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特許拒絶査定不服審判

2022-005490

通信制御装置、端末、並びに、移動通信システム

審判番号
2022-005490
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2017-183691外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年04月12日
審決日
2023年03月22日
公報発行日
2023年06月30日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (H04L)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条、特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2017-183691「通信制御装置、端末、並びに、移動通信システム」拒絶査定不服審判事件〔平成31年 4月18日出願公開、特開2019- 62289〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 11項目
理 由

第1 手続の経緯

本願は、平成29年9月25日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和3年7月 1日付け:拒絶理由通知書
令和3年8月31日 :意見書、手続補正書の提出
令和4年1月26日付け:拒絶査定(原査定)
令和4年4月12日 :審判請求書、手続補正書の提出

第2 令和4年4月12日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和4年4月12日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]

1 本件補正について(補正の内容)

(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載

本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正箇所である。)

「端末で測定される、前記端末と基地局との間の無線回線品質を受信する通信部と、
前記無線回線品質と、少なくともAMRとAMBE++とを含むコーデックと、が関連付けられたデータを参照し、前記無線回線品質に対応するコーデックを選択するコーデック選択部と、を備え、
前記通信部は、さらに、選択された前記コーデックを前記端末に通知する、
通信制御装置。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲

本件補正前の、令和3年8月31日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。

「端末で測定される、前記端末と基地局との間の無線回線品質を受信する通信部と、
前記無線回線品質とコーデックとが関連付けられたデータを参照し、前記無線回線品質に対応するコーデックを選択するコーデック選択部と、を備え、
前記通信部は、さらに、選択された前記コーデックを前記端末に通知する、
通信制御装置。」

2 補正の適否

本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「コーデック」について、「少なくともAMRとAMBE++とを含む」との限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法17条の2第5項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。

(1)本件補正発明

本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。

(2)引用文献の記載事項

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ア 引用文献1

(ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2011-193320号公報(平成23年9月29日出願公開。以下「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある(下線は、当審で付した。)。

「【0021】
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる通信制御装置10の構成について詳細に説明する。
この通信制御装置10には、主な機能部として、網インターフェース部(以下、網I/F部という)11、端末インターフェース部(以下、端末I/F部という)12、記憶部13、呼処理部14、無線通信状況収集部15、コーデック選択部16、および無線制御部17が設けられており、互いにデータやり取り可能に接続されている。
【0022】
網I/F部11は、専用のデータ通信回路からなり、通信回線10Lを介して通信網50との間で各種制御メッセージや音声データをやり取りすることにより、通信網50を介した符号化通信などの各種データ通信を行う機能を有している。
端末I/F部12は、専用のデータ通信回路からなり、通信回線20Lを介して無線AP20との間で各種制御メッセージや音声データをやり取りすることにより、無線AP20を介した無線端末30との間で符号化通信などの各種データ通信を行う機能を有している。」
「【0073】
[第3の実施の形態]
次に、本発明にかかる第3の実施の形態にかかる通信制御装置について説明する。
第1および第2の実施の形態では、符号化通信数に応じてコーデックを変更する場合を例として説明した。本実施の形態では、第1および第2の実施の形態において、符号化通信の通信状況の変化に応じてコーデックを変更する場合について説明する。
続きを表示(全11行)
【0074】
本実施の形態において、無線通信状況収集部15は、通信中の無線端末30で通信している符号化通信に関するエラー率を収集する機能を有している。
コーデック選択部16は、当該符号化通信におけるエラー率が増加した場合には、当該符号化通信で使用中のコーデックより小さい通信帯域を使用する新たなコーデックを選択する機能を有している。
無線制御部17は、通信中の無線端末30に対して当該符号化通信で使用中のコーデックを新たなコーデックへ変更するためのコーデック変更指示を送信する機能を有している。
【0075】
コーデック選択情報13Bは、通信数Nとエラー率との組から最適コーデックを選択する機能を有している。
図12は、第3の実施の形態にかかるコーデック選択情報の構成例である。ここでは、前述した図3のコーデック選択情報13Bに対して、エラー率が組み合わされた形式をなしており、通信数Nとエラー率のランクとの組ごとに、使用すべきコーデックが登録されている。例えば、通信数N=1でエラー率が低ランクの場合、コーデック3が最適コーデックとして登録されており、通信数N=1でエラー率が中ランクの場合、コーデック2が最適コーデックとして登録されている。」
「【0079】
続いて、コーデック選択部16は、記憶部13のコーデック選択情報13Bを参照して、通信数N=1とエラー率=中ランクとの組に対応する新たな最適コーデックとして、コーデック2を選択する(ステップ303)。
これに応じて、無線制御部17は、記憶部13の呼処理情報13Aを参照して、通信中無線端末30である無線端末30Aのコーデックを検査し、新たな最適コーデックとは異なるコーデック3が使用されていることから、無線端末30Aとの間で、コーデック3からコーデック2へのコーデック変更処理を実行する(ステップ304)。」

