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特許拒絶査定不服審判

2020-013089

情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および席予約システム

審判番号
2020-013089
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-195037外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2020年09月18日
審決日
2021年10月15日
公報発行日
2021年12月24日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G06Q)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015-195037「情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および席予約システム」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 4月 6日出願公開、特開2017- 68687、請求項の数(10)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 24項目
【理 由】

第1 手続の経緯

本願は、2015年(平成27年)9月30日を出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和 元年 9月30日付け:拒絶理由通知
令和 元年12月10日  :意見書、手続補正書の提出
令和 2年 6月23日付け:拒絶査定
令和 2年 9月18日  :審判請求書、手続補正書の提出

第2 原査定の理由の概要

原査定(令和2年6月23日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

この出願の請求項1-10に係る発明は、以下の引用文献1-6に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧

1.特開2011-170819号公報

2.特開2006-39748号公報

3.特開2002-311170号公報

4.特開2014-146154号公報(周知技術を示す文献)

5.特開2006-260144号公報

6.特開2011-187031号公報(周知技術を示す文献)

第3 本願発明

本願請求項1-10に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明10」という。)は、令和2年9月18日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲1-10に記載された事項により特定される以下のとおりの発明である。

【請求項1】

座席スペースを撮像する撮像手段から受信した画像を処理することにより、前記座席スペースの空席を示す空席情報を生成する空席情報生成手段と、

商品の精算を行うPOS(Point of Sale)装置と連動し、前記空席情報を用いて客が使用する席の選択処理を行う席選択手段と、

当該選択した席を示す情報を出力する席情報出力手段と、を備え、

前記席選択手段は、前記空席情報に基づき利用客の密度が他の領域よりも低い領域を特定し、その領域内の席を選択する

情報処理装置。

【請求項2】

前記席選択手段は、

前記空席情報が満席状態を示す場合、席毎の着席時刻情報を用いて推定される空席予定時刻が最も早い席の待ち予約処理を行い、

前記席情報出力手段は、

前記待ち予約処理で予約された席を示す情報を出力する、

請求項1に記載の情報処理装置。

【請求項3】

席毎の使用状況を示す情報と共に、席毎の待ち予約を示す情報を記憶する記憶手段を更に備える、

請求項2に記載の情報処理装置。

【請求項4】

前記空席情報生成手段は、

曜日または時間帯別の平均利用時間を用いて前記空席予定時刻を推定する、

請求項2または3に記載の情報処理装置。

【請求項5】

前記空席情報生成手段は、

前記撮像手段から受信した画像から各席を利用している客層を解析し、該客層別の平均利用時間を用いて前記空席予定時刻を推定する、

請求項2から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。

【請求項6】

前記空席情報生成手段は、

席毎の待ち予約の数を更に用いて前記空席予定時刻を推定する、

請求項2から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。

【請求項7】

前記待ち予約処理が行われた場合にクーポン情報を出力するクーポン情報出力手段を更に備える、

請求項2から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。

【請求項8】

コンピュータが、

座席スペースを撮像する撮像手段から受信した画像を処理することにより、前記座席スペースの空席を示す空席情報を生成し、

商品の精算を行うPOS(Point of Sale)装置と連動し、前記空席情報を用いて客が使用する席の選択処理を行い、

当該選択した席を示す情報を出力し、

前記選択処理は、前記空席情報に基づき利用客の密度が他の領域よりも低い領域を特定し、その領域内の席を選択する

情報処理方法。

【請求項9】

コンピュータを、

座席スペースを撮像する撮像手段から受信した画像を処理することにより、前記座席スペースの空席を示す空席情報を生成する空席情報生成手段、

商品の精算を行うPOS(Point of Sale)装置と連動し、前記空席情報を用いて客が使用する席の選択処理を行う席選択手段、

当該選択した席を示す情報を出力する席情報出力手段、

として機能させ、

前記選択処理は、前記空席情報に基づき利用客の密度が他の領域よりも低い領域を特定し、その領域内の席を選択する

プログラム。

【請求項10】

座席スペースを撮像する撮像手段と、

商品の精算を行うPOS(Point of Sale)装置と、

情報処理装置と、

を備え、

前記情報処理装置は、

前記撮像手段から受信した画像を処理することにより、前記座席スペースの空席を示す空席情報を生成する空席情報生成手段と、

前記POS装置と連動し、前記空席情報を用いて客が使用する席の選択処理を行う席選択手段と、

当該選択した席を示す情報を出力する席情報出力手段と、を備え、

前記席選択手段は、前記空席情報に基づき利用客の密度が他の領域よりも低い領域を特定し、その領域内の席を選択する

席予約システム。

第4 引用文献、引用発明等

1 引用文献1の記載事項と引用発明

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原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(特開2011-170819号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審で付与した。以下、同様。)。

