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特許拒絶査定不服審判

2022-004242

放熱装置、端末及び放熱装置の制御方法

審判番号
2022-004242
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-509513外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年03月22日
審決日
2022年11月10日
公報発行日
2022年12月28日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-WY (H05K) / P18 .121-WY (H05K)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-509513「放熱装置、端末及び放熱装置の制御方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 1年 5月 2日国際公開、WO2019/079953、令和 2年11月 5日国内公表、特表2020-532116、請求項の数(10)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 14項目
理 由

第1 手続の経緯

本願は、2017年(平成29年)10月23日を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和3年 4月22日付け:拒絶理由通知書
令和3年 7月16日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年12月10日付け:拒絶査定
令和4年 3月22日 :審判請求書、手続補正書の提出

第2 原査定の概要

原査定(令和3年12月10日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

本願請求項10-18に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。また、本願請求項10-18に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

<引用文献等一覧>

1.米国特許出願公開第2012/0267090号明細書

第3 本願発明

本願請求項1-10に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明10」という。)は、令和4年3月22日提出の手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-10に記載された事項により特定される発明であり、本願発明9は以下のとおりの発明である。

「【請求項9】
熱源によって生成された熱を吸収する放熱装置の制御方法であって、
前記放熱装置は、互いに対向して配置された第一導電層及び第二導電層と、前記第一導電層及び前記第二導電層に接続された電源制御回路と、を備え、前記第一導電層は熱伝導性材料からなり、
前記放熱装置の制御方法は、
前記電源制御回路によって前記第一導電層と前記第二導電層との間に反対方向の第一電界及び第二電界を交互に印加するために、
前記第一電界の電場強度が予め設定された第一閾値に達するまで、前記第一導電層と前記第二導電層との間に第一電界を印加し、
前記第二電界の電場強度が予め設定された第二閾値に達するまで、前記第一導電層と前記第二導電層との間に第二電界を印加する、
ことを特徴とする放熱装置の制御方法。」

なお、本願発明1-8、10の概要は以下のとおりである。

本願発明1は、本願発明9に対応する放熱装置の発明であり、本願発明9とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。

本願発明2-4は、本願発明1を減縮した発明である。

本願発明5は、本願発明1の発明特定事項を全て含む端末の発明であり、本願発明1を減縮した発明である。

本願発明6-8は、本願発明5を減縮した発明である。

本願発明10は、本願発明9を減縮した発明である。

第4 引用文献、引用発明等

1 引用文献1について

原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審で付した。訳は当審訳。以下同じ。)。

「[0005] The present disclosure generally describes techniques for electrocaloric effect heat transfer devices and methods effective to facilitate heat transfer over a wide operating temperature range of a corresponding heat source.」

[当審訳]

「[0005]本開示は、対応する熱源の広い動作温度範囲にわたって熱伝達を促進するために有効な電気熱量効果熱伝達装置及び方法のための技術を一般的に説明している。」

「[0022] FIG. 1 is a functional block diagram illustrating an example electrocaloric effect heat pump system 100 utilizing an electrocaloric effect heat pump 102 having multiple heat transfer stacks 104A-104N, arranged in accordance with at least some embodiments described herein. Heat transfer stacks 104A-104N may collectively be referred to as “104”. One surface 116 of the electrocaloric effect heat pump 102 is thermally coupled to a heat source 106 to be cooled.An opposing surface 118 of the electrocaloric effect heat pump 102 is thermally coupled to a heat dump 108, which receives heat transferred from the heat source 106 by the electrocaloric effect heat pump 102. The thermal coupling may include direct surface-to-surface contact between the electrocaloric effect heat pump 102 and the heat source 106, as well as between the electrocaloric effect heat pump 102 and the heat dump 108, with or without a physical connection or coupling of the components. Alternatively, any other intervening components may be utilized to thermally couple the electrocaloric effect heat pump 102 to the heat source 106 and to the heat dump 108, provided that the intervening components provide a thermally conductive path that facilitates heat transfer between the components of the electrocaloric effect heat transfer system 100. Other example intervening components may include, but are not limited to, thermal grease or paste, thermally conductive adhesives and adhesive tapes, thermally conductive shims, and solder.」

[当審訳]

