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特許拒絶査定不服審判

2022-000904

スマートデバイスの制御方法、スマートデバイスの制御装置、電子機器及び記憶媒体

審判番号
2022-000904
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-238692
請求日
2022年01月21日
審決日
2023年01月12日
公報発行日
2023年02月24日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】バイドゥ オンライン ネットワーク テクノロジー(ペキン) カンパニー リミテッド
  • 【請求人代理人】上田 邦生
  • 【請求人】シャンハイ シャオドゥ テクノロジー カンパニー リミテッド
  • 【請求人代理人】上田 邦生
審判長/審判官
  • 審判長 ▲吉▼田 耕一
  • 審判官 富澤 哲生
  • 審判官 野崎 大進
分類
P18 .537-WY (G06F) / P18 .121-WY (G06F) / P18 .113-WY (G06F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

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特願2019-238692「スマートデバイスの制御方法、スマートデバイスの制御装置、電子機器及び記憶媒体」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 4月 8日出願公開、特開2021- 56987、請求項の数(10)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和元年12月27日(パリ条約による優先権主張2019年9月27日 中国)の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和 3年 2月22日付け:拒絶理由通知書 令和 3年 6月 1日 :意見書、手続補正書の提出 令和 3年 9月 9日付け:拒絶査定 令和 4年 1月21日 :拒絶査定不服審判の請求、手続補正書の提 出 令和 4年 7月26日付け:拒絶理由(当審拒絶理由)通知書 令和 4年11月 2日 :意見書、手続補正書の提出 第2 原査定の概要 1 原査定(令和3年9月9日付け拒絶査定)の概要は、次のとおりである。 (1)新規性、進歩性 本願請求項1~3,6~9,12~14に係る発明は、以下の引用文献Aに記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 本願請求項1~3,6~9,12~14に係る発明は、以下の引用文献Aに記載された発明に基づいて、本願請求項5,11に係る発明は、以下の引用文献A,Bに記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献A:特開2013-114691号公報 引用文献B:特開2013-140540号公報 (2)明確性 この出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 請求項1~14について、請求項1において「目標機能の所在状態を決定するステップ」を「目標機能の所在状態情報を決定するステップ」へと変更する補正がなされた(当審注:請求項7においても同様の補正がなされている。)が、その根拠がなく新規事項の追加であり、仮に新規事項の追加に当たらないとした場合でも、後続のステップで「所在状態情報」を使用していないことから、他のステップとの関係が不明である。また、意見書の主張を検討しても、「目標機能の所在状態情報」とは何か不明である。 請求項5,11,13,14について、請求項1の記載を参酌すると、請求項5の「目標機能がアクティブオフである場合」(当審注:請求項11にも同じ記載がある。)は不明確である。 2 付記について 原査定では、「拒絶理由が解消されているか否かについての判断を行っていない請求項」についての付記として、補正後の請求項4,10において「時間増やし文字及び時間増やしアニメーション」を「前記ユーザに前記目標機能の前記オフ時間が遅延されることを通知する文字及びアニメーション」へと変更する補正は、明細書に根拠がなく、新しい説明の追加であり、新規事項の追加に相当する旨が指摘されている。 第3 当審拒絶理由の概要 当審が令和4年7月26日付けで通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。 