2021-016027
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- 審判番号
- 2021-016027
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-166455外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年11月22日
- 審決日
- 2022年10月18日
- 公報発行日
- 2022年11月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】PayPay株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人酒井国際特許事務所
- 分類
- P18 .537-WY (G06Q) / P18 .121-WY (G06Q)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 12項目
第1 手続の経緯
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本願は、令和2年9月30日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
出
第2 原査定の概要
原査定(令和3年8月18日付け拒絶査定)の概要は、次のとおりである。
本願請求項1~3,5,9~11,14,19,22~26に係る発明は、以下の引用文献1,2に記載された発明に基づいて、本願請求項4,6~8,12,13,15~18,20,21に係る発明は、以下の引用文献1~7に記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
第3 本願発明
本願請求項1~26に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明26」という。)は、令和4年8月9日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~26に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1,25,26は次のとおりの発明である(下線は補正箇所を示す。)。
「【請求項1】所定のプラットフォームを介して利用者から取引対象の事前注文を受け付ける店舗に対し、当該取引対象のうち選択した取引対象に関するコメントを入力するためのコンテンツを提供し、当該コンテンツに入力された情報を、当該店舗が当該所定のプラットフォームに予め登録した情報に一時的に付加される情報である関連情報として受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けられた関連情報を、当該関連情報に対応する取引対象の画像とともに前記所定のプラットフォームを介して利用者に提供する提供部とを有し、前記受付部は、前記店舗が前記コメントとして前記コンテンツに入力した前記取引対象の品目ごとの情報と前記品目ごとの前記情報の掲載時間とを、前記関連情報として前記店舗から受け付け、前記提供部は、前記品目ごとの前記情報を、前記品目ごとの前記情報の前記掲載時間において、前記店舗が前記所定のプラットフォームに予め登録した情報に一時的に付加して、利用者に提供することを特徴とする提供装置。」
「【請求項25】コンピュータが実行する提供方法であって、所定のプラットフォームを介して利用者から取引対象の事前注文を受け付ける店舗に対し、当該取引対象のうち選択した取引対象に関するコメントを入力するためのコンテンツを提供し、当該コンテンツに入力された情報を、当該店舗が当該所定のプラットフォームに予め登録した情報に一時的に付加される情報である関連情報として受け付ける受付工程と、前記受付工程により受け付けられた関連情報を、当該関連情報に対応する取引対象の画像とともに前記所定のプラットフォームを介して利用者に提供する提供工程と続きを表示(全15行)を含み、前記受付工程は、前記店舗が前記コメントとして前記コンテンツに入力した前記取引対象の品目ごとの情報と前記品目ごとの前記情報の掲載時間とを、前記関連情報として前記店舗から受け付け、前記提供工程は、前記品目ごとの前記情報を、前記品目ごとの前記情報の前記掲載時間において、前記店舗が前記所定のプラットフォームに予め登録した情報に一時的に付加して、利用者に提供することを特徴とする提供方法。【請求項26】所定のプラットフォームを介して利用者から取引対象の事前注文を受け付ける店舗に対し、当該取引対象のうち選択した取引対象に関するコメントを入力するためのコンテンツを提供し、当該コンテンツに入力された情報を、当該店舗が当該所定のプラットフォームに予め登録した情報に一時的に付加される情報である関連情報として受け付ける受付手順と、前記受付手順により受け付けられた関連情報を、当該関連情報に対応する取引対象の画像とともに前記所定のプラットフォームを介して利用者に提供する提供手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする提供プログラムであって、前記受付手順は、前記店舗が前記コメントとして前記コンテンツに入力した前記取引対象の品目ごとの情報と前記品目ごとの前記情報の掲載時間とを、前記関連情報として前記店舗から受け付け、前記提供手順は、前記品目ごとの前記情報を、前記品目ごとの前記情報の前記掲載時間において、前記店舗が前記所定のプラットフォームに予め登録した情報に一時的に付加して、利用者に提供することを特徴とする提供プログラム。」