「【0002】
近年、ファミリーレストランなどの飲食店舗においては、店舗の出入口付近に設置され、当該店舗内における空席状況を示し、客からの空席の指定を受け付けるためのUI(User Interface)画面を表示装置に表示する情報処理装置(例えば、特許文献1参照)を導入する店舗が増加しつつある。
【0003】
また、従来では、前記したような飲食店舗に導入される情報処理装置として、満席時の予約を受け付けるUI画面を表示装置に表示する情報処理装置も知られている。」
「【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来では、前記したような複数種類の機能を一台で実現する情報処理装置は存在しなかった。
【0006】
このため、従来の飲食店舗にあっては、前記したような複数種類の機能によるサービスを提供する場合、複数種類の情報処理装置を導入する必要があり、その結果、導入コストが嵩み、店舗内の空きスペースが縮小してしまうなどの不都合があった。
【0007】
そこで、本発明では、前記課題に鑑みてなされたものであり、店舗側の導入コストを低減し、店舗内の空きスペースの縮小化を抑制することが可能な情報処理装置、プログラム及び接客支援システムを提供することを目的とする。」
「【0014】
図1は、本実施形態に係る接客支援システム1の概略構成を説明するための概要図である。
【0015】
図1に示すように、この接客支援システム1では、POS端末(情報処理装置)2(2A、2B及び2C)、印刷装置3、アクセスポイント4及びストアサーバ5がLAN(Local Area Network)などの内部ネットワーク6を介して通信可能に接続されており、更に、アクセスポイント4を介してハンディターミナル7が通信可能に接続されている。
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【0016】
ここで、POS端末2としては、客が座席が空くのを待合せする店舗の出入口付近の待合場所E1に設置され、客を空いた座席に案内する接客業務を支援する機能を有する情報処理装置としてのPOS端末2Aと、客が会計する会計場所E2に設置され、会計業務を支援する機能を有する情報処理装置としてのPOS端末2Bと、ホールの客席E3に設置され、客からのオーダの受付業務を支援する機能を有する情報処理装置としてのPOS端末2Cなどがある。
【0017】
各POS端末2A、2B及び2Cは、外観構成として、本体ハウジング部20と、その上面に載置された液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)21と、そのLCD21の表示面上に積層配置されたマルチタイプのタッチパネル22と、本体ハウジング部20の一側面側に隣接配置されるプリンタ23などを備えている。なお、会計場所E2に設置されるPOS端末2Bは、前記した構成に加えて、客用の表示器24も備えている。
【0018】
印刷装置3は、キッチンやホールなどに設置されるプリンタであり、調理指示伝票を印字発行するものである。
【0019】
また、キッチン印刷装置3は、外観構成として、本体ハウジング部30と、その上面の操作表示部31と、本体ハウジング部30の一側面に形成された伝票発行口32などを備えている。なお、操作表示部31には、キーボード31aや表示器31bなどが含まれている。
【0020】
アクセスポイント4は、店舗の天井などに設置され、無線LANを介してハンディターミナル7をLAN6に接続する接続点としての無線中継器である。
【0021】
ストアサーバ5は、店舗のバックヤードなどに設置され、POS端末2、印刷装置3及びハンディターミナル7の上位装置としてのサーバ装置である。
【0022】
また、ストアサーバ5は、外観構成として、本体ハウジング部50と、その前側の側面に形成された小型の液晶ディスプレイ51及びキーボード52を備えている。
【0023】
ハンディターミナル7は、店員が各々携帯する携帯用の小型情報端末であり、客のオーダーを取ったり、バックヤードでの食材や消耗品の検品データの入力などに使用されるとともに、本実施形態では、座席の使用状況(空席/在席)を示すデータの入力などにも使用されるものである。」
「【0025】
このハンディターミナル7で座席の使用状況を示すデータを入力する場合、例えば、接客係の店員が、客が会計を済ませて空席となった座席(例:座席番号「2番」の座席)の片付けが終了した場合に、キーボード71に設けられた所定の機能ボタン(不図示)を押下して、空席/在席状況入力画面(不図示)をLCD72に表示させる。そして、その空席/在席状況入力画面を用いて当該座席が空席となった旨の入力(例えば、座席番号(例:「2番」)の入力及び空席ボタンアイコンの選択など)を行う。すると、ハンディターミナル7から座席の使用状況を示す座席情報(例えば、座席番号「2番」の座席が空席であることを示す情報)が送信され、アクセスポイント4及びストアサーバ5経由でPOS端末2Aに送信される。」
「【0034】
図3は、ストアサーバ5の本体ハウジング部50の内部に収容されたハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0035】
図3に示すように、ストアサーバ5の本体ハウジング部50(図1参照)の内部には、マイクロコンピュータ500が設けられている。
続きを表示(全42行)
【0036】
このマイクロコンピュータ500では、CPU501に、バスラインBL2を介して、ROM502、RAM503、表示/キーボードコントローラ504、HDD505、通信インタフェース(I/F)506等が接続されている。
【0037】
ここで、CPU501は、各構成要素部502~506を集中的に制御するものである。また、ROM502は、制御プログラムなどの固定的情報を予め記憶するものである。また、RAM503は、各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するものである。
【0038】
表示/キーボードコントローラ504は、キーボード31aからの入力信号をマイクロコンピュータ500に取り込むとともに、表示器31bに表示データに応じた表示をさせるものである。
【0039】
HDD505は、ストアサーバ5の起動時に、全部または一部がRAM503上に展開(コピー)されてCPU501にアクセスされるOS、コンピュータプログラム、各種ファイル等を記憶するものである。
【0040】
なお、本実施形態のHDD505は、下位の装置となる他の装置(POS端末2、印刷装置3及びハンディターミナル7)から送信されてきた各種情報(売上情報、注文情報、座席情報、予約情報等)を記憶する各種のファイル(売上情報ファイル、注文情報ファイル、座席情報ファイル、予約情報ファイル等)を格納するためのファイル格納部505aを形成している。
【0041】
通信インタフェース(I/F)506は、マイクロコンピュータ500をLAN6経由で他の機器とデータ通信可能にするためのインタフェースである。
【0042】
