特許拒絶査定不服審判
2018-016001
増強されたエコー源性特性を有する管腔内フィルタ
- 審判番号
- 2018-016001
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2016-502331外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年12月03日
- 審決日
- 2020年02月05日
- 公報発行日
- 2020年08月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ボルケーノ コーポレイション
- 【請求人代理人】特許業務法人M&Sパートナーズ
- 分類
- P18 .121-Z (A61F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2016-502331「増強されたエコー源性特性を有する管腔内フィルタ」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 9月25日国際公開、WO2014/152217、平成28年 5月 9日国内公表、特表2016-512718〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、2014年(平成26年)3月14日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2013年(平成25年)3月14日、米国(US))を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯の概要は、以下のとおりである。
平成27年 9月 9日 :国内書面の提出
平成27年11月 6日 :手続補正書の提出
平成30年 2月 9日付け:拒絶理由通知書
平成30年 5月10日 :意見書及び手続補正書の提出
平成30年 8月 3日付け:拒絶査定
平成30年12月 3日 :審判請求書、同時に手続補正書の提出
第2 本願発明
本願の各請求項に係る発明は、平成30年12月3日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし24に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。
「 【請求項1】
第1端部及び第2端部を有する第1の支持部材と、
前記第1の支持部材の前記第1端部又は前記第1の支持部材の前記第2端部に取り付けられ、前記第1の支持部材と共に交差部を形成し、前記交差部の両側に1つずつ、2つのループを形成する、第2の支持部材と、
前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との間、かつ、前記交差部と前記第1の支持部材の前記第1端部又は前記第2端部との間に延在する物質捕捉構造と、を含む管腔内フィルタであって、
少なくとも前記物質捕捉構造の任意の部分が当該管腔内フィルタのエコー源性特性を増強する構造である、管腔内フィルタ。」
第3 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、本願の請求項1に係る発明は、その優先権主張の日(以下「優先日」という。)前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明及び引用文献2に記載された技術に基いて、その優先日前にその発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものを含むものである。
記
引用文献1:特表2011-509117号公報
引用文献2:国際公開第2012/071224号
第4 引用文献及び引用発明1
引用文献1には、図面とともに、次の記載がある。(下線は、当審が付与したものである。以下同様。)
(1)「【請求項1】
管腔内フィルタにおいて、
第一の端部と、第二の端部とを有する第一の支持体と、
該第一の支持部材の第一の端部に又は該第一の支持部材の第二の端部に装着され且つ、前記第一の支持部材を有するクロスオーバを形成する第二の支持体と、
前記第一及び第二の支持部材と、前記クロスオーバと、前記第一の支持部材の第一の端部又は第二の端部との間を伸びる材料捕捉構造体と、
前記第一の支持部材又は第二の支持部材に設けられた少なくとも1つの組織アンカーとを有する、管腔内フィルタ。」
(2)「【0047】
[00110] 材料捕捉構造体115は、多数の異なる位置及び向きの任意のものとすることができる。図13Aは、支持部材105、110により形成された2つの開ループの支持フレームを有する本発明のフィルタの1つの実施の形態を示す。管腔10内の流れは矢印で示されている。この実施の形態において、材料捕捉構造体115は、上流の開ループの支持構造体内に配置されている。これと相違して、材料捕捉構造体は、下流の開ループの支持構造体(図13B)内に配置してもよい。別の代替的な形態において、上流及び下流の支持フレームの双方は、材料捕捉構造体115を保持する。図13Cは、材料捕捉構造体が装置内にて各支持ループ内に配置される1つの実施の形態を示す。」
(3)「【0059】
[00123] ・・・(中略)・・・追加的な実施の形態において、本発明の回収可能な特徴部は、医療画像法を使用してフィルタ装置の視認性又は像品質を向上させるのを助けるマーカー又はその他の特徴部を含むことができる。図27Cの一例としての実施の形態において、放射線不透過性マーカー248が湾曲部分241上に配置される。マーカー248は、白金、タンタル又は金のような、任意の適正な材料にて出来たものとすることができる。」
(4)「【0062】
[00127] その他の代替的な実施の形態において、穴356は、線351を固定し、また別の材料を支持構造体105内に組み込むためのキャビティを提供すべく使用される。支持構造体105内に組み込むことのできるその他の材料は、例えば、薬剤又は放射線不透過性材料を含む。放射線不透過性マーカーを使用することは、例えば、支持構造体が例えば形状記憶ポリマー又は生物分解型ポリマーのような、低像視覚性の材料にて形成されるとき、有用である。」
(5)「【0075】
