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特許拒絶査定不服審判

2021-018154

注文管理装置、注文管理方法、及び注文管理プログラム

審判番号
2021-018154
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2017-085811外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年12月28日
審決日
2023年02月20日
公報発行日
2023年03月31日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-WY (G06Q) / P18 .121-WY (G06Q) / P18 .537-WY (G06Q)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2017- 85811「注文管理装置、注文管理方法、及び注文管理プログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成30年11月22日出願公開、特開2018-185599、請求項の数(8)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 31項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、平成29年4月25日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和2年12月 1日付け 拒絶理由通知書

令和3年 4月 6日 意見書、手続補正書の提出

令和3年10月 1日付け 拒絶査定

令和3年12月28日 審判請求書、手続補正書の提出

令和4年 9月29日付け 拒絶理由通知書(以下、この拒絶理由通

知書による拒絶理由を「当審拒絶理由」

という。)

令和4年11月29日 意見書、補正書の提出

第2 原査定の概要

原査定(令和3年10月1日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

1.(新規性)この出願の請求項1、22、23に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献1に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。

2.(進歩性)この出願の請求項1~10、15~23に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

<引用文献等一覧>

1.特開2001-101291号公報

2.特開平08-315032号公報

3.特開2007-272306号公報

4.特開2004-302923号公報

5.特開2009-157421号公報

6.特開2007-287082号公報

7.特開2009-122769号公報

<拒絶の理由を発見しない請求項>

請求項11~14に係る発明については、現時点では、拒絶の理由を発見しない。

第3 当審拒絶理由の概要

当審拒絶理由の概要は次のとおりである。

1.(進歩性)この出願の請求項1~3、5、6、9、10、15、17、18、20、22、23に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

2.(明確性)この出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

<引用文献等一覧>

A.特開2001-101291号公報(拒絶査定時の引用文献1)

B.特開2016-71441号公報

C.特開2004-302923号公報(拒絶査定時の引用文献4)

D.特開2009-157421号公報(拒絶査定時の引用文献5)

第4 本願発明

本願請求項1~8に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明8」という。)は、令和4年11月29日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1~8に記載された事項により特定される、以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目を別のメニュー品目に変更するための変更操作を受け付ける受付処理部と、
続きを表示(全56行)
を備え、
前記受付処理部は、前記上限金額に基づく残金に、変更する選択済みメニュー品目の価格を加算することで前記残金を更新し、更新後の前記残金の範囲内で注文可能なメニュー品目の注文を受け付けることによって、前記変更操作を受け付ける、
注文管理装置。
【請求項2】
上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付ける受付処理部と、
を備え、
一又は複数の前記選択済みメニュー品目を、予め定められたスケジュールに従って順次に発注する発注処理部を更に備え、
前記受付処理部は、前記発注処理部によりすでに発注済みの前記選択済みメニュー品目の変更操作を禁止する、
注文管理装置。
【請求項3】
上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付ける受付処理部と、
を備え、
前記表示処理部は、前記上限金額の範囲内で自動的に選択された複数のメニュー品目を含むメニュー品目セットを前記選択候補として表示させることが可能である、
注文管理装置。
【請求項4】
前記受付処理部は、前記メニュー品目セットに含まれる一部又は全部のメニュー品目の変更操作を受け付けることが可能である、
請求項3に記載の注文管理装置。
【請求項5】
上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付ける受付処理部と、
を備え、
前記選択済みメニュー品目の金額及び前記上限金額に基づいて算出される残り金額とメニュー品目の金額とが予め定められた関係を満たす場合に、前記残り金額との差額分だけメニュー品目の金額を値引きする値引処理部を更に備え、
前記表示処理部は、前記値引処理部により値引きされたメニュー品目を前記選択候補として表示可能である、
注文管理装置。
【請求項6】
上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付ける受付処理部と、
を備え、
前記選択済みメニュー品目の中からユーザ操作に応じて選択される1つの前記選択済みメニュー品目に、前記選択済みメニュー品目の金額及び前記上限金額に基づいて算出される残り金額を対応付けて、注文情報として記憶部に記憶させる記憶処理部を更に備える、
注文管理装置。
【請求項7】
一又は複数のコンピューターが、
上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定するステップと、
前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させるステップと、
前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目を別のメニュー品目に変更するための変更操作を受け付けるステップと、
を実行し、
前記上限金額に基づく残金に、変更する選択済みメニュー品目の価格を加算することで前記残金を更新し、更新後の前記残金の範囲内で注文可能なメニュー品目の注文を受け付けることによって、前記変更操作を受け付ける、
注文管理方法。
【請求項8】
一又は複数のコンピューターに、
上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定するステップと、
前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させるステップと、
前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目を別のメニュー品目に変更するための変更操作を受け付けるステップと、
を実行し、
前記上限金額に基づく残金に、変更する選択済みメニュー品目の価格を加算することで前記残金を更新し、更新後の前記残金の範囲内で注文可能なメニュー品目の注文を受け付けることによって、前記変更操作を受け付ける、
注文管理プログラム。」

第5 引用文献、引用発明等

1 引用文献1(引用文献A)について

原査定及び当審拒絶理由で引用された引用文献1(引用文献A)には、次の記載がある。(下線は当審で付した。以下同じ。)