「[0022]図1は、ここに記載の少なくともいくつかの実施形態に従って整理されたもので、複数の伝熱積層体104A-104Nを有する電気熱量効果型ヒートポンプ102を利用する例示的な電気熱量効果型ヒートポンプシステム100を示す機能ブロック図である。伝熱積層体104A-104Nは、集合的に、“104”と呼ぶことができる。電気熱量効果型ヒートポンプ102の1つの表面116は、熱的に冷却しようとする熱源106に結合される。電気熱量効果型ヒートポンプ102の対抗面118は、電気熱量効果型ヒートポンプ102により熱源106から伝達された熱を受け取るヒートシンク108に熱的に結合される。熱結合は、構成要素の物理的な接続又は結合を伴い又は伴わずに、電気熱量効果型ヒートポンプ102とヒートシンク108との間と同様に、電気熱量効果型ヒートポンプ102と熱源106との間の直接的な面と面の接触を含んでもよい。あるいは、もし介在部品が電気熱量効果熱伝達システム100の構成要素間の熱伝達を促進する熱伝導経路を提供するならば、任意の他の介在部品は、電気熱量効果型ヒートポンプ102を熱源106及びヒートシンク108と熱的に結合するために利用されることができる。他の例示的な介在部品は、これらに限定されないが、熱グリース又はペースト、熱伝導性接着剤及び接着テープ、熱伝導性のシム、はんだを含むことができる。」

「[0023] The electrocaloric effect heat pump 102 is electrically coupled to a power source 110 via one or more electrodes 114. It should be appreciated that although the electrodes 114 are represented in FIG. 1 as a single box or rectangle, implementations may include any number and type of electrodes 114 positioned appropriately throughout the electrocaloric effect heat pump 102 that are operable to subject the various electrocaloric effect material layers of the heat transfer stacks 104 to electrical fields provided by the power source 110. For example, as will be described in further detail below with respect to FIG. 2, each heat transfer stack 104 includes alternating layers of electrocaloric effect material and thermal rectifier. According to one implementation, two electrodes 114 may be positioned on opposing sides of the electrocaloric effect material layer, optionally encompassing an adjacent thermal rectifier layer.」

[当審訳]

[0023]電気熱量効果型ヒートポンプ102は、1つ以上の電極114を介して電源110に電気的に結合される。なお、電極114は、図1に示す単一のボックス又は長方形として図示されているが、実施形態は、伝熱積層体104の種々の電気熱量効果材層を電源110によって供給される電界にするように動作可能な電気熱量効果型ヒートポンプ102の全体にわたって適切に配置されたあらゆる数及びタイプの電極114を含むことができることを理解されたい。例えば、図2に関して以下にさらに詳細に説明されるように、各伝熱積層体104は、電気熱量効果材料と熱整流素子の交互の層を含む。一実施形態によれば、2個の電極114は、隣接する熱整流素子層を必要に応じて包含する電気熱量効果材料層の両側に配置されてもよい。」

「[0024] In some examples, an electrode control signal may be applied to the electrodes 114 from the power source 110 effective to generate an electric field across the associated electrocaloric effect material. The electrode control signal may be any type of signal that is effective to produce the desired temperature change within the electrocaloric effect material and corresponding heat pumping action that transfers heat away from the heat source 106. According to one implementation, the electrode control signal may be an oscillating voltage. The oscillating voltage may be provided as any of a variety of voltage waveforms. In some examples, the oscillating voltage may be provided as a pulsed signal with a direct current (DC) voltage of specified amplitude that is pulsed on or off (or simply between an upper voltage and lower voltage) with a specified duty cycle and period. In some additional examples, the oscillating voltage may be provided as a sinusoidal signal with an alternating current (AC) voltage of a specified amplitude, frequency, phase and DC offset. In still additional examples, the oscillating voltage may be provided as a ramped or sawtooth signal with a specified amplitude, rate, period and DC offset. In still other examples, the oscillating voltage may be provided as a triangular signal with a specified amplitude, first ramp rate (e.g., increasing), second ramp rate (e.g., decreasing), period, and DC offset. Additional waveforms or combinations of waveforms are also contemplated.」

[当審訳]

「[0024]いくつかの例では、電極制御信号は、関連する電気熱量効果材料にわたる電界を発生させるのに有効な電源110から電極114に適用されてもよい。電極制御信号は、電気熱量効果材料内の所望の温度変化と熱源106からの熱を伝達する関連するヒートポンプ作用をもたらすのに有効な任意のタイプの信号であってもよい。一実施形態によれば、電極制御信号は、振動電圧であってもよい。振動電圧は、任意の様々な電圧波形として提供されてもよい。いくつかの例では、振動電圧は、特定のデューティサイクル及び周期を有するパルスのオン/オフ(又は単に高電圧と低電圧の間)された特定の振幅の直流(DC)電圧を有するパルス信号として提供されてもよい。いくつかの追加例では、振動電圧は、所定の振幅、周波数、位相及びDCオフセットの交流(AC)電圧による正弦波状の信号として提供されてもよい。更なる追加例では、上記振動電圧は、所定の振幅、速度、期間及びDCオフセットと傾斜波又は鋸歯状の信号として提供されてもよい。さらに他の例では、振動電圧は、所定の振幅、第1のランプ速度(例えば、増加)、第2のランプ速度(例えば、減少)、期間、及びDCオフセットを備えた三角信号として提供されてもよい。追加の波形又は波形の組合せも企図される。」

