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特許拒絶査定不服審判

2021-011166

2つの列を有するプラグアセンブリ及びレセプタクルアセンブリ

審判番号
2021-011166
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2018-534510外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年08月23日
審決日
2022年06月29日
公報発行日
2022年07月29日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (H01R) / P18 .575-WY (H01R)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
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特願2018-534510「2つの列を有するプラグアセンブリ及びレセプタクルアセンブリ」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 3月30日国際公開、WO2017/053675、平成30年 9月27日国内公表、特表2018-528597、請求項の数(5)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2016(平成28)年9月23日(パリ条約による優先権主張外国庁受理、2015年9月23日 米国)を国際出願日とする出願であって、令和1年5月14日付けで拒絶理由通知がされ、同年11月19日に意見書が提出されるとともに手続補正がされ、令和2年4月1日付けで拒絶理由通知がされ、同年8月27日に意見書が提出され、令和3年1月7日付けで最後の拒絶理由通知がされ、同年4月7日に意見書が提出されるとともに手続補正がされたが、同年4月20日付けで同年4月7日にした手続補正が却下されるとともに拒絶査定(以下、「原査定」という。)がされた。 これに対し、同年8月23日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされたものである。 第2 令和3年4月20日付けの補正の却下の決定及び原査定の概要 1 令和3年4月20日付けの補正の却下の決定の概要は以下のとおりである。 令和3年4月7日にされた補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるが、当該補正後の本願請求項1に係る発明は、引用文献1及び2に基いて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであり、独立特許要件を満たさないから、令和3年4月7日にされた補正は却下すべきものである。 引用文献等一覧 1.実願平01-144849号(実開平03-082585号)のマイクロフィルム 2.米国特許出願公開第2013/0344745号明細書 2 原査定(令和3年4月20日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 本願請求項1ないし5に係る発明は、上記引用文献1に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 第3 本願発明 本願請求項1ないし5に係る発明(以下、「本願発明1」ないし「本願発明5」という。)は、令和3年8月23日にした手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された事項により特定される、以下のとおりである。 「【請求項1】 レセプタクルアセンブリであって、 少なくとも第1のポート及び第2のポートを画定するケージであって、前面、上壁、複数の側壁、及び後壁を含み、前記前面と後壁との間に所定の長さを有する、ケージと、 前記第1のポートと第2のポートとの間に設置されるディバイダ及び該ディバイダの前端の中央壁であって、前記ディバイダは、空気が前記中央壁の通気孔を通って前記第1のポートと第2のポートとの間を流れるためのチャネルを提供する、ディバイダ及び中央壁と、 前記ケージ内に設置されたコネクタであって、該コネクタは、前記第1のポートと整列された第1のカードスロット及び前記第2のポートと整列された第2のカードスロットを含み、前記第1及び第2のカードスロットは、前記前面の後方における前記第1及び第2のポート内の奥まった所であって前記前面から少なくとも前記所定の長さの1/3だけ奥まった所にあり、前記コネクタは、第1の接続領域において対向するパッドと嵌合するように構成された対向する端子の第1の対と、第2の接続領域において対向するパッドと嵌合するように構成された対向する端子の第2の対とを含み、前記第1の接続領域は前記第2の接続領域の後方に位置し、前記対向する端子の第2の対は、被片持ち部分を画定するように片持ち梁状に支持された端子の組を備え、前記被片持ち部分は、前方に向けて接点まで延在し、前記第1の接続領域の前方から始まる、コネクタと、 を備えるレセプタクルアセンブリ。 【請求項2】 前記対向する端子の第1の対は端子の組を備える、請求項1に記載のレセプタクルアセンブリ。 【請求項3】 前記対向する端子の第1の対の端子の組、及び、前記対向する端子の第2の対の端子の組は、圧入によって回路基板に取付けられる尾部を含む、請求項2に記載のレセプタクルアセンブリ。 