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特許拒絶査定不服審判

2018-006348

空調兼サービス提供システム

審判番号
2018-006348
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2013-205324外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2018年05月09日
審決日
2019年05月27日
公報発行日
2019年09月27日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (G06Q)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条、特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2013-205324「空調兼サービス提供システム」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 4月13日出願公開、特開2015- 69561〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、2013年(平成25年)9月30日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 平成29年 3月 1日付け:拒絶理由通知書 平成29年 5月 8日  :意見書、手続補正書の提出 平成29年 9月 1日付け:拒絶理由通知書 平成29年11月 6日  :意見書、手続補正書の提出 平成30年 2月 1日付け:拒絶査定 平成30年 5月 9日  :審判請求書、手続補正書の提出 平成30年 7月11日  :上申書の提出 第2 平成30年5月9日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成30年5月9日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正について(補正の内容) (1)本件補正後の特許請求の範囲の記載 本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(なお、下線は補正箇所を示すものとして請求人が付加したものである。) 「【請求項1】 人の位置検出機能、Wifiスポット提供機能、情報配信機能、情報受信機能、および人の存在検知機能の少なくとも1つの機能を有するサービス提供用部品(70,71)と、空調を行うための空調部品(20,30)と、を含む、複数の空調ユニット(10,10’、210)と、 空調用通信線(51)に接続された前記サービス提供用部品と情報のやり取りを行い、前記サービス提供用部品の制御および前記サービス提供用部品から受け付けた情報の処理の少なくとも一方を行う管理装置(80,280,380)と、 を備え、 前記空調ユニットは、屋内の天井に設置され、前記サービス提供用部品としての広角レンズカメラ(70)と屋内に設置される前記空調部品(30)とを含む屋内ユニットと、屋外に設置され、屋外に設置される前記空調部品(20)を含む屋外ユニットと、を含み、 前記管理装置は、前記屋内ユニットの前記広角レンズカメラから受け付けた情報としての画像データの処理を行う、 空調兼サービス提供システム(100,200,300)。」 (2)本件補正前の特許請求の範囲 本件補正前の、平成29年11月6日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。 「【請求項1】 人の位置検出機能、Wifiスポット提供機能、情報配信機能、情報受信機能、および人の存在検知機能の少なくとも1つの機能を有するサービス提供用部品(70,71)と、空調を行うための空調部品(20,30)と、を含む、複数の空調ユニット(10,10’、210)と、 空調用通信線(51)に接続された前記サービス提供用部品と情報のやり取りを行い、前記サービス提供用部品の制御および前記サービス提供用部品から受け付けた情報の処理の少なくとも一方を行う管理装置(80,280,380)と、 を備え、 前記空調ユニットは、屋内に設置され、屋内に設置される前記空調部品(30)を含む屋内ユニットと、屋外に設置され、屋外に設置される前記空調部品(20)を含む屋外ユニットと、を含む、 空調兼サービス提供システム(100,200,300)。」 2 補正の適否 本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「空調ユニット」の一つである「屋内ユニット」について、当該「屋内ユニット」が「屋内の天井に設置され」るとの限定、及び、当該「屋内ユニット」を構成する「サービス提供用部品」が「広角レンズカメラ」であるとの限定を付加するものであり、また、同様に発明を特定するために必要な事項である「管理装置」について、当該「管理装置」が「屋内ユニットの前記広角レンズカメラから受け付けた情報としての画像データの処理を行う」ものであるとの限定を付加するものであり、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法17条の2第5項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。 (2)引用文献の記載事項 ア 引用文献1 (ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2007-107871号公報(平成19年4月26日出願公開。以下「引用文献1」という。)には、図面とともに次の記載がある。 なお、下線は、当審において付加したものである。 a 「【0107】 <第1実施の形態> 〔セル型空調・照明制御システム〕 このセル型空調・照明制御システム1は、図1に示されるように、主に、空気調和装置2a,2b,2c,・・・、照明装置3a,3b,3c,・・・、携帯型SIP(Session Initiation Protocol)フォン4a,4b,4c,・・・、情報管理サーバ5、無線LAN(Local Area Network)アクセスポイント10a,10b,10c・・・、および制御装置7から構成されている。以下、これらの各構成要素について詳述する。 【0108】 (1)空気調和装置 本実施の形態に係る空気調和装置2a,2b,2c,・・・は、図1に示されるように、主に、居室内に設置される室内機20a,20b,20c,・・・、屋外に設置される室外機21a,21b,21c,・・・、室内機20a,20b,20c,・・・と室外機21a,21b,21c,・・・とを冷媒循環可能に接続する冷媒配管22a,22b,22c,・・・、および室内機20a,20b,20c,・・・と室外機21a,21b,21c,・・・とを通信接続する第3通信線23a,23b,23c,・・・から構成されるセパレート型の空気調和装置である。また、この室内機20a,20b,20c,・・・は、カセット式の室内機であり、化粧パネル24a,24b,24c,・・・が居室側に露出するように天井裏に埋設される。また、この室外機21a,21b,21c,・・・には、図示しない圧縮機が搭載されているが、この圧縮機は、インバータ制御可能な圧縮機である。なお、これらの空気調和装置2a,2b,2c,・・・は、基本機能として、送風機能、冷暖房機能、および除湿機能などを有する。また、これらの空気調和装置2a,2b,2cでは室外機21a,21b,21c,・・・それぞれに図示しない加湿ユニットが設けられており、加湿ユニットは第1給気管(図示せず)を介して室内機20a,20b,20c,・・・に接続されている。このため、これらの空気調和装置2a,2b,2cは、加湿機能をも有する。また、これらの空気調和装置2a,2b,2c,・・・では室内機20a,20b,20c,・・・それぞれに外気導入管(図示せず)および第2排気管(図示せず)が配管接続されている。