2020-008178
バリスタ部品及びバリスタ部品を保護する方法
- 審判番号
- 2020-008178
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-543639外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年06月12日
- 審決日
- 2021年01月06日
- 公報発行日
- 2021年02月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ティーディーケイ・エレクトロニクス・アクチェンゲゼルシャフト
- 【請求人代理人】特許業務法人ナガトアンドパートナーズ
- 分類
- P18 .121-WY (H01C)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
結論
理由
目次 ▾ 12項目
第1 手続の経緯
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本願は、2017年1月24日(パリ条約による優先権主張 2016年2月19日、ドイツ連邦共和国)を国際出願日とする出願であって、平成30年10月11日に翻訳文が提出され、令和元年7月19日付けで拒絶理由が通知され、令和元年10月17日に手続補正がなされたが、令和2年2月6日付けで拒絶査定(原査定)(送達日:令和2年2月12日)がなされ、これに対し、令和2年6月12日に拒絶査定不服の審判が請求されたものである。
第2 原査定の概要
原査定(令和2年2月6日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
この出願の下記の請求項1ないし12に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記1ないし4の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
<引用文献等一覧>
引用文献1.国際公開第2011/102811号
引用文献2.特開2010-211928号公報
引用文献3.実願昭50-113964号(実開昭52-26932号)のマイクロフィルム
引用文献4.米国特許出願公開第2009/0027153号明細書(周知技術を示す文献)
第3 本願発明
本願の請求項1ないし12に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明12」という。)は、令和元年10月17日の手続補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1ないし12に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は、次のとおりの発明である。
「 【請求項1】第1の外部コンタクト(EC1)及び第2の外部コンタクト(EC2)と、前記第1の外部コンタクト(EC1)に電気的に接続されたバリスタ(V)と、前記バリスタ(V)と前記第2の外部コンタクト(EC2)との間の経路(P)と、続きを表示(全37行)シャッタ(SH)及び感熱素子(HSE)を有する能動的な開放装置(ARD)と、を備えるバリスタ部品(VC)であって、前記感熱素子(HSE)は、異常動作条件下において前記シャッタ(SH)を開放し、前記シャッタ(SH)は、前記バリスタ(V)と前記第2の外部コンタクト(EC2)との間の前記経路(P)を閉じ、第3の外部コンタクト(EC3)を更に備え、異常動作条件下において、感熱素子(HSE)が、前記第2の外部コンタクト(EC2)を前記第3の外部コンタクト(EC3)に、電気的に接続する、バリスタ部品(VC)。【請求項2】前記感熱素子(HSE)は、前記経路(P)に配置され、前記バリスタ(V)と前記第2の外部コンタクト(EC2)との間の電気的な接続を構築する、請求項1に記載のバリスタ部品(VC)。【請求項3】前記感熱素子(HSE)は、フューズであり、230℃未満の融点を持つ導電材料を有する、請求項1又は2に記載のバリスタ部品(VC)。【請求項4】前記シャッタ(SH)に力を印加するスプリング(SP)を更に備える、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のバリスタ部品(VC)。【請求項5】第1の開口(H1)を有するハウジング(HOU)を更に備え、前記シャッタ(SH)は、前記第1の開口(H1)に隣接して配置される第2の開口(H2)を有し、前記第1の開口(H1)及び前記第2の開口(H2)は、前記経路(P)の一部分を構築し、前記感熱素子(HSE)は、前記第1の開口(H1)及び前記第2の開口(H2)を通り抜けて延在し、前記バリスタ(V)を前記第2の外部コンタクト(EC2)に、電気的に接続する金属体である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のバリスタ部品(VC)。【請求項6】前記シャッタ(SH)は、ハブ(HU)を有し、前記ハウジング(HOU)は、前記ハブ(HU)に配置されたピボット(PV)を有し、異常動作条件下において、前記シャッタ(SH)は、前記ピボット(PV)の周りを回転して前記経路(P)を閉じる、請求項5に記載のバリスタ部品(VC)。【請求項7】前記ハウジング(HOU)は、第1のピン(P1)を有し、前記シャッタ(SH)は、第1のピン(P1)を有し、前記スプリング(SP)は、前記シャッタ(SH)の前記第1のピン(P1)及び前記ハウジング(HOU)の前記第1のピン(P1)にトルクを印加する、請求項4に記載のバリスタ部品(VC)。【請求項8】前記第1の外部コンタクト(EC1)、前記第2の外部コンタクト(EC2)、及び前記第3の外部コンタクト(EC3)は、リード線である、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のバリスタ部品(VC)。【請求項9】前記シャッタ(SH)は、熱可塑性のプラスチック又はセラミックからなる材料を備える、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のバリスタ部品(VC)。【請求項10】キャップ(C)を更に備え、前記シャッタ(SH)及び感熱素子(HSE)は、空洞(CAV)の中に配置され、前記キャップ(C)は、前記空洞(CAV)を覆う、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のバリスタ部品(VC)。【請求項11】前記シャッタ(SH)は、異常動作条件下において、バリスタ部品の向きとは独立に、経路(P)を閉じるために用意される、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のバリスタ部品(VC)。【請求項12】 前記シャッタ(SH)は、能動的に前記経路(P)を閉じて、前記バリスタ(V)を前記第2の外部コンタクト(EC2)から電気的に分離する、異常動作条件下において請求項1乃至11のいずれか1項に記載のバリスタ部品(VC)を保護する方法。」
第4 引用文献、引用発明等
1 引用文献1について
(1)原査定の拒絶の理由に引用された、上記引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、引用個所を示す。)。
ア 「Excess voltage circuit breaker with a rotational disk and an electronic assembly to improve operation reliability」(明細書第1頁第1-2行)
(当審訳:動作の信頼性を改善するための、回転ディスクと電気アセンブリとを備えた過電圧遮断器)
イ 「Field of InventionThe invention relates to an excess voltage protecting device intended to protect electric and electronic devices against the effects of electric arc and electric thermal overload of varistors that appear as a result of lightning strokes and transitional phenomena in low-voltage networks, which reflect in increased voltage.」(明細書第1頁第3-7行)
