特許異議申立
2021-700300
制御棒位置指示器
- 審判番号
- 2021-700300
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2017-565815
- 登録番号
- 特許第6757875号(P6757875)
- 請求日
- 2021年03月23日
- 審決日
- 2021年09月30日
- 公報発行日
- 2021年12月24日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】ニュースケール パワー エルエルシー
- 【権利者代理人】三好 秀和
- 【権利者代理人】伊藤 正和
- 【権利者代理人】原 裕子
- 【権利者代理人】大渕 一志
- 【異議申立人】八谷 博幸
- 審判長/審判官
- 審判長 山村 浩
- 審判官 井上 徹
- 審判官 野村 伸雄
- 分類
- P1652.851-XA (G21C) / P1652.853-XA (G21C) / P1652.857-XA (G21C)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法120条の8第1項特許法135条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第1項、特許法第29条第2項、特許法第120条の8第1項、特許法第135条
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6757875号発明「制御棒位置指示器」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
【結 論】
特許第6757875号の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔4、5〕について訂正することを認める。
本件特許異議の申立てを却下する。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
特許6757875号(以下「本件特許」という。)の請求項1~19に係る特許についての出願は、2016年(平成28年)3月9日(パリ条約による優先権主張2015年7月31日、米国)を国際出願日とする出願であって、令和2年9月3日にその特許権の設定登録がされ、令和2年9月23日に特許掲載公報が発行された。
本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。
令和 3年 3月23日 :特許異議申立人八谷博幸による請求項4に係 る特許に対する特許異議の申立て
令和 3年 6月30日付け:取消理由通知書
令和 3年 8月24日 :特許権者による訂正請求書の提出
第2 訂正の適否
1 訂正の内容
令和3年8月24日付け訂正請求書でなされた訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、次のとおりである(下線は、訂正箇所として特許権者が付したものである。)。
なお、本件訂正は、一群の請求項である請求項〔4、5〕に対してなされたものである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項4を削除する。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項5に
「1つ以上のバスを更に備え、
前記第3の検出コイルの第2の端子が、前記1つ以上のバスの少なくとも1つに電気的に接続され、前記制御棒監視デバイスに引き回される前記検出デバイス群と関連付けられた引き回し線の総数が、前記検出デバイスの数の3分の1である、請求項4に記載の棒位置指示器システム。
」と記載されているのを独立形式に改め、
「制御棒に動作可能に連結された駆動棒であって、前記制御棒が炉心から取り出されること、および前記炉心に挿入されることのいずれをも行うように構成された駆動棒と、
前記駆動棒の移動経路に沿って配列された複数の検出デバイスであって、前記駆動棒の端部が前記炉心に対する前記制御棒の移動に応じて前記複数の検出デバイスの1つ以上を通過し、前記複数の検出デバイスが複数の検出デバイス群に配列され、各検出デバイス群が、互いに電気的に接続された前記検出デバイスの2つ以上を含む、複数の検出デバイスと、
引き回し線によって各検出デバイス群に電気的に接続された制御棒監視デバイスと、
1つ以上のバスと
を備え、
前記検出デバイス群が、検出コイルを直列に電気的に接続する第1の端子および第2の端子で構成された前記検出コイルを備え、第1の検出コイルの第1の端子が、前記引き回し線を介して前記制御棒監視デバイスに電気的に接続され、前記第1の検出コイルの第2の端子が、第2の検出コイルの第1の端子に電気的に接続され、前記第2の検出コイルの第2の端子が、第3の検出コイルの第1の端子に電気的に接続され、
前記第3の検出コイルの第2の端子が、前記1つ以上のバスの少なくとも1つに電気的に接続され、前記制御棒監視デバイスに引き回される前記検出デバイス群と関連付けられた引き回し線の総数が、前記検出デバイスの数の3分の1である、棒位置指示器システム。」に訂正する。
2 訂正要件の判断
(1)訂正事項1について
ア 訂正の目的
訂正事項1は、本件訂正前の請求項4を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 新規事項追加の有無
訂正事項1により、新たな技術的事項が導入されることはないから、訂正事項1は、新規事項を追加するものではない。
したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無
上記ア及びイにも照らせば、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。
したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。
エ 訂正事項1の小括
よって、訂正事項1は、訂正要件を満たす。
(2)訂正事項2について
ア 訂正の目的
