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特許拒絶査定不服審判

2021-017412

鉄道車両による風景作品の作成

審判番号
2021-017412
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2017-116320外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年11月15日
審決日
2023年01月17日
公報発行日
2023年04月28日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (G06Q)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2017-116320「鉄道車両による風景作品の作成」拒絶査定不服審判事件〔平成30年11月29日出願公開、特開2018-190364〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 15項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、平成29年5月1日に出願された特願2017-116320号であり、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。

令和 3年 3月 5日付け:拒絶理由通知
令和 3年 5月13日 :意見書、手続補正書の提出
令和 3年 8月 6日付け:拒絶査定
令和 3年11月15日 :審判請求、手続補正書の提出
令和 4年 6月16日付け:拒絶理由通知
令和 4年 8月19日 :意見書の提出

第2 本願発明

令和3年11月15日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)によって補正された特許請求の範囲の請求項1、2(以下、それぞれ「本願発明1」、「本願発明2」という。)は、以下のとおりである。

「【請求項1】
鉄道事業の収益の大幅な増加を図るため、映像による鉄道旅行が出来る様にする。その為に、先ず、鉄道車両に、ビデオカメラを設置して、各駅間の色色な風景を撮影し、それらの映像を、そのまま、データベースに蓄積すること。
【請求項2】
上記の請求項1で作成したデータベースから、各駅間の映像を、標準的に編集した作品を制作し、それらを、有料で、提供すること。又、必要なら、各駅間の映像に、その地方の紹介や、各種の観光情報等や、必要なら、BGM等も、色色と取り入れた魅力的な鉄道風景作品を制作し、それらを、有料、又は、無料で、提供すること。一方、これらのデータベースを、個人、又は、団体、あるいは、企業等に、全部、あるいは、必要な部分を、有料で提供すること。」

第3 拒絶の理由

令和4年6月16日付けで当審が通知した拒絶理由は、概略次のとおりのものである。

本願発明1,2は、本願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献2~4に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献1:特開2002-152704号公報
引用文献2:PC SUPPLEMENT、Oh!PC、ソフトバンク株式会社、日本、1999.04.01発行、第17巻 第12号、p.283-290
引用文献3:トラベル リアルな映像で旅行気分、週刊 イージー・ピーシー、株式会社デアゴスティーニ・ジャパン、日本、1998.06.09発行、第2巻 第12号、p.29-30
引用文献4:ひとつのテーマを撮り続けて10年、総走行距離40万kmの映像遺産、ビデオサロン4月号、株式会社玄光社、日本、1997.04.01発行、第33巻第4号 通巻201号、p.104-107

