2022-009164
物体種類特定装置、物体種類特定方法及び物体種類特定プログラム
- 審判番号
- 2022-009164
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-510589外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年06月15日
- 審決日
- 2023年03月14日
- 公報発行日
- 2023年05月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 分類
- P18 .121-WY (G06Q)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 13項目
第1 手続の経緯
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本願は、2017年(平成29年)4月3日(優先権主張 平成28年4月6日)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
第2 原査定の概要
原査定(令和4年3月9日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1-10に係る発明は、以下の引用文献1-2に記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
<引用文献等一覧>
1.国際公開第2014/136559号
2.特開2008-201569号公報
第3 本願発明
本願請求項1-10に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明10」という。)は、令和4年 6月15日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1-10に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は以下のとおりの発明である。
「【請求項1】人物の部位の位置を特定することで、該人物の動作の対象とされた物体の位置を取得する位置取得手段と、各物体の位置における当該物体の種類を示す情報を記憶する記憶手段と、センサの情報に基づいて、物体が取り出されたか又は物体が前記記憶手段に記憶された前記位置と異なる位置に載置されたかを判定する判定手段と、前記判定手段により物体が取り出されたと判定された場合に、前記位置取得手段の出力と前記記憶手段に記憶された情報とに基づいて、取り出された前記物体の種類を特定する物体特定手段と、前記判定手段により物体が前記異なる位置に載置されたと判定された場合に、前記記憶手段に記憶された載置された前記物体の位置情報を前記異なる位置に更新する更新手段とを備えたことを特徴とする物体種類特定装置。」
また、本願発明2-8は、本願発明1を減縮した発明である。
さらに、本願発明9、10は、それぞれ、本願発明1に対応する「物体種類特定方法」、「物体種類特定プログラム」の発明であり、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。
第4 引用文献、引用発明
1 引用文献1について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審で付した。以下同じ。)。
「技術分野[0001] 本発明は、陳列された物品を管理する技術に関する。背景技術[0002] 上記技術分野において、特許文献1には、複数のカメラを移動させながら商品陳列棚に陳列された商品を撮影して、その商品の輪郭特徴データから個別商品の数量を計数する技術が開示されている。また、特許文献2には、RFIDリーダからの呼掛信号への応答信号のRFエネルギー量から物品の有無を判断する技術が開示されている。」
「発明が解決しようとする課題[0004] しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、高価なカメラを複数使用する上に、カメラの移動を制御する必要がある。そして、奥行き方向に複数商品が陳列されて、商品が隠れたり一部しか見えなかったりした場合には、商品を識別することが困難となる。一方、上記特許文献2に記載の技術では、物品の有無は判断できるが、既知の物品でなければその物品の種類を特定できない。[0005] 本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。」
