2021-016637
スライド
- 審判番号
- 2021-016637
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-013030外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年12月03日
- 審決日
- 2022年05月09日
- 公報発行日
- 2022年10月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ビロジカル プライベート リミテッド
- 【請求人代理人】特許業務法人RIN IP Partners
- 【請求人代理人】宮城 和浩
- 分類
- T18 .261-Z (W09) / T18 .262-Z (W09) / T18 .263-Z (W09) / T18 .264-Z (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 類否(4条1項11号)(本文から自動抽出・参考)
- 類似と判断(11号に該当)結論とむすびの書きぶりから機械的に判定しています。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 外観・称呼・観念ごとの判断(本文から自動抽出・参考)
- 外観: 似ている(共通・近似)称呼: 似ている(共通・近似)観念: 似ている(共通・近似)当審の判断(11号の検討部分)の文から機械的に読み取っています。引用商標ごとに判断が分かれると複数付きます。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 結合商標の分離観察・識別力が弱いとされた部分(本文から自動抽出・参考)
- 分離して観察できる(要部を抽出)当審の判断(11号の検討部分)の文から機械的に読み取っています。本願・引用のどちらの商標についての判断かは区別していません。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 識別力・商標の種類(本文から自動判定・参考)
- 図形・ロゴ等(別掲)
- 引用商標(本文から自動抽出・参考)
- 引用商標登録第5747179号(図形等・別掲)称呼 スライド第9類
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
結論
理由
目次 ▾ 8項目
1 本願商標及び手続の経緯
折りたたみ中(クリックで表示)
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類、第38類及び第45類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和2年2月5日に登録出願されたものである。
原審では、令和3年2月10日付けで拒絶理由の通知、同年3月15日付けで意見書及び手続補正書の提出、同年9月2日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年12月3日付けで本件拒絶査定不服審判が請求され、同日付けで手続補正書が提出されている。
本願商標の指定商品及び指定役務は、原審及び当審における上記手続補正書により、第9類「インターネットによる異性の紹介・結婚又は交際を希望する者への異性の紹介のためのダウンロード可能なモバイル機器用アプリケーションソフトウェア,ソーシャルメディアの分野におけるダウンロード可能なモバイル機器用アプリケーションソフトウェア,オンラインコンテンツの購読者にステータス更新を通知し、他人と共有できるようにダウンロード可能な電子ファイルをアップロードするためのダウンロード可能なモバイル機器用アプリケーションソフトウェア,ダウンロード可能なコンピュータソフトウェア及び同モバイル機器用アプリケーションソフトウェア,その他のコンピュータソフトウェア,携帯電話機用コンピュータアプリケーションソフトウェア,携帯型マルチメディアプレーヤー(PMP)及びコンピュータ,写真の撮影用・編集用又はビデオ映像の記録用・編集用のコンピュータソフトウェア,写真・ビデオ映像・画像・オーディオビジュアルコンテンツ・データ・テキスト・メッセージ・コメント・広告・通信の生送信用・生配信用又は非生送信用・非生配信用のコンピュータソフトウェア,グローバルコンピュータネットワークによる写真・ビデオ映像・画像・電子メッセージ・デジタルテキストを他人に送信し受信するためのコンピュータソフトウェア,画像・オーディオビジュアルコンテンツ及びビデオ映像コンテンツ・関連テキスト及びデータを閲覧したり相互にやり取りするためのダウンロード可能なコンピュータソフトウェア,オンラインによる異性の紹介又はソーシャルネットワーキングに用いられるコンピュータソフトウェア,ソーシャルネットワーキング用のコンピュータソフトウェア,データ及び情報の収集用・編集用・整理用・修正用・送信用・保存用・共有用のコンピュータソフトウェア,ユーザーが住所録・友達リスト・略歴・好み・個人データその他のソーシャルネットワーキング情報を作成し、これにアクセルできるようにするためのコンピュータソフトウェア」と補正された。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5747179号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成26年5月26日登録出願、第9類「コンピュータ用ペン型データ入力具,その他の電子応用機械器具及びその部品,配電用又は制御用の機械器具,電池」を指定商品として、同27年3月6日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標の類似
