2021-010489
動作電力を減少させるためのメモリ・プレート・セグメンテーション
- 審判番号
- 2021-010489
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-501799外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年08月06日
- 審決日
- 2022年05月31日
- 公報発行日
- 2022年06月24日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】マイクロン テクノロジー,インク.
- 【請求人代理人】青木 宏義
- 【請求人代理人】天田 昌行
- 【請求人代理人】大菅 義之
- 分類
- P18 .121-WY (G11C)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 12項目
第1 手続の経緯
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本願は、2018年(平成30年)7月19日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2017年7月20日(以下、「優先日」という。)、米国)を国際出願日とする出願であって、令和2年3月9日付けで手続補正がされ、令和2年11月27日付けで拒絶理由が通知され、令和3年2月19日付けで手続補正がされ、令和3年4月1日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、令和3年8月6日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされ、令和3年9月7日付けで前置報告がされ、令和3年12月15日付けで上申書が提出され、令和4年3月23日付けで当審より拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)が通知され、令和4年4月8日付けで手続補正がされたものである。
第2 本願発明
本願請求項1~34に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明34」という。)は、令和4年4月8日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1~34に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりの発明である。
「 【請求項1】複数のセグメンテーション線によって分離された複数のプレート部分であって、前記複数のセグメンテーション線が、水平方向である第1の方向に延びるセグメンテーション線の第1のセットと、垂直方向である第2の方向に延びるセグメンテーション線の第2のセットとを備える、複数のプレート部分と、前記複数のプレート部分の各々の上に配設された少なくとも1つのメモリ・セルであって、メモリ・セルの各々は、前記第1の方向に延びる複数のディジット線のうちの1つを介して感知構成要素に結合される、少なくとも1つのメモリ・セルと、複数のプレート・ドライバを備えるプレート・ドライバ構成要素であって、前記複数のプレート・ドライバの各々は、前記垂直方向である前記第2の方向に延びる1つ以上のプレート線のうちの個別のプレート線によって前記複数のプレート部分の少なくとも1つに接続される、プレート・ドライバ構成要素と続きを表示(全118行)を備え、前記複数のプレート部分が複数の列および複数の行をなして配列され、前記複数のプレート・ドライバの各々は、前記複数の行の各々においてプレート部分に結合され、前記複数のプレート・ドライバの各々は、前記複数の列のうちの少なくとも2つにおけるプレート部分に結合される、電子メモリ装置。【請求項2】前記少なくとも1つのメモリ・セルは強誘電体キャパシタを備える、請求項1に記載の電子メモリ装置。【請求項3】前記プレート・ドライバ構成要素に結合されたメモリ・コントローラをさらに備える、請求項1に記載の電子メモリ装置。【請求項4】前記メモリ・コントローラは、ターゲット・メモリ・セルの場所に少なくとも一部は基づいて前記複数のプレート部分の1つを活性化するように構成される、請求項3に記載の電子メモリ装置。【請求項5】前記メモリ・コントローラは、複数の他のプレート部分を非活性化された状態に設定しながら、前記複数のプレート部分の前記1つを活性化するように構成される、請求項4に記載の電子メモリ装置。【請求項6】行デコーダと、前記行デコーダを、前記複数のプレート部分の各々の上に配設された前記少なくとも1つのメモリ・セルに結合する複数のワード線とをさらに備える、請求項1に記載の電子メモリ装置。