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商標異議申立

2017-900035

ブルーアイス、アイス、アイシイイイ

審判番号
2017-900035
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2016-054242
登録番号
商標登録第5893592号(T5893592)
請求日
2017年02月06日
審決日
2017年07月05日
公報発行日
2017年08月25日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】モンスター エナジー カンパニー
  • 【権利者代理人】柳田 征史
  • 【権利者代理人】佐久間 剛
  • 【権利者代理人】中熊 眞由美
  • 【異議申立人】トーキング レイン ビバレッジ カンパニー,インコーポレイテッド
  • 【異議申立人代理人】稲葉 良幸
  • 【異議申立人代理人】田中 克郎
  • 【異議申立人代理人】石田 昌彦
  • 【異議申立人代理人】右馬埜 大地
審判長/審判官
  • 審判長 大森 健司
  • 審判官 小松 里美
  • 審判官 松浦 裕紀子
分類
T1652.261-Y (W32) / T1652.262-Y (W32) / T1652.263-Y (W32) / T1652.271-Y (W32)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号商標法4条1項15号商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号、商標法第43条の2第1号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

登録第5893592号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 登録第5893592号商標の商標登録を維持する。

理由

【理 由】 1 本件商標 本件登録第5893592号商標(以下「本件商標」という。)は、「BLUE ICE」の文字を標準文字で表してなり、2015年11月20日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、平成28年5月19日に登録出願、第5類「栄養補給剤,その他の薬剤,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品」及び第32類「アルコール分を含有しない飲料」を指定商品として、同年9月27日に登録査定、同年11月4日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議の申立ての理由として引用する登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。 (1)国際登録第1120595号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、2012年(平成24年)5月8日に国際商標登録出願、第32類「Non-alcoholic soft drinks.」を指定商品として、平成25年9月6日に設定登録されたものである。 (2)国際登録第1263332号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、2015年5月21日にUnited States of Americaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2015年(平成27年)11月17日に国際商標登録出願(事後指定)、第32類「Soft drinks; soft drinks flavored with tea; fruit flavored soft drinks; fruit flavored carbonated drinks; non-alcoholic beverages, namely, carbonated beverages; non-alcoholic beverages flavored with tea; carbonated flavored waters; flavored bottled water; flavored water; water beverages; non-alcoholic fruit juice beverages; lemonade; non-alcoholic beverages flavored with lemonade.」を指定商品として、平成28年7月29日に設定登録されたものである。 以下、これらをまとめて「引用商標」という。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標はその指定商品中、第32類「アルコール分を含有しない飲料」について、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は商標法第43条の2第1号により取り消されるべきものである旨主張し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第15号証を提出した。 (1)引用商標の著名性について 申立人は、米国ワシントン州シアトルを本拠地として、1987年(昭和62年)に設立された、主として清涼飲料を製造する企業である。創業以来、ユニークな原材料やアイデアでさまざまな新商品を発売し、消費者の注目を集めてきた。 我が国においては、2015年(平成27年)にA社(日本企業)が、米国におけるシェアの拡大を目指して同社をグループ化しようとしたことで、特にその社名が知られることとなり、同時に引用商標を冠した商品「SPARKLING ICE」も申立人の主力製品として知られることとなった(甲4~甲6)。 引用商標を冠した商品は、天然の果物等から抽出したフレーバーを用いたゼロカロリー、カフェインフリーの炭酸水であるところ、昨今の健康的な食品を嗜好する好む需要者の消費傾向から、ヘルシーな飲み物としてアメリカ西海岸の消費者から人気に火が付き、現在では世界で17か国以上の国で販売され、広く愛好される商品となっている。 申立人は、主力商品である「SPARKLING ICE」の宣伝広告費として、2012年(平成24年)以来、毎年570万ドルから3,070万ドルを費やしており、そのような企業努力もあって2016年(平成28年)の全世界での同商品の売り上げは、3億2,380万ドルを記録した。 これらを証明するものとして、申立人がベトナム社会主義共和国及び南アフリカ共和国における引用商標の登録出願時に提出した宣誓書を提出する(甲7、甲8)。 さらに、申立人は、世界各国において引用商標を登録している (甲9)。 我が国においても、流行に敏感な需要者層がいち早くそのブームを耳にし、ブログ等で紹介して話題となっており(甲10~甲14)、スタイリッシュでカラフルなペットボトルに梱包されて提供されていることでも知られている。フレーバーに合わせたテーマカラーのパッケージは、関連のレモネード商品と合わせて全15種類で展開されている。 また、近年では米国をはじめとする海外を拠点とする大型スーパーマーケットが日本に進出するケースも増え、外国の商品を手軽に購入することができるようになっており、申立人の提供する商品も同スーパーマーケットの日本国内の支店で手に入れることができるほか(甲15)、日本国内の米軍基地内でも購入可能である。 上記のとおり、引用商標は、その指定商品の分野において、わが国の取引者、需要者間