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特許拒絶査定不服審判

2018-012478

演出出力玩具

審判番号
2018-012478
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-088045外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2018年09月18日
審決日
2019年09月10日
公報発行日
2019年10月25日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (A63H) / P18 .537-WY (A63H)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015- 88045「演出出力玩具」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 2月 1日出願公開、特開2016- 16317、請求項の数(6)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成26年7月4日に出願された特願2014-138484号(以下「原出願」という。)の一部を、平成27年4月23日に新たな出願としたものであって、平成29年6月28日に手続補正書が提出され、同年11月7日付けで拒絶理由が通知され、平成30年1月10日に意見書及び手続補正書が提出され、同年6月20日付けで拒絶査定(以下「原査定」という。)がされ、これに対し、同年9月18日付けで拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正書が提出され、その後、当審において、令和1年6月26日付けで拒絶理由が通知され、同年7月1日に意見書及び手続補正書(以下、当該手続補正書による補正を「本件補正」という。)が提出されたものである。 第2 本願発明 本願請求項1ないし6に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明6」という。)は、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された事項により特定される、以下のとおりの発明である。 「【請求項1】 演出を出力可能に構成された主玩具体と、 前記主玩具体に対して情報を送信可能に構成された副玩具体と、 識別情報を保持し、前記副玩具体に装着可能な物品と、 を備え、 前記副玩具体は、前記副玩具体に装着された物品から当該物品が保持する識別情報を取得する識別情報取得部と、前記主玩具体に出力する操作情報を記憶した副玩具体記憶部と、副玩具体制御部と、を有し、前記識別情報が前記識別情報取得部によって取得された場合に、前記副玩具体制御部は、前記副玩具体記憶部に記憶された第1操作情報を前記主玩具体に出力し、 前記主玩具体は、演出情報を記憶した主玩具体記憶部と、主玩具体制御部と、を有し、前記第1操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該第1操作情報に関連付けて前記主玩具体記憶部に記憶された第1演出情報に基づく演出を出力し、 前記物品は、物品演出情報を記憶した物品記憶部と、物品制御部と、前記副玩具体に装着されたことを検出する装着検出部と、を有し、前記装着検出部において前記副玩具体に装着されたことが検出された場合に、前記物品制御部は、前記物品記憶部から前記物品演出情報を読み出し、当該読み出した物品演出情報に基づく物品演出を出力し、 前記副玩具体記憶部は、前記識別情報毎に設けられた第2操作情報を前記識別情報に関連付けて記憶しており、 前記副玩具体は、該副玩具体に装着された物品になされる所定操作を検出する第1検出部をさらに有し、前記所定操作が前記第1検出部によって検出された場合に、前記副玩具体制御部は、前記識別情報取得部によって取得された前記識別情報に対応する前記第2操作情報を前記主玩具体に出力し、 前記主玩具体記憶部は、前記第2操作情報毎に設けられた第2演出情報を前記第2操作情報に関連付けて記憶しており、 前記主玩具体に前記第2操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該第2操作情報に関連付けられた前記第2演出情報に基づく演出を出力し、 前記物品は、当該物品に対して前記所定操作がなされたことを検出する操作検出部を有し、前記操作検出部において前記物品に対して前記所定操作がなされたことが検出された場合に、前記物品制御部は、前記物品記憶部から前記物品演出情報を読み出し、当該読み出した物品演出情報に基づく物品演出を出力し、 前記操作検出部において前記物品に対して前記所定操作がなされたことが検出された場合に前記物品制御部が前記物品記憶部から読み出す前記物品演出情報は、それに基づく物品演出が、前記第2演出情報に基づく演出が前記主玩具体制御部が出力されている出力時間の間は無演出とする無演出時間と、演出が出力される有演出時間を有するものである、 演出出力玩具。 【請求項2】 請求項1記載の演出出力玩具であって、 前記主玩具体記憶部は、前記第2操作情報が入力される毎に当該入力された第2操作情報を記憶し、また、前記第2操作情報毎に設けられた第3演出情報を前記第2操作情報に関連付けて記憶しており、 前記主玩具体に前記第2操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該入力された第2操作情報が、前記主玩具体記憶部に記憶されている第2操作情報と一致するか否かを判定し、該入力された第2操作情報が前記主玩具体記憶部に記憶されている第2操作情報と一致すると判定した場合には、該入力された第2操作情報に関連付けられた前記第3演出情報に基づく演出を出力し、該入力された第2操作情報が前記主玩具体記憶部に記憶されている第2操作情報と一致しないと判定した場合には、該入力された第2操作情報に関連付けられた前記第2演出情報に基づく演出を出力する演出出力玩具。 