ア 商標の類否の判断
複数の構成部分を組み合わせた結合商標については、その構成部分全体によって他人の商標と識別されるから、その構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは原則として許されないが、取引の実際においては、商標の各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は、必ずしも常に構成部分全体によって称呼、観念されるとは限らず、その構成部分の一部だけによって称呼、観念されることがあることに鑑みると、商標の構成部分の一部が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合などには、商標の構成部分の一部を要部として取り出し、これと他人の商標とを比較して商標そのものの類否を判断することも許される(参照:令和元年(行ケ)第10104号 知財高裁 令和元年12月26日判決)。
イ 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、紫色の正方形の枠内に、ピンク色のハート状の図形を配置し、それに重ねて「SLIDE」の欧文字を白く縁取りして表してなるところ、その文字部分は、中央付近に、縁取りして、相応の大きさで目立つ態様で表示されているから、その他の構成部分(図形部分)からは浮き上がった、独立した印象を与えるもので、視覚上分離して認識されるものである。
また、本願商標の構成中「SLIDE」の欧文字部分は、「なめらかに滑る。滑走する。」の意味を有する英語(「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)であるが、その図形部分(ハート状の図形を含む。)は、自他商品の出所識別標識としての具体的な称呼及び観念を生じるものではないから、両部分に称呼や観念における直接的な関連性はない。
そうすると、本願商標の構成中「SLIDE」の文字部分は、他の構成部分(図形部分)とは視覚上分離して認識されるもので、それらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではなく、また、相応に目立つ態様(中央付近、縁取り、大きさ)で表示されているから、取引者及び需要者に対して自他商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える要部といえる。
したがって、本願商標は、その構成文字(要部)に相応して、「スライド」の称呼を生じ、「なめらかに滑る。滑走する。」程度の観念を生じる。
ウ 引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、左右に向き合うような2つの三角形の間に略三角形状の山状図形を配置してなる図形と、その右側に「Slide」の欧文字を表してなるところ、その文字部分は、図形部分とは重なることもなく、間隔を設けて配置されているから、それぞれ独立した構成部分との印象を与えるもので、視覚上分離して認識されるものである。
また、引用商標の構成中「Slide」の欧文字部分は、「なめらかに滑る。滑走する。」の意味を有する英語(前掲書)であるが、その図形部分は、何らかのロゴ風の図形を表してなると認識できるとしても、具体的に何を描いてなるのかは明らかではないから、具体的な称呼及び観念を生じるものではなく、両部分に称呼や観念における直接的な関連性はない。
そうすると、引用商標の構成中「Slide」の文字部分は、他の構成部分とは視覚上分離して認識されるもので、それらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではなく、また、相応に目立つ態様(大きさ)で表示されているから、取引者及び需要者に対して自他商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える要部といえる。
したがって、引用商標は、その構成文字(要部)に相応して、「スライド」の称呼を生じ、「なめらかに滑る。滑走する。」程度の観念を生じる。
エ 本願商標と引用商標の比較
本願商標と引用商標の要部を比較すると、外観においては、その構成文字はつづり(SLIDE、Slide)を共通にするから、語頭以外に大文字と小文字の差異があるとしても、共通する語として認識、記憶されるもので、相紛れるおそれがある。また、称呼(スライド)及び観念(滑走。すべるように動くもの。)を共通にする。
そうすると、本願商標と引用商標は、要部の比較において、外観において相紛れるおそれがあり、称呼及び観念を共通にするから、その他の構成部分(図形部分)に差異があるとしても、それらを総合して需要者、取引者に与える印象、記憶、連想等が近似したものになるため、これらを同一又は類似の商品について使用するときは、その商品の出所について誤認混同を生じるおそれがあるというべきで、類似する商標と認められる。