「【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、料理などのサービスに支払う予算を管理する予算管理システムおよび記録媒体に関するものである。」
「【0011】
【課題を解決するための手段】
図1を参照して課題を解決するための手段を説明する。
図1において、入力装置2は、各種データや操作指示を入力するものであって、画面上に表示したタッチパネル、キーボード、マウスなどの入力装置である。
続きを表示(全20行)
【0012】
ファイル管理装置3は、入力されたデータをファイルに格納したり、読み出したりなどするものである。
処理装置4は、プログラムに従い各種処理を行うものであって、ここでは、予算オーバー警告手段41、限度額アラーム手段42、メニュー表示手段43、追加徴収金額表示手段44、返済金額表示手段45などから構成されるものである。
【0013】
出力装置5は、利用明細書51を出力したり、領収証/請求書55を分割出力したりなどするものであって、ここでは、分割手段54などから構成されるものである。
【0014】
次に、動作を説明する。
入力装置2を用いて予算額を少なくとも入力し、サービスの注文入力があったときに、予算オーバー警告手段41および限度額アラーム手段42が注文のあったサービスの金額をもとに集計して集計した額と予算額とを照合して残高を算出して表示すると共に、限度額(所定額)に近づいた、予算額に近づいた、あるいは予算額を越えたときに警報(アラーム)を出力するようにしている。
【0015】
また、入力装置2を用いて予算額、利用人数を少なくとも入力し、サービスの注文入力があったときに、予算オーバー警告手段41および限度額アラーム手段42が注文のあったサービスの金額をもとに利用人数、サービス料、消費税、特別消費税を考慮して集計して集計した額と予算額とを照合して残高を算出して表示すると共に、所定額になった、予算額に近づいた、あるいは予算額を越えたときに警報出力するようにしている。
【0016】
これらの際に、メニュー表示手段43が残高内の金額で注文できるサービスのメニューを表示するようにしている。
また、追加徴収金額表示手段44が残高が不足したときに、不足した残高あるいは追加注文したサービスを含めた額をもとに1人当りの不足額を表示するよう
にしている。
【0017】
また、返済金額表示手段45が残高が余ったときに、余った額をもとに1人当りの返金額を表示したり、あるいはメニュー表示手段43に指示して注文できるサービスのメニューを表示させたりするようにしている。」
「【0025】
ファイル管理装置3は、注文などのデータを該当ファイルに格納して管理するものであって、ここでは、基本条件ファイル31、利用実績ファイル32、注文ファイル33、メニューファイル34、個人利用実績ファイル35などを管理するものである。
【0026】
基本情報ファイル31は、基本情報を格納して管理するものであって、ここでは、後述する図9の(a)の基本情報ファイル31に示す下記の情報を登録して管理するものである。
続きを表示(全39行)
【0027】
・利用日:
・団体名:
・宴会予算:
・男性の人員:
・女性の人員:
・警告発信率:
・最新利用合計:
・最新残高金額:
・その他:
利用実績ファイル32、注文ファイル33は、利用実績および注文を登録して管理するものであって、後述する図9の(b)に示す下記の情報を登録して管理するものである。
【0028】
・注文日:
・時間:
・メニュー:
・数量:
・単価:
・サービス料(込み、無し):
・金額:
・注文者コード:
・その他:
メニューファイル34は、注文できる内容を表示するメニューを格納するものであって、例えば後述する図9の(c)の食事時のメニューである食事メニュー34に示す図示の下記の情報を登録したものである。
【0029】
・メニュー:
・金額:
・表示フラグ
・その他:
個人利用実績ファイル35は、個人別の利用実績を登録して管理するものであって、例えば後述する図13の(a)の個人利用実績ファイル34に示す下記の情報を登録して管理するものである。
【0030】
・個人No:
・氏名:
・利用明細(宿泊費、宴会費、税、マージャン、映画費、飲食費、税など):
・最新請求予定金額:
・その他:
処理装置4は、図示外の記録媒体から読み出したプログラムを主記憶にローディングして起動し以下に説明する各種処理を行うものであって、予算オーバー警告手段41、限度額アラーム手段42、メニュー表示手段43、追加徴収金額表示手段44、返済金額表示手段45などから構成されるものである。」
「【0037】
図2は、本発明の動作説明フローチャートを示す。図2において、S1は、チェックイン時に団体の幹事へ情報携帯端末を貸し出す。これは、既述した図1の入力装置2、処理装置4を少なくとも具備した情報携帯端末を貸し出し、情報携帯端末に組み込まれた図示外の無線装置とシステムが具備する無線装置との間で無線データ通信し、注文などをファイル管理装置3が管理するファイルに格納して管理したり、メニューの必要時や精算時にメニューや利用履歴を集計して精算情報を情報携帯端末が受取って画面上に表示したりなどする。尚、ファイル管理装置3を情報携帯端末に具備させ、全てを当該情報携帯端末で管理し、注文情報のみを無線でシステム側に送信して注文内容のサービスを受けるようにしてもよい。
【0038】
S2は、基本情報を設定する。これは、例えば後述する図4の画面上から基本情報として、使用者名、全体予算金額、参加者(男性人員数、女性人員数)、警告発信率などを入力して基本情報ファイル31に設定する。
続きを表示(全20行)
【0039】
S3は、お愛想(精算)の入力ありか判別する。これは、S1で貸出しを受けた情報携帯端末の画面上でお愛想(精算)のボタンが押下されたか判別する。YESの場合には、S12で精算処理し、終了する。一方、NOの場合には、S4に進む。
【0040】
S4は、メニュー注文を行う。これは、後述する図6の残高内で注文できる金額のサービスのみを抽出した電子メニューを画面上に表示し、マーク付けして注文を行う。
【0041】
S5は、警告発生率か判別する。これは、S4で注文されたサービスの金額を税(サービス料、一般消費税、特別消費税)を考慮して算出した利用額が、予算額に対して、S1で指定した警告発信率(例えば80%)に近づいたか、越えたか判別する。YESの場合には、S6に進む。NOの場合には、S8に進む。
【0042】
S6は、S5のYESで利用額が警告発信率に近づいた、あるいは越えた注文と判明したので、オーバメッセージを表示、例えば後述する図5のメッセージ表示欄に「予算額の80%を越えました」と表示する。
【0043】
S7は、非課税限度額のアラームを発する。これは、注文したときの利用額(例えば飲食税の対象となるサービスの全ての利用額)を、人数で除算した1人当りの利用額が非課税額(例えば7500円/1人)を越えたときにアラームを発して、注文者(幹事)に知らせる。
【0044】
S8は、S5のNOで現在の利用額が警告発信率に到達した注文でないと判明したので、残金がありか判別する。有りの場合には、S9に進む。無しの場合には、S11で徴収金額を表示、例えば残高の不足額を利用人数で除算して1人当りの徴収額を表示する。
【0045】
S9は、S8の有りで残金ありと判明したので、切りの良い金額で返したいか判別(切りの良い金額で返す旨のボタンが押下されたか判別)する。YESの場合には、S10で丁度金額(端数のでない金額)を入力し、残り金額を表示して追加注文できるメニューを表示して追加注文を促すなどする。一方、S9のNOの場合には、端数の金額を用意して各利用者に返金する。
【0046】
以上によって、幹事が貸出を受けた情報携帯端末から予算、人員などの基本情報を設定し、注文などを入力するとサービス料、消費税、特別消費税などを考慮して自動的に利用額、残金、予算額に近づいた/越える警報、課税限度額に近づいた/越える警報、追加注文可能なメニュー表示、不足額の表示、徴収額の表示などをリアルタイムに自動的に行うことが可能となる。」
「【0058】
図6は、本発明の電子メニュー画面例を示す。この電子メニュー画面例は、全体の残金が10,570円の場合で、税抜き915円/人以下のメニューのみを抽出して表示したものであって、図示の下記の情報を表示したものである。
【0059】
・予算額:
・残金:
・1人当りの残金(税抜き):
・メニュー一覧:
ここで、下段のフルメニュー表示ボタンを押下して残金で不足する全てのメニューを表示させたり、個人コード入力して注文すれば予算から外れた個人の利用者名で別注文を行ったりすることができる。
【0060】
以上の画面上でサービスを選択(マーク付けして選択)すると、残金内でサービスの注文を行うことが可能となり、注文できないサービスが表示されることがなく、注文間違いや注文できるサービスを探す手間を無くすことが可能となる。また、下段のフルメニュー表示ボタンを押下し、個人コード入力して注文すれば予算から外れた個人の利用者名で別注文を行うこともできる。」
「【図2】
[図:0001394721000001.jpg]
」
「【図6】
[図:0001394721000002.jpg]
」
「【図9】
[図:0001394721000003.jpg]
」

(2)引用文献1に記載された発明

上記(1)によれば、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されている。

「料理などのサービスに支払う予算を管理する予算管理システム(【0001】)であって、
各種データや操作指示を入力する入力装置(【0011】)と、
入力されたデータをファイルに格納したり、読み出したりなどするファイル管理装置と、
予算オーバー警告手段、限度額アラーム手段、メニュー表示手段、追加徴収金額表示手段、返済金額表示手段などから構成されて各種処理を行う処理装置と、を備え(【0012】)、
入力装置を用いて予算額を少なくとも入力し、サービスの注文入力があったときに、予算オーバー警告手段および限度額アラーム手段が、注文のあったサービスの金額をもとに集計して集計した額と予算額とを照合して残高を算出して表示すると共に、限度額(所定額)に近づいた、予算額に近づいた、あるいは予算額を越えたときに警報(アラーム)を出力し、(【0014】)、
メニュー表示手段が残高内の金額で注文できるサービスのメニューを表示するようにし(【0016】)、
残高が余ったときに、メニュー表示手段に指示して注文できるサービスのメニューを表示させたりするようにし(【0017】)、
利用実績ファイル、注文ファイルは、利用実績および注文、注文者コードを登録して管理し(【0027】、【0028】)、
個人コード入力して注文すれば予算から外れた個人の利用者名で別注文を行うこともできる(【0060】)、
予算管理システム。」