第4 引用文献の記載及び引用発明

1 引用文献1の記載

引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審で付した。以下同じ。)。

「【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工衛星、航空機、飛行船、気球、船舶、潜水艇、鉄道列車、自動車、自転車など様々な移動体から画像を取得して提供する画像サービスシステムに関する。
【0002】
続きを表示(全31行)
【従来の技術】過去に航空機、船舶、鉄道列車、自動車などで自ら旅行したことがある場所が、今どのようになっているか想像することがある。また、まだ行ったことがない場所でも、マスメディアや人伝えに聞いた話などから、航空機、船舶、鉄道列車、自動車からの風景を想像することもある。このような想像により風景を見たいという欲求が更に高まることもあるが、現実問題として現地に出向くことが困難なことも多い。特に、成層圏外から見た地球や、深海などのようなシーンは、将来的にも肉眼で見ることは一般人ではあり得ないといえる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの風景などを撮影した写真や絵はがきのような静止画は、数多く存在するが、それらは過去の一瞬をとらえたものであり、現在どんな風景であるかを静止画或いは動画で見ることが出来れば、空間の隔たりを取り払って仮想の旅行体験ができるという利点がある。
【0004】また、例えばテレビなど一方向の情報伝達媒体において、鉄道車両の車窓の風景を放映することはしばしば行われている。しかしながら、その風景は上述したように過去の風景であって現在のものではないし、同じ路線でも異なる場所の風景をみたいと思う場合もある。そのような視聴者の要求に対しては、ビデオカメラで撮影した画像をテレビなどで放映することでは十分い対応できていないといえる。
【0005】更には、お天気カメラなどのように、テレビのリレー生中継によって、現在の各地の状況を動画で見ることも出来るが、場所が特定されていること、停止状態の固定点カメラであること、視聴者が任意に選択できないこと、リレー生中継の番組の時間帯に限定されることなどから、これも視聴者の要求を満足させるには不十分と言わざるを得ない。
【0006】一方、移動体がアクシデントに遭遇することもまれにあるが、かかる場合、それを画像として取得することができれば、貴重な資料や、アクシデントの解明として役立つことが考えられる。ところが、かかる画像のデータをずっと蓄積し続けるとすると、メモリ容量をいくら大きくしても足らず、現実的に実現は不可能といえる。
【0007】したがって、本発明の目的は、ユーザーが任意の時間に任意の場所を移動中の移動体から得られた画像を、自分の時間の許す限り鑑賞することが出来る画像サービスシステム、及びメモリ容量が限られていても必要な画像を記録できる画像記録システムを提供することにある。
【0008】~【0022】(略)
【0023】
〔発明の詳細な説明〕以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる画像サービスシステムを示す概略図である。
【0024】図1において、一般ユーザーA、Bの自宅に配置された端末であるパソコン11,12と、サーバー21と、気象予測システムのコンピュータ41と、鉄道車両31の前部に搭載された電子カメラ31a、飛行機32の底部に搭載された電子カメラ32a、バス33の前部に搭載された電子カメラ33a、船舶34の前部に搭載された電子カメラ34aは、ネットワークであるインターネットNを介して互いに接続されている。尚、鉄道車両31,飛行機32,バス33,船舶34は、いずれも固有の識別番号(例えばRailroad376,Airline185等)を有する移動体であり、それぞれ位置認識手段としてGPS(不図示)などの装置を搭載し、それにより検出した自己の位置を、自己の識別番号(及び通称)と共に、サーバー21に随時送信するようになっている。
【0025】次に、本画像サービスシステムについて説明する。図2,3は、パソコン11,12のディスプレイに表示される表示例を示した図である。ここで、ユーザーが、パソコン11,12から、サーバー21の画像サービスサイトにアクセスしたとすると、パソコン11,12には所定のデータがダウンロードされ、そのディスプレイにまず図2に示すような表示がなされることとなる。
【0026】図2に示す画面において、右下には本日の日付と現在の時刻が表示されている。ユーザーは、ここで「景色を見たい地名」を欄C1に、「移動体の種類」を欄C2に、或いは「移動体の識別番号」を欄C3に入力できる。図2の例では、景色を見たい地名として「○○市」と入力し、移動体の種類として「全て」を入力している。尚、入力後に、入力事項を変更したい場合は、キャンセルボタンB2をクリックすれば良い。
【0027】一方、入力事項が問題なければ、ユーザーが、実行ボタンB1をクリックすることで、入力された情報が、ネットワークNを介してサーバー21へと送信される。サーバー21では、各地域を移動中の各移動体より、その現在位置(例えば緯度・経度)をデータとして随時把握しているので、そのデータに基づいて○○市付近を移動中の移動体を検索する。検索されたデータは、サーバー21からパソコン11,12に送信され、そのディスプレイに表示される(図3)。
【0028】ユーザーは、図3に示す表示例で、景色を見たい移動体(ここでは、はやぶさ3号)にチェックマークを付して、実行ボタンB1をクリックすると、その情報がサーバー21に伝達され、サーバー21は、対応する移動体(はやぶさ3号)の電子カメラから画像データを取得して、パソコン11,12に送信する。パソコン11,12は、かかる画像データに基づきディスプレイに形式を表示するようになっている。図4は、画像の表示例である。
【0029】図4において、画像G1と共に、ディスプレイの上部には、移動体の通称C4(特急はやぶさ3号)と、移動体が現在通過中の地方名C5(○○市○○駅付近)とが表示され、ディスプレイの下部には、移動体の現在位置C6(緯度・経度)と、移動体の識別番号C7(Railroad376)と、現在の日付・時刻C8が表示されている。かかる画像は、動画であって、移動体の進行と共に刻々と変化して行くので、これを鑑賞するユーザーは、自宅に居ながらにしてあたかも旅行している気分を味わえる。尚、移動体にマイクなどの集音手段があり、サーバー21を介して集音された音が、パソコン11,12に送信されれば、列車の汽笛や走行音などを、パソコン11,12のスピーカを通じて流せば、より臨場感が高まる。
【0030】一方、図4の表示画面上で、戻りボタンB4をクリックすると、図3の表示に戻るので、ここで、ユーザーが「○○航空27便」にチェックマークを付すと、サーバー21は、その移動体より画像データを取得して、パソコン11,12に送信する。パソコン11,12は、かかる画像データに基づきディスプレイに画像を表示するようになっている。図5は、その表示例である。図4と同様に、移動体に関する各種の情報が画像と共に表示されている。
【0031】尚、図2の表示画面上で、移動体の識別番号として、「Airline185」(或いは「○○航空27便」という便名でもかまわない)などと入力すると、サーバー21は、その固有の識別番号より直ちに移動体を特定できるため、特定された移動体より画像データを迅速に取得して、パソコン11,12に送信することができる。パソコン11,12は、かかる画像データに基づきディスプレイに、図5に示すような画像を表示することができる。
【0032】又、図2の表示画面上で、景色を見たい地名の代わりに、緯度・経度を入力することができ、かかる場合、サーバー21は、入力された緯度・経度付近を移動中の移動体を検索することもできる。移動体のいる緯度・経度が判れば、サーバー21は、リンクしている地名情報データファイルを自動的に呼び出し、位置や地域に関係する情報例えば地名情報などを送信して、画像と共に表示すると良い。地名情報とは、都道府県名、市町村名、地域名にかぎらず、橋梁、トンネル、駅、港、灯台、高層ビル、電波塔などの大型建造物名、山、谷、峠、平野、海岸、岬、湾などの固有地形名などがある。移動体に設置された電子カメラからの風景画像に、かかる地名情報が表示されることによって、画像情報の利用価値が大幅に高まる。さらに、地名情報に簡単な文章での解説を付加することも好ましい。加えて、記憶されている地図情報から、入力された緯度・経度に基づいて、その付近の地名を求め、その文字情報を画像データと共にパソコン11,12に送信することもできる。
【0033】このような移動体からの画像は、ネットワークNを介してコンピュータ41に取り込むことで、各地方の天気なども把握でき、それにより天気予報の精度を向上させることができる。即ち、本実施の形態によれば、単に移動体からの風景や景色を楽しめるだけでなく、その移動体が移動中の地域の気象状況を正確に把握することが出来るという長所がある。それは、対象地域を移動中の航空機によって上空の雲の様子を、またその付近を移動中の船舶によって海の波の様子を、さらにその付近の陸上を移動中の鉄道列車や自動車によって、地上の天候状況を把握することが出来る。したがって、本実施の形態は、通常の観測手段によって得られる気象情報の正確度を大幅に高めることが出来るすぐれたサービスシステムといえる。
【0034】更に、移動体の移動方向、移動方向と逆方向、移動方向と直交する方向などを向いている電子カメラを複数搭載し、パソコン11,12から指定された方向の電子カメラからの画像データを取得するようにも構成できる。又、航空機の底部に設けた電子カメラなどを360度回転可能とし、パソコン11,12の指定により所定の方向を向かせることも考えられる。
【0035】又、システム管理者と広告主(例えば旅行会社、観光会社、運送会社、鉄道会社などの他、全国の自治体や観光協会が考えられる)が予め取り決めを行って、サービス料金の一部もしくは全部を負担することを条件に、画像に広告を添付する用にしている場合、サーバー21は、移動体から得られた画像データと、記憶されている広告データとを合成した上で、パソコン11,12に送信することが考えられる。かかる場合、ユーザーは、低額もしくは無料で、上述した画像サービスを受けることができ、広告主は、広範囲はユーザーに広告を閲覧させることができるため、広告の効果が高まるという利点がある。
【0036】尚、本実施の形態が広く活用されると、旅行を代用で済ましてしまうため、実際に旅行する人が減るのではないかという考えもあるが、むしろ画像を見たことによって実際に現地に出向いてみたいという欲求が高まり、旅行を計画するきっかけとなって、旅行観光業界の活性化に寄与する可能性が高いといえる。
【0037】~【0040】(略)
【0041】以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、ユーザーが任意の時間に任意の場所を移動中の移動体から得られた画像を、自分の時間の許す限り鑑賞することが出来る画像サービスシステム、及びメモリ容量が限られていても必要な画像を記録できる画像記録システムを提供することができる。」