【請求項7】複数のセグメンテーション線によって分離された複数のプレート部分であって、前記複数のセグメンテーション線は、水平方向である第1の方向に延びるセグメンテーション線の第1のセットと、前記第1の方向に垂直である第2の方向に延びるセグメンテーション線の第2のセットとを備える、複数のプレート部分と、前記複数のプレート部分の各々の上に配設された少なくとも1つのメモリ・セルと、複数のプレート・ドライバを備えるプレート・ドライバ構成要素であって、前記複数のプレート・ドライバの各々は、前記第2の方向に延びる1つ以上のプレート線のうちの個別のプレート線によって前記複数のプレート部分の少なくとも1つに接続される、プレート・ドライバ構成要素とを備え、前記複数のプレート部分が複数の列および複数の行をなして配列され、前記複数のプレート・ドライバの各々は、前記複数の行の各々においてプレート部分に結合され、前記複数のプレート・ドライバの各々は、前記複数の列のうちの少なくとも2つにおけるプレート部分に結合される、電子メモリ装置。【請求項8】前記少なくとも1つのメモリ・セルは強誘電体キャパシタを備える、請求項7に記載の電子メモリ装置。【請求項9】前記プレート・ドライバ構成要素に結合されたメモリ・コントローラをさらに備える、請求項7に記載の電子メモリ装置。【請求項10】前記メモリ・コントローラは、ターゲット・メモリ・セルの場所に少なくとも一部は基づいて前記複数のプレート部分の1つを活性化するように構成される、請求項9に記載の電子メモリ装置。【請求項11】行デコーダと、前記行デコーダを、前記複数のプレート部分の各々の上に配設された前記少なくとも1つのメモリ・セルに結合する複数のワード線とをさらに備える、請求項7に記載の電子メモリ装置。【請求項12】前記複数のワード線が少なくとも1つのダミー線を備え、前記少なくとも1つのダミー線は、前記装置のセルから電気的に絶縁され、前記複数のプレート部分のうちの少なくとも1つの縁に隣接して設置される、請求項11に記載の電子メモリ装置。【請求項13】前記複数のプレート・ドライバの各々は、前記複数の列の各々においてプレート部分に結合される、請求項7に記載の電子メモリ装置。【請求項14】ターゲット・メモリ・セルの場所を決定することと、垂直方向である第2の方向に延びる1つ以上のプレート線のうちの個別のプレート線を介してプレート部分に接続されたプレート・ドライバによって、前記プレート部分を活性化することであって、前記プレート部分は、前記ターゲット・メモリ・セルの前記場所に対応し、セグメンテーション線によって複数の他のプレート部分から分離され、前記セグメンテーション線は、前記垂直方向である前記第2の方向に延びるセグメンテーション線の第1のセットと、水平方向である第1の方向に延びるセグメンテーション線の第2のセットとを備える、活性化することとを含み、複数のプレート部分が複数の列および複数の行をなして配列され、前記プレート・ドライバの各々は、前記複数の行の各々においてプレート部分に結合され、前記プレート・ドライバの各々は、前記複数の列のうちの少なくとも2つにおけるプレート部分に結合される、方法。【請求項15】複数の他のプレート部分を、非活性化された状態に設定することをさらに含む、請求項14に記載の方法。【請求項16】前記プレート部分を活性化することは、前記プレート部分に結合されたプレート線に第1の電圧を印加することを含む、請求項14に記載の方法。【請求項17】前記垂直方向に延びるディジット線に前記ターゲット・メモリ・セルを接続するために、前記プレート部分の上に配設されたメモリ・セルに結合されたワード線に第1の電圧を印加することをさらに含む、請求項14に記載の方法。【請求項18】前記ディジット線上の第2の電圧に基づいて前記ターゲット・メモリ・セルと関連づけられた論理値を決定することをさらに含む、請求項17に記載の方法。【請求項19】前記ターゲット・メモリ・セルと関連づけられた論理値を設定するために第2の電圧を前記ディジット線に印加することをさらに含む、請求項17に記載の方法。【請求項20】ターゲット・メモリ・セルの場所を決定することと、垂直方向である第2の方向に延びる1つ以上のプレート線のうちの個別のプレート線を介して、前記ターゲット・メモリ・セルの前記場所に対応するプレート部分に接続されたプレート・ドライバによって、前記プレート部分を活性化することであって、前記プレート部分は、セグメンテーション線によって複数の他のプレート部分から分離され、前記セグメンテーション線が、水平方向である第1の方向に延びるセグメンテーション線の第1のセットと、前記第1の方向に垂直である前記第2の方向に延びるセグメンテーション線の第2のセットとを備える、活性化することとを含み、前記プレート部分及び前記複数の他のプレート部分を含む複数のプレート部分が複数の列および複数の行をなして配列され、前記プレート・ドライバを含む複数のプレート・ドライバの各々は、前記複数の行の各々においてプレート部分に結合され、前記複数のプレート・ドライバの各々は、前記複数の列のうちの少なくとも2つにおけるプレート部分に結合される、方法。