コメント表示部422のコメントに「ActionItem」の文字は表示されず、議事録は、HTML(HyperText Markup Language)形式で記載されたデータ構造を有し、配信先等指定部610、概要表示部620、スライド表示部630及びコメント表示部640、コメントリンク650及び会議リンク660で構成されており、コメント表示部640は、選択領域504で選択されたコメントを表示するものであり、コメント表示部640に表示される各コメントは、当該コメントに関連付けられた、議事録保存DB106に保存されている会議の音声データ及び映像データにリンク付けされており、コメント表示部640に表示される各コメントをポインタでクリックすると、ユーザ端末又は情報管理装置200は当該コメントに関連付けられた、議事録保存DB106に保存されている会議の音声データ及び映像データを送受信部103を介して取得し、取得された会議の音声データ及び映像データをユーザ端末又は情報管理装置200が有する表示再生部で再生するものであり、情報管理装置200は、議事録作成装置100から受信した議事録の中からアクションアイテムを抽出し、共同作業管理ソフトにおいて当該抽出されたアクションアイテムを本文とするメッセージを作成し、作成されたメッセージは会議参加者や会議に関連するタスク(即ち、共同作業を行うチーム)等に配信され、アクションアイテムが会議に関連する者に対する行動の指示内容を含むコメントであるので、その会議に関連する行動の進捗状況を管理する機能を提供しており、情報管理装置200は、例えばコンピュータで構成され、メッセージ送受信部201、変換部202、アクションアイテム抽出部203、文書要素抽出部204、抽出結果記憶部205、進捗管理部206、メッセージ管理部207、データ蓄積部208、制御部209、表示再生部210及び入力部211を備えており、メッセージ送受信部201は、議事録及び議事録IDを議事録作成装置100から受信すると共に議事録に基づいて作成されたメッセージを議事録の配信先等指定部610に記載された宛先メールアドレスに対応するユーザ端末に送信するものであり、アクションアイテム抽出部203は、議事録の中からアクションアイテムを抽出し、アクションアイテムテーブルを作成するものであり、アクションアイテム抽出部203は、メッセージ本文の文書要素に割り当てられているデータにおいて、先頭に「ActionItem」の文字が付加された行の文字列データや、「Todo」のような段落を識別する文字が付加されている段落内で箇条書きされた各行の文字列データをアクションアイテムであると判定し、アクションアイテムと判定された行の文字列データを抽出し、アクションアイテム抽出部203は、抽出されたアクションアイテムである行の文字列データの内容を解析し、人名及び日付のデータを行の文字列データから抽出し、人名及び日付のデータを行の文字列データから抽出できた場合には、その抽出された人名及び日付のデータをそれぞれ担当者名及び納期とする会議システム。」
2 引用文献2
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献2(特開2019-091265号公報)には、図面とともに、次の記載がある。
ア 「【技術分野】【0001】本発明は、帳票作成装置、帳票作成システム、帳票作成方法、及び帳票作成プログラムに関する。【背景技術】続きを表示(全16行)【0002】従来、帳票の作成を支援することが行われている。例えば、特許文献1には、会議において参加者が発した音声を解析して発言内容を特定し、発言内容を示すテキスト情報を含む帳票としての議事録を作成する議事録作成装置が開示されている。【先行技術文献】【特許文献】【0003】【特許文献1】特開2001-325250号公報【発明の概要】【発明が解決しようとする課題】【0004】しかしながら、発言内容には、帳票に掲載すべき重要な内容と、帳票に掲載不要な重要ではない内容とが含まれている。このため、重要ではない内容が帳票に含まれないようにすることが求められている。【0005】そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、重要ではない内容が帳票に含まれないように帳票を作成することができる帳票作成装置、帳票作成システム、帳票作成方法、及び帳票作成プログラムを提供することを目的とする。」
イ 「【0036】テキスト情報取得部125は、テキスト情報を取得する。具体的には、テキスト情報取得部125は、変換部124により音声情報から変換されたテキスト情報を取得するとともに、テキスト情報を取得した時刻を特定する。テキスト情報取得部125は、テキスト情報を取得した時刻を特定すると、当該時刻を示す時刻情報とテキスト情報とを関連付けて記憶部11に記憶させる。なお、テキスト情報取得部125は、音声情報から変換されたテキスト情報を取得したが、これに限らない。例えば、テキスト情報取得部125は、キーボード等の各種入力デバイスからテキスト情報を直接取得してもよい。」
