特許拒絶査定不服審判
2020-014929
無線通信システムにおける装置、方法及びユーザ機器
- 審判番号
- 2020-014929
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-198297外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年10月27日
- 審決日
- 2021年11月30日
- 公報発行日
- 2022年01月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ソニーグループ株式会社
- 【請求人代理人】特許業務法人酒井国際特許事務所
- 分類
- P18 .113-WY (H04W) / P18 .121-WY (H04W) / P18 .536-WY (H04W) / P18 .537-WY (H04W) / P18 .4 -WY (H04W)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第50条の2、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号、特許法第36条第4項第1号、特許法第39条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2018-198297「無線通信システムにおける装置、方法及びユーザ機器」拒絶査定不服審判事件〔平成31年 3月14日出願公開、特開2019- 41398、請求項の数(11)〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2014年(平成26年)6月6日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2013年6月9日 中国)を国際出願日とする特願2016-517148号の一部を、平成30年10月22日に新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和元年12月24日付け 拒絶理由通知書(特許法第50条の2の通知
を伴う)
令和2年 3月 5日 意見書、手続補正書の提出
令和2年 8月24日付け 令和2年3月5日の手続補正についての補正
の却下の決定、拒絶査定
令和2年10月27日 拒絶査定不服審判の請求、手続補正書の提出
令和3年 7月 7日付け 拒絶理由通知書(当審)
令和3年 9月13日 意見書、手続補正書の提出
第2 本願発明について
本願の請求項1ないし11に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明11」という。)は、令和3年9月13日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし11に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1ないし11は以下のとおりの発明である。
「 【請求項1】
無線通信システムにおける装置であって、
ユーザ機器からユーザ機器パラメータを取得するように構成されるユーザ機器パラメータ取得手段と、
前記ユーザ機器パラメータに基づいて確定されたユーザ機器から、関連するインフラストラクチャに接続され且つ他のユーザ機器にデータ及び/又はシグナリングを転送する機能を有する主ユーザ機器を確定するように構成される主ユーザ機器確定手段と、
前記主ユーザ機器に関する情報を含むネットワーキング制御シグナリングを前記ユーザ機器に送信するように構成される通信手段と、を備え、
前記主ユーザ機器確定手段は、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにより分布特徴パラメータを取得するように構成される分布特徴パラメータ取得モジュールと、
前記分布特徴パラメータにより前記主ユーザ機器を選択するように構成される主ユーザ機器選択モジュールと、を備え、
前記分布特徴パラメータ取得モジュールは、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにおけるネットワーキングモードパラメータにより、前記ユーザ機器を組分けるように構成されるユーザ機器組分け部材を備え、
前記ユーザ機器組分け部材は、さらに、前記ネットワーキングモードパラメータで機器対機器の相互接続及び/又は点対多点の相互接続を確立することを表し、且つ同じ相互接続識別子を有するユーザ機器を第1種の組に分け、前記ネットワーキングモードパラメータで他のユーザ機器を介してアクセス可能であることを表すユーザ機器を第2種の組に分けるとともに、前記ネットワーキングモードパラメータでインフラストラクチャのみを介してアクセスすることを表すユーザ機器を第3種の組に分けるように構成されることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記主ユーザ機器確定手段は、