【請求項21】前記プレート部分を活性化することは、前記プレート部分に結合されたプレート線に第1の電圧を印加することを含む、請求項20に記載の方法。【請求項22】前記第1の方向に延びるディジット線に前記ターゲット・メモリ・セルを接続するために、前記プレート部分の上に配設されたメモリ・セルに結合されたワード線に第1の電圧を印加することをさらに含む、請求項20に記載の方法。【請求項23】前記ディジット線上の第2の電圧に基づいて前記ターゲット・メモリ・セルと関連づけられた論理値を決定することをさらに含む、請求項22に記載の方法。【請求項24】前記ターゲット・メモリ・セルと関連づけられた論理値を設定するために第2の電圧を前記ディジット線に印加することをさらに含む、請求項22に記載の方法。【請求項25】複数のセグメンテーション線によって分離された複数のプレート部分であって、前記複数のセグメンテーション線は、水平方向である第1の方向に延びるセグメンテーション線の第1のセットと、前記第1の方向に垂直である第2の方向に延びるセグメンテーション線の第2のセットとを備える、複数のプレート部分と、垂直方向である前記第2の方向に延びる1つ以上のプレート線のうちの個別のプレート線によって前記複数のプレート部分に結合された複数のプレート・ドライバを備えるプレート・ドライバ構成要素と、前記プレート・ドライバ構成要素と電子通信するコントローラであって、前記装置に、ターゲット・メモリ・セルの場所を識別させ、前記ターゲット・メモリ・セルの前記場所に対応する前記複数のプレート部分の1つを活性化させるように動作可能であるコントローラとを備え、前記複数のプレート部分が複数の列および複数の行をなして配列され、前記複数のプレート・ドライバの各々は、前記複数の行の各々においてプレート部分に結合され、前記複数のプレート・ドライバの各々は、前記複数の列のうちの少なくとも2つにおけるプレート部分に結合される、電子メモリ装置。【請求項26】前記コントローラが、ディジット線に前記ターゲット・メモリ・セルを接続するために、前記装置に、前記ターゲット・メモリ・セルに結合されたワード線に第1の電圧を印加させるようにさらに動作可能である、請求項25に記載の装置。【請求項27】前記コントローラは、前記装置に、前記ディジット線上の第2の電圧に基づいて前記ターゲット・メモリ・セルと関連づけられた論理値を決定させるようにさらに動作可能である、請求項26に記載の装置。【請求項28】前記コントローラは、前記ターゲット・メモリ・セルと関連づけられた論理値を設定するために、前記装置に、第2の電圧を前記ディジット線に印加させるようにさらに動作可能である、請求項26に記載の装置。【請求項29】ターゲット・メモリ・セルの場所を決定するための手段と、垂直方向である第2の方向に延びる1つ以上のプレート線のうちの個別のプレート線を介して、前記ターゲット・メモリ・セルの前記場所に対応するプレート部分に接続されたプレート・ドライバによって、前記プレート部分を活性化するための手段であって、前記プレート部分はセグメンテーション線によって複数の他のプレート部分から分離され、前記セグメンテーション線は、前記垂直方向である前記第2の方向に延びるセグメンテーション線の第1のセットと、水平方向である第1の方向に延びるセグメンテーションの第2のセットとを備える、活性化するための手段とを備え、前記プレート部分及び前記複数の他のプレート部分を含む複数のプレート部分が複数の列および複数の行をなして配列され、前記プレート・ドライバを含む複数のプレート・ドライバの各々は、前記複数の行の各々においてプレート部分に結合され、前記複数のプレート・ドライバの各々は、前記複数の列のうちの少なくとも2つにおけるプレート部分に結合される、装置。【請求項30】複数の他のプレート部分を、非活性化された状態に設定するための手段をさらに備える、請求項29に記載の装置。【請求項31】前記プレート部分を活性化するための前記手段は、前記プレート部分に結合されたプレート線に第1の電圧を印加するための手段を含む、請求項29に記載の装置。【請求項32】前記垂直方向に延びるディジット線に前記ターゲット・メモリ・セルを接続するために、前記プレート部分の上に配設されたメモリ・セルに結合されたワード線に第1の電圧を印加するための手段をさらに備える、請求項29に記載の装置。【請求項33】前記ディジット線上の第2の電圧に基づいて前記ターゲット・メモリ・セルと関連づけられた論理値を決定するための手段をさらに備える、請求項32に記載の装置。【請求項34】前記ターゲット・メモリ・セルと関連づけられた論理値を設定するために第2の電圧を前記ディジット線に印加するための手段をさらに備える、請求項32に記載の装置。」