(イ)上記記載から、特に「第3の実施の形態」にかかる説明として、「本実施の形態では、第1および第2の実施の形態において、符号化通信の通信状況の変化に応じてコーデックを変更する場合について説明する」(【0073】参照)とあることから、第1の実施形態(引用文献1の段落【0018】~【0053】)の構成を踏まえた第3の実施の形態の「通信制御装置10」に注目すると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「通信制御装置10には、端末インターフェース部(以下、端末I/F部という)12、記憶部13、無線通信状況収集部15、コーデック選択部16、および無線制御部17が設けられており、互いにデータやり取り可能に接続されており(【0021】)、
端末I/F部12は、通信回線20Lを介して無線AP20との間で各種制御メッセージや音声データをやり取りすることにより、無線AP20を介した無線端末30との間で符号化通信などの各種データ通信を行う機能を有しており(【0022】)、
無線通信状況収集部15は、通信中の無線端末30で通信している符号化通信に関するエラー率を収集する機能を有しており、
コーデック選択部16は、当該符号化通信におけるエラー率が増加した場合には、当該符号化通信で使用中のコーデックより小さい通信帯域を使用する新たなコーデックを選択する機能を有しており、
無線制御部17は、通信中の無線端末30に対して当該符号化通信で使用中のコーデックを新たなコーデックへ変更するためのコーデック変更指示を送信する機能を有しており(【0074】)、
コーデック選択情報13Bには、通信数Nとエラー率のランクとの組ごとに、使用すべきコーデックが登録されており(【0075】)、
コーデック選択部16は、記憶部13のコーデック選択情報13Bを参照して、新たな最適コーデックとして、コーデック2を選択する(【0079】)、
通信制御装置10。」

イ 引用文献3

(ア)同じく原査定に引用され、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2014-183409号公報(以下「引用文献3」という。)には、次の記載がある。

「【0019】
また、受信部113は、送信部112によって送信された状態情報に応じて制御装置121によって割り当てられた通信リソースによって、基地局120からの無線信号を受信する。たとえば、受信部113は、制御装置121による通信リソースの割当結果を基地局120から受信し、受信した割当結果に基づいて基地局120からの無線信号を受信する。受信部113による割当結果の受信には、たとえば制御チャネルが用いられる。
【0020】
また、移動端末110は、第1周波数帯域b1および第2周波数帯域b2の各セル(セクタも含む)について受信品質の測定を行う。移動端末110による受信品質の測定は、たとえば各セルのパスロスを測定するセルサーチである。移動端末110によって測定される受信品質には、たとえばRSSI(Received Signal Strength Indicator:受信信号強度)やCINR(Carrier to Interference and Noise Ratio:搬送波レベル対干渉雑音比)などがある。移動端末110は、受信品質の測定の結果を含む情報を制御装置121へ無線送信する。制御装置121は、移動端末110からの受信品質の測定の結果と、移動端末110からの状態情報と、に基づいてリソース割当を行う。」

(イ)上記記載から、引用文献3には、次の技術が記載されていると認められる。

「無線信号の受信品質を移動端末が測定すること。」

ウ 引用文献4

(ア)本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特表2002-525970号公報(以下「引用文献4」という。)には、次の記載がある。