【請求項4】 前記対向する端子の第1の対の端子の組、及び、前記対向する端子の第2の対の端子の組はそれぞれ尾部を含み、前記対向する端子の第1の対の端子の組の尾部は、前記端子の第2の対の端子の組の尾部の間に位置する、請求項2に記載のレセプタクルアセンブリ。 【請求項5】 前記端子の第1の対の端子の組は、上側の列の端子と下側の列の端子とを含み、前記上側の列の端子は第1のフレームによって支持され、前記下側の列の端子は第2のフレームによって支持される、請求項1に記載のレセプタクルアセンブリ。」 第4 引用文献、引用発明等 1 引用文献2について 上記引用文献2には、次の事項が記載されている。なお、下線は当審が付したものである(以下同様。)。 (1)「[0017] FIG. 1 is a front perspective view of an electrical connector assembly 100 formed in accordance with an exemplary embodiment. The electrical connector assembly 100 includes a cage member 102 and a receptacle connector 104 received in the cage member 102. Pluggable modules 106 (shown in FIG. 3) are configured to be loaded into the cage member 102 for mating with the receptacle connector 104. The receptacle connector 104 is intended for placement on a circuit board, such as a motherboard, and is arranged within the cage member 102 for mating engagement with the pluggable modules 106. [0018] The cage member 102 is a shielded, stamped and formed cage member that includes a plurality of shielded walls 108 that define multiple ports 110, 112 for receipt of the pluggable modules 106. In the illustrated embodiment, the cage member 102 constitutes a stacked cage member having the ports 110, 112 in a stacked configuration. The port 110 defines an upper port positioned above the port 112 and may be referred to hereinafter as upper port 110. The port 112 defines a lower port positioned below the port 110 and may be referred to hereinafter as lower port 112. Any number of ports may be provided in alternative embodiments. In the illustrated embodiment, the cage member 102 includes the ports 110, 112 arranged in a single column, however, the cage member 102 may include multiple columns of ports 110, 112 in alternative embodiments (e.g. 2×2, 3×2, 4×2, 4×3, etc.). In other alternative embodiments, the cage member 102 may include a single port or may include ports arranged in a single row (e.g. non-stacked). [0019] The cage member 102 includes a top wall 114, a lower wall 116, a rear wall 117 and side walls 118, 120, which together define the general enclosure for the cage member 102. Optionally, the cage member 102 may not include the lower wall 116, but rather may have an open bottom. In an exemplary embodiment, the shielded walls 108 may include airflow openings 121 therethrough. The airflow openings 121 promote airflow through the shielded walls 108 to help cool the shielded walls 108, the ports 110, 112 and/or the pluggable