(当審訳:発明の技術分野
本発明は、雷および低電圧ネットワークにおける過渡現象が、電圧の増加として反映され、その結果としてあらわれるバリスタの電気アークおよび電気的熱過負荷の影響に抗して電気・電子機器を保護することを目的とする過電圧保護装置に関するものである。)
ウ 「Solution to the Technical ProblemThe essential point of an excess voltage circuit breaker with a rotational disc and an electronic assembly to improve operation reliability lies in that the rotational circuit breaker of a varistor is electronically triggered by means of para gas disconnectors and/or resistance with a positive thermal characteristic immediately after increased electric voltage is detected on the varistor. As a flux of a disconnection electrode starts melting, a spring moves a rotational disk under the disconnection electrode, which interrupts possible electric arc between the previously unprotected surface of the varistor and the disconnection electrode. The rotational disk is designed in a way to extend this distance up to distances prescribed by standards. A latching plate of the indicator releases the indicator, which moves towards a gap on the housing and thus clearly indicates that the varistor is disconnected from active parts of the network.」(明細書第3頁第8-20行)
(当審訳:技術的課題を解決するための手段
動作信頼性を向上させるための、回転ディスクと電子アセンブリとを備える過電圧遮断器の本質的な点は、増加電圧がバリスタで検出された直後に、バリスタの回転式回路遮断器が、並列のガス断路器及び/又は正温度特性の抵抗によって、電気的にトリガされるという点にある。切断電極のフラックスが溶融すると、バネは、切断電極の下の回転ディスクを移動させ、以前は保護されずにあったバリスタの表面と、切断電極との間の電気アークを遮断する。回転ディスクは、この距離が、規格で規定される距離まで延びるように設計されている。インジケータのラッチプレートは、インジケータを開放し、それはハウジング上のギャップに向かって移動し、そしてこのバリスタが、ネットワークのアクティブな部分から分離されていることを明らかに示す。)
エ 「The excess voltage circuit breaker of the invention comprises a housing 1 with a component 2 with a varistor 2a, gas circuit breakers 2b and 2c and a resistor 2d with positive thermal characteristic. The varistor 2a has connection electrodes 2e and 2f. A frame 2g simultaneously functions as an electrode 2e protruding from the housing 1. A holder 3 of a rotational disc 4 is arranged on the frame 2g of the component 2. The holder 3 has a shallow round recess 3a with a convex cylindrical attachment 3b with a slot 3c in the middle. An oval opening 3d is arranged in the bottom of the round recess 3a. The rotational disc 4 is provided with a round hole 4a in the centre which is surrounded by a low circular ring 4b with a narrow opening 4b' close to a cylindrical attachment 4c. At the opposite side of the cylindrical attachment 4c there is an opening 4d in the disc 4, said opening starting with a cylindrical attachment 4e. The circular ring 4b has the same height as a spring 5, said spring 5 being designed in a way to start with a part 5a which is straight and forms with the first semi-circular turn a capital letter D. The spring 5 winds around this part in a way that the second part of the spring 5 in the line of the part 5a is again straight and terminates with a semi-circular part 5b, which forms together with the straight part 5c a mirror image of a capital letter J.」(明細書第4頁第1-17行)
(当審訳:本発明の過電圧遮断器は、バリスタ2a、ガス遮断器2bと2c、及び正の温度特性を有する抵抗2dを備えた構成部品2を有するハウジング1を備えている。バリスタ2aは接続電極2eと2fを有している。フレーム2gは、同時に、ハウジング1から突出する電極2eとして機能する。回転ディスク4のホルダー3は、構成部品2のフレーム2gの上に配置されている。ホルダ3は、中央にスロット3cを有する凸状で円筒状のアタッチメント3bを備えた浅い円形凹部3aを有している。長円形の開口部3dが、円形凹部3aの底部に配置されている。回転ディスク4には、円筒状のアタッチメント4cに近接する狭い開口4b’を備えた低い環状リング4bによって囲まれた、中心の丸孔4aが設けられている。円筒状のアタッチメント4cの反対側に、ディスク4の開口部4dがあり、前記開口部は、円筒状のアタッチメント4eから始まっている。円形リング4は、バネ5と同じ高さを有しており、該バネ5は、直線の部分5aから始まり、大文字Dの第1の半円形ターンを形成している。バネ5は、部分5aから綴られたバネ5の第2の部分で再び直線状になるように、この部分の周りに巻かれ、半円形5bで終端し、それは、直線部5cとともに、大文字Jの反転画像を形成する。)
