意匠拒絶査定不服審判
2021-006751
カメラ用レンズキャップ
- 審判番号
- 2021-006751
- 法域
- 意匠
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 意願2020-006042外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 1705487
- 請求日
- 2021年05月26日
- 審決日
- 2021年11月29日
- 公報発行日
- 2022年01月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ソニーグループ株式会社
- 【請求人代理人】五味 飛鳥
- 分類
- D18 .52 -WY (J3-2)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 意匠法第7条、意匠法第14条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
意願2020- 6042「カメラ用レンズキャップ」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、意匠法14条1項の規定により秘密意匠請求期間を3年とし、物品の部分について意匠登録を受けようとする、令和2年(2020年)3月27日の意匠登録出願であって、その後の主な経緯は以下のとおりである。
令和2年 9月30日付け 拒絶理由の通知
同年11月18日 意見書の提出
令和3年 2月18日付け 拒絶査定
同年 5月26日 審判請求書の提出
第2 本願の意匠の願書及び添付図面の記載
本願の意匠(以下「本願意匠」という。)は、意匠に係る物品を「カメラ用レンズキャップ」とし、その形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合(以下、「形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合」を「形態」という。)を、願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものであって、物品の部分として意匠登録を受けようとする部分を、「一点鎖線で囲んだ部分(それぞれの爪の背面の一部及びレンズキャップ内壁の一周)が部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。各図における一点鎖線は意匠登録を受けようとする部分とそれ以外の部分の境界のみを表している。」としたものである(以下、本願意匠において物品の部分として意匠登録を受けようとする部分を「本願部分」という。)。(別紙参照)
第3 原査定における拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、本願が、経済産業省令で定める物品の区分又はそれと同程度の区分により意匠ごとにされているものとは認められないので、意匠法7条に規定する要件を満たしていないというものであって、具体的には以下のとおりである。
「この意匠登録出願は、物品の部分について意匠登録を受けようとするもので、それぞれの爪の背面の一部分と、レンズキャップ内壁の一周部分との二つの部分を、意匠登録を受けようとする部分としたものですが、当該爪の背面の一部分とレンズキャップの内壁の一周部分とは、物理的に分離しており、また、両部分は形態的な一体性や、機能的一体性のいずれも有さないものであることから、この意匠登録出願は、二つの意匠に係るものです。」
第4 当審の判断
1 本願意匠
(1)意匠に係る物品
本願の意匠に係る物品は、カメラのレンズを保護するための「カメラ用レンズキャップ」である。
(2)本願部分の位置、大きさ及び範囲
本願部分は、略有底短円筒形のレンズキャップ内壁の下端寄りを内周に沿って細幅の円環状に囲んだ部分(以下「円環部」という。)と、レンズキャップ内底面の内壁近傍に等間隔に4つ設けた係止用の爪の外壁(中心側の壁)のうち、周囲に余地を残して横長矩形状に囲んだ部分(以下、4つ合わせて「爪外壁部」という。)の、合計5箇所に分離した範囲としたものである。
(3)本願部分の用途及び機能
本願部分のうち、円環部は、係止用の爪とともに、花形レンズフードにレンズキャップを装着する際、レンズフードの先端を挟み込んで、レンズキャップを保持するための用途及び機能を有するものであり、爪外壁部は、当該爪の外壁の一部を構成するものである。
(4)本願部分の形態
ア 円環部
円環部は、円環状の垂直面である。
イ 爪外壁部
爪外壁部は、いずれも垂直面である。
2 意匠法7条における一意匠の該当性について
本願部分は、円環部と爪外壁部の、合わせて5つに分離した部分とするものであるが、爪外壁部は、前記1(2)のとおりであるから、形態的な一体性が認められ、また、円環部と爪外壁部の関係においても、両者の縦の幅はほぼ一致し、かつ、レンズキャップ内における上下の位置もほぼ同じ高さで一致することから、形態的な一体性が認められるものである。
そうすると、本願部分は、物理的に分離した5つの意匠登録を受けようとする部分を含むものであるが、上記のとおり、形態的な一体性が認められ、本願は意匠ごとにされているものであるから、本願は、意匠法7条に規定する要件を満たすものである。
なお、本願部分が、機能的な一体性が認められるか否かについては、前記1(3)のとおり、爪外壁部は、爪の中心側の壁の一部であり、当該部分が、直接レンズフードを挟み込んで、レンズキャップを保持する用途及び機能を有しているものではないから、機能的な一体性は認められない。
第5 むすび
以上のとおり、原査定の拒絶の理由によっては、本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また、当審においてさらに審理した結果、ほかに本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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