このため、これらの空気調和装置2a,2b,2c,・・・は、換気機能をも有する。なお、本実施の形態では、外気導入管および第2排気管は全熱交換器(図示せず)に接続されているため、換気時において無駄に熱を排出することはない。 【0109】 そして、これらの空気調和装置2a,2b,2cは、第2通信線92を介して制御装置7に通信接続されており、制御装置7から送信される制御信号に従って種々の機能を発揮する。また、この室内機20a,20b,20c,・・・には、図1に示されるように、無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・が内蔵されている。 b 「【0111】 (3)携帯型SIPフォン 本実施の形態に係る携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・は、携帯電話の形をした無線LAN対応のIP電話である。このため、この携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・は、無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・と無線通信を行うことができる。なお、この携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・にはデータ書き換え可能な記憶部(図示せず)が内蔵されており、その記憶部にはIP電話実行プログラムや、その携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・を所有する人の識別番号データ(以下、個人識別番号データという)などが記憶されている。本実施の形態では、携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・の電源が投入されている場合、この携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・は、個人識別番号データを常時発信している。 【0112】 (4)情報管理サーバ 本実施の形態に係る情報管理サーバ5は、図2に示されるように、主に、サーバ本体50およびルータ60から構成されている。なお、情報管理サーバ5にメンテナンスやアップデートが必要な場合は、図示しない入力装置インターフェイスやディスプレイインターフェイス等に入力装置(図示せず)やディスプレイ(図示せず)等が適宜接続される。 【0113】 サーバ本体50は、図2に示されるように、主に、中央処理部51、メインメモリ53、ハードディスク54、接続部52、IDEインターフェイス55、およびLANインターフェイス56から構成されている。そして、このサーバ本体50では、中央処理部51が第1バス線57を介して、メインメモリ53が第2バス線58を介して、LANインターフェイス56およびIDEインターフェイス55が第3バス線59を介して接続部52に接続されている。ここで、中央処理部51は、例えば、マイクロプロセッサと呼ばれる半導体チップ等であって、主に、制御部51Aおよび演算部51Bから構成される(他に1次キャッシュメモリや2次キャッシュメモリ等を含んでいてもよい)。メインメモリ53は、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)等の半導体チップである。接続部52は、チップセット等の半導体チップである。なお、このハードディスク54は、外付けタイプであってもかまわない。そして、このハードディスク54には、図3に示されるように、オペレーティングシステム54a、デバイスドライバ54b、データベースアプリケーション54c、位置情報導出アプリケーション54e、制御パラメータ導出アプリケーション54g、およびソフトウェアタイマーアプリケーション54iといったプログラムや、居室の平面座標データ54f(後述)、設備対応関係データベース54h(後述)、個人情報データベース54d等が格納されている。オペレーティングシステム54aは、例えば、WINDOWS(登録商標)、MAC OS(登録商標)、OS/2、UNIX(登録商標)(例えば、Linux(登録商標)等)、あるいはBeOS(登録商標)等であって、各部52~54、各種インターフェイス55,56、ルータ60等のハードウェア管理や、ユーザインターフェイスの提供、各種データの管理、アプリケーションの共通部分の処理等を行う。デバイスドライバ54bは、ハードディスク54、接続部52、およびルータ60それぞれに対して用意されている専用プログラムであって、オペレーティングシステム54aがハードディスク54、接続部52、およびルータ60を制御するための橋渡しを行う。データベースアプリケーション54cは、個人情報データベース54dや設備対応関係データベース54hなどを構築したりアップデートしたりするためのプログラムである。なお、本実施の形態において、個人情報データベース54dには、図4に示されるように、個人識別番号データに対して、重み付け係数データ、ならびに冷房時希望設定温度データ、暖房時希望設定温度データ、冷房時希望設定湿度データ、暖房時希望設定湿度データ、二酸化炭素排出量データ、および希望設定照度データ(本実施の形態においては、500ルクス以上という制限が設けられている)などの個人嗜好データが関連づけられた上で蓄積されている。なお、これらの重み付け係数データおよび個人嗜好データは、後述する様々な空調・照明制御において利用されることになる。位置情報導出アプリケーション54eは、無線LANアクセスポイント10a,10b.10cからイーサネットケーブル94およびルータ60を介して送信されてくる個人識別番号データと電波強度データとからその個人識別番号データを発信している携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・の位置を導出する。制御パラメータ導出アプリケーション54gは、制御装置7が空気調和装置2a~2xおよび照明装置3a~3tを制御するために必須となる制御パラメータを導出し、制御装置7に送信する。ソフトウェアタイマーアプリケーション54iは、時刻を刻む。IDE(Integrated Drive Electronics)インターフェイス55は、ハードディスク54を接続部52に接続する。LANインターフェイス90は、第1イーサネットケーブル94aを介してルータ60に接続され、ルータ60は第2イーサネットケーブル94bを介して無線LANアクセスポイント10a,10b,10c,・・・に通信接続される。なお、ここで、符号94a,94bは、図1の符号94に対応する。 c 「【0116】 (5)無線LANアクセスポイント 本実施の形態に係る無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・は、上述したように、室内機20a,20b,20cに内蔵される。なお、これらの無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・のアンテナ11a,11b,11cは、化粧パネル24a,24b,24c,・・・から居室側に露出するように突出している。また、これらの無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・は、イーサネットケーブル94およびルータ50B(図2参照)を介して情報管理サーバ5に通信接続されている。」 (イ)上記記載から、引用文献1には次の技術的事項が記載されているものと認められる。 a 引用文献1には、空気調和装置2a,2b,2c,・・・、照明装置3a,3b,3c,・・・、携帯型SIP(Session Initiation Protocol)フォン4a,4b,4c,・・・、情報管理サーバ5、無線LAN(Local Area Network)アクセスポイント10a,10b,10c・・・、および制御装置7から構成されるセル型空調・照明制御システム1(【0107】)が記載されている。 