1 理由1(明確性) この出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 請求項1には、「オフ状態である前記目標機能の状態情報の前記目標機能のオフ方式」と記載されているが、修飾関係が文言上特定できない記載であるため、上記記載がどのような「オフ方式」を意味するのか不明である。 請求項1には、「前記アクティブオフが、ローカル画面に対するユーザの注視操作によりトリガされる方式であり、前記パッシブオフが、ユーザがオフ命令を送信することによりトリガされる方式である」と記載されているが、「トリガされる」との動作がどのような動作であるのか不明である。 よって、請求項1に係る発明は明確でなく、請求項1と同様の記載がある請求項7に係る発明、請求項1,7のいずれかを引用する請求項2~6,8~14に係る発明も同様に、明確でない。 2 理由2(進歩性) 本願請求項1-3,5-9,11,12に係る発明は、以下の引用文献1,2に記載された発明に基づいて、本願請求項4,10に係る発明は、以下の引用文献1~3に記載された発明に基づいて、本願請求項13,14に係る発明は、以下の引用文献1,2(又は引用文献1~3)に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献1:特開2013-114691号公報(原査定の引用文献A) 引用文献2:au HTC J butterfly HTL23 取扱説明書 詳細版,第76ページ[online],2014年8月,KDDI(株)他,インターネット<URL,https://www.au.com/content/dam/au-com/static/designs/app/publish/torisetsu/pdf/htl23_torisetsu_shousai.pdf> 引用文献3:特開2013-140540号公報(原査定の引用文献B) 第4 本願発明 本願請求項1~10に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明10」という。)は、令和4年11月2日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~10に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1,5は次のとおりの発明である(下線は補正箇所を示す。)。 「【請求項1】 目標機能の状態情報を決定するステップであって、前記目標機能の状態情報が、前記目標機能が動作状態又はオフ状態であることを指すステップと、 ローカル画面に対するユーザの注視操作を検出するステップと、 注視操作情報及び目標機能の状態情報並びに前記目標機能の状態情報をオフ状態にさせる前記目標機能のオフ方式に基づいて、前記目標機能の状態切り替えを制御するステップと、 を含み、 前記目標機能のオフ方式が、アクティブオフ及びパッシブオフに分けられ、 前記アクティブオフが、ローカル画面に対するユーザの注視操作によりオフがトリガされる方式であり、 前記パッシブオフが、ユーザがオフ命令を送信することによりオフがトリガされる方式であり、 前記注視操作情報及び前記目標機能の前記状態情報に基づいて、前記目標機能の状態切り替えを制御するステップが、 前記目標機能の前記状態情報がオフ状態であり、且つ前記目標機能のオフ方式がアクティブオフである場合、前記ユーザが前記ローカル画面を注視している持続時間を決定するステップと、 前記持続時間が第3の期間を超えた場合、前記目標機能をオフ状態から動作状態に切り替えるステップと、 前記目標機能の前記状態情報がオフ状態であり、且つ前記目標機能がパッシブオフである場合、前記注視操作情報によるウェイクアップを拒否するように、前記目標機能をオフ状態に維持するように制御するステップと、 を含み、 前記パッシブオフは、前記ユーザのオフ命令に応答して切り替えられたオフ状態である、スマートデバイスの制御方法。 