「発明の効果[0010] 本発明によれば、陳列棚に陳列された複数種類の物品を、種類ごとに効果的に計数することができる。」
「[0013] [第1実施形態]本発明の第1実施形態としての情報処理装置100について、図1を用いて説明する。情報処理装置100は、陳列された物品を管理するための装置である。[0014] 図1に示すように、情報処理装置100は、陳列数取得部101と、物品識別部103と、陳列認識部104と、を含む。陳列数取得部101は、物品が置かれた陳列棚上に設けられた物品有無センサ130を用いて物品110の陳列数情報を取得する。物品識別部103は、撮像部120が陳列棚を撮影することにより取得した画像に基づき物品の種類を識別可能な物品識別情報を取得する。陳列認識部104は、陳列数取得部101が取得した陳列数情報と物品識別部103が取得した物品識別情報とに基づいて物品がいくつ陳列されているかを認識する。[0015] 本実施形態によれば、画像に基づく物品識別情報と物品有無センサによる陳列数情報とに基づいて、陳列棚に陳列された複数種類の物品を、種類ごとに効果的に計数することができる。」
「[0017] 《物品管理システム》図2A~図3Dを参照して、本実施形態の物品管理システム200の構成および動作について説明する。[0018] (システム概要)図2Aは、本実施形態に係る情報処理装置210を含む物品管理システム200の概要を示す図である。図2Aにおいては、商店における商品陳列棚を例に説明するが、これに限定されない。奥行き方向に複数の物品が配置される陳列棚であればよい。続きを表示(全15行)[0019] 物品管理システム200は、情報処理装置210と、カメラである撮像部220と、物品有無センサ230とを有する。撮像部220は、陳列棚201、202の最前列の画像を撮影する。一方、各陳列棚201、202の各段の底に配置された物品有無センサ230は、各々がその上の物品有無を判定する。[0020] 情報処理装置210は、物品識別部211と、陳列数取得部212と、陳列認識部213と、を有する。物品識別部211は、撮像部220から陳列棚201、202の最前列の画像を受けて、陳列されている物品種類とその配列を識別する。なお、物品識別部211は、物品の種類やメーカ、物品名までを識別する。陳列数取得部212は、物品有無センサ230から各物品がセンサ上にいくつ配置されているかの情報を受信する。陳列認識部213は、物品識別部211からの陳列棚201、202の最前列の物品配列と、陳列数取得部212からの陳列数情報とを紐付けて、各物品の陳列棚201、202の陳列数を認識する。[0021] 情報処理装置210が認識した各物品の陳列数は、例えば、表示部214から表示されることにより、陳列棚201、202の在庫管理が可能となり、店員は、陳列数量が少ない物品を補充することができる。[0022] (システム構成)図2Bは、本実施形態に係る情報処理装置210を含む物品管理システム200の構成を示すブロック図である。図2Bには、本実施形態の物品管理システム200の構成の概略を示してある。なお、図2Aと同様の構成要素には同じ参照番号を付している。[0023] 陳列認識部213において、各物品の陳列棚201、202の陳列数を認識するには、物品識別部211からの陳列棚201、202の最前列の物品配列と、陳列数取得部212からの陳列数情報とを紐付ける必要がある。なぜなら、陳列数取得部212からの陳列数情報は、陳列棚のどこに陳列されたどの物品の有無情報であるかを有しない。したがって、物品識別部211からの各物品識別情報と、陳列数取得部212からの陳列数情報とを紐付けることで、物品の陳列棚における陳列数を確定できる。[0024] 図2Bに図示の、画像内の物品有無センサの位置情報215は、物品識別部211からの各物品識別情報と陳列数取得部212からの陳列数情報とを紐付ける情報を、概念的に示している。以下、第2実施形態~第5実施形態に、異なる紐付けの方法を示すがこれに限定されない。本第2実施形態においては、情報処理装置210が、物品有無センサの位置情報215を有する場合を説明する。