前記ユーザ機器パラメータに含まれる前記ユーザ機器のデータ及びシグナリング転送量、前記ユーザ機器による転送済を表す転送確率及び前記ユーザ機器の転送能力を表す転送レベルうちの少なくとも1つに基づいて、前記ユーザ機器の転送特徴パラメータを計算するように構成される転送特徴パラメータ計算モジュールをさらに備え、
前記主ユーザ機器選択モジュールは、さらに、前記転送特徴パラメータにより前記主ユーザ機器を選択するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記分布特徴パラメータ取得モジュールは、さらに、
各組のユーザ機器における各ユーザ機器と、それに関連するインフラストラクチャとの間のリンク品質により、該組における候補主ユーザ機器集合を確定するように構成される候補主ユーザ機器確定部材と、
各組の候補主ユーザ機器集合における各候補主ユーザ機器と、それに関連する他のユーザ機器及びインフラストラクチャとの間の位置情報により、該組における各候補主ユーザ機器の分布特徴パラメータを計算するように構成される分布特徴パラメータ計算部材と、
を備え、
前記分布特徴パラメータ計算部材は、さらに、各組の候補主ユーザ機器集合における各候補主ユーザ機器に関連する通信リンクの伝送負荷により、該候補主ユーザ機器の分布特徴パラメータを計算するように構成されることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記分布特徴パラメータ取得モジュールは、さらに、
各組のユーザ機器における各ユーザ機器と、それに関連するインフラストラクチャとの間のリンク品質により、該組における候補主ユーザ機器集合を確定するように構成される候補主ユーザ機器確定部材と、
各組の候補主ユーザ機器集合における各候補主ユーザ機器と、それに関連する他のユーザ機器及びインフラストラクチャとの間の位置情報により、該組における各候補主ユーザ機器の分布特徴パラメータを計算するように構成される分布特徴パラメータ計算部材と、
を備え、
前記転送特徴パラメータ計算モジュールは、さらに、組分けられたユーザ機器により、各組におけるユーザ機器の転送特徴パラメータを計算するように構成されることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項5】
少なくとも前記転送特徴パラメータにより、関連する主ユーザ機器を介して他のユーザ機器及びインフラストラクチャと通信する、前記主ユーザ機器に関連した従属ユーザ機器を選択するように構成される従属ユーザ機器確定手段をさらに備え、
前記通信手段は、さらに、前記従属ユーザ機器に関する情報を含む前記ネットワーキング制御シグナリングを前記ユーザ機器に送信するように構成されることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項6】
無線通信システムに用いる方法であって、
ユーザ機器からユーザ機器パラメータを取得するユーザ機器パラメータ取得ステップと、
前記ユーザ機器パラメータに基づいて確定されたユーザ機器から、関連するインフラストラクチャに接続され且つ他のユーザ機器にデータ及び/又はシグナリング機能を伝送する機能を有する主ユーザ機器を確定する主ユーザ機器確定ステップと、
前記主ユーザ機器に関する情報を含むネットワーキング制御シグナリングを前記ユーザ機器に送信する通信ステップと、を備え、
前記主ユーザ機器確定ステップは、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにより、分布特徴パラメータを取得する分布特徴パラメータ取得ステップと、
前記分布特徴パラメータにより前記主ユーザ機器を選択する主ユーザ機器選択ステップと、を備え、
前記分布特徴パラメータ取得ステップは、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにおけるネットワーキングモードパラメータにより前記ユーザ機器を組分けるユーザ機器組分けステップを備え、
前記ユーザ機器組分けステップでは、さらに、前記ネットワーキングモードパラメータで機器対機器の相互接続及び/又は点対多点の相互接続を確立することを表し且つ同じ相互接続識別子を有するユーザ機器を第1種の組に分け、前記ネットワーキングモードパラメータで他のユーザ機器を介してアクセス可能であることを表すユーザ機器を第2種の組に分け、前記ネットワーキングモードパラメータでインフラストラクチャのみを介してアクセスすることを表すユーザ機器を第3種の組に分けることを特徴とする方法。
【請求項7】
前記主ユーザ機器確定ステップは、
前記ユーザ機器パラメータに含まれる前記ユーザ機器のデータ及びシグナリング転送量、前記ユーザ機器による転送済みを表す転送確率及び前記ユーザ機器の転送能力を表す転送レベルうちの少なくとも1つに基づいて、前記ユーザ機器の転送特徴パラメータを計算する転送特徴パラメータ計算ステップをさらに備え、
前記主ユーザ機器選択ステップでは、さらに、前記転送特徴パラメータにより前記主ユーザ機器を選択することを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも前記転送特徴パラメータにより、関連する主ユーザ機器を介して他のユーザ機器及びインフラストラクチャと通信する、前記主ユーザ機器に関連した従属ユーザ機器を選択する従属ユーザ機器確定ステップをさらに備え、