b 空気調和装置2a,2b,2c,・・・は、居室内に設置される室内機20a,20b,20c,・・・、屋外に設置される室外機21a,21b,21c,・・・、室内機20a,20b,20c,・・・と室外機21a,21b,21c,・・・とを冷媒循環可能に接続する冷媒配管22a,22b,22c,・・・から構成されるセパレート型の空気調和装置であり、この室内機20a,20b,20c,・・・は、カセット式の室内機であり、化粧パネル24a,24b,24c,・・・が居室側に露出するように天井裏に埋設されており、また、室外機21a,21b,21c,・・・には、圧縮機が搭載されており、これらの空気調和装置2a,2b,2c,・・・は、基本機能として、送風機能、冷暖房機能、および除湿機能などを有し(【0108】)、第2通信線92を介して制御装置7に通信接続されており、制御装置7から送信される制御信号に従って種々の機能を発揮するものである(【0109】)。 c 室内機20a,20b,20c,・・・には、無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・が内蔵され(【0109】)、無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・は、イーサネットケーブル94およびルータ60を介して情報管理サーバ5に通信接続されている(【0116】)。 なお、上記【0116】段落の「ルータ50B」との記載について、図2及び【0113】の「ルータ60は第2イーサネットケーブル94bを介して無線LANアクセスポイント10a,10b,10c,・・・に通信接続される。」との記載から「ルータ60」の誤記である。 d 携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・は、携帯電話の形をした無線LAN対応のIP電話であり、この携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・は、無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・と無線通信を行うことができ、携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・の電源が投入されている場合、この携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・は、個人識別番号データを常時発信している(【0111】)。 e 情報管理サーバ5は、サーバ本体50およびルータ60から構成され(【0112】)、無線LANアクセスポイント10a,10b.10cからイーサネットケーブル94およびルータ60を介して送信されてくる個人識別番号データと電波強度データとからその個人識別番号データを発信している携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・の位置を導出する位置情報導出アプリケーション54eを備える(【0113】)。 (ウ)上記(ア)、(イ)から、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「空気調和装置2a,2b,2c,・・・、照明装置3a,3b,3c,・・・、携帯型SIP(Session Initiation Protocol)フォン4a,4b,4c,・・・、情報管理サーバ5、無線LAN(Local Area Network)アクセスポイント10a,10b,10c・・・、および制御装置7から構成されるセル型空調・照明制御システム1であって、 空気調和装置2a,2b,2c,・・・は、居室内に設置される室内機20a,20b,20c,・・・、屋外に設置される室外機21a,21b,21c,・・・、室内機20a,20b,20c,・・・と室外機21a,21b,21c,・・・とを冷媒循環可能に接続する冷媒配管22a,22b,22c,・・・から構成されるセパレート型の空気調和装置であり、この室内機20a,20b,20c,・・・は、カセット式の室内機であり、化粧パネル24a,24b,24c,・・・が居室側に露出するように天井裏に埋設されており、また、室外機21a,21b,21c,・・・には、圧縮機が搭載されており、これらの空気調和装置2a,2b,2c,・・・は、基本機能として、送風機能、冷暖房機能、および除湿機能などを有し、第2通信線92を介して制御装置7に通信接続されており、制御装置7から送信される制御信号に従って種々の機能を発揮するものであり、 また、室内機20a,20b,20c,・・・には、無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・が内蔵され、無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・は、イーサネットケーブル94およびルータ60を介して情報管理サーバ5に通信接続されており、 携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・は、携帯電話の形をした無線LAN対応のIP電話であり、この携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・は、無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・と無線通信を行うことができ、携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・の電源が投入されている場合、この携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・は、個人識別番号データを常時発信しており、 情報管理サーバ5は、サーバ本体50およびルータ60から構成され、無線LANアクセスポイント10a,10b.10cからイーサネットケーブル94およびルータ60を介して送信されてくる個人識別番号データと電波強度データとからその個人識別番号データを発信している携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・の位置を導出する位置情報導出アプリケーション54eを備える、 セル型空調・照明制御システム1。」 イ 引用文献2 (ア)同じく原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2006-308150号公報(平成18年11月9日出願公開。以下「引用文献2」という。)には、図面とともに次の記載がある。 なお、下線は、当審において付加したものである。 a 「【0008】 本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、空気調和機の設置工事に制御等で必須とされ、建物内に敷設される伝送線を有効に利用し、より自由度の高い高度な通信が様々な設備機器で行うことが可能で、高信頼性なシステムを得ることにある。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上記目的を達成するために、本発明は、室外制御装置を有した室外ユニットと、室内制御装置を有した室内ユニットと、を接続する伝送線で通信されて運転制御が行われる空気調和機を備えた空気調和機システムにおいて、前記伝送線に接続され前記空気調和機で運転制御に必要とされる周波数より高周波数で通信が可能とされた通信アダプタと、前記通信アダプタに前記伝送線を介して接続され前記高周波数で通信を行う設備機器と、を備えたものである。 b 「【0012】 さらに、上記のものにおいて、前記設備機器は無線LANの親機となるアクセスポイントとされていることが望ましい。 【0013】 さらに、上記のものにおいて、前記室内ユニットに設けられ、室内に面するように配置された化粧パネルと、無線LANの親機となるアクセスポイントとされた前記設備機器と、を備え、前記アクセスポイントは前記化粧パネルに組み込まれ、前記室内に面するように設置されていることが望ましい。」 