[0025] (動作手順)図3Aは、本実施形態に係る情報処理装置210を含む物品管理システム200の動作手順を示すシーケンス図である。[0026] 撮像部220は、ステップS301において、陳列棚の前面画像を取得して、ステップS303において、前面画像を情報処理装置210に送信する。一方、検出センサ群からなる物品有無センサ230は、ステップS305において、各センサ上の物品有無を検出して、ステップS307において、物品有無情報を情報処理装置210に送信する。[0027] 情報処理装置210は、ステップS309において、陳列棚の前面画像に基づく個々の物品識別を行なう。次に、情報処理装置210は、ステップS311において、物品識別情報と物品有無センサからの物品有無情報とを紐付けて、陳列棚上の物品有無センサの位置を特定する。そして、情報処理装置210は、ステップS313において、識別された物品の位置と奥行き方向の個数を特定する。これにより、陳列棚上の各物品の陳列数が計数される。情報処理装置210は、ステップS315において、陳列棚上の各物品の陳列数に基づく在庫管理処理を行なう。なお、かかる在庫管理処理は限定されない。」
「[0032] 図3Dは、本実施形態に係る情報処理装置210を含む物品管理システム200の動作タイミングのさらに他の例330を示すタイミング図である。図3Dは、物品有無処理312による物品有無情報に変化があった場合(335)に、物品識別処理331を開始する。そして、物品識別処理331による物品認識完了を受けて、物品陳列数決定処理333を行なう場合の、タイミングを図示している。かかる図3Dのタイミングによれば、物品有無処理312により物品数変化があった(顧客が取りだしたか、店員が補充したか)場合のみに物品識別処理331をするので、物品識別処理331の回数を削減し、物品陳列数決定処理333を効果的に行なうことができる。[0033] なお、陳列棚の前面画像から物品の変化を認識した場合に、物品有無処理を開始するようにタイミングを制御してもよい。処理タイミングは、これらに限定されない。」
「[0042] (物品種類配列テーブル)図5Cは、本実施形態に係る物品種類配列テーブル530の構成を示す図である。物品種類配列テーブル530は、物品識別部211が陳列棚の前面画像から識別した物品を記憶するテーブルである。[0043] 物品種類配列テーブル530は、棚ID531に対応付けて、棚位置532と複数の段533とを記憶する。各段533に対応付けて、識別された物品ID534と物品名/種類535と物品画像536とを記憶する。なお、物品画像536は、局所特徴量であってもよい。」
「[0240] 《物品管理システム》図27Aは、本実施形態に係る情報処理装置を含む物品管理システム2700の概要を示す図である。[0241] 本実施形態の物品管理システム2700においては、図27Aのように、大型ボトル2711の位置に小型ボトル2712がある場合、あるいは、小型ボトル2721がある位置に大型ボトル2722がある場合など、様々な物品の配置位置のミスを検出する。あるいは、物品配列を変えた場合と配置ミスとを判別する。」
「[0245] 《情報処理装置の機能構成》図28は、本実施形態に係る情報処理装置2810の機能構成を示すブロック図である。なお、図28において、図4と同様の機能構成には同じ参照番号を付して、説明は省略する。[0246] 図28の物品配列履歴データベース2814は、物品識別部211が識別した物品配列と物品有無センサが検出した物品配列との履歴を蓄積する。物品配列監視部2815は、物品識別部211が識別した物品配列と物品有無センサが検出した物品配列とを比較して、不一致の場合には、物品配列履歴データベース2814から過去の物品配列情報を取得して、物品配列の変更なのか、一時的な物品配列エラーなのか、を判定する。物品配列エラーであれば表示部へ表示して警告する。[0247] (物品陳列判定処理)図29は、本実施形態に係る物品陳列判定処理を説明する図である。図29には、物品配列の変更なのか、一時的な物品配列エラーなのか、を判定する一例を示しているが、判定アルゴリズムはこれに限定されない。[0248] 物品配列2901においては、陳列棚の物品有無センサは、8列(各列:4、4、3、4、5、4、4、4)で総数32の物品が陳列されている。