【請求項5】 目標機能の状態情報を決定する状態決定モジュールであって、前記目標機能の状態情報が、前記目標機能が動作状態又はオフ状態であることを指す状態決定モジュールと、 ローカル画面に対するユーザの注視操作を検出する操作検出モジュールと、 注視操作情報及び目標機能の状態情報並びに前記目標機能の状態情報をオフ状態にさせる前記目標機能のオフ方式に基づいて、前記目標機能の状態切り替えを制御する状態切り替えモジュールと、 を備え、 前記目標機能のオフ方式が、アクティブオフ及びパッシブオフに分けられ、 前記アクティブオフが、ローカル画面に対するユーザの注視操作によりオフがトリガされる方式であり、 前記パッシブオフが、ユーザがオフ命令を送信することによりオフがトリガされる方式であり、 前記状態切り替えモジュールが、 前記目標機能の前記状態情報がオフ状態であり、且つ前記目標機能のオフ方式がアクティブオフである場合、前記ユーザが前記ローカル画面を注視している持続時間を決定する時間決定ユニットと、 前記持続時間が第3の期間を超えた場合、前記目標機能をオフ状態から動作状態に切り替える状態切り替えユニットと、 前記目標機能の前記状態情報がオフ状態であり、且つ前記目標機能がパッシブオフである場合、前記注視操作情報によるウェイクアップを拒否するように、前記目標機能をオフ状態に維持するように制御する状態制御ユニットと、 を備え、 前記パッシブオフは、前記ユーザのオフ命令に応答して切り替えられたオフ状態である、スマートデバイスの制御装置。」 なお、本願発明2~4、本願発明6~8は、それぞれ、本願発明1、本願発明5を減縮した発明であり、本願発明9,10は、それぞれ、本願発明1を引用する「電子機器」、「記憶媒体」の発明である。 第5 当審拒絶理由の理由1について 令和4年11月2日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1には、「前記目標機能の状態情報をオフ状態にさせる前記目標機能のオフ方式」と記載されており、これにより、「前記目標機能のオフ方式」が「前記目標機能の状態情報をオフ状態にさせる」ものであることが明確なものとなっている。 また、同じく、「前記アクティブオフ」及び「前記パッシブオフ」について、それぞれ、「オフがトリガされる方式」である旨が記載されており、これにより、「トリガされる」動作の内容が「オフがトリガされる」ものであることが明確なものとなっている。 以上のことは、同じく補正された特許請求の範囲の請求項5についても同様である。 よって、当審拒絶理由の理由1は解消した。 第6 引用文献の記載、引用発明等 1 引用文献1、引用発明 (1)当審拒絶理由にて引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審による。以下同様。)。 「【0016】 図1を参照すると、本実施形態の端末機100は、通信部110、入力部120、表示部140、格納部150、カメラ部170、及び制御部160の各構成を含む。 【0017】 このような構成を有する本実施形態の端末機100は、特定のユーザ機能又は特定の端末機状態が活性化されると、カメラ部170を自動で活性化して一定の角度で映像を収集する。このとき、収集される映像に基づいて、端末機100は、視線追跡を行って現在のユーザ視線方向を確認する。そして、端末機100は、視線方向が既設定された方向の場合、該当方向に対応する命令語を生成し、これに基づいて端末機100の状態を切り替えるか、現在の状態を維持するか、或いは特定機能を行うように制御する。これにより、本発明は、ユーザの視線による端末機100の駆動制御を行うことで、より適応的な機能運用を行うと共に、端末機100の管理をより効果的に行うことができるように支援する。 【0018】 通信部110は、端末機100の通信機能を支援する。特に、通信部110は、端末機100が通信機能を支援する端末機の形態で製作される場合に追加される構成である。従って、本発明が適用される端末機100が通信機能を支援しない場合、通信部110は、端末機100の構成から省略してもよい。一方、通信部110は、端末機100の通信機能、特に移動通信機能を支援するために、移動通信モジュールの形態で設けられる。このような通信部110は、移動通信システムと通信チャネルを形成して端末機100の移動通信機能を行うための信号の送受信を支援する。例えば、通信部110は、移動通信システムと音声サービスチャネル、映像サービスチャネル、データサービスチャネルのうちの少なくとも一つを形成し、該当サービスチャネルによる特定信号の送受信を支援する。特に、本発明の通信部110は、機能運用過程でカメラ部170と連係した動作を行う。」 「【0030】 図2は、図1の制御部160の構成をより詳細に示す図である。 【0031】 図2を参照すると、本実施形態の制御部160は、カメラ情報収集部161、視線追跡決定部163、機能実行部165の各構成を含む。 【0032】 カメラ情報収集部161は、特定のユーザ機能が活性化されると、該当ユーザ機能が視線追跡機能と連係した機能であるか否かを確認する。そして、カメラ情報収集部161は、該当ユーザ機能が視線追跡機能と連係した機能の場合、カメラ部170を活性化するように制御する。これと共に、カメラ情報収集部161は、カメラ部170の設定を事前に定義された設定値により調整し、映像を収集するように制御する。