商標拒絶査定不服審判
2019-011566
- 審判番号
- 2019-011566
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2015-083112外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2019年09月03日
- 審決日
- 2020年06月01日
- 公報発行日
- 2020年07月31日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】コンソルツィオ・ペル・ラ・トゥテラ・デル・フォルマッジョ・ゴルゴンゾーラ
- 【請求人代理人】山尾 憲人
- 【請求人代理人】川本 真由美
- 【請求人代理人】市川 久美子
- 分類
- T18 .13 -WY (W29)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 識別力・商標の種類(本文から自動判定・参考)
- 識別力あり(使用によるものを含む)標準文字
- 論点(本文から自動抽出・参考)
- 識別力品質表示品質産地・販売地指定商品・役務の補正濃い色は判断部分で検討された論点、薄い色は本文中で触れているもの
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2015- 83112拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願商標は,団体商標として登録をすべきものとする。
理由
【理 由】
1 本願商標
本願商標は,「GORGONZOLA」の文字を標準文字で表してなり,第29類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成27年8月28日に団体商標として登録出願され,指定商品については,原審における同28年8月16日付け及び同29年10月12日付けの手続補正書により,最終的に,第29類「イタリア共和国のベルガモ県、ビエッラ県、ブレシア県、コモ県、クレモナ県、クーネオ県、レッコ県、ローディ県、ミラノ県、モンツァ県、ノヴァーラ県、パヴィーア県、ヴァレーゼ県、ヴェルバーノ・クジオ・オッソラ県、ヴェルチェッリ県の全県及びアレッサンドリア県のカザーレ・モンフェラート、ヴィッラノーヴァ・モンフェッラート、バルツォラ、モラーノ・ポー、コニオーロ、ポンテストゥーラ、セッラルンガ・ディ・クレーア、チェレゼート、トレヴィッレ、オッツァーノ・モンフェッラート、サン・ジョルジョ・モンフェッラート、サーラ・モンフェッラート、チェッラ・モンテ、ロジニャーノ・モンフェッラート、テッルッジャ、オッティーリオ、フラッシネッロ・モンフェッラート、オリーヴォラ、ヴィニャーレ、カマーニャ、コンツァーノ、オッチミアーノ、ミラベッロ・モンフェッラート、ジャローレ、ヴァレンツァ、ポマーロ・モンフェッラート、ボッツォレ、ヴァルマッカ、ティチネート、ボルゴ・サン・マルティーノ、フラッシネート・ポーにおいて生産されるチーズ」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「『GORGONZOLA』の文字は,『イタリア産のブルーチーズ。ロンバルディア州ゴルゴンゾーラ村の原産』を意味するものであるから,これを本願指定商品に使用してもこれに接する需要者・取引者は『イタリア国ロンバルディア州ゴルゴンゾーラ村原産のブルーチーズ,イタリア国ロンバルディア州ゴルゴンゾーラ村原産のブルーチーズ製品』程の意味合いを認識するにとどまり,単にその商品の産地,品質を普通に用いられる方法で表示するものと認められ,商標法第3条第1項第3号に該当する。また,本願商標は,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるものであるとはいえないから,同条第2項の要件を具備するものとも認めることはできない。」旨を認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は,「GORGONZOLA」の文字からなるところ,当該文字は,「ゴルゴンゾラ(チーズ)。強い香りのする半硬質のイタリア産ブルーチーズ。」(「ランダムハウス英和大辞典第2版」株式会社小学館発行)の意味を有する語であり,特定の地名や地域を表したものと認識するものとはいい難い。
また,「GORGONZOLA」について,請求人提出の資料,同人の主張及び職権調査によれば,次の事実が認められる。
(1)請求人は,1970年に設立された,ゴルゴンゾーラチーズの全生産者が加盟し,ゴルゴンゾーラチーズの生産と販売及びその原産地呼称の表示を保護・管理する活動等を行っている団体である(資料12,資料22)。
(2)GORGONZOLAは,欧州において,1951年にストレーザ協定で原産地称呼として保護され,1955年にイタリア大統領令で原産地称呼(DOP)として保護承認を受け,1996年に欧州連合におけるPDO(原産地称呼保護)として認定された(資料1,資料3の2,資料4,資料7の2)。
また,「GORGONZOLA(ゴルゴンゾーラ)」の名称は,イタリアの定められた原産地である「ピエモンテ州及びロンバルディア州」で生産され,厳格な生産方法,熟成方法と合格マークの押印を要求する厳しい規則に従って生産され,かつ,請求人の鑑定に合格したものだけに付すことができる表示である。
(3)欧州連合(EU)は,数世紀にわたり受け継がれているノウハウに従って,職人が作り続けてきた高品質の製品を保護し,継承して行くために,その製品の品質と名称を保護・認証する「地理的表示(GI)」制度を設けているが,我が国でも,同制度の紹介や,「GORGONZOLA」が同制度の認定を受けた代表的な製品であることについて,広報活動が行われている(資料12,資料15,資料22,資料41,資料42)。
(4)我が国の書籍には,「GORGONZOLA(ゴルゴンゾーラ)」について,別掲1のとおり,イタリアで生産された一定の品質が備わっているチーズとして掲載されている。
(5)我が国におけるチーズを取り扱う業界において,「GORGONZOLA(ゴルゴンゾーラ)」が,イタリア産の特定の品質のチーズを表示するものとして,別掲2のとおり使用されている。
以上の事実によれば,我が国において,「GORGONZOLA」の文字は,イタリアで定められた産地で生産され,かつ,請求人による鑑定に合格したチーズの銘柄として用いられ,認識されていると判断するのが相当である。
また,当審において職権をもって調査するも,「GORGONZOLA」の文字が具体的な商品の産地,品質を表すものとして,取引上普通に使用されているという事実を見いだすことはできず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,当該文字を商品の産地,品質を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
してみれば,本願商標は,これをその補正後の指定商品について使用しても,これに接する取引者,需要者が,本願商標を商品の産地や品質を表示したものと認識するものとはいえず,自他商品の識別標識としての機能を果たすものとみるのが相当である。
したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する
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