審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許拒絶査定不服審判

2020-001876

センサ情報処理装置および処理プログラム

審判番号
2020-001876
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-028918外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2020年02月12日
審決日
2020年09月18日
公報発行日
2020年11月27日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (H04Q)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2016- 28918「センサ情報処理装置および処理プログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 8月24日出願公開、特開2017-147643、請求項の数(9)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 25項目
【理 由】

第1 手続の経緯

本願は、平成28年2月18日の出願であって、令和元年8月22日付けで拒絶理由が通知され、同年10月17日に意見書及び手続補正書が提出され、同年11月1日付けで拒絶査定されたところ、令和2年2月12日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされたものである。

第2 原査定の概要

原査定(令和元年11月1日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

本願の請求項1-9に係る発明は、本願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献1又は2に記載された発明及び引用文献3-7に記載された周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

<引用文献等一覧>

1.特開2007-108884号公報

2.特開2016-10162号公報

3.特開2015-219669号公報(周知技術を示す文献)

4.特開2009-218904号公報(周知技術を示す文献)

5.特開2005-209064号公報(周知技術を示す文献)

6.特開昭63-276700号公報(周知技術を示す文献)

7.特開2016-9501号公報(周知技術を示す文献)

第3 本願発明

本願の請求項1-9に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明9」という。)は、令和2年2月12日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-9に記載された事項により特定される以下のとおりの発明である。

「 【請求項1】
所定エリアに配置された複数のセンサから無線送信されるセンサ情報を取得する取得部と、
前記所定エリアの図面を表示する処理を行う処理部とを備え、
前記処理部は、前記取得部によって取得された前記センサ情報に基づく、前記複数のセンサのうちの一部または全部の前記センサのアイコンを、前記図面における対応位置に同時に表示する処理を行い、
続きを表示(全30行)
前記センサ情報は、前記センサの計測対象に関する計測結果と、前記センサの電池残量に関する計測結果とを含み、
前記処理部は、前記アイコンを選択する操作内容を示す操作情報に基づいて、前記操作内容に応じて、選択された前記アイコンに対応する前記センサの計測対象に関する計測結果の履歴をリアルタイムに更新して表示する処理、または選択された前記アイコンに対応する前記センサの計測対象に関する計測結果の履歴を、指定された期間について表示する処理を選択し、実行する、センサ情報処理装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記アイコンを選択する操作内容を示す操作情報に基づいて、選択された前記アイコンに対応する前記センサの電池残量に関する計測結果の履歴を表示する処理を行う、請求項1に記載のセンサ情報処理装置。
【請求項3】
前記センサ情報は、前記センサの異常に関する判定結果を含む、請求項1または請求項2に記載のセンサ情報処理装置。
【請求項4】
前記処理部は、前記センサ情報の内容に応じて対応の前記アイコンの表示色を変更する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のセンサ情報処理装置。
【請求項5】
前記処理部は、前記センサ情報の内容に応じた対応の前記センサの電池の交換時期を認識可能に表示する処理を行う、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のセンサ情報処理装置。
【請求項6】
前記処理部は、前記電池の前記交換時期までの日数を表示する処理を行う、請求項5に記載のセンサ情報処理装置。
【請求項7】
前記処理部は、前記図面における対応位置が未定である前記アイコンを所定位置に表示する処理を行い、
前記処理部は、前記対応位置を指定する操作内容を示す操作情報に基づいて前記アイコンの表示位置を前記所定位置から前記対応位置に変更する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のセンサ情報処理装置。
【請求項8】
前記処理部は、前記取得部において前記センサ情報が所定時間以上取得されない場合に、対応の前記センサの前記アイコンの表示態様を変更する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のセンサ情報処理装置。
【請求項9】
センサ情報処理装置において用いられる処理プログラムであって、
コンピュータを、
所定エリアに配置された複数のセンサから無線送信されるセンサ情報を取得する取得部と、
前記所定エリアの図面を表示する処理を行う処理部と、
として機能させるためのプログラムであり、
前記処理部は、前記取得部によって取得された前記センサ情報に基づく、前記複数のセンサのうちの一部または全部の前記センサのアイコンを、前記図面における対応位置に同時に表示する処理を行い、
前記センサ情報は、前記センサの計測対象に関する計測結果と、前記センサの電池残量に関する計測結果とを含み、
前記処理部は、前記アイコンを選択する操作内容を示す操作情報に基づいて、前記操作内容に応じて、選択された前記アイコンに対応する前記センサの計測対象に関する計測結果の履歴をリアルタイムに更新して表示する処理、または選択された前記アイコンに対応する前記センサの計測対象に関する計測結果の履歴を、指定された期間について表示する処理を選択し、実行する、処理プログラム。」

第4 引用文献、引用発明等

1.引用文献1について

原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献1(特開2007-108884号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。