各列の物品は、前面画像からの物品識別により、(大型ボトルA、大型ボトルA、大型ボトルB、大型ボトルB、小型ボトルc、小型ボトルc、小型ボトルd、小型ボトルd)である。[0249] 次に判定した物品配列2902においては、陳列棚の物品有無センサは、8列(各列:4、4、3、4、5、4、4、4)で総数32の物品で変わらない。しかし、各列の物品は、前面画像からの物品識別により、(大型ボトルA、大型ボトルA、大型ボトルB、大型ボトルB、小型ボトルc、小型ボトルd、小型ボトルc、小型ボトルd)であり、左から6列目と7列目の物品が小型ボトルdと小型ボトルcとの入れ替わっている。この段階では、6列目と7列目の物品を配置替えしたとも判定できる。[0250] 次に判定した物品配列2903においては、陳列棚の物品有無センサは、8列(各列:4、4、3、4、3、3、3、4)で総数28となった。この時、各列の物品は、前面画像からの物品識別により、(大型ボトルA、大型ボトルA、大型ボトルB、大型ボトルB、小型ボトルc、小型ボトルc、小型ボトルd、小型ボトルd)であり、左から6列目と7列目の物品が小型ボトルcと小型ボトルdとに戻っている。この場合には、物品配列2901と物品配列2902とを参照すれば、物品配列2902において左から6列目と7列目の最前のボトルが配置エラーであったと判定できる。[0251] なお、図29の例は一例であって、物品配列の履歴を、物品有無センサからのデータと前面画像から識別した物品配列との履歴から追うことで、配置替えや配置エラーを判定することができる。」
【図1】「
[図:0001396994000001.jpg]
」
【図2A】「
[図:0001396994000002.jpg]
」
【図2B】「
[図:0001396994000003.jpg]
」
【図3A】「
[図:0001396994000004.jpg]
」
【図3D】「
[図:0001396994000005.jpg]
」
【図5C】「
[図:0001396994000006.jpg]
」
【図27A】
[図:0001396994000007.jpg]
」
【図28】
[図:0001396994000008.jpg]
」
【図29】「
[図:0001396994000009.jpg]
」
したがって、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「物品管理システム200は、情報処理装置210と、カメラである撮像部220と、物品有無センサ230とを有し、撮像部220は、陳列棚201、202の最前列の画像を撮影し、各陳列棚201、202の各段の底に配置された物品有無センサ230は、各々がその上の物品有無を判定し、情報処理装置210は、物品識別部211と、陳列数取得部212と、陳列認識部213と、を有し、続きを表示(全22行)物品識別部211は、撮像部220から陳列棚201、202の最前列の画像を受けて、陳列されている物品種類とその配列を識別し、陳列数取得部212は、物品有無センサ230から各物品がセンサ上にいくつ配置されているかの情報を受信し、陳列認識部213は、物品識別部211からの陳列棚201、202の最前列の物品配列と、陳列数取得部212からの陳列数情報とを紐付けて、各物品の陳列棚201、202の陳列数を認識し、撮像部220は、陳列棚の前面画像を取得して、前面画像を情報処理装置210に送信し、検出センサ群からなる物品有無センサ230は、各センサ上の物品有無を検出して、物品有無情報を情報処理装置210に送信し、情報処理装置210は、陳列棚の前面画像に基づく個々の物品識別を行ない、情報処理装置210は、物品識別情報と物品有無センサからの物品有無情報とを紐付けて、陳列棚上の物品有無センサの位置を特定し、情報処理装置210は、識別された物品の位置と奥行き方向の個数を特定し、これにより、陳列棚上の各物品の陳列数が計数され、情報処理装置210は、陳列棚上の各物品の陳列数に基づく在庫管理処理を行ない、物品有無処理312による物品有無情報に変化があった場合(335)に、物品識別処理331を開始し、物品識別処理331による物品認識完了を受けて、物品陳列数決定処理333を行ない、物品有無処理312により物品数変化があった(顧客が取りだしたか、店員が補充したか)場合のみに物品識別処理331をし、陳列棚の前面画像から物品の変化を認識した場合に、物品有無処