訂正事項2は、本件訂正前の請求項5が請求項4の記載を引用する従属形式となっていたところ、請求項4との引用関係を解消して、独立形式の請求項へ改めるものであるとともに、そのように改められた結果、本件訂正前の請求項5に記載されていた「1つ以上のバスを更に備え」のうち、不要となった「更に」との記載を削除して、明瞭でない記載を釈明するものである。
したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書き第3号及び第4号に規定する、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること、を目的とするものである。
イ 新規事項追加の有無
訂正事項2により、新たな技術的事項が導入されることはないから、訂正事項2は、新規事項を追加するものではない。
したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無
上記ア及びイにも照らせば、訂正事項2は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。
したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。
エ 独立特許要件の存否
訂正事項2は、請求項5に係るものであるところ、当該請求項に係る特許については特許異議の申立てがされていないため、独立特許要件を検討すべきかが問題となるが、訂正事項2は、上記アのとおり、特許法第120条の5第2項ただし書き第3号及び第4号に規定する、明瞭でない記載の釈明及び他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること、を目的とするものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものではなく、誤記又は誤訳の訂正を目的とするものでもない。
よって、訂正事項2については、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第7項の規定は適用されず、独立特許要件の判断を要しない。
オ 訂正事項2の小括
よって、訂正事項2は、訂正要件を満たす。
3 訂正の適否の小括
以上のとおり、本件訂正は、訂正要件を満たす。
よって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔4、5〕について訂正することを認める。
第3 本件訂正後の請求項に係る発明
本件訂正は上記第2のとおり認められたので、本件訂正により訂正された請求項4、5に係る発明は、その特許請求の範囲の請求項4、5に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
【請求項4】
(削除)
【請求項5】
制御棒に動作可能に連結された駆動棒であって、前記制御棒が炉心から取り出されること、および前記炉心に挿入されることのいずれをも行うように構成された駆動棒と、
前記駆動棒の移動経路に沿って配列された複数の検出デバイスであって、前記駆動棒の端部が前記炉心に対する前記制御棒の移動に応じて前記複数の検出デバイスの1つ以上を通過し、前記複数の検出デバイスが複数の検出デバイス群に配列され、各検出デバイス群が、互いに電気的に接続された前記検出デバイスの2つ以上を含む、複数の検出デバイスと、
引き回し線によって各検出デバイス群に電気的に接続された制御棒監視デバイスと、
1つ以上のバスと
を備え、
前記検出デバイス群が、検出コイルを直列に電気的に接続する第1の端子および第2の端子で構成された前記検出コイルを備え、第1の検出コイルの第1の端子が、前記引き回し線を介して前記制御棒監視デバイスに電気的に接続され、前記第1の検出コイルの第2の端子が、第2の検出コイルの第1の端子に電気的に接続され、前記第2の検出コイルの第2の端子が、第3の検出コイルの第1の端子に電気的に接続され、
前記第3の検出コイルの第2の端子が、前記1つ以上のバスの少なくとも1つに電気的に接続され、前記制御棒監視デバイスに引き回される前記検出デバイス群と関連付けられた引き回し線の総数が、前記検出デバイスの数の3分の1である、棒位置指示器システム。
第4 令和3年6月30日付け取消理由通知書で通知した取消理由の概要
本件訂正前の請求項4に係る特許に対して、当審が令和3年6月30日付け取消理由通知書により特許権者に通知した取消理由のうち、取消理由1(新規性欠如)及び取消理由2(進歩性欠如)の概要は、次のとおりである。
取消理由1(新規性欠如)
本件訂正前の請求項4に係る発明は、その優先日前に日本国内または外国において頒布された刊行物である又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である下記引用文献1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、よって、当該請求項4に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。
取消理由2(進歩性欠如)
本件訂正前の請求項4に係る発明は、その優先日前に日本国内または外国において頒布された刊行物である又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である下記引用文献1に記載された発明に基いて、その優先日前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、当該請求項4に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
[引用文献一覧]
引用文献1:特開平7-218675号公報(甲第1号証)
第5 当審の判断
本件特許異議の申立ては、請求項4に係る特許に対するものであるが、上記第3で説示したとおり、本件訂正により、請求項4は削除された。
したがって、本件特許異議の申立ては対象となる請求項が存在しないものとなった。
第6 むすび
以上のとおりであるから、本件特許異議の申立ては、不適法なものであって、その補正をすることができないものである。
したがって、本件特許異議の申立ては、特許法第120条の8第1項で準用する特許法第135条の規定により、却下すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-700300