ウ 図3
[図:0001400231000004.jpg]
エ 「【0040】作成部127は、詳細情報取得部126が取得した詳細情報に基づいて帳票を作成する。例えば、作成部127は、詳細情報取得部126が取得した議事情報に基づいて議事録を作成する。図3は、第1実施形態に係る帳票作成装置1が作成した帳票の一例を示す図である。図3には、帳票の一例として議事録が表示されていることが確認できる。また、図3に示すように、議事内容の入力欄に、議事内容を示すテキスト情報が入力されていることが確認できる。【0041】ここで、作成部127は、詳細情報取得部126が帳票モデルから議事情報と議題とを取得する場合には、取得した議事情報と議題とに基づいて議事録を作成してもよい。例えば、作成部127は、取得した議題ごとに、当該議題に対応する議事情報がまとめられた議事録を作成してもよい。また、作成部127は、取得された議事情報と、当該議事情報に対応する音声が発せられた時刻に対応する音声ファイルの再生位置を示す情報とを含む議事録を作成してもよい。」
3 引用文献3
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献3(特開平10-049515号公報)には、図面とともに、次の記載がある。
ア 「【0001】【発明の属する技術分野】この発明は、入力されたユーザ入力情報を表示する情報表示装置およびユーザ入力情報と共に、マルチメディア情報を併せて記録し、記録されたユーザ入力情報とマルチメディア情報とを対応付けて再生または表示する情報蓄積再生装置に関する。【0002】【従来の技術】会議や講演、取材、インタビュー、電話やテレビ電話を使用した会話、テレビ映像等の要点を記録する場合、通常、記録者が筆記で記録することが一般に行われていた。例えば、会議を記録する場合、会議出席者の一人が書記となって会議参加者全員の発言を逐一記録したり、重要な項目のみを選んで記録している。しかし、書き留めたメモから会議内容や話しの経緯を思い出せなかったり、誰の発言だったかを記録していなかったりするために、後で会議議事録を作成するのが困難になる状況がしばしば発生する。続きを表示(全27行)【0003】そこで、従来から、会議や講演、取材、インタビュー、電話やテレビ電話を使用した会話、テレビ映像、監視カメラ映像等の記録を、デジタルディスク、デジタルスチルカメラ、ビデオテープ、半導体メモリなどに記憶蓄積し、再生する装置が提案されている。これらの情報蓄積装置を用いて情報の蓄積を行えば、記録すべき情報の要点のみを記録者が筆記等して記録する方法に比べ、入力情報である音声や画像を漏らさず記録できるという利点がある。【0004】これらの装置には、コンピュータネットワークを介して伝送されたデジタル信号を蓄積媒体に記録するものや、ビデオカメラやマイクロホンからのアナログ入力信号をそのまま蓄積媒体に記録するものや、符号化してデジタル信号に変換し、記録するものなどがある。【0005】しかし、このように、会議の様子をすべて記録する方法の場合、記録された情報を検索する手段がないと、会議の内容を要約した議事録を作成する時には、その記録内容をすべて再生しなければならず、議事録作成に非常に長い時間を要してしまうという問題点がある。また、記録された音声や画像の中から、欲しい部分を瞬時に検索することが困難であるという問題点がある。【0006】この問題点に対し、例えば、記録者が任意のタイミングで特定のボタンを押すことによって、入力音声信号または入力画像信号中の重要部分にチェックマークを付け、重要部分を検索し易くするテープレコーダやVTRが提案されている。【0007】しかし、この場合のチェックマークは、単に、重要部分の位置を特定するためのものであり、それぞれのチェックマークが音声信号または画像信号のいずれの区間部分に対応しているか示すことはできないために、チェックした部分音声また画像信号を全て再生して内容を確認しなければならないという問題があった。さらに、話しを聞いている時にボタンを押すという不自然な行動をとらなければならず、話しに集中できないという問題もあった。【0008】そのため、順次入力される音声信号または画像信号と、任意のタイミングで記録者が入力したペンやキーボードによるユーザ入力情報とを対応付けて蓄積記録し、再生する装置が提案されている。