2 引用文献2について

原査定の拒絶理由で引用された引用文献2には、次の記載がある。

「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、飲食物等を注文するための発注端末と、この注文を受け付ける受注センタとを含む注文システムおよび発注端末に関する。」
「【0034】図5に示すように、センタコンピュータ30のCPU31は、発注端末50からキャンセルが送信されてきたなら(S508:YES)、そのキャンセル対象となる品目の着手フラグを処理状況テーブルから読み込んで、着手フラグが0であれば(つまり調理が開始されていなければ)、キャンセル可能と判断し(S509:YES)、その品目に関わる記憶を処理状況テーブルから抹消し、キャンセルを受け入れたことを発注端末50に送信する(S510)。また、このキャンセルを受け入れたことをキッチン端末40に送信し、そのCRT42に画面表示させ、キッチンプリンタ43に印刷出力させる。これにより、調理者側は、キャンセルがなされたことを知ることができる。
【0035】一方、キャンセル対象となる品目の着手フラグが1であれば(つまり調理が開始されていれば)、CPU31は、キャンセル不可能と判断し(S509:NO)、キャンセル不可を発注端末50に送信する(S511)。図4に示すように、発注端末50のCPU51は、センタコンピュータ30からの送信内容がキャンセル受け入れであれば(S407:YES)、キャンセルを反映した内容に注文記憶を更新し(S408)、CRT56に、キャンセルした旨を表示させる。客は、これを見てキャンセルできたことを確認する。また、センタコンピュータ30からの送信内容がキャンセル不可であれれば(S407:NO)、CPU51は、CRT56に、キャンセルできない旨を表示させる。
【0036】次に、注文した飲食物の調理等の進行状況の問い合わせについて説明する。図4に示すように、発注端末50のCPU51は、リモコン57からの入力が注文入力でなく(S402:NO)、キャンセルを指示する入力でもない場合(S405:NO)、その部屋から注文された全品目の調理の進行状況を問い合わせる信号をセンタコンピュータ30に送信する(S411)。次に、CPU51は、その返信として送られてくる情報を受信したなら、その内容をCRT56に表示させる(S412)。
【0037】図5に示すように、センタコンピュータ30のCPU31は、発注端末50からの入力信号が、注文でなく(S503:NO)、キャンセルでもない場合(S508:NO)、処理状況テーブルから、その発注端末50の部屋番号で記憶されている品目と着手、未着手、完了、未完等のデータを発注端末50に送信する(S512)。この際、着手されていながら未完の品目については、経過時間とその品目の標準的な調理所要時間(ROM32に記憶されている)とを対比して、あとどのくらいで調理が完了するかの見通し時間を算出して、これを発注端末50に送信する。」

3 引用文献3について

原査定の拒絶理由で引用された引用文献3には、次の記載がある。

「【技術分野】
【0001】
この発明は、客による注文のスケジューリングが可能な電子メニュー式セルフオーダー装置に関する。」
「【0025】
電子メニュー式セルフオーダー装置は、メモリに目録が記憶されている場合には、入室時刻からの経過時間が目録に記録されている発注時間になると、その発注時間に対応付けされた品目・注文個数と、客室番号とを含む所定形式の発注電文を作成する。そしてこの発注電文を、POSシステムの適宜な装置に送信する。本実施例では、POSシステムの厨房端末とPOSレジ端末に送信する。またこのときに、発注電文に含めた品目について、発注済みフラグを付すなどして、未発注分と区別できるようにしておく。これにより、前述の目録表示処理において、発注済み分と未発注済み分を区別可能となる。」

4 引用文献4(引用文献C)について

原査定及び当審拒絶理由で引用された引用文献4(引用文献C)には、次の記載がある。

「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、料理案内を来店客に示す料理案内システムに係り、既に注文されている料理の提供前に、提供できる他の料理を推薦するシステムに関する。」
「【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。図1は、料理店ネットワーク環境を示す図である。
料理店ネットワーク環境には、料理店サーバ1の他、客席端末2、厨房端末、POS端末、配膳用端末が接続されている。本発明では、特に、料理店サーバ1から客席端末2にメニュー等を表示する構成に関する。」
「【0017】
以下、処理フローに基づいて、料理店サーバ1の動作について説明する。図4は、料理案内の全体処理フローを示す図である。本処理は、少なくとも、既に最初の料理の注文を受付けた後の処理である。
まず、最先提供料理選択部32により、複数の注文済みの料理のうち、最も早く提供される最先提供料理を選択する最先提供料理選択処理(S401)を行う。
次に、既注文料理調理残時間算出部33により、注文済みの料理(この例では、最先提供料理)の調理残時間を算出する既注文料理調理残時間算出処理(S402)を行う。
そして、調理所要時間算出部35により、注文可能な料理の調理所要時間を算出する調理所要時間算出処理(S403)を行い、推奨料理判定部36により、調理所要時間を調理残時間と比較し、比較結果に基づいて、推奨料理を判定する推奨料理判定処理(S404)を行う。
最後に、推奨料理案内出力部37により、推奨料理の案内(例えば、図2の画面)を客席端末2に出力する推奨料理案内出力処理(S405)を行う。」
「【0027】
次に、推奨料理判定部36の処理について説明する。図13は、推奨料理判定処理フローを示す図である。
メニューの各料理について以下の処理を繰り返す(S1301)。推奨条件判定処理を行い(S1302)、条件に適合した場合には、当該料理の料理IDを推奨料理IDとする(S1303)。そして、すべての料理について処理した時点で終了する(S1304)。」
「【0030】
第3例では、既注文料理のカテゴリ(例.メイン、サラダ、ドリンク等の種別)に含まれない料理を選択する例を説明する。図16は、推奨条件判定処理フロー(第3例)を示す図である。
まず、推奨条件判定処理の第1例あるいは第2例と同等の処理(S1601)をする。そして、メニューテーブル記憶部34から既注文料理のカテゴリを取得する(S1602)。そして、判定対象の当該料理のカテゴリーも取得し、当該料理が、既注文料理のカテゴリに含まれるか判定する(S1603)。含まれない場合に、適合と判定する(S1604)。
これにより、重複するカテゴリーの注文を排除できる。」