【図1】

[図:0001395824000001.jpg]

【図4】

[図:0001395824000002.jpg]

2 引用発明

上記1からみて、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。

〈引用発明〉

鉄道列車など様々な移動体から画像を取得して提供する画像サービスシステムであって、

ユーザーが任意の時間に任意の場所を移動中の移動体から得られた画像を、自分の時間の許す限り鑑賞することが出来る画像サービスシステムであり、

一般ユーザーA、Bの自宅に配置された端末であるパソコン11,12と、サーバー21と、鉄道車両31の前部に搭載された電子カメラ31aは、ネットワークであるインターネットNを介して互いに接続され、

ユーザーは、景色を見たい移動体(ここでは、はやぶさ3号)にチェックマークを付して、実行ボタンB1をクリックすると、その情報がサーバー21に伝達され、サーバー21は、対応する移動体(はやぶさ3号)の電子カメラから画像データを取得して、パソコン11,12に送信し、パソコン11,12は、かかる画像データに基づきディスプレイに形式を表示し、

画像G1と共に、ディスプレイの上部には、移動体の通称C4(特急はやぶさ3号)と、移動体が現在通過中の地方名C5(○○市○○駅付近)とが表示され、ディスプレイの下部には、移動体の現在位置C6(緯度・経度)と、移動体の識別番号C7(Railroad376)と、現在の日付・時刻C8が表示され、かかる画像は、動画であって、移動体の進行と共に刻々と変化して行くので、これを鑑賞するユーザーは、自宅に居ながらにしてあたかも旅行している気分を味わえる、