なお、本願発明2~24は、本願発明1を減縮した発明である。
第4 引用文献の記載、引用発明等
1 引用文献1
(1)原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献1には、図面とともに、次の記載がある(下線は当審による。以下同様。)。
「【0025】この広告システム1は、図1に示すように店舗における広告情報を需要者に配信する広告装置2と、店舗側端末オペレータが広告装置2にアクセスするための店舗側端末3と、需要者が広告装置2にアクセスするための需要者側端末4とを含んでいる。広告装置2、店舗側端末3、及び需要者側端末4は、通信手段としての例えばインターネット5を介して相互に接続されている。店舗側端末3及び需要者側端末4は、公知のコンピュータを使用して構成されるとともにインターネット5を介して広告装置2との間で情報を送受信するための手段を備えており、需要者及び店舗側端末オペレータは、それぞれ需要者側端末4及び店舗側端末3を介して広告装置2にアクセスするようになっている。本例では、広告装置2をWWW(World Wide Web)サーバとして構成するとともに、需要者側端末4及び店舗側端末3をWWWクライアントとして構成している。なお、店舗側端末3を設置する場所は特に限定されず、店舗とは別の場所に設置されていてもよい。【0026】まず、広告装置2の構成について説明すると、該装置2は、図2に示すように公知のコンピュータを使用して構成された制御部10を備えている。該制御部10には、ガイドメッセージや、処理経過等を表示する表示部11と、該制御部10への動作指示等を入力するための入力部12と、インターネット5に接続するための通信部13とが接続されている。【0027】制御部10は、店舗情報データベース30(以下、「データベース」を「DB」と略す。)、広告情報DB31、入会フォームDB32、及び会員情報DB33を含むデータ記憶部14を備えるとともに、店舗情報DB30に店舗情報を登録する店舗情報登録手段20と、広告情報DB31に広告情報を登録する広告情報登録手段21と、入会フォームDB32に入会フォームを登録する入会フォーム登録手段22と、店舗情報、広告情報、及び入会フォームをWebページに掲載し、インターネット5上で公開する広告情報公開手段23と、入会フォームに入力された会員情報を会員情報DB33に登録する会員登録手段24と、広告情報を含んだ会員向け電子メールを作成するための電子メール作成手段25と、該電子メールを会員に送信する電子メール送信手段26とを備えている。」
「【0029】店舗情報DB30は、各店舗についての基本的な情報を記録する、図3(a)に示すレコード40の集合を含んでいる。このレコード40は、店舗を識別する店舗IDを格納する項目40aと、店舗側端末オペレータが店舗側端末3を介して広告装置2にアクセスするときの認証に使用するパスワードを格納する項目40bと、店舗の名称を格納する項目40cと、店舗で取り扱う商品ジャンル(又はサービスジャンル)を格納する項目40d、店舗の所在地を格納する項目40eと、店舗の電子メールアドレスを格納する項目40fとを含んでいる。【0030】広告情報DB31は、各店舗についての広告情報を記録する、図3(b)に示すレコード45の集合を含んでいる。このレコード45は、広告情報を登録した店舗を識別する店舗IDを格納する項目45aと、店舗のお買い得情報を格納する項目45bと、店舗のイベント情報を格納する項目45cと、店舗のおすすめ情報を格納する項目45dと、店舗の求人情報を格納する項目45eとを含んでいる。前記店舗のお買い得情報を格納する項目45bには、1又は2以上の商品についてのお買い得情報を格納可能に構成されており、具体的には、例えば各商品について、商品名、商品の説明、商品の価格、広告掲載期間(掲載開始時期及び掲載終了時期)等を設定することができるように構成されている。」
「【0033】次に、制御部10の各手段の処理内容について説明する。なお、以下において、「X」を端末(店舗側端末3又は需要者側端末4)から入力する、というときは、広告装置2から「X」の入力を促すためのガイド表示情報を端末に送信し、端末にガイド表示させることによって入力を促すとともに、該ガイド表示に基づいて端末に入力された「X」をインターネット5を介して端末から受信することにより広告装置2に入力することをいう。また、「X」を端末に表示させる、というときは、広告装置2から「X」を端末に送信し、該端末に表示させることをいう。【0034】店舗情報登録手段20は、店舗情報DB30のレコード40の各項目についての情報を店舗側端末3から入力し、それを店舗情報DB30に登録するようになっている。【0035】広告情報登録手段21は、広告情報DB31のレコード45の各項目についての情報を店舗側端末3から入力し、それを広告情報DB31に登録するようになっている。」