なお、図4では、特に図示していないが、ストアサーバ5は、商用電源からの電圧を直流電圧に変換してマイクロコンピュータ500に供給する電源装置なども備えている。
【0043】
図4は、待合場所に設置されたPOS端末2Aにおける機能的構成を説明するためのブロック図である。
【0044】
図4に示すように、このPOS端末2Aは、客を空いた座席に案内する接客業務を支援する機能を実行するための接客支援処理部210を有している。
【0045】
接客支援処理部210は、入力受付部211、座席情報取得部212、画面表示処理部213、座席情報管理部214、予約情報管理部215、予約番号印字部216等を有している。
【0046】
ここで、入力受付部211は、ハンディターミナル7からの座席情報を受信したり、タッチパネル22からのタッチ入力信号を受信するものである。
【0047】
座席情報取得部212は、入力受付部211を介して座席情報を取得するものである。
【0048】
画面表示処理部213は、LCD21に各種画面を表示する処理を実行するものであり、空席画面表示部213a、満席画面表示部213b、予約画面表示部213c、画面切替部213d等を有している。
【0049】
ここで、空席画面表示部213aは、予め用意されている画面構成データと、後述の座席情報管理部214で保持される座席情報ファイル214aの情報に基づいて空席画面データを生成してLCD21に空席画面S1(図5(a)参照)を表示する処理を行うものである。
【0050】
なお、空席画面表示部213aは、後述の空席画面S1(図5(a)参照)の喫煙スペース100bに空席の座席アイコン100cがあるものの、禁煙スペース100aの全ての座席アイコン100cが在席中となった場合にのみ、禁煙席ボタン102を、客が選択できることを判別できる態様で表示する。
【0051】
また、他方、空席画面表示部213aは、空席画面S1(図5(a)参照)の禁煙スペース100aに空席の座席アイコン100cがあるものの、喫煙スペース100bの全ての座席アイコン100cが在席中となった場合にのみ、喫煙席ボタン103を、客が選択できることを判別できる態様で表示する。
【0052】
満席画面表示部213bは、予め用意されている画面構成データと、後述の予約情報管理部215で保持される予約情報ファイル215aの情報に基づいて満席画面データを生成してLCD21に満席画面S2(図5(b)参照)を表示する処理を行うものである。
【0053】
予約画面表示部213cは、予め用意されている画面構成データに基づいて予約画面データを生成してLCD21に予約画面S3(図5(c)参照)を表示する処理を行うものである。
【0054】
画面切替部213dは、所定の条件を成立する度にLCD21に表示させる画面(空席画面S1、満席画面S2及び予約画面S3)を切り替える制御を行うものである。」
「【0059】
座席情報管理部214は、座席情報取得部212が取得した座席情報に基づき座席情報ファイル214aの情報を更新する処理を実行するものである。」
「【0062】
予約情報管理部215は、予約画面S3で受け付けた客の予約情報や、座席情報管理部214で管理される情報に基づいて、予約情報ファイル215aの情報を更新する処理を実行するものである。
【0063】
ここで、予約情報ファイル215aとは、例えば、POS端末2Aの起動時に、HDD206から読み出されてRAM203上に展開されるファイルであって、予約の順番を示す情報に、予約番号を示す情報、待ち時間を示す情報、人数を示す情報、禁煙席/喫煙席の別を示す情報、座席番号情報等の各種情報を対応付けて記憶するファイルのことである。
【0064】
また、予約情報管理部215は、一つの予約がなくなるまでの時間として予め定められた時間(例えば、15分など)を計時するための計時手段(不図示)を有し、この計時手段により各予約毎の待ち時間を算出する。
【0065】
予約番号印字部216は、客の予約の受付を完了した場合にプリンタ23を用いて予約番号を印字したシートを出力する処理を実行するものである。
【0066】
なお、図4に示した接客支援処理部210(入力受付部211、座席情報取得部212、画面表示処理部213(空席画面表示部213a、満席画面表示部213b、予約画面表示部213c、画面切替部213d)、座席情報管理部214、予約情報管理部215、予約番号印字部216等)は、CPU201がROM202などの記憶手段に記憶されているプログラムをRAM203上に展開して実行することにより実現されるものである。」
「【0086】
図6は、ストアサーバ5における情報処理の手順を説明するためのフローチャートである。
【0087】
図6に示すように、ストアサーバ5は、ステップS1において、POS端末2A、2B及び2C、印刷装置3、ハンディターミナル7等の下位の装置から各種情報(売上情報、注文情報、座席情報、予約情報等)を受信すると、続いて、ステップS2において、受信した情報に対応したファイル(売上情報ファイル、注文情報ファイル、座席情報ファイル、予約情報ファイル等)を検索し、当該検索されたファイルの内容を更新する処理を実行する。
【0088】
その後、ステップS3において、配信の必要がある下位の装置に対して、ステップS1で受信した情報を配信する処理を実行する。即ち、ストアサーバ5は、情報を受信する度に、前記したステップS1~S3の処理を繰り返し実行する。」
「【0100】
以上、例示的な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は前記した実施形態により限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載により表される技術的思想の範囲内において種々の変更、改変を行うことが可能である。
【0101】
例えば、前記した実施形態では、店員のハンディターミナル7の手動操作により入力された座席情報がPOS端末2Aに送信される形態について説明したが、これ以外にも、荷重センサや温度センサなどの測定手段や、カメラなどの撮影手段などを用いて自動的に座席の空席/在席を判断し、その判断結果により自動的に生成された座席情報がPOS端末2Aに送信されるような形態とすることも可能であるし、その他、POS端末2Aに店員が座席情報を手動で入力するための操作入力手段を設けるような形態とすることも可能である。
【0102】
また、前記した実施形態では、図1に示すような形態の接客支援システム1の場合について説明したが、これ以外にも、例えば、図1における待合場所及び客席のPOS端末2A及び2C、ストアサーバ5、印刷装置3などを省略して、待合場所のPOS端末2Aの機能を実装した会計場所に設置されるPOS端末2Bと、アクセスポイント4と、LAN6と、ハンディターミナル7とを主体に構成される接客支援システム1とすることも可能である。
【0103】
また、その他、待合場所のPOS端末2Aの機能を実装した会計場所に設置されるPOS端末2Bのみを備える接客支援システム1とすることも可能であり、その場合には、当該POS端末2Bに前記した操作入力手段を設けるようにする。」