「[0025] The electrocaloric effect heat transfer system 100 may include a controller 112 that is operative to control the electrode control signal applied to the electrodes 114 from the power source 110 to create the desired electric fields that drive the heat transfer through the system. The controller 112 may be operative to control the application of the electrode control signal according to an operating temperature of the heat source 116, as detected with a temperature sensor 120 that may be communicatively coupled to the controller 112.」

[当審訳]

[0025]電気熱量効果型熱伝達システム100は、システムを通る熱伝達をさせる所望の電場を発生させるために、電源110から電極114に印加される電極制御信号を制御するように動作可能なコントローラ112を含むことができる。コントローラ112は、コントローラ112に通信可能に結合され得る温度センサ120を用いて検出された熱源116の動作温度に応じて、電極制御信号の印加を制御するように動作可能であってもよい。」

「図1
[図:0001391877000001.jpg]
」

したがって、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「電気熱量効果熱伝達方法であって、
複数の伝熱積層体104A-104Nを有する電気熱量効果型ヒートポンプ102を利用し、
電気熱量効果型ヒートポンプ102の1つの表面116は、熱的に冷却しようとする熱源106に結合され、
電気熱量効果型ヒートポンプ102の対抗面118は、電気熱量効果型ヒートポンプ102により熱源106から伝達された熱を受け取るヒートシンク108に熱的に結合され、
続きを表示(全12行)
電気熱量効果型ヒートポンプ102は、1つ以上の電極114を介して電源110に電気的に結合され、
各伝熱積層体104は、電気熱量効果材料と熱整流素子の交互の層を含み、
2個の電極114は、電気熱量効果材料層の両側に配置されてもよく、
電極制御信号は、関連する電気熱量効果材料にわたる電界を発生させるのに有効な電源110から電極114に適用されてもよく、
電極制御信号は、振動電圧であってもよく、
振動電圧は、所定の振幅、周波数、位相及びDCオフセットの交流(AC)電圧による正弦波状の信号として提供されてもよく、
電気熱量効果型熱伝達システム100は、システムを通る熱伝達をさせる所望の電場を発生させるために、電源110から電極114に印加される電極制御信号を制御するように動作可能なコントローラ112を含む、
電気熱量効果熱伝達方法。」

第5 対比・判断

1 本願発明9について

(1)対比

本願発明9と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。

ア 引用発明の「電気熱量効果型ヒートポンプ102」は、放熱に関する装置であることは明らかであるから、本願発明9の「放熱装置」に相当する。また、引用発明において、「電気熱量効果型ヒートポンプ102の1つの表面116は、熱的に冷却しようとする熱源106に結合され」、「電気熱量効果型ヒートポンプ102の対抗面118は、電気熱量効果型ヒートポンプ102により熱源106から伝達された熱を受け取るヒートシンク108に熱的に結合され」ることから、引用発明の「電気熱量効果型ヒートポンプ102」は、「熱源106」によって生成された熱を吸収しているといえる。さらに、引用発明において、「システムを通る熱伝達をさせる所望の電場を発生させるために、電源110から電極114に印加される電極制御信号を制御するように動作可能なコントローラ112を含む」ことから、引用発明の「電気熱量効果熱伝達方法」は、放熱装置の制御方法を行っているといえる。

したがって、本願発明9と引用発明は、「熱源によって生成された熱を吸収する放熱装置の制御方法」である点で一致する。

イ 引用発明の「電気熱量効果材料層」は、熱伝導性材料からなる導電層であることは明らかであるから、本願発明9の「熱伝導性材料からな」る「第一導電層」に相当する。また、引用発明において、「システムを通る熱伝達をさせる所望の電場を発生させるために、電源110から電極114に印加される電極制御信号を制御するように動作可能なコントローラ112を含む」ことから、引用発明の「コントローラ112」は、電源を制御する回路であるといえ、本願発明9の「電源制御回路」に相当するといえる。さらに、引用発明において、「2個の電極114は、電気熱量効果材料層の両側に配置されてもよ」いことから、「コントローラ112」は、「電気熱量効果材料層」と接続していることは明らかである。

したがって、上記アを踏まえると、本願発明9の「前記放熱装置は、互いに対向して配置された第一導電層及び第二導電層と、前記第一導電層及び前記第二導電層に接続された電源制御回路と、を備え、前記第一導電層は熱伝導性材料からな」る構成と引用発明は、「前記放熱装置は、第一導電層と、前記第一導電層に接続された電源制御回路と、を備え、前記第一導電層は熱伝導性材料からな」る点で共通する。