「【0037】広告情報公開手段23は、需要者側端末4からアクセスされると、まず、店舗を検索するための条件の指定として、地域の指定、又は地域及び店舗名の指定を入力するための画面を需要者側端末4に表示させることにより、該指定を需要者側端末4から入力する。これが地域の指定、又は地域及び店舗名の指定を需要者側端末4から入力する手段の例である。【0038】このときの画面としては、例えば図4に示す画面60とすることができる。この画面60は、店舗の地域を指定するための都道府県を選択入力する入力エリア60aと、店舗の検索方法として「地名でさがす」又は「店名でさがす」のいずれかを指定するためのラジオボタン60bと、前記検索方法に対応した名称を入力するための入力エリア60cと、入力エリア60a、ラジオボタン60b、及び入力エリア60cに入力された条件に基づいて検索された店舗についてのお買い得情報を表示させるためのお買い得情報ボタン60dと、該お買い得情報ボタン60dによる表示を指定した商品ジャンル(大区分)のお買い得情報を含むもののみに絞り込ませるための商品ジャンル選択入力エリア60eと、入力エリア60a、ラジオボタン60b、及び入力エリア60cに入力された条件に基づいて検索された店舗についての一覧を表示させるための店舗一覧ボタン60fとを含んでいる。この入力エリア60aが地域の指定を入力する手段の具体例である。また、ラジオボタン60bにおいて「地名でさがす」を選択した場合が、地域の指定を入力する手段の具体例である。また、ラジオボタン60bにおいて「店名でさがす」を選択した場合が、地域及び店名の指定を入力する手段の具体例である。【0039】画面60において、お買い得情報ボタン60dが押されることにより、検索条件を入力すると、店舗情報DB30の中から該当する情報を含むレコード40を検索し、該レコード40に含まれる店舗情報のリストを含む画面を需要者側端末4に表示する。このとき、各店舗情報に加え、該店舗の広告情報を広告情報DB31の中から検索し、その中に含まれるお買い得情報のうち、現在広告掲載期間内にあるものを表示する。これが、現在広告掲載期間内にある広告情報を需要者側端末4に出力する手段の例である。この手段により、掲載期間の開始時期(例えば開始日)がくれば自動的に掲載され、終了時期(例えば終了日)が過ぎれば自動的に削除されるように(又は掲載されないように)なっている。この画面としては、例えば図5に示す画面65とすることができる。この画面65は、商品ジャンルを切り替えたり、小区分に絞り込んだりするための商品ジャンル指定エリア65aと、画面60における店舗一覧ボタン60fと同じ機能が割り付けられた店舗一覧ボタン65bと、店舗情報及びお買い得情報のリストを表示するエリア65cとを含んでいる。」
「【図3】[図:0001390332000001.jpg]」
「【図5】[図:0001390332000002.jpg]」
(2)上記(1)から、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「店舗における広告情報を需要者に配信する広告装置2であって、制御部10を備え、制御部10は、広告情報DB31に広告情報を登録する広告情報登録手段21と、店舗情報、広告情報をWebページに掲載し、インターネット5上で公開する広告情報公開手段23とを備え、広告情報DB31は、各店舗についての広告情報を記録するレコード45の集合を含んでおり、このレコード45は、広告情報を登録した店舗を識別する店舗IDを格納する項目45aと、店舗のお買い得情報を格納する項目45bとを含んでおり、前記店舗のお買い得情報を格納する項目45bには、1又は2以上の商品についてのお買い得情報を格納可能に構成されており、具体的には、例えば各商品について、商品名、商品の説明、商品の価格、広告掲載期間(掲載開始時期及び掲載終了時期)等を設定することができるように構成されており、店舗側端末3にガイド表示させることによって入力を促すとともに、該ガイド表示に基づいて端末に入力され、広告情報登録手段21は、広告情報DB31のレコード45の各項目についての情報を店舗側端末3から入力し、それを広告情報DB31に登録するようになっており、広告情報公開手段23は、需要者側端末4からアクセスされると、店舗を検索するための条件を入力するための画面を需要者側端末4に表示させ、検索条件を入力すると、店舗情報のリストを含む画面を需要者側端末4に表示し、このとき、各店舗情報に加え、該店舗の広告情報を広告情報DB31の中から検索し、その中に含まれるお買い得情報のうち、現在広告掲載期間内にあるものを表示する、広告装置2。」
2 引用文献2
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献2には、図面とともに、次の記載がある。