c 「【0031】 パソコン同士が相互に通信させるネットワーク(LAN)への応用例を示し、図6は、伝送線120に他の通信システム、たとえばパソコン用LANなどのアクセスポイント180が設けられた通信機器167、通信装置168a、ドアの管理を行う制御機器169が通信を行うための通信機169aなどを接続したもの、図7は室内ユニット110自体にアクセスポイント180、通信装置168aを設置した例を示している。 【0032】 通常、複数のパソコンを相互接続してLANを組むには、専用ケーブルで物理的に接続するのが一般的だが、専用ケーブルの部分は伝送線120で代行し、そこから先はケーブルの代わりに電波や赤外線を使用してコンピュータ同士を通信させるネットワークである無線LANを使って接続している。パソコンには、無線LANアダプタという通信機器を取り付け、その無線LANの規格はIEEE802・11b、IEEE802・11aまたはIEEE802・11gに対応し、最大通信速度11メガビット/秒、あるいは最大54メガビット/秒に対応し、WiFi(ワイファイ)マークが付けられている。そして、無線LANの親機となるアクセスポイント180の電波の届く範囲がホットスポット(インターネット接続の環境が提供される空間またはその接続サービス)となる。 【0033】 パソコンに一般的に使用される無線LANでは、通常建物内では壁などで電波が遮へいされるため、広範囲にサービスエリア(ホットスポット)を提供するにはアクセスポイントを多数設置するのに加え、別途、壁や床面間に信号を貫通させるために一部有線を使用する必要がある。そこで、空気調和機130の伝送線120を使用すれば、空気調和機の設置工事以外に新たな工事を行うことなく、サービスエリアを拡大することができる。」 (イ)上記記載から、引用文献2には次の技術的事項が記載されているものと認められる。 「室外制御装置を有した室外ユニットと、室内制御装置を有した室内ユニットと、を接続する伝送線で通信されて運転制御が行われる空気調和機を備えた空気調和機システムにおいて、前記伝送線に接続され前記空気調和機で運転制御に必要とされる周波数より高周波数で通信が可能とされた通信アダプタと、前記通信アダプタに前記伝送線を介して接続され前記高周波数で通信を行う設備機器と、を備え、 前記設備機器は前記室内ユニットの化粧パネルに組み込まれた無線LANの親機となるアクセスポイントとされ、 通常、複数のパソコンを相互接続してLANを組むには、専用ケーブルで物理的に接続するのが一般的だが、専用ケーブルの部分は空気調和機の伝送線で代行することにより、空気調和機の設置工事以外に新たな工事を行うことなくLANを設置し、無線LANの親機となるアクセスポイントを接続可能とする技術。」 ウ 引用文献3 (ア)当審において引用する本願の出願日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2006-317075号公報(平成18年11月24日出願公開。以下「引用文献3」という。)には、図面とともに次の記載がある。 なお、下線は、当審において付加したものである。 a 「【発明を実施するための最良の形態】 【0012】 <第1実施形態> 図1を参照して、第1実施形態に係る空調制御システムが複数の室内機10を有する空調装置60の運転を制御する様子を説明する。 【0013】 (空調装置) 空調装置60は、室外機20と室外機20に冷媒連絡配管を介して並列に連結される複数の室内機10とを有し、室内機10が設置される空調対象空間4を空気調和する。 複数の室内機10は、互いに協調動作して空調対象空間4を空気調和する。また、複数の室内機10の各々の吹き出し口は、調和空気を空調対象空間4内の至る所に送風することができるように、空調対象空間4内の天井や壁面に均等に配置されている。図2に、複数の室内機10の配置を示す空調対象空間4の上面図を示す。さらに、複数の室内機10は、それぞれ室内側制御部11を有する。室内側制御部11は、マイクロコンピュータ等から構成され、室外機20とネットワーク70を介して制御信号を送受信しながら室内機10の運転を制御する。具体的には、室内側制御部11は、ネットワーク70を介して受信したコンピュータ30からの運転パターン7に基づき、吹き出し口フラップや室内ファンを含む室内機10を構成する各部の動作を制御する。尚、ネットワーク70は、高速大容量通信をサポートするローカルエリアネットワークである。 室外機20は、複数の室内機10が設置された空調対象空間4を含む建物の外に設置され、冷媒連絡配管を介して複数の室内機10に連結されている。室外機20は、室外側制御部21を有する。室外側制御部21は、マイクロコンピュータ等から構成され、室内機10とネットワーク70を介して制御信号を送受信しながら室外機20の運転を制御する。具体的には、室外側制御部21は、圧縮機を駆動するモーターや室外ファンを含む室外機20を構成する各部の動作を制御する。 【0014】 (空調制御システム) 第1実施形態に係る空調制御システムは、複数の室内機10の各々に1つずつ取り付けられた複数のCCDカメラ2及び赤外線カメラ3と、複数のCCDカメラ2及び赤外線カメラ3とネットワーク70を介して接続されるコンピュータ30とを備える。 【0015】 〔CCDカメラ及び赤外線カメラ〕 図3に、室内機10に設置されるCCDカメラ2及び赤外線カメラ3の様子を示す。CCDカメラ2及び赤外線カメラ3は、室内機10の吹き出し口の近傍に互いに隣接して取り付けられており、空調対象空間4の画像5を撮影する。 【0016】 〔コンピュータ〕 コンピュータ30は、通常のコンピュータと同様の構成を有しており、記憶部40と中央演算装置(以下、CPU)50とを有する。 記憶部40は、空間解析プログラムモジュール41と、運転制御プログラムモジュール42と、人物特定情報データベース43と、個人嗜好情報データベース44と、室内機配置情報45とを記憶している。人物特定情報データベース43には、空調対象空間4を日常的に使用している人物を特定するための情報、具体的には、空調対象空間4を日常的に使用している人物の顔を様々な角度から撮影した画像が登録されている。個人嗜好情報データベース44には、空調対象空間4を日常的に使用している人物が嗜好する空調装置60の運転設定情報が登録されている。個人嗜好情報データベース44への運転設定情報の登録は、個々人が実際によく使用する運転設定が自動的に保存されるか、又は個々人が入力手段(図示されない)を介して入力することにより行われる。室内機配置情報45は、空調対象空間4内に設置された複数の室内機10の相対位置を示す情報である。 【0017】 CPU50は、記憶部40から空間解析プログラムモジュール41を読み出すことにより、記憶部40に記憶された室内機配置情報45を参照し、複数のCCDカメラ2及び赤外線カメラ3により撮影された画像5を解析して空調対象空間4の空間情報6を形成し、空間情報6を記憶部40に出力する処理を実行する。空間情報6には、空調対象空間4内の構造物や動物の配置情報が含まれる。また、構造物には、空調対象空間4内の壁面、床、柱、什器等が含まれる。このとき、CPU50は、記憶部40に記憶された人物特定情報データベース43を参照して、空調対象空間4内の人物の顔認証を実行し、その認証結果が含まれる空間情報6を形成する。 【0018】 また、CPU50は、記憶部40から運転制御プログラムモジュール42を読み出すことにより、空調対象空間4の空間情報6に基づいて複数の室内機10の運転パターン7を決定し、運転パターン7を複数の室内機10の各々の室内側制御部11に送信する処理を実行する。このとき、CPU50は、記憶部40に記憶された個人嗜好情報データベース44を参照し、空間情報6に含まれる認証済みの人物の嗜好する運転設定情報を考慮して、室内機10の運転パターン7を決定する。 このように、コンピュータ30は、複数のCCDカメラ2及び赤外線カメラ3により撮影された複数の画像5を解析して空調対象空間4の空間情報6を形成する空間解析手段として、又は、空間情報6に基づいて複数の室内機10の運転を制御する運転制御手段として動作する。」 (イ)上記記載から、引用文献3には次の技術的事項が記載されているものと認められる。 「複数の室内機10を有する空調装置60の運転を制御する空調制御システムであって、 空調装置60は、室外機20と、室外機20に冷媒連絡配管を介して並列に連結される複数の室内機10とを有し、 複数の室内機10は、それぞれ室内側制御部11を有し、室外機20とネットワーク70を介して制御信号を送受信しながら室内機10の運転を制御するものであり、具体的には、室内側制御部11は、ネットワーク70を介して受信したコンピュータ30からの運転パターン7に基づき、吹き出し口フラップや室内ファンを含む室内機10を構成する各部の動作を制御し、 室外機20は、室外側制御部21を有し、該室外側制御部21は、室内機10とネットワーク70を介して制御信号を送受信しながら室外機20の運転を制御し、 ネットワーク70は、高速大容量通信をサポートするローカルエリアネットワークであり、 さらに、複数の室内機10の各々に1つずつ取り付けられた複数のCCDカメラ2及び赤外線カメラ3と、複数のCCDカメラ2及び赤外線カメラ3とネットワーク70を介して接続されるコンピュータ30とを備え、 コンピュータ30は、通常のコンピュータと同様の構成を有しており、記憶部40と中央演算装置(以下、CPU)50とを有し、 記憶部40は、空間解析プログラムモジュール41と、運転制御プログラムモジュール42と、人物特定情報データベース43と、個人嗜好情報データベース44と、室内機配置情報45とを記憶し、 人物特定情報データベース43には、空調対象空間4を日常的に使用している人物を特定するための情報、具体的には、空調対象空間4を日常的に使用している人物の顔を様々な角度から撮影した画像が登録され、個人嗜好情報データベース44には、空調対象空間4を日常的に使用している人物が嗜好する空調装置60の運転設定情報が登録され、室内機配置情報45は、空調対象空間4内に設置された複数の室内機10の相対位置を示す情報であり、 CPU50は、記憶部40から空間解析プログラムモジュール41を読み出すことにより、記憶部40に記憶された室内機配置情報45を参照し、複数のCCDカメラ2及び赤外線カメラ3により撮影された画像5を解析して空調対象空間4の空間情報6を形成し、空間情報6を記憶部40に出力する処理を実行し、記憶部40に記憶された人物特定情報データベース43を参照して、空調対象空間4内の人物の顔認証を実行し、その認証結果が含まれる空間情報6を形成するものであり、 また、CPU50は、記憶部40に記憶された個人嗜好情報データベース44を参照し、空間情報6に含まれる認証済みの人物の嗜好する運転設定情報を考慮して、室内機10の運転パターン7を決定するものであり、 コンピュータ30は、複数のCCDカメラ2及び赤外線カメラ3により撮影された複数の画像5を解析して空調対象空間4の空間情報6を形成する空間解析手段として、又は、空間情報6に基づいて複数の室内機10の運転を制御する運転制御手段として動作する、 空調制御システム。」 エ 引用文献4 (ア)当審において引用する本願の出願日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2003-14255号公報(平成15年1月15日出願公開。以下「引用文献4」という。)には、図面とともに次の記載がある。 なお、下線は、当審において付加したものである。 a 「【0018】 【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1に、本発明の第1実施形態に係る空気調和装置及びそれに接続される機器やネットワークを示す。ここでは、室内機1及び室外機2から成る空気調和装置が集合住宅であるワンルームマンションの各住戸9に設置されており、室内機1が住戸9内に、室外機2がベランダに設置されているケースを想定している。 【0019】<空気調和装置>各住戸9において、室内の室内機1とベランダの室外機2とは、図示しない冷媒配管で結ばれるほか、空調用通信線71及び電源線81で結ばれている。空調用通信線71は、主として、室内機1の設定にしたがって室外機2に作動指示を送信するために使用される。電源線81は、主として、室外機2の作動に必要な電力を室内機1側から供給するために使用される。 【0020】また、ここでは、室内機1に出力部10が、室外機2にコントロールパネル20が設けられており、空調用通信線71が両者10,20を結ぶ役割も果たしている。室内機1の出力部10は、住戸9内の人間に対して、ブザー、ランプ点滅、音声応答、あるいはLCD表示といった手段によって警告を発することができる。室外機2のコントロールパネル20は、人検知センサー21、照明22、ブザー23、カメラ24など、空気調和装置の機能に関係しない機器を接続することのできる接続手段である(図1参照)。」 b 「【0022】また、費用的に許されるならば、室外機2のコントロールパネル20に無線でインターネットに接続する機能を持たせ、不審者がベランダに侵入したといった非常時にコントロールパネル20からセキュリティー会社40や管理センター50に直接通報が為されるように構成することも可能である(図1参照)。 <空気調和装置の動作及び特徴> (1)上記の室内機1及び室外機2から成る空気調和装置では、人検知センサー21が住戸9のベランダに不審者が入ってきたことを検出すると、室外機2から室内機1へと検出情報が送信され、下記の動作のうち住戸9の住人や集合住宅の管理人などによって予め選択されている動作が実施される。 【0023】〔動作1〕室外機2のコントロールパネル20に接続されている照明22やブザー23を作動させて、不審者を退散させるように導く。 〔動作2〕室外機2のコントロールパネル20に接続されているカメラ24によってベランダの映像を撮って記憶させる。 【0024】〔動作3〕室外機2のコントロールパネル20がインターネットに接続できるようにされている場合に、コントロールパネル20から住戸9の住人や集合住宅の管理人の所有するパソコンや携帯電話に直接連絡を入れたり、セキュリティー会社40や管理センター50に不審者が居る旨の通報を行ったりする。 【0025】〔動作4〕室内機1の出力部10を使用して、住戸9内の人間に対し、ブザー、ランプ点滅、音声応答、LCD表示などによる警告を発する。 〔動作5〕室内機1から、ゲートウェイ3及びインターネットを介して、住戸9の住人や集合住宅の管理人の所有するパソコンや携帯電話に連絡を入れたり、セキュリティー会社40や管理センター50に不審者が居る旨の通報を行ったりする。」 c 「【0026】このような各動作1~5の選択(あるいは選択組合せ)に関しては、時間帯別の設定や留守設定などができるように構成しておくことが望ましい。なお、人検知センサー21としては、一般的な熱感知センサーの他、周知の人検出アルゴリズムを利用するCCDカメラシステムや人工網膜LSIといった技術を利用することもできる。また、複数の熱感知センサーによって人検知センサー21を構成する場合には、人以外の小動物などを誤検出してしまう確率が低くなる。」 (イ)上記記載から、引用文献4には次の技術的事項が記載されているものと認められる。 「室内機1及び室外機2から成る空気調和装置であって、室内の室内機1とベランダの室外機2とは、冷媒配管で結ばれるほか、空調用通信線71及び電源線81で結ばれ、室内機1に出力部10が、室外機2にコントロールパネル20が設けられており、空調用通信線71が両者10,20を結ぶ役割も果たし、室内機1の出力部10は、住戸9内の人間に対して、ブザー、ランプ点滅、音声応答、あるいはLCD表示といった手段によって警告を発することができ、室外機2のコントロールパネル20は、人検知センサー21など、空気調和装置の機能に関係しない機器を接続することのできる接続手段であり、上記の室内機1及び室外機2から成る空気調和装置では、人検知センサー21が住戸9のベランダに不審者が入ってきたことを検出すると、室外機2から室内機1へと検出情報が送信され、所定の動作が実施されるものであり、人検知センサー21としては、一般的な熱感知センサーの他、周知の人検出アルゴリズムを利用するCCDカメラシステムや人工網膜LSIといった技術を利用することもできる、空気調和装置。」 