このとき、カメラ情報収集部161は、ユーザの顔認識を行いながら、顔の瞳の部分に自動フォーカシングを行う。自動フォーカシングが完了すると、カメラ情報収集部161は、瞳を含む顔映像を収集し、これを視線追跡決定部163に伝達する。視線追跡機能と連係したユーザ機能の活性化の有無を確認するために、端末機100の格納部150は、視線追跡機能と連係したユーザ機能の目録を格納する。これにより、カメラ情報収集部161は、特定のユーザ機能が活性化されると、該当機能目録の確認を通じて視線追跡機能を支援するためのカメラ部170の活性化を制御する。 【0033】 視線追跡決定部163は、カメラ情報収集部161が伝達する映像を分析し、瞳の視線角度を分析し、その結果を機能実行部165に伝達する。このために、視線追跡決定部163は、格納部150に格納された視線追跡アルゴリズム153を参照する。先ず、視線追跡決定部163は、伝達された映像の顔分析を行う。この過程を通じて視線追跡決定部163は、顔の瞳部位の抽出を行う。そして、視線追跡決定部163は、瞳部位で瞳が注視する視線角度を確認する。瞳の視線角度情報が取得されると、視線追跡決定部163は、該当視線角度情報が端末機100の表示部140の領域のうちのいずれの部位を注視するかを確認する。或いは、視線追跡決定部163は、視線角度情報そのものを機能実行部165に伝達する。 【0034】 機能実行部165は、視線追跡決定部163から伝達された視線角度情報に基づいて、現在活性化されたユーザ機能の状態切り替え又は状態維持を決める。このために、機能実行部165は、現在活性化されたユーザ機能を確認し、視線角度情報による命令語を生成する。命令語が生成された機能実行部165は、該当命令語によるユーザ機能運用を制御する。本発明の視線追跡機能の適用は、一定の周期により運用されるか又はリアルタイムで運用される。これにより、機能実行部165は、一定の周期により伝達される視線角度情報に対応するユーザ機能の切り替え又は維持を制御するか、或いは以前の視線角度情報と異なる視線角度情報が伝達された場合にユーザ機能を切り替え、同一の視線角度情報が伝達された場合にユーザ機能維持を制御する。 【0035】 上述したように、本発明による視線追跡に基づくユーザ機能運用を支援する端末機100は、特定のユーザ機能を行う過程において視線追跡を行い、特別なタッチ動作や入力ボタンの制御動作を行わなくても、ユーザ機能をより効果的且つ適応的に制御できるように支援することができる。このような視線追跡に基づく機能運用に対して、以下の画面例示図を参照して、より詳細に説明する。 【0036】 図3は、本発明の一実施形態による視線追跡機能支援の画面インターフェースの一例を示す図であり、視線追跡に基づくユーザ機能運用のうち、表示部の照明機能の切り替えとスリープモードの切り替え機能の例を説明する図である。 【0037】 図3を参照すると、先ず、ユーザは、端末機100の運用中に特定のユーザ機能、例えば、コンテンツ視聴機能を活性化するための制御を行う。そうすると、端末機100は、ユーザが選択した視聴機能を支援するために、端末機100の表示部140の照明機能を活性化するように制御する。例えば、端末機100は、表示部140がバックライトユニットで構成された場合、バックライトユニットの電源供給を通じて、一定の照度で発光されるように支援する。また、端末機100は、表示部140がOLED(Organic light-Emitting Diode)などで構成された場合、該当発光ダイオードに電流又は電圧の供給を通じて、一定照度の光で発光されるように支援する。これと共に、端末機100は、ユーザが選択したコンテンツを呼び出して、該当コンテンツを表示パネル141に出力するように支援する。これにより、端末機100は、301画面のようにコンテンツ出力画面を表示部140に出力する。 【0038】 一方、端末機100は、コンテンツ視聴機能が視線追跡機能と連係した機能であることが確認されると、カメラ部170を活性化してユーザの瞳認識を行う。そして、ユーザの瞳認識の結果、視線角度情報が表示部140を見ていないと判断された場合、端末機100は、303、305、307画面のように、段階的に表示部140の照明機能を、状態が切り替えられるように制御する。例えば、端末機100は、視線角度情報が表示部140を見ていない第1視線角度情報の場合、303画面のように一定時間の間、表示部140の一定照度を維持するように制御する。そして、端末機100は、第1視線角度情報が第1時間の間に維持された場合、即ち、ユーザが第1時間の間に持続的に表示部140を見ていない場合、305画面のように照度を一定の段階に下げるように制御する。