これらの装置を用いれば、記録者がメモを取るようにペンやキーボードで入力を行なうとともに、そのメモに対応して音声信号または画像信号を記録しておけば、後で、入力されたメモを参照することにより、音声信号または画像信号の再生したい箇所を容易に選択して再生することができる。【0009】この種の技術として、例えば、特開平7-226931号公報には、各会議参加者から入力されたマルチメディア情報と、書記から入力されたテキスト情報を関連付けて蓄積することによって、会議終了後における議事録作成作業を効率化する装置が提案されている。この装置によれば、会議終了後に、任意のテキスト情報を選択することによって、そのテキスト情報に関連したマルチメディア情報を容易に検索できるので、書記により書き留められた会議メモから会議の様子を再現できる。【0010】また、例えば、特開平7-182365号公報、特開平6-176171号公報、特開平6-343146号公報、ACM CHI’94 プロシーディング、pp.58-pp.64 (”Marquee: A Tool For Real-Time Video Logging”)には、記録の際に、音声または画像信号とユーザ入力情報とを時間刻印に基づいて対応づけ、再生の際に、画面に表示されたユーザ入力情報の1つを指定することによりその指定されたユーザ入力情報が記録された時刻に記録された音声または画像信号を再生する装置が記載されている。【0011】また、特開平6-205151号公報には、ユーザ入力が一定時間途切れたことを検知したタイミングで、入力音声信号または入力画像信号にインデックスを付加して記録し、再生の際に、画面に表示された特定のユーザ入力情報の一つを指定することにより、その指定されたユーザ入力情報に対応したインデックス部分からの音声信号または画像信号を再生する装置が記載されている。【0012】さらに、特開平7-110822号公報には、ユーザによる入力情報と音声信号または画像信号とを対応付けてコンピュータに入力することにより、入力されたユーザ入力情報と音声信号または画像信号との間に自動的にリンクを作成するハイパーメディア装置が提案されている。【0013】上述した特開平7-182365号公報、特開平6-176171号公報、特開平6-343146号公報、ACM CHI’94 プロシーディング、pp.58-pp.64 、特開平6-205151号公報、また、特開平7-110822号公報に記載された装置を用いれば、記録者がメモをとるようにペンやキーボードで入力を行なうとともに音声または画像信号を記録しておくことにより、後で、入力されたメモを参照することにより音声または画像信号の再生したい箇所を容易に選択して再生することができるので、会議議事録等の作成が効率化される。【0014】ただし、上述の従来の技術の場合、表示部に表示されるのはペン筆跡やキーボードから入力された文字列等のユーザ入力情報のみであり、ユーザ入力情報が入力されたときの周囲の状況を参照するための情報は表示されない。【0015】【発明が解決しようとする課題】記録されたマルチメディア情報とユーザ入力情報から、会議のポイントなる部分を収集して編集し、会議議事録を作成する場合に、その編集作業の際の検索が、表示画面に表示された情報のみを通じて確実に、かつ、迅速に行うことができれば、検索作業が非常に楽になる。【0016】以上に説明した従来技術では、表示画面にユーザ入力情報が表示され、当該表示されているユーザ入力情報の1つを指定することにより、その指定されたユーザ入力情報に対応する音声情報または画像情報を検索することができる。【0017】しかし、ユーザ入力情報のすべてが同じ重要度を有しているわけではなく、また、ユーザ入力情報に対応して記録されているマルチメディア情報も、同様に同じ重用度を備えているわけではない。その上、マルチメディア情報の重要度は、編集を行うときの検索条件によっても異なる。【0018】したがって、上述した従来の技術のように、検索のための手掛かりとして、単にユーザ入力情報のみを表示するだけでは、そのうちのどのユーザ入力情報がどのような意義や重要度を持っているか、また、それに対応して蓄積されているマルチメディア情報がどのようなものかを知る手掛かりがない。【0019】このため、上述の従来の技術における検索は、すべてのユーザ入力情報について、対応する音声情報または画像情報をすべて再生しないと、各ユーザ入力情報に対応する音声情報または画像情報のそれぞれがどのような意義や重要度を持っているかを特定することができない。つまり、前記の従来の技術の場合、音声または画像情報を検索するための手がかりは、表示部に表示されているユーザ入力情報のみであり、所望の音声または画像情報を検索するための十分な検索キーにならない場合があるのである。