移動体にマイクなどの集音手段があり、サーバー21を介して集音された音が、パソコン11,12に送信されれば、列車の汽笛や走行音などを、パソコン11,12のスピーカを通じて流せば、より臨場感が高まる、

移動体のいる緯度・経度が判れば、サーバー21は、リンクしている地名情報データファイルを自動的に呼び出し、位置や地域に関係する情報例えば地名情報などを送信して、画像と共に表示すると良く、

さらに、地名情報に簡単な文章での解説を付加することも好ましく、

移動体の移動方向、移動方向と逆方向、移動方向と直交する方向などを向いている電子カメラを複数搭載し、パソコン11,12から指定された方向の電子カメラからの画像データを取得するようにも構成できる、

画像サービスシステム。」

3 引用文献2の記載

引用文献2には、表示画像写真とともに、次の記載がある。

(ア)288-290ページの本文

「10年以上も続く人気番組をCD-ROM化したシリーズ世界の車窓から
1987年6月の放送以降,世界各地の鉄道とその周辺の景色,人々の暮らしぶりなどを紹介し続けている人気番組「世界の車窓から」のCD-ROM版である。すでに10タイトルが発売され,世界中の有名な路線が取り上げられている。内訳は,スイス編,中国編,イタリア編,イギリス編,オリエント急行と世界の豪華列車,フランス編,アメリカ編,ドイツ編,スペイン編,スイス編2,いずれも旅情あふれる作品ばかりだ。今回は最新の「スイス編2」の画面を見ながら,説明していこう。CD-ROM起動後のタイトルでは,テレビ番組が姶まるときと同じテーマ曲が流れ,ムードを盛り上げる。
CD-ROMの内容は,路線の走り抜ける地域を中心に,町や観光スポットの紹介が主となり,さまざまな風景の画像と併せて紹介されている。またその地域に住む動物達や美しい自然の画像も収録されている。
気に入った場面では,まるで記念写真を撮るように画像が保存でき,あらかじめ用意されたアルバムファイルに貼り付けられていく。いわば,鉄道を中心に据えた観光・名所案内であり,旅行記でもあるわけだ。
続きを表示(全11行)
特に有名な場所だったり,お勧めの観光スポットについては,QuickTimeVRムービーが使用されており,360度のパノラマ画面を,左右に移動したり拡大・縮小をしながら見回すことができる。
街の探索が済んだら列車に乗車しての旅が始まる。テレビ番組そのままの映像や,未使用映像を再編集した車内のムービーには,番組と同じく俳優の石丸謙二郎氏がナレーターとして起用されている。この番組特有のゆったりとしたムービーと見事にマッチしていて,見ていると心が和むようだ。
このシリーズのI~Vには,安価なポケット版も発売されている。ムービーを中心としたダイジェストとなっていて,画像などが少なくなっている。フルパッケージ版は観光ガイドのような作りとなっているのだが,番組の雰囲気だけを味わいたい場合などにはポケット版を選ぶのもよいだろう。
・・・(中略)・・・
■価格:6,600円
■問い合わせ先:富士通
・・・(以下、略)」

(イ)289ページ左上の表示画像写真の添付文

「列車の走る地域を中心にしたマップから,行きたい都市を選ぶ。最初は始発駅周辺しか見ることはできない。徐々に旅は始まるのだ」

(ウ)289ページ右上の表示画像写真の添付文

「画像データには簡単なコメントが添えられている。多くを語らないのがこのタイトルの味というか.よいところだ。パノラマ画像ではマウスの動きに合わせて左右にパンさせたり,拡大・縮小させたりできる」

(エ)289ページ左下の表示画像写真の添付文

「電車モノマルチメディアタイトルといえば,「世界の車窓から」を抜きにしては語れない。テレビ朝日の同名番組の味を活かし,よく作り込まれている。最新作は「スイス編2」」