また、端末機100は、第1視線角度情報が第2時間の間に継続して維持された場合、即ち、ユーザが第1時間の後に第2時間の間、持続的に表示部140を見ていない場合、307画面のように、照明機能は、ターンオフするように制御される。このとき、端末機100は、照明機能のターンオフ後の一定時間の間に第1視線角度情報が取得された場合、スリープモードに自動で切り替えるように制御する。 【0039】 ここで、端末機100は、305画面又は307画面で表示部140を注視する第2視線角度情報が取得された場合、再び303画面に復帰して照明が本来の照度になるように制御する。しかし、端末機100は、307ステップの後、スリープモードに切り替えた後、一定時間以内に表示部140を注視する第2視線角度情報が取得された場合、予め設定されたルーチンによって、スリープモード進入過程において、自動で設定されたロック機能を解除する画面を出力するように制御することができる。このために、端末機100は、307画面のように表示部140がターンオフされた状態、スリープモードの進入状態、スリープモードの進入後に一定時間が経過した状態のうちのいずれか一つの状態までは、視線追跡支援のためにカメラ部170を活性化状態に維持するように制御する。そして、端末機100は、307画面、スリープモードの進入状態、スリープモードの進入後に一定時間が経過した状態のうちのいずれか一つの状態により、視線追跡機能を中止させることができる。即ち、端末機100は、表示部140がターンオフされるか、スリープモードに進入するか、スリープモードに進入した後に一定時間が経過した場合、視線追跡機能の中止と共にカメラ部170を非活性化するように制御する。 【0040】 一方、端末機100は、301画面状態でユーザが持続的に表示部140を注視している場合、即ち、表示部140を注視する第2視線角度情報が取得された場合、302、304、306ステップのように時間が経過しても持続的に同一状態を維持するように制御する。これにより、本実施形態の端末機100は、一定時間の間に特別な入力信号の発生がない場合、自動で機能切り替え状態になるように、設定されたモードを一定の条件下で行わないように支援する。これにより、ユーザが長時間表示部140に出力されたコンテンツを特別な入力信号の生成動作なしに閲覧しても、端末機100は、不必要にスリープモードに切り替えるか、或いは照度調整の機能により照度を低くするなどの機能を行わないように支援する。また、ユーザは、持続的にコンテンツ視聴機能を維持したまま、端末機100の利用を行うことができる。」 「【図3】 [図:0001393762000001.jpg] 」 (2)上記(1)から、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「通信部110、表示部140、カメラ部170、及び制御部160の各構成を含む端末機100であって、 通信部110は、端末機100の通信機能を支援し、 制御部160は、カメラ情報収集部161、視線追跡決定部163、機能実行部165の各構成を含み、 カメラ情報収集部161は、特定のユーザ機能が活性化されると、該当ユーザ機能が視線追跡機能と連係した機能であるか否かを確認し、 視線追跡決定部163は、カメラ情報収集部161が伝達する映像を分析し、瞳の視線角度を分析し、視線角度情報を機能実行部165に伝達し、 端末機100が支援する、視線追跡に基づくユーザ機能運用の方法であって、 ユーザが、端末機100の運用中に特定のユーザ機能、例えば、コンテンツ視聴機能を活性化するための制御を行い、そうすると、端末機100は、ユーザが選択した視聴機能を支援するために、端末機100の表示部140の照明機能を活性化し、 一方、端末機100は、コンテンツ視聴機能が視線追跡機能と連係した機能であることが確認されると、カメラ部170を活性化してユーザの瞳認識を行い、瞳認識の結果、視線角度情報が表示部140を見ていないと判断された場合、段階的に表示部140の照明機能を、状態が切り替えられるように制御し、持続的に表示部140を見ていない場合、照明機能は、ターンオフするように制御され、このとき、端末機100は、照明機能のターンオフ後の一定時間の間に、表示部140を見ていない第1視線角度情報が取得された場合、スリープモードに自動で切り替えるように制御し、 スリープモードに切り替えた後、一定時間以内に表示部140を注視する第2視線角度情報が取得された場合、スリープモード進入過程において、自動で設定されたロック機能を解除する画面を出力するように制御し、 一方、ユーザが持続的に表示部140を注視している場合、時間が経過しても持続的に同一状態を維持する、 方法。」 