オ 「A latching plate 6 has an oblong opening 6a and a round opening 6b. The plate 6 has a protrusion 6c at the opposite side of the opening 6a. After a short straight part after the protrusion 6c there is a protrusion 6d. The circuit breaker is closed within the housing 1 with a cover 7 imitating the shape of the bottom of the housing 1. The cover 7 has two plugs 7a for closing constituent parts of the excess voltage circuit breaker of the invention into the housing 1.」(明細書第4頁第18-23行)
(当審訳:ラッチプレート6は、長方形状の開口部6aと丸い開口部6bとを有している。プレート6は、開口部6aの反対側に突出部6cを有している。突起部6cに続く短い直線部分の後に突起6dが形成されている。回路遮断器は、ハウジング1の底部の形状を模擬したカバー7を有するハウジング1内に密閉されている。カバー7は、本発明の過電圧遮断器の構成部品をハウジング1内に閉鎖するための、2つのプラグ7aを有している。)
カ 「The housing 1 of the excess voltage circuit breaker houses a component 2 comprising a varistor 2a body having a flat shape, preferably a square or oval shape. The holder 3 of the rotational circuit breaker 4 is arranged on the frame 2g of the component 2 in a way that connection part of frame 2g is electrode 2e of varistor 2a. connecting terminal 2f is arranged on the body of the varistor 2a through the opening 3d, said terminal 2f being shaped in a way to have a bent part 2f in contact with the varistor 2a. The contact is soldered with a temperature sensitive flux. A second part 2f " is straight and bent in a part 2f "" in a way to be parallel with the terminal 2e. The opening 3d has a size and shape to allow for a simple arrangement of a disconnection electrode 2f of the varistor 2a and is positioned at such angular distance from the starting position of the rotational disc 4 that the rotational disc 4 in its end position covers it after having rotated around the cylindrical attachment 3b. The electrode 2f is arranged on the varistor 2a through the opening 3d by means of a temperature sensitive flux and fastened to the upper side of the varistor 2a body. The terminal 2f holds in this position the rotational disk 4 in its starting position together with the spiral spring 5 in a biased state.」(明細書第4頁第24行-第5頁第9行)
(当審訳:過電圧遮断器のハウジング1は、平坦な形状、好ましくは正方形または卵形の形状を有するバリスタ2aを含む構成部品2を収容している。回転式遮断器4のホルダ3は、フレーム2gの接続部がバリスタ2aの電極2eとなるように、構成部品2のフレーム2g上に配置されている。接続端子2fは、開口部3dを介してバリスタ2aの本体上に配置され、前記端子2fは、バリスタ2aに接触している屈折部2fを有する形状にされている。この接触は、感温性のフラックスを用いてはんだ付けされている。第2の部分2f’’は直線状で、端子2eと平行になるように部分2f’’’’で曲げられている。開口部3dは、上記のバリスタ2aの切り離し電極2fの簡単な配置を可能にする大きさと形状とを有し、回転ディスク4が円筒状のアタッチメント3bを中心に回転したならば、回転ディスク4がその終端位置でそれをカバーするような、回転ディスク4の開始位置からの角距離に配置されている。電極2fは、感温性フラックスにより、バリスタ2a上に、開口部3dを介して配置され、バリスタ2a本体の上面に固定される。端子2fは、この位置で、付勢された状態にある前記スパイラルバネ5とともに、回転ディスク4をその開始位置に保持する。)
キ 「The rotational disc 4 is pivoted in the shallow recess 3a and through the round hole 4a to the cylindrical holder 3b of the holder 3. In the centre of the shallow recess 3a delimited by a low circular ring 4b there is the spring 5, the straight part 5a of which is latched in the slot 3c on the holder 3b. After the terminal 2f is arranged through the opening 3d and the opening 4d in the disc 3, the second part of the spring 5 with the semi-circular part 5b is arranged around the cylindrical attachment 4e. The hole 6b of the latching plate 6 is inserted in the cylindrical attachment 3e of the holder 3 and simultaneously also in the oblong hole 6a and to the cylindrical attachment 4e of the rotational disc 4. The protrusion 6d is inserted into a bearing 8a of an indicator 8 of start situation signalisation.」(明細書第5頁第10-19行)
(当審訳:回転ディスク4は、ホルダー3の筒状保持部3bに丸穴4aをとおして、浅い凹部3aに枢着されている。低い円形リング4bにより画成された浅い凹部3aの中央にバネ5があり、その直線部5aは、ホルダー3bの上面のスロット3cにラッチされる。端子2fは、ディスク3内の開口部3dおよび開口部4dをとおって配置され、その後、半円形部5bを備えたバネ5の第2の部分は、筒状アタッチメント4eの回りに配置される。ラッチプレート6の孔6bには、ホルダ3の筒状アタッチメント3eが挿入され、同時に、長孔6a内にも回転ディスク4の筒状アタッチメント4eが挿入される。突出部6dが、スタート状態シグナル伝達のインジケータ8の軸受部8a内に挿入される。)