オ 引用文献5 (ア)当審において引用する本願の出願日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2008-164179号公報(平成20年7月17日出願公開。以下「引用文献5」という。)には、図面とともに次の記載がある。 なお、下線は、当審において付加したものである。 a 「【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 次に、この発明の空気調和機の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は屋外に設置される室外ユニット1と、屋内に設置される室内ユニット10とで構成される空気調和機のブロック図を示している。なお、図1では実際に空調を行なう構成部材は周知なので図示省略している。また、室外ユニット1と室内ユニット10とは電源線や信号線をまとめたケーブル2で接続されている。 【0015】 室外ユニット1の内部、あるいは室外ユニット1の近傍には屋外の状況を監視するカメラからなる画像センサ3が配設されており、この画像センサ3からの画像情報(データ)がケーブル2を介して常時室内ユニット10側に伝送されている。室内ユニット10には、室内の状況を監視するカメラからなる別の画像センサ11と、室外ユニット1側の画像センサ3と室内ユニット10側の画像センサ11との画像データを取り込んで監視情報の処理や空調制御を行なう制御装置20と、この制御装置20にて処理されたデータを外部のパソコンや携帯端末や携帯電話などの無線端末にデータ伝送する無線LAN部13等が設けられている。 【0016】 図2は上記制御装置20のブロック図を示し、このマイクロコンピュータからなる制御装置20は、照度変換部21、人検出部22、空調運転制御部23、情報送信部24、警報発生部25、人追跡データ部26、記憶部27及び全体の制御を司る制御部28等で構成されている。上記照度変換部21は、室外ユニット1に設けている画像センサ3からの画像データを取り込んで、その画素から周囲の明るさを判断し、現在昼間であるか、夜間であるかのデータを制御部28へ送っている。人検出部22は、画像センサ3からの画像データから不審者を検出して不審者信号を出力するものであり、また、室内の画像センサ11からの画像データを取り込んで、人の存在を検出するようにしている。 【0017】 上記空調運転制御部23は、基本的には暖房、冷房、除湿等の運転制御を行なうものであるが、上記照度変換部21にて判断した昼間データ、夜間データの信号が制御部28から送られて、そのデータに基づいて制御を行なう。つまり、現在昼間であれば、速暖または速冷の運転制御を行ない、夜間であれば運転音を静かにするためにファンの回転速度を低くして暖房または冷房の運転制御を行なう。また、情報送信部24は、人検出部22にて検出した不審者や、家族の室内における監視状況を無線LAN部13へ送るものであり、かかる情報は遠く離れた家人や家族にリアルタイムで受信できるようになっている。 【0018】 警報発生部25は、画像センサ3からの画像データにより人検出部22が不審者を認識して不審者信号を出力した場合には、ランプ29を点灯させたり、ブザー30を駆動したりして家にいる家人で報知するものである。また、人追跡データ部26は、屋外での不審者の位置による追跡したデータを時々刻々で保存したり、あるいは家人の室内の出入りの状態を時々刻々で保存したりするものである。記憶部27は、データを保存したり、制御部28を駆動してりするためのプログラムを格納しておくRAMやROMから成っている。なお、図2に示す各部材は空気調和機自体の電源がオフ状態であっても、電源が印加されていて、常時可動状態となって屋外や屋内を常時監視しているものである。 【0019】 次に、制御動作について説明する。室外ユニット1側の画像センサ3は周囲を常時監視しており、例えば、不審者が接近してきた場合には、画像センサ3が不審者を捉える。そして、画像センサ3からのデータが室内ユニット10の制御装置20に伝送され、制御装置20の人検出部22にて不審者を検出し、その不審者信号(不審者検出データ)が制御部28に送られる。制御部28は警報発生部25を制御して該警報発生部25によりランプ29を点灯させると共に、ブザー30にて報知して家人に知らせることになる。これにより、家人が不審者に気づき、警察への連絡をして、被害を未然に防止することができる。 【0020】 また、人検出部22にて不審者を検出した場合には、制御部28が情報送信部24を制御して無線LAN部13を介して遠く離れたパソコンや携帯電話などの無線端末へ不審者が家の回りにいることを連絡することができる。連絡を受けた家人は、警察へ連絡することで、被害を未然に防止することができる。特に、一人暮らしの場合では、異常時には予め登録しておいた携帯電話へ通報ができるので、安心できる。また、人追跡データ部26では、画像センサ3からのデータを時々刻々と保存しておき、どのような経路で家の周囲に侵入してきたかを保存し、今後の防犯対策に対しての参考とすることができる。なお、画像センサ3であるカメラに熱センサ等を設けておき、この熱センサからの信号により自動追尾型としておくことで、不審者の足取りを正確に検出でき、また、保存しておくこともできる。」 (イ)上記記載から、引用文献5には次の技術的事項が記載されているものと認められる。 「屋外に設置される室外ユニット1と、屋内に設置される室内ユニット10とで構成される空気調和機であって、室外ユニット1の内部、あるいは室外ユニット1の近傍には屋外の状況を監視するカメラからなる画像センサ3が配設されており、この画像センサ3からの画像情報(データ)がケーブル2を介して常時室内ユニット10側に伝送されており、室内ユニット10には、室内の状況を監視するカメラからなる別の画像センサ11と、室外ユニット1側の画像センサ3と室内ユニット10側の画像センサ11との画像データを取り込んで監視情報の処理や空調制御を行なう制御装置20と、この制御装置20にて処理されたデータを外部のパソコンや携帯端末や携帯電話などの無線端末にデータ伝送する無線LAN部13等が設けられ、制御装置20は、照度変換部21、人検出部22、空調運転制御部23、情報送信部24、警報発生部25、人追跡データ部26、記憶部27及び全体の制御を司る制御部28等で構成されており、上記照度変換部21は、室外ユニット1に設けている画像センサ3からの画像データを取り込んで、その画素から周囲の明るさを判断し、現在昼間であるか、夜間であるかのデータを制御部28へ送り、人検出部22は、画像センサ3からの画像データから不審者を検出して不審者信号を出力するものであり、また、室内の画像センサ11からの画像データを取り込んで、人の存在を検出するようにしており、警報発生部25は、画像センサ3からの画像データにより人検出部22が不審者を認識して不審者信号を出力した場合には、ランプ29を点灯させたり、ブザー30を駆動したりして家にいる家人で報知するものである、空気調和機。」 (3)対比 ア 本件補正発明と引用発明とを対比する。 (ア)本件補正発明の「人の位置検出機能、Wifiスポット提供機能、情報配信機能、情報受信機能、および人の存在検知機能の少なくとも1つの機能を有するサービス提供用部品(70,71)と、空調を行うための空調部品(20,30)と、を含む、複数の空調ユニット(10,10’、210)」との事項について (ア-1)引用発明の「空気調和装置2a,2b,2c,・・・」は、「居室内に設置される室内機20a,20b,20c,・・・」と「屋外に設置される室外機21a,21b,21c,・・・」から構成され、「基本機能として、送風機能、冷暖房機能、および除湿機能などを有し」ていることから、引用発明の「居室内に設置される室内機20a,20b,20c,・・・」及び「屋外に設置される室外機21a,21b,21c,・・・」は、本件補正発明の「空調を行うための空調部品(20,30)」に相当することは明らかである。 (ア-2)また、引用発明の「室内機20a,20b,20c,・・・」には、「無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・」が内蔵されており、「携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・」との無線通信を可能としており、また、前記「無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・」は、「携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・」から発信される「個人識別番号データ」を受信しており、さらに「情報管理サーバ5」の備える「位置情報導出アプリケーション54e」は、前記「個人識別番号データ」と「電波強度データ」とからその個人識別番号データを発信している「携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・」の位置を導出する機能も有していることから、前記「無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・」は、少なくとも人の位置検出機能、情報受信機能、および人の存在検知機能を有しているといえる。 よって、引用発明の「無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・」は、本件補正発明の「人の位置検出機能、Wifiスポット提供機能、情報配信機能、情報受信機能、および人の存在検知機能の少なくとも1つの機能を有するサービス提供用部品(70,71)」に相当するものである。 (ア-3)以上の(ア-1)及び(ア-2)から、引用発明の「無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・」と、「居室内に設置される室内機20a,20b,20c,・・・」及び「屋外に設置される室外機21a,21b,21c,・・・」とを含む「空気調和装置2a,2b,2c,・・・」は、本件補正発明の「複数の空調ユニット(10,10’、210)」に相当するものである。 (ア-4)したがって、本件補正発明と引用発明は、 「人の位置検出機能、Wifiスポット提供機能、情報配信機能、情報受信機能、および人の存在検知機能の少なくとも1つの機能を有するサービス提供用部品と、空調を行うための空調部品と、を含む、複数の空調ユニット」 を備える点で一致する。 (イ)本件補正発明の「空調用通信線(51)に接続された前記サービス提供用部品と情報のやり取りを行い、前記サービス提供用部品の制御および前記サービス提供用部品から受け付けた情報の処理の少なくとも一方を行う管理装置(80,280,380)」との事項について (イ-1)引用発明の「情報管理サーバ5」は、「イーサネットケーブル94」及び「ルータ60」を介して「無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・」と接続され、当該「無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・」から送信される「個人識別番号データ」と「電波強度データ」とからその個人識別番号データを発信している「携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・」の位置を導出する処理を行うものである。 そうすると、引用発明における上記処理を行う「情報管理サーバ5」は、本件補正発明の「前記サービス提供用部品と情報のやり取りを行い」、「前記サービス提供用部品から受け付けた情報の処理の少なくとも一方を行う管理装置(80,280,380)」に相当するものといえる。 なお、引用発明の上記「無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・」は、「イーサネットケーブル94」に接続されるものであり、「空気調和装置2a,2b,2c,・・・」が接続される空調用の通信線である「第2通信線92」に接続されるものではない。 (イ-2)したがって、本件補正発明と引用発明は、 「通信線に接続された前記サービス提供用部品と情報のやり取りを行い、前記サービス提供用部品の制御および前記サービス提供用部品から受け付けた情報の処理の少なくとも一方を行う管理装置」 を備える点で共通し、また、 「サービス提供用部品」が、本件補正発明では「空調用通信線」に接続されるものであるのに対し、引用発明では空調用の通信線とは別の「イーサネットケーブル」に接続されている点で相違する。 (ウ)本件補正発明の「前記空調ユニットは、屋内の天井に設置され、前記サービス提供用部品としての広角レンズカメラ(70)と屋内に設置される前記空調部品(30)とを含む屋内ユニットと、屋外に設置され、屋外に設置される前記空調部品(20)を含む屋外ユニットと、を含み」との事項について (ウ-1)引用発明の「居室内に設置される室内機20a,20b,20c,・・・」は、天井裏に埋設されるものであり、さらに「無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・」を内蔵するものであり、前記(ア)に記載したようにそれぞれ本件補正発明の「空調部品(20)」及び「サービス提供用部品」に相当するものであるから、本件補正発明の「屋内ユニット」と、「屋内の天井に設置され、前記サービス提供用部品と屋内に設置される前記空調部品とを含む屋内ユニット」である点で共通するものである。 (ウ-2)また、引用発明の「屋外に設置される室外機21a,21b,21c,・・・」は、本件補正発明の「屋外に設置される前記空調部品(20)」に相当するものであるが、本件補正発明の「サービス提供用部品」を備えていない点で相違する。 (ウ-3)したがって、本件補正発明と引用発明は、 「前記空調ユニットは、屋内の天井に設置され、前記サービス提供用部品と屋内に設置される前記空調部品とを含む屋内ユニットと、屋外に設置され、屋外に設置される前記空調部品を含」む 点で共通し、また、 「屋内ユニット」の「サービス提供用部品」が、本件補正発明では「広角レンズカメラ」であるのに対し、引用発明は「無線LANアクセスポイント」である点、及び、本件補正発明では屋外に設置される空調部品を含む屋外ユニットを備えているのに対し、引用発明では屋外に設置される空調部品は備えるものの、「サービス提供用部品」を備えておらず屋外ユニットを構成していない点で相違する。 (エ)本件補正発明の「前記管理装置は、前記屋内ユニットの前記広角レンズカメラから受け付けた情報としての画像データの処理を行う」との事項について (エ-1)引用発明の「情報管理サーバ5」は、上記(イ)で記載したように、「無線LANアクセスポイント10a,10b,10c・・・」から送信される「個人識別番号データ」と「電波強度データ」とからその個人識別番号データを発信している「携帯型SIPフォン4a,4b,4c,・・・」の位置を導出する処理を行うものである。 (エ-2)したがって、本件補正発明と引用発明は、 「前記管理装置は、前記屋内ユニットの前記サービス提供用部品から受け付けた情報の処理を行う」 点で共通し、また、 「管理装置」における処理について、本件補正発明では広角レンズカメラから受け付けた情報としての画像データの処理を行うのに対し、引用発明では無線LANアクセスポイントから送信される個人識別番号データと電波強度データとからその個人識別番号データを発信している携帯型SIPフォンの位置を導出する処理である点で相違する。 (オ)本件補正発明の「空調兼サービス提供システム(100,200,300)」との事項について (オ-1)引用発明も「空気調和装置」による空調調整機能と、「情報管理サーバ」と「無線LANアクセスポイント」による人の位置検出機能、情報受信機能、人の存在検知機能などのサービス提供を兼用するシステムである。 (オ-2)したがって、本件補正発明と引用発明は、 「空調兼サービス提供システム」である点で共通するものである。 イ 一致点及び相違点について 上記アで検討したように、本件補正発明と引用発明の一致点及び相違点は次のとおりである。 <一致点> 「人の位置検出機能、Wifiスポット提供機能、情報配信機能、情報受信機能、および人の存在検知機能の少なくとも1つの機能を有するサービス提供用部品と、空調を行うための空調部品と、を含む、複数の空調ユニットと、 通信線に接続された前記サービス提供用部品と情報のやり取りを行い、前記サービス提供用部品の制御および前記サービス提供用部品から受け付けた情報の処理の少なくとも一方を行う管理装置と、 前記空調ユニットは、屋内の天井に設置され、前記サービス提供用部品と屋内に設置される前記空調部品とを含む屋内ユニットと、屋外に設置され、屋外に設置される前記空調部品を含み、 前記管理装置は、前記屋内ユニットの前記サービス提供用部品から受け付けた情報の処理を行う、 空調兼サービス提供システム。」 <相違点1> 「サービス提供用部品」が、本件補正発明では「空調用通信線」に接続されるものであるのに対し、引用発明では空調用の通信線とは別の「イーサネットケーブル」に接続されている点。 <相違点2> 「屋内ユニット」の「サービス提供用部品」が、本件補正発明では「広角レンズカメラ」であるのに対し、引用発明は「無線LANアクセスポイント」である点。 <相違点3> 本件補正発明では屋外に設置される空調部品を含む屋外ユニットを備えているのに対し、引用発明では屋外に設置される空調部品は備えるものの、サービス提供用部品を備えておらず屋外ユニットを構成していない点。 <相違点4> 「管理装置」における処理について、本件補正発明では広角レンズカメラから受け付けた情報としての画像データの処理を行うのに対し、引用発明では無線LANアクセスポイントから送信される個人識別番号データと電波強度データとからその個人識別番号データを発信している携帯型SIPフォンの位置を導出する処理である点。 (4)相違点についての判断 ア 相違点1について 引用文献2には、上記(2)イのとおり、LANを組むための専用ケーブルを、空気調和機の伝送線で代行することにより、空気調和機の設置工事以外に新たな工事を行うことなくLANを設置可能とする技術が記載されている。 そして、引用発明では空調用の通信線と、無線LANアクセスポイントと情報管理サーバとを接続するイーサネットケーブル、つまりLANの専用ケーブルを別個に設置しなければならないことから、当該イーサネットケーブルの設置のための設置工事が必要となることは自明な課題であるし、また、無線LANアクセスポイントが空気調和装置の室内機に内蔵されることからも、当業者であれば、当該課題を解決するために上記引用文献2に記載の技術を適用し、イーサネットケーブルを空気調和装置用の通信線で代行し、「サービス提供用部品」である無線LANアクセスポイントも空調用の通信線に接続する構成とすることは容易に想到し得たことである。 イ 相違点2及び相違点4について 引用文献3には、上記(2)ウのとおり、複数の室内機と室外機を有する空調装置の運転を制御する空調制御システムにおいて、前記複数の室内機の各々にCCDカメラを取り付け、空調装置を制御する制御信号の送受信と共用するネットワーク介して、当該複数のCCDカメラにより撮影された画像をコンピュータに送信し、当該コンピュータにおいて送信された画像を解析し、空調対象空間における人物を特定する処理を行っており、少なくとも人の存在検知機能を有していることは明らかである。 してみれば、引用発明の室内機に内蔵された無線LANアクセスポイントと、該無線LANアクセスポイントから送信される個人識別番号データと電波強度データとからその個人識別番号データを発信している携帯型SIPフォンの位置を導出する処理を行う情報管理サーバとによる人の存在検知機能を、引用文献3に記載された上記室内機に取り付けられたCCDカメラと、該CCDカメラから送信された画像を解析するコンピュータとによる人の存在検知機能に代替することに格別の技術的困難性はない。 なお、上記引用文献3のCCDカメラが、広角レンズカメラであるとの記載はないが、天井から死角のない広い範囲を撮影する必要があることや、一般に監視用カメラであれば広角レンズが採用されることは技術常識であることから、上記CCDカメラを広角レンズカメラとすることは単なる設計事項にすぎない。 ウ 相違点3について 空調システムに組み合わせる空調以外の付加価値サービスとして、室外における不審者を検出し、そのために、空気調和機の室外機に人検知センサーやCCDカメラ(画像センサ)を設置することは、例えば引用文献4(上記(2)エ)及び5(上記(2)オ)等に記載されているように、周知技術である。 そして、引用発明は、空調システムに空調以外のサービスを組み合わせたものであるから、引用発明に上記周知技術を適用し、そのようなサービスとして、室外における不審者を検出するものとし、室外機にもサービス提供用部品(人検知センサーやCCDカメラ(画像センサ)等)を設置すること、すなわち屋外に設置される空調部品とサービス提供用部品を含む屋外ユニットとすることは、当業者であれば適宜なし得たことである。 エ そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明、引用文献2に記載された技術、引用文献3に記載された技術及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。 オ したがって、本件補正発明は、引用発明、引用文献2に記載された技術、引用文献3に記載された技術及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 3 本件補正についてのむすび よって、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 平成30年5月9日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、平成29年11月6日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1に係る発明は、本願の出願日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明及び引用文献2に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。 引用文献1:特開2007-107871号公報 引用文献2:特開2006-308150号公報 3 引用文献 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1ないし2及びその記載事項は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、発明を特定するために必要な事項である「空調ユニット」の一つである「屋内ユニット」について、当該「屋内ユニット」が「屋内の天井に設置され」るとの限定、及び、当該「屋内ユニット」を構成する「サービス提供用部品」が「広角レンズカメラ」であるとの限定、また、同様に発明を特定するために必要な事項である「管理装置」について、当該「管理装置」が「屋内ユニットの前記広角レンズカメラから受け付けた情報としての画像データの処理を行う」ものであるとの限定を削除したものである。 そうすると、本願発明と引用発明は、前記2の[理由]2(3)における<相違点1>及び<相違点3>の点で相違するものと認められる。 しかしながら、これらの相違点については、前記2の[理由]2(4)に記載したとおり、いずれも格別の技術的進歩性があるものとはいえないから、本願発明も、引用発明、引用文献2に記載された技術、及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2018-006348

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