(1)「【0001】
本発明は、温度、振動、圧力などの変化を感知して、異常感知の有無などを無線で外部に発信することが可能なワイヤレスセンサ及びこれを用いたワイヤレス監視システムに関する。」
(2)「【0013】
このワイヤレス監視システム10は、複数(図1には一例として5個のみ図示)のワイヤレスセンサ12と、これらの各ワイヤレスセンサ12から送信される電波を受信・増幅して送信する中継機14と、この中継機14から発信される各ワイヤレスセンサ12に関する情報を受信して、この情報に基づいて、ワイヤレスセンサ12の設置場所や異常感知の有無を監視する監視装置16と、を有して構成されている。
なお、本実施例1では、ワイヤレスセンサ12と監視装置16の間に中継機14を介在させ、中継機14において電波を増幅する構成を採用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、各ワイヤレスセンサ12からの電波が十分に届く範囲(例えば、図1中のA1で示される半径が約50mの範囲)に監視装置16を配設した場合などには、ワイヤレスセンサ12からの電波を監視装置16で直接受信するように構成してもよい。
<ワイヤレスセンサ>
続きを表示(全19行)
【0014】
図2は、ワイヤレスセンサ12の主要部のみを示したブロック図である。
【0015】
このワイヤレスセンサ12は、リチウム電池からなる電源部12Aと、この電源部12Aに並列接続されたタイマ起動部12B及びセンサスイッチ部12Cと、これらタイマ起動部12B及びセンサスイッチ部12Cを介して供給される電源部12Aの電力を充電可能な充電部12Dと、この充電部12Dから電源部12Aの電力を供給されて、所定の情報を無線で外部に発信可能な発信部12Eと、を有して構成されている。
【0016】
電源部12Aは、ワイヤレスセンサ12の小型化や低コスト化などを目的として、本実施例1ではリチウム電池を採用したが、本発明に係る「電源部」はリチウム電池に限定されるものではなく、電力を供給可能なものであればよい。従って、例えば、光エネルギーを電気エネルギーに変換可能な太陽電池や、機械エネルギーを電気エネルギーに変換可能な圧電式の発電装置などのように、電源部12Aが電力を自身で発電可能に構成されていれば、電池交換などの作業が不要となり、メンテナンス性を高めることができる上に、更なる省電力化を図ることができる。又、電源部12Aとして、発電機能の無いもの(例えば、リチウム電池)と、発電機能を有するもの(例えば、太陽電池)を併用することも考えられる。
【0017】
タイマ起動部12Bには、電源部12Aによって電力が常時供給されている。このタイマ起動部12Bは、約2秒毎に発信部12Eに対してトリガ信号S1を出力すると共に、定期的に(例えば、24時間に1回)充電部12Dに電源部12Aからの電力を供給し、充電部12Dの充電を行う。なお、タイマ起動部12Bから出力される「トリガ信号S1」は、発信部12Eの電波発信に使用されるタイミング信号である。
センサスイッチ部12Cは、図3に拡大して示されるように、無電力で作動するセンサ12C1を備え、このセンサ12C1がON状態の時に電源部12Aの電力を供給可能とし、センサ12C1がOFF状態の時に電源部12Aの電力を供給不能とするように構成されている。このセンサスイッチ部12Cには、例えば、磁性体からなるセンサを備えた感温磁性体センサスイッチや、形状記憶合金からなるセンサを備えた形状記憶合金センサスイッチなどの温度センサスイッチや、圧電素子やピエゾフィルム素子などからなるセンサを備えた外力起電型の振動センサスイッチや圧力センサスイッチなどを適用することができる。
なお、「センサ12C1がON状態の時」とは、センサ12C1が予め定められた閾値に基づいて検出対象である温度、振動、圧力などの異常を感知した状態をいい、「センサ12C1がOFF状態の時」とは、センサ12C1が検出対象である温度、振動、圧力などの異常を感知していない状態をいう。
図2に戻って、センサスイッチ部12Cは、センサ12C1が異常を感知した場合に、発信部12Eに対して監視状態信号S2を出力する。この監視状態信号S2は、異常感知の有無を発信部12Eに報知するための信号であり、例えば、センサ12C1が異常を感知した場合には監視状態信号S2としてハイレベルの信号を出力し、センサ12C1が異常を感知していない場合には監視状態信号S2としてローレベルの信号を出力する。なお、監視状態信号S2は発信部12Eにおいてセンサスイッチ部12Cの異常の有無が判別できるものであればよく、例えば、センサスイッチ部12Cにおける異常の有無を通信で発信部12Eに報知するように構成してもよい。
【0018】
充電部12Dは、本実施例1ではコンデンサによって構成され、上述したように、タイマ起動部12Bを介して供給される電源部12Aの電力や、センサスイッチ部12Cを介して供給される電源部12Aの電力を充電可能な構造となっている。
【0019】
発信部12Eは、タイマ起動部12Bを介して充電部12Dに充電された電力が所定の電力量に達した場合に起動する。そして、タイマ起動部12Bからのトリガ信号S1に同期して定期的に(例えば、24時間に1回や1時間に1回)所定の情報を無線で送信する(この場合、後述する監視状態フラグを0にセットしてワイヤレスセンサ12が異常を感知していない旨を送信する)。より具体的には、発信部12Eは、所定の情報を送信専用の単向モードを用いて特定小電力無線(1mW局)で外部に送信する。又、本実施例1では、所定の情報として、各ワイヤレスセンサ12を特定するためのIDコード(10進数で0~65535の数値)を示す16ビットのデータと、各ワイヤレスセンサ12における異常感知の有無を示す1ビットのデータ(監視状態フラグ)を送信する。このように、発信部12Eでは、送信する情報を必要最低限の情報量(本実施例1では計17ビットの情報量)に制限し、送信データ量を減らすと共に、送信出力が小さい特定小電力無線方式(1mW局)の単向モードでデータを送信することにより、省電力化が図られている。なお、本発明に係る「所定の情報」は、IDコードや監視状態フラグに限定されるものではなく、他の情報を付加してもよい。又、その情報量は17ビットに制限されるものでもない。」
(3)「<監視装置>
【0022】
監視装置16は、中継機14からの送信データを受信するための10mW局の受信機16Aと、この受信機16AにRS232CケーブルC2を介して接続されたパーソナルコンピュータ16Bによって構成されている。
パーソナルコンピュータ16Bは、RS232C通信によって受信機16Aが受信した受信データを取得し、ワイヤレスセンサ12の状態表示や各種設定を行う。
続きを表示(全15行)
図4は、ワイヤレスセンサ12の「IDコード」や「設置場所等の説明」をパーソナルコンピュータ16Bに登録するためのID設定画面の一例を示したものである。
【0023】
まず、ワイヤレス監視システム10では、このID設定画面を用いて、監視を行うワイヤレスセンサ12の「IDコード」と「設置場所等の説明」を登録する。なお、本実施例1では、合計で10個(ID番号:ID0~ID9)のワイヤレスセンサ12の登録が可能となっている。
【0024】
図5は、各ID番号に対応するワイヤレスセンサ12の状態と、工場やビルなどの地図を表示する通信画面の一例を示したものである。
【0025】
この通信画面のウィンドウW1には、各ワイヤレスセンサ12の状態が示されるようになっており、本実施例1では、ワイヤレスセンサ12が異常を感知していない場合であって、且つ、無線通信が良好の場合には緑色点灯、無線通信が不良の場合(例えば、電波障害等に起因する信号欠落や、リチウム電池切れ等に起因する通信エラー時)には黄色点灯、ワイヤレスセンサ12が異常を感知した場合には赤色点灯が行われる。
又、通信画面のウィンドウW2には、ワイヤレスセンサ12が配置される工場やビルなどの地図が表示されており、ウィンドウW1に表示されたワイヤレスセンサ12のアイコンをウィンドウW2上にドラッグ&ドロップすることで、各ワイヤレスセンサ12のアイコンをウィンドウW2の地図上に表示することが可能となっている。そのため、各ワイヤレスセンサ12の配設場所を地図によって容易に確認することができ、異常が発生した場所を迅速且つ的確に特定することができる。
図6は、各ワイヤレスセンサ12の通信履歴を表示する通信履歴画面の一例を示したものである。
【0026】
この通信履歴画面では、各ワイヤレスセンサ12のIDコード、通信日時、通信間隔などを表示することができ、各ワイヤレスセンサ12の状態を容易に確認することができる。なお、ワイヤレス監視システム10は、図7に示されるように、通信ポート、ボーレート、ストップビット長などの通信パラメータを設定するための通信パラメータ設定画面を更に備えている。」