ク 「When the varistor 2a body critically heats due to voltage current surges and due to an increase in the current through the varistor 2a body, the temperature sensitive flux that connects the disconnection electrode 2f to the varistor 2a body gets melted. The disconnection electrode 2f is thus free and moves through the opening 3d in the holder 3 to an unstressed position and consequently releases the rotational disc 4, which was in the initial position up to this moment. The force of the spring 5 is exerted on the rotational disc 4 and the latter turns around the holder 3b to an end position, in which it covers the opening 3d in the holder 3 of the rotational disc 4. Influenced by the spring force of the spiral spring 5 the rotational disc 4 moves with high angular velocity from one end position to another end position and covers the opening 3d in the holder 3, thus preventing the occurrence of electric arc. The movement of the rotational disc 4 triggers the latching plate 6, which shifts the indicator 8 with its attachment 6d towards the opening of the housing 1a.」(明細書第5頁第20行-第6頁第1行)
(当審訳:電圧電流サージと、バリスタ2aを通る電流の増加とに起因して、バリスタ2a本体が臨界的に加熱されたとき、切り離し電極2fをバリスタ2a本体に接続している感温性フラックスは溶融する。切り離し電極2fは、自由状態となり、ホルダ3の開口3dを通過して応力を受けない位置に移動し、その結果、この瞬間まで初期位置にあった回転ディスク4を開放する。バネ5の力は、回転ディスク4の上に作用し、後者は、ホルダ3bを中心に終端位置へ回動し、この位置で、回転ディスク4はホルダ3の開口部3dを覆う。スパイラル状のバネ5のバネ力により影響されて、回転ディスク4は、ある端位置から別の端位置に高い角速度で移動して、ホルダ3における開口部3dを覆い、これによりアークの発生を防止することができる。回転ディスク4の移動は、ラッチプレート6をトリガし、そのアタッチメント6dによってインジケータ8をハウジング1aの開口部に向けてシフトさせる。)
ケ 「The solution of the invention reduces a possibility of occurrence of electric arc by an embodiment of the movable rotational disc 4 together with the electronic assembly of the component 2, where in cases of rapid transitional events the branch with the GDT gas circuit breaker is operable and in case of sporadically increased voltages the branch via the resistor 2d is operable. Under the influence of spring force of the spiral spring said rotational disc, after the electrode 2f has been disconnected, shifts from one end position to another end position at high angular velocity and covers the opening in the holder of the rotational disc thus preventing the occurrence of electric arc.」(明細書第6頁第25行-第7頁第3行)
(当審訳:本発明の解決手段は、急速な過渡的な事象の場合にGDTガス遮断器の分岐が動作可能であり、散発的な増加電圧の場合に抵抗2dを介しての分岐が動作可能である構成要素2の電子組立体とともに、回転ディスク4の実施形態によって、電気アークの発生の可能性を低減する。スパイラルバネのバネ力の影響によって、前記回転ディスクは、電極2fが切り離された後で、一方の端部位置から高角速度でもう1つの端部位置へとシフトし、回転ディスクのホルダ内の開口部を覆うことにより、電気アークの発生を防止することができる。)
(2)上記記載から、引用文献1には、次の技術事項が記載されているものと認められる。
ア 「回転ディスクと電気アセンブリとを備えた過電圧遮断器」((1)「ア」)
イ 「過電圧遮断器は、バリスタ2a、ガス遮断器2bと2c、及び正の温度特性を有する抵抗2dを備えた構成部品2を有するハウジング1を備えている。バリスタ2aは接続電極2eと2fを有している。フレーム2gは、・・・ハウジング1から突出する電極2eとして機能する。回転ディスク4のホルダー3は、構成部品2のフレーム2gの上に配置されている。」、「回転ディスク4に・・・開口部4dがあり、」((1)「エ」)
ウ 「ラッチプレート6は、・・・突起6dが形成されている。」((1)「オ」)
エ 「フレーム2gの接続部がバリスタ2aの電極2eとなる」、「接続端子2fは、開口部3dを介してバリスタ2aの本体上に配置され、前記端子2fは、バリスタ2aに接触している屈折部2fを有する」、「電極2fは、感温性フラックスにより、バリスタ2a上に、開口部3dを介して配置され、バリスタ2a本体の上面に固定される。」、「この位置で、付勢された状態にある前記スパイラルバネ5とともに、回転ディスク4をその開始位置に保持する。」((1)「カ」)
オ 「回転ディスク4は、ホルダー3の筒状保持部3bに丸穴4aをとおして、浅い凹部3aに枢着されている。」、「端子2fは、ディスク3内の開口部3dおよび開口部4dをとおって配置され、」((1)「キ」)
カ 「電圧電流サージと、バリスタ2aを通る電流の増加とに起因して、バリスタ2a本体が臨界的に加熱されたとき、切り離し電極2fをバリスタ2a本体に接続している感温性フラックスは溶融する。切り離し電極2fは、自由状態となり、ホルダ3の開口3dを通過して応力を受けない位置に移動し、その結果、この瞬間まで初期位置にあった回転ディスク4を開放する。バネ5の力は、回転ディスク4の上に作用し、後者は、ホルダ3bを中心に終端位置へ回動し、この位置で、回転ディスク4はホルダ3の開口部3dを覆う。」((1)「ク」)
キ 「電極2fが切り離された後で、・・・電気アークの発生を防止することができる。」 ((1)「ケ」)
ク 「回転ディスク4の移動は、ラッチプレート6をトリガし、そのアタッチメント6dによってインジケータ8をハウジング1aの開口部に向けてシフトさせる。」((1)「ク」)
ケ 「このバリスタが、ネットワークのアクティブな部分から分離されていることを・・・示す。」((1)「ウ」)
コ 「過電圧遮断器」((1)「ア」)