(オ)289ページ右下の表示画像写真の添付文

「番組で使用された映像をもとに編集されている,車窓からの風景が見られる。美しい風景とゆったりとしたナレーションで心をリラックスさせよう」

4 引用文献3の記載

引用文献3には、表示画像写真とともに、次の記載がある。

(ア)29ページ本文

「旅のムードをリアルな音と映像で満喫できるのは、マルチメディアならではの魅力。今回は自宅でバーチャル旅行気分が味わえるCD-ROM作品をご紹介します。
世界旅行の臨場感を味わう
まずは“旅もの”CD-ROMを代表する大ヒットシリーズ、『世界の車窓から』の最新作であるドイツ編。スイス編に始まるシリーズ第8弾となるドイツ編は、フランクフルトを起点にメルヘン街道や古城街道を巡る旅。ドイツ鉄道でグリム童話の舞台を訪ね、古城を巡る旅はノスタルジックな感動に溢れています。
メルヘン街道に沿って訪ねる街はグリム童話ゆかりのハーナウ、シュタイナウ、カッセル、ハーメルン、ブレーメンなど。また古城街道では中世の建築物が点在する車窓の景色を楽しみながら、ハイデルベルク城、ノイシュバンシュタイン城などを訪ねます。昔ながらの蒸気機関車とドイツが誇る新幹線ICEという、好対照な列車の様子がムービーで楽しめるのも魅力です。50本のパノラマムービーと1400枚のスライド写真は、旅行気分を高揚させてくれるでしょう。興味のある方は、ぜひ先に発売された7作品(スイス編・中国編・イタリア編・イギリス編・オリエント急行と世界の豪華列車・フランス編・アメリカ編)もチェックしてみてください。
ところで、この『世界の車窓から』シリーズのプロデューサーが、新たにシリーズ作品として手がけているのが『旅ROM』シリーズです。第1弾として発売されたのは、ニューヨーク、スイスアルプス、ベネチア、ロマンチック街道、カリフォルニア・ワインカントリーの5作品。次いで第2弾として、ロンドン、香港'97、ハワイ、プロヴァンス、ボルドーの5作品が97年11月20日に発売されました。
最大の特徴は、QuickTimeVRならではの大迫力の360度パノラマムービー。そこに写真やビデオ、CG、音楽が加わり、世界の人気スポットを臨場感たっぷりに疑似体験できます。」

(イ)29ページ上段の表示画像写真の添付文

「「世界の車窓から・ドイツ編」ではフランクフルトからブレーメンヘ、メルヘン街道の旅に出発」

(ウ)29ページ下段左の表示画像写真の添付文

「「旅ROM」のニューヨーク編では、マンハッタンのバーチャルウォークを楽しめる」

(エ)30ページ右欄

「紹介したソフトウエア
『世界の車窓から[VIII]ドイツ編~メルヘン街道とドイツ鉄道の旅~』
富士通
定価 6,600円(税別)
『旅ROM6~10』
(ロンドン、香港'97、ハワイ、プロヴァンス、ボルドー)
ユニマットライフ
定価 各4,800円(税別)
・・・(以下、略)」

5 引用文献4の記載

引用文献4には、写真とともに、次の記載がある。

(ア)104ページ上段写真の添付文

「マダガスカル鉄道の旅(~3月23日まで)
番組の取材国は現在73カ国、ヨーロッパ・アジア・オセアニア・アフリカ・中近東・南北アメリカの延べ132カ国の鉄道を10年間撮り続けてきた長寿番組だけあって、中には今は存在しない国も少なからずあるという。3月23日まで放送されるマダガスカル篇は番組初登場。同国鉄道を紹介した映像は世界でも珍しいと言われる。翌24日からはスイス篇が始まる。」

(イ)104ページ中段左写真の添付文

「世界の車窓から
テレビ朝日系列月曜~金曜21:54~22:00/土曜・日曜22:54~23:00
ビデオ・CD-ROMでも“車窓”に出会える
『世界の車窓から』はテレビ放送の他、未放映の映像も加えて再編集されたビデオパッケージ(発売元:ビクターエンタテインメント(株))や、多くのソフトウェア賞を受賞したCD-ROM(Windows対応/発売元:富士通(株))でも楽しめる。」

(ウ)104ページ下段左写真の添付文

「マダガスカル篇
●ディレクター
生一美穂さん
ロケハンなしの同番組は下調べから許可取り、取材撮影、編集作業(ナレーション原稿・音楽選曲含む)まで、番組制作のすべてを一人のディレクターが仕切る。
証言●レポーター役のいないこの番組は、ディレクターがどう旅してきたかという「詩」のようなものでもあると思います。絶対最らないといけない絵もあるけど、そうでないものもたくさんある。何が撮れるか分からないから、車内ではとにかく長回し。人々の姿を丹念に撮りつつ、どうすればその国を表現できるのか現場で“肉付げ’を考えます。『車窓』の撮影は大変だけど、これが面白いのかも。」

(エ)104ページ下段右写真の添付文

「●プロデューサー
岡部憲治さん
テレコムスタッフの岡部さんが毎年前に番組の企画を立ち上げた、つまり番組の生みの親。
証言●10年前の当時、既に旅は飛行機で点から点の移動が主でした。でもじっくりその土地と触れ合うには鉄道が一番ですよね。列車の窓から景色を眺めたり車内を見ているだけでもその地のいろいろなことが分かってくる。それで鉄道をひとつの縦軸にして番組にしようと考えたんです。
列車は素晴らしい役者です。季節や時代が変われば、また違うものを見せてくれます。鉄道を通して世界の様子や変化も見られる。まだ40万km。続けていくことで、もっといい番組になると思います。」