以上の事項からみて、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「POS端末2Aと、POS端末2Bと、POS端末2Cと、印刷装置と、アクセスポイントとが内部ネットワークを介して通信可能に接続され、前記アクセスポイントを介してハンディターミナルが通信可能に接続されている接客支援システムにおけるストアサーバであって(【0015】)、
前記ストアサーバは、前記POS端末2A、前記POS端末2B、前記POS端末2C、前記印刷装置及び前記ハンディターミナルの上位装置としてのサーバ装置であり(【0021】)、前記POS端末2A、2B及び2C、前記印刷装置、前記ハンディターミナル等の下位の装置から売上情報、注文情報、座席情報、予約情報等を受信すると、続いて、受信した情報に対応した売上情報ファイル、注文情報ファイル、座席情報ファイル、予約情報ファイル等を検索し、当該検索されたファイルの内容を更新する処理を実行し(【0087】)、その後、配信の必要がある下位の装置に対して、売上情報、注文情報、座席情報、予約情報等を配信する処理を実行し(【0088】)、
前記ハンディターミナルは、空席/在席という座席の使用状況を示すデータの入力などにも使用されるものであり、入力された座席の使用状況を示す座席情報を前記アクセスポイント及び前記ストアサーバ経由で前記POS端末2Aに送信し(【0023】、【0025】)、
前記POS端末2Aは、客を空いた座席に案内する接客業務を支援する機能を有する情報処理装置であり(【0016】)、
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入力受付部は、前記ハンディターミナルからの座席情報と、タッチパネルからのタッチ入力信号とを受信し(【0046】)、
座席情報取得部は、前記入力受付部を介して座席情報を取得し(【0047】)、
画面表示処理部は、所定の条件を成立する度に液晶ディスプレイに表示する空席画面、満席画面、予約画面を切り替える制御を実行し(【0017】、【0048】、【0054】)
空席画面表示部は、座席情報ファイルの情報に基づいて空席画面データを生成して前記空席画面を表示するものであり(【0049】)、
座席情報管理部は、前記座席情報取得部が取得した座席情報に基づき座席情報ファイルの情報を更新し(【0059】)、
予約情報管理部は、席の予約情報や前記座席情報管理部で管理される情報に基づいて、予約情報ファイルの情報を更新するとともに、各予約毎の待ち時間を算出し(【0062】、【0064】)、
予約番号印字部は、客の予約の受付を完了した場合にプリンタを用いて予約番号を印字したシートを出力する処理を実行するものであり(【0065】)、
前記POS端末2Bは、客が会計する会計場所に設置され、会計業務を支援する機能を有する情報処理装置であり(【0016】)、
前記ハンディターミナルに換えて、カメラなどの撮影手段などを用いて自動的に座席の空席/在席を判断し、その判断結果により自動的に生成された座席情報がPOS端末2Aに送信されるような形態とすることが可能である(【0101】)
ストアサーバ。」