(3)ここで、用語を統一するため、上記「(2)」「エ」、「オ」の技術事項中の「端子2f」を「接続端子2f」、上記「(2)」「エ」、「キ」の技術事項中の「電極2f」を「切り離し電極2f」と読み替え、かつ、上記「(2)」「カ」の技術事項中の「後者」を「回転ディスク4」と明示すれば、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「回転ディスクと電気アセンブリとを備えた過電圧遮断器であって、過電圧遮断器は、バリスタ2a、ガス遮断器2bと2c、及び正の温度特性を有する抵抗2dを備えた構成部品2を有するハウジング1を備え、バリスタ2aは接続電極2eと2fを有し、フレーム2gは、ハウジング1から突出する電極2eとして機能し、回転ディスク4のホルダー3は、構成部品2のフレーム2gの上に配置され、回転ディスク4に開口部4dがあり、ラッチプレート6は、突起6dが形成され、フレーム2gの接続部がバリスタ2aの電極2eとなり、接続端子2fは、開口部3dを介してバリスタ2aの本体上に配置され、前記接続端子2fは、バリスタ2aに接触している屈折部2fを有し、切り離し電極2fは、感温性フラックスにより、バリスタ2a上に、開口部3dを介して配置され、バリスタ2a本体の上面に固定され、この位置で、付勢された状態にある前記スパイラルバネ5とともに、回転ディスク4をその開始位置に保持し、回転ディスク4は、ホルダー3の筒状保持部3bに丸穴4aをとおして、浅い凹部3aに枢着され、接続端子2fは、ディスク3内の開口部3dおよび開口部4dをとおって配置され、電圧電流サージと、バリスタ2aを通る電流の増加とに起因して、バリスタ2a本体が臨界的に加熱されたとき、切り離し電極2fをバリスタ2a本体に接続している感温性フラックスは溶融し、切り離し電極2fは、自由状態となり、ホルダ3の開口3dを通過して応力を受けない位置に移動し、その結果、この瞬間まで初期位置にあった回転ディスク4を開放し、バネ5の力は、回転ディスク4の上に作用し、回転ディスク4は、ホルダ3bを中心に終端位置へ回動し、この位置で、回転ディスク4はホルダ3の開口部3dを覆い、切り離し電極2fが切り離された後で、電気アークの発生を防止することができ、回転ディスク4の移動は、ラッチプレート6をトリガし、そのアタッチメント6dによってインジケータ8をハウジング1aの開口部に向けてシフトさせ、このバリスタが、ネットワークのアクティブな部分から分離されていることを示す、過電圧遮断器。」
2 引用文献2について
(1)原査定の拒絶の理由に引用された、上記引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、引用個所を示す。)。
「【0001】 本発明は、酸化亜鉛形バリスタを内蔵し、直撃雷によるサージ電圧を酸化亜鉛形バリスタで吸収してその直撃雷から電気機器を保護する直撃雷用として好適で、酸化亜鉛形バリスタの故障あるいは劣化に対する保護として温度ヒューズ機能を具備した遮断板付SPD(Surge Protective Device:サージ防護デバイス)に関する。」
「【解決手段】 単相交流電路における電気機器と大地間に直列に接続され、絶縁性ケース10内に並置された二個の酸化亜鉛形バリスタ20と、それら二個の酸化亜鉛形バリスタ20間に接続され、酸化亜鉛形バリスタ20のうちの少なくとも一方の異常発熱により溶断する低溶融金属からなる温度ヒューズ30と、酸化亜鉛形バリスタ20間に配置され、その酸化亜鉛形バリスタ20の異常発熱による温度ヒューズ30の軟化時点でその温度ヒューズ30を分断するように変位する絶縁性遮断板40とを具備する。」
「【0031】 また、この時、絶縁性遮断板40が図示上方へ変位することによりその先端部に設けられた劣化表示部42が絶縁性ケース10の孔13から突出する。このように劣化表示部42が絶縁性ケース10から突出することにより、酸化亜鉛形バリスタ20の劣化などの異常を目視確認することができる。」
「【0032】 さらに、絶縁性遮断板40が図示上方へ変位することにより、その絶縁性遮断板40から延びるレバー部43の凸部44が接点50から外れることでその接点50が開いた状態となる。これにより、酸化亜鉛形バリスタ20の劣化などによる異常発熱が発生したことを警報信号として取り出すことが可能となる。」
(2)上記記載から、引用文献2には、次の技術事項が記載されているものと認められる。
ア 「酸化亜鉛形バリスタの故障あるいは劣化に対する保護として温度ヒューズ機能を具備した遮断板付SPD(Surge Protective Device:サージ防護デバイス)」(段落【0001】より。)
イ 「単相交流電路における電気機器と大地間に直列に接続され、絶縁性ケース10内に並置された二個の酸化亜鉛形バリスタ20と、それら二個の酸化亜鉛形バリスタ20間に接続され、酸化亜鉛形バリスタ20のうちの少なくとも一方の異常発熱により溶断する低溶融金属からなる温度ヒューズ30と、酸化亜鉛形バリスタ20間に配置され、その酸化亜鉛形バリスタ20の異常発熱による温度ヒューズ30の軟化時点でその温度ヒューズ30を分断するように変位する絶縁性遮断板40とを具備する。」(フロントページ、【要約】、【解決手段】より。)
ウ 「絶縁性遮断板40が・・・上方へ変位することによりその先端部に設けられた劣化表示部42が絶縁性ケース10の孔13から突出する・・・ことにより、酸化亜鉛形バリスタ20の劣化などの異常を目視確認することができる。」(段落【0031】より。)
エ 「さらに、・・・その絶縁性遮断板40から延びるレバー部43の凸部44が接点50から外れることでその接点50が開いた状態となる。これにより、酸化亜鉛形バリスタ20の劣化などによる異常発熱が発生したことを警報信号として取り出すことが可能となる。」(段落【0032】より。)
オ 「遮断板付SPD」(段落【0001】より。)
(3)したがって、引用文献2には、次の技術(以下、「引用文献2に記載された技術」という。)が記載されているものと認められる。
「酸化亜鉛形バリスタの故障あるいは劣化に対する保護として温度ヒューズ機能を具備した遮断板付SPD(Surge Protective Device:サージ防護デバイス)であって、単相交流電路における電気機器と大地間に直列に接続され、絶縁性ケース10内に並置された二個の酸化亜鉛形バリスタ20と、それら二個の酸化亜鉛形バリスタ20間に接続され、酸化亜鉛形バリスタ20のうちの少なくとも一方の異常発熱により溶断する低溶融金属からなる温度ヒューズ30と、酸化亜鉛形バリスタ20間に配置され、その酸化亜鉛形バリスタ20の異常発熱による温度ヒューズ30の軟化時点でその温度ヒューズ30を分断するように変位する絶縁性遮断板40とを具備し、絶縁性遮断板40が上方へ変位することによりその先端部に設けられた劣化表示部42が絶縁性ケース10の孔13から突出することにより、酸化亜鉛形バリスタ20の劣化などの異常を目視確認することができ、さらに、その絶縁性遮断板40から延びるレバー部43の凸部44が接点50から外れることでその接点50が開いた状態となり、これにより、酸化亜鉛形バリスタ20の劣化などによる異常発熱が発生したことを警報信号として取り出すことが可能となる、遮断板付SPD。」
3 引用文献3について
(1)原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、引用個所を示す。)。
ア 「3. 考案の詳細な説明本考案は温度ヒユーズ付電圧依存性直線抵抗素子に係わり、特に温度ヒユーズ付端子がその温度ヒユーズの溶断により接続される無リード線端子を設けてなるこの種抵抗素子に関する。」(明細書第1頁第10-14行)(なお、「この種抵抗素子」は「この種の抵抗素子」の誤記であると認められる。)
イ 「従来の温度ヒューズ付電圧依存性非直線抵抗素子は第1図に示すような構造を有する。すなわち非直線低抗素体(1)の両面の電極(2),(3)に永久接続端子(4),(5)を設け、更に一方の電極(2)に温度ヒユーズ付リード線(6)を有する端子(7)を設けてなるものであつて、何らかの原因で抵抗素子が過熱されると端子(7)のリード線(6)がその温度ヒユーズの溶断によって図示の点線で示すように抵抗素体から切りはなされるように作られている。」(明細書第1頁第15行-第2頁第3行)
ウ 「本考案はかかる点に鑑みてなされ、従来の非直線抵抗素子に改良を施すことにより上記の欠点を除去しようとするものである。すなわち第2図に示すように端子(7)が接続してある温度ヒユーズ付リード線(6)が抵抗素子の過熱による温度ヒユーズの溶断の際に例えば弾性によって抵抗素体から切りはなされると同時に接続する接点(8)を有する無リード線端子(9)を設けことを特徴とするものである。第4図はかかる構造の非直線抵抗素子を利用した電子装置保護回路の一例を示すのであって、この場合抵抗素子(12-2)の無リード線端子(9)を電磁開閉器を介することなく直接警報装置に接続することが可能となり、その動作は第1図のものと同様であって、非直線抵抗素子が過熱した際温度ヒユーズの働きで抵抗素子を回路から解放して事故を未然に防止し、同時に無リード線端子に通電させて警報装置を動作させて抵抗素子の異常を知らせる。従ってその回路構成は従来のものに比して簡略化さることとなる。」(明細書第3頁第1-20行)(なお、「無リード線端子(9)を設けことを」は「無リード線端子(9)を設けたことを」の誤記、「第4図」は「第5図」の誤記、「従来のものに比して簡略化さることとなる。」は「従来のものに比して簡略化されることとなる。」の誤記であると認められる。)