(オ)105ページ上段

「1987年6月の第1回・イギリス篇放送以来、
今年で11年目を迎える「世界の車窓から」-
何か話題の事件を取り上げるわけでもない。
ただ鉄道というひとつのテーマを追い続け車窓を通して世界中の様々な風景と人々の暮らし、そして小さなできごとや笑顔を伝えてくれる番組。
毎日、あるいは気づいたら何となく見ている番組。
その存在感は大きく奥は深い。
のべ132にも及ぶ国々を撮り続けてきた同番組のこれまでの取材距離は実に地球10周分、40万kmを越えるという。
今回は、このとてつもなく大きな映像遺産を作り継いでいく現場をご紹介しよう。」

(カ)105ページ中段

「過ぎゆく車窓の風景や一瞬の表情をとらえる撮影班
撮影に携わる取材スタッフはディレクター、カメラマン、ビデオエンジニアの3人。これに現地のコーディネーター等が加わるものの、撮影クルーとしては最小限の人数だ。いいショットを撮り漏らさないためには、スタッフ同士の情報交換とチームワークが重要だという。」

(キ)105ページ下段左写真の添付文

「●ナレーター
石丸謙二郎さん
番組に欠かせないのがオープニングの曲とともに『世界の車窓から今日は……』で始まるナレーションである。
証言●おそらくね、僕がこの番組の1番のファンですよ。10年間分もちろんすべての映像をスタジオで見ているわけですが、家でも放送を見て「わあ、ここはどこだろう。スイスか。いい所だなあ」なんて思ってしまう。おかげで夜の一時を和やかに過ごせます。
ナレーションはほとんと原稿初見で吹き込みます。テストを何度もやると確かにきれいにはなるけど、その分つまらなくもなる。旅する時に感じる、楽しさや和やかさを自然に滲み出したいですから。」

(ク)105ページ下段右写真の添付文

「●MA
宮崎優二さん
同録音やナレーション、音楽など、「車窓」の音作りを一手に引き受ける、編集スタジオ・テレトップの宮崎さん。
証言●スタッフの間では有名な話なんですが、この番組で見て行きたくなって、新婚旅行にスイスを選んだんです。「車窓」はやはり国や季節で1本1本違う表情を見せてくれるのが大きな魅力ですね。
MAの仕事は簡単に言うと、ノイズを整理して各音声のバランスを取ることですか、まずは絶対聞こえないといけないものであるナレーションが優先されます。そのナレーション内容と、音楽や同録音のフレーズを聞いて、マッチングのいいバランスに調整します。」

(ケ)106ページ上段左

「膨大な素材テープの中から何を選びどうつなぐか-カット編集の力を知る
“旅”を扱ったテレビ番組は多い。毎週ごとに様々な国を訪れる帯番組のほかに2時間3時間の枠をとった特番ものもゴールデンタイムに設けられ、テレビ欄を賑わせている。
その中にあって『世界の車窓から』は決して人目を引く派手な番組ではない。テレビ欄でも番組と番組に挟まれ“ひっそり”あるとさえ言える。だが10年もの年月を着実に走り続け、多くの“車窓ファン”を獲得し、その存在を今では不動のものとした同番組には底知れない力がある。
「列車という役者が素晴らしいから番組も素晴らしいものができたんですよ」と岡部プロデューサーは言う。しかしもちろんそれだけではない。同じタイトルを冠しながら目まぐるしく様変わりする番組をよそ目に、10年前と変わらぬコンセプトで、しかも見飽きさせない映像を保ち続ける『車窓』の強さを、今回の取材でもばしばしで感じさせられたのだ。
そこには最初に打ち立てたコンセプトの普遍的パワーと、それを充分理解し継承しながらも独自の『車窓』を作っていこうとするスタッフのエキスパートとしてのパワー、このふたつがはっきりと見て取れた。
「『車窓』の編集に“間違い”はないんです。どんな映像、どんなつなぎでもそれが作品になる。だから、簡単でとても難しい」という生一ディレクターの言葉がすべてを物語る。」

(コ)106ページ上段右写真の添付文

「見る人に伝えたいことを伝わるように丹念に映像を“編む”オフライン編集
取材国から帰国後、ディレクターは編集作業に入る。まずは撮影した素材映像のプレビュー。「あまり長くは撮れなかった」というマダガスカル篇でもベーカムの30分テープで40本はある。これをすべてVHSに落としタイムコード入りのワーキングテープとして、オフライン編集(仮編集)が行われる。どこにどんな内容の映像があるかを書き出したスクリプト表を見ながら、編集カットを決めていくディレクターの生一さん。カットの順番はもちろん、1カットの時間もフレーム単位で神経が配られ、何度もやり直しを重ねるため、最終的なエディットシートが出来あがる頃にはワーキングテープや「OK出し」したテープの画像はボロボロだという。
「編集の際は、ある程度テーマ性を設定することが大切だと思います。そうしないと何を拾い何を捨てればいいか、判断が難しくなる。この回ではこれを伝えたい、ということを考えながら、ひとつの篇を組み立てています」(生一さん)」