2 引用文献2 当審拒絶理由にて引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。 「HTC J butterfly HTL23 取扱説明書 詳細版」(表紙) 「画面ロックの解除方法を設定する 起動時やスリープモードを解除したときの画面ロックの解除方法を設定することで、データを保護できます。 (・・・中略・・・) 2 項目をタップ ロック画面 セキュリティを設定しないロック画面を表示します。 ロック画面なし セキュリティを設定の有無にかかわらず、ロック画面を表示しません。」(76頁左欄) 引用文献2の「HTC J butterfly HTL23」は、スマートフォンの型番であって、上記記載に見られるように、 「スマートフォン等において、スリープモードを解除する等のユーザの操作に対して、ロック画面を表示しない動作モードを設定可能とすること」 は周知技術であるといえる。 3 引用文献3 当審拒絶理由にて引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0090】 たとえば、図4(A)に示すようなアプリ選択画面150では、使用者が起動(実行)したいアプリケーションないし機能についてのアイコン160を注視し、注視している時間(注視時間)が第2所定時間(たとえば、1-3秒)を経過すると、注視しているアイコン160に割り当てられたアプリケーションないし機能が実行(選択)される。 【0091】 その際、使用者が注視しているアイコン160および注視時間を使用者に知らせるために、プロセッサ40は、使用者が注視していると判断されたアイコン160の背景色を注視時間の長さに応じて線形的にまたは段階的に変化させる。たとえば、図4(B)に示すように、スケジュール機能についてのアイコン160が注視されている場合には、その注視時間に応じて背景色が変化される。図4(B)では、アイコン160に斜線を付すことにより、背景色が変化されていることを示す。背景色は、注視時間が第2所定時間と一致するタイミングで変化を終了するように、線形的にまたは段階的に変化される所定量(所定のドット幅)が設定される。 【0092】 このように、注視時間に応じてアイコン160の背景色を変化させることにより、注視対象、および、注視時間(または注視すべき残りの時間)ないしアプリケーションや機能が実行されるまでの時間を表示態様(イメージ)により使用者に知らせることができる。」 上記記載に見られるように、ユーザの入力操作が継続していることを、当該操作が継続している時間経過の数字やアニメーションにより表示することは、周知技術であるといえる。 第7 当審拒絶理由の理由2について(引用発明との対比・判断) 1 本願発明1について (1)対比 ア 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 (ア)引用発明は、 「ユーザが、端末機100の運用中に特定のユーザ機能、例えば、コンテンツ視聴機能を活性化するための制御を行い、そうすると、端末機100は、ユーザが選択した視聴機能を支援するために、端末機100の表示部140の照明機能を活性化し、 一方、端末機100は、コンテンツ視聴機能が視線追跡機能と連係した機能であることが確認されると、カメラ部170を活性化してユーザの瞳認識を行い、瞳認識の結果、視線角度情報が表示部140を見ていないと判断された場合、段階的に表示部140の照明機能を、状態が切り替えられるように制御し、持続的に表示部140を見ていない場合、照明機能は、ターンオフするように制御され、このとき、端末機100は、照明機能のターンオフ後の一定時間の間に、表示部140を見ていない第1視線角度情報が取得された場合、スリープモードに自動で切り替えるように制御し、 スリープモードに切り替えた後、一定時間以内に表示部140を注視する第2視線角度情報が取得された場合、スリープモード進入過程において、自動で設定されたロック機能を解除する画面を出力するように制御」する ものである。 ここで、「スリープモードに切り替え」た場合に「ロック機能を解除する画面を出力するように制御する」ことから、引用発明は、「スリープモード」でない状態であるか「スリープモード」である状態であるかを示す情報を決定することを、当然に含むものである。 また、一般に、スマートフォン等において、スリープ状態ではユーザにより起動されたアプリ等の動作(例えば、動画や音声の再生)が停止することを考慮すると、引用発明では、「スリープモード」への「切り替え」により、「ユーザが選択した視聴機能」である「コンテンツ視聴機能」が動作している状態からオフの状態に移行することが明らかである。 