【請求項3】 請求項1または2のいずれか一項記載の演出出力玩具であって、 前記副玩具体は、該副玩具体になされる所定操作を検出する第2検出部をさらに有し、該副玩具体になされる所定操作が前記第2検出部によって検出された場合に、前記副玩具体制御部は、前記副玩具体記憶部に記憶された第3操作情報を前記主玩具体に出力し、 前記主玩具体記憶部は、前記第2操作情報毎に設けられた第4演出情報を前記第2操作情報に関連付けて記憶しており、 前記主玩具体に前記第3操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、その後に入力される前記第2操作情報に対し、該第2操作情報に関連付けられた前記第4演出情報に基づく演出を出力する演出出力玩具。 【請求項4】 請求項1から3のいずれか一項記載の演出出力玩具であって、 複数種の前記副玩具体を備え、 同じ前記識別情報に対応する前記第2操作情報が前記副玩具体の種別毎に異なる演出出力玩具。 【請求項5】 請求項1から4のいずれか一項記載の演出出力玩具であって、 複数種の前記主玩具体を備え、 同じ前記第2操作情報に対応する前記第2演出情報が前記主玩具体の種別毎に異なる演出出力玩具。 【請求項6】 請求項1から5のいずれか一項記載の演出出力玩具であって、 前記主玩具体及び前記副玩具体の少なくとも一方は、使用者に装着可能、又は使用者によって把持可能である演出出力玩具。」 第3 引用文献、引用発明等 1 引用文献1について (1) 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(特許第4971520号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 ア 「【技術分野】 【0001】 本発明は、化粧玩具および化粧玩具用装着体に関し、より詳細には、装着体を玩具に装着することで、光などによる演出を行う技術に関するものである。」 イ 「【0021】 このような化粧玩具10の全体構成を図2、図3に基づいて詳細に説明する。 図2に示すように、化粧玩具10は、携帯型の化粧料容器(いわゆるコンパクト)を模して形成される玩具本体20と、化粧用パフ(化粧用具の一例)を模して形成され、玩具本体20に収納可能な模型体60と、を有する。また、化粧玩具10には、それぞれが異なる識別情報を有し、かつ、色や形、模様等の異なる複数の装着体(化粧玩具用装着体)11が選択的に装着可能である。この例では、色(たとえば、赤、橙、黄、緑、青等)が互いに異なる7種の装着体11A~11Gのいずれか1個を化粧玩具10に装着する。 【0022】 玩具本体20は、基体(第1の部材)21と、基体21にヒンジ部22によって回動可能に取り付けられ、基体21の表面23側に開閉可能に合わさる蓋体25と、を有する。 【0023】 基体21は、円盤状に形成される。円形の表面23の奥側(ヒンジ部22寄り)には、装着体11が着脱される着脱部40が設けられる。また、表面23の中央部には、押圧部(たとえば、押しボタン式のスイッチ)26と、装着体11の識別情報を無線(たとえば、赤外線)で送信する送信部27と、が設けられる。表面23の中央部に押圧部26と送信部27とが設けられることから、化粧料容器内の仮想の化粧料を模型体60のパフ部62に付着させる動作により、確実にパフ部62による押圧部26への押圧操作と送信部27からの識別情報の受信とを行うことができる。さらに、送信部27および押圧部26の周囲には、複数の発光部(たとえば、LED(発光ダイオード))(第1の発光部)28A~28Gが表面23の外周に沿って等間隔に設けられる。ここでは、発光する色が互いに異なる7個の発光部28A~28Gが設けられる。7個の発光部28A~28Gの色は、7個の装着体11A~11Gの色に対応している。」 ウ 「【0026】 次に、装着体11の構成を図4に基づいて説明する。 装着体11(11A~11G)は、図4(a)および(b)に示すように、装飾部12と、装飾部12の裏側に設けられる嵌合部13と、を有する。装飾部12と嵌合部13との間には、装飾部12および嵌合部13よりも外形の小さい小径部15が形成される。装飾部12は、固有の形態(たとえば、リボンや果実等を模した形態)、あるいは、固有の色や模様によって構成される。 【0027】 嵌合部13は、小径部15に連なる上壁部13aと、上壁部13aに連なる所定の外形形状の周壁部13bと、からなる。周壁部13bの外形は、全ての装着体11において共通の形状であり、非円形等の異形(ここでは、ハート形)に形成される。周壁部13bの外形を異形に形成することで、嵌合部13には方向性が付与される。これにより、子供でも、装着体11の装着向きを容易に認識することができる。この周壁部13bの内周面には、対向する左右1対の位置決め用突起16が設けられる。また、周壁部13bの内周面には、装着体11の識別情報を構成する識別部17が設けられる。 【0028】 識別部17は、複数の識別箇所17aから構成される。各識別箇所17aでは、識別用突起18が形成されるか、または、識別用突起18が形成されないかのいずれかの形態が選択される。すなわち、複数の識別箇所17aにおける識別用突起18の有無の組み合わせが、各装着体11の識別情報となる。得られる識別情報の数は、識別箇所17aの個数によって決まる。たとえば、6個の識別箇所17aを設けた場合、26=64(種類)の識別情報を得ることができ、64種類の装着体11を設定することができる。ただし、本実施形態では、識別情報の設定の一例として、これら64種類の装着体11のうち、7種類の装着体11A~11G(図2参照)を使用する。また、識別用突起18を周壁部13bに連ねて形成したことにより、識別用突起18の破損を低減することができる。 【0029】 次に、着脱部40の構成を図5に基づいて説明する。 着脱部40は、図5(a)および(b)に示すように、表面23から凹んだ凹部41と、凹部41の底面と表面23との間に形成される棚部42と、凹部41の底面中央に設けられる嵌合穴43と、を有する。