2 引用文献2の記載事項

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原査定の拒絶の理由で引用された引用文献2(特開2006-39748号公報)には、以下の記載がある。

「【0048】
トレイ70は、前記ID発信装置(RF-ID)71の他、座席予約システムを導入した場合に必要な予約座席(テーブル)の番号表示処理を行うための通知(表示)装置72、制御装置73、通信装置74を備える。なお、予約座席(テーブル)の番号表示処理については、前記レジ端末20において座席(テーブル)の番号を印刷したり、係員(店員)が口頭で伝えたりしてもよい。」
「【0090】
(第2実施形態)
この第2実施形態のレストラン支援システムでは、前記第1実施形態のレストラン支援システムにおいて、さらに座席予約機能を追加して構成する。
【0091】
続きを表示(全33行)
図8は、前記レストラン支援システムのシステム管理サーバ10により生成管理される座席状況ファイル15の管理内容を示す図である。
【0092】
この座席状況ファイル15には、店舗内の各座席番号に対応付けて現在の各座席の状況が記録管理されるもので、座席(テーブル)監視装置30のRF?ID読取装置33により読み取られて通知される現在の各座席に置かれているトレイ70の読取トレイID、同座席(テーブル)監視装置30の感知センサ34により感知されて通知される現在の各座席の人感知状態(True:感知/False:非感知)、レジ端末20において座席予約の対象となる座席番号が入力されるのに伴い通知されるお客様のグループ番号(予約グループ番号)、前記トレイIDの通知が無くさらに人感知状態(False:非感知)である席番号において係員端末60への清掃通知に伴い(True:清掃通知中)となる清掃フラグ、前記客履歴ファイル13(図2参照)での管理情報に基づき前記読取トレイIDが前記予約グループ番号に該当しない場合に(True:予約外着席)となる予約外着席フラグが記録管理される。
【0093】
図9は、前記レストラン支援システムのレジ端末20においてリアルタイム表示される現在の座席状況画面Gを示す図である。
【0094】
この座席状況画面Gは、前記システム管理サーバ10において生成管理される座席状況ファイル15(図8参照)に基づき生成されるもので、この座席状況画面Gでは、店舗内の座席レイアウトと共に各座席毎の空席/使用中/予約/清掃指示中/予約外着席の各状況が色分けなどにより識別可能にして表示される。
【0095】
図10は、前記レストラン支援システムの第2実施形態のレストラン支援機能に伴い座席状況画面Gを生成表示するためのレジ端末20~管理サーバ10間の処理を示すフローチャートであり、同図(A)はそのレジ端末処理を示すフローチャート、同図(B)はその管理サーバ処理を示すフローチャートである。
【0096】
システム管理サーバ10において、座席状況ファイル15(図8参照)にて記録管理される各座席状況について変化があった場合には、その変化後の座席状況に基づき書き替えられた最新の座席状況ファイル15がレジ端末20へ送信される(ステップD1)。
【0097】
レジ端末20では、前記システム管理サーバ10から送信された最新の座席状況ファイル15が受信取得される都度(ステップD2)、この座席状況ファイル15に基づき生成された最新の店舗内座席状況を示す座席状況画面Gが表示装置23に表示される(ステップD3)。
【0098】
図11は、前記レストラン支援システムの第2実施形態のレストラン支援機能に伴うレジ端末20~管理サーバ10間の処理を示すフローチャートであり、同図(A)はそのレジ端末処理を示すフローチャート、同図(B)はその管理サーバ処理を示すフローチャートである。
【0099】
なお、図11における第2実施形態のレジ端末処理および管理サーバ処理でのステップE1~E5の処理については、前記図4における第1実施形態のレジ端末処理および管理サーバ処理でのステップA1~A5の処理と同様であるため説明を省略する。
【0100】
ステップE1~E5において、お客様の来店に伴いお客様情報の入力処理、グループ番号の発番取得処理、注文商品の入力処理、トレイIDの読取り処理が行われると、レジ端末20の表示装置23に表示される座席状況画面G(図9参照)に基づきお客様の希望する座席番号が入力される(ステップE6)。この座席番号の入力処理は、レジ端末20の表示装置23をタッチパネルを備えた表示画面とし、前記座席状況画面Gを直接タッチして入力する構成としてもよい。
【0101】
すると、今回来店したお客様について取得された前記「グループ番号」、「トレイID」、「客情報」(お客様情報)、「注文明細」(注文商品明細)、および「座席番号」の各情報がシステム管理サーバ10へ送信される(ステップE7)。
【0102】
この際、レジ端末20から該当するトレイ70に対して今回予約した座席番号を送信し、当該トレイ70の通知(表示)装置72において予約の座席番号をガイド表示させてもよい。
【0103】
システム管理サーバ10では、前記レジ端末20から受信された「グループ番号」および「座席番号」に従い、座席状況ファイル15(図8参照)における指定の席番号に対応するところの「予約グループ番号」が更新される(ステップE8)。
【0104】
また、前記レジ端末20から受信された「グループ番号」、「トレイID」、「客情報」、「注文明細」と共に、現在日時に基づいた「日付」、「入店時間」が対応付けられて客履歴ファイル13(図2参照)に記録保存される(ステップE9)。
【0105】
そして、前記予約状況ファイル15に更新された予約グループ番号に対応するところの席番号の予約情報が当該予約の席番号に対応した座席の座席(テーブル)監視装置30へ送信される(ステップE10(F0))。」

これらの記載によると、引用文献2には、

「レストラン支援システムシステムの管理サーバにおいて生成管理される座席状況ファイルをレジ端末に表示し、レジ端末では表示装置に表示される座席状況画面に基づきお客様の希望する座席番号が入力されると、レジ端末から該当するトレイに対して今回予約した座席番号を送信する」

事項が記載されている。

3 引用文献3の記載事項

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原査定の拒絶の理由で引用された引用文献3(特開2002-311170号公報)には、以下の記載がある。