【0020】具体例を挙げると、例えば、ある特定話者のコメントを再生したい場合には、ユーザ入力時点において、ユーザによって明示的にそのときの話者の記録がとられていない限りは、どのユーザ入力情報がその話者の発言に対して書き留められたユーザ入力情報かがわからない。したがって、ユーザ入力情報に対応する部分音声情報また部分画像情報を1つ1つ再生して内容を確認し、希望する特定話者のコメント部分を検索しなければならない。【0021】前述した特開平7-226931号公報には、ユーザによって入力されたテキスト情報と、そのテキストが入力された時の発話者を識別する情報とを対応させて記憶部に蓄積する方法は提案されているが、その対応関係は表示部に表示されない。このために、どのユーザ入力情報がどの発話者のコメントに対応するかという情報を、検索時に参照することができない。【0022】また、特開平7-182365号公報には、話者別の画像フレーム列を作成する方法や、時間軸上に発話者交代のタイミングと発話者の履歴を表示する方法が提案されている。しかし、特開平7-182365号公報の技術では、これらの情報は、各ユーザ入力情報と対応させて表示できないため、どのユーザ入力情報がどの発話者のコメントに対応するかという情報を検索時に参照できないという同様の問題がある。【0023】さらに、特開平7-182365号公報には、全ての発話者交代のタイミングと発話者の履歴を画面上に表示する方法が記載されているが、ユーザ入力情報を手がかりとして音声または画像情報を検索する装置においては、全ての発話者交代の履歴を画面上に表示することは冗長であり、むしろ、画面上の表示が煩雑になってしまうために、検索が困難になるという問題がある。【0024】この発明は、上記の問題点に鑑み、ユーザにより入力されたユーザ入力情報だけでなく、各ユーザ入力情報が入力された背景を表す情報を表示画面に表示できるようにして、それらを、例えばマルチメディア情報の検索の手がかりとして利用できるようにすることを課題としている。」
イ 「【0078】ステップS111で、入力音声レベルが所定レベル以上の変化したと判別したときには、ステップS112に進み、その変化検出時点から発言開始時点を求め、状態検出部24に内蔵の発言開始点レジスタ(図示せず)の発言開始点データを更新する。この例の場合、図6に示すように、音声レベル変化点Ct1、Ct2を発言の開始時点とすると、発言の最初部分が記録できないので、音声レベル変化時点Ct1、Ct2よりも一定時間Tだけ前の時点t1、t2を発言開始時点として求め、これを発言開始点データとして、発言開始点レジスタに、順次更新して記憶しておく。発言開始点レジスタには、常に、最新の発言開始点データが保持されている。」
4 引用文献4
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献4(特開2017-215931号公報)には、図面とともに、次の記載がある。
ア 「【技術分野】【0001】本発明は、会議支援システム、会議支援装置、会議支援方法及びプログラムに関する。【背景技術】続きを表示(全12行)【0002】従来、会議において、会議支援システムが、時間調整等の煩雑な作業の負担を軽減し、議長が議事内容に集中して的確に議事進行できるように進捗を管理する方法が知られている。この方法では、会議支援システムが、会議の進行状況を表示し、この表示を会議の議事進行に応じて制御する。具体的には、会議支援システムは、まず、複数の会議議題に対して、それぞれの議事進行に要する予定議事時間をあらかじめ設定し、会議全体の時間割を作成する。次に、会議支援システムは、会議議題の経過時間を示す指標を随時表示する。さらに、会議支援システムは、会議議事の議事終了を検知して、次の会議議題に指標を移行させる。そして、会議支援システムは、会議議題が終了した時点で、残りの各会議議題に対して、残りの予定議事時間を再配分する。このようにして、会議支援システムが、予定議事時間内で会議が終了するように自動的に時間調整を行うため、時間調整の作業による負荷が軽減される。そのため、議長は、議事内容に集中して的確に議事進行を進捗管理できる(例えば、特許文献1等)。【発明の概要】【発明が解決しようとする課題】【0003】しかしながら、従来の方法では、会議における各議題の時間管理が行われるにすぎなかった。一方で、会議の内容を可視化して、効率的に会議を行いたいという要望があった。【0004】本発明の1つの側面は、会議を効率化することができる会議支援システムを提供することを目的とする。」
イ 「【0081】議題表示801及びゴール表示802に表示される内容に基づいて、結論入力テキストボックス803に議論に対する結論が入力される。また、議題表示801及びゴール表示802に表示される内容に基づいて、アクションアイテム入力テキストボックス804に会議において決定されたアクションアイテムが入力される。なお、アクションアイテムに対しては、日付、すなわち、期限等が設定されてもよい。他にも、アクションアイテムに対しては、担当者が設定されてもよい。」