理を開始するようにタイミングを制御してもよく、物品種類配列テーブル530は、棚ID531に対応付けて、棚位置532と複数の段533とを記憶し、各段533に対応付けて、識別された物品ID534と物品名/種類535と物品画像536とを記憶し、物品配列履歴データベース2814は、物品識別部211が識別した物品配列の履歴を蓄積し、物品配列監視部2815は、物品識別部211が識別した物品配列を比較して、不一致の場合には、物品配列履歴データベース2814から過去の物品配列情報を取得して、物品配列の変更なのか、を判定し、物品配列2901においては、各列の物品は、前面画像からの物品識別により、(大型ボトルA、大型ボトルA、大型ボトルB、大型ボトルB、小型ボトルc、小型ボトルc、小型ボトルd、小型ボトルd)であり、次に判定した物品配列2902においては各列の物品は、前面画像からの物品識別により、(大型ボトルA、大型ボトルA、大型ボトルB、大型ボトルB、小型ボトルc、小型ボトルd、小型ボトルc、小型ボトルd)であり、左から6列目と7列目の物品が小型ボトルdと小型ボトルcとの入れ替わっており、この段階では、6列目と7列目の物品を配置替えしたとも判定できることを特徴とする物品管理システム200。」
2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0048】次に、倉庫管理システムの品質管理と作業管理に必要な要件の例について説明する。【0049】作業員Mに取り付けるセンサノードMSNには、センサSSRとして加速度センサ、温度センサ、赤外線センサを設け、通知装置NTCとして赤外線発光器、ブザー、発光ダイオード、液晶パネル、返答ボタンを搭載する。【0050】商品Gに取り付けられているセンサノードGSNにはセンサSSRとして加速度センサ、温度センサ、赤外線センサを設け、通知装置NTCとして赤外線発光器、発光ダイオードを搭載する。」
「【0054】次に、倉庫で行われる作業員Mの作業手順WFについて説明する。【0055】作業手順WFには、一連の作業を構成する作業項目毎に以下の項目を記載する。続きを表示(全50行)(WF-1)作業名称:入荷検品、輸送、などの名称を示す。(WF-2)作業順番:一連の作業の中での順番を示す。(WF-3)作業予定時刻:作業開始、終了の予定時刻を示す。(WF-4)作業担当者M:作業担当者名、センサノードMSNを身に付けている場合はそのID。(WF-5)利用機材・装置:当該作業に用いる機材や装置名称。センサノードGSNがついていればそのID。例えばピッキングカート、フォークリフト、トラックなど。(WF-6)作業対象商品G(各センサノードのID)と作業者指示方法:当該作業において、直接の作業対象商品GのセンサノードGSNのIDと、センサノードが作業者Mに行う指示方法を示す。(WF-7)作業対象商品Gの場所:作業開始時と終了時のそれぞれの作業対象商品Gの置かれている場所を示す。それらの場所には基地局BSTが1個以上設置され、その場所と基地局BSTは関連づけられている。(WF-8)設定パラメータ(商品Gに取り付けられているセンサノードGSN毎):当該作業において、直接の作業対象商品Gに取り付けられたセンサノードGSNと、関連する商品Gに取り付けられたセンサノードGSNのそれぞれのIDとその設定パラメータ。設定パラメータは温度、加速度などのセンサ毎にその測定間隔(間欠動作間隔)を定義する。例えばトラックに積まれた商品Gの一部を降ろす作業であれば、直接の作業対象商品Gとはトラックから降ろす商品であり、関連する商品Gとはトラックから降ろさず載せたままにする商品である。(WF-9)環境測定用センサノードID:作業場所に設置されている環境測定用のセンサノードESNのID。(WF-10)作業内容:作業の内容を示す。これらの作業手順の内容は、システム管理サーバTSNSにおいて、センサノードSNのIDと関連付けられている。また、作業手順の内容は、管理表示端末ADTに表示することもできる。【0056】次に、図3に示す処理フローPFを説明する。なお、作業を行う作業員は、システム管理サーバTSNSから予め作業伝票を取得し、システム管理サーバTSNSは作業計画データベースPDBの作業手順WFと、作業員のセンサノードMSNのIDを対応付けておく。