「【0062】さらに図3のステップS33では、待ち時間表示システムのCPU1は、図5に示された空席待ちの顧客グループの情報と、図6に示されたテーブル使用状況とを比較して、ステップS31で入力された条件などと、テーブルおよびカウンタの定員や退席予測時間などとの条件とが合致するテーブルまたはカウンタを抽出する。ステップS34では、図6に抽出されたテーブル使用状況リストから、抽出されたテーブルまたはカウンタの、顧客グループの退席予測時間を読出し、空席待ちをしている顧客グループの待ち時間を予測する。
【0063】なお、図6に示されたテーブル使用状況リストは、店員が携帯する店員入力端末7の表示部に表示されてもよい。店員入力端末7に表示されることで、店員は、集中表示装置8を見に行く必要がなく、携帯している店員入力端末7でテーブルおよびカウンタの使用状況を確認することができる。
【0064】さらに図7に、図3のステップS35において印刷装置9で発行されるレシートの具体例を示す。図7に示されるレシートは、図5の待ち客リストの顧客グループ番号が2である顧客グループに対して発行される。
【0065】図7を参照して、発行されるレシートには、顧客グループ番号(2)と、人数(2名)と、顧客情報の入力時間(18:12)と、喫煙の可否(喫煙NG)、カウンタ席利用の可否(OK)と、入店予測時間(18:20)とが示される。
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【0066】図7に示されるレシートは、印刷装置9で印刷されて該当する顧客に手渡されてもよいし、図3のステップS31で、顧客が顧客入力端末6から、図4に示される入力画面の内容を入力した後に、顧客入力端末6の表示部に表示されてもよい。
【0067】さらに図8に、図2のステップS21で待ち時間表示システムのデータベース4に保存される食事データの具体例を示す。
【0068】図8を参照して、食事データには、図3のステップS31で空席待ちをする顧客によって入力される顧客情報や、図2のステップS13で店員によって入力される人数などのデータに基づいて、顧客グループの来店日、入店時間、食事時間、顧客グループに含まれる顧客の人数などが記録される。その他、天候、気候、性別、年齢層、喫煙、飲酒などの条件が記録されてもよい。
【0069】また、空席待ちをしない顧客に関する情報や、顧客入力端末6から入力されない情報として、店員が顧客を席に案内したときに、図2のステップS13において必要な情報を店員入力端末7から入力してもよい。
【0070】図2のステップS17においては、図8に示される食事データを用いて食事の平均時間が予測される。本実施の形態においては、顧客グループに含まれる顧客の人数から平均時間が予測される。そのため、データベース4に保存されている食事データから、顧客の人数を探索キーとして該当する食事データを抽出し、その食事時間の平均を算出することで予測時間とする。
【0071】ここでは、食事データの抽出の対象を、全ての食事データとすることや、例えば昨日1日、先週1週間、休祝日などと、来店日を絞った食事データを対象とすることなどができる。また昼時間帯および夜時間帯など、時間で食事データの抽出の対象を絞ることもできる。さらに天候で食事データの抽出の対象を絞ることもできるし、顧客の性別や年齢層や注文したメニューで絞ることもできる。それらは探索キーとして図8に示される食事データに記録されている別の項目を設定したり、複数の項目を組合わせて設定したりすることで実現できる。このように、図8に示される食事データの項目のうち、適当な項目を探索キーとして最適な食事データを抽出し、平均時間を算出することで、人数以外の要因に合致した、より正確な予測時間を算出することができる。
【0072】なお、休祝日や時間帯などによって適当な食事データを抽出して平均時間を算出する方法ではなく、人数を探索キーとした該当する食事データから算出された食事時間の平均に、休祝日や時間帯などで予め定められた係数を掛けあわせることで、人数以外の要因に合致した予測時間を算出する方法であってもよい。例えば、休祝日の方が平日よりも食事時間は長い傾向にある場合は、その傾向に沿った係数を予め設定する。また、昼時間帯より夜時間帯の方が食事時間が長い傾向にある場合は、その傾向に沿った係数を予め設定する。
【0073】上述の待ち時間表示システムを用いることで、空席待ちをしている顧客は、発行物(レシート)や表示画面などで、統計に基づいたより正確な待ち時間を知ることができ、不正確な待ち時間を知るよりも、空席を待つ傾向は高まる。その結果、飲食店は、より多くの顧客獲得の機会を得ることができる。」

4 引用文献4の記載事項

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原査定の拒絶の理由で引用された引用文献4(特開2014-146154号公報)には、以下の記載がある。

「【0009】
本発明の客層分析装置は、店舗に来店した顧客の客層に関する分析を行う客層分析装置であって、顧客を撮像する撮像装置による画像情報に基づいて顧客の客層を判定して、その判定結果である客層情報を取得する客層判定部と、前記客層情報に基づいて客層別比率を取得する客層比率取得部と、顧客の注文および精算に関する販売情報を管理する販売情報管理装置から前記販売情報を取得して、その販売情報に基づいて顧客人数を取得する顧客人数取得部と、前記顧客人数に前記客層別比率を反映させて、客層別人数を取得する客層別人数取得部と、前記客層別人数に基づいて分析結果となる出力情報を生成する出力情報生成部と、を備えた構成とする。」

5 引用文献5の記載事項

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原査定の拒絶の理由で引用された引用文献5(特開2006-260144号公報)には、以下の記載がある。