第3 引用文献、引用発明等
1.引用文献1について
(1)引用文献1記載事項
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原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(特開2001-291386号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。
ア 「【0012】【実施例】本発明を以下に図示の実施例に則して詳細に説明する。【0013】本発明は請求項1の上位概念記載の全てのメモリでの適用に適している。つまりビット線、ワード線、およびプレート形線路セグメントに接続されたメモリセルを備えたメモリに適している。以下に本発明をFRAMタイプの集積メモリに関する実施例に則して説明する。【0014】図1には列デコーダCDECおよび行デコーダRDECを備えた集積メモリが示されており、列デコーダは印加される列アドレスCADRに依存して列選択線路CSLiを活性化し、行レコーダは行アドレスRADRに依存してワード線WLiを活性化する。メモリはセルフィールドAR0、AR1として配置されたメモリセルMCを有しており、このメモリセルはビット線BLi、ワード線WLi、およびプレート形線路セグメントPLiの交点に位置する。プレート形線路セグメントPLiは図1では幅広の条片として示されている。【0015】図3には図1のメモリセルMCのメモリセルの構造が示されている。このメモリセルは選択トランジスタTおよびメモリキャパシタCを有しており、このメモリキャパシタは強誘電性の誘電体を有している。メモリセルMCに配属されたビット線BLiはトランジスタTの制御可能区間を介してメモリキャパシタCの一方の電極に接続されている。メモリキャパシタCの他方の電極はメモリセルに配属されたプレート形線路セグメントPLiに接続されている。選択トランジスタTのゲートは所属のワード線WLiに接続されている。【0016】図1のメモリではそれぞれ4つのビット線BL0...3、BL4...7、BL8...11が共通の列に配属されている。1つの列の4つのビット線全てが割り当てられた列選択信号CSLiによってトランジスタAを介して選択可能である。各ビット線路BLiは所属のセンスアンプSAおよび相応のトランジスタAを介して4つのローカルデータ線路LDQのうちの1つに接続されており、これらのローカルデータ線路を介してメモリからのデータおよびメモリ外へ出力されるデータが伝送される。トランジスタAのゲートは相応の列選択線路CSLiに接続されている。実際にはセンスアンプSAにはそれぞれ2つのビット線BLiが配属され、これらのビット線は共通してビット線対を形成している。図示を簡単にするために図1にはそれぞれ各ビット線対の第2のビット線しか示していない。さらにトランジスタAおよびローカルデータ線路LDQは下方のメモリセルAR1に対してしか示していない。【0017】図1によれば列選択線路CSLiは各ドライバユニットDRViを介して各メモリセルフィールドARiのプレート形線路セグメントPLiのそれぞれに接続されている。各ドライバユニットDRViにはさらにブロック選択信号BS0、BS1が供給される。セルフィールドAR0、AR1に対してそれぞれブロック選択信号BS0、BS1が設けられている。ブロック選択信号BS0、BS1は同様に行デコーダRDECによって行アドレスRADRに依存して形成される。ここで上方のセルフィールドAR0のブロック選択信号BS0はこのセルフィールドAR0に割り当てられたワード線信号WL0?WL127の論理NOR結合に相応する。同様に下方のセルフィールドAR1に割り当てられたブロック選択信号BS1はこのセルフィールドAR1に割り当てられたワード線信号WL128?WL255の論理NOR結合に相応する。すなわち相応のブロック選択信号BS0、BS1は、所属のワード線WL0?WL127ないしWL128?WL255がハイレベルを有さない場合につねにハイレベルを取る。【0018】図2には図1のドライバユニットDRViのうち1つのドライバユニットの構造が示されている。例として図1の下方のセルフィールドAR1に配属されたドライバユニットDRV10が示されている。