(2)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品の比較
本願商標の指定商品中、「携帯型マルチメディアプレーヤー(PMP)」を除く商品、つまり、「インターネットによる異性の紹介・結婚又は交際を希望する者への異性の紹介のためのダウンロード可能なモバイル機器用アプリケーションソフトウェア,ソーシャルメディアの分野におけるダウンロード可能なモバイル機器用アプリケーションソフトウェア,オンラインコンテンツの購読者にステータス更新を通知し、他人と共有できるようにダウンロード可能な電子ファイルをアップロードするためのダウンロード可能なモバイル機器用アプリケーションソフトウェア,ダウンロード可能なコンピュータソフトウェア及び同モバイル機器用アプリケーションソフトウェア,その他のコンピュータソフトウェア,携帯電話機用コンピュータアプリケーションソフトウェア,コンピュータ,写真の撮影用・編集用又はビデオ映像の記録用・編集用のコンピュータソフトウェア,写真・ビデオ映像・画像・オーディオビジュアルコンテンツ・データ・テキスト・メッセージ・コメント・広告・通信の生送信用・生配信用又は非生送信用・非生配信用のコンピュータソフトウェア,グローバルコンピュータネットワークによる写真・ビデオ映像・画像・電子メッセージ・デジタルテキストを他人に送信し受信するためのコンピュータソフトウェア,画像・オーディオビジュアルコンテンツ及びビデオ映像コンテンツ・関連テキスト及びデータを閲覧したり相互にやり取りするためのダウンロード可能なコンピュータソフトウェア,オンラインによる異性の紹介又はソーシャルネットワーキングに用いられるコンピュータソフトウェア,ソーシャルネットワーキング用のコンピュータソフトウェア,データ及び情報の収集用・編集用・整理用・修正用・送信用・保存用・共有用のコンピュータソフトウェア,ユーザーが住所録・友達リスト・略歴・好み・個人データその他のソーシャルネットワーキング情報を作成し、これにアクセルできるようにするためのコンピュータソフトウェア」は、電子計算機たるコンピュータや、コンピュータソフトウェア、アプリケーションソフトウェアの一種である。
他方、引用商標の指定商品中「コンピュータ用ペン型データ入力具,その他の電子応用機械器具及びその部品」は、電子の作用を応用したもので、電子の作用をその機械器具の機能の本質的な要素としているものであって、電子計算機やその部品、電子計算機用プログラムを含むものである。
そうすると、本願商標の上記指定商品は、引用商標の上記指定商品に包含されているから、それらは互いに重複する、同一又は類似の商品と認められる。
(3)請求人の主張
折りたたみ中(クリックで表示)
ア 請求人は、本願商標の「SLIDE」の文字部分はハート図形と一体不可分に重なる状態で配置されているから、当該文字部分を分離抽出すべき合理的根拠はないこと、また、引用商標はロゴ化された図形と「Slide」の欧文字を常に一体的に捉えることから、それぞれの構成全体における外観、称呼及び観念は異なるもので、両商標は類似する商標ではない旨を主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、商標の比較においては、商標の構成部分の一部を要部として取り出し、これを他人の商標とを比較して商標そのものの類否を判断する、いわゆる要部観察が可能であるところ、本願商標はその構成中「SLIDE」の文字部分が、引用商標はその構成中「Slide」の文字部分が、それぞれ自他商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える要部といえるから、要部(文字部分)を比較すれば、その他の構成部分(図形部分)に差異があるとしても、その出所について誤認混同を生じるおそれがあるというべきで、両商標は類似する商標といえる。
イ 請求人は、本願商標の指定商品は、主にコンピュータソフトウェアを対象とするものである一方で、引用商標が実際に使用されている商品は、デジタル定規であり、コンピュータ用ペン型データ入力具と一緒に販売されているとして、両商品が類似しない旨を主張する。
しかしながら、上記(2)のとおり、本願商標の指定商品は、コンピュータソフトウェアやアプリケーションソフトウェアだけでなく、電子計算機たるコンピュータも含んでおり、また、引用商標の指定商品「コンピュータ用ペン型データ入力具,その他の電子応用機械器具及びその部品」は、電子計算機やその部品、電子計算機用プログラムを含むから、それらを比較すれば、互いに重複する、同一又は類似の商品といえる。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは類似する商標であって、その指定商品も同一又は類似する商品を含むから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲(理由中で参照)
審決本文(J-PlatPat)
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2021-016637