棚部42は、凹部41を挟んで奥側および前側のそれぞれに設けられ、装着体11の装飾部12(図4参照)を支持可能である。凹部41は、装着体11よりも左右方向に幅広に形成される。これにより、凹部41の左右両端部は、装着体11が着脱部40に装着された状態において、使用者の指が挿入可能な窪み部45を形成する。 【0030】 嵌合穴43は、装着体11の嵌合部13(図4参照)と嵌合可能である。嵌合穴43の底部には、装着体11の位置決め用突起16(図4参照)を案内する案内部46と、装着体11の識別用突起18(図4参照)の有無を検知可能な複数(ここでは6本)の棒状の突起検知部47(情報検知部)と、が設けられる。また、嵌合穴43の内周面には、装着体11に係合可能な係合部48が設けられる。 【0031】 案内部46は、1対の壁部51の間に形成される溝であり、左右方向に延びる。複数の突起検知部47は、識別用突起18(図4参照)の配置に対応するように、案内部46の奥側および前側に配置される。ここでは、6個の突起検知部47のうち、3個を奥側の壁部51の近傍に配置し、残る3個を前側の壁部51の近傍に配置する。また、壁部51には、隣接する2つの突起検知部47の間を仕切り、識別用突起18(図4参照)の上下動を案内する仕切り部52が設けられる。 【0032】 次に、係合部48の作用と突起検知部47の作用を図6に基づいて説明する。 図6(a)および(b)に示すように、係合部48は、嵌合穴43の内周面の奥側および前側のそれぞれに出没可能に設けられ、ばね等(図示省略)によって嵌合穴43の中心に向けて常時付勢され、通常は突出している。係合部48は、着脱される嵌合部13の上下動に合わせて移動し(矢印(1))、装着体11が装着された状態では、突出して装飾部12と嵌合部13との間に係合する。この係合部48により、装着体11は、しっかりと嵌合穴43に保持される。したがって、使用者が化粧玩具10(図1参照)を携帯して持ち歩いても、装着体11が着脱部40から外れることを防ぐことができる。なお、係合部48の構成は、装着体11の着脱に合わせて装着体11に係合・離脱できる構成でれば、任意である。 【0033】 突起検知部47は、嵌合穴43の底部に出没可能に設けられると共に、ばね等(図示省略)によって上方に常時付勢され、通常は突出している。各突起検知部47は、装着体11が装着されたとき、対応する識別用突起18が無い場合は、嵌合穴43の底面から突出したままである。一方、対応する識別用突起18が有る場合は、突起検知部47は、識別用突起18に押し下げられて没入し(矢印(2))、識別用突起18の存在を検知する。このようにして、各識別箇所17a(図4参照)における識別用突起18の存否が検知されることで、装着体11の識別情報が基体21側に取得される。」 エ 「【0035】 次に、模型体60の構成を図7~図10に基づいて説明する。 図7に示すように、模型体60は、使用者に把持される把持部61と、把持部61の裏側に設けられ化粧用パフを模したパフ部62と、を有する。把持部61は、円盤形状であり、表面側に電源スイッチ63を有する。 【0036】 図8に示すように、把持部61のほぼ中央部には、使用者の指で挟まれる軸部65が設けられる。軸部65は、把持部61の表面に対して出没可能であり、使用者の指の太さに合わせて、軸方向の長さが調整可能である(矢印(3))。また、軸部65の先端には、使用者の指を軸部65に保持するための鍔部66が設けられる。また、把持部61の外周面には、周溝67が設けられる。 【0037】 パフ部62は、柔軟性を有する素材で袋状に形成される。パフ部62は、縮径した開口縁68を拡げて周溝67に掛け止めることにより、把持部61の裏面側に被着される。また、パフ部62は、発光部(後述)の光を透過可能な材料および厚みで構成される。パフ部62の材質としては、たとえば、表面が起毛した繊維材料が好適であるが、スポンジ、ゴム等を含む任意の材料から選択可能である。 【0038】 図9に示すように、把持部61の裏面材71は、透明性を有する材料で構成される。裏面材71の内側には、制御部(後述)、受信部72および発光部73(演出部の一例)(第2の発光部)を有する回路基板75と、電池76と、が設けられる。 【0039】 受信部72は、基体の送信部27(図2参照)から送信される情報を受信する機能を有する。発光部73は、LED等の発光体であり、ここでは、7色の光を発光できる、いわゆるマルチLEDで構成される。 【0040】 このように構成される模型体60は、図10に示すように、たとえば、パフ部62を手前に向けた状態で、鏡部32を覆うようにして蓋体25の収納部31に収納される。複数の保持部33は、弾性変形するパフ部62の外周部を局所的に押え、模型体60を収納部31に保持する。 【0041】 次に、化粧玩具10の内部の構成例を図11に基づいて説明する。 図11に示すように、基体21の内部には、制御部77が設けられる。制御部77と電池35は、電源スイッチ37を介して接続される。これにより、電源スイッチ37をONにすると、制御部77に電流が流れて制御が開始される。 【0042】 制御部77には、突起検知部47、送信部27、押圧部26が接続される。また、制御部77には、メモリ78が接続されており、予め、装着体11(11A~11G)の各々の識別情報に対する演出が設定されている。突起検知部47で検知した装着体11の識別情報は、制御部77に送られ、制御部77は、この識別情報に基づいて、発光部28A~28Gによる光の演出あるいは発音部36による音の演出を行う。また、制御部77は、押圧部26が押圧されたとき、識別情報を送信部27から送信する。また、制御部77は、装着体11が取り外されたときは、発光部28A~28Gあるいは発音部36による光や音の演出を停止する。 【0043】 なお、この例では、押圧部26が押圧されたときに、送信部27が識別情報を送信する設定としたが、押圧部26の動作に関わらず、装着体11が着脱部40(図2参照)に装着されたときに、または、装着された後の任意の時期に、送信部27が識別情報を送信するように設定してもよい。 