ウ 引用発明において、「2個の電極114は、電気熱量効果材料層の両側に配置されてもよく、電極制御信号は、関連する電気熱量効果材料にわたる電界を発生させるのに有効な電源110から電極114に適用されてもよく、電極制御信号は、振動電圧であってもよく、振動電圧は、所定の振幅、周波数、位相及びDCオフセットの交流(AC)電圧による正弦波状の信号として提供されてもよく、システムを通る熱伝達をさせる所望の電場を発生させるために、電源110から電極114に印加される電極制御信号を制御するように動作可能なコントローラ112を含む」ことから、コントローラ112によって、電気熱量効果材料層に交流(AC)電圧による電界を印加しているといえる。ここで、交流(AC)電圧を印加することは、電子回路分野の技術常識に鑑みると、反対方向の第一電界及び第二電界が交互に印加されることを意味することは明らかである。

したがって、上記ア及びイを踏まえると、本願発明9の「前記放熱装置の制御方法は、前記電源制御回路によって前記第一導電層と前記第二導電層との間に反対方向の第一電界及び第二電界を交互に印加するために、前記第一電界の電場強度が予め設定された第一閾値に達するまで、前記第一導電層と前記第二導電層との間に第一電界を印加し、前記第二電界の電場強度が予め設定された第二閾値に達するまで、前記第一導電層と前記第二導電層との間に第二電界を印加する」構成と引用発明は、「前記放熱装置の制御方法は、前記電源制御回路によって第一導電層に反対方向の第一電界及び第二電界を交互に印加するために、前記第一導電層に第一電界を印加し、前記第一導電層に第二電界を印加する」点で共通する。

したがって、本願発明9と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。

(一致点)

「熱源によって生成された熱を吸収する放熱装置の制御方法であって、
前記放熱装置は、第一導電層と、前記第一導電層に接続された電源制御回路と、を備え、前記第一導電層は熱伝導性材料からなり、
前記放熱装置の制御方法は、前記電源制御回路によって第一導電層に反対方向の第一電界及び第二電界を交互に印加するために、前記第一導電層に第一電界を印加し、前記第一導電層に第二電界を印加する、
ことを特徴とする放熱装置の制御方法。」

(相違点1)

放熱装置において、本願発明9では「互いに対向して配置された第一導電層及び第二導電層」を備えるのに対し、引用発明では、「電気熱量効果材料層」を備えるが、電気熱量効果材料層に対向して配置された第二導電層を備えるのか明確に特定されていない点。

(相違点2)

電源制御回路において、本願発明9では「第一導電層」及び「第二導電層」に接続されるのに対し、引用発明では、「電気熱量効果材料層」の両側に接続される点。

(相違点3)

反対方向の第一電界及び第二電界を交互に印加するために、本願発明9では「第一導電層と前記第二導電層との間に」印加するのに対し、引用発明では、「電気熱量効果材料層」の両側に印加する点。

(相違点4)

本願発明9では「前記第一電界の電場強度が予め設定された第一閾値に達するまで、前記第一導電層と前記第二導電層との間に第一電界を印加し、前記第二電界の電場強度が予め設定された第二閾値に達するまで、前記第一導電層と前記第二導電層との間に第二電界を印加する」のに対し、引用発明では、このような構成について特定されていない点。

(2)相違点についての判断

相違点1-4は、「第一導電層」及び「第二導電層」に関するものである点で互いに関連しているので、まとめて検討する。

相違点1-4は、実質的な相違点であるから、本願発明9は、引用文献1に記載された発明であるとはいえない。

また、相違点1-4に係る本願発明9の構成は、周知技術であるともいえないから、当業者といえども、引用発明から、相違点1-4に係る本願発明9の構成を容易に想到することはできない。

したがって、本願発明9は、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

2 本願発明1について

本願発明1は、本願発明9に対応する放熱装置の発明であり、上記相違点1-4に係る本願発明9の構成に対応する構成を備えるものであるから、本願発明9と同様の理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

3 本願発明2-4について

本願発明2-4も、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

4 本願発明5について

本願発明5も、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

5 本願発明6-8について

本願発明6-8も、本願発明5と同一の構成を備えるものであるから、本願発明5と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

6 本願発明10について

本願発明10も、本願発明9と同一の構成を備えるものであるから、本願発明9と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

第6 むすび

以上のとおり、本願発明1-10は、引用文献1に記載された発明であるとはいえない。また、本願発明1-10は、当業者が引用発明に基づいて容易に発明をすることができたものではない。

したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。

また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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2022-004242

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