(サ)106ページ下段写真の添付文

「オフラインの思考の結晶・エディットシートにのっとりカットのひとつひとつを確実に積み重ねていくオンライン編集
エディットシートに基づきオンライン編集(本編集)が進められる。オペレーターは何年も『車窓』の画をつないできた、編集スタジオ・テレトップの平さん(写真上手前)。慣れた手つきでカットのデータが打ち込まれ、次々とつながれていく映像。それをモニターとシートを見ながら生一さんが仕上がりをチェック。」

(シ)107ページ下段右写真の添付文

「『車窓』の映像に欠かせないパートナーナレーション録音&MA作業
オンライン編集で仕上がった「映像」に、「音声」を合わせるMAの現場(MAスタジオと隣接するアナウンス・ブース)。列車の走行音や車内の会話、アナウンスなどの同録音をはじめ、有名なテーマ曲、映像を盛り上げるBGM(放送後、問い合わせが最も多いとか)、そして石丸謙二郎さんのナレーション(NA)。『車窓』において“音”が果たす役割は大きい。ちなみに、NA原稿もBGMの選曲もディレクターの仕事。「『車窓』の場合、画だけで作りきろうとは思っていないんです。編集時もナレーションの内容を考えながら構成を決めていきます。そして耳に心地いい石丸さんの“響ぎ”が生かせる文章をと心がけています」(生一さん)。同録音と音楽のバランスを絶妙に調整するMAの宮崎さんも、「石丸さんの味を大切にしたいから」とNAの調整レバーを触ることはない。こうして快い調和を内包した映像遺産作り継がれていく。」

(ス)107ページ下段左写真の添付文

「マダガスカル篇最終回(3月23日放送予定分)より
2月24日から4週間に亘って紹介されてきたマダガスカル鉄道の旅も、ついに終着駅に到着。車内の様子や車窓の風景を見せてくれていた前日までの映像から一変、この回では終点で列車を降りる人人やマナカラの町の様子などが描かれる。朝出発した列車が着いた時には夕刻という情景を美しく描いた印象的なラストは、実際の放送でぜひ楽しんでほしい。」

第5 対比

本願発明1と引用発明を対比すると、以下のとおりとなる。

(ア)引用発明の「画像サービスシステム」は、「ユーザーが任意の時間に任意の場所を移動中の移動体から得られた画像を、自分の時間の許す限り鑑賞することが出来る画像サービスシステムであり」、「これを鑑賞するユーザーは、自宅に居ながらにしてあたかも旅行している気分を味わえる」ことから、本願発明1と引用発明とは、「映像による鉄道旅行が出来る様にする」点で共通する。

(イ)引用発明の「画像サービスシステム」において、「パソコン11,12と、サーバー21と、鉄道車両31の前部に搭載された電子カメラ31aは、ネットワークであるインターネットNを介して互いに接続され」、「サーバー21は、対応する移動体(はやぶさ3号)の電子カメラから画像データを取得して、パソコン11,12に送信し」、「かかる画像は、動画であって、移動体の進行と共に刻々と変化して行く」ことから、本願発明1と引用発明とは、「(映像による鉄道旅行が出来る様にする)その為に、先ず、鉄道車両に、ビデオカメラを設置して、各駅間の色色な風景を撮影し」ている点で共通する。

したがって、本願発明1と引用発明とは、

「映像による鉄道旅行が出来る様にする。その為に、先ず、鉄道車両に、ビデオカメラを設置して、各駅間の色色な風景を撮影すること。」

の点で一致し、以下の点で相違する。

(相違点1)

本願発明1は、「鉄道事業の収益の大幅な増加を図るため」のものであるのに対し、引用発明は、このことが特定されていない点。

(相違点2)

ビデオカメラで撮影した映像について、本願発明1では、「それらの映像を、そのまま、データベースに蓄積する」のに対し、引用発明では、このことが特定されていない点。

第6 判断

上記相違点について、判断する。

(ア)上記相違点1について

引用文献1の段落【0035】の記載からみて、引用発明のシステム管理者は、画像サービスをユーザーに提供する対価として、所定のサービス料金を得ており、当該システム管理者として、鉄道事業者が画像サービスを提供することを阻害する要因は認められず、この場合、これまでの鉄道事業における運送に係る収益に加えて、画像サービスの提供による収益が見込まれることは明らかである。

また、引用文献1の段落【0036】には、「むしろ画像を見たことによって実際に現地に出向いてみたいという欲求が高まり、旅行を計画するきっかけとなって、旅行観光業界の活性化に寄与する可能性が高いといえる。」との記載もあり、旅行観光業界の活性化に付随して、鉄道事業における運送に係る収益の増加も見込まれる。