(4)図5は、次のとおりである。

(5)図6は、次のとおりである。

したがって、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。

「温度、振動、圧力などの変化を感知して、異常感知の有無などを無線で外部に発信することが可能なワイヤレスセンサを用いたワイヤレス監視システムにおける、複数のワイヤレスセンサ12から各ワイヤレスセンサ12に関する情報を受信して、この情報に基づいて、ワイヤレスセンサ12の設置場所や異常感知の有無を監視する監視装置16であって、
ワイヤレスセンサ12は、リチウム電池からなる電源部12Aと、電源部12Aの電力を供給されて、所定の情報を無線で外部に発信可能な発信部12Eと、を有して構成され、
所定の情報として、各ワイヤレスセンサ12を特定するためのIDコード(10進数で0~65535の数値)を示す16ビットのデータと、各ワイヤレスセンサ12における異常感知の有無を示す1ビットのデータ(監視状態フラグ)を送信し、「所定の情報」は、他の情報を付加してもよく、
監視装置16は、ワイヤレスセンサ12からの電波を直接又は中継器14を介在して受信する受信機16Aと、この受信機16Aに接続されたパーソナルコンピュータ16Bによって構成され、
パーソナルコンピュータ16Bは、受信機16Aが受信した受信データを取得し、ワイヤレスセンサ12の状態表示や各種設定を行い、
各ID番号に対応するワイヤレスセンサ12の状態と、工場やビルなどの地図を表示する通信画面において、
ウィンドウW1には、各ワイヤレスセンサ12の状態が示されるようになっており、ワイヤレスセンサ12が異常を感知していない場合であって、且つ、無線通信が良好の場合には緑色点灯、無線通信が不良の場合(例えば、電波障害等に起因する信号欠落や、リチウム電池切れ等に起因する通信エラー時)には黄色点灯、ワイヤレスセンサ12が異常を感知した場合には赤色点灯が行われ、
ウィンドウW2には、ワイヤレスセンサ12が配置される工場やビルなどの地図が表示されており、ウィンドウW1に表示されたワイヤレスセンサ12のアイコンをウィンドウW2上にドラッグ&ドロップすることで、各ワイヤレスセンサ12のアイコンをウィンドウW2の地図上に表示することが可能となっており、各ワイヤレスセンサ12の配設場所を地図によって容易に確認することができ、異常が発生した場所を迅速且つ的確に特定することができ、
各ワイヤレスセンサ12の通信履歴を表示する通信履歴画面において、各ワイヤレスセンサ12のIDコード、通信日時、通信間隔などを表示することができ、各ワイヤレスセンサ12の状態を容易に確認することができる、
監視装置16。」

2.引用文献2について

原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献2(特開2016-10162号公報。平成28年1月18日出願公開。)には、次の事項が記載されている。