所属の列選択線路CSL0はPチャネル型の第1のトランジスタT1を介して所属のプレート形線路セグメントPL10に接続されている。プレート形線路セグメントPL10はさらにNチャネル型の第2のトランジスタT2を介してアースに接続されている。第2のトランジスタT2に対して平行にNチャネル型の第3のトランジスタT3が配置されている。第1のトランジスタT1および第2のトランジスタT2のゲートには所属のブロック選択信号BS1が印加される。第3のトランジスタT3のゲートは反転列選択線路/CSL0に接続されている。【0019】図1では図2に示されている反転列選択線路/CSL0は解りやすくするために示していない。図1の各列選択線路CSLiにはそれぞれ平行に延在する反転列選択線路/CSLiが配属されており、後者の反転列選択線路/CSLiはいずれの時点でも対応する列選択線路CSLiの電位に対して反転された電位を有する。本発明の別の実施例では、この反転した電位は各メモリセルフィールドARiでローカルに形成することもでき、反転列選択線路/CSLiは比較的短く設計される。【0020】図2からは、対応するブロック選択信号BS1がローレベルを有しかつ対応する列選択信号CSL0がハイレベルを有する場合にのみ、プレート形線路セグメントPL10がハイレベルを有することがわかる。ブロック選択信号BS1は相応のセルフィールドAR1に配属されたワード線WL128?WL255がハイレベルを有する場合にローレベルを有する。他の全ての場合、すなわち列選択信号CSL0がローレベルを有する場合またはブロック選択信号BS1がハイレベルを有する場合(これは当該のセルフィールドAR1のワード線WL128?WL255がワード線デコーダRDECによって活性化されているケースである)には、プレート形線路セグメントPL10はローレベルを有する。プレート形線路セグメントPL10がローレベルである場合にはこれに接続されたメモリセルMCは選択されず、ハイレベルである場合にメモリセルMCが選択される。すなわちメモリセルMCが選択される場合にも選択されない場合にもこのメモリセルに接続されたプレート形線路セグメントが所定のレベルを有し、決してフローティング状態とはならないことを意味する。」
イ 「図1[図:0001385010000001.jpg]」
ウ 「図3[図:0001385010000002.jpg]」
(2)引用発明
ア 上記(1)アの段落0014の「列デコーダCDECおよび行デコーダRDECを備えた集積メモリ」との記載から、引用文献1には、「列デコーダCDECおよび行デコーダRDECを備えた集積メモリ」が記載されていると認められる。
イ 上記(1)アの段落0014の「メモリは・・・メモリセルMCを有しており、このメモリセルはビット線BLi、ワード線WLi、およびプレート形線路セグメントPLiの交点に位置する」との記載から、引用文献1には、「メモリは、メモリセルMCを有しており、このメモリセルはビット線BLi、ワード線WLi、およびプレート形線路セグメントPLiの交点に位置して」いることが記載されていると認められる。
ウ 上記(1)アの段落0014の「プレート形線路セグメントPLiは・・・幅広の条片として示され」との記載、及び上記(1)イで摘記した図1の記載から、引用文献1には、「プレート形線路セグメントPLiは、幅広の条片として示され」ることが記載されていると認められる。
エ 上記(1)イで摘記した図1の記載を参照すると、図面上側に、DRV0ないしDRV2にそれぞれ接続されるプレート形線路セグメントPL0ないしPL2が右から左へ順次配置され、また、図面下側には、DRV10ないしDRV12にそれぞれ接続されるプレート形線路セグメントPL10ないしPL12が右から左へ順次配置されることが読み取れるから、引用文献1には、“縦横方向に、複数行、複数列のプレート形線路セグメントPLiが配置されて”いることが記載されていると認められる。
オ 上記(1)イで摘記した図1の記載を参照すると、縦方向に並んだ「PL2」と「PL12」の組と、同じく縦方向に並んだ「PL1」と「PL11」の組との間には、両者を分離する“縦方向の仮想分離線”が存在するといえる。同様に、縦方向に並んだ「PL1」と「PL11」の組と、同じく縦方向に並んだ「PL0」と「PL10」の組との間には、両者を分離する“縦方向の仮想分離線”が存在するといえ、また、横方向に並んだ「PL2」と「PL1」と「PL0」の組と、同じく横方向に並んだ「PL12」と「PL11」と「PL10」の組との間には、両者を分離する“横方向の仮想分離線”が存在するといえる。
したがって、引用文献1には、“複数行、複数列のプレート形線路セグメントPLiは、縦方向の2本の仮想分離線と横方向の1本の仮想分離線によって分離されて”いることが記載されていると認められる。