前記通信ステップでは、さらに、前記従属ユーザ機器に関する情報を含む前記ネットワーキング制御シグナリングを前記ユーザ機器に送信する請求項7に記載の方法。
【請求項9】
無線通信システムにおけるユーザ機器であって、
請求項1~5のいずれか1項に記載の装置にユーザ機器パラメータを送信するとともに、前記装置からネットワーキング制御シグナリングを受信するように構成される通信手段と、
前記装置から受信したネットワーキング制御シグナリングが前記ユーザ機器が主ユーザ機器であることを表す場合、前記主ユーザ機器に関連する従属ユーザ機器の間及び前記従属ユーザ機器とインフラストラクチャとの間でデータ及び/又はシグナリングを転送するように前記通信手段を制御するように構成される制御手段と、を備えることを特徴とするユーザ機器。
【請求項10】
前記ユーザ機器の位置情報を取得するように構成される位置決め手段をさらに備え、
前記通信手段は、さらに、前記装置からの位置情報要求を受信すると、前記ユーザ機器の位置情報を前記装置に送信するように構成されることを特徴とする請求項9に記載のユーザ機器。
【請求項11】
前記装置から受信した前記ネットワーキング制御シグナリングが前記ユーザ機器が従属ユーザ機器であることを表す場合、前記制御手段は、前記従属ユーザ機器に関連する主ユーザ機器を介して他のユーザ機器及び/又は関連するインフラストラクチャと通信するように前記通信手段を制御することを特徴とする請求項9又は10に記載のユーザ機器。」
第3 引用発明等について
1.引用例1
原査定(令和2年8月24日付け拒絶査定)の拒絶の理由に引用された特開2011-205621号公報(以下、「引用例1」という。)には、図面とともに次の記載がある。(下線は当審が付与。)
(1)「【0027】
以下、本発明の基地局、無線端末及び無線通信システムの実施形態について、第1実施形態、第2実施形態の順に図面を参照しながら説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る無線通信システム1のブロック構成図である。この図1に示すように、無線通信システム1は、例えば次世代高速通信規格であるLTEを採用したLTEシステムであり、基地局BS及び無線端末UEによって構成されている。(略)」
(2)「【0035】
一方、無線端末UEは、LTE規格に従って基地局BSとの無線通信を行う機能と、近距離通信規格(例えば、WifiやBluetooth等)に従って他の無線端末とのPANの構築及びPAN内通信を行う機能とを有するユーザ端末であり、端末無線部21、PAN無線部(ネットワーク無線部)22、GPS(Global Positioning System)受信部23、端末記憶部24及び端末制御部25を備えている。」
(3)「【0044】
図3は、上記の想定の下に、基地局BSと各無線端末UE1~UE5との相互間通信を表したシーケンスチャートである。この図3に示すように、通信接続の確立後(無線リソースの割り当て後)、基地局BSのグループ処理部13aは、基地局無線部11を介して、各無線端末UE1~UE5に対して位置情報送信要求を送信する(ステップS1)。
【0045】
無線端末UE1の端末制御部25は、端末無線部21を介して、基地局BSから位置情報送信要求を受信すると、その要求に応じて、端末記憶部24に記憶されている、無線端末UE1の現在位置(X1、Y1)を示す位置情報を、端末無線部21を介して基地局BSに送信する(ステップS2)。基地局BSのグループ処理部13aは、基地局無線部11を介して、無線端末UE1から位置情報を取得すると、当該取得した位置情報を端末位置情報記憶部12aに記憶する(ステップS3)。
【0046】
また、無線端末UE2の端末制御部25は、端末無線部21を介して、基地局BSから位置情報送信要求を受信すると、その要求に応じて、端末記憶部24に記憶されている、無線端末UE2の現在位置(X2、Y2)を示す位置情報を、端末無線部21を介して基地局BSに送信する(ステップS4)。基地局BSのグループ処理部13aは、基地局無線部11を介して、無線端末UE2から位置情報を取得すると、当該取得した位置情報を端末位置情報記憶部12aに記憶する(ステップS5)。
【0047】
また、無線端末UE3の端末制御部25は、端末無線部21を介して、基地局BSから位置情報送信要求を受信すると、その要求に応じて、端末記憶部24に記憶されている、無線端末UE3の現在位置(X3、Y3)を示す位置情報を、端末無線部21を介して基地局BSに送信する(ステップS6)。基地局BSのグループ処理部13aは、基地局無線部11を介して、無線端末UE3から位置情報を取得すると、当該取得した位置情報を端末位置情報記憶部12aに記憶する(ステップS7)。
【0048】
また、無線端末UE4の端末制御部25は、端末無線部21を介して、基地局BSから位置情報送信要求を受信すると、その要求に応じて、端末記憶部24に記憶されている、無線端末UE4の現在位置(X4、Y4)を示す位置情報を、端末無線部21を介して基地局BSに送信する(ステップS8)。基地局BSのグループ処理部13aは、基地局無線部11を介して、無線端末UE4から位置情報を取得すると、当該取得した位置情報を端末位置情報記憶部12aに記憶する(ステップS9)。