[00140] 図53Aは、上述したように、端部102とクロスオーバ106との間にて支持部材105、110により形成された支持フレーム126の1つの実施の形態を示す。ループ453/454は、図46-51Bに関して上述したように、線451/452を使用して形成される。その後、フィラメント461は、図46-51Bに関して説明した加工工程の間、接続、接着又はフィラメント461を組み込むことにより線451/452に適当に接続される(462)。次に、フィラメント461は、ループ453/454の回りにて図52Aに関して上述したように刺繍した。しかし、この実施の形態において、ループの間の刺繍パターンは、端部102とクロスオーバ106との間を伸びる線に対して全体として平行なままである。完成したとき、刺繍過程は、端部102とクロスオーバ106との間にて線に対して平行に伸び且つ支持部材105/110に固定されたループ451/452に固定する1つ又はより多くのフィラメント461からろ過構造体を作り出す。このろ過構造体(図53A)は、本発明のフィルタ装置内にて使用することができる。更に、図53Aのろ過構造体(同様に、図52Dの構造体)は、フィラメント461に隣接して結合するように(468)更に加工し、ろ過構造体470の一部としてフィルタセル469を形成する。フィラメント461に隣接して結合する(468)ために使用される過程は、接続、溶接、接合、接着等のもののような、任意の従来の結合技術を含むことができる。更に、管のセグメント(すなわち、上述したセグメント450、455、456)は、隣接するフィラメント461の部分を結合する(468)ため使用することができる。」
(6)「【0077】
[00143] 菱形の形状のフィルタセル(図54A)及び矩形の形状のフィルタセル(図54B、2A、9B)を形成するため、交差型フィラメント(図54C)を使用することができる。図57Bに示した3つのストランド461a、461b、461cアレーのような、多数のストランドパターンを使用することができる。交差型フィラメントは、結び、接続し又はその他の方法にて結合する(468)ことができる(図55A及び55E)。」
(7)上記(3)及び(4)の記載事項からみて、支持構造体105(上記(2)では「支持部材105」)内には、白金、タンタル又は金のような放射線不透過性材料が組み込まれているといえる。
(8)上記(5)及び(6)の記載事項からみて、材料補足構造体(上記(5)では「ろ過構造体」)は、交差型フィラメントで形成されており、フィラメントがその交差部において相互に結合されている点が記載されているといえる。
(9)上記(1)~(6)の記載事項及び上記(7)~(8)の認定事項からみて、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているといえる。
「第一の端部と、第二の端部とを有する第一の支持部材と、
該第一の支持部材の前記第一の端部又は該第一の支持部材の第二の端部に装着され、前記第一の支持部材とともにクロスオーバを形成し、前記クロスオーバの両側に1つずつ、2つの開ループを形成する、第二の支持部材と、
前記第一及び第二の支持部材と、かつ、前記クロスオーバと前記第一の支持部材の第一の端部又は第二の端部との間を伸びる材料捕捉構造体と、 を含む管腔内フィルタであって、
前記第一の支持部材内に白金、タンタル又は金のような放射線不透過性材料が組み込まれ、
前記材料捕捉構造体は交差型フィラメントで形成され、フィラメントがその交差部において相互に結合されている、
管腔内フィルタ。」
2 引用文献2には、図面とともに、次の記載がある。(日本語訳は、当審が付与したものである。)
(1)9ページ20行~25行(空行含む。以下同様。)
In the embodiment of FIG. 1, filter 20 includes a series of joined segments or sections 22 forming a domed or conical portion 24 for relative downstream or proximal placement and a portion 26 for relative upstream placement. While portion 24 is domed or conical in this embodiment, so as generally to direct emboli to the interior or center of filter 20, it will be understood that other shapes of portion 24 may be formed so as to allow blood flow while catching and holding emboli.(図1の実施例では、フィルタ20は、下流側又は近位側にドーム形又は円錐形の部分24を形成し、そして上流側に部分26を形成する、一連の結合されたセグメント又はセクション22を有している。この実施例において部分24は、通常、栓子をフィルタ20の内側又は中央に導くようドーム形又は円錐形となっている一方で、栓子を捕捉する間も血流を許容できるよう部分24が他の形状に形成されてもよいことは理解されるであろう。)
(2)9ページ26行~10ページ5行
Generally speaking, each segment 22 of this embodiment includes a plurality of loops (e.g. loops 30, 32) connected to or monolithic with a leg or extension 34. The illustrated embodiment shows a filter 20 including six segments 22, and thus six extensions 34. However, it will be understood that other embodiments can include a larger number (e.g. 7, 8, 9, 10 or more) or a smaller number (e.g. 4 or 5) of segments and extensions. The number of segments 22 depends on a number of factors, such as the size of the vessel or location at which filter 20 is to be placed, the size or thickness of the materials used to make segments 22, and the desired size of the loops or their openings in the segments. Use of six segments 22, as shown in the embodiment of FIGS. 1-2, is believed to provide an optimum size of filter 22 for use in a number of vascular locations and to exhibit features and advantages discussed below.