「【0035】店舗情報提供システムは、商品を購入しようとするユーザ(店舗情報提供システムのユーザ)が、購入希望商品を指定することにより、その商品を販売する店舗のリストを店舗情報(在庫情報や価格情報など)とあわせてユーザに提供し、ユーザが商品を購入する店舗を選択するために利用されるシステムである。店舗情報提供システムは、店舗情報管理センターに設けられる管理サーバー10と、店舗情報提供システムに登録されている複数の販売業者の所有する店舗端末20と、ユーザの所有するユーザ端末30とをインターネットやスマートグリッド網等の通信回線網からなるネットワーク40を使って通信可能に接続して、ユーザに対して店舗情報の提供サービスを行うようにしたものである。この店舗情報提供システムにおいて、管理サーバー10が、本発明の店舗情報提供装置に相当するものとなる。」
「【0039】管理サーバー10においては、データベース管理部14が、店舗端末20から送信された商品情報を受信して、店舗名(店舗コード)と商品名(商品コード)と在庫数と販売価格とを関連付けて商品情報データベース12に記憶する。従って、商品名(商品コード)を特定することで、その商品を取り扱う店舗名(店舗コード)と、その店舗における在庫数と販売価格とを導き出すことができるようになっている。また、商品情報には、商品に対するコメント情報(宣伝など)も適宜含めることができるようになっている。」
「【0044】次に、ユーザ端末30からの操作に基づいて、管理サーバー10が店舗検索を実行して店舗情報をユーザに提供する(ユーザ端末30に送信する)処理について説明する。図2は、管理サーバー10とユーザ端末30との間で行われる店舗情報提供ルーチンを表すフローチャートである。図中において、右側がユーザ端末30により実行される店舗検索条件設定・リスト表示ルーチンを表し、左側が管理サーバー10により実行される店舗検索・リスト提供ルーチンを表す。」
「【0062】ユーザ端末30は、ステップS25において、管理サーバー10から店舗リスト情報を受信するまで待機している。ユーザ端末30は、店舗リスト情報を受信すると(S25:Yes)、ステップS27において、図3に示すように、検索結果である店舗リストを画面31に表示する。本実施形態においては、ユーザ端末30は、管理サーバー10から送信された表示情報にしたがって、ネット店舗と実店舗とが混在しないように別々の表によって店舗リストを一画面に同時に表示する。【0063】この店舗リストにおいては、店舗名、価格、入手可能時期、在庫状況、コメントが表示される。店舗リストに表示される順番は、基本的には、価格の安い順となっているが、入手可能時期の早い順に並べることもできる。例えば、ユーザ端末30は、店舗リストの「入手可能時期」項目欄に設けられたボタンアイコン31bがタッチ操作された場合には、入手可能時期の早い順に店舗リストを並べ替えて表示する。この場合、実店舗における入手可能時期は、現在時刻から来店所要時間を加算した時刻を入手可能時期とすればよい。また、店舗リストの「価格」項目欄に設けられたボタンアイコン31cがタッチ操作された場合には、価格の安い順に並べ替えて表示する。このリスト表示の並べ替え機能も、管理サーバー10から送信された表示情報(表示制御プログラム)にしたがって制御される。」
「【0068】尚、上述した図2の店舗情報提供ルーチンにおいては、検索された店舗のリストをユーザ端末30に表示させて終了しているが、例えば、ユーザ端末30の店舗リスト表示画面から、ネット店舗の1つが選択された場合には、その選択されたネット店舗での注文処理を実行するようにしてもよい。これによれば、店舗検索から発注までの処理を一連の操作にて行うことができる。」
第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
ア 本願発明1と引用発明とを対比すると、概ね次のことがいえる。
(ア)引用発明の「広告装置2」は、「各店舗についての広告情報を記録するレコード45」のうちの「店舗のお買い得情報を格納する項目45b」に、「各商品について、商品名、商品の説明、商品の価格、広告掲載期間(掲載開始時期及び掲載終了時期)等を設定することができる」との構成、及び、
「店舗側端末3にガイド表示させることによって入力を促すとともに、該ガイド表示に基づいて端末に入力され、広告情報登録手段21は、広告情報DB31のレコード45の各項目についての情報を店舗側端末3から入力し、それを広告情報DB31に登録するようになって」いる
との構成を有するものである。
したがって、引用発明の「広告情報登録手段21」は、「店舗」に対し、「各商品」のうちの特定の「商品」に関する「商品の説明」等を「入力」するための「ガイド表示」を提供し、当該「ガイド表示」に「入力」された「商品の説明」等の情報を受け付けるといえる。
また、上記情報は、「商品」に関連した情報であって、「広告情報登録手段21」は、これを関連情報として受け付けるといえる。
そして、引用発明の「商品」、「商品の説明」、「ガイド表示」、「広告情報登録手段21」は、それぞれ、本願発明1の「取引対象」、「コメント」、「コンテンツ」、「受付部」に相当する。