第5 対比・判断
1 本願発明1
(1)対比
本願発明1と、引用発明とを対比する。
ア 引用発明において、「会議システムは、会議の議事録情報(以下、単に議事録という)を作成する議事録作成装置100と、議事録作成装置100で作成された議事録に関連する各種のデータを管理する情報管理装置200と、ブラウザやメールソフト等を介して議事録作成装置100又は情報管理装置200にアクセスするユーザ端末301、302とを備えており、議事録作成装置100、情報管理装置200及びユーザ端末301、302は、ネットワークを介して互いに接続されており、ユーザ端末301、302は、パソコンなどで構成されており、情報やデータを送受信する送受信部311と、会議に使用されたスライド及び会議の映像データを表示すると共に会議の音声データを再生する表示再生部312と、マウス、キーボード、タッチパネル又は入力キーなどで構成される入力部313とを備えており、」「議事録作成装置100は、例えばコンピュータで構成され、」「情報管理装置200は、議事録作成装置100から受信した議事録の中からアクションアイテムを抽出し、後述する共同作業管理ソフトにおいて当該抽出されたアクションアイテムを本文とするメッセージを作成し、作成されたメッセージは会議参加者や会議に関連するタスク(即ち、共同作業を行うチーム)等に配信され、アクションアイテムが会議に関連する者に対する行動の指示内容を含むコメントであるので、その会議に関連する行動の進捗状況を管理する機能を提供しており、」「情報管理装置200」の「メッセージ送受信部201は、議事録及び議事録IDを議事録作成装置100から受信すると共に議事録に基づいて作成されたメッセージを議事録の配信先等指定部610に記載された宛先メールアドレスに対応するユーザ端末に送信する」とされている。
ここで、引用発明の「ユーザ端末301、302」は、本願発明1の「複数台のユーザ端末」に相当する。
また、引用発明の「情報管理装置200は、議事録作成装置100から受信した議事録の中からアクションアイテムを抽出し、後述する共同作業管理ソフトにおいて当該抽出されたアクションアイテムを本文とするメッセージを作成し、作成されたメッセージは会議参加者や会議に関連するタスク(即ち、共同作業を行うチーム)等に配信され、アクションアイテムが会議に関連する者に対する行動の指示内容を含むコメントであるので、その会議に関連する行動の進捗状況を管理する機能を提供しており、」「情報管理装置200」の「メッセージ送受信部201は、議事録及び議事録IDを議事録作成装置100から受信すると共に議事録に基づいて作成されたメッセージを議事録の配信先等指定部610に記載された宛先メールアドレスに対応するユーザ端末に送信」しているから、引用発明の「情報管理装置200」は、本願発明1の「共同作業支援システム」と同様に、「ユーザ端末を操作する複数のユーザによる共同の作業を支援」しているといえる。
さらに、引用発明の「会議システムは、会議の議事録情報(以下、単に議事録という)を作成する議事録作成装置100と、議事録作成装置100で作成された議事録に関連する各種のデータを管理する情報管理装置200と、ブラウザやメールソフト等を介して議事録作成装置100又は情報管理装置200にアクセスするユーザ端末301、302とを備えており、議事録作成装置100、情報管理装置200及びユーザ端末301、302は、ネットワークを介して互いに接続されており、ユーザ端末301、302は、パソコンなどで構成されており、」「議事録作成装置100は、例えばコンピュータで構成され」ているから、引用発明の「会議システム」は、本願発明1と同様に、「情報処理システム」であるといえる。
したがって、本願発明1と、引用発明とは、「複数台のユーザ端末と、前記ユーザ端末を操作する複数のユーザによる共同の作業を支援する共同作業支援システムと、を有する情報処理システム」である点で共通しているといえる。