modules 106. Any of the shielded walls 108, including the lower wall 116, may include airflow openings 121. The airflow openings 121 may have any size and shape. In an exemplary embodiment, the size, shape, spacing and/or positioning of the airflow openings 121 may be selected with consideration to thermal performance, shielding performance (e.g. electromagnetic interference (EMI) shielding), electrical performance, or other design considerations. [0020] The cage member 102 is subdivided by a center separator member 122 to define the upper and lower ports 110, 112. The separator member 122 extends between the side walls 118, 120. The separator member 122 has a front wall 124 with an upper plate 126 and a lower plate 128 extending rearward from the front wall 124. A channel is defined between the upper and lower plates 126, 128 rearward of the front wall 124. The upper and lower plates 126, 128 are spaced apart from one another defining an air gap through the channel. The separator member 122 is retained in place by tabs 130, which extend from side edges 132, 134 of the upper and lower plates 126, 128, and which extend through the side walls 118, 120.」 (当審訳) [0017] 図1は、例示的な実施形態に従って形成された電気コネクタアセンブリ100の前面透視図である。電気コネクタアセンブリ100は、ケージ部材102とケージ部材102内に受け入れられたレセプタクルコネクタ104とを備えている。プラガブルモジュール106(図3に示す)は、レセプタクルコネクタ104との嵌合のためにケージ部材102内に装填されるように構成される。レセプタクルコネクタ104は、マザーボードなどの回路基板上に配置するためのものであり、プラガブルモジュール106との嵌合係合のためにケージ部材102内に配置されている。 [0018] ケージ部材102は、プラガブルモジュール106を受け取るための複数のポート110、112を規定する複数の遮蔽壁108を含む、プレス成形されたシールドされたケージ部材である。図示の実施形態では、ケージ部材102は、ポート110、112を積み重ねた構成を有する積層型ケージ部材を構成している。ポート110は、ポート112の上方に位置する上側ポートを規定し、以下、上側ポート110と称することがある。ポート112は、ポート110の下方に位置する下側ポートを規定し、以下、下側ポート112と称することがある。代替の実施形態では、任意の数のポートが提供されてもよい。図示された実施形態では、ケージ部材102は、単一の列に配置されたポート110、112を含むが、ケージ部材102は、代替の実施形態においてポート110、112の複数の列(例えば、2×2、3×2、4×2、4×3等)を含んでもよい。他の代替的な実施形態において、ケージ部材102は、単一のポートを含んでもよく、又は単一の列に配置されたポート(例えば、非積層)を含んでもよい。 [0019] ケージ部材102は、上壁114、下壁116、後壁117及び側壁118、120を含み、これらは共にケージ部材102の一般的な筐体を画定するものである。任意選択で、ケージ部材102は、下壁116を含まず、むしろ開放底部を有していてもよい。例示的な実施形態では、遮蔽壁108は、それを通る気流開口部121を含んでもよい。気流開口部121は、遮蔽壁108を通る気流を促進し、遮蔽壁108、ポート110、112及び/又はプラガブルモジュール106の冷却を支援する。下壁116を含む遮蔽壁108のいずれかが、気流開口部121を含んでもよい。気流開口部121は、任意のサイズ及び形状を有してもよい。例示的な実施形態では、気流開口部121のサイズ、形状、間隔及び/又は位置は、熱性能、遮蔽性能(例えば、電磁干渉(EMI)遮蔽)、電気性能、又は他の設計上の考慮事項を考慮して選択されてもよい。 [0020] ケージ部材102は、中央のセパレータ部材122によって細分化され、上部及び下部ポート110、112を画定している。セパレータ部材122は、側壁118、120の間に延在している。セパレータ部材122は、前壁124から後方に延びる上部プレート126及び下部プレート128を備えた前壁124を有する。