(1)「【0028】
図1は、一実施形態に係る、例示的な動作環境を示している。例示的な動作環境100は、センサベース検出システム102、ネットワーク104、ネットワーク106、メッセージングシステム108、およびセンサ110~120を具備する。センサベース検出システム102およびメッセージングシステム108は、ネットワーク104に結合されている。また、センサベース検出システム102およびメッセージングシステム108は、ネットワーク104を介して連通可能に結合されている。センサベース検出システム102およびセンサ110~120は、ネットワーク106に結合されている。また、センサベース検出システム102およびセンサ110~120は、ネットワーク106を介して連通可能に結合されている。ネットワーク104、106は、2つ以上のネットワーク(たとえば、イントラネット、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)等)を含んでいてもよく、インターネットを含む1つまたは複数のネットワークの組み合わせであってもよい。一部の実施形態において、ネットワーク104およびネットワーク106は、単一のネットワークであってもよい。
【0029】
センサ110~120は、たとえばガンマ線、振動等の関連する測定値を検出し、当該情報をセンサベース検出システム102に送信して分析する。センサベース検出システム102は、受信した情報を使用して、たとえば履歴値、ユーザ選択値等の閾値と比較することにより、潜在的に危険なイベントが発生したか否かを判定するようにしてもよい。この判定に応答して、センサベース検出システム102は、当該情報をメッセージングシステム108に送信して、たとえば適当な要員への電子メール送信、アラーム鳴動、警報のツイート、警察への通報、国土安全保障省への通報等の適当な処置を行うようにしてもよい。以上から、適当な処置を行って、危険を回避するようにしてもよい。」
(2)「【0032】
センサベース検出システム102は、データを受信してセンサ110~120を管理するように構成されている。また、センサベース検出システム102は、1つまたは複数の位置でユーザがセンサ測定値またはレベルを監視および追跡するのを支援するように構成されている。センサベース検出システム102は、(たとえば、管理者による)ある位置での新たなセンサの容易な展開を可能にするとともに、センサの監視によりユーザの嗜好、経験則等に基づくイベントの検出を可能にする様々な構成要素を有していてもよい。イベントは、メッセージングシステム108が用いることにより、センサベースの警報(たとえば、1つのセンサの閾値を上回るセンサ測定値、閾値を上回る特定の近接範囲内の2つのセンサのセンサ測定値等に基づく)を発して適当な要員が処置を行えるようにしてもよい。センサベース検出システム102は、データを受信して、任意数のセンサ(地理的に異なる位置に配置されていてもよい)を管理するようにしてもよい。一部の実施形態において、センサ110~120およびセンサベース検出システム102の構成要素は、複数のシステム(たとえば、仮想化を含む)および広い地理的領域に分散していてもよい。」
(3)「【0034】
センサベース検出システム102は、センサ110~120を監視および管理するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示するようにしてもよい。このGUIは、センサ測定値、センサステータス、センサ位置をマップ上等に示すように構成されていてもよい。センサベース検出システム102は、格納されたセンサ値の停止、再生、一時停止、早送り、および巻き戻し機能に基づいて、過去のセンサ測定値およびセンサ検出物の移動または条件を再検討可能であってもよい。また、センサベース検出システム102は、(たとえば、所定値または大気センサ測定値に基づいて)センサ測定値が閾値を上回るセンサに対応した画像またはビデオ映像(たとえば、動画または静止画)を視聴可能であってもよい。たとえば、GUIでセンサを選択し、センサの検出範囲内の領域に関連するビデオ映像を表示することによって、危険物を輸送している個人または人物をユーザが確認できるようにしてもよい。一実施形態によれば、この映像は、ユーザ選択に応答して表示する。あるいは、特定のセンサまたはセンサ群に関連するセンサ測定値が特定の閾値を上回る等の特定のイベントに応答して自動的に表示するようにしてもよい。
【0035】
一部の実施形態において、1つまたは複数のセンサのセンサ測定値は、グラフまたはチャート上に表示して、容易に視聴可能であってもよい。センサを示す視覚マップベースの表示は、センサ測定値および特定のイベントに応じた色コード、形状、アイコン、閃光速度等のセンサ表現および/またはインジケータにより行ってもよい。たとえば、灰色が校正センサと関連し、緑色がセンサの正常測定値と関連し、黄色が高いセンサ測定値と関連し、橙色が潜在的に危険なセンサ測定値と関連し、赤色が危険警報対象のセンサ測定値と関連していてもよい。」
(4)「【0049】
センサデータ表現モジュール210は、センサ、センサ状態、警報、センサ測定値等を示すグラフィカルユーザインタフェースを提供するように構成されていてもよい。センサデータ表現モジュール210は、たとえばセンサ測定値が閾値を超える場合、特定の範囲内となる場合、特定の閾値を下回る場合等、センサ測定値がマップ上で視覚的に特定の条件を満たす場合に生じる1つまたは複数の警報を表示するようにしてもよい。このように、センサデータ表現モジュール210は、たとえば考え得る生体有害物質が検出されていること、高いガンマ線が検出されていること等、センサが特定の条件を満たしていることを視覚、音声等でユーザ(たとえば、オペレータ、管理者等)に通知するようにしてもよい。ユーザは、センサ分析プロセス202が生成した様々なデータ(たとえば、mSv値、生体有害測定レベル値等)を検査し、警報の起点となったセンサ分析プロセス202の元データ(たとえば、生のストリームデータ、変換されたストリームデータ、処理されたセンサデータ等)を含む適当なイベントケースファイルを生成する機会を有していてもよい。センサデータ表現モジュール210を(たとえば、オペレータ、管理者等)が使用することにより、監視領域を通過または監視領域で発生する任意の物質(たとえば、放射性物質、生体有害物質等)または他の条件を認識するようにしてもよい。
【0050】
一部の実施形態において、センサデータ表現モジュール210は、センサ、警報、およびイベントを地理的に示すように構成された位置機能を備える。位置機能を用いることによって、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)内のマップ上のそれぞれの位置に様々なセンサをプロットするようにしてもよい。このGUIにより、様々な拡大レベルで詳細な見取り図を備えた豊富な視覚マップを提供可能であってもよい。センサデータ表現モジュール210は、センサデータ、警報、およびイベントをメッセージングシステム(たとえば、メッセージングシステム108)に送って、(たとえば、他のユーザ、安全担当官等)に配分するようにしてもよい。」

(5)図1は、次のとおりである。

したがって、上記引用文献2には次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。

「データを受信して、任意数のセンサ(地理的に異なる位置に配置されていてもよい)を管理するようにしてもよいセンサベース検出システム102であって、
センサベース検出システム102およびセンサ110~120は、ネットワーク106を介して連通可能に結合され、
センサ110~120は、たとえばガンマ線、振動等の関連する測定値を検出し、当該情報をセンサベース検出システム102に送信し、
センサベース検出システム102は、センサ110~120を監視および管理するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示するようにしてもよく、
このGUIは、センサ測定値、センサステータス、センサ位置をマップ上等に示すように構成されていてもよく、
1つまたは複数のセンサのセンサ測定値は、グラフまたはチャート上に表示して、容易に視聴可能であってもよく、センサを示す視覚マップベースの表示は、センサ測定値および特定のイベントに応じた色コード、形状、アイコン、閃光速度等のセンサ表現および/またはインジケータにより行ってもよく、たとえば、灰色が校正センサと関連し、緑色がセンサの正常測定値と関連し、黄色が高いセンサ測定値と関連し、橙色が潜在的に危険なセンサ測定値と関連し、赤色が危険警報対象のセンサ測定値と関連していてもよく、
センサデータ表現モジュール210は、センサ、センサ状態、警報、センサ測定値等を示すグラフィカルユーザインタフェースを提供するように構成され、たとえばセンサ測定値が閾値を超える場合、特定の範囲内となる場合、特定の閾値を下回る場合等、センサ測定値がマップ上で視覚的に特定の条件を満たす場合に生じる1つまたは複数の警報を表示するようにしてもよく、
センサデータ表現モジュール210は、センサ、警報、およびイベントを地理的に示すように構成された位置機能を備え、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)内のマップ上のそれぞれの位置に様々なセンサをプロットするようにしてもよい、
センサベース検出システム102。」