したがって、引用発明における「スリープモード」でない状態、「スリープモード」である状態は、それぞれ、本願発明1の「前記目標機能」が「動作状態」であること、同「オフ状態」であることに相当し、また、上記情報は、本願発明1の「目標機能の状態情報」に相当する。 そして、以上のことから、引用発明は、本願発明1の 「目標機能の状態情報を決定するステップであって、前記目標機能の状態情報が、前記目標機能が動作状態又はオフ状態であることを指すステップ」 に相当する構成を含むものである。 (イ)上記(ア)で述べた引用発明の構成によれば、引用発明は、「表示部140を見ていない第1視線角度情報が取得され」ること、あるいは、「表示部140を注視する第2視線角度情報が取得され」るものであるといえる。 ここで、「表示部140」は、本願発明1の「ローカル画面」に相当し、「第1視線角度情報」あるいは「第2視線角度情報」の「取得」は、本願発明1の「ユーザの注視操作を検出する」ことに相当する。 よって、引用発明は、本願発明1の 「ローカル画面に対するユーザの注視操作を検出するステップ」 に相当する構成を含むものである。 (ウ)上記(ア)で述べた引用発明の構成によれば、引用発明は、「コンテンツ視聴機能が視線追跡機能と連係した機能であることが確認される」か否か、「スリープモード」であるか否か、及び、「表示部140を注視する第2視線角度情報が取得され」たか否かに基づいて、「スリープモードに切り替えた後」に「自動で設定されたロック機能を解除する画面を出力するように制御する」ステップを含むものであるといえる。 ここで、「表示部140を注視する第2視線角度情報が取得され」たか否かは、上記(イ)で検討した点を踏まえると、本願発明1の「注視操作情報」に相当し、「スリープモード」であるか否かは、上記(ア)で検討した点を踏まえると、本願発明1の「目標機能の状態情報」に相当する。 また、本願発明1の「前記目標機能の状態切り替えを制御する」ことは、「前記目標機能の状態情報が、前記目標機能が動作状態又はオフ状態であることを指す」ことから、「前記目標機能」の「動作状態」と「オフ状態」との間の「切り替えを制御する」ことを意味するものと解され、この点を考慮すると、引用発明の「スリープモードに切り替えた後」に「自動で設定されたロック機能を解除する画面を出力するように制御する」ことと、本願発明1の「前記目標機能の状態切り替えを制御する」こととは、「前記目標機能の状態の変更を制御する」ことである点で共通する。 以上のことから、引用発明が含む上記ステップと、本願発明1の 「注視操作情報及び目標機能の状態情報並びに前記目標機能の状態情報をオフ状態にさせる前記目標機能のオフ方式に基づいて、前記目標機能の状態切り替えを制御するステップ」とは、 「注視操作情報及び目標機能の状態情報に基づいて、前記目標機能の状態の変更を制御するステップ」 である点で共通する。 (エ)引用発明の「端末機100」は、「端末機100の通信機能を支援」する「通信部110」による通信機能の他、「コンテンツ視聴機能」といった機能を含み、スマートフォンのような多機能な端末であることから、本願発明1の「スマートデバイス」に含まれる。 また、このことから、引用発明の「方法」は、後述する相違点は別として、本願発明1の「スマートデバイスの制御方法」に含まれる。 イ 上記アから、本願発明1と引用発明とは、次の点で一致する。 (一致点) 「目標機能の状態情報を決定するステップであって、前記目標機能の状態情報が、前記目標機能が動作状態又はオフ状態であることを指すステップと、 ローカル画面に対するユーザの注視操作を検出するステップと、 注視操作情報及び目標機能の状態情報に基づいて、前記目標機能の状態の変更を制御するステップと、 を含む、 スマートデバイスの制御方法。」 ウ また、本願発明1と引用発明とは、以下の点で相違する。 (相違点1) 「前記目標機能の状態の変更を制御するステップ」の「制御」の基とする、「注視操作情報及び目標機能の状態情報」以外のものが、本願発明1では、「前記目標機能の状態情報をオフ状態にさせる前記目標機能のオフ方式」であり、当該「オフ方式」について、「前記目標機能のオフ方式が、アクティブオフ及びパッシブオフに分けられ、前記アクティブオフが、ローカル画面に対するユーザの注視操作によりオフがトリガされる方式であり、前記パッシブオフが、ユーザがオフ命令を送信することによりオフがトリガされる方式である」と特定されるのに対して、引用発明では、「コンテンツ視聴機能が視線追跡機能と連係した機能であることが確認される」か否かである点。 (相違点2) 「前記目標機能の状態の変更を制御するステップ」の「制御」の内容が、本願発明1では、「前記目標機能の状態切り替え」であるのに対して、引用発明では、「スリープモードに切り替えた後」に「自動で設定されたロック機能を解除する画面を出力する」ものである点。 (相違点3) 本願発明1は、「前記注視操作情報及び前記目標機能の前記状態情報に基づいて、前記目標機能の状態切り替えを制御するステップ」について、「前記目標機能の前記状態情報がオフ状態であり、且つ前記目標機能のオフ方式がアクティブオフである場合、前記ユーザが前記ローカル画面を注視している持続時間を決定するステップと、前記持続時間が第3の期間を超えた場合、前記目標機能をオフ状態から動作状態に切り替えるステップと、前記目標機能の前記状態情報がオフ状態であり、且つ前記目標機能がパッシブオフである場合、前記注視操作情報によるウェイクアップを拒否するように、前記目標機能をオフ状態に維持するように制御するステップと」を含むことが特定されるものであるのに対して、引用発明は、そのように特定されるものではない点。 (相違点4) 本願発明1は、「前記パッシブオフは、前記ユーザのオフ命令に応答して切り替えられたオフ状態である」と特定されるものであるのに対して、引用発明は、そのように特定されるものではない点。 (2)判断 事案に鑑みて、「オフ方式」の点で相互に関連する相違点1,3についてまとめて検討する。 相違点1,3に係る本願発明1の技術的事項は、要するに、「目標機能」の「オフがトリガされ」た「オフ方式」が「アクティブオフ」であったのか「パッシブオフ」であったのかによって、当該「目標機能」について「ユーザが前記ローカル画面を注視」することにより「オフ状態から動作状態に切り替える」ことを可能とするか否かを異ならせるものであると解されるが、そのようにすることについては、引用文献1~3のいずれにも記載されておらず、本願の優先日前において周知技術であったともいえない。 よって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用文献1~3に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 2 本願発明2~10について 本願発明5は、本願発明1に対応する「制御装置」の発明であって、本願発明1と発明のカテゴリが相違するのみである。 また、本願発明2~4、本願発明6~8は、それぞれ、本願発明1、本願発明5を減縮した発明であり、本願発明9,10は、それぞれ、本願発明1を引用する「電子機器」、「記憶媒体」の発明である。 そうすると、本願発明2~10も、相違点1,3に係る技術的事項を(実質的に)有するから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても引用文献1~3に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 3 小括 以上のことから、当審拒絶理由の理由2は解消した。 第8 原査定についての判断 1 新規性、進歩性について 本願発明1~10は、令和4年11月2日に提出された手続補正書による補正の結果、相違点1~4に係る技術的事項を(実質的に)有するものとなっているから、原査定における引用文献A(当審拒絶理由の引用文献1)に記載された発明ではなく、また、相違点1,3に係る技術的事項は、原査定における引用文献A,B(当審拒絶理由の引用文献1,3)には記載されておらず、本願の優先日前において周知技術であったともいえないので、当業者であっても、引用文献A,Bに基づいて容易に発明をすることができたものではない。 2 明確性について (上記手続補正書により補正された)請求項1,5には、それぞれ、「目標機能の状態情報を決定する」と記載されているとともに、「前記目標機能のオフ方式がアクティブオフである場合」と記載されていることから、明確性の拒絶理由は解消している。 3 小括 以上のことから、原査定を維持することはできない。 4 付記について 請求項4,8にそれぞれ記載されている「前記ユーザに前記目標機能の前記オフ時間が遅延されることを通知する文字及びアニメーション」については、出願当初明細書の段落【0041】~【0048】等に記載されていると認められるから、当該記載に係る補正は、出願当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。 第9 むすび 以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-000904

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