前壁124の後方で上下のプレート126、128の間にチャネルが画定される。上部及び下部プレート126、128は、チャネルを通る空隙を規定するように、互いに間隔を空けて配置される。セパレータ部材122は、上部及び下部プレート126、128の側縁132、134から延び、側壁118、120を通って延びるタブ130によって定位置に保持される。 (2)「[0022] The separator member 122 includes latches 144 adjacent a front edge thereof for grounding the pluggable module 106 and the cage member 102. Additionally, the latches 144 have latch openings 146 for latching engagement with the pluggable module 106. The latches 144 are deflectable and are stamped from the upper and lower plates 126, 128. [0023] In an exemplary embodiment, the lower wall 116 is shorter than the other walls defining a rear opening 150 between the rear edge of the lower wall 116 and the rear wall 117. Alternatively, the rear opening 150 may extend through the lower wall 116. The receptacle connector 104 is received in the rear opening 150. The receptacle connector 104 is accessible through the lower port 112 and the upper port 110. The separator member 122 does not extend to the rear wall 117, but rather stops short of the rear wall 117 to provide a space for the receptacle connector 104 to be loaded into the upper port 110. In an alternative embodiment, more than one receptacle connector may be provided, one extending into the lower port 112, the other extending through the lower port 112 into the upper port 110.」 (当審訳) [0022] セパレータ部材122は、プラガブルモジュール106及びケージ部材102を接地するために、その前縁に隣接してラッチ144を含む。さらに、ラッチ144は、プラガブルモジュール106とのラッチ係合のためのラッチ開口部146を有する。ラッチ144は、偏向可能であり、上部及び下部プレート126、128から刻印されている。 [0023] 例示的な実施形態では、下壁116は、下壁116の後縁と後壁117との間に後方開口部150を規定する他の壁より短い。代替的に、後部開口部150は、下部壁116を貫通して延びてもよい。レセプタクルコネクタ104は、後方開口部150に受容される。レセプタクルコネクタ104は、下部ポート112及び上部ポート110を通してアクセス可能である。セパレータ部材122は、後壁117まで延びず、むしろ後壁117の手前で停止して、レセプタクルコネクタ104が上部ポート110に装填されるための空間を提供する。代替の実施形態では、複数のレセプタクルコネクタが提供されてもよく、一方は下部ポート112の中に延び、他方は下部ポート112を通って上部ポート110の中に延びている。 (3)「[0025] Circuit card receiving slots 180 and 182 extend inwardly from the mating face 170 of each of the respective upper and lower extensions 172, 174, and extend inwardly to the housing body 160. The circuit card receiving slots 180, 182 are configured to receive a card edge of the pluggable module 106 (shown in FIG. 3).A plurality of contacts 184 are held by the housing 160 and are exposed within the circuit card receiving slot 180 for mating with the corresponding pluggable module 106. The contacts 184 extend from the lower face 168 and are terminated to the motherboard. For example, the ends of the contacts 184 