(2)上記記載から、引用文献3には、次の技術事項が記載されているものと認められる。
ア 「温度ヒユーズ付電圧依存性直線抵抗素子((1)「ア」より。)
イ 「従来の温度ヒューズ付電圧依存性非直線抵抗素子は・・・非直線低抗素体(1)の・・・電極・・・(3)に永久接続端子・・・(5)を設け、更に一方の電極(2)に温度ヒユーズ付リード線(6)を有する端子(7)を設けてなる」((1)「イ」より。)
ウ 「端子(7)が接続してある温度ヒユーズ付リード線(6)が抵抗素子の過熱による温度ヒユーズの溶断の際に例えば弾性によって抵抗素体から切りはなされると同時に接続する接点(8)を有する無リード線端子(9)を設け・・・非直線抵抗素子が過熱した際温度ヒユーズの働きで抵抗素子を回路から解放して事故を未然に防止し、同時に無リード線端子に通電させて警報装置を動作させて抵抗素子の異常を知らせる。」((1)「ウ」より。)
エ 「温度ヒユーズ付電圧依存性直線抵抗素子((1)「ア」より。)
(3)上記「(1)」「ウ」には「本考案は・・・従来の非直線抵抗素子に改良を施」したものであると記載されているから、引用文献3には、上記「(2)」「「イ」に記載された「従来の温度ヒューズ付電圧依存性非直線抵抗素子」の構成を前提として、次の技術(以下、「引用文献3に記載された技術」という。)が記載されているものと認められる。
「温度ヒユーズ付電圧依存性直線抵抗素子であって、非直線低抗素体(1)の電極(3)に永久接続端子(5)を設け、更に一方の電極(2)に温度ヒユーズ付リード線(6)を有する端子(7)を設け、端子(7)が接続してある温度ヒユーズ付リード線(6)が抵抗素子の過熱による温度ヒユーズの溶断の際に例えば弾性によって抵抗素体から切りはなされると同時に接続する接点(8)を有する無リード線端子(9)を設け、非直線抵抗素子が過熱した際温度ヒユーズの働きで抵抗素子を回路から解放して事故を未然に防止し、同時に無リード線端子に通電させて警報装置を動作させて抵抗素子の異常を知らせる、温度ヒユーズ付電圧依存性直線抵抗素子。」
4 引用文献4について
(1)原査定の拒絶の理由において、周知技術を示す文献として引用された上記引用文献4には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、引用箇所を示す。)。
ア 「[0001] 1. Field of the Invention[0002] The present invention is directed to a metal oxide varistor having heat protection, especially to a metal oxide varistor with an automatic switching-off feature that automatically opens a circuit in conditions of overheating due to sustained over-voltages.」
(当審訳:1.発明の分野
この発明は、熱保護を備えた金属酸化物バリスタ、特に、持続的な過電圧による過熱状況において回路を自動的に開放する、自動スイッチオフの特徴を備えた金属酸化物バリスタに向けられたものである。)
イ 「 [0008] The main objective of the present invention is to provide a metal oxide varistor with heat protection.」
(当審訳:本発明の主目的は、熱保護を備えた金属酸化物バリスタを提供することである。
ウ 「[0024] With reference to FIGS.1, 2, 8B, 9, 10 and 12, the present invention comprises a metal oxide varistor and a method of fabricating a metal oxide varistor.[0025] With further reference to FIG. 11, the metal oxide varistor comprises a body ( 10, 10', 10''), an insulated washer ( 20, 20', 20'', 20'''), a first lead ( 30 ), a second lead ( 40 ), an optional test lead ( 50 ), a thermal fuse ( 60 ), an optional cover ( 70, 70'') and an optional encapsulating layer ( 80 ).[0026] With further reference to FIGS. 3, 4, 7 and 8A, the body ( 10, 10', 10'') may be circular or rectangular and has a first side, a second side, a first contact ( 12, 12') and a second contact ( 121, 121 '). The first contact ( 12, 12 ') is attached to the first side and may be silver. The second contact ( 121, 121') is attached to the second side, may be silver and may be sintered on the second side.」
(当審訳:FIGS.1,2,8B,9,10及び12を参照すると、本発明は、金属酸化物バリスタと金属酸化物バリスタの製造方法からなる。
さらに、FIG.11を参照すると、金属酸化物バリスタは、本体(10,10’,10’’)、絶縁ワッシャ(20,20’,20’’,20’’’)、第1のリード(30)、第2のリード(40)、オプションとしてテストリード(50)及び熱ヒューズ(60)、オプションとしてカバー(70,70’’)、オプションとして封止層(80)を有している。
さらに、FIGS.3,4,7及び8Aを参照すると、本体(10,10’,10’’)は、円形又は矩形で、第1のサイド、第2のサイド、第1のコンタクト(12,12’)及び第2のコンタクト(121,121’)を有している。第1のコンタクト(12,12’)は、第1のサイドに付着し、銀であるかも知れない。第2のコンタクト(121,121’)は、第2のサイドに付着し、銀であるかも知れず、そして第2のサイドに焼結されているかも知れない。)
エ 「[0032] The first lead ( 30 ) is mounted on and electrically connects to the first contact ( 12, 12').[0033] The second lead ( 40 ) is mounted on the insulated washer ( 20, 20').[0034] The test lead ( 50 ) electrically connects to the second contact ( 12, 12') and may be mounted on the insulated washer ( 20, 20'', 20''') and be connected to the second contact ( 12 ) via the through hole ( 21 ) or between the insulated washer ( 20') and the second contact ( 121').