【0049】
また、無線端末UE5の端末制御部25は、端末無線部21を介して、基地局BSから位置情報送信要求を受信すると、その要求に応じて、端末記憶部24に記憶されている、無線端末UE5の現在位置(X5、Y5)を示す位置情報を、端末無線部21を介して基地局BSに送信する(ステップS10)。基地局BSのグループ処理部13aは、基地局無線部11を介して、無線端末UE5から位置情報を取得すると、当該取得した位置情報を端末位置情報記憶部12aに記憶する(ステップS11)。
【0050】
このようにして、基地局BSの端末位置情報記憶部12aには、各無線端末UE1~UE5から取得した位置情報が記憶される(図4(a)参照)。そして、基地局BSのグループ処理部13aは、端末位置情報記憶部12aに記憶された各無線端末UE1~UE5の位置情報に基づいて、互いに近接位置に存在していると推定される無線端末UE1~UE3を1つのグループとする(ステップS12)。なお、一定距離内に位置する無線端末UEが存在すれば、それらの無線端末UEは互いに近接位置に存在していると推定することができる。
【0051】
そして、基地局BSのグループ処理部12aは、グループとした無線端末UE1~UE3を端末クラスタC1として定義し、図4(b)に示すような、端末クラスタC1とそれに属する無線端末UE1、UE2、UE3との対応関係を示すクラスタテーブルを作成してクラスタテーブル記憶部12bに記憶する(ステップS13)。
【0052】
そして、基地局BSのネットワーク構築命令部13bは、クラスタテーブル記憶部12bに記憶されたクラスタテーブルに基づいて、端末クラスタC1に属する無線端末UE1、UE2、UE3を把握すると共に、端末クラスタC1内で最も電波環境の良い無線端末UEを探索し、基地局無線部11を介して、端末クラスタC1内の各無線端末UE1~UE3に対し、最も電波環境の良い無線端末UEをルータ端末とするPAN構築命令を送信する(ステップS14)。
【0053】
なお、各無線端末UE1~UE3から受信した希望波の電波強度やCINRを測定することで、最も電波環境の良い無線端末UEを判断することができる。ここでは、無線端末UE1が最も電波環境が良いと判断され、基地局BSから各無線端末UE1~UE3に、無線端末UE1をルータ端末とするPAN構築命令が送信されたと想定する。
【0054】
各無線端末UE1~UE3の端末制御部25は、基地局BSから受信したPAN構築命令に従ってPANを構築する(ステップS15)。つまり、無線端末UE1の端末制御部25は、PAN構築命令において自端末がルータ端末として指定されているため、PAN無線部22を有効化して他の無線端末UE2及びUE3とのPAN構築のための通信処理を行うと共に、ルータ処理部25aを有効化してルータとしての機能を起動する。
【0055】
一方、無線端末UE2の端末制御部25は、PAN構築命令において自端末がルータ端末として指定されていないため、PAN無線部22のみを有効化して他の無線端末UE1及びUE3とのPAN構築のための通信処理を行う。同様に、無線端末UE3の端末制御部25も、PAN構築命令において自端末がルータ端末として指定されていないため、PAN無線部22のみを有効化して他の無線端末UE1及びUE2とのPAN構築のための通信処理を行う。
【0056】
こうして、無線端末UE1、UE2、UE3との間でPANの構築が成功すると、各無線端末UE1、UE2、UE3の端末制御部25は、それぞれ基地局BSに対してPAN構築に成功した旨の報告を行う(ステップS16、S17、S18)。
【0057】
基地局BSの通信制御部13cは、各無線端末UE1~UE3からPAN構築に成功した旨の報告を受けると、そのPAN内におけるルータ端末(無線端末UE1)以外の無線端末UE2及びUE3との通信接続を切断する(ステップS19)。そして、基地局BSの通信制御部13cは、通信接続を切断した無線端末UE2及びUE3に割り当てられていた無線リソースR2及びR3の全てをルータ端末(無線端末UE1)に割り当てる(ステップS20)。
【0058】
以降、基地局BSは、無線リソースR1+R2+R3を利用して、無線端末UE1と通信を行う一方、無線端末UE2及びUE3と通信を行う場合には、ルータ端末である無線端末UE1を経由して通信を行う(図5(a)(b)参照)。つまり、ルータ端末である無線端末UE1のルータ処理部25aは、例えば、端末無線部21を介して基地局BSから受信したデータの宛先が無線端末UE2である場合には、そのデータをPAN無線部22を介して無線端末UE2に送信する。一方、無線端末UE2及びUE3は、無線端末UE1経由で基地局BSからデータを受信し、無線端末UE1経由で基地局BSにデータを送信する。」
(4)図3
[図:0001380535000001.jpg]
上記記載及び当業者における技術常識からみて、引用例1には以下の技術的事項が記載されている。
ア.上記(1)に「無線通信システム1は、・・・基地局BS及び無線端末UEによって構成されている。」と記載されていることから、基地局は無線通信システムの基地局といえる。