may constitute pins that are loaded into plated vias of the motherboard. Alternatively, the contacts 184 may be terminated to the motherboard in another manner, such as by surface mounting to the motherboard. A plurality of contacts 186 are held by the housing 160 and are exposed within the circuit card receiving slot 182 for mating with the corresponding pluggable module 106. The contacts 186 extend from the lower face 168 and are terminated to the motherboard. [0026] FIG. 3 illustrates a pluggable module 106 for use with electrical connector assembly 100 (shown in FIG. 1). In the illustrated embodiment, the pluggable module 106 constitutes a small form-factor pluggable (SFP) module having a circuit card 702 at a mating end 703 thereof for interconnection into the slots 180, 182 (shown in FIG. 2) and into interconnection with the contacts 184 or 186 (shown in FIG. 2) therein. The pluggable module 106 would further include an electrical interconnection within the module to an interface at end 704, such as a copper interface in the way of a modular jack, or to a fiber optic connector for further interfacing. The pluggable module 106 would also include grounding tabs 706, 708, and a raised embossment 710. The embossment 710 would latch into the triangular shaped opening of the latch 144 (shown in FIG. 1). This allows for easy extraction of the pluggable module 106 as the latches 144 are accessible from the front end of the corresponding cage member 102. Other types of pluggable modules or transceivers may be utilized in alternative embodiments.」 (当審訳) [0025] 回路カード受け取りスロット180、182は、それぞれの上部及び下部延長部172、174の嵌合面170から内側に延び、ハウジング本体160の内側に延びている。回路カード受け取りスロット180、182は、プラガブルモジュール106(図3に示す)のカードエッジを受け取るように構成される。複数のコンタクト184は、ハウジング160によって保持され、対応するプラガブルモジュール106と嵌合するために回路カード受け取りスロット180内に露出される。コンタクト184は、下面168から延び、マザーボードに終端されている。例えば、コンタクト184の端部は、マザーボードのメッキビアに装填されるピンを構成してもよい。あるいは、コンタクト184は、マザーボードに表面実装されるなど、別の方法でマザーボードに終端されてもよい。複数のコンタクト186は、ハウジング160によって保持され、対応するプラガブルモジュール106と嵌合するために回路カード受け取りスロット182内に露出される。コンタクト186は、下面168から延び、マザーボードに終端されている。 [0026] 図3は、電気コネクタアセンブリ100(図1に示す)と共に使用するためのプラガブルモジュール106を示す図である。図示の実施形態では、プラガブルモジュール106は、スロット180、182(図2に示す)内への相互接続と、その中のコンタクト184または186(図2に示す)との相互接続のためにその嵌合端703に回路カード702を有する小型フォームファクタプラガブル(SFP)モジュールを構成する。プラガブルモジュール106は、さらに、モジュール内の電気的相互接続を、端部704におけるインターフェース、例えばモジュラージャックの方法における銅インターフェース、またはさらなるインターフェースのための光ファイバーコネクタに含めるであろう。プラガブルモジュール106はまた、接地タブ706、708、および隆起したエンボス710を含むであろう。エンボス710は、ラッチ144(図1に示す)の三角形状の開口部にラッチすることになる。