イ 引用発明は、「情報管理装置200は、議事録作成装置100から受信した議事録の中からアクションアイテムを抽出し、」「議事録は、HTML(HyperText Markup Language)形式で記載されたデータ構造を有し、配信先等指定部610、概要表示部620、スライド表示部630及びコメント表示部640、コメントリンク650及び会議リンク660で構成されており、」「情報管理装置200」の「アクションアイテム抽出部203は、メッセージ本文の文書要素に割り当てられているデータにおいて、先頭に「ActionItem」の文字が付加された行の文字列データや、「Todo」のような段落を識別する文字が付加されている段落内で箇条書きされた各行の文字列データをアクションアイテムであると判定し、アクションアイテムと判定された行の文字列データを抽出し、アクションアイテム抽出部203は、抽出されたアクションアイテムである行の文字列データの内容を解析し、人名及び日付のデータを行の文字列データから抽出し、人名及び日付のデータを行の文字列データから抽出できた場合には、その抽出された人名及び日付のデータをそれぞれ担当者名及び納期とする」とされている。
ここで、上記アで述べたように、引用発明の「情報管理装置200」は、本願発明1の「共同作業支援システム」に対応しており、引用発明の「文字列データ」、「担当者」および「納期」は、それぞれ、本願発明1の「テキストデータ」、「アクションアイテムを実行する実行者」および「アクションアイテムの期限」に対応しているといえる。
また、引用発明の「アクションアイテム抽出部203は、メッセージ本文の文書要素に割り当てられているデータにおいて、先頭に「ActionItem」の文字が付加された行の文字列データや、「Todo」のような段落を識別する文字が付加されている段落内で箇条書きされた各行の文字列データをアクションアイテムであると判定し、アクションアイテムと判定された行の文字列データを抽出し」ているから、引用発明の「情報管理装置200」の「アクションアイテム抽出部203」は、本願発明1の「共同作業支援システム」の「検出手段」と同様に、「テキストデータのうち、アクションアイテム、前記アクションアイテムを実行する実行者、及び前記アクションアイテムの期限を含む所定の条件に基づいたアクションアイテム候補を検出」しているといえる。
したがって、本願発明1と引用発明とは、「共同作業支援システム」が「テキストデータのうち、アクションアイテム、前記アクションアイテムを実行する実行者、及び前記アクションアイテムの期限を含む所定の条件に基づいたアクションアイテム候補を検出する検出手段」「を有し」ている点で共通しているといえる。
しかし、本願発明1では、「テキストデータ」が「録画データ又は録音データから変換された音声テキストデータ」であるのに対し、引用発明のテキストデータは、議事録作成装置100から受信したHTML(HyperText Markup Language)形式で記載された議事録であり、先頭に「ActionItem」の文字が付加された行の文字列データや、「Todo」のような段落を識別する文字が付加されている段落内で箇条書きされた各行の文字列データを含むものである点で相違している。
ウ 引用発明において、「情報管理装置200」の「メッセージ送受信部201」は、「議事録に基づいて作成されたメッセージを議事録の配信先等指定部610に記載された宛先メールアドレスに対応するユーザ端末に送信するものであり、」「情報管理装置200は、議事録作成装置100から受信した議事録の中からアクションアイテムを抽出し、共同作業管理ソフトにおいて当該抽出されたアクションアイテムを本文とするメッセージを作成し、作成されたメッセージは会議参加者や会議に関連するタスク(即ち、共同作業を行うチーム)等に配信され、アクションアイテムが会議に関連する者に対する行動の指示内容を含むコメントであるので、その会議に関連する行動の進捗状況を管理する機能を提供して」いるとされている。
ここで、引用発明の「抽出されたアクションアイテム」は、本願発明1の「前記検出手段によって検出した前記アクションアイテム候補」に対応しているから、引用発明の「情報管理装置200」の「メッセージ送受信部201」は、本願発明1の「共同作業支援システム」の「送信手段」と同様に、「前記検出手段によって検出した前記アクションアイテム候補」「を、前記ユーザ端末に送信」しているといえる。
したがって、本願発明1と引用発明とは、「共同作業支援システム」が「前記検出手段によって検出した前記アクションアイテム候補」「を、前記ユーザ端末に送信する送信手段」「を有し」ている点で共通しているといえる。
しかし、本願発明1の「送信手段」では、「アクションアイテム候補」と共に「前記アクションアイテム候補の前記録画データ又は前記録音データにおける再生位置情報」を送信しているのに対し、引用発明では、アクションアイテム候補の録画データ又は録音データにおける再生位置情報を送信していない点で相違している。
エ 引用発明において、「ユーザ端末301、302は、パソコンなどで構成されており、情報やデータを送受信する送受信部311と、会議に使用されたスライド及び会議の映像データを表示すると共に会議の音声データを再生する表示再生部312と、マウス、キーボード、タッチパネル又は入力キーなどで構成される入力部313とを備えて」いるとされる。