3.引用文献3について

原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献3(特開2015-219669号公報)には、次の事項が記載されている。

(1)「【0048】
管理システム301は、たとえば事業者の工場および事務所に設置される。たとえば、管理システム301は、工場における産業材料162の温度および湿度などの管理を行なう。この例では、基地局101および通信子機102は工場に設けられ、蓄積装置111および管理装置112は事務所に設けられている。
【0049】
通信子機102は、1または複数のセンサを有し、各センサは、管理対象たとえば工場に保管されている産業材料162に関する計測を行う。通信子機102は、自己の各センサによる計測結果を示すセンサ情報を含む無線信号を基地局101へ送信する。より詳細には、通信子機102の各センサは、工場におけるコンテナ161内に設けられ、コンテナ161内における産業材料162の温度および湿度などを計測する。
【0050】
図1では、一例として、工場内に複数のコンテナ161が設けられ、通信子機102が対応のコンテナ161内に設置されている場合を示している。なお、通信子機102は、センサ情報を含む無線信号を基地局101へ送信する構成に限らず、複数の通信子機102の一部または全部がセンサ情報を基地局101へ有線伝送する構成であっても良い。
【0051】
基地局101は、各通信子機102から無線信号を受信し、受信した無線信号に含まれるセンサ情報などをイーサネット(登録商標)または無線LAN(Local Area Network)などのネットワーク171経由で管理装置112へ送信する。たとえば、基地局101は、センサ情報にタイムスタンプなどの時刻情報、および無線通信品質(LQI:Link Qulity Indication)などを付加して管理装置112へ送信する。ここで、LQIは、たとえば値が大きいほど良好な品質であることを示す。なお、管理システム301には、複数の基地局101が設けられていても良い。」
(2)「【0056】
(通信子機の構成)
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る管理システムにおける通信子機の構成を示す図である。
【0057】
図2を参照して、通信子機102は、アンテナ11と、無線回路12と、処理部13と、センサ14とを備える。処理部13はたとえばCPU(Central Processing Unit)によって実現される。また、たとえば、無線回路12および処理部13は、1つの半導体集積回路15に含まれる。
(中略)
【0059】
処理部13は、センサ14から受けたセンサ情報を、たとえばIEEE802.15.4規格に従うフレームフォーマットのパケットに含めて無線回路12へ出力する。また、処理部13は、自己にセンサ情報を出力したセンサ14のID(Identification)(以下、「センサID」と称する)、自己の通信子機102の電池電圧などの電池残量情報およびLQIなどのセンサ管理情報を当該パケットに含めて無線回路12へ出力する。」
(3)「【0061】
(管理装置の構成)
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る管理システムにおける管理装置の構成を示す図である。
【0062】
図3を参照して、管理装置112は、受信部(取得部)21と、情報作成部22と、グループ管理部23と、表示部24とを備える。
【0063】
受信部21は、基地局101から送信されたセンサ情報、センサIDおよびセンサ管理情報などを取得する。そして、受信部21は、取得したこれらの情報を蓄積装置111へ送信する。これにより、蓄積装置111には、これらの情報が対応づけられて蓄積される。
(中略)
【0091】
この場合、図6を参照して、管理装置112は、たとえば、「グループA」に含まれる各センサ14によるセンサ情報の時間的変化を示すグラフを作成する。さらに、管理装置112は、たとえば、「グループA」に含まれる各センサ14について、対応する通信子機102の電圧の時間的変化を示すグラフ、および、対応する通信子機102のLQIの時間的変化を示すグラフを作成する。」

(4)図6は、以下のとおりである。

上記(1)~(3)の記載及び図6も参照すれば、引用文献3には、次の技術的事項が記載されている。

「管理装置が、管理対象に関する計測を行う1または複数のセンサを有する通信子機から、自己の各センサによる計測結果を示すセンサ情報及び電池電圧などの電池残量情報を取得し、各センサによるセンサ情報の時間的変化を示すグラフ及び対応する通信子機の電圧の時間的変化を示すグラフを表示する」こと。

4.引用文献4について

原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献4(特開2009-218904号公報)には、次の事項が記載されている。

「【0005】
上記のZigBeeのように、メッシュ型無線ネットワークの構成要素である各無線端末は、システムの構築を安価にし、無線ネットワークの柔軟性を活かすという観点から、電池駆動であることが多い。一般的にアクセスポイントに近い無線端末ほど、他の無線端末よりパケットの中継回数が増えることにより、より電力消費が大きくなることが知られている。このことは、各無線端末が同じ電池容量の電池を用いている場合は、アクセスポイントに近い無線端末ほど電池寿命が短いことを意味する。また、ルーティングパスの一部の回線状態が良好でない場合、特定の端末に多数の再送が発生し、結果として電池寿命を著しく消耗する。さらに、各無線端末は、無線端末に付帯したセンサ種別やセンシング周期、電池種別により単位時間当たりの消費電力が異なる。このようにメッシュ型無線ネットワーク内の各無線端末の電池寿命は、無線端末の設置位置や回線状況、無線端末に付帯される電池種別やセンサ種別により、電池寿命が大きく異なる。
【0006】
各無線端末がアクセスポイントに向かってパケットを送信する際に、パケットに当該無線端末の電池電圧情報が付加することにより、監視制御装置はパケットから電池電圧情報を読込み、各無線端末の電池電圧を画面(GUI:Graphical User Interface)上に表示することにより、ユーザに電池の交換時期を知らせるシステムが提案されている。」

上記記載によれば、引用文献4には、次の技術的事項が記載されている。

「メッシュ型無線ネットワークの構成要素であってセンサを付帯した各無線端末がアクセスポイントに向かってパケットを送信する際に、パケットに当該無線端末の電池電圧情報が付加することにより、監視制御装置はパケットから電池電圧情報を読込み、各無線端末の電池電圧を画面(GUI:Graphical User Interface)上に表示する」こと。