カ 上記(1)ウで摘記した図3の記載から、メモリセルMCにはBLiが接続されており、これと、上記(1)アの段落0015の「メモリセルは選択トランジスタTおよびメモリキャパシタCを有しており、・・・メモリセルMCに配属されたビット線BLiはトランジスタTの制御可能区間を介してメモリキャパシタCの一方の電極に接続されている」との記載を合わせると、引用文献1には、“メモリセルMCに配属されたビット線BLiはメモリセルMCに接続されて”いることが記載されていると認められる。
キ 上記(1)イで摘記した図1の記載から、「ビット線BL0...3」、「BL4...7」及び「BL8...11」は、“縦方向に延びる”ことが読み取れ、また、それぞれのビット線は、対応する「センスアンプSA」に接続されることが読み取れるから、上記(1)アの段落0016の「各ビット線路BLiは所属のセンスアンプSAおよび相応のトランジスタAを介して4つのローカルデータ線路LDQのうちの1つに接続されており」との記載も合わせると、引用文献1には、“縦方向に延びる各ビット線路BLiは所属のセンスアンプSAに接続されて”いることが記載されていると認められる。
ク 上記(1)イで摘記した図1の記載から、ドライバユニットDRV0は対応するプレート形線路セグメントPL0に接続され、ドライバユニットDRV1は対応するプレート形線路セグメントPL1に接続され、以下、同様に、ドライバユニットDRViは対応するプレート形線路セグメントPLiに接続されていることが読み取れ、これと、上記(1)アの段落0017の「列選択線路CSLiは各ドライバユニットDRViを介して各メモリセルフィールドARiのプレート形線路セグメントPLiのそれぞれに接続されている」との記載も合わせると、引用文献1には、“複数のドライバユニットDRViは、対応するプレート形線路セグメントPLiのそれぞれに接続されている”ことが記載されていると認められる。
ケ 上記ア~クの検討から、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「 列デコーダCDECおよび行デコーダRDECを備えた集積メモリであって、(段落0014)前記メモリは、メモリセルMCを有しており、このメモリセルはビット線BLi、ワード線WLi、およびプレート形線路セグメントPLiの交点に位置しており、(段落0014)前記プレート形線路セグメントPLiは、幅広の条片として示され、(段落0014、図1)縦横方向に、複数行、複数列のプレート形線路セグメントPLiが配置されており、(図1)前記複数行、複数列のプレート形線路セグメントPLiは、縦方向の2本の仮想分離線と横方向の1本の仮想分離線によって分離されており、(図1)メモリセルMCに配属されたビット線BLiはメモリセルMCに接続されており、(段落0015、図3)縦方向に延びる各ビット線路BLiは所属のセンスアンプSAに接続されており、(段落0016、図1)複数のドライバユニットDRViは、対応するプレート形線路セグメントPLiのそれぞれに接続されている(段落0017、図1)集積メモリ。」
第4 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア(ア)引用発明の「プレート形線路セグメントPL」は、本願発明1の「プレート部分」に相当し、引用発明の「前記複数行、複数列のプレート形線路セグメントPLi」を分離する「縦方向の2本の仮想分離線と横方向の1本の仮想分離線」は本願発明1の「複数のプレート部分」を分離する「セグメンテーション線」に相当する。
したがって、引用発明の「複数の仮想分離線」によって分離された「複数行、複数列のプレート形線路セグメントPLi」は、本願発明1の「複数のセグメンテーション線によって分離された複数のプレート部分」に相当する。
(イ)引用発明の「縦方向」「横方向」は、それぞれ本願発明1の「垂直方向」「水平方向」に相当するから、引用発明の「縦方向の2本の仮想分離線」は、本願発明1の「垂直方向である第2の方向に延びるセグメンテーション線」の「セット」に相当する。
また、引用発明の「横方向の1本の仮想分離線」は単数であるから、引用発明の「横方向の1本の仮想分離線」と本願発明1の「水平方向である第1の方向に延びるセグメンテーション線の第1のセット」とは、“水平方向である第1の方向に延びるセグメンテーション線”である点で共通している。
したがって、引用発明と本願発明1とは、“前記複数のセグメンテーション線が、水平方向である第1の方向に延びるセグメンテーション線と、垂直方向である第2の方向に延びるセグメンテーション線のセットとを備える”点で共通する。