そうしてみると、上記相違点1に係る構成は、当業者が容易に想到し得たものである。

(イ)上記相違点2について

引用発明では、「サーバー21は、対応する移動体(はやぶさ3号)の電子カメラから画像データを取得して」、そのまま「パソコン11,12に送信し」ているところ、データ通信を中継するサーバーにおいて、当該サーバーの記憶手段に通信データをデータベースに蓄積することは周知技術であることを鑑みれば、引用発明においても、移動体の電子カメラで撮影した画像データについて、「それらの映像を、そのまま、データベースに蓄積する」ようにすることは、上記周知技術を採用して、当業者が容易に成し得たものと認められる。

そうしてみると、上記相違点2に係る構成は、当業者が容易に想到し得たものである。

(ウ)そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本願発明1の奏する作用効果は、引用発明及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

(エ)したがって、本願発明1は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

(オ)意見書における請求人の主張について

令和4年8月19日提出の意見書において、請求人は、以下のように主張している。

「いつも、大変、お世話になります。
さて、現在、鉄道各社は、厳しい経営が続いています。
そして、本発明と類似した各種ゲームや、おもちゃ類が有るようですが、それらの発明は今、実際に、非常に苦戦している鉄道各社の援助や救済には、ほとんど、役立っていない。
これに対し、本発明は、より高次元の解決策により、現在、苦戦中の各鉄道会社の救済、及び、復活を図る。
続きを表示(全21行)
各鉄道会社は、現状打破、生き残りをかけて、鉄道車両の指定された最適な場所に、良質なビデオカメラを設置して、各駅間の色色な風景の本格的な撮影を行い、それらの映像により、日本鉄道網対応風景データベース、そして、将来的には、世界鉄道網対応風景データベースを構築する。
(ここが、本発明の最重要箇所です。)
そして、これらのデータベースを、有効活用して、誰もが、何時でも、しかも、非常に簡単、手軽に、しかも安価に、映像による日本鉄道旅行、そして、将来的には、世界鉄道旅行が、自由自在に出来るようにする。
そして、本発明は、現在、実際に、非常に苦しい経営の続く、総ての鉄道会社に、直ぐに適用出来、しかも、結果として、各社に、莫大な利益をもたらす、正に救世主そのもの的な大発明であると、確信しています。
そして、本発明の映像による鉄道旅行に関しては、その開発費は、比較的に安く済み、しかも、開発期間も、短期間で済む。
しかも、資本主義で最も重要な、莫大な利益をもたらし、苦しい経営の続く鉄道を、救済し、復活させる等、社会的にも、多大な影響を与える画期的で、鉄道史に残る大発明である。
本発明は、是非、特許にすべきものと考えます。
どうぞ、よろしく、お願い申し上げます。
追記1.
映像の時代へ移行して行く今後
本発明の映像による日本旅行、及び、世界旅行による収益は、これまでの鉄道各社の本業である人、物の輸送による収益を、大きく上回って行くようになると考えます。
追記2.
本発明の映像による鉄道旅行に関して、
もし、その標準型の旅行の売上げが、今一の場合には、
各駅間に、その地方の紹介や、各種の観光情報等を取込んだ魅力的な映像を提供して、売上げを伸ばす。
そして、最終的には、これらのデータベースを有料で提供し、それらを活用して、各自、及び、グループ等でそれらの自慢の力作を創作してもらい。
それらの公開コンテストを開催すること。」

上記「各鉄道会社は、現状打破、生き残りをかけて、鉄道車両の指定された最適な場所に、良質なビデオカメラを設置して、各駅間の色色な風景の本格的な撮影を行い、それらの映像により、日本鉄道網対応風景データベース、そして、将来的には、世界鉄道網対応風景データベースを構築する。

(ここが、本発明の最重要箇所です。)

そして、これらのデータベースを、有効活用して、誰もが、何時でも、しかも、非常に簡単、手軽に、しかも安価に、映像による日本鉄道旅行、そして、将来的には、世界鉄道旅行が、自由自在に出来るようにする。」との主張について検討すると、上記第6(ア)、(イ)、(ウ)に記載したとおり、鉄道事業者による、移動体の電子カメラから取得した画像データをデータベースに蓄積し当該画像データを提供する、映像による鉄道旅行が出来る様にする画像サービスは、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであって、当該画像サービスの提供により、鉄道事業者に収益が見込まれることは明らかであるから、上記主張は採用できない。

また、その余の主張については、請求項の記載に基づくものではないから、採用できない。

よって、上記意見書の主張はいずれも採用できない。

第7 むすび

以上のとおり、本願発明1は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献1に記載された発明及び周知技術に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、本願は、その余の請求項について論及するまでもなく、拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-017412

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