「【0002】
従来、待ち時間に対応して付加サービスであるサービスポイントを発行するものとして図9に示す飲食店用店舗システムが開示されている。
図9の店舗システムは、レストランの出入口付近に設置された会計用POSターミナル91と、同じくレストランの出入口付近に設置されたPC(パーソナルコンピュータ)92と、接客係員であるオペレータが所持し、顧客が希望するオーダの入力を行うためのハンディターミナル93と、会計用POSターミナル91、PC92及びハンディターミナル93から入力された情報を蓄積及び処理するサーバ94と、POSターミナル91及びPC92に接続され、リライトカード95の磁気情報及び印字情報をリードライトするためのリライト装置96及び97と、顧客がレストランから渡されて所持するカードであり、内部に記憶された磁気情報と表面に印刷された印字情報がリードライト(読み出し/書き込み)可能なリライトカード95とで構成されている。」
「【0031】
図3(B)の入店待ち情報表示エリアの上半分には、現在の予想待ち時間に対応する割引率と予想待ち時間と次に発行される予約券番号とが表示されている。入店待ち情報表示エリアの下半分には、既に予約済で入店待ちの予約券番号の一覧と、それに対応する現在から入店までの予想待ち時間と、この予想待ち時間に対応する割引率とが表示されている。
【0032】
現在の割引率とは、現在満席ですぐには入店できずに入店待ちとなるが、代わりに待ち時間に対応して支払総額から割引が受けられると思われる割引率を表している。また、予想待ち時間とは、現在、仮に入店待ちとして並んだ場合に入店できるまでの予想待ち時間を示し、予約券番号とは、入店待ちとして並ぶ場合に現在の待ち順番を決定するための予約券の発行番号を示している。」

6 引用文献6の記載事項

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原査定において周知技術を示す文献として新たに引用された引用文献6(特開2011-187031号公報)には、以下の記載がある。

「【0061】
また、冬の暖房時の場合を考えると、人間は熱源になるので、ゾーンz1の温度の測定値が基準の設定温度(例えば22℃)以上であり、かつゾーンz1に滞在する客が所定の割合以上であるという条件を満たす場合、環境管理情報生成部16は、空気調節装置(暖房)4aの設定温度を基準の設定温度よりも低め(例えば21℃)に変更することを指示するメッセージを生成してもよい。また、冬の暖房時の場合、客を密集させた方が暖房効率がよくなる。よって、ゾーンz1に滞在する客の数が所定の割合未満である場合、環境管理情報生成部16は、来店する客をゾーンz1の空席に優先的に誘導することを指示するメッセージを生成する。例えば、テーブル2aに1人だけの客が滞在しており、店舗内に他の客がいない場合、環境管理情報生成部16は、来店する客をテーブル2bに優先的に誘導することを指示するメッセージを生成する。
【0062】
このように、本実施形態の環境管理装置10は、店舗の所定のゾーンの環境情報と客情報とに基づき、環境情報と客情報とが所定の条件に適合する場合、空気調節装置4a~4cの制御を変更する指示または客を誘導する席の指示等の、環境活動(空気調節装置4a~4cの消費電力の低減、二酸化炭素排出量の低減等)に寄与する環境管理情報を店員に提示することにより、店員の環境活動を活性化させることができる。これにより、店員はどのように行動すれば環境活動に寄与できるかを知ることができ、環境管理情報に基づいて行動(環境に関わる行動)を行うことにより、環境活動に寄与することができる。そのため、店舗の管理者は店員に行う教育の時間を短縮することができ、店舗は環境活動に貢献することができる。」

第5 対比・判断

1 本願発明1について

(1)対比

本願発明1と引用発明を対比すると、次のことがいえる。

ア 引用発明の「前記ハンディターミナルに換えて、カメラなどの撮影手段などを用いて自動的に座席の空席/在席を判断し、その判断結果により自動的に生成された座席情報がPOS端末2Aに送信されるような形態」における「カメラなどの撮影手段」は、「座席の空席/在席を判断する」に際し、座席スペースを撮像するものであるから、本願発明1における「座席スペースを撮像する撮像手段」に相当する。

また、引用発明のPOS端末2Aは、座席情報取得部が取得した座席情報に基づき座席情報ファイルの情報を更新し、その際、ハンディターミナル等の下位の装置から座席情報を受信したストアサーバが受信した情報に対応する座席情報ファイルの内容を更新する処理を実行して、その後に配信の必要がある下位の装置であるPOS端末2Aに対して座席情報を配信する処理を実行することになる。このことを踏まえれば、引用発明のストアサーバが更新する座席情報ファイル及びPOS端末2Aの座席情報ファイルは、ハンディターミナルに換えてカメラなどの撮影手段を用いる上記形態における、座席の空席/在席を自動的に判断した判断結果によって更新されて座席スペースの空席を示すものであるから、本願発明の「座席の空席情報」に相当するものであり、引用発明のストアサーバにおける「座席情報ファイルを更新する」手段と、本願発明1における「空席情報生成手段」とは、空席情報の生成が「撮像手段から受信した画像を処理する」ことによってなされるか否か明らかでないものの、「座席スペースを撮像する撮像手段」から情報を受信して「座席スペースの空席を示す空席情報を生成する手段」である点で共通する。

イ 引用発明における「POS端末2B」は、会計する会計場所に設置されることから、本願発明1における「商品の精算を行うPOS装置」に相当する。そして、引用発明におけるストアサーバは、POS端末2Bの上位装置として売上情報ファイルや注文情報ファイルの更新等を実行するものであるから、当該ストアサーバは、POS端末2Bと「連動」しているといえる。

よって、引用発明のストアサーバにおける「POS端末2Bと連動する」手段と、本願発明1における「商品の精算を行うPOS装置と連動し、前記空席情報を用いて客が使用する席の選択処理を行う席選択手段」とは、「商品の精算を行うPOS装置と連動する手段」で共通する。