【0044】 模型体60には、制御部81が設けられる。制御部81と電池76は、電源スイッチ63を介して接続される。これにより、電源スイッチ63をONにすると、制御部81に電流が流れて制御が開始される。また、制御部81には、メモリ82が接続されており、予め、装着体11(11A~11G)の識別情報に対する演出が設定されている。受信部72は、送信部27から送信される識別情報を受信し、制御部81に送る。制御部81は、この識別情報に基づいて、発光部73による光の演出を行う。 【0045】 次に、化粧玩具10の動作例を図12、図13に基づいて説明する。 まず、使用者は、基体21の電源スイッチ37(図3参照)をONにして、図12(a)に示すように、基体21の着脱部40に任意の装着体(ここでは、装着体11A)を装着する。すると、装着体11Aの識別情報に基づいて、光の演出およびメロディや音声の演出が行われる。たとえば、装着体11Aの外観が赤色である場合、赤色の発光部28Aを発光したり、赤色の装着体11Aに関連するメロディや音声を基体の発音部36(図3参照)から流したりする。 【0046】 また、使用者は、任意のタイミングで、図12(b)に示すように、模型体60の電源スイッチ63をONにし、図12(c)に示すように、軸部65を延ばして指83の太さに調整し、軸部65を指83で挟んで把持部61を持つ。 【0047】 そして、図13(a)に示すように、模型体60のパフ部62で基体21の押圧部26を押す。この動作は化粧料容器内の仮想の化粧料を模型体60のパフ部62に付着させる動作を模したものである。これにより、装着体11A(図12(a)参照)の識別情報が送信部27から受信部72(図9参照)に送られる。すると、基体の発音部36(図3参照)からメロディや音声の演出が再度行われると同時に、装着体11Aの識別情報に基づいて、図13(b)に示すように、模型体60の発光部73により、光の演出が行われる。たとえば、装着体11Aが赤色である場合、マルチLEDの発光部73が赤色に発光する。このとき、パフ部62が光を透過するため、使用者は、手に持った模型体60の光を視認でき、その演出を楽しむことができる。 【0048】 図14に示すように、使用者85は、発光した模型体60のパフ部62を使って、体を軽くたたくなどして、テレビ番組等の主人公のヒロインが行う変身を疑似体感し、「なりきり遊び」をすることができる。 【0049】 以上に述べた本実施形態によれば、玩具本体20とは別に構成される模型体60から、光による演出が行われるため、従来の玩具にはない面白い演出を楽しむことができる。また、この模型体60の演出は、装着体11の識別情報に基づいて行われるため、装着体11を交換することで、使用者は、より多くの種類の演出を楽しむことができる。」 オ 上記エで摘記した段落【0045】~【0047】の記載から、化粧玩具10を構成する玩具本体20に装着体11が装着された状態で、模型体60のパフ部62で基体21の押圧部26を押すと、装着体11Aの識別情報が送信部27から受信部72に送られ、基体の発音部36からメロディや音声の演出が再度行われると同時に、装着体11Aの識別情報に基づいて、模型体60の発光部73により、光の演出が行われるものと認められる。 したがって、引用文献1には、化粧玩具10と装着体11とで構成される「演出出力玩具」が開示されているといえる。 (2) 上記(1)ア~オより、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。 「携帯型の化粧料容器を模して形成される玩具本体20と、化粧用パフを模して形成され、玩具本体20に収納可能な模型体60と、を有する化粧玩具10と、 化粧玩具10に選択的に装着可能であり、それぞれが異なる識別情報を有し、かつ、色や形、模様等の異なる複数の装着体11と、で構成される演出出力玩具であって、 玩具本体20は、基体21と、基体21にヒンジ部22によって回動可能に取り付けられ、基体21の表面23側に開閉可能に合わさる蓋体25と、を有し、円形の表面23の奥側には、装着体11が装着される着脱部40が設けられ、表面23の中央部には、押圧部26と、装着体11の識別情報を無線で送信する送信部27と、が設けられ、基体21の内部には制御部77が設けられ、制御部77には、メモリ78が接続されており、予め、装着体11の各々の識別情報に対する演出が設定されており、 装着体11は、装飾部12と、装飾部12の裏側に設けられる嵌合部13と、を有し、嵌合部13は、小径部15に連なる上壁部13aと、上壁部13aに連なる所定の外形形状の周壁部13bと、からなり、周壁部13bの内周面には、装着体11の識別情報を構成する識別部17が設けられ、識別部17は、複数の識別箇所17aから構成され、各識別箇所17aでは、識別用突起18が形成されるか、または、識別用突起18が形成されないかのいずれかの形態が選択され、複数の識別箇所17aにおける識別用突起18の有無の組み合わせが、各装着体11の識別情報となり、 着脱部40は、表面23から凹んだ凹部41と、凹部41の底面と表面23との間に形成される棚部42と、凹部41の底面中央に設けられる嵌合穴43と、を有し、嵌合穴43の底部には、装着体11の識別用突起18の有無を検知可能な複数の棒状の突起検知部47と、が設けられ、各識別箇所17aにおける識別用突起18の存否が検知することで、装着体11の識別情報を基体21側で取得し、 模型体60は、使用者に把持される把持部61と、把持部61の裏側に設けられ化粧用パフを模したパフ部62と、を有し、把持部61の裏面材71の内側には、受信部72および発光部73を有する回路基板75が設けられ、模型体60には、制御部81が設けられ、制御部81には、メモリ82が接続されており、予め、装着体11の識別情報に対する演出が設定され、 模型体60のパフ部62で基体21の押圧部26を押すと、基体21の内部に設けられた制御部77は、識別情報を送信部27から送信し、 受信部72は、送信部27から送信される識別情報を受信し、制御部81に送り、制御部81は、この識別情報に基づいて、発光部73による光の演出を行う、 演出出力玩具。」 