これにより、ラッチ144は、対応するケージ部材102の前端からアクセス可能であるため、プラガブルモジュール106を容易に取り出すことができる。他のタイプのプラガブルモジュール又はトランシーバを代替の実施形態で利用することができる。 (4)「FIG.1 [図:0001386010000001.jpg] FIG.2 [図:0001386010000002.jpg] FIG.3 [図:0001386010000003.jpg] 」 (5)FIG.1を参照すると、遮蔽壁108を構成する各々の壁は、上壁114、下壁116、後壁117及び側壁118、 120を含んでおり、遮蔽壁108が有する気流開口部121は、側壁118、120に形成されていると看取される。 (6)FIG.1及びFIG.2を参照すると、上部ポート110の奥に回路カード受け取りスロット180が配置され、下部ポート112の奥に回路カード受け取りスロット182が配置されていることが看取される。 (7)上記記載及び認定事項によれば、上記引用文献2には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 <引用発明> 「電気コネクタアセンブリ100であって、 電気コネクタアセンブリ100がケージ部材102とレセプタクルコネクタ104とを有し、レセプタクルコネクタ104がケージ部材102の後方開口部150内に受け入れられており、ケージ部材102は上部ポート110と下部ポート112とを画定するケージ部材であり、ケージ部材102は上壁114、後壁117及び側壁118、120を含み、側壁118、120は気流開口部121を有し、 上部ポート110と下部ポート112との間はセパレータ部材122によって分離され、セパレータ部材122は前壁124と上部プレート126と下部プレート128とを有し、上部プレート126と下部プレート128との間にはチャネルを通る空隙があり、セパレータ部材122は上部プレート126及び下部プレート128の側縁132、134から延びるタブ130によって側壁118、120に保持され、セパレータ部材122はその前縁部にラッチ開口部146を備えたラッチ144を有し、レセプタクルコネクタ104は下部ポート112と上部ポート110とからアクセス可能であり、レセプタクルコネクタ104はプラガブルモジュール106を受け入れ可能な回路カード受け取りスロット180と回路カード受け取りスロット182とを有し、上部ポート110の奥に回路カード受け取りスロット180が配置され、下部ポート112の奥に回路カード受け取りスロット182が配置されており、回路カード受け取りスロット180、182各々に形成されたコンタクト184、186は回路カード702と接続する、 電気コネクタアセンブリ100。」 2 引用文献1について 上記引用文献1には、次の事項が記載されている。 (1)「また、ボディ1の他端部には基板挿入用孔部17が形成されている。」(明細書第9ページ第15~16行) (2)「この接片対2を形成している片側の接片21は切起し状の係合爪21a’を具備する幅広の水平片部21aとその水平片部21aの前端に切起し状に突出形成された幅狭の爪片部21bと水平片部21aの後端から延出された幅狭の延出部分21cとを有する弾性を具備する金属片によって構成されており、上記水平片部21aの適所がプラグ側多極コネクタに具備されたコンタクトに対応するコンタクトとなされていると共に、上記延出部分21cに配線基板Pに形成された外部接点P1(第6図参照)に対応する屈曲状のコンタクト21dが形成されている。また、上記接片対2を形成している他側の接片22は切起し状の係合爪22a’を具備する幅広の水平片部22aとその水平片部22aの前端に折曲げて形成された幅狭の爪片部22bと水平片部22aの後端から延出された幅狭の延出部分22cとを有する弾性を具備する金属片によって構成されており、上記水平片部22aの適所がプラグ側多極コネクタに具備されたコンタクトに対応するコンタクトとなされていると共に、上記延出部分22cに配線基板Pに形成された外部接点P2(第6図参照)に対応する屈曲状のコンタクト22dが形成されている。」(明細書第10ページ第6行~第11ページ第7行) (3)「そして、接片対2を形成している二つ一組の接片21,22において、配線基板Pの外部接点P1,P2に対応する各コンタクト21d,22dは配線基板Pの上記挿抜経路の上方からその挿抜経路中に突き出し、かつこれら二つのコンタクト21d,22dの位置が配線基板Pの挿抜方向(矢符A)にずれている。このコンタクト21d,22dのずれ間隔Hは第6図に示した配線基板Pの外部接点P1,P2の相互間ピッチH’と同等に設定されている。 下段側の接片保持部15においては、上述した上段側の接片保持部14に対する接片14,15の配設状態と対称の関係で接片21,22が配設されている。したがって、上段側の接片保持部14に対応された接片対2…を形成している二つの接片21…,22…のコンタクト21d,22dと上段側の接片保持部15に対応された接片対2…を形成している二つの接片21…,22…のコンタクト21d,22dとは上記挿抜経路を挾んで対向配置された状態になっている。15aは係合溝部、15bはリブ部、15c,15dは溝部、15eは凹入部である。」(明細書第12ページ第8行~第13ページ第8行) (4)「第6図に示した配線基板Pにおいて、外部接点P1,P2はその両面に上述した相互間ピッチH’だけ前後に間隔を隔てて配設されていると共に、横方向に所要数だけ並べられている。 配線基板Pへの上記多極コネクタの実装は第1図に仮想線で示したように配線基板Pを基板挿入用孔部17に形成された上記挿抜経路に矢符A1のように差し込むだけでよい。