【0057】図3において、まず初期解析処理PF1においては、作業員、物品及び環境に取り付けた各センサノードSNからのセンシングデータを入力し、以下の解析を行う。(1)作業員Mに取り付けたセンサノードMSNの加速度データによる基本動作の解析。センサノードMSNのセンサSSRに含まれる3軸加速度センサの測定データをもとに、システム管理サーバTSNSは作業員の基本動作を解析する。作業員の基本動作とは静止、歩く、走る、腕を上げる・下げる、立ち上がる・座る、など作業を構成する基本的な動作である。センサノードMSNの加速度センサによる動作解析は種々の方法が提案されており、本発明においては、動作解析の方法を特に限定するものではない。簡単な例としては、加速度センサを胸や腰に取り付けた場合の歩行動作の場合、上下方向の加速度が周期的に変化する(一歩ごとの着地)、前後方向の加速度が上下方向の加速度と同期して規則的に前方向と後ろ方向を繰り返す(着地するごとの速度変化)、左右方向の加速度が上下方向の加速度に同期して規則的に繰り返す(一歩ごとの体の左右へのゆれ)、といった波形が観測できる。加速度センサを腕に取り付けた場合には、これに腕の振りが重なった波形として観測できる(図4a)。以上の規則性がほぼ同時に、かつほぼ等間隔に現れるとき、ほぼ一定速度で歩いている、とシステム管理サーバTSNSで推定できる。あるいは、加速度の波形ではなく、加速度データを高速フーリエ変換し、周波数成分を解析することによりシステム管理サーバTSNSが作業員の動作を判定してもよい。【0058】また、腕の上げ下ろしの場合には、加速度センサを腕に取り付けた場合、図4bに示すように、腕を下に下げた状態での上下方向の軸の加速度と前後方向の軸の加速度が途中で交差するような波形となる。以上のように、センサノードMSNの加速度センサの取り付け場所ごとに各基本動作の特徴量を抽出してあらかじめ作業計画データベースPDB等に登録しておき、システム管理サーバTSNSではパターンマッチングにより動作を判定することができる。【0059】(2)作業員Mに取り付けたセンサノードMSNの測位データによる場所の特定。【0060】システム管理サーバTSNSは、センサノードMSN、GSNと通信した測位用センサノードLSNのIDと測位ノード用センサノードLSNの設置場所により作業員Mや商品Gの場所を特定する。なお、測位用センサノードLSNの設置場所は、予め登録された物とする。【0061】(3)作業員Mに取り付けたセンサノードMSNの赤外線センサのデータによる対面解析。【0062】作業員が対面したセンサノード(他の作業員に取り付けたセンサノードMSN、商品・棚・機械等の物品に取り付けたセンサノードGSN)から発光された赤外線を受光し、その赤外線データのIDより、対面したセンサノードSN、すなわち対面した作業員、商品、機械、棚などを特定する。【0063】(4)作業員Mに取り付けたセンサノードMSNの温度センサのデータによる環境解析。【0064】センサノードMSNのセンサSSRに含まれる温度センサのセンシングデータから、作業員の作業場所の温度を特定する。【0065】以上(1)~(4)のセンシングデータは、加速度データは例えば2秒以上というようなある程度の連続した測定時間範囲の結果で解析する。それ以外の場合にはセンサの測定した瞬間の時刻におけるデータでよい。【0066】(5)商品Gに取り付けたセンサノードGSNの加速度センサの加速度データおよび温度センサの温度データによるによる商品の動きの解析。【0067】センサノードGSNのセンシングデータから静止状態と異なる加速度の測定結果が得られた場合、システム管理サーバTSNSは、商品Gに動きがあったと判定できる(図4d)。センサノードGSNが検出した加速度の大きさによって、商品Gに加えられた衝撃を検知することもできる。また温度変化によっても商品Gに動きがあったと判定できる(図4c)。【0068】(6)その他の商品取り付けたセンサノードGSNや環境に取り付けたセンサノードESNの赤外線センサ、温度センサのデータは、作業員に取り付けたセンサノードと同様にシステム管理サーバTSNSで処理される。【0069】以上、初期解析処理においては、作業員の基本動作、位置、商品の動き、位置、作業員や商品、環境の温度、対面状況などを把握する。また、上記センシングデータに基づく操作の解析結果は履歴データベースLDBに測定時刻とセンサノードSNのIDともに格納する。