よって、引用発明の構成における「広告情報登録手段21」に関する部分と、本願発明1の
「所定のプラットフォームを介して利用者から取引対象の事前注文を受け付ける店舗に対し、当該取引対象のうち選択した取引対象に関するコメントを入力するためのコンテンツを提供し、当該コンテンツに入力された情報を、当該店舗が当該所定のプラットフォームに予め登録した情報に一時的に付加される情報である関連情報として受け付ける受付部」
とは、
「店舗に対し、取引対象のうち特定の取引対象に関するコメントを入力するためのコンテンツを提供し、当該コンテンツに入力された情報を、関連情報として受け付ける受付部」
である点で共通している。
(イ)引用発明は、上記(ア)で述べた構成に加えて、
「広告情報公開手段23は、需要者側端末4からアクセスされると、店舗を検索するための条件を入力するための画面を需要者側端末4に表示させ、検索条件を入力すると、店舗情報のリストを含む画面を需要者側端末4に表示し、このとき、各店舗情報に加え、該店舗の広告情報を広告情報DB31の中から検索し、その中に含まれるお買い得情報のうち、現在広告掲載期間内にあるものを表示する」
との構成を有するものである。
したがって、引用発明の「広告情報公開手段23」は、「広告情報登録手段21」により「店舗側端末3から入力」された、「商品の説明」等を含む「お買い得情報」を、「広告掲載期間」に「需要者側端末4に表示させ」るといえる。
そして、引用発明の「広告情報公開手段23」、「需要者側端末4に表示させ」ることは、それぞれ、本願発明1の「提供部」、「利用者に提供する」ことに相当する。
また、引用発明の「広告装置2」は、「店舗における広告情報を需要者に配信する」ものであるから、上記の「需要者側端末4に表示させる」動作は、「広告情報」の「配信」サービスを介して行われるといえるものであって、当該サービスは、本願発明1の「所定のプラットフォーム」に相当する。
以上の点について、上記(ア)で検討した点も踏まえると、引用発明の構成における「広告情報公開手段23」に関する部分と、本願発明1の
「前記受付部により受け付けられた関連情報を、当該関連情報に対応する取引対象の画像とともに前記所定のプラットフォームを介して利用者に提供する提供部」
とは、
「前記受付部により受け付けられた関連情報を、所定のプラットフォームを介して利用者に提供する提供部」
という点で共通している。
(ウ)上記(ア)で述べた引用発明の構成において、「お買い得情報」である「各商品について」の「商品の説明、広告掲載期間(掲載開始時期及び掲載終了時期)」は、上記(ア)で「ガイド表示」等について検討した点も踏まえると、本願発明1の「前記店舗が前記コメントとして前記コンテンツに入力した前記取引対象の品目ごとの情報と前記品目ごとの前記情報の掲載時間」に相当する。
そして、上記(ア)で更に「広告情報登録手段21」等について検討した点も踏まえると、引用発明は、本願発明1の
「前記受付部は、前記店舗が前記コメントとして前記コンテンツに入力した前記取引対象の品目ごとの情報と前記品目ごとの前記情報の掲載時間とを、前記関連情報として前記店舗から受け付け」る
ことに相当する構成を備えているといえる。
(エ)上記(イ)で述べた引用発明の構成によれば、引用発明の「広告情報公開手段23」は、「お買い得情報」を、「広告掲載期間」において、「需要者側端末4に表示させ」るといえる。
この点について、上記(イ)、(ウ)で検討した点も踏まえると、引用発明の当該構成と、本願発明1の
「前記提供部は、前記品目ごとの前記情報を、前記品目ごとの前記情報の前記掲載時間において、前記店舗が前記所定のプラットフォームに予め登録した情報に一時的に付加して、利用者に提供する」
こととは、
「前記提供部は、前記品目ごとの前記情報を、前記品目ごとの前記情報の前記掲載時間において、利用者に提供する」
ことである点で共通している。
(オ)引用発明の「広告装置2」は、後述する相違点は別として、本願発明1の「提供装置」に相当する。
イ したがって、本願発明1と引用発明とは以下の点で一致する。
(一致点)
「店舗に対し、取引対象のうち特定の取引対象に関するコメントを入力するためのコンテンツを提供し、当該コンテンツに入力された情報を、関連情報として受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けられた関連情報を、所定のプラットフォームを介して利用者に提供する提供部と、を有し、前記受付部は、前記店舗が前記コメントとして前記コンテンツに入力した前記取引対象の品目ごとの情報と前記品目ごとの前記情報の掲載時間とを、前記関連情報として前記店舗から受け付け、前記提供部は、前記品目ごとの前記情報を、前記品目ごとの前記情報の前記掲載時間において、利用者に提供する提供装置。」
ウ また、本願発明1と引用発明とは以下の点で相違する。
(相違点1)
「店舗」について、本願発明1では、「所定のプラットフォームを介して利用者から取引対象の事前注文を受け付ける」ものであるのに対して、引用発明では、そのように特定されるものではない点。
(相違点2)