ここで、上記ウで述べたように、本願発明1と引用発明とは、「共同作業支援システム」が「前記検出手段によって検出した前記アクションアイテム候補」「を、前記ユーザ端末に送信する送信手段」「を有し」ている点で共通しているから、引用発明のユーザ端末も、本願発明1の「ユーザ端末」の「受信手段」と同様に、「アクションアイテム候補」「を、前記共同作業支援システムから受信」しているといえる。
また、ユーザ端末が受信したメッセージを表示するのは一般的であるから、引用発明のユーザ端末も、本願発明1の「ユーザ端末」の「表示制御手段」と同様に、「受信した前記アクションアイテム候補」「を、」「表示部に表示させ」ているといえる。
したがって、本願発明1と引用発明とは、「ユーザ端末」が「前記アクションアイテム候補」「を、前記共同作業支援システムから受信する受信手段と、」「受信した前記アクションアイテム候補」「を、」「表示部に表示させる表示制御手段と、を有する」点で共通しているといえる。
しかし、本願発明1の「ユーザ端末」の「受信手段」では、「アクションアイテム候補」と共に「再生位置情報」を受信し、「ユーザ端末」の「表示制御手段」では、「受信した前記再生位置情報とに基づいて、前記録画データ又は前記録音データの再生を開始する情報を組み込んだリンクを、前記アクションアイテム候補と対応付けて」表示しているのに対し、引用発明ユーザ端末では、再生位置情報を受信しておらず、再生位置情報に基づくリンクも表示していない点で相違している。
(2)一致点・相違点
本願発明1と、引用発明とは、以下アの点で一致し、以下イの点で相違する。
ア 一致点
「複数台のユーザ端末と、前記ユーザ端末を操作する複数のユーザによる共同の作業を支援する共同作業支援システムと、を有する情報処理システムであって、前記共同作業支援システムは、テキストデータのうち、アクションアイテム、前記アクションアイテムを実行する実行者、及び前記アクションアイテムの期限を含む所定の条件に基づいたアクションアイテム候補を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出した前記アクションアイテム候補を、前記ユーザ端末に送信する送信手段と、を有し、前記ユーザ端末は、前記アクションアイテム候補を、前記共同作業支援システムから受信する受信手段と、受信した前記アクションアイテム候補を、表示部に表示させる表示制御手段と、を有する情報処理システム。」
イ 相違点
(ア) <相違点1>
本願発明1では、「テキストデータ」が「録画データ又は録音データから変換された音声テキストデータ」であるのに対し、引用発明のテキストデータは、議事録作成装置100から受信したHTML(HyperText Markup Language)形式で記載された議事録であり、先頭に「ActionItem」の文字が付加された行の文字列データや、「Todo」のような段落を識別する文字が付加されている段落内で箇条書きされた各行の文字列データを含むものである点。
(イ) <相違点2>
本願発明1の「送信手段」では、「アクションアイテム候補」と共に「前記アクションアイテム候補の前記録画データ又は前記録音データにおける再生位置情報」を送信しているのに対し、引用発明では、アクションアイテム候補の録画データや録音データにおける再生位置情報を送信していない点。
(ウ) <相違点3>
本願発明1の「ユーザ端末」の「受信手段」では、「アクションアイテム候補」と共に「再生位置情報」を受信し、「ユーザ端末」の「表示制御手段」では、「受信した前記再生位置情報とに基づいて、前記録画データ又は前記録音データの再生を開始する情報を組み込んだリンクを、前記アクションアイテム候補と対応付けて」表示しているのに対し、引用発明ユーザ端末では、再生位置情報を受信しておらず、再生位置情報に基づくリンクも表示していない点。
(3)相違点についての判断
事案に鑑みて、まず、相互に関連する<相違点2>および<相違点3>について検討する。
ア 引用文献1ないし4には、いずれも、本願発明1の<相違点2>に係る構成である、「共同作業支援システム」の「送信手段」が、「アクションアイテム候補」と共に「前記アクションアイテム候補の前記録画データ又は前記録音データにおける再生位置情報」を送信する点、および、<相違点3>に係る構成である、「ユーザ端末」の「受信手段」が、「アクションアイテム候補」と共に「再生位置情報」を受信し、「ユーザ端末」の「表示制御手段」が、「受信した前記再生位置情報とに基づいて、前記録画データ又は前記録音データの再生を開始する情報を組み込んだリンクを、前記アクションアイテム候補と対応付けて」表示する点について、記載も示唆も無く、また、当該構成が本願優先日前に周知であったとも認められない。