5 引用文献5(引用文献D)について

原査定及び当審拒絶理由で引用された引用文献5(引用文献D)には、次の記載がある。

「【0001】
本発明は、顧客が注文入力装置で入力することにより商品が注文されるセルフオーダシステムに関する。」
「【0020】
伝票出力キッチンプリンタ40は、飲食店の厨房内あるいはその近傍に設置された、注文されたメニュー内容を調理指示伝票として印刷するプリンタである。注文されたメニューを指示する注文データはセルフオーダ端末20又は注文入力端末30から管理装置10へ送られて処理され、管理装置10からLANを通って伝票出力キッチンプリンタへ送信されてくる。印刷された調理指示伝票は厨房の調理作業者へ渡され、注文されたメニューの料理が調理される。」
「【0039】
セルフオーダ端末20は、注文画面100から再注文用の入力条件が入力されると(ステップS1)、入力メニュー生成部21により入力メニューを生成して、図8に示すメニュー一覧画面200を表示部26に表示する(ステップS2)。ここで、入力メニュー生成部21は、入力された再注文用の入力条件に基づいて注文テーブル24から入力メニューを生成する。」
「【0055】
図14は、上記ステップS2において入力メニュー生成部21により生成される入力メニューの一例を示す概略図である。図14に示すテーブルは、注文画面100において、「値段順」(図示せず)を選択した際に生成する入力メニューであり、メニュー名称と値段(単価)がメニュー毎に対応付けられている。入力メニュー生成部21は、「値段順」が選択されると、図3に示す注文テーブル24において、値段(単価)の昇順にメニューをテーブルに並べる。入力メニュー生成部21は、生成したテーブルの上から順番にメニュー一覧201に表示する。」
「【0057】
図15は、「値段順」が選択された場合に表示されるメニュー一覧画面200の一例を示す概略図である。図15に示す画面では、メニューの横に残りの予算で注文可能な数量が表示されている。例えば、「ビール」の注文可能な数量は「3」である。
【0058】
ここで、入力メニュー生成部21は、入力された予算と今まで注文したメニューの合計金額との差分から残り注文可能額を計算し、計算した残り注文可能額からメニュー毎に注文可能な数量を計算する。具体的には、残り注文可能額をそのメニューの値段(単価)で除算する。」
「【0079】
例えば、本実施形態においては、注文回数順、注文量順、オーダ入力順(直近)、品切れ残数順、値段順(昇順)にメニュー一覧を表示しているが、オーダ入力順(最古)、メニューの五十音順、値段順(降順)、カテゴリ順(飲み物、食べ物、デザート)、メニュー番号順などにメニュー一覧を表示してもよい。」

6 引用文献6について

原査定の拒絶理由で引用された引用文献6には、次の記載がある。

「【技術分野】
【0001】
この発明は、たとえばカラオケボックスと称される多数の宴会室を有するカラオケ集合店舗のような大規模な飲食店に装備されるPOSシステムに関し、とくに、過去の多くの宴会における飲食実績を宴会履歴データベースに蓄積しておき、あらたな客を宴会室に案内した際に宴会履歴データベースに基づいてお薦めの飲食物品目を提示して客に注文を促す自動システムに関する。」
「【0033】
入室した宴会客により「お薦め品目」ボタン51が指定されると、図6に例示したように、各お薦め目録のインデックス情報に基づいてタグ一覧61を表示させるなどして、いずれかのお薦め目録を選択指定できるようにする。そして、たとえば客が「3品・2000円」タグを選択指定した場合には、そのお薦め目録に含まれる3品目の品目名と価格をお薦めする品目してリスト表示させる。
【0034】
このリスト表示に際して数量のデフォルト値を1(お薦め目録生成に際して組み合わせた数)にするなどしておいて、そのまま「注文」ボタン62を指定するだけでこれら3品目を一括して注文できるように構成する。また、要らない品目の数量を0に減らすなどして、3品目のそれぞれを個別に注文したり数量を変更したりすることも可能にしておく。「数量リセット」ボタンを配設しておき、このボタンが指定入力されるとリスト表示された全品目の数量を0にするようしておくと便利である。それから個別に注文したい品目の数量を指定して注文できる。」