5.引用文献5について

原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献5(特開2005-209064号公報)には、次の事項が記載されている。

(1)「【0045】
図1において、家庭内警報装置の集中管理するコントローラーである親機30の正面には各種運転スイッチ類31と表示画面32を備える。表示画面32はタッチパネル式で構成され、その表示画面32に沿ってタッチすると画面上での設定操作が可能になる。」
(2)「【0052】
このときに表示画面32に表示される電池交換の文言44Bは「端末機○○電池交換してください。」ではなく、一例として「端末機A、電池残量はあと25日」の様に使用可能な時間を数値化された具体的な日数で表示する。」

(3)図1は、以下のとおりである。

上記(1)~(2)の記載及び図1も参照すれば、引用文献5には、次の技術的事項が記載されている。

「家庭内警報装置の集中管理するコントローラーである親機30の表示画面32に表示される電池交換の文言を、使用可能な時間を数値化された具体的な日数で表示する」こと。

6.引用文献6について

原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献6(特開昭63-276700号公報)には、次の事項が記載されている。

「〔ガス漏れセンサ監視機能〕
ガス漏れセンサ3cが発生する有電圧信号(0,6,12V)を監視する。ガス漏れセンサ3cからの入力が9±0.5V以上になったとき45秒間チェックし、45秒経過前に9±0.5V未満となった場合、再度センサからの入力を監視する状態に戻る。9±0.5V以上の状態が45秒以上継続した場合、ガス漏れと判断して制御器3eを介してガス遮断信号を出力し、情報センター1にガス漏れを通報する。
入力電圧が2±0.5V未満となったとき10秒間チェックし、2±0.5V未満の状態が10秒以上継続した場合、ガス漏れセンサ3cの動作不能(断線、コンセント抜けなど)と判断して情報センター1にガス漏れセンサ3cの異常を通報する。ただし、制御器3eから停電検出信号が入力されているときには、ガス漏れセンサ3cについての異常通報は行わない。」(5頁左上欄12行~右上欄9行)

上記記載によれば、引用文献6には、次の技術的事項が記載されている。

「ガス漏れセンサ3cが発生する有電圧信号を監視し、情報センター1にガス漏れを通報するものにおいて、ガス漏れセンサ3cが動作不能(断線、コンセント抜けなど)と判断すると情報センター1にガス漏れセンサ3cの異常を通報する」こと。

7.引用文献7について

原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献7(特開2016-9501号公報。平成28年1月18日出願公開。)には、次の事項が記載されている。

(1)「【0091】
図6A~6Cを参照すると、地図512は、図6A~6C並びに図7A及び7Bにおける地図512の左上隅に“再生”により示されるように過去について見ることができる。“再生”は、解説的目的で使用されたもので、地図512の過去の状態は“再生”により示される必要はないことが分かる。
【0092】
当該GUIは過去のセンサの測定値及びメタデータのための再生制御部640を含むように操作することができ、これは、現在及び過去のイベント(例えば、所与の閾値を超える又は特定の範囲内の危険状態等の特定の条件を満たす1以上のセンサの測定値)を始め(例えば、t0)又は何れかの他の所望の時点(例えば、t1、t2、t3等)から実時間まで見直すために有効であり得る。図示されたように、再生制御部640は、これらに限定されるものではないが、クリックされた場合に特定の条件(例えば、所与の閾値を超える又は特定の範囲内の危険状態の存在)を満たす1以上のセンサの測定値を離散的時間単位により巻き戻すための離散巻き戻し釦640a;押された場合にイベントを連続的に巻き戻すための連続巻き戻し釦640b;何れの1以上の他の釦の作用も停止させるための停止釦640c;イベントを再生するための再生釦640d;押された場合にイベントを連続的に早送りするための連続早送り釦640e;及びクリックされた場合に特定の条件(例えば、所与の閾値を超える又は特定の範囲内の危険状態の存在)を満たす1以上のセンサの測定値を離散的時間単位により早送りするための離散早送り釦640fを含むことができる。上記のものは、解説目的で使用されたもので、再生制御部640は上記のものを含み又は上記のものに限定される必要はないことが理解される。」
(2)「【0100】
GUIは、イベントを見直すために有効であり得る現在及び/又は過去のセンサの測定値(例えば、1以上のセンサの測定値は、所与の閾値を超える又は特定の範囲内の危険状態等の特定の条件を満たす)のためのグラフウインドウ850(図8で説明する)等を含むよう動作することができる。グラフウインドウ850は、ズームレベルの操作又は能動的ユーザ選択等により定められた、1以上のセンサに関するセンサの測定値に対応するグラフを表示することができる。イベントの見直しを容易にするために、1以上のセンサに関するセンサの測定値に対応するグラフは、グラフウインドウ850において、同一の尺度に正規化することができる。1以上のセンサに関するセンサの測定値に対応するグラフは、再生制御部640が活性状態なら、該再生制御部640に結びつけることができる。再生制御部640が活性状態でない場合、該1以上のセンサに関するセンサの測定値に対応するグラフは、生のものであり得る。
【0101】
図8を参照すると、当該イベント(例えば、イベント1)の再生は停止されたままであり、当該地図のズームレベルはズーム制御子514により7Bに示されたもの(例えば、LAXのターミナル1)からLAXのターミナル1のゲート11に戻るよう調整され、危険状態515の移動に関連する経路734は、ズームレベルの操作又は能動的ユーザ選択により定められて該経路734の一部を再び表すようになっている。図示されたように、グラフ850a、850b及び850cはセンサ表現516c、516d及び516eにより表されるセンサに各々対応する。グラフ850a、850b及び850cは、時点t1、t2及びt3におけるセンサの測定値により示されるように同一のタイムスケールに正規化されており、これら時点は図5C、5D及び5Eに示されたセンサ表現516c、516d及び516eにより表されたセンサに関するセンサの測定値に対応する。再生制御部640は図8では活性状態であり、時点t3において停止されているので、グラフ850a、850b及び850cもt3で停止されている。ユーザによれば該グラフウインドウ850から、LAXのターミナル1のゲート11における危険状態515は時点t1においてセンサ3(例えば、センサ表現516eにより表されている)の近傍のゲートに入り、時点t2においてセンサ2(例えば、センサ表現516dにより表されている)の近傍を通過し、時点t3においてセンサ1(例えば、センサ表現516cにより表されている)の近傍のゲートで停止されたことを、一目で識別することができるであろう。」