イ.上記(2)に「無線端末UEは、・・・ユーザ端末であり」と記載されていることから、無線端末はユーザ端末といえる。
そして、上記(3)の段落50に「基地局BSの端末位置情報記憶部12aには、各無線端末UE1~UE5から取得した位置情報が記憶される」と記載されていることから、基地局はユーザ端末から位置情報を取得している。
ウ.上記「イ」で説示したとおり、無線端末はユーザ端末といえ、そして、上記(3)の段落50に「基地局BSのグループ処理部13aは、端末位置情報記憶部12aに記憶された各無線端末UE1~UE5の位置情報に基づいて、互いに近接位置に存在していると推定される無線端末UE1~UE3を1つのグループとする」、段落51に「グループとした無線端末UE1~UE3を端末クラスタC1として定義し」、及び、段落52に「基地局BSのネットワーク構築命令部13bは、・・・端末クラスタC1に属する無線端末UE1、UE2、UE3を把握すると共に、端末クラスタC1内で最も電波環境の良い無線端末UEを探索し、基地局無線部11を介して、端末クラスタC1内の各無線端末UE1~UE3に対し、最も電波環境の良い無線端末UEをルータ端末とするPAN構築命令を送信する」と記載されていることから、基地局は、位置情報に基づいて端末クラスタを定義し、端末クラスタ内で最も電波環境の良いユーザ端末をルータ端末として指定しているといえる。
また、上記(3)の段落58に「基地局BSは、無線リソースR1+R2+R3を利用して、無線端末UE1と通信を行う一方、無線端末UE2及びUE3と通信を行う場合には、ルータ端末である無線端末UE1を経由して通信を行う」と記載されていることから、ルータ端末は基地局と通信し、他のユーザ端末はルータ端末を経由して基地局と通信するといえる。
エ.上記「イ」で説示したとおり、無線端末はユーザ端末といえ、そして、上記(3)の段落52に「基地局BSのネットワーク構築命令部13bは、・・・基地局無線部11を介して、端末クラスタC1内の各無線端末UE1~UE3に対し、最も電波環境の良い無線端末UEをルータ端末とするPAN構築命令を送信する」と記載されていることから、基地局は、最も電波環境の良いユーザ端末をルータ端末とするPAN構築命令をユーザ端末に送信している。
以上を総合すると、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「 無線通信システムの基地局であって、
ユーザ端末から位置情報を取得し、
位置情報に基づいて端末クラスタを定義し、端末クラスタ内で最も電波環境の良いユーザ端末をルータ端末として指定し、ここで、ルータ端末は基地局と通信し、他のユーザ端末はルータ端末を経由して通信し、
最も電波環境の良いユーザ端末をルータ端末とするPAN構築命令をユーザ端末に送信する基地局。」
2.引用例2
原査定の拒絶の理由に引用された特開2002-044003号公報(以下、「引用例2」という。)には、図面とともに次の記載がある。(下線は当審が付与。)
「【0035】図5は、本実施の形態におけるクラスタの最適化処理の流れを示したフローチャートである。まず、クラスタヘッドでは、クラスタヘッド適性度判定装置11を活性化させ、リンク状態適性度監視装置21による全てのクラスタメンバとの通信状態を把握して、リンク状態表14を作成する(ステップ101)。そして、このリンク状態表14に基づいて、通信状態不良のノードがあるか否かが判断される(ステップ102)。例えば、クラスタヘッドでは、クラスタメンバ毎にパケットエラーレートを記録し、この記録からクラスタ全体のエラーレートの平均値、標準偏差などを算出しクラスタヘッドとして適格であるか否かが判定される。(略)」
したがって、引用例2には、次の技術的事項が記載されていると認められる。
「クラスタヘッドとして適格か否かがエラーレートの平均値、標準偏差に基づき判定される。」
第4 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア.引用発明の「無線通信システム」は本願発明1の「無線通信システム」に相当する。
また、引用発明の「無線通信システムの基地局」は無線通信システムにおける装置の一種といえることから、本願発明1の「無線通信システムにおける装置」に含まれる。
イ.引用発明の「ユーザ端末」は、機器ともいえることから、本願発明1の「ユーザ機器」に相当する。
そして、引用発明の「位置情報」はユーザ端末の位置情報でありパラメータの一種といえることから、本願発明1の「ユーザ機器パラメータ」に含まれる。
更に、引用発明の基地局が「ユーザ端末から位置情報を取得」するためには取得手段を有していることは明らかであるから、引用発明の基地局が「ユーザ端末から位置情報を取得」することは、本願発明の装置が「ユーザ機器からユーザ機器パラメータを取得するように構成されるユーザ機器パラメータ取得手段」を備えることに含まれる。
ウ.引用発明の「ルータ端末は基地局と通信し、他のユーザ端末はルータ端末を経由して通信」する。ここで、基地局と通信するとは関連するインフラストラクチャに接続されることといえることは技術常識である。
また、引用発明の「他のユーザ端末はルータ端末を経由して通信」するために、ルータ端末が他のユーザ機器にデータやシグナリングを転送する機能を有していることは明らかである。