7 引用文献7について

原査定の拒絶理由で引用された引用文献7には、次の記載がある。

「【0001】
本発明にかかる店舗管理システム及び店舗管理方法は、特に携帯端末に内蔵されたICカードに格納された端末固有IDを利用して店舗の利用者を特定した情報管理を行う店舗管理システム及び店舗管理方法に関する。」
「【0039】
まず、図4に示す手順のうち事前オーダー作成手順について説明する。事前オーダー作成においては、まず、利用者が携帯端末107aを用いてオーダー画面作成要求を利用者向けWEBサーバ203に送信する(401)。利用者向けWEBサーバ203は、オーダー画面作成要求に応じて店舗におけるメニューを示すオーダー一覧の要求をアプリケーションサーバ201に対して行う(402)。この要求に応じて、アプリケーションサーバ201は、オーダーの一覧を利用者向けWEBサーバ203に送信する(403)。このオーダー一覧情報に基づき利用者向けWEBサーバ203は、携帯端末107aにオーダー作成画面を表示するためのデータを送信する(404)。
【0040】
続いて、利用者は、携帯端末107aに表示されたメニューより希望するメニューを選択して、注文するメニューの情報及び端末固有IDを含む事前オーダー情報の登録要求を利用者向けWEBサーバ203に送信する(405)。携帯端末107aから事前オーダー情報を受信した利用者向けWEBサーバ203は、この事前オーダー情報をアプリケーションサーバ201に送信する(406)。アプリケーションサーバ201は、事前オーダー情報に含まれる端末固有IDによって利用者を特定し、特定した利用者に関する店舗予約情報に利用者が注文したメニューの情報を追加する。そして、メニューの登録が完了すると、アプリケーションサーバ201は、事前オーダー情報の登録結果を利用者向けWEBサーバ203に通知する(407)。利用者向けWEBサーバ203は、登録結果の受信後にこの登録結果を携帯端末107aに送信する(408)。
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【0041】
次に、利用者と共に予約した店舗を利用する同行者の登録手順について説明する。同行者の登録手続きでは、まず、同行者の端末固有IDが情報管理DB上に存在するか否かを検索するために、利用者が携帯端末からユーザー検索要求を利用者向けWEBサーバ203に送信する(409)。利用者向けWEBサーバ203は、受信したユーザー検索要求をアプリケーションサーバ201に送信する(410)。アプリケーションサーバ201は、ユーザー検索要求に応じて、同行者に関連付けられた端末固有IDが情報管理DB上に存在するか否かを検索し、その検索結果をユーザー検索結果として利用者向けWEBサーバ203に返信する(411)。利用者向けWEBサーバ203は、受信したユーザー検索結果に基づき検索結果一覧を利用者の携帯端末107aに送信する(412)。
【0042】
検索結果一覧を受け取った利用者は、一覧の中に同行者がいればその者を同行者として選択し、携帯端末107aを操作してその者を同行者とする同行ユーザー登録要求を利用者向けWEBサーバ203に送信する。一方、検索結果一覧の中に同行者が存在しない場合、同行者の端末固有IDを同行者の特定情報として同行ユーザー登録要求を行う(413)。利用者向けWEBサーバ203は、受信した同行ユーザー登録要求をアプリケーションサーバ201に送信する(414)。アプリケーションサーバ201は、同行ユーザー登録要求に含まれる同行者の情報を店舗予約情報に追加して情報管理DB202に格納する。そして、情報管理DBへの情報の登録が完了すると、アプリケーションサーバ201は、登録結果を利用者向けWEBサーバ203に通知する(415)。また、利用者向けWEBサーバ203は、登録結果を携帯端末107aに通知する(416)。
【0043】
続いて、決済方法の事前登録の手順について説明する。決済方法の事前登録では、携帯端末107a上に示された選択肢の中から店舗において使用する決済方法を選択し、選択した決済方法の登録要求を端末固有IDとともに携帯端末107aから利用者向けWEBサーバ203に送信する(417)。利用者向けWEBサーバ203は、受信した決済方法の登録要求をアプリケーションサーバ201に送信する(418)。そして、アプリケーションサーバ201は、端末固有IDを参照することで利用者を特定し、利用者に関する店舗予約情報に決済方法の情報を追加して情報管理DB202に格納する。この登録が完了すると、アプリケーションサーバ201は、登録結果を利用者向けWEBサーバ203に送信する(419)。そして、利用者向けWEBサーバ203は、受信した登録結果を利用者の携帯端末107aに送信する。なお、選択可能な決済方法としては、店頭での現金払い、クレジットカードでの支払い、端末固有IDと関連付けられた電子マネーを用いた支払い等がある。
【0044】
図5に示すシーケンス図は、利用者の来店からサービス提供開始前までの動作を示す者である。図5に示すように、利用者は店舗に入店したことを通知するために、店舗内に設置された読み取り機106に携帯電話をかざし、店舗クライアント105aに来店認証要求を送信する(501)。この来店認証要求では、利用者の携帯端末107aの端末固有IDを用いた個人認証が行われる。実際の認証処理はアプリケーションサーバ201で行われる。そのため、店舗クライアント105aは、店舗向けWEBサーバ204に端末固有IDを含む認証要求を行う(502)。そして、店舗向けWEBサーバ204は、認証要求をアプリケーションサーバ201に送信する(503)。アプリケーションサーバ201では、受信した端末固有IDがその店舗に予約を行った際に用いられた者であるかを判定し、端末固有IDを含む店舗予約情報が認証要求を行った店舗に関する者であれば、その端末固有IDの所有者が正当な者であるとしてその結果を店舗向けWEBサーバ204に返信する(504)。また、この認証結果の応答と同時に、アプリケーションサーバ201は、送信された端末固有IDを含む店舗予約情報に含まれる座席情報を店舗向けWEBサーバ204に送信する。店舗向けWEBサーバ204は、受信した認証結果と座席情報とを店舗クライアント105aに送信する(505)。そして店舗では、店舗クライアント105aに表示された座席情報に基づき従業員が利用者を予約席に案内する。
【0045】
また、アプリケーションサーバ201では、来店認証によって利用者の来店を認識し、利用者の端末固有IDを含む店舗予約情報の予約オーダー情報を履行する(506)。一方、店舗側では、店舗クライアントを操作して、来店認証を行った利用者に関する店舗予約情報に含まれる事前オーダーの情報の確認要求を店舗向けWEBサーバ204に送信する(507)。店舗向けWEBサーバ204では、事前オーダー情報の確認要求に応じて事前オーダーのリストの要求をアプリケーションサーバ201に送信する(508)。アプリケーションサーバ201では、要求に応じて登録された事前オーダーのリストを要求結果として店舗向けWEBサーバ204に送信する(509)。店舗向けWEBサーバ204は、受信した事前オーダーリストを店舗クライアント105a~105cに送信し、店舗クライアント105a~105cは事前オーダーの情報を表示する(510)。これによって、店舗内ではサービスの提供が開始される(511)。」
「【0050】
サービス提供動作は、店舗の従業員が店舗クライアントを操作して行う。まず、店舗クライアント105a~105cのいずれかから現在のオーダー状況を確認するオーダー確認要求を店舗向けWEBサーバ204に送信する(610)。店舗向けWEBサーバ204は、オーダー確認要求を受けてオーダーリスト要求をアプリケーションサーバ201に送信する(611)。アプリケーションサーバ201は、オーダーリスト要求に応答してオーダー確認要求を送信した店舗における全オーダーリストを要求結果として店舗向けWEBサーバ204に送信する(612)。そして、店舗向けWEBサーバ204は、全オーダーリストを受信後、その情報を店舗クライアント105a~105cに送信する。全オーダーリストを受信した店舗クライアント105a~105cは全オーダーリストを表示する(613)。そして、オーダーリストに従って、従業員は調理を行う(614)。そして、従業員により利用者にサービスが提供される(615)。料理の提供などのサービス提供の完了後、従業員は店舗クライアント105a~105cのいずれかを操作し、オーダーの履行の完了を通知する提供完了登録要求を店舗向けWEBサーバ204に対して行う(616)。提供完了登録要求を受けた店舗向けWEBサーバ204は、アプリケーションサーバ201に対してオーダー完了要求を行う(617)。オーダー完了要求を受けたアプリケーションサーバ201は、該当店舗のオーダーリストから完了したオーダーを削除し、オーダー順序の再構築を行う(618)。そして、更新された全オーダーリストを要求結果として店舗向けWEBサーバ204に送信する(619)。その後、店舗向けWEBサーバ204は、更新された全オーダーリストを店舗クライアント105a~105cに送信する。更新された全オーダーリストを受けた店舗クライアント105a~105cには、更新された全オーダーリストの情報が表示される(620)。」

8 引用文献Bについて

当審拒絶理由で引用した引用文献Bには、次の記載がある。

「【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、端末装置、情報処理方法、情報処理プログラムに関する。」
「【0006】
本発明は、店舗での待ち時間を低減して店舗に対するサービス又は商品の提供の注文を行うことができる情報処理装置を提供することを課題とする。」
「【0017】
本実施形態では、サービスの提供としては、例えば、注文からサービスの提供まである程度の準備時間を要するサービスである飲食物の店舗内での提供、持ち帰り販売等を含む。商品の提供の例としては、例えば、注文から商品の引き渡しまである程度の準備時間を要する商品、例えば、包装、商品構成に時間のかかる商品、生花、フラワアレンジメントの提供、パッケージの包装が一般的なギフト品の販売、土産品の販売などを含む。本実施形態のサービスの提供や商品の提供は、ここに記載したものに限定されるものではない。」
「【0082】
S110では、注文処理部206は、中継サーバ100から、待ち時間、注文変更の可否、注文取消の可否の通知を受信したか否かを判定する。待ち時間は、利用者が店舗に到着してから注文をしたサービス又は商品の提供を受けるまでの時間である。注文変更は、既に行った注文の注文内容を変更することである。注文取消は、既に行った注文を取り消すことである。ユーザ端末200から中継サーバ100に対して新規注文が送信されると、中継サーバ100から、当該新規注文についての店舗到着後の待ち時間、注文変更の可否、注文取消の可否等の通知が送信される。また、店舗における事情(トラブル)などにより、待ち時間等が変更される場合がある。待ち時間等が変更された場合にも、中継サーバ100から待ち時間等の通知がユーザ端末200に送信される。
【0083】
注文変更、注文取消の可否は、それぞれ、注文変更、注文取消ができる期間の期限の時刻として通知される。注文変更、注文取消ができるのは、原則として、注文のサービス又は商品の提供の準備を開始する時刻までである。したがって、注文変更、注文取消ができる期間の期限の時刻は、サービス又は商品の提供の準備開始時刻、もしくは、当該時刻より所定時間前の時刻として設定される。」
「【0082】
S110では、注文処理部206は、中継サーバ100から、待ち時間、注文変更の可否、注文取消の可否の通知を受信したか否かを判定する。待ち時間は、利用者が店舗に到着してから注文をしたサービス又は商品の提供を受けるまでの時間である。注文変更は、既に行った注文の注文内容を変更することである。注文取消は、既に行った注文を取り消すことである。ユーザ端末200から中継サーバ100に対して新規注文が送信されると、中継サーバ100から、当該新規注文についての店舗到着後の待ち時間、注文変更の可否、注文取消の可否等の通知が送信される。また、店舗における事情(トラブル)などにより、待ち時間等が変更される場合がある。待ち時間等が変更された場合にも、中継サーバ100から待ち時間等の通知がユーザ端末200に送信される。」
「【0086】
S112では、注文処理部206は、格納部208から、格納されている待ち時間、変更、取消可否の通知を抽出し、表示部202に表示する。また、ユーザ端末200は、利用者に対する選択肢として、注文確定、注文変更、注文取消を表示する。利用者は、表示部202に表示された待ち時間、注文変更の可否、注文取消の可否を確認し、注文確定、注文変更、注文取消を選択することができる。注文確定を選択することは、表示される待ち時間を受け入れたことを意味する。現在時刻が、注文変更、注文取消をできる期間の期限の時刻を過ぎている場合、注文処理部206は、選択肢として、注文変更、注文取消を表示しない。つまり、現在時刻が、注文変更、注文取消をできる期間の期限の時刻を過ぎている場合、利用者は、注文変更、注文取消をすることができない。また、注文確定が既に選択されている場合、注文処理部206は、選択肢として、注文確定を表示しない。注文処理部206は、注文変更が選択された場合、表示部202に注文画面を表示し、利用者に新たに注文するサービス又は商品(変更後のサービス又は商品)を選択させる。」
「【0184】
本実施形態のシステムによれば、ユーザ端末200の利用者は、サービス又は商品の提供の注文をする際に店舗に到着時刻(予約時刻)を通知することなく、
ユーザ端末200を携帯して列車に乗車し、店舗を訪問することで、サービス又は商品の提供を適切な状態で受けることができる。本実施形態のシステムでは、サービス又は商品の提供を行う店舗では、注文を行った利用者の正確な店舗への到着時刻を把握することができる。ユーザ端末200の利用者は、店舗に到着すると、事前に通知された待ち時間を待つだけで、サービス又は商品の提供を受けることができる。例えば、利用者が注文した飲食店でサービス又は商品の提供を受ける場合に、出来たての状態で注文した飲食物が提供される。」