(一般的に、この実施例のそれぞれのセグメント22は、脚又は延長部34に接続され又はこれらと一体になっている複数のループ(例えば、ループ30、32)を有している。図示された実施例は、6つのセグメント22とこのような6つの延長部を有するフィルタ20を示している。しかしながら、その他の実施例は、より多数(例えば、7、8、9、10又はより多く)の又はより少数(例えば、4又は5)のセグメント及び延長部を有し得ることは理解されるであろう。セグメント22の数は、血管のサイズ、フィルタが設置される位置、セグメント22を形成するために使用される材料のサイズや厚さ、そしてループ又はセグメントにおける開口部の所望のサイズといったいくつかの要素に依存する。図1~2の実施例に示される6つのセグメント22を使用することで、血管内のいくつもの位置での使用においてフィルタ22の最適なサイズを提供するとともに、さらに、以下に述べるような特徴や有用性を示すと考えられる。)(3)13ページ13行~18行
In the illustrated embodiment, if segments 22 are made separately, as from separate lengths of wire or cut from a sheet as noted above, then they are attached to each other so that each loop 30 connects on the side to two adjacent loops 30, and each loop 32 connects on the side to two adjacent loops 32.The illustrated embodiments indicate various ways of connecting adjacent loops 30 or adjacent loops 32.(図示された実施例において、セグメント22が、個別の長さのワイヤーから作製されたり、上述したようにシートから切り出されて作製されるなど、それぞれ個別に作製された場合には、ループ30はその両隣のループ30と結合され、ループ32はその両隣のループ32と結合されるようにして、セグメント22は相互に結合される。図示された実施例には、隣接するループ30又は隣接するループ32を結合するいくつもの手法が含まれている。)
(4)13ページ25行~14ページ1行
If twisting of the adjacent portions is not desired, other techniques for fastening adjacent loops 30 and adjacent loops 32 with each other can be used. For example, they can be fixed by welding or adhesive, by crimping (alone or with a metal or other sleeve around the portions of the loops), or by placement of a solid bead 60 between or around the adjacent portions of the loops (e.g. FIG. 5). If such a bead 60 (or other imageable structure) is used, in particular embodiments bead(s) 60 are composed and placed to enhance echogenicity of filter 20.(隣接する部分をねじることが望ましくない場合には、隣接するループ30と隣接するループ32を互いに結合する他の技術が使用され得る。例えば、それらは、溶接又は接着材、クリンピング(単独で、又は、ループ部分の取り囲む金属又はその他のスリーブを用いて)、又は、ループの隣接する部分の間に又はそれらを取り囲むように中実のビーズ60を配置する(例えば、図5)ことによって、固定され得る。このようなビーズ60(又はその他のイメージを形成できる構造)が使用される場合に、特に実施例において、ビーズ60はフィルタ20のエコー輝度をより高めるよう構成され配置される。)
(5)14ページ6行~16行
Compared to the thin wire used in embodiments noted above, which may provide discernible but vague or dim imaging, beads 60 provide particular, discrete points that are readily visible under ultrasound. Structural features for disruption or scattering of ultrasound, such as ribbing, indent-ations, planar surfaces (e.g. circular), or the like, can also be provide on beads 60 to enhance ultrasonic reflectivity. As another example, beads 60 may both increase scattering of ultrasound energy (echogenicity) and be made of a radiopaque material, with examples being beads of gold, platinum, tungsten, tantalum, and similar materials, or radiopaque powder (e.g. barium sulfate) loaded polymers. In such examples, beads 60 provide the ability to place and remove filter 20 under either ultrasound or fluoroscopy visualization.(上述した実施例で使用されたような認識はできるがぼやっとしてよく見えないイメージしか提供できない細いワイヤと比較して、ビーズ60は特に、超音波下で容易に視認できる個別的なポイントを提供する。超音波の反射性をさらに高めるため、うねりやギザギザ、平坦な表面(例えば、円状の)、その他の類似物のような超音波を混乱又は散乱させる構造的特徴もまた、ビーズ60の表面に提供され得る。他の例として、ビーズ60は、金、プラチナ、タングステン、タンタル、そして類似の材料又は放射線不透過パウダー(例えば、硫酸バリウム)を担持したポリマーなどでできたビーズで例示されるような、超音波エネルギの散乱(エコー輝度)を増加し、かつ、放射線不透過性の材料で作製される。)