(3)図6Aは、以下のとおりである。

(4)図8は、以下のとおりである。

上記(1)~(2)の記載、図6A、及び図8によれば、引用文献7には、次の技術的事項が記載されている。

「GUIは、過去のセンサの測定値及びメタデータのための再生制御部640を含むように操作することができ、これは、現在及び過去のイベント又は何れかの他の所望の時点から実時間まで見直すために有効であり、
イベントを見直すために有効であり得る現在及び/又は過去のセンサの測定値のためのグラフウインドウ850等を含むよう動作することができ、グラフウインドウ850は、1以上のセンサに関するセンサの測定値に対応するグラフを、再生制御部640が活性状態なら、該再生制御部640に結びつけて、再生制御部640が活性状態でない場合、生のグラフを、表示する」こと。

第5 対比・判断

1.引用発明1を主引用発明とした場合の本願発明1について

(1)対比

本願発明1と引用発明1とを対比すると、次のことがいえる。

ア 引用発明1の「監視装置16」は、「温度、振動、圧力などの変化を感知して、異常感知の有無などを無線で外部に発信することが可能なワイヤレスセンサを用いたワイヤレス監視システムにおける、複数のワイヤレスセンサ12から各ワイヤレスセンサ12に関する情報を受信して、この情報に基づいて、ワイヤレスセンサ12の設置場所や異常感知の有無を監視する」ものであるから、「センサ情報処理装置」に含まれるといえ、引用発明1の「ワイヤレスセンサ12からの電波を直接又は中継器14を介在して受信する受信機16A」は、本願発明1の「所定エリアに配置された複数のセンサから無線送信されるセンサ情報を取得する取得部」に相当する。

イ 引用発明1の「各ID番号に対応するワイヤレスセンサ12の状態と、工場やビルなどの地図を表示する通信画面」を表示する「パーソナルコンピュータ16B」は、本願発明1の「前記所定エリアの図面を表示する処理を行う処理部」に対応する。

ウ 引用発明1の「複数のワイヤレスセンサ12」から受信するデータは、「各ワイヤレスセンサ12を特定するためのIDコード(10進数で0~65535の数値)を示す16ビットのデータと、各ワイヤレスセンサ12における異常感知の有無を示す1ビットのデータ(監視状態フラグ)」を含むから、本願発明1の「センサの測定結果に関する計測結果」を含む「センサ情報」に対応するものの、「センサを電池残量に関する計測結果」を含むことは特定がない。

また、引用発明1の「パーソナルコンピュータ16B」の「ウィンドウW2には、ワイヤレスセンサ12が配置される工場やビルなどの地図が表示されており、ウィンドウW1に表示されたワイヤレスセンサ12のアイコンをウィンドウW2上にドラッグ&ドロップすることで、各ワイヤレスセンサ12のアイコンをウィンドウW2の地図上に表示することが可能」であり、「各ワイヤレスセンサ12の状態」は、「ワイヤレスセンサ12が異常を感知していない場合」か「感知した場合」か、及び「無線通信が良好の場合」か「不良の場合(例えば、電波障害等に起因する信号欠落や、リチウム電池切れ等に起因する通信エラー時)」かに応じて、「緑色点灯、「黄色点灯」、「赤色点灯」のいずれかで表示される。

そうすると、本願発明1と引用発明1とは、「前記センサ情報は、前記センサの計測対象に関する計測結果」を含み、「処理部」は、「センサの計測対象に関する計測結果」に「基づく、前記複数のセンサのうちの一部または全部の前記センサのアイコンを、前記図面における対応位置に同時に表示する処理を行」う点で共通するといえる。

エ 引用発明1の「パーソナルコンピュータ16B」は、「各ワイヤレスセンサ12の通信履歴を表示する通信履歴画面において、各ワイヤレスセンサ12のIDコード、通信日時、通信間隔などを表示することができ」るものであるが、図6を参照しても、各ワイヤレスセンサ12のIDコード、通信日時、通信間隔(前回の通信日時からの経過時間)が表示された「通信履歴」が表示されるだけであって、本願発明1にいう「センサの計測対象に関する計測結果の履歴」を表示するものとはいえない。また、本願発明1のように、「アイコンを選択する操作内容を示す操作情報に基づいて、前記操作内容に応じて」、「選択された前記アイコンに対応する」「履歴をリアルタイムに更新して表示する処理、または選択された前記アイコンに対応する」「履歴を、指定された期間について表示する処理を選択し、実行する」ものでもない。

上記ア~エより、本願発明1と引用発明1との間には、次の一致点、相違点があるといえる。

(一致点)

「所定エリアに配置された複数のセンサから無線送信されるセンサ情報を取得する取得部と、
前記所定エリアの図面を表示する処理を行う処理部とを備え、
前記処理部は、前記取得部によって取得された前記センサ情報に基づく、前記複数のセンサのうちの一部または全部の前記センサのアイコンを、前記図面における対応位置に同時に表示する処理を行い、
前記センサ情報は、前記センサの計測対象に関する計測結果を含む、
センサ情報処理装置。」

(相違点1)

本願発明1では、「センサ情報」が、「センサの電池残量に関する計測結果」を含み、「処理部」は、「センサの電池残量に関する計測結果」に「基づく、前記複数のセンサのうちの一部または全部の前記センサのアイコンを、前記図面における対応位置に同時に表示する処理を行」うのに対し、引用発明1では、受信機16Aによって受信されるデータが「センサの電池残量に関する計測結果」を含むことについて特定がなく、「センサの電池残量に関する計測結果」に「基づく、前記複数のセンサのうちの一部または全部の前記センサのアイコンを、前記図面における対応位置に同時に表示する処理を行」うものではない点。