第6 対比・判断

1 本願発明1について

(1)引用発明1との対比

本願発明1と、引用発明1とを対比する。

ア 引用発明1は、「入力装置を用いて予算額を少なくとも入力」し、「注文のあったサービスの金額をもとに集計して集計した額と予算額とを照合」するから、入力された「予算額」が照合のために設定されることは明らかである。

そうすると、引用発明1は、予算額を設定する処理部を備えているといえ、引用発明1の「予算額」、「入力」は、本願発明1の「上限金額」、「設定操作」にそれぞれ相当するから、引用発明1の「入力装置を用いて予算額を少なくとも入力」し、入力された予算額を設定する処理部は、本願発明1の「上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部」に相当する。

イ 引用発明1の「メニュー表示手段が残高内の金額で注文できるサービスのメニューを表示する」について、引用発明1の「残高内の金額」は「予算額」を超えない範囲を表すものであるから、本願発明1の「上限金額を超えない範囲」に相当し、引用発明1の「残高内の金額で注文できるサービスのメニュー」は、本願発明1の「上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目」に相当する。

ここで引用発明1の「メニュー表示手段」には、「注文できるサービスのメニュー」が選択候補として表示されることが明らかであるから、引用発明1の「残高内の金額」で「注文できるサービスのメニュー」を表示する「メニュー表示手段」は、本願発明1の「前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部」に相当する。

ウ 引用発明1の、残額が余ったときに、メニュー表示手段に注文できるサービスのメニューを表示させ、当該表示されたサービスの注文を受け付ける入力装置と、本願発明1の「前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付ける受付処理部」とは、「前記上限金額を超えない範囲で、メニュー品目の選択操作を受け付ける受付処理部」である点で共通する。

エ 引用発明1の「予算管理システム」は、予算額と「注文があったサービス」を管理するから、引用発明1の「予算管理システム」は、後述する相違点を除いて、本願発明1の「注文管理装置」に相当する。

オ 上記ア~エから、本願発明1と引用発明1との一致点及び相違点は、次のとおりである。

[一致点]

「上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で、メニュー品目の選択操作を受け付ける受付処理部と、
を備える注文管理装置。」

[相違点1]

受付処理部で受け付けるメニュー品目が、本願発明1は「すでに注文されているメニュー品目」であるのに対し、引用発明1の「サービスのメニュー」は注文済みではなく、メニュー品目の選択操作が、本願発明1では「前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目を別のメニュー品目に変更するための変更操作」であるのに対し、引用発明1ではそうではない点。

[相違点2]

本願発明1は「前記受付処理部は、前記上限金額に基づく残金に、変更する選択済みメニュー品目の価格を加算することで前記残金を更新し、更新後の前記残金の範囲内で注文可能なメニュー品目の注文を受け付けることによって、前記変更操作を受け付ける」のに対して、引用発明1は、対応する特定がされていない点。

(2)相違点についての当審判断

事案に鑑み、上記相違点1、2についてまとめて判断する。

「すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目を別のメニュー品目に変更するための変更操作を受け付け」た際に、「受付処理部」が、「前記上限金額に基づく残金に、変更する選択済みメニュー品目の価格を加算することで前記残金を更新し、更新後の前記残金の範囲内で注文可能なメニュー品目の注文を受け付けること」は、引用文献2~7及びBには記載されておらず、また、本願の出願前に周知の技術であったともいえないので、当業者であっても、本願発明1は、引用発明1並びに引用文献2~7及びBに記載された事項から容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

なお、引用文献Bに、「注文変更は、既に行った注文の注文内容を変更することである。」(【0082】)と記載されているように、「すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目を別のメニュー品目に変更する」ことは記載されているが、その際に、「前記上限金額に基づく残金に、変更する選択済みメニュー品目の価格を加算することで前記残金を更新し、更新後の前記残金の範囲内で注文可能なメニュー品目の注文を受け付けること」は記載されていないから、上記のとおり、当業者であっても、本願発明1は、引用発明1並びに引用文献2~7及びBに記載された事項から容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

2 本願発明2について

(1)引用発明1との対比

本願発明2と、引用発明1とを対比する。

ア 上記1(1)アで検討したように、引用発明1の「入力装置を用いて予算額を少なくとも入力」し、入力された予算額を設定する処理部は、本願発明2の「上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部」に相当する。

イ 上記1(1)イで検討したように、引用発明1の「残高内の金額」で「注文できるサービスのメニュー」を表示する「メニュー表示手段」は、本願発明2の「前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部」に相当する。

ウ 上記1(1)ウで検討したように、引用発明1の、残額が余ったときに、メニュー表示手段に注文できるサービスのメニューを表示させ、当該表示されたサービスの注文を受け付ける入力装置と、本願発明2の「前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付ける受付処理部」とは、「前記上限金額を超えない範囲で、メニュー品目の選択操作を受け付ける受付処理部」である点で共通する。

エ 上記1(1)エで検討したように、引用発明1の「予算管理システム」は、後述する相違点を除いて、本願発明2の「注文管理装置」に相当する。

オ 上記ア~エから、本願発明2と引用発明1との一致点及び相違点は、次のとおりである。

[一致点]

「上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で、メニュー品目の選択操作を受け付ける受付処理部と、
を備える注文管理装置。」

[相違点3]

受付処理部で受け付けるメニュー品目が、本願発明2は「すでに注文されているメニュー品目」であるのに対し、引用発明1の「サービスのメニュー」は注文済みではなく、メニュー品目の選択操作が、本願発明2では「前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作」であるのに対し、引用発明1ではそうではない点。

[相違点4]

本願発明2は「一又は複数の前記選択済みメニュー品目を、予め定められたスケジュールに従って順次に発注する発注処理部を更に備え、前記受付処理部は、前記発注処理部によりすでに発注済みの前記選択済みメニュー品目の変更操作を禁止する」のに対して、引用発明1は、対応する特定がされていない点。