(6)上記(3)及び(4)の記載事項からみて、セグメントはループを有し、隣接するループはビーズにより固定されることから、セグメントはビーズにより結合されるといえる。
(7)上記(1)~(5)の記載事項及び上記(6)の認定事項からみて、引用文献2には、次の技術(以下「引用文献2に記載の技術」という。)が記載されているといえる。
「血管中の栓子を捕捉するフィルタが、ワイヤから作製されたセグメントとこれらセグメントを結合するビーズからなる構造物として構成されており、ビーズがタンタル又は金のような放射線不透過性であり、かつ、エコー輝度を増加する材料であるよう構成されたフィルタ。」
第5 対比・判断
1 対比
本願発明と引用発明とを対比するに、引用発明の「第一の端部」は、その機能及び構造からみて、本願発明の「第1端部」に相当し、以下同様に、「第二の端部」は「第2端部」に、「第一の支持部材」は「第1の支持部材」に、「装着され」は「取り付けられ」に、「クロスオーバ」は「交差部」に、「開ループ」は「ループ」に、「第二の支持部材」は「第2の支持部材」に、「伸びる」は「延在する」に、「材料捕捉構造体」は「物質捕捉構造」に、「管腔内フィルタ」は「管腔内フィルタ」に、それぞれ相当する。
してみると、本願発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。
(一致点)
「第1端部及び第2端部を有する第1の支持部材と、
前記第1の支持部材の前記第1端部又は前記第1の支持部材の前記第2端部に取り付けられ、前記第1の支持部材と共に交差部を形成し、前記交差部の両側に1つずつ、2つのループを形成する、第2の支持部材と、
前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との間、かつ、前記交差部と前記第1の支持部材の前記第1端部又は前記第2端部との間に延在する物質捕捉構造と、
を含む管腔内フィルタである、
管腔内フィルタ。」
(相違点)
本願発明では、少なくとも前記物質捕捉構造の任意の部分が当該管腔内フィルタのエコー源性特性を増強する構造であるのに対して、引用発明では、そのような構成を有しているか明らかでない点。
2 判断
上記第4の2(5)のとおり、引用文献2の「ビーズ60は、金、プラチナ、タングステン、タンタル、そして類似の材料又は放射線不透過パウダー(例えば、硫酸バリウム)を担持したポリマーなどでできたビーズで例示されるような、超音波エネルギの散乱(エコー輝度)を増加し、かつ、放射線不透過性の材料で作製される。」という記載事項を踏まえると、タンタルや金などは、放射線不透過性であり、かつ、エコー輝度を増加する材料であることから、引用発明の第一の支持部材内にタンタル又は金のような放射線不透過性材料が組み込まれた管腔内フィルタも、エコー輝度を増加させる材料が組み込まれたものであるといえ、超音波撮像下における視認性が向上されているといえる。
また、上記第4の1(9)のとおり、引用発明の材料捕捉構造体は、交差型フィラメントで形成されており、フィラメントがその交差部において相互に結合されるものである。
そして、上記第4の2(7)のとおり、引用文献2に記載の技術は、血管中の栓子を捕捉するフィルタが、ワイヤから作製されたセグメントとこれらセグメントを結合するビーズからなる構造物として構成されており、ビーズがタンタル又は金のような放射線不透過性であり、かつ、エコー輝度を増加する材料であるよう構成されたフィルタというものである。
ここで、引用発明及び引用文献2に記載の技術はいずれも、管腔内でのフィルタの視認性を向上するための技術である点で共通することから、引用発明の支持部材内にエコー輝度を増加する材料を組み込むだけでなく、引用発明の材料捕捉構造体の交差型フィラメントの交差部において、引用文献2に記載の技術のように、エコー輝度を増加する材料(ビーズ)によりフィラメントを相互に結合することで、上記相違点に係る本願発明の構成を想起することは、同一技術分野における技術的手段を単に付加したものに過ぎないので、当業者にとって何ら困難性はない。
なお、血管中の栓子やプラーク等を捕捉するフィルタにおいて、このフィラメントを構成するフィラメントやワイヤそのものを金等の放射線不透過性の材料で作製することは周知の技術である(必要とあらば、特表2011-517592号公報の【0081】~【0085】、特表2008-526378号公報の【0021】及び【0022】、特表2001-536665号公報の【0032】及び【0033】、特開2006-87630号公報の【0056】、特開2006-95095号公報の【0051】等を参照のこと。)ところ、上述のとおり、金等の放射線不透過性の材料がエコー輝度を増加させるものであることを踏まえれば、引用発明の材料捕捉構造体そのものをエコー輝度を増加させる材料で構成するよう想起することも、当業者にとって何ら困難性はないといえる。
そして、本願発明の奏する作用効果は、引用発明及び引用文献2に記載の技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものであるとはいえない。
したがって、本願発明は、引用発明及び引用文献2に記載の技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により、特許を受けることができないものである。
第6 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び引用文献2に記載の技術に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2018-016001