(ウ)上記(ア)、(イ)の検討から、引用発明と本願発明1とは、後記する点で相違するものの“複数のセグメンテーション線によって分離された複数のプレート部分であって、前記複数のセグメンテーション線が、水平方向である第1の方向に延びるセグメンテーション線と、垂直方向である第2の方向に延びるセグメンテーション線のセットとを備える、複数のプレート部分”を備える点で共通している。
イ(ア)引用発明の「メモリセル」は本願発明1の「メモリ・セル」に相当し、引用発明の「メモリセル」は、「ビット線BLi、ワード線WLi、およびプレート形線路セグメントPLiの交点に位置して」いるから、複数のプレート形線路セグメントPLiの各々に対応付けて“配設され”ているといえる。
そうすると、引用発明の“複数のプレート形線路セグメントPLiの各々に対応付けて配設されているメモリセル”と本願発明1の「複数のプレート部分の各々の上に配設された少なくとも1つのメモリ・セル」とは、“複数のプレート部分の各々に対応付けて配設された少なくとも1つのメモリ・セル”である点で共通する。
(イ)引用発明の「ビット線」、「センスアンプSA」は、それぞれ本願発明1の「ディジット線」、「感知構成要素」に相当する。
そして、引用発明の「メモリセルMC」は、「メモリセルMCに配属されたビット線BLi」に「接続され」ている一方で、「縦方向に延びる各ビット線路BLiは所属のセンスアンプSAに接続されて」いるから、「メモリセルMC」は、「メモリセルMCに配属された縦方向に延びるビット線BLi」を介して「センスアンプSAに接続されて」いるといえる。
そうすると、“メモリセルMCは、メモリセルMCに配属された縦方向に延びるビット線BLiを介してセンスアンプSAに接続されている”引用発明と、「メモリ・セルの各々は、前記第1の方向に延びる複数のディジット線のうちの1つを介して感知構成要素に結合される」本願発明1とは、“メモリ・セルの各々は、複数のディジット線のうちの1つを介して感知構成要素に結合される”点で共通している。
(ウ)上記(ア)、(イ)の検討から、引用発明と本願発明1とは、後記する点で相違するものの“複数のプレート部分の各々に対応付けて配設された少なくとも1つのメモリ・セルであって、メモリ・セルの各々は、複数のディジット線のうちの1つを介して感知構成要素に結合される、少なくとも1つのメモリ・セル”を備える点で共通している。
ウ(ア)引用発明の「ドライバユニットDRV」は本願発明1の「プレート・ドライバ」に相当するから、引用発明の「複数のドライバユニットDRVi」は本願発明1の「複数のプレート・ドライバを備えるプレート・ドライバ構成要素」に相当する。
そして、引用発明の「複数のドライバユニットDRVi」の各々は、「対応するプレート形線路セグメントPLiのそれぞれに接続されている」から、本願発明1の「前記複数のプレート・ドライバの各々は、前記垂直方向である前記第2の方向に延びる1つ以上のプレート線のうちの個別のプレート線によって前記複数のプレート部分の少なくとも1つに接続される」こととは、“複数のプレート・ドライバの各々は、複数のプレート部分の少なくとも1つに接続される”ことである点で共通している。
(イ)上記(ア)の検討から、引用発明と本願発明1とは、後記する点で相違するものの、“複数のプレート・ドライバを備えるプレート・ドライバ構成要素であって、前記複数のプレート・ドライバの各々は、複数のプレート部分の少なくとも1つに接続される、プレート・ドライバ構成要素”を備える点で共通している。
エ 引用発明は、「縦横方向に、複数行、複数列のプレート形線路セグメントPLiが配置されて」いるから、引用発明と本願発明1とは、“複数のプレート部分が複数の列および複数の行をなして配列され”ている点で共通している。
オ 引用発明の「集積メモリ」は、電子的なメモリ装置であるから、本願発明1の「電子メモリ装置」に対応する。
カ 上記ア~オの検討から、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「複数のセグメンテーション線によって分離された複数のプレート部分であって、前記複数のセグメンテーション線が、水平方向である第1の方向に延びるセグメンテーション線と、垂直方向である第2の方向に延びるセグメンテーション線のセットとを備える、複数のプレート部分と、前記複数のプレート部分の各々に対応付けて配設された少なくとも1つのメモリ・セルであって、メモリ・セルの各々は、複数のディジット線のうちの1つを介して感知構成要素に結合される、少なくとも1つのメモリ・セルと、複数のプレート・ドライバを備えるプレート・ドライバ構成要素であって、前記複数のプレート・ドライバの各々は、前記複数のプレート部分の少なくとも1つに接続される、プレート・ドライバ構成要素とを備え、前記複数のプレート部分が複数の列および複数の行をなして配列される、電子メモリ装置。」