(2)相違点についての当審判断

事案に鑑み、上記相違点3、4についてまとめて判断する。

「すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付け」た際に、「発注処理部」が「一又は複数の前記選択済みメニュー品目を、予め定められたスケジュールに従って順次に発注」し、「受付処理部」が、「前記発注処理部によりすでに発注済みの前記選択済みメニュー品目の変更操作を禁止する」ことは、引用文献2~7及びBには記載されておらず、また、本願の出願前に周知の技術であったともいえないので、当業者であっても、本願発明2は、引用発明1並びに引用文献2~7及びBに記載された事項から容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

なお、引用文献Bに、「注文変更は、既に行った注文の注文内容を変更することである。」(【0082】)と記載されているように、「すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目を別のメニュー品目に変更する」こと、及び、引用文献3に「電子メニュー式セルフオーダー装置は、メモリに目録が記憶されている場合には、入室時刻からの経過時間が目録に記録されている発注時間になると、その発注時間に対応付けされた品目・注文個数と、客室番号とを含む所定形式の発注電文を作成する。そしてこの発注電文を、POSシステムの適宜な装置に送信する。」(【0025】)と記載されているように、「一又は複数の前記選択済みメニュー品目を、予め定められたスケジュールに従って順次に発注する」ことは、それぞれ公知の技術であるが、「前記受付処理部」が、「前記発注処理部によりすでに発注済みの前記選択済みメニュー品目の変更操作を禁止する」ことは記載されていないから、上記のとおり、当業者であっても、本願発明2は、引用発明1並びに引用文献2~7及びBに記載された事項から容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

3 本願発明3について

(1)引用発明1との対比

本願発明3と、引用発明1とを対比する。

ア 上記1(1)アで検討したように、引用発明1の「入力装置を用いて予算額を少なくとも入力」し、入力された予算額を設定する処理部は、本願発明3の「上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部」に相当する。

イ 上記1(1)イで検討したように、引用発明1の「残高内の金額」で「注文できるサービスのメニュー」を表示する「メニュー表示手段」は、本願発明3の「前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部」に相当する。

ウ 上記1(1)ウで検討したように、引用発明1の、残額が余ったときに、メニュー表示手段に注文できるサービスのメニューを表示させ、当該表示されたサービスの注文を受け付ける入力装置と、本願発明3の「前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付ける受付処理部」とは、「前記上限金額を超えない範囲で、メニュー品目の選択操作を受け付ける受付処理部」である点で共通する。

エ 上記1(1)エで検討したように、引用発明1の「予算管理システム」は、後述する相違点を除いて、本願発明3の「注文管理装置」に相当する。

オ 上記ア~エから、本願発明3と引用発明1との一致点及び相違点は、次のとおりである。

[一致点]

「上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で、メニュー品目の選択操作を受け付ける受付処理部と、
を備える注文管理装置。」

[相違点5]

受付処理部で受け付けるメニュー品目が、本願発明3は「すでに注文されているメニュー品目」であるのに対し、引用発明1の「サービスのメニュー」は注文済みではなく、メニュー品目の選択操作が、本願発明3では「前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作」であるのに対し、引用発明1ではそうではない点。

[相違点6]

本願発明3は「前記表示処理部は、前記上限金額の範囲内で自動的に選択された複数のメニュー品目を含むメニュー品目セットを前記選択候補として表示させることが可能である」のに対して、引用発明1は、対応する特定がされていない点。

(2)相違点についての当審判断

事案に鑑み、上記相違点5、6についてまとめて判断する。

「すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付け」た際に、「表示処理部」が「前記上限金額の範囲内で自動的に選択された複数のメニュー品目を含むメニュー品目セットを前記選択候補として表示させることが可能である」ことは、引用文献2~7及びBには記載されておらず、また、本願の出願前に周知の技術であったともいえないので、当業者であっても、本願発明3は、引用発明1並びに引用文献2~7及びBに記載された事項から容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

4 本願発明4について

本願発明4は、本願発明3を更に減縮した発明であり、上記相違点5及び6に係る構成を備えているから、当業者であっても、引用発明1並びに引用文献2~7及びBに記載された事項から容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

5 本願発明5について

(1)引用発明1との対比

本願発明5と、引用発明1とを対比する。

ア 上記1(1)アで検討したように、引用発明1の「入力装置を用いて予算額を少なくとも入力」し、入力された予算額を設定する処理部は、本願発明5の「上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部」に相当する。

イ 上記1(1)イで検討したように、引用発明1の「残高内の金額」で「注文できるサービスのメニュー」を表示する「メニュー表示手段」は、本願発明5の「前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部」に相当する。

ウ 上記1(1)ウで検討したように、引用発明1の、残額が余ったときに、メニュー表示手段に注文できるサービスのメニューを表示させ、当該表示されたサービスの注文を受け付ける入力装置と、本願発明5の「前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付ける受付処理部」とは、「前記上限金額を超えない範囲で、メニュー品目の選択操作を受け付ける受付処理部」である点で共通する。

エ 上記1(1)エで検討したように、引用発明1の「予算管理システム」は、後述する相違点を除いて、本願発明5の「注文管理装置」に相当する。

オ 上記ア~エから、本願発明5と引用発明1との一致点及び相違点は、次のとおりである。

[一致点]

「上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で、メニュー品目の選択操作を受け付ける受付処理部と、
を備える注文管理装置。」

[相違点7]

受付処理部で受け付けるメニュー品目が、本願発明5は「すでに注文されているメニュー品目」であるのに対し、引用発明1の「サービスのメニュー」は注文済みではなく、メニュー品目の選択操作が、本願発明5では「前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作」であるのに対し、引用発明1ではそうではない点。

[相違点8]

本願発明5は「前記選択済みメニュー品目の金額及び前記上限金額に基づいて算出される残り金額とメニュー品目の金額とが予め定められた関係を満たす場合に、前記残り金額との差額分だけメニュー品目の金額を値引きする値引処理部を更に備え、前記表示処理部は、前記値引処理部により値引きされたメニュー品目を前記選択候補として表示可能である」のに対して、引用発明1は、対応する特定がされていない点。

(2)相違点についての当審判断

事案に鑑み、上記相違点7、8についてまとめて判断する。

「すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付け」た際に、「前記選択済みメニュー品目の金額及び前記上限金額に基づいて算出される残り金額とメニュー品目の金額とが予め定められた関係を満たす場合に、前記残り金額との差額分だけメニュー品目の金額を値引きする」「値引処理部」を備え、「表示処理」が「前記値引処理部により値引きされたメニュー品目を前記選択候補として表示可能である」ことは、引用文献2~7及びBには記載されておらず、また、本願の出願前に周知の技術であったともいえないので、当業者であっても、本願発明5は、引用発明1並びに引用文献2~7及びBに記載された事項から容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

6 本願発明6について

(1)引用発明1との対比

本願発明6と、引用発明1とを対比する。

ア 上記1(1)アで検討したように、引用発明1の「入力装置を用いて予算額を少なくとも入力」し、入力された予算額を設定する処理部は、本願発明6の「上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部」に相当する。

イ 上記1(1)イで検討したように、引用発明1の「残高内の金額」で「注文できるサービスのメニュー」を表示する「メニュー表示手段」は、本願発明6の「前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部」に相当する。