(相違点2)

本願発明1では、「前記処理部は、前記アイコンを選択する操作内容を示す操作情報に基づいて、前記操作内容に応じて、選択された前記アイコンに対応する前記センサの計測対象に関する計測結果の履歴をリアルタイムに更新して表示する処理、または選択された前記アイコンに対応する前記センサの計測対象に関する計測結果の履歴を、指定された期間について表示する処理を選択し、実行する」のに対し、引用発明1では、「パーソナルコンピュータ16B」は、「各ワイヤレスセンサ12のIDコード、通信日時、通信間隔など」の「通信履歴を表示する」点。

(2)相違点についての判断

事案に鑑み、相違点2について検討する。

引用発明1は、「センサの計測対象に関する計測結果」として、「各ワイヤレスセンサ12における異常感知の有無を示す1ビットのデータ(監視状態フラグ)」を取得するものであって、有無のみを示す1ビットのデータの履歴からは計測結果の時間的な変化は把握できないから、「通信履歴」に当該「1ビットのデータ」を含める動機があるとはいえない。

また、仮に含めることができたとしても、引用文献3~7には、「アイコンを選択する操作内容を示す操作情報に基づいて、前記操作内容に応じて」、「選択された前記アイコンに対応する」「履歴をリアルタイムに更新して表示する処理、または選択された前記アイコンに対応する」「履歴を、指定された期間について表示する処理を選択し、実行する」ことについて記載も示唆もないから、本願発明1は、引用発明1及び引用文献3~7に記載された周知技術に基づいて当業者が容易に想到し得るとはいえない。

したがって、他の相違点について検討するまでもなく、本願発明1は、引用発明1及び引用文献3~7に記載された周知技術に基づいて当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。

2.引用発明2を主引用発明とした場合の本願発明1について

本願発明1と引用発明2とを対比すると、引用発明2の「センサベース検出システム102」は、「データを受信して、任意数のセンサ(地理的に異なる位置に配置されていてもよい)を管理する」ものであって、「1つまたは複数のセンサのセンサ測定値」を「グラフまたはチャート上に表示」するから、「センサ情報処理装置」といえ、本願発明1と引用発明2とは、「センサの計測対象に関する計測結果の履歴」を表示する処理を実行する点で一致するものの、「アイコンを選択する操作内容を示す操作情報に基づいて、前記操作内容に応じて」、「選択された前記アイコンに対応する」「履歴をリアルタイムに更新して表示する処理、または選択された前記アイコンに対応する」「履歴を、指定された期間について表示する処理を選択し、実行する」点については、特定がない。

そして、この点は、引用文献3~7のいずれにも記載も示唆もないから、本願発明1は、引用発明2及び引用文献3~7に記載された周知技術に基づいて当業者が容易に想到し得るとはいえない。

3.本願発明2-8について

本願発明2-8も、上記相違点2に係る本願発明1の構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用文献1又は2に記載された発明及び引用文献3-7に記載された周知技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

4.本願発明9について

本願発明9は、本願発明1に対応する「処理プログラム」の発明であり、上記相違点2に係る本願発明1の構成に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用文献1又は2に記載された発明及び引用文献3-7に記載された周知技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

第6 原査定について

審判請求時の補正により、本願発明1-9は「前記処理部は、前記アイコンを選択する操作内容を示す操作情報に基づいて、前記操作内容に応じて、選択された前記アイコンに対応する前記センサの計測対象に関する計測結果の履歴をリアルタイムに更新して表示する処理、または選択された前記アイコンに対応する前記センサの計測対象に関する計測結果の履歴を、指定された期間について表示する処理を選択し、実行する」という事項を有するものとなっており、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1-7に記載された発明に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。したがって、原査定の理由を維持することはできない。

第7 むすび

以上のとおり、本願発明1-9は、当業者が引用文献1又は2に記載された発明及び引用文献3-7に記載された周知技術に基づいて容易に発明できたものではない。

したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。

また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2020-001876

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決181件(住友電気工業株式会社)
  • 2025-015814拒絶査定不服審判 / 2026-08-12 / 原査定取消(特許/登録すべき)被覆導線および多芯ケーブル
    同じ当事者: 住友電気工業株式会社
  • 2025-009749拒絶査定不服審判 / 2026-05-29 / 原査定取消(特許/登録すべき)回転工具用の超硬合金素材および回転工具
    同じ当事者: 住友電気工業株式会社
  • 2025-004497拒絶査定不服審判 / 2026-05-26 / 原査定取消(特許/登録すべき)光ファイバの製造方法
    同じ当事者: 住友電気工業株式会社
  • 2025-009750拒絶査定不服審判 / 2026-04-07 / 原査定取消(特許/登録すべき)切削工具用の超硬合金素材および切削工具
    同じ当事者: 住友電気工業株式会社
  • 2024-005034拒絶査定不服審判 / 2025-12-25 / 請求不成立光コネクタおよび光接続構造
    同じ当事者: 住友電気工業株式会社
検索でもっと見る →
同じ論点・分野の審決(審決分類)86件(121・H04Q)
  • 2025-004495拒絶査定不服審判 / 2025-11-26 / 原査定取消(特許/登録すべき)無線通信装置、無線通信システム、制御システム、負荷制御システム、情報端末、制御方…
    共通の審決分類: 121・H04Q
  • 2024-017223拒絶査定不服審判 / 2025-08-19 / 原査定取消(特許/登録すべき)データ計測システムおよび計測データの提示方法
    共通の審決分類: 121・H04Q
  • 2024-009973拒絶査定不服審判 / 2025-04-14 / 原査定取消(特許/登録すべき)遠隔制御システム、制御装置、およびコンピュータプログラム
    共通の審決分類: 121・H04Q
  • 2023-017562拒絶査定不服審判 / 2025-02-20 / 請求不成立機器制御システム
    共通の審決分類: 121・H04Q
  • 2024-000778拒絶査定不服審判 / 2025-01-27 / 原査定取消(特許/登録すべき)機器制御システム
    共通の審決分類: 121・H04Q

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存