このようにすれば、配線基板Pの片面側の外部接点P1,P2に上段側の接片保持部14に対応された接片対2を形成している接片21,22の延出部分21c,22cがそのばね力に抗して撓んで各コンタクト21d,22dが弾接する一方、配線基板Pの他面側の外部接点P1,P2に下段側の接片保持部15に対応された接片対2を形成している接片21,22の延出部分21c,22cがそのばね力に抗して撓んで各コンタクト21d,22dが弾接する。このように二つのコンタクト21d,22dが配線基板Pの同一面側の前後二箇所において外部接点P1,P2に弾接する構成であると、配線基板Pに横一列に同数の外部接点を並べて形成する場合に比べて外部接点P1,P2の形成するのに必要なスペースの横幅寸法が半分になる。」(明細書第14ページ第3行~第15ページ第4行) (5)「また、配線基板Pの外部接点P1,P2に対応するコンタクト21d,22dが配線基板Pの挿抜方向(矢符A)にずれているため、上述のように横幅が半分程度に短くなっても極数は接片対2を横一列に並べたものと同じ数になる。」(明細書第16ページ第9~14行) (6)「したがって、多極コネクタ全体としては接片21…,22…が高密度実装されたものとなり、接片の高密度実装と全体形状のコンパクト化が達成されたものとなる。」(明細書第17ページ第5~8行) (7)「第1図 [図:0001386010000004.jpg] 」 (8)「第6図 [図:0001386010000005.jpg] 」 (8)上記記載によれば、引用文献1には、以下の事項が記載されていると認められる。 「多極コネクタのボディ1には基板挿入用孔部17が形成されており、基板挿入用孔部17において、接片21の延出部分21cに配線基板Pに形成された外部接点P1に対応する屈曲状のコンタクト21dが形成され、接片22の延出部分22cに配線基板Pに形成された外部接点P2に対応する屈曲状のコンタクト22dが形成され、二つのコンタクト21d,22dの位置が配線基板Pの挿抜方向にずれており、このコンタクト21d,22dのずれ間隔Hは配線基板Pの外部接点P1,P2の相互間ピッチH′と同等に設定されており、上段側のコンタクト21d,22dと下段側のコンタクト21d,22dとは上記挿抜経路を挾んで対向配置された状態になっており、配線基板Pの外部接点P1,P2はその両面に上述した相互間ピッチH′だけ前後に間隔を隔てて配設されていると共に、横方向に所要数だけ並べられており、配線基板Pの片面側の外部接点P1,P2に上段側のコンタクトP1,P2が弾接する一方、配線基板Pの他面側の外部接点P1,P2に下段側のコンタクトP1,P2が弾接するようになっているため、接片の高密度実装とコンパクト化が達成されたものとなる。」 第5 対比・判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 引用発明の「電気コネクタアセンブリ100」、「ケージ部材102」、「上部ポート110」、「下部ポート112」、「上壁114」、「側壁118、120」、「後壁117」は、本願発明1の「レセプタクルアセンブリ」、「ケージ」、「第1のポート」、「第2のポート」、「上壁」、「複数の側壁」、「後壁」に相当する。 引用発明の「ケージ部材102」における「前壁124」側に面した部分は、本願発明1の「前面」に相当する。 引用発明の「ケージ部材102」における「前壁124」側に面した部分と「後壁117」との間に所定の長さがあることは明らかであり、この長さは、本願発明1の「所定の長さ」に相当する。 引用発明の「セパレータ部材122」は、「上部ポート110と下部ポート112との間」を分離するものであって、「上部ポート110と下部ポート112との間」に位置しているから、本願発明1の「第1のポートと第2のポートとの間に設置されるディバイダ」に相当する。 引用発明の「前壁124」は、本願発明1の「中央壁」に相当する。 引用発明の「チャネル」は、「セパレータ部材122」に提供されて空隙内に空気を有しているのであるから、「空気が第の1ポートと第2のポートとの間に存在するチャネル」の限りにおいて、本願発明1の「空気が前記中央壁の通気孔を通って前記第1のポートと第2のポートとの間を流れるためのチャネル」に一致する。 引用発明の「レセプタクルコネクタ104」は、「ケージ部材102」内に受け入れられているから、本願発明1の「ケージ内に設置されたコネクタ」に相当する。 引用発明の「上部ポート110の奥」に配置された「回路カード受け取りスロット180」と、「下部ポート112の奥」に配置された「回路カード受け取りスロット182」とは、各々本願発明1の「第1のポートと整列された第1のカードスロット」、「第2のポートと整列された第2のカードスロット」に相当する。 引用発明の「回路カード受け取りスロット180」及び「回路カード受け取りスロット182」の位置は、各々「上部ポート110の奥」及び「下部ポート112の奥」であるから、「第1及び第2のポート内の奥まった所」の限りにおいて、本願発明1の「前記前面の後方における前記第1及び第2のポート内の奥まった所であって前記前面から少なくとも前記所定の長さの1/3だけ奥まった所」に一致する。 引用発明の「コンタクト184、186」は、回路カード702との接続部分であるから、本願発明1の「端子」に相当する。 以上のことから、本願発明1と引用発明との一致点および相違点は、次のとおりである。 