[0035] The thermal fuse ( 60 ) is mounted on the insulated washer ( 20, 20', 20'', 20''') and has a first end and a second end. The first end of the thermal fuse ( 60 ) electrically connects to the second lead ( 40 ). The second end of the thermal fuse ( 60 ) electrically connects to the second contact ( 121, 121') via the through hole ( 21, 21') in the insulated washer ( 20, 20', 20'', 20'''), may electrically connect to the conductive sleeve ( 13 ) at a solder joint ( 61 ), may electrically connect to the silver layer ( 211') in the through hole ( 21') in the insulated washer ( 20') or may extend through the through hole ( 21') in the insulated washer ( 20') to electrically connect to the second contact ( 121'). Solder used to form the solder joint ( 61 ) has a melting point less than or equal to a melting point of the thermal fuse ( 60 ). Because the thermal fuse ( 60 ) only electrically connects to the second contact ( 121, 121') at the second end of the thermal fuse ( 60 ), the connection between the thermal fuse ( 60 ) and the second contact ( 121, 121') is easily broken when the thermal fuse ( 60 ) overheats and melts. Therefore, when the body ( 10, 10') overloads and overheats, the thermal fuse ( 60 ) causes the circuit to open quickly. Furthermore, when the thermal fuse ( 60 ) opens, the insulated washer ( 20, 20') still transmits heat to the thermal fuse ( 60 ) to keep the thermal fuse ( 60 ) from electrically connecting to the second contact ( 121, 121') again.」
(当審訳:第1のリード(30)は、第1のコンタクト(12,12’)にマウントされ、電気的に接続される。
第2リード(40)は絶縁ワッシャ(20,20’)にマウントされる。
テストリード(50)は、第2のコンタクト(12,12’)と電気的に接続され、絶縁ワッシャ(20,20 ’’,20’’’)上にマウントされるかも知れず、そして第2のコンタクトとスルーホール(21)を介して、又は、絶縁ワッシャ(20’)と第2のコンタクト(121’)との間で接続されるかも知れない。
熱ヒューズ(60)は、絶縁ワッシャ(20,20’,20’’,20’’’)上にマウントされ、第1及び第2の端部を有している。熱ヒューズ(60)の第1の端部は、第2のリードと電気的に接続され、熱ヒューズ(60)の第2の端部は、絶縁ワッシャ(20,20’,20 ’’,20’’’)中のスルーホール(21,21’)を介して第2のコンタクト(121,121’)と電気的に接続しているが、半田ジョイント(61)で導電性スリープ(13)と電気的に接続してもよく、絶縁ワッシャ(20’)のスルーホール(21’)中の銀層(211’)と電気的に接続してもよく、第2のコンタクト(121’)と電気的に接続するために、絶縁ワッシャ(20’)中のスルーホール(21’)を通って延長してもよい。半田は、半田ジョイント(61)が熱ヒューズ(60)の融点以下の融点を有するよう形成するために用いられる。よって、本体(10,10’)が過負荷で過熱したとき、熱ヒューズ(60)は、回路を迅速に開放する。さらに、熱ヒューズ(60)が開放したとき、絶縁ワッシャ(20,20’)は、依然として熱を熱ヒューズ(60)に伝え、熱ヒューズ(60)が第2のコンタクト(121,121’)と再び接続しないようにする。)
(2)上記記載から、引用文献4には、次の技術事項が記載されているものと認められる。
ア 「金属酸化物バリスタ」((1)「ア」より。)
イ 「金属酸化物バリスタは、本体(10,10’,10’’)、絶縁ワッシャ(20,20’,20’’,20’’’)、第1のリード(30)、第2のリード(40)、・・・テストリード(50)及び熱ヒューズ(60)・・・を有し・・・本体(10,10’,10’’)は、・・・第1のサイド、第2のサイド、第1のコンタクト(12,12’)及び第2のコンタクト(121,121’)を有している。第1のコンタクト(12,12’)は、第1のサイドに付着し、・・・第2のコンタクト(121,121’)は、第2のサイドに付着し、」((1)「ウ」より。)
ウ 「第1のリード(30)は、第1のコンタクト(12,12’)にマウントされ、電気的に接続される。第2リード(40)は絶縁ワッシャ(20,20’)にマウントされる。テストリード(50)は、第2のコンタクト(12,12’)と電気的に接続され、・・・熱ヒューズ(60)は、絶縁ワッシャ(20,20’,20’’,20’’’)上にマウントされ、第1及び第2の端部を有している。熱ヒューズ(60)の第1の端部は、第2のリードと電気的に接続され、熱ヒューズ(60)の第2の端部は、絶縁ワッシャ(20,20’,20’’,20’’’)中のスルーホール(21,21’)を介して第2のコンタクト(121,121’)と電気的に接続している・・・本体(10,10’)が過負荷で過熱したとき、熱ヒューズ(60)は、回路を迅速に開放する。」((1)「エ」より。)
エ 「金属酸化物バリスタ」((1)「ア」より。)
(3)したがって、引用文献4には、次の技術(以下、「引用文献4に記載された技術」という。)が記載されていると認められる。
「金属酸化物バリスタは、本体(10,10’,10’’)、絶縁ワッシャ(20,20’,20’’,20’’’)、第1のリード(30)、第2のリード(40)、テストリード(50)及び熱ヒューズ(60)を有し、本体(10,10’,10’’)は、第1のサイド、第2のサイド、第1のコンタクト(12,12’)及び第2のコンタクト(121,121’)を有し、第1のコンタクト(12,12’)は、第1のサイドに付着し、第2のコンタクト(121,121’)は、第2のサイドに付着し、第1のリード(30)は、第1のコンタクト(12,12’)にマウントされ、電気的に接続され、第2リード(40)は絶縁ワッシャ(20,20’)にマウントされ、テストリード(50)は、第2のコンタクト(12,12’)と電気的に接続され、熱ヒューズ(60)は、絶縁ワッシャ(20,20’,20’’,20’’’)上にマウントされ、、第1及び第2の端部を有し、熱ヒューズ(60)の第1の端部は、第2のリードと電気的に接続され、熱ヒューズ(60)の第2の端部は、絶縁ワッシャ中のスルーホール(21,21’)を介して第2のコンタクト(121,121’)と電気的に接続し、本体(10,10’)が過負荷で過熱したとき、熱ヒューズ(60)は、回路を迅速に開放する、金属酸化物バリスタ。」
第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明における(「フレーム2g」の)「ハウジング1から突出する電極2e」が、本願発明1における「第1の外部コンタクト(EC1)」に相当する。
イ 引用発明における「接続端子2f」は、「第4」「1」の摘記事項「カ」のとおり、「端子2eと平行になる」「部分2f’’’’」を有するから、「ハウジング1から突出」している部分を有していることは明らかであって、本願発明1における「第2の外部コンタクト(EC2)」に相当する。
ウ 上記「ア」を踏まえると、引用発明における「バリスタ2a」は、「電極端子2e」を有するから、本願発明1における「前記第1の外部コンタクト(EC1)に電気的に接続されたバリスタ(V)」に相当する。