本願発明1では、「取引対象」についての「コメントを入力する」ことが、「選択した取引対象」についてなされるのに対して、引用発明では、「各商品について、商品名、商品の説明、商品の価格、広告掲載期間(掲載開始時期及び掲載終了時期)等を設定する」ことが、選択した「商品」についてなされると特定されるものではない点。
(相違点3)
本願発明1の「受付部」が「受け付ける」「関連情報」は、「当該店舗が当該所定のプラットフォームに予め登録した情報に一時的に付加される情報である」のに対して、引用発明の「広告情報登録手段21」で「入力」される「店舗のお買い得情報を格納する項目45b」は、「予め登録した」情報と、「一時的に付加される」情報とが存在することが特定されるものではない点。
(相違点4)
本願発明1は、「提供部」が「関連情報」を「利用者に提供する」ことについて、「当該関連情報に対応する取引対象の画像とともに」行うのに対して、引用発明の「広告情報公開手段23」は、「お買い得情報」を「需要者側端末4に表示させ」ることについて、そのように行うことが特定されるものではない点。
(相違点5)
本願発明1の「提供部」は、「前記品目ごとの前記情報」を「利用者に提供する」ことを、「前記店舗が前記所定のプラットフォームに予め登録した情報に一時的に付加して」行うのに対して、引用発明の「広告情報登録手段21」は、「お買い得情報のうち、現在広告掲載期間内にあるものを表示する」ことを、そのような処理を伴って行うことが特定されるものではない点。
(2)判断
事案に鑑みて、「店舗」が「所定のプラットフォームに予め登録した情報」において相互に関連する相違点3,5について、先に検討する。
店舗の取引対象についての情報を利用者に提供する提供装置において、店舗側で、所定のプラットフォームに予め情報を登録しておき、当該情報に対して、取引対象の品目ごとの、一時的に付加される情報を入力可能とした上で、それらの情報を利用者に提供する際に、店舗が所定のプラットフォームに予め登録した情報に、入力された品目ごとの情報を一時的に付加して、利用者に提供することは、引用文献1,2のいずれにも記載されておらず、本願の出願日前において周知技術であったともいえない。
仮に、上記の事項が周知技術であったとしても、引用発明の「広告装置2」は、「各店舗についての広告情報を記録するレコード45」のうちの「店舗のお買い得情報を格納する項目45b」に、「各商品について、商品名、商品の説明、商品の価格、広告掲載期間(掲載開始時期及び掲載終了時期)等を設定することができる」ものであり、引用文献1には、それらのうちの一部を予め登録する情報とし、その他を一時的に付加される情報とする必要性については記載も示唆もなく、引用発明に当該周知技術を適用する動機付けは見出せない。
よって、他の相違点について検討するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用文献1,2に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2 本願発明2~26について
本願発明2~24は、本願発明1を減縮した発明であり、本願発明25,26は、それぞれ、本願発明1に対応する「提供方法」、「提供プログラム」の発明であって、いずれも、相違点3,5に係る技術的事項を有する。
したがって、本願発明2~26も本願発明1と同様の理由により、当業者であっても引用文献1,2に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
第6 原査定についての判断
令和4年8月9日提出の手続補正書による補正の結果、本願発明1~26は相違点3,5に係る技術的事項を有するものとなっており、上記第5のとおり、引用文献1,2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定を維持することはできない。
第7 当審拒絶理由について
当審が令和4年6月14日付けで通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。
この出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
請求項1の記載において、「予め登録した情報に一時的に付加される情報である関連情報」を「利用者に提供する」際に、「予め登録した情報」が「利用者に提供」されるのか否か不明である。
請求項25,26にもそれぞれ、請求項1と同様の記載がある。
これに対して、令和4年8月9日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1,25,26には、「前記品目ごとの前記情報を」、「前記店舗が前記所定のプラットフォームに予め登録した情報に一時的に付加して、利用者に提供する」旨がそれぞれ記載されているから、「予め登録した情報」が「利用者に提供」されることが明確なものとなった。
よって、当審拒絶理由は解消した。
第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2021-016027