よって、引用発明のルータ端末は、関連するインフラストラクチャに接続され且つ他のユーザ機器にデータを転送する機能を有するといえることから、引用発明の「ルータ端末」は本願発明1の「関連するインフラストラクチャに接続され且つ他のユーザ機器にデータ及び/又はシグナリングを転送する機能を有する主ユーザ機器」に含まれる。
そして、引用発明の基地局が「位置情報に基づいて端末クラスタを定義し、端末クラスタ内で最も電波環境の良いユーザ端末をルータ端末として指定」することは、位置情報に基づいて端末クラスタ内に定義されることにより確定されたユーザ端末の中からルータ端末を確定しているといえる。そして、ルータ端末として指定する手段を有していることは明らかであることから、引用発明の基地局は、本願発明1と同様に、「ユーザ機器パラメータに基づいて確定されたユーザ機器から、主ユーザ機器を確定する主ユーザ機器確定手段」を備えているといえる。
よって、引用発明の基地局は「位置情報に基づいて端末クラスタを定義し、端末クラスタ内で最も電波環境の良いユーザ端末をルータ端末として指定し、ここで、ルータ端末は基地局と通信し、他のユーザ端末はルータ端末を経由して通信」することから、本願発明と同様に、「ユーザ機器パラメータに基づいて確定されたユーザ機器から、関連するインフラストラクチャに接続され且つ他のユーザ機器にデータ及び/又はシグナリングを転送する機能を有する主ユーザ機器を確定するように構成される主ユーザ機器確定手段」を備えているといえる。
エ.引用発明の基地局は「最も電波環境の良いユーザ端末をルータ端末とするPAN構築命令をユーザ端末に送信」しており、送信するためには通信手段を備えていることは明らかであり、上記「ウ」で説示したように、引用発明1の「ルータ端末」は本願発明1の「主ユーザ装置」に含まれ、引用発明の「PAN構築命令」は端末クラスタ内のルータ端末を指定するというネットワーク制御に関するシグナリング,すなわちネットワーキング制御シグナリングといえることから、引用発明の基地局は、本願発明と同様に、「主ユーザ機器に関する情報を含むネットワーキング制御シグナリングをユーザ機器に送信するように構成される通信手段」を備えているといえる。
以上のことから、本願発明1と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。
(一致点)
「無線通信システムにおける装置であって、
ユーザ機器からユーザ機器パラメータを取得するように構成されるユーザ機器パラメータ取得手段と、
前記ユーザ機器パラメータに基づいて確定されたユーザ機器から、関連するインフラストラクチャに接続され且つ他のユーザ機器にデータ及び/又はシグナリングを転送する機能を有する主ユーザ機器を確定するように構成される主ユーザ機器確定手段と、
前記主ユーザ機器に関する情報を含むネットワーキング制御シグナリングを前記ユーザ機器に送信するように構成される通信手段と、を備えた装置。」
(相違点)
主ユーザ機器確定手段について、本願発明1では
「 前記主ユーザ機器確定手段は、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにより分布特徴パラメータを取得するように構成される分布特徴パラメータ取得モジュールと、
前記分布特徴パラメータにより前記主ユーザ機器を選択するように構成される主ユーザ機器選択モジュールと、を備え、
前記分布特徴パラメータ取得モジュールは、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにおけるネットワーキングモードパラメータにより、前記ユーザ機器を組分けるように構成されるユーザ機器組分け部材を備え、
前記ユーザ機器組分け部材は、さらに、前記ネットワーキングモードパラメータで機器対機器の相互接続及び/又は点対多点の相互接続を確立することを表し、且つ同じ相互接続識別子を有するユーザ機器を第1種の組に分け、前記ネットワーキングモードパラメータで他のユーザ機器を介してアクセス可能であることを表すユーザ機器を第2種の組に分けるとともに、前記ネットワーキングモードパラメータでインフラストラクチャのみを介してアクセスすることを表すユーザ機器を第3種の組に分けるように構成される」
のに対し、引用発明では当該発明特定事項が特定されていない点。
(2)相違点についての判断
主ユーザ機器確定手段の具体的な構成として、当該発明特定事項のように構成することは、引用例2に記載されておらず、公知技術でも周知技術でもない。
したがって、本願発明1は、引用発明でなく、また、当業者であっても、引用発明及び引用例2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2.本願発明2ないし5、9ないし11について
本願発明2ないし5、9ないし11も、少なくとも本願発明1の
「 前記主ユーザ機器確定手段は、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにより分布特徴パラメータを取得するように構成される分布特徴パラメータ取得モジュールと、