2 引用文献2について (1) 平成29年11月7日付け拒絶理由通知書で引用された引用文献2(特許第4932953号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 ア 「【0022】 このような玩具10の全体構成を図3および図4に基づいて詳細に説明する。図3および図4に示すように、玩具本体20は、人の腹部に沿うように円弧(図3中、符号21)状に湾曲した本体基部22と、本体基部22から前方に突出する5つの取付け部23A、23B、23C、23D、23Eとからなる。 【0023】 取付け部23A~23Eの上面は、前下方に傾斜している。また、取付け部23A~23Dは、円弧21に沿うように配列され、取付け部23A、23Bは、使用者から見て右側に配置され、取付け部23C、23Dは、左側に配置される。」 イ 「【0025】 スイッチ類は、3種に大別され、画像14の部位(右腕、右脚、左脚、左腕)に対応する4個の機能スイッチ31A、31B、31C、31Dと、変身前の演出のための4個の変身スイッチ32と、変身および技の演出を決定する決定スイッチ33とからなる。 【0026】 機能スイッチ31A~31Dは、画像14の部位に対応するように、右腕用スイッチ31A、右脚用スイッチ31B、左脚用スイッチ31C、左腕用スイッチ31Dで構成され、それぞれ、○記号、×記号、△記号、□記号を印象付ける形状である。これにより、4個の機能スイッチ31A~31Dは、視覚的に区別がつき易くなっている。」 ウ 「【0030】 さらに、機能スイッチ31A~31Dは、取付け部23A~23Dに対して着脱自在であり、各々、交換可能である。たとえば、右腕用スイッチ31Aの場合、使用中の右腕用スイッチ31Aを取外し、別の右腕用スイッチ(図4中、符号41A)を取付けることができる。本実施形態では、同じ部位同士(たとえば、右脚用スイッチと別の右脚用スイッチ)であれば交換可能であるが、異なる部位同士(たとえば、右脚用スイッチと左脚用スイッチ)では交換できない設定である。」 エ 「【0034】 図5(A)に示すように、右腕用スイッチ31Aは、取付け部23Aに差込まれる差込み部34Aと、差込み部34Aの上端に設けられる蓋部35Aと、蓋部35Aの上に配置される押しボタン部36Aと、差込み部34Aの下端から突出する左右の端子37と、差込み部34Aの後下部に設けられる係合部38とからなる。係合部38には、左右方向に延びる断面コの字状の係合溝38aが形成される。 【0035】 図5(B)に示すように、押しボタン部36Aは、上下方向(図中、矢印(3))に移動可能であり、使用者は、押しボタン部36Aを操作することで右腕用スイッチ31AをON・OFFする。また、蓋部35Aの上面は、前傾している。また、図5(C)に示すように、差込み部34Aの外形は、○記号(図3参照)に対応するように略円形に形成される。」 オ 「【0042】 次に、機能スイッチ31A~31Dの底部構造を図9に基づいて説明する。図9に示すように、機能スイッチ31A~31Dの各々の底面42には、識別部43および識別部44が設けられる。 【0043】 識別部43は、複数(ここでは4箇所)の識別箇所43aを有する。各識別箇所43aは、凸部43bが形成されるか、または、凸部43bが形成されないかのいずれかの構成を有する。すなわち、識別部43は、凸部43bの有無と識別箇所43aの個数との組合せを識別情報として有し、本実施の形態では、可動部材の種別を識別する識別情報を有している。たとえば、右腕用スイッチ31Aにおいて、4個の識別箇所43aを設けた場合、24=16(種類)の識別情報を得ることができる。これにより、異なる識別情報が付与された16種類の右腕用スイッチ31Aを得ることができ、さらに4個の機能スイッチ31A~31Dを組合せれば、164通りの情報が得られる。なお、本実施の形態では、識別部43は、凸部43bの有無と識別箇所43aの個数との組合せで識別情報を判断するようになっているが、これに限られるものではない。例えば、IDタグ等に識別情報を記憶し、玩具本体において該識別情報を読み取る構成としてもよい。しかしながら、本実施の形態の構成にすることにより、より簡単な構成で識別部の識別情報を玩具本体に伝えることが可能である。 【0044】 識別部44は、機能スイッチ31A~31Dの操作部(押しボタン部36A、ハンドル部36B、ダイヤル部36C、ホイール部36D)の操作に連動して、上下方向(図9中、矢印(7))に動作する。本実施の形態では、機能スイッチ31A~31Dの操作部(押しボタン部36A、ハンドル部36B、ダイヤル部36C、ホイール部36D)を操作することにより、識別部44が突出し、機能スイッチ31A~31DがONされるように設定されている。すなわち、識別部44の動作は、ON・OFFの信号として検知され、制御部(後述)に送られる。なお、本実施の形態では、識別部44は、可動部材の操作部が操作されると突出し、玩具本体においてON・OFFの信号として検知され、制御部に送られるようになっているが、これに限られるものではない。例えば、識別部を発光部や信号出力部とし、操作部が操作されると発光や信号が出力されるようにしてもよい。しかしながら、本実施の形態の構成にすることにより、より簡単な構成で可動部材の操作部の操作を玩具本体に伝えることが可能である。」 カ 「【0048】 次に、玩具本体の内部構成を図11に基づいて説明する。図11に示すように、玩具本体20の内部には、制御部45および電池46が設けられる。制御部45と電池46は、電源スイッチ47を介して接続される。従って、電源スイッチ47をONにすると、制御部45に電流が流れて制御を開始する。 【0049】 制御部45には、第1検知手段48、第2検知手段49および取得手段51が接続される。第1検知手段48は、機能スイッチ31A~31Dの着脱を検知し、検知した情報を制御部45に送る。第1検知手段48として、突起体29(図10参照)を用いてもよい。取得手段51は、機能スイッチ31A~31Dの識別部43の形状を読み取り、識別情報として制御部45に送る。