(相違点)
(相違点1)複数のセグメンテーション線に関して、本願発明1は、「水平方向である第1の方向に延びるセグメンテーション線の第1のセット」を備えるのに対し、引用発明は横方向の1本の仮想分離線を備えるものの、仮想分離線の「セット」を備えるものではない点。
(相違点2)本願発明1はメモリ・セルがプレート部分の「上に」配設されているのに対して、引用発明はメモリセルがプレート形線路セグメントPLの「上に」配設されているか否かは明らかでない点。
(相違点3)本願発明1は、ディジット線が「第1の方向(水平方向)」に延びるのに対して、引用発明は、ビット線BLが「縦方向」に延びている点。
(相違点4)本願発明1は、複数のプレート・ドライバの各々が、「垂直方向である第2の方向に延びる1つ以上のプレート線のうちの個別のプレート線によって」複数のプレート部分に接続されるのに対して、引用発明は「プレート線」の構成が特定されていない点。
(相違点5)本願発明1は、「複数のプレート・ドライバの各々は、複数の行の各々においてプレート部分に結合され」、「前記複数のプレート・ドライバの各々は、複数の列のうちの少なくとも2つにおけるプレート部分に結合される」のに対して、引用発明はそのようになっていない点。
(2)相違点についての判断
事案に鑑み、上記相違点5について先に検討する。
引用発明は、複数のドライバユニットDRViの各々が対応するプレート形線路セグメントPLiのそれぞれに接続されるものであるから、一つのドライバユニットDRVは一つのプレート形線路セグメントPLに接続されるものであって、複数のプレート形線路セグメントPLに接続されるものではない。
そして、引用文献1には、「複数のドライバユニットDRViの各々を複数の行の各々においてプレート形線路セグメントPLに結合すること」や、「複数のドライバユニットDRViの各々を複数の列のうちの少なくとも2つにおけるプレート形線路セグメントPLに結合すること」については記載も示唆もされていない。
また、「複数のドライバユニットDRViの各々を複数の行の各々においてプレート形線路セグメントPLに結合すること」や、「複数のドライバユニットDRViの各々を複数の列のうちの少なくとも2つにおけるプレート形線路セグメントPLに結合すること」が、本願の優先日前に当該技術分野における周知技術であったということもできない。
したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
2.本願発明2~6について
本願発明2~6は、本願発明1を直接・間接に引用するものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
3.本願発明7、14、20、25、29について
本願発明7、14、20、25、29は、本願発明1の上記相違点5に係る構成と同様の構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
4.本願発明8~13、15~19、21~24、26~28、30~34について
本願発明8~13、15~19、21~24、26~28、30~34は、それぞれ、本願発明7、14、20、25、29を直接・間接に引用するものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
第5 原査定の概要及び原査定についての判断
原査定は、請求項1~13、16~36について上記引用文献1に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。しかしながら、令和4年4月8日付け手続補正により補正された請求項1~34は、上記相違点5に対応する構成を有するものとなっており、上記のとおり、本願発明1~34は、上記引用文献1に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。したがって、原査定を維持することはできない。
第6 当審拒絶理由について
<特許法第36条第6項第2号について>
当審では、請求項1~36の各請求項の記載では、「セグメンテーション線」、「プレート線」、及び「プレート部分」の相互の関係が不明確であるとの拒絶の理由を通知しているが、令和4年4月8日付けの補正において、各請求項が補正された結果、この拒絶の理由は解消した。
第7 むすび
以上のとおり、本願発明1~34は、当業者が引用発明に基づいて容易に発明をすることができたものではない。
したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2021-010489