ウ 引用発明において、座席情報は、ストアサーバを経由してPOS端末2Aに送信されるものであるから、ストアサーバにおける「POS端末2Aに座席情報を送信する」手段と、本願発明1における「選択した席を示す情報を出力する席情報出力手段」とは、「席を示す情報を出力する席情報出力手段」で共通する。

エ 引用発明の「ストアサーバ」は、カメラなどの撮影手段からの情報を受信し空席情報を生成し、商品の精算を行うPOS端末2Bと連動し、POS端末2Aに対して席を示す情報を出力することから、本願発明1と同様の「情報処理装置」といえる。

上記アないしエより、本願発明1と引用発明とは、以下の一致点で一致し、また、相違点で相違する。

(一致点)

「座席スペースを撮像する撮像手段から情報を受信し、前記座席スペースの空席を示す空席情報を生成する手段と、
商品の精算を行うPOS装置と連動する手段と、
席を示す情報を出力する席情報出力手段と、を備える
情報処理装置。」

(相違点1)

「空席情報を生成する手段」が、本願発明1では「撮像手段から受信した画像を処理する」のに対し、引用発明では撮像手段から受信した画像を処理するか否かが明らかでない点。

(相違点2)

「商品の精算を行うPOS装置と連動する手段」が、本願発明1では「商品の精算を行うPOS装置と連動し、前記空席情報を用いて客が使用する席の選択処理を行う席選択手段」であるのに対し、引用発明では「POS端末2Bと連動する手段」である点。

(相違点3)

「席を示す情報を出力する席情報出力手段」が、本願発明1では「当該選択した席を示す情報を出力」し、「前記空席情報に基づき利用客の密度が他の領域よりも低い領域を特定し、その領域内の席を選択する」ものであるのに対し、引用発明では「POS端末2Aに座席情報を送信する手段」である点。

(2)判断

ア 相違点2について

事案に鑑みて、相違点2について検討する。

引用文献1では、客を空いた座席に案内する接客業務を支援するPOS端末2Aの機能を、会計場所に設置されるPOS端末2Bに実装してもよいこと(【0102】を参照)が記載されているものの、POS端末2Aは、座席情報ファイルの情報に基づいて空席画面データを生成して空席画面を表示する等の処理を行うが、空席情報を用いて客が使用する席の選択処理を行うものでなく、この記載は、引用発明のストアサーバにおいて、上記相違点2に係る「商品の精算を行うPOS装置と連動し、前記空席情報を用いて客が使用する席の選択処理を行う席選択手段」を有する構成を備えるように変更することを示唆する記載ではない。

また、引用文献2には、レジ端末の表示装置に表示される座席状況画面に基づきお客様の希望する座席番号を入力することが記載されているものの、引用文献2において席の選択処理を行うのはレジ端末にて希望する座席番号を入力する客であり、引用発明に引用文献2に記載された事項を組み合わせたとしても、上記相違点2に係る構成は導き出せない。

そして、引用文献3-6のいずれにも、上記相違点2に係る構成は記載も示唆もされていない。

したがって、相違点2に係る本願発明1の構成は、引用発明と引用文献2-6の記載事項から、当業者が容易に想到できたものとはいえない。

イ 作用効果について

本願発明1は、上記相違点2に係る構成により、席を選択する時間を短縮して、利用客1人あたりの平均的な使用時間を短縮するという効果を奏するものである(【0037】を参照)。

(3)まとめ

したがって、相違点1、3について検討するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明と引用文献2-6の記載事項に基づいて、容易に発明をすることができたものではない。

2 本願発明2-7について

本願発明2-7は、本願発明1を減縮した発明であって、上記1(1)の相違点2に係る構成を備えるから、上記1(2)で検討した理由と同様の理由により、引用発明と引用文献2-6の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。

3 本願発明8について

本願発明8は、本願発明1に対応する方法の発明であり、上記1(1)相違点2に係る構成に対応する構成を備えるから、上記1(2)で検討した理由と同様の理由により、引用発明と引用文献2-6の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。

4 本願発明9について

本願発明9は、本願発明1に対応するプログラムの発明であり、上記1(1)の相違点2に係る構成に対応する構成を備えるから、上記1(2)で検討した理由と同様の理由により、引用発明と引用文献2-6の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。

5 本願発明10について

本願発明10は、本願発明1の情報処理装置を有する席予約システムの発明であり、上記1(1)に係る構成に対応する構成を備えるから、上記1(2)で検討した理由と同様の理由により、引用発明と引用文献2-6の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。

第6 原査定について

1 令和2年9月18日にされた手続補正により、本願発明1-7は、「商品の精算を行うPOS(Point of Sale)装置と連動し、前記空席情報を用いて客が使用する席の選択処理を行う席選択手段」を有するものとなっており、本願発明1-7は、拒絶査定において引用された引用文献1-6の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

2 令和2年9月18日にされた手続補正により、本願発明8-10は、本願発明1に対応する構成を備えるから、本願発明8-10は、拒絶査定において引用された引用文献1-6の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

したがって、原査定を維持することはできない。

第7 むすび

以上のとおり、本願発明1-10は、引用発明および引用文献2-6の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。

したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。

また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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2020-013089

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