前記分布特徴パラメータにより前記主ユーザ機器を選択するように構成される主ユーザ機器選択モジュールと、を備え、
前記分布特徴パラメータ取得モジュールは、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにおけるネットワーキングモードパラメータにより、前記ユーザ機器を組分けるように構成されるユーザ機器組分け部材を備え、
前記ユーザ機器組分け部材は、さらに、前記ネットワーキングモードパラメータで機器対機器の相互接続及び/又は点対多点の相互接続を確立することを表し、且つ同じ相互接続識別子を有するユーザ機器を第1種の組に分け、前記ネットワーキングモードパラメータで他のユーザ機器を介してアクセス可能であることを表すユーザ機器を第2種の組に分けるとともに、前記ネットワーキングモードパラメータでインフラストラクチャのみを介してアクセスすることを表すユーザ機器を第3種の組に分けるように構成される」
という発明特定事項を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、引用発明でなく、また、当業者であっても、引用発明及び引用例2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。
3.本願発明6ないし8について
本願発明6ないし8は、本願発明1ないし3に対応する方法の発明であり、本願発明1の
「 前記主ユーザ機器確定手段は、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにより分布特徴パラメータを取得するように構成される分布特徴パラメータ取得モジュールと、
前記分布特徴パラメータにより前記主ユーザ機器を選択するように構成される主ユーザ機器選択モジュールと、を備え、
前記分布特徴パラメータ取得モジュールは、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにおけるネットワーキングモードパラメータにより、前記ユーザ機器を組分けるように構成されるユーザ機器組分け部材を備え、
前記ユーザ機器組分け部材は、さらに、前記ネットワーキングモードパラメータで機器対機器の相互接続及び/又は点対多点の相互接続を確立することを表し、且つ同じ相互接続識別子を有するユーザ機器を第1種の組に分け、前記ネットワーキングモードパラメータで他のユーザ機器を介してアクセス可能であることを表すユーザ機器を第2種の組に分けるとともに、前記ネットワーキングモードパラメータでインフラストラクチャのみを介してアクセスすることを表すユーザ機器を第3種の組に分けるように構成される」
に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、引用発明でなく、また、当業者であっても、引用発明及び引用例2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。
第5 原査定の概要
原査定の概要は次のとおりである。
1.(新規性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
2.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
3.(明確性)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
4.(実施可能要件)この出願は、発明の詳細な説明の記載が下記の点で、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。
記
●理由1(新規性)、理由2(進歩性)について
・請求項 1、11、18-20
・引用文献等 1
・請求項 2、12
・引用文献等 1
●理由2(進歩性)について
・請求項 3、10、13、17
・引用文献等 1、2
●理由3(明確性)について
・請求項 1-20
請求項1、11には「通信データストリーム中心への近さにより、・・・主ユーザ機器を確定する」と記載されているが、発明の詳細な説明を参酌しても「通信データストリーム中心」がいかなる概念であるのかが不明確である。
また、請求項2-10、12-20は、請求項1又は11を引用しており、上述の不明確な点を明確にする記載もないから、請求項2-10、12-20に係る発明についても同様に不明確である。
よって、請求項1-20に係る発明は明確でない。
・請求項 1-10、18-20
請求項1-10、18、19には「配置される」と記載されているが、一般に「配置する」は、人や物を適当な位置や持ち場に割りあてることであり(大辞林)、請求項1-10、18、19において「配置される」対象は、適当な位置や持ち場に割りあてる人や物ではないため、上記記載がいかなる意味であるのかが不明確である。
請求項20は、請求項18又は19を引用しており、同様に不明確である。
よって、請求項1-10、18-20に係る発明は明確でない。
●理由4(実施可能要件)について
・請求項 1-20
請求項1、11の「通信データストリーム中心への近さにより、・・・主ユーザ機器を確定する」という構成について、「通信データストリーム中心」がいかなる概念であるのかが不明確であるため、主ユーザ機器をどのように確定するのかが不明確である。