【一致点】 「レセプタクルアセンブリであって、 少なくとも第1のポート及び第2のポートを画定するケージであって、前面、上壁、複数の側壁、及び後壁を含み、前記前面と後壁との間に所定の長さを有する、ケージと、 前記第1のポートと第2のポートとの間に設置されるディバイダ及び該ディバイダの前端の中央壁であって、前記ディバイダは、空気が第の1ポートと第2のポートとの間に存在するチャネルを提供する、ディバイダ及び中央壁と、 前記ケージ内に設置されたコネクタであって、該コネクタは、前記第1のポートと整列された第1のカードスロット及び前記第2のポートと整列された第2のカードスロットを含み、前記第1及び第2のカードスロットは、前記前面の後方における前記第1及び第2のポート内の奥まった所にあり、前記コネクタは、端子を備えるコネクタと、 を備えるレセプタクルアセンブリ。」 【相違点1】 「空気が第1のポートと第2のポートとの間に存在するチャネル」について、本願発明1は「空気が前記中央壁の通気孔を通って前記第1のポートと第2のポートとの間を流れるため」のものであるのに対し、引用発明は、そのようなものである特定がなされていない点。 【相違点2】 「奥まった所」について、本願発明1は「前記前面から少なくとも前記所定の長さの1/3だけ奥まった所」であるのに対し、引用発明は前面からどの程度の長さだけ奥まった所にあるのか特定していない点。 【相違点3】 「端子」について、本願発明1は「第1の接続領域において対向するパッドと嵌合するように構成された対向する端子の第1の対と、第2の接続領域において対向するパッドと嵌合するように構成された対向する端子の第2の対とを含み、前記第1の接続領域は前記第2の接続領域の後方に位置し、前記対向する端子の第2の対は、被片持ち部分を画定するように片持ち梁状に支持された端子の組を備え、前記被片持ち部分は、前方に向けて接点まで延在し、前記第1の接続領域の前方から始まる」ものであるのに対し、引用発明はそのような特定をしていない点。 (2)相違点についての判断 事案に鑑みて、まず相違点3について検討する。 引用文献1には、配線基板Pにおいて、両面の外部接点P1,P2を挿抜方向にずらして形成し、多極コネクタにおいて、配線基板Pの外部接点P1,P2に対応するように前後にずらして上下段のコンタクト21d,22dを形成したものが記載されている。 しかし、引用発明のコンタクト184、186はプラグとの接続部分である一方、引用文献1に記載されたコンタクト21d、22dは配線基板との接続部分であるため、引用発明のコンタクト21d、22dの配置について、引用文献1に記載される構成を採用することの動機付けがない。 また、上記相違点3に係る構成は、本願出願前において周知技術であるともいえない。 してみると、相違点1及び相違点2について検討するまでもなく、本願発明1は、引用発明、引用文献1に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 2 本願発明2ないし5について 本願発明2ないし5も、本願発明1の「第1の接続領域において対向するパッドと嵌合するように構成された対向する端子の第1の対と、第2の接続領域において対向するパッドと嵌合するように構成された対向する端子の第2の対とを含み、前記第1の接続領域は前記第2の接続領域の後方に位置し、前記対向する端子の第2の対は、被片持ち部分を画定するように片持ち梁状に支持された端子の組を備え、前記被片持ち部分は、前方に向けて接点まで延在し、前記第1の接続領域の前方から始まる」という構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献1に基いて容易に発明をすることができたものとはいえない。 第6 原査定について 審判請求時の補正により、本願発明1ないし5は、「少なくとも第1のポート及び第2のポートを画定するケージであって、前面、上壁、複数の側壁、及び後壁を含み、前記前面と後壁との間に所定の長さを有する、ケージと、前記第1のポートと第2のポートとの間に設置されるディバイダ及び該ディバイダの前端の中央壁であって、前記ディバイダは、空気が前記中央壁の通気孔を通って前記第1のポートと第2のポートとの間を流れるためのチャネルを提供する、ディバイダ及び中央壁と、前記ケージ内に設置されたコネクタであって、該コネクタは、前記第1のポートと整列された第1のカードスロット及び前記第2のポートと整列された第2のカードスロットを含み、前記第1及び第2のカードスロットは、前記前面の後方における前記第1及び第2のポート内の奥まった所であって前記前面から少なくとも前記所定の長さの1/3だけ奥まった所」にあるコネクタとを備えたレセプタクルアセンブリにおいて、「第1の接続領域において対向するパッドと嵌合するように構成された対向する端子の第1の対と、第2の接続領域において対向するパッドと嵌合するように構成された対向する端子の第2の対とを含み、前記第1の接続領域は前記第2の接続領域の後方に位置し、前記対向する端子の第2の対は、被片持ち部分を画定するように片持ち梁状に支持された端子の組を備え、前記被片持ち部分は、前方に向けて接点まで延在し、前記第1の接続領域の前方から始まる」という事項を有するものとなっており、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1及び2に基いて、容易に発明をすることができたものとはいえない。したがって、原査定の理由を維持することはできない。 第7 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2021-011166

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