【0070】次に作業内容解析処理PF2は、上記初期解析処理PF1の結果から必要に応じて作業計画データベースPDB、履歴データベースLDBを参照して作業員Mの作業内容や商品の状態を把握する。【0071】作業員Mの作業内容は、例えば保管棚の前で腕の上げ下ろしが行われたら、ピッキング(取り出し)または格納の作業の可能性があると判定でき、同時に棚に保管されていた商品Gが動いたことがわかれば、ピッキングの可能性が大きいと判定でき、さらに作業手順WFで、出荷作業であることがわかれば、ピッキングであるとほぼ確定できる。このように作業員の基本動作に加えて、作業員の位置、取り扱っている商品の動きや位置などを組み合わせることにより、さらには作業手順WFを含めた作業計画データベースPDBの内容も参照することにより、確度の高い作業内容の把握が可能になる。【0072】一方、商品Gの状態は、例えば上記の場合、システム管理サーバTSNSでは、作業員のセンサノードMSNから検出した加速度と商品GのセンサノードGSNから検出した加速度から「ピッキングによって棚から降ろされた」ということが判定できる。他の例としては20℃の環境に15分間置かれている、等の状況の把握がある。」
【図1】「
[図:0001396994000010.jpg]
」
【図3】「
[図:0001396994000011.jpg]
」
【図4b】「
[図:0001396994000012.jpg]
」
第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明の「物品」は、物体の一種であるといえるから、本願発明1の「物体」に相当する。また、引用発明の「情報処理装置210」は、「物品の位置」「を特定」することから、物品の位置を取得しているといえる。したがって、引用発明の「情報処理装置210」は、本願発明1の「物体の位置を取得する」「位置取得手段」に相当するといえる。よって、引用発明の「情報処理装置210」は、本願発明1の「人物の部位の位置を特定することで、該人物の動作の対象とされた物体の位置を取得する位置取得手段」と、「物体の位置を取得する位置取得手段」である点で共通する。
イ 引用発明の「物品種類配列テーブル530」は、「棚ID531に対応付けて、棚位置532と複数の段533とを記憶し、各段533に対応付けて、識別された物品ID534と物品名/種類535」「を記憶」することから、物品の棚位置における当該物品の種類を示す情報を記憶する記憶手段であるといえる。また、引用発明の「物品配列履歴データベース2814」も、「物品識別部211が識別した物品配列の履歴を蓄積」すること及び上記【図29】の記載から、物品の棚位置における当該物品の種類を示す情報を記憶する記憶手段といえる。したがって、上記アを踏まえると、引用発明の「物品種類配列テーブル530」及び「物品配列履歴データベース2814」は、ともに、本願発明1の「各物体の位置における当該物体の種類を示す情報を記憶する」「記憶手段」に相当する。
ウ 本願明細書【0023】の「本実施形態では、動作認識部201は、カメラ22(センサ)の情報に基づいて、物体が取り出されたか又は物体が載置されたかを判定する。」との記載を参酌すると、引用発明の「カメラ」及びカメラである「撮像部220」は、本願発明1の「センサ」に相当するといえる。また、引用発明において、「物品配列監視部2815は、物品識別部211が識別した物品配列を比較して、不一致の場合には、物品配列履歴データベース2814から過去の物品配列情報を取得して、物品配列の変更なのか、を判定し」、「物品配列2901においては」、「各列の物品は、前面画像からの物品識別により、(大型ボトルA、大型ボトルA、大型ボトルB、大型ボトルB、小型ボトルc、小型ボトルc、小型ボトルd、小型ボトルd)であり」、「次に判定した物品配列2902においては」、「各列の物品は、前面画像からの物品識別により、(大型ボトルA、大型ボトルA、大型ボトルB、大型ボトルB、小型ボトルc、小型ボトルd、小型ボトルc、小型ボトルd)であり、左から6列目と7列目の物品が小型ボトルdと小型ボトルcとの入れ替わっており、この段階では、6列目と7列目の物品を配置替えしたとも判定できる」ことから、上記ア、イを踏まえると、引用発明は、本願発明1の「センサの情報に基づいて、物体が取り出されたか又は物体が前記記憶手段に記憶された前記位置と異なる位置に載置されたかを判定する判定手段」を備える構成と、「センサの情報に基づいて、物体が前記記憶手段に記憶された前記位置と異なる位置に載置されたかを判定する判定手段」を備える点で共通する。