ウ 上記1(1)ウで検討したように、引用発明1の、残額が余ったときに、メニュー表示手段に注文できるサービスのメニューを表示させ、当該表示されたサービスの注文を受け付ける入力装置と、本願発明6の「前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付ける受付処理部」とは、「前記上限金額を超えない範囲で、メニュー品目の選択操作を受け付ける受付処理部」である点で共通する。

エ 上記1(1)エで検討したように、引用発明1の「予算管理システム」は、後述する相違点を除いて、本願発明6の「注文管理装置」に相当する。

オ 上記ア~エから、本願発明6と引用発明1との一致点及び相違点は、次のとおりである。

[一致点]

「上限金額の設定操作に応じて前記上限金額を設定する設定処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で注文可能なメニュー品目を選択候補として表示させる表示処理部と、
前記上限金額を超えない範囲で、メニュー品目の選択操作を受け付ける受付処理部と、
を備える注文管理装置。」

[相違点9]

受付処理部で受け付けるメニュー品目が、本願発明6は「すでに注文されているメニュー品目」であるのに対し、引用発明1の「サービスのメニュー」は注文済みではなく、メニュー品目の選択操作が、本願発明6では「すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作」であるのに対し、引用発明1ではそうではない点。

[相違点10]

本願発明6は「前記選択済みメニュー品目の中からユーザ操作に応じて選択される1つの前記選択済みメニュー品目に、前記選択済みメニュー品目の金額及び前記上限金額に基づいて算出される残り金額を対応付けて、注文情報として記憶部に記憶させる記憶処理部」を備えているのに対して、引用発明1は、対応する特定がされていない点。

(2)相違点についての当審判断

事案に鑑み、「記憶処理部」に係る上記相違点10について先に判断する。

「前記選択済みメニュー品目の中からユーザ操作に応じて選択される1つの前記選択済みメニュー品目に、前記選択済みメニュー品目の金額及び前記上限金額に基づいて算出される残り金額を対応付けて、注文情報として記憶部に記憶させる記憶処理部」を備えることは、引用文献2~7及びBには記載されておらず、また、本願の出願前に周知の技術であったともいえないので、当業者であっても、本願発明6は、引用発明1並びに引用文献2~7及びBに記載された事項から容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

7 本願発明7及び8について

本願発明7及び8は、それぞれ、本願発明1に対応する「注文管理方法」及び「注文管理プログラム」の発明であり、それぞれ、相違点1及び2に係る本願発明1の構成に対応する、「前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目を別のメニュー品目に変更するための変更操作を受け付けるステップ」と、「前記上限金額に基づく残金に、変更する選択済みメニュー品目の価格を加算することで前記残金を更新し、更新後の前記残金の範囲内で注文可能なメニュー品目の注文を受け付けることによって、前記変更操作を受け付ける」ことを備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明1並びに引用文献2~7及びBに記載された事項から容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

第7 原査定についての判断

令和4年11月29日にされた手続補正により、補正後の請求項1は、「前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目を別のメニュー品目に変更するための変更操作を受け付ける受付処理部」という技術的事項、及び、「前記受付処理部は、前記上限金額に基づく残金に、変更する選択済みメニュー品目の価格を加算することで前記残金を更新し、更新後の前記残金の範囲内で注文可能なメニュー品目の注文を受け付けることによって、前記変更操作を受け付ける」という技術的事項を備えるものとなり、補正後の請求項2~6は、「前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付ける受付処理部」という技術的事項を備え、更に「一又は複数の前記選択済みメニュー品目を、予め定められたスケジュールに従って順次に発注する発注処理部を更に備え、前記受付処理部は、前記発注処理部によりすでに発注済みの前記選択済みメニュー品目の変更操作を禁止する」こと(補正後の請求項2)、「前記表示処理部は、前記上限金額の範囲内で自動的に選択された複数のメニュー品目を含むメニュー品目セットを前記選択候補として表示させることが可能である」こと(補正後の請求項3、4)、「前記選択済みメニュー品目の金額及び前記上限金額に基づいて算出される残り金額とメニュー品目の金額とが予め定められた関係を満たす場合に、前記残り金額との差額分だけメニュー品目の金額を値引きする値引処理部を更に備え、前記表示処理部は、前記値引処理部により値引きされたメニュー品目を前記選択候補として表示可能である」こと(補正後の請求項5)、「前記選択済みメニュー品目の中からユーザ操作に応じて選択される1つの前記選択済みメニュー品目に、前記選択済みメニュー品目の金額及び前記上限金額に基づいて算出される残り金額を対応付けて、注文情報として記憶部に記憶させる記憶処理部を更に備える」こと(補正後の請求項6)という技術的事項を備えるものとなり、また、請求項7及び8は、「前記上限金額を超えない範囲で、すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目を別のメニュー品目に変更するための変更操作を受け付けるステップ」という技術的事項、及び、「前記上限金額に基づく残金に、変更する選択済みメニュー品目の価格を加算することで前記残金を更新し、更新後の前記残金の範囲内で注文可能なメニュー品目の注文を受け付けることによって、前記変更操作を受け付ける」という技術的事項を備えるものとなった。

当該技術的事項は、引用文献1には記載されていないから、本願発明1~8は、引用文献1に記載された発明であるとはいえない。(新規性)

加えて、当該技術的事項は、引用文献2~7には記載されておらず、本願の出願日前における周知技術でもないので、本願発明1~8は、当業者であっても、原査定における引用文献1~7に基づいて容易に発明をすることができたものではない。(進歩性)

したがって、原査定を維持することはできない。

第8 当審拒絶理由について

1(進歩性)特許法第29条第2項について

上記第6のとおり、本願発明1~8は、当業者であっても、当審拒絶理由における引用文献A~Dに基づいて容易に発明をすることができたものではないから、この拒絶の理由は解消した。

2(明確性)特許法第36条第6項第2号について

(1)補正前の請求項1、21~23の「少なくともすでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目の変更操作を受け付ける」の記載が明確でないとの拒絶の理由は、令和4年11月29日にされた手続補正により、補正前の請求項21に対応する請求項を削除し、補正前の請求項1、22、23に対応する補正後の請求項1、7、8の記載を「すでに注文されているメニュー品目である選択済みメニュー品目を別のメニュー品目に変更するための変更操作を受け付ける」と補正した結果解消した。

(2)補正前の請求項2~4の「変更操作又はキャンセル操作」の記載が明確でないとの拒絶の理由は、令和4年11月29日にされた手続補正により、補正前の請求項2、3に対応する請求項を削除し、補正前の請求項4に対応する補正後の請求項2の記載を「前記受付処理部は、前記発注処理部によりすでに発注済みの前記選択済みメニュー品目の変更操作を禁止する」と補正した結果解消した。

(3)補正前の請求項3、5、6、10~12、17の「前記メニュー品目」の記載が明確でないとの拒絶の理由は、令和4年11月29日にされた手続補正により、補正前の請求項3、5、6、10、12、17に対応する請求項を削除し、補正前の請求項11に対応する補正後の請求項5の記載を「前記選択済みメニュー品目の金額及び前記上限金額に基づいて算出される残り金額とメニュー品目の金額とが予め定められた関係を満たす場合に、前記残り金額との差額分だけメニュー品目の金額を値引きする値引処理部を更に備え、前記表示処理部は、前記値引処理部により値引きされたメニュー品目を前記選択候補として表示可能である」と補正した結果解消した。

第9 むすび

以上のとおり、原査定及び当審拒絶理由によっては、本願を拒絶することはできない。

また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-018154

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