第2検知手段49は、識別部44の動作から機能スイッチ31A~31Dの操作の有無を検知し、検知した情報を制御部45に送る。また、制御部45には、変身スイッチ32、決定スイッチ33が接続され、変身スイッチ32、決定スイッチ33のON・OFFの情報が制御部45に送られる。また、制御部45には、メモリ52が接続されており、予め、所定の識別情報およびこれらの組合せに対する動作が設定されている。また、取得された識別情報を一時的に記憶する。さらに、制御部45には、演出部12が接続されており、演出部12には、表示部13、発音部15が接続されている。なお、発音部15は、表示部13の近傍が好適であるが、玩具本体20において、取付け位置は任意である。 【0050】 次に、玩具の動作を図12~図13に基づいて説明する。先ず、図12に基づいて、本発明にかかる第1・第2の演出を説明する。第1・第2の演出では、機能スイッチ(右腕用スイッチ31A、右脚用スイッチ31B、左脚用スイッチ31Cおよび左腕用スイッチ)を交換するとき、別の形態や色への変化を演出する。 【0051】 図12に示すように、スタートしたら(ステップSAS)、取外したい機能スイッチ31A~31DをOFFにすると(ステップSA1)、発音部15は、OFFされたことを知らせる効果音を発する(ステップSA2)。機能スイッチを取外し(ステップSA3)、別の機能スイッチを取付けると(ステップSA4)、第1検知手段48が取付けを検知し、取得手段51が機能スイッチの識別情報を取得する(ステップSA5)。取得した識別情報に基づき、第1の演出として、発音部15がガイダンス音、待機音を発し(ステップSA6)、別の機能スイッチが備えられたことを知らせる。たとえば、白色という情報を有する機能スイッチから、赤色という情報を有する機能スイッチへ交換した場合、「レッド・・・」などの色のガイダンスを発した後、待機音を発する。そして、機能スイッチが取付けられてから所定時間内に機能スイッチがONにされると(ステップSA7)、識別情報に基づいて、フォームチェンジ音を発すると共に、画像14の該当部位(たとえば、右腕用スイッチ31Aが交換されたときは画像14の右腕の部位)を点灯、点滅あるいは変色する演出を行い(ステップSA8)、演出完了となる(ステップSA9)。一方、ステップSA7で、機能スイッチを取付けてから所定時間内に機能スイッチがONにされないときは、演出を完了する(ステップSA9)。なお、本実施の形態では、機能スイッチを交換する場合について説明したが、必ずしも限られるものではなく、機能スイッチが取り付けられていない状態の玩具本体に機能スイッチを取り付けてもよい。その場合、本実施形態のステップSA4の工程以下の流れで第1の演出、第2の演出を行わせることができる。」 (2) 上記(1)ア~キより、引用文献2には、以下の技術的事項が記載されているものと認められる。 「玩具本体20の取付け部23A~23Dに対して機能スイッチ31A~31Dが着脱可能であり、 機能スイッチ31A~31Dの各々の底面42には、識別部43および識別部44が設けられ、 識別部43は、複数の識別箇所43aを有し、各識別箇所43aは、凸部43bが形成されるか、または、凸部43bが形成されないかのいずれかの構成を有し、識別部43は、凸部43bの有無と識別箇所43aの個数との組合せを識別情報として有し、 識別部44は、機能スイッチ31A~31Dの操作部を操作することにより突出し、機能スイッチ31A~31DがONされるように設定され、 玩具本体20の内部には、制御部45が設けられ、 制御部45には、第1検知手段48、第2検知手段49および取得手段51が接続され、第1検知手段48は、機能スイッチ31A~31Dの着脱を検知し、検知した情報を制御部45に送り、取得手段51は、機能スイッチ31A~31Dの識別部43の形状を読み取り、識別情報として制御部45に送り、第2検知手段49は、識別部44の動作から機能スイッチ31A~31Dの操作の有無を検知し、検知した情報を制御部45に送り、 さらに、制御部45には、演出部12が接続されており、演出部12には、表示部13、発音部15が接続され、 機能スイッチを取外し、別の機能スイッチを取付けると、第1検知手段48が取付けを検知し、取得手段51が機能スイッチの識別情報を取得し、取得した識別情報に基づき、発音部15がガイダンス音、待機音を発し、別の機能スイッチが備えられたことを知らせ、機能スイッチが取付けられてから所定時間内に機能スイッチがONにされると、識別情報に基づいて、フォームチェンジ音を発すると共に、画像14の該当部位を点灯、点滅あるいは変色する演出を行い、演出完了となること」 3 引用文献3について (1) 平成29年11月7日付け拒絶理由通知書で引用された引用文献3(特開平5-323864号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 ア 「【0019】本発明の第1の実施例の音感遊戯装置は、図1に示すように、後述する発生すべき音に対応した識別コード21が同心状に記録された小板2と、前記小板2が任意方向に嵌められる形状の凹部11と、前記凹部11内に配置され前記識別コード21を検出する検出手段12と、前記検出手段12によって検出された識別コード21に対応する音を発生する音発生手段としてのスピーカ13と、このスピーカ13から放音される音量を設定するスイッチ14及び設定音量を表示する表示部15と、放音される音の後述する音源モードを設定するためのスイッチ16及び音源モードを表示する表示部17とを具備するものである。」 イ 「【0028】さらに、本実施例装置では、モードスイッチ16からの信号に応じて音源回路19a~19cが選択されるようにもなっている。上記設定された音量及びモードの表示信号は、表示部17に供給されてここで表示される。なお、本実施例では、上記モード設定用のスイッチ16を押すことにより、上記表示部17の例えば3個のLEDが順番に点滅して3種類のモードを表示可能とすると共に、音源も上記動物の鳴き声、楽曲、音程等に切り換わるようになる。