エ 引用発明の「識別」は、本願発明1の「特定」に相当する。また、引用発明において、「物品識別部211は、撮像部220から陳列棚201、202の最前列の画像を受けて、陳列されている物品種類」「を識別」するから、上記アを踏まえると、引用発明の「物品管理システム200」は、本願発明1の「物体種類特定装置」に相当する。
したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「物体の位置を取得する位置取得手段と、各物体の位置における当該物体の種類を示す情報を記憶する記憶手段と、センサの情報に基づいて、物体が前記記憶手段に記憶された前記位置と異なる位置に載置されたかを判定する判定手段とを備えたことを特徴とする物体種類特定装置。」
(相違点1)
本願発明1では、「人物の部位の位置を特定することで、該人物の動作の対象とされた物体の位置を取得する」のに対し、引用発明では、このような構成について特定されていない点。
(相違点2)
本願発明1では、「センサの情報に基づいて、物体が取り出されたか」「を判定する」のに対し、引用発明では、物品有無処理312により物品数変化があったことは検知するが、顧客が取りだしたかを判定するものではない点。
(相違点3)
本願発明1では、「前記判定手段により物体が取り出されたと判定された場合に、前記位置取得手段の出力と前記記憶手段に記憶された情報とに基づいて、取り出された前記物体の種類を特定する物体特定手段」を備えるのに対し、引用発明では、このような構成について特定されていない点。
(相違点4)
本願発明1では、「前記判定手段により物体が前記異なる位置に載置されたと判定された場合に、前記記憶手段に記憶された載置された前記物体の位置情報を前記異なる位置に更新する更新手段」を備えるのに対し、引用発明では、このような構成について特定されていない点。
(2)相違点についての判断
上記相違点1について検討する。
上記第4の2に記載のとおり、引用文献2には、「作業員Mに取り付けるセンサノードMSNには、センサSSRとして加速度センサを搭載し、商品Gに取り付けられているセンサノードGSNにはセンサSSRとして加速度センサを搭載し、作業員Mの作業内容は、保管棚の前で腕の上げ下ろしが行われたら、ピッキング(取り出し)または格納の作業の可能性があると判定でき、同時に棚に保管されていた商品Gが動いたことがわかれば、ピッキングの可能性が大きいと判定でき、さらに作業手順WFで、出荷作業であることがわかれば、ピッキングであるとほぼ確定できる」という技術的事項が記載されている。しかしながら、引用文献2には、上記相違点1に係る本願発明1の「人物の部位の位置を特定することで、該人物の動作の対象とされた物体の位置を取得する」という構成が記載されているとはいえず、このような構成を示唆する記載もない。
また、上記相違点1に係る本願発明1の構成が、本願の優先日前において周知技術であったとはいえない。
したがって、当業者といえども、引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項から、上記相違点1に係る本願発明1の構成を容易に想到することはできない。
よって、上記相違点2-4について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
2 本願発明2-8について
本願発明2-8は、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
3 本願発明9、10について
本願発明9、10は、上記相違点1に係る本願発明1の構成に対応する構成を実質的に備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
第6 むすび
以上のとおり、本願発明1-10は、当業者が引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。
したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2022-009164