また、請求項2-10、12-20は、請求項1又は11を引用しており、請求項2-10、12-20に係る発明についても同様である。
よって、この出願の発明の詳細な説明は、当業者が請求項1-20に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されたものでない。
<引用文献等一覧>
引用例1:特開2011-205621号公報
引用例2:特開2002-044003号公報
第6 原査定についての判断
1.新規性及び進歩性について
令和3年9月13日の手続補正により補正された本願発明1ないし5、9ないし11は、
「 前記主ユーザ機器確定手段は、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにより分布特徴パラメータを取得するように構成される分布特徴パラメータ取得モジュールと、
前記分布特徴パラメータにより前記主ユーザ機器を選択するように構成される主ユーザ機器選択モジュールと、を備え、
前記分布特徴パラメータ取得モジュールは、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにおけるネットワーキングモードパラメータにより、前記ユーザ機器を組分けるように構成されるユーザ機器組分け部材を備え、
前記ユーザ機器組分け部材は、さらに、前記ネットワーキングモードパラメータで機器対機器の相互接続及び/又は点対多点の相互接続を確立することを表し、且つ同じ相互接続識別子を有するユーザ機器を第1種の組に分け、前記ネットワーキングモードパラメータで他のユーザ機器を介してアクセス可能であることを表すユーザ機器を第2種の組に分けるとともに、前記ネットワーキングモードパラメータでインフラストラクチャのみを介してアクセスすることを表すユーザ機器を第3種の組に分けるように構成される」
という発明特定事項を備え、本願発明6ないし8は、
「 前記主ユーザ機器確定手段は、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにより分布特徴パラメータを取得するように構成される分布特徴パラメータ取得モジュールと、
前記分布特徴パラメータにより前記主ユーザ機器を選択するように構成される主ユーザ機器選択モジュールと、を備え、
前記分布特徴パラメータ取得モジュールは、さらに、
前記ユーザ機器パラメータにおけるネットワーキングモードパラメータにより、前記ユーザ機器を組分けるように構成されるユーザ機器組分け部材を備え、
前記ユーザ機器組分け部材は、さらに、前記ネットワーキングモードパラメータで機器対機器の相互接続及び/又は点対多点の相互接続を確立することを表し、且つ同じ相互接続識別子を有するユーザ機器を第1種の組に分け、前記ネットワーキングモードパラメータで他のユーザ機器を介してアクセス可能であることを表すユーザ機器を第2種の組に分けるとともに、前記ネットワーキングモードパラメータでインフラストラクチャのみを介してアクセスすることを表すユーザ機器を第3種の組に分けるように構成される」
に対応する構成を備えるものであるから、上記「第4」のとおり、引用発明でなく、また、当業者であっても、原査定において引用された引用例1に記載された発明及び引用例2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。
2.明確性及び実施可能要件について
令和3年9月13日の手続補正により、「配置」を「構成」と補正し、及び、「通信データストリーム中心への近さにより」との記載を削除する補正がされている。
よって、原査定の拒絶の理由の明確性及び実施可能要件についての拒絶の理由は解消した。
したがって、原査定を維持することはできない。
第7 当審拒絶理由について
1.当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由(令和3年7月7日付け拒絶理由通知書)の概要は次のとおりである。
(同日出願)この出願の下記の請求項に係る発明は、同日出願された下記の出願に係る発明と同一と認められ、かつ、下記の出願に係る発明は特許されており協議を行うことができないから、特許法第39条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
・請求項 3-5、11、12
・引用文献等 1
・特許査定できない理由
本願の請求項3-5、11、12に係る発明と、出願1(同日出願)の請求項3-5、11、12に係る発明とを対比すると、発明特定事項の記載順序は一部異なるものの、内容は同一である。
したがって、本願の請求項3-5、11、12に係る発明は、それぞれ出願1(同日出願)の請求項3-5、11、12に係る発明と同一である。
<引用文献等一覧>
同日出願1:特願2016-517148号(特許第6424887号公報)
2.当審拒絶理由についての判断
令和3年9月13日の手続補正により、補正前の請求項3-5、11、12を削除する補正が行われた結果、この拒絶の理由は解消した。
第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2020-014929