なお、同一の識別コードであってもモードスイッチ16を押すことにより、異なった音源からの音が発生されるようにすることもできる。」 (2) 上記(1)ア及びイより、引用文献3には、以下の技術的事項が記載されているものと認められる。 「音感遊戯装置のモード設定用のスイッチを押すことにより、音源モードを設定すること」 第4 対比・判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、以下のことがいえる。 ア 引用発明の「模型体60」は、模型体60を構成する把持部61の裏面材71の内側に、受信部72および発光部73を有する回路基板75が設けられ、発光部73による光の演出を行うものであることから、本願発明1の「主玩具体」と、引用発明の「模型体60」は、「演出を出力可能に構成され」る点で共通する。 イ 引用発明の「玩具本体20」は、押圧部26と、装着体11の識別情報を無線で送信する送信部27とを備え、送信部27が送信した識別情報は、模型体60の受信部72で受信されるので、玩具本体20が識別情報を模型体60に送信しているものといえる。 したがって、本願発明1の「副玩具体」と、引用発明の「玩具本体20」とは、「前記主玩具体に対して情報を送信可能に構成され」る点で共通する。 そして、引用発明の「玩具本体20」は、「模型体60」に識別情報を送信するものであるところ、上記アも踏まえると、引用発明の「模型体60」は、本願発明1の「主玩具体」に相当する。 ウ 引用発明の「装着体11」は、それぞれが異なる識別情報を有し、玩具本体20に設けられた着脱部40に装着されるので、引用発明の「識別情報」とは、本願発明1の「識別情報」に相当し、引用発明の「装着体11」は、「識別情報を保持し、前記副玩具体に装着可能な物品」に相当する。 そして、引用発明の「装着体11」は、「玩具本体20」に装着されるものであるところ、装着上記イを踏まえると、引用発明の「玩具本体20」は、本願発明1の「副玩具体」に相当する。 エ 引用発明の「着脱部40」は、玩具本体20に設けられ、装着体11の識別用突起18の有無を検知可能な複数の棒状の突起検知部47が設けられ、各識別箇所17aにおける識別用突起18の存否を検知することで、装着体11の識別情報を基体21側で取得するものである。 したがって、引用発明の「着脱部40」は、本願発明1の「前記副玩具体に装着された物品から当該物品が保持する識別情報を取得する識別情報取得部」に相当し、本願発明1の「副玩具体」と、引用発明の「玩具本体20」とは、「前記副玩具体に装着された物品から当該物品が保持する識別情報を取得する識別情報取得部」「を有」する点においても共通する。 オ 引用発明の「メモリ78」は、玩具本体20を構成する基体21の内部に設けられる制御部77に接続されているので、玩具本体20が有しているといえる。 したがって、本願発明1の「副玩具体」と、引用発明の「玩具本体20」とは、「副玩具体記憶部」「を有」する点においても共通し、本願発明1の「副玩具体記憶部」と、引用発明の「メモリ78」とは、「情報を記憶」する限りにおいて共通する。 カ 引用発明の「制御部77」は、玩具本体20を構成する基体21の内部に設けられ、識別情報を送信部27から送信し、送信された識別情報は、模型体60の受信部72で受信する。 したがって、本願発明1の「副玩具体」と、引用発明の「玩具本体20」は、「副玩具体制御部」「を有」する点においても共通し、本願発明1の「副玩具体制御部」と、引用発明の「制御部77」とは、「情報を前記主玩具体に出力する」限りにおいて共通する。 キ 引用発明の「模型体60」には、制御部81が設けられ、制御部81には、メモリ82が接続されており、予め、装着体11の識別情報に対する演出が設定される。 したがって、本願発明1の「主玩具体」と、引用発明の「模型体60」とは、「主玩具体記憶部」「を有」する点で共通し、本願発明1の「主玩具体記憶部」と、引用発明の「メモリ82」は、「演出情報を記憶」する点で共通する。 ク 引用発明の「制御部81」は、送信されてきた識別情報に基づいて、発光部73による光の演出を行うので、引用発明においては、識別情報と、識別情報に対する演出は、関連付けられてメモリ82において設定されていることは明らかである。 したがって、本願発明1の「主玩具体」と、引用発明の「模型体60」とは、「主玩具体制御部」「を有」する点で共通し、本願発明1の「主玩具体制御部」と、引用発明の「制御部81」とは、「情報が入力された場合に、」該「情報に関連付けて前記主玩具体記憶部に記憶された」「演出情報に基づく演出を出力」する限りにおいて共通する。 ケ 引用発明の「演出出力玩具」は、本願発明の「演出出力玩具」に相当する。 したがって、本願発明1と引用発明と間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「演出を出力可能に構成された主玩具体と、 前記主玩具体に対して情報を送信可能に構成された副玩具体と、 識別情報を保持し、前記副玩具体に装着可能な物品と、 を備え、 前記副玩具体は、前記副玩具体に装着された物品から当該物品が保持する識別情報を取得する識別情報取得部と、情報を記憶した副玩具体記憶部と、副玩具体制御部と、を有し、前記副玩具体制御部は、情報を前記主玩具体に出力し、 前記主玩具体は、演出情報を記憶した主玩具体記憶部と、主玩具体制御部と、を有し、前記情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該情報に関連付けて前記主玩具体記憶部に記憶された演出情報に基づく演出を出力する、 演出出力玩具」 [相違点1] 本願発明1の「副玩具体記憶部」は、「主玩具体に出力する操作情報を記憶」するのに対して、引用発明の「メモリ78」は、そのような情報を記憶するものではない点。 [相違点2] 「副玩具体制御部」が、「主玩具体」に「情報」を出力するタイミングについて、本願発明1においては、「前記識別情報が前記識別情報取得部によって取得された場合」であるのに対して、引用発明においては、模型体60のパフ部62で基体21の押圧部26を押したときである点。 [相違点3] 本願発明1の「副玩具体制御部」は、「副玩具体記憶部に記憶された第1操作情報を主玩具体に出力」し、「主玩具体制御部」も、「第1操作情報が入力された場合に」、「該第1操作情報に関連付けて前記主玩具体記憶部に記憶された第1演出情報に基づく演出を出力」するのに対して、引用発明の「制御部77」は、装着体11の識別情報を模型体60に送信し、制御部81も、識別情報を受信して、識別情報に基づいて演出を行う点。 [相違点4] 本願発明の「物品」は、「物品演出情報を記憶した物品記憶部と、物品制御部と、前記副玩具体に装着されたことを検出する装着検出部と、を有し、前記装着検出部において前記副玩具体に装着されたことが検出された場合に、前記物品制御部は、前記物品記憶部から前記物品演出情報を読み出し、当該読み出した物品演出情報に基づく物品演出を出力」するのに対して、引用発明の「装着体11」は、そのような構成を備えておらず、演出を出力するものでもない点。 [相違点5] 本願発明においては、 「前記副玩具体記憶部は、前記識別情報毎に設けられた第2操作情報を前記識別情報に関連付けて記憶しており、 前記副玩具体は、該副玩具体に装着された物品になされる所定操作を検出する第1検出部をさらに有し、前記所定操作が前記第1検出部によって検出された場合に、前記副玩具体制御部は、前記識別情報取得部によって取得された前記識別情報に対応する前記第2操作情報を前記主玩具体に出力し、 前記主玩具体記憶部は、前記第2操作情報毎に設けられた第2演出情報を前記第2操作情報に関連付けて記憶しており、 前記主玩具体に前記第2操作情報が入力された場合に、前記主玩具体制御部は、該第2操作情報に関連付けられた前記第2演出情報に基づく演出を出力し、 前記物品は、当該物品に対して前記所定操作がなされたことを検出する操作検出部を有し、前記操作検出部において前記物品に対して前記所定操作がなされたことが検出された場合に、前記物品制御部は、前記物品記憶部から前記物品演出情報を読み出し、当該読み出した物品演出情報に基づく物品演出を出力し、 前記操作検出部において前記物品に対して前記所定操作がなされたことが検出された場合に前記物品制御部が前記物品記憶部から読み出す前記物品演出情報は、それに基づく物品演出が、前記第2演出情報に基づく演出が前記主玩具体制御部が出力されている出力時間の間は無演出とする無演出時間と、演出が出力される有演出時間を有するものである」 のに対して、引用発明においては、「装着体11」になされる所定操作を検出しないので、当該所定操作に関する演出も出力されない点。 (2)相違点についての判断 事案に鑑みて、相違点4について検討する。 演出出力玩具に装着される「物品」が、「物品演出情報を記憶した物品記憶部と、物品制御部と、前記副玩具体に装着されたことを検出する装着検出部と、を有し、前記装着検出部において前記副玩具体に装着されたことが検出された場合に、前記物品制御部は、前記物品記憶部から前記物品演出情報を読み出し、当該読み出した物品演出情報に基づく物品演出を出力」することは、上記引用文献2又は3に記載されていないし、本願の原出願の出願時の周知技術であることを示す証拠もない。 そして、本願発明1は、物品が、物品演出情報を記憶した物品記憶部と、物品制御部と、前記副玩具体に装着されたことを検出する装着検出部と、を有し、前記装着検出部において前記副玩具体に装着されたことが検出された場合に、前記物品制御部は、前記物品記憶部から前記物品演出情報を読み出し、当該読み出した物品演出情報に基づく物品演出を出力することで、「物品4の装着により送信された第1操作情報に応じた第1演出情報に基づく第1演出と、物品演出情報に基づく物品演出が組み合さった興趣性の高い演出を出力させることができるようになる」(段落[0079])という、引用文献1ないし3に記載も示唆もされていない、顕著な効果を奏する。 したがって、上記相違点3に係る、本願発明1の発明特定事項を導き出すことは、当業者が適宜なし得た設計変更ということはできない。 (3)小括 以上のとおりであるから、上記相違点1ないし3及び5について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者が、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 2 本願発明2ないし6について 本願発明2ないし6は、本願発明1を、さらに限定するものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 第5 原査定の概要及び原査定についての判断 原査定は、請求項1ないし6について、上記引用文献1に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。しかし、上記第4で検討したとおり、引用文献1に記載された発明に対して、周知技術を適用しても、若しくは、引用文献1に記載された発明に対して、当業者が適宜なし得る設計変更を行ったとしても、請求項1ないし6に係る発明をすることは、当業者であっても容易でないので、原査定を維持することはできない。 第6 当審拒絶理由通知について 令和1年6月26日付け拒絶理由通知書で、請求項2の「前回」という記載は、何をもって1つの「回」とするのか特定できないため、その意味内容が明確でない点で、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないとの拒絶理由を通知したが、本件補正により、「前記第2操作情報が入力される毎に」と補正されたことで、当該拒絶理由は解消した。 第7 むすび 以上のとおり、本願発明1ないし6は、当業者が容易に発明することができたものではない。 したがって、原査定の理由又は当審において通知した拒絶の理由によっては、本願は拒絶することはできない。 また、ほかに本願を拒絶すべき理由は発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2018-012478

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