「【0003】
このような適合を実施しなくてはならない音声符号器/復号器(コーデック)は、現代ではGSM Enhanced Fullrate(EFR)音声コーデックの標準化に関連して1996年に Adaptive Multirate(AMR)音声コーデックという名でETSI SMG11における次世代として標準化されている。AMRコーデックの主目的は、異なるチャネル条件における音声の固定ネットワーク品質を実現し、チャネル容量の最適な分散を保証することである。このコーデックは良好なチャネル条件において及び/又は高度に利用されたセルにおいてハーフレート(HR)チャネルで作動しなくてはならない。このコーデックは劣悪なチャネル条件においてはダイナミックにGSMイントラセルハンドオーバ(Intra-Cell Handover)によってフルレート(FR)チャネルに切り換わらなければならない。もしくはその逆にフルレートチャネルからハーフレートチャネルへ切り換わらなければならない。チャネルモード(FR又はHR)内では、複数のコードモードが異なる音声及びチャネル符号化レートに対して使用でき、この音声及びチャネル符号化レートも同様にチャネル品質に従って変化しなくてはならない(レート適応)。従って、変化するチャネル条件を考慮することによってその都度最良の可能な品質を有する伝送が実現される。」

(イ)上記記載から、引用文献4には、次の技術が記載されていると認められる。

「Adaptive Multirate(AMR)音声コーデックは、1996年に標準化された音声符号器/復号器(コーデック)であり、異なるチャネル条件における音声の固定ネットワーク品質を実現し、チャネル容量の最適な分散を保証することを目的としたものであること。」

エ 引用文献5

(ア)本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2003-197630号公報(以下「引用文献5」という。)には、次の記載がある。

「【0039】
ここで、音声コーデックとしては、AMBE++(登録商標)、EL-CELPなどを使用可能であるが、他の方式でもよい。また、デジタル変調の方式としては、特に、限定されないが、たとえば、4値FSK(frequency shift keying)、π/4QPSK(quadrature phase shift keying)変調方式などを使用することが可能である。」

(イ)上記記載から、引用文献5には、次の技術が記載されていると認められる。

「音声コーデックとしては、AMBE++(登録商標)などを使用可能であること。」

(3)引用発明との対比

ア 本件補正発明と引用発明とを対比する。

(ア)「端末で測定される、前記端末と基地局との間の無線回線品質を受信する通信部と、」について

引用発明の「無線端末30」及び「無線AP20」は、それぞれ本件補正発明の「端末」及び「基地局」に相当する。

また、引用発明の「通信中の無線端末30で通信している符号化通信」は、「無線AP20を介した無線端末30との間」での「符号化通信」といえる(【0022】)から、引用発明の「通信中の無線端末30で通信している符号化通信に関するエラー率」は、本件補正発明の「端末と基地局との間の無線回線品質」に相当する。

そして、引用発明においては、「端末I/F部12は、通信回線20Lを介して無線AP20との間で各種制御メッセージや音声データをやり取りすることにより、無線AP20を介した無線端末30との間で符号化通信などの各種データ通信を行う機能を有しており(【0022】)、」「無線通信状況収集部15は、通信中の無線端末30で通信している符号化通信に関するエラー率を収集する機能を有しており(【0074】)、」「端末インターフェース部(以下、端末I/F部という)12、記憶部13、無線通信状況収集部15、コーデック選択部16、および無線制御部17」は、「互いにデータやり取り可能に接続されて(【0021】)」いることから、引用発明の「無線通信状況収集部15」は、「端末I/F部12」を介して、「通信中の無線端末30で通信している符号化通信に関するエラー率を収集する」ものと解される。

よって、引用発明の「端末I/F部12」は、本件補正発明の「端末で測定される、前記端末と基地局との間の無線回線品質を受信する通信部」と、「端末と基地局との間の無線回線品質を受信する通信部」である点で共通する。

(イ)「前記無線回線品質と、少なくともAMRとAMBE++とを含むコーデックと、が関連付けられたデータを参照し、前記無線回線品質に対応するコーデックを選択するコーデック選択部と、を備え、」について