エ 引用発明では、「接続端子2fは、ディスク3内の開口部3dおよび開口部4dをとおって配置され」、「接続端子2fは、開口部3dを介してバリスタ2aの本体上に配置され、前記接続端子2fは、バリスタ2aに接触している屈折部2fを有し、切り離し電極2fは、感温性フラックスにより、バリスタ2a上に、開口部3dを介して配置され」ているから、引用発明における、「ホルダ3の開口3d」と「回転ディスク4に開口部4d」に配置された、「バリスタ2a」と「接続端子2f」との間の経路が、本願発明1における「前記バリスタ(V)と前記第2の外部コンタクト(EC2)との間の経路(P)」に相当する。
オ 引用発明における「回転ディスク4」は、「ホルダ3の開口部3dを覆」うから、本願発明1における「シャッタ(SH)」に相当する。
カ 引用発明における「感温性フラックス」が、本願発明1における「感熱素子(HSE)」に相当する。
キ 引用発明では「電圧電流サージと、バリスタ2aを通る電流の増加とに起因して、バリスタ2a本体が臨界的に加熱されたとき、切り離し電極2fをバリスタ2a本体に接続している感温性フラックスは溶融し、切り離し電極2fは、自由状態となり、ホルダ3の開口3dを通過して応力を受けない位置に移動し、その結果、この瞬間まで初期位置にあった回転ディスク4を開放し、バネ5の力は、回転ディスク4の上に作用し、回転ディスク4は、ホルダ3bを中心に終端位置へ回動し、この位置で、回転ディスク4はホルダ3の開口部3dを覆い」、「切り離し電極2fが切り離された後で、電気アークの発生を防止することができ」るから、引用発明における、「バネ5の力」によって「回動」し「ホルダ3の開口部3dを覆」う「回転ディスク4」と、「感温性フラックス」とが、本願発明1における「シャッタ(SH)及び感熱素子(HSE)を有する能動的な開放装置(ARD)」に相当する。
ク 引用発明において、「バリスタ2a本体が臨界的に加熱されたとき」、「感温性フラックス」は「溶融」し、「切り離し電極2fは、自由状態となり、ホルダ3の開口3dを通過して応力を受けない位置に移動し」て「初期位置にあった回転ディスク4を開放し」、「回転ディスク4」は「バネ5の力」によって「ホルダ3bを中心に終端位置へ回動し、この位置で、回転ディスク4はホルダ3の開口部3dを覆」うことが、本願発明1における「前記感熱素子(HSE)は、異常動作条件下において前記シャッタ(SH)を開放し、前記シャッタ(SH)は、前記バリスタ(V)と前記第2の外部コンタクト(EC2)との間の前記経路(P)を閉じ、」に相当する。
ケ 引用発明における「バリスタ2a本体が臨界的に加熱されたとき」、「回転ディスク4の移動は、ラッチプレート6をトリガし、そのアタッチメント6dによってインジケータ8をハウジング1aの開口部に向けてシフトさせ、このバリスタが、ネットワークのアクティブな部分から分離されていることを示す」ことと、本願発明1における「第3の外部コンタクト(EC3)を更に備え、異常動作条件下において、感熱素子(HSE)が、前記第2の外部コンタクト(EC2)を前記第3の外部コンタクト(EC3)に、電気的に接続する、」こととは、「異常動作を外部に伝える手段を有する」点で共通する。
コ 引用発明における「過電圧遮断器」が、本願発明1における「バリスタ部品(VC)」に相当する。
したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「第1の外部コンタクト(EC1)及び第2の外部コンタクト(EC2)と、前記第1の外部コンタクト(EC1)に電気的に接続されたバリスタ(V)と、前記バリスタ(V)と前記第2の外部コンタクト(EC2)との間の経路(P)と、シャッタ(SH)及び感熱素子(HSE)を有する能動的な開放装置(ARD)と、を備えるバリスタ部品(VC)であって、前記感熱素子(HSE)は、異常動作条件下において前記シャッタ(SH)を開放し、前記シャッタ(SH)は、前記バリスタ(V)と前記第2の外部コンタクト(EC2)との間の前記経路(P)を閉じ、異常動作を外部に伝える手段を有する、バリスタ部品(VC)。」
(相違点)
本願発明1では、「異常動作を外部に伝える手段」が、「第3の外部コンタクト(EC3)を更に備え、異常動作条件下において、感熱素子(HSE)が、前記第2の外部コンタクト(EC2)を前記第3の外部コンタクト(EC3)に、電気的に接続する、」ものであるのに対し、引用発明では、「バリスタ2a本体が臨界的に加熱されたとき」、「回転ディスク4の移動は、ラッチプレート6をトリガし、そのアタッチメント6dによってインジケータ8をハウジング1aの開口部に向けてシフトさせ、このバリスタが、ネットワークのアクティブな部分から分離されていることを示」すものである点。
(2)相違点についての判断
上記相違点について、以下に検討する。
ア 引用文献3に記載された技術を再掲すれば、次のとおりである。
「温度ヒユーズ付電圧依存性直線抵抗素子であって、非直線低抗素体(1)の電極(3)に永久接続端子(5)を設け、更に一方の電極(2)に温度ヒユーズ付リード線(6)を有する端子(7)を設け、端子(7)が接続してある温度ヒユーズ付リード線(6)が抵抗素子の過熱による温度ヒユーズの溶断の際に例えば弾性によって抵抗素体から切りはなされると同時に接続する接点(8)を有する無リード線端子(9)を設け、非直線抵抗素子が過熱した際温度ヒユーズの働きで抵抗素子を回路から解放して事故を未然に防止し、同時に無リード線端子に通電させて警報装置を動作させて抵抗素子の異常を知らせる、温度ヒユーズ付電圧依存性直線抵抗素子。」
イ しかしながら、相違点1に係る本願発明1の構成は、「異常動作条件下において、感熱素子(HSE)が、前記第2の外部コンタクト(EC2)を前記第3の外部コンタクト(EC3)に、電気的に接続する」ものであるのに対し、
引用文献3に記載された技術では、「抵抗素子の過熱による温度ヒユーズの溶断の際に」(本願発明1における「異常動作条件下において」に相当する。以下、同じ。)に「温度ヒユーズ付リード線(6)」の「リード線(6)」(「第2の外部コンタクト(EC2)」。)を、「例えば弾性によって」、「警報装置を動作させ」るための「無リード線端子(9)」の「接点(8)」(「第3の外部コンタクト(EC3)」)に接続するものである。
ウ つまり、引用文献3に記載された技術では、「温度ヒユーズ付リード線(6)」の「リード線(6)」と「無リード線端子(9)」の「接点(8」との接続に、溶断した「温度ヒューズ」(「感熱素子(HSE)」)を用いることは何ら企図されておらず、上記「リード線(6)」と上記「接点(8」は、「温度ヒユーズ付リード線(6)」の弾性(復元力)によって接触し、電気的に接続されているものと認められる。
エ よって、上記相違点に係る構成は、引用文献3に記載されたものではなく、当業者といえども、引用発明および引用文献3に記載された技術から、上記相違点に係る「第3の外部コンタクト(EC3)を更に備え、異常動作条件下において、感熱素子(HSE)が、前記第2の外部コンタクト(EC2)を前記第3の外部コンタクト(EC3)に、電気的に接続する、」という構成を容易に想到することはできない。
オ また、引用文献2、4にも、「異常動作を外部に伝える手段」の記載はあるものの、当該手段として上記相違点に係る構成は、記載も示唆もされていない。
カ よって、本願発明1は、当業者であっても、引用発明および引用文献2ないし4に記載された技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
2 本願発明2ないし12について
請求項2ないし12は、請求項1に従属する請求項であり、本願発明2ないし12も、本願発明1の「第3の外部コンタクト(EC3)を更に備え、異常動作条件下において、感熱素子(HSE)が、前記第2の外部コンタクト(EC2)を前記第3の外部コンタクト(EC3)に、電気的に接続する、」と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2ないし4に記載された技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
第6 むすび
以上のとおり、本願請求項1ないし12に係る発明は、引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし4に記載された技術に基づいて当業者が容易に発明できたものではない。
したがって、原査定の拒絶の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2020-008178