なお、引用発明では、ユーザ端末が要求して、議事録作成装置100が作成した議事録を表示する際に、アクションアイテムを含んだコメント等を表示する場合に、当該コメントに対応する会議の音声データ及び映像データを再生するためのリンクが当該コメント部分に含まれており、ユーザ端末が当該リンクを取得して、会議の音声データ及び映像データ再生することが開示されているが、共同作業支援システムに対応する情報管理装置200がユーザ端末に送信する、アクションアイテムを本文とするメッセージに、コメントに対応する会議の音声データ及び映像データを再生するためのリンクを含んでいることは開示されていない。
また、議事録を参照すれば、アクションアイテムを含んだコメント等を表示する際に、当該コメントに含まれるリンクを用いて、対応する会議の音声データ及び映像データを再生できる引用発明において、アクションアイテムを本文とするメッセージにおいても、会議の音声データ及び映像データを再生できるようにする動機付けも見当たらない。
したがって、引用発明および引用文献2ないし4に記載の技術に基づいて、当業者は、本願発明1の<相違点2>および<相違点3>に係る構成を容易に想到することができない。
オ 以上から、上記<相違点1>について判断するまでもなく、本願発明1は、引用発明および引用文献2ないし4に記載の技術に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。
2 本願発明2ないし8
本願発明2ないし8は、いずれも、本願発明1を引用したものであって、本願発明1と同一の発明特定事項を備えるものであるから、上記1の本願発明1と同じ理由により、引用発明および引用文献2ないし4に記載の技術に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。
3 本願発明9および10について
本願発明9は、本願発明1の発明のカテゴリを、単に、情報処理システムの発明から、情報処理装置の発明へと変更したものであり、本願発明10は、本願発明1の発明のカテゴリを、単に、情報処理システムの発明から、プログラムの発明へと変更したものであるから、上記1で述べた本願発明1と同様の理由により、引用発明および引用文献2ないし4に記載の技術に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。
第6 原査定についての判断
上記第5のとおり、本願発明1ないし4は、いずれも、引用発明および引用文献2ないし4に記載の技術に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。
よって、原査定の拒絶の理由(進歩性)は理由がない。
したがって、原査定を維持することはできない。
第7 当審拒絶理由について
1 当審拒絶理由
当審が令和5年3月31日付けで通知した当審拒絶理由(最後)は次のとおりである。
(明確性)この出願は、特許請求の範囲の請求項10、11、13-18の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
記
請求項10の「録画データ又は録音データから変換された音声テキストデータのうち、アクションアイテム、前記アクションアイテムを実行する実行者、及び前記アクションアイテムの期限を含む所定の条件に基づいて検出されたアクションアイテム候補と、前記アクションアイテム候補の前記録画データ又は前記録音データにおける再生位置情報とを、前記共同作業支援システムから受信する受信手段」という記載は、「アクションアイテム候補」が、「「アクションアイテム、前記アクションアイテムを実行する実行者、及び前記アクションアイテムの期限を含む所定の条件に基づいて検出」するという「情報処理装置」において実行される処理により特定されているものと解釈可能であり、不明瞭な記載となっている。
請求項11および13は、請求項10の発明のカテゴリを、「ユーザ端末」から、それぞれ、「ユーザ端末が実行する情報処理方法」および「ユーザ端末を」「機能させるためのプログラム」とのカテゴリに単に変更したものであるから、請求項10と同様に不明瞭な記載となっている。
さらに、請求項14ないし18は、請求項13を引用しているから、請求項13と同様に不明瞭な記載となっている。
2 検討
これに対し、令和5年5月24日に提出された手続補正書による補正により、不明瞭とされた請求項は、いずれも削除された。
したがって、当審拒絶理由通知の上記理由(明確性)は解消した。
第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2022-014442