引用発明の「コーデック」は、本件補正発明の「コーデック」に相当する。そして、引用発明においては、「コーデック選択情報13Bには、通信数Nとエラー率のランクとの組ごとに、使用すべきコーデックが登録されている(【0075】)」ことから、引用発明の「コーデック選択情報13B」は、本件補正発明の「前記無線回線品質と、少なくともAMRとAMBE++とを含むコーデックと、が関連付けられたデータ」と、「前記無線回線品質と、コーデックと、が関連付けられたデータ」である点で共通する。

また、引用発明の「コーデック選択部16」は、「記憶部13のコーデック選択情報13Bを参照して、新たな最適コーデックとして、コーデック2を選択する(【0079】)」ことから、本件補正発明の「前記無線回線品質と、少なくともAMRとAMBE++とを含むコーデックと、が関連付けられたデータを参照し、前記無線回線品質に対応するコーデックを選択するコーデック選択部」と、「前記無線回線品質と、コーデックと、が関連付けられたデータを参照し、前記無線回線品質に対応するコーデックを選択するコーデック選択部」である点で共通する。

(ウ)「前記通信部は、さらに、選択された前記コーデックを前記端末に通知する、」について

引用発明においては、「無線制御部17は、通信中の無線端末30に対して当該符号化通信で使用中のコーデックを新たなコーデックへ変更するためのコーデック変更指示を送信する機能を有して(【0074】)」いることから、上記(ア)を踏まえると、引用発明は、本件補正発明と「前記通信部は、さらに、選択された前記コーデックを前記端末に通知する」点で一致する。

(エ)「通信制御装置。」について

引用発明の「通信制御装置10」は、後述する相違点を除いて、本件補正発明の「通信制御装置」に相当する。

イ 以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。

【一致点】

「端末と基地局との間の無線回線品質を受信する通信部と、
前記無線回線品質と、コーデックと、が関連付けられたデータを参照し、前記無線回線品質に対応するコーデックを選択するコーデック選択部と、を備え、
前記通信部は、さらに、選択された前記コーデックを前記端末に通知する、
通信制御装置。」

【相違点1】

「無線回線品質」について、本件補正発明は、「端末」で測定されるのに対し、引用発明は、「端末」で測定されるとの特定はされていない点。

【相違点2】

「コーデック」の選択肢について、本件補正発明は、「少なくともAMRとAMBE++とを含む」のに対し、引用発明は、当該構成について特定されていない点

(4)判断

以下、相違点について検討する。

ア 相違点1について

無線信号の受信品質を、端末において測定することは、例えば、引用文献3に記載されているように周知技術である。

よって、引用発明における「通信制御装置10」の「無線通信状況収集部15」が収集する「通信中の無線端末30で通信している符号化通信に関するエラー率」について、上記周知技術を適用し、当該エラー率(本件補正発明の「無線回線品質」に相当。)を、端末において測定するようにすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

イ 相違点2について

コーデックの種類として、AMR及びAMBE++は、それぞれ例えば、引用文献4及び5に記載されているように周知技術である。

よって、引用発明において、コーデックの選択肢として、上記周知技術のAMR及びAMBE++を含めることは、当業者が適宜設計し得たことである。

ウ そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明、引用文献3に記載された周知技術及び引用文献4~5に記載された周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

エ したがって、本件補正発明は、引用発明、引用文献3に記載された周知技術及び引用文献4~5に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3 本件補正についてのむすび

よって、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について

1 本願発明

本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和3年8月31日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1~15に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定の請求項1についての拒絶の理由2は、次のとおりのものである。

理由2 この出願の請求項1に係る発明は、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明及び引用文献3に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1:特開2011-193320号公報
引用文献3:特開2014-183409号公報(周知技術を示す文献)

3 引用文献

原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1、3及びその記載事項は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。

4 対比・判断

本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明を特定するために必要な事項である「コーデック」について、「少なくともAMRとAMBE++とを含む」という限定事項を削除したものである。

そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2の[理由]2(3)、(4)に記載したとおり、引用発明、引用文献3に記載された周知技術及び引用文献4~5に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明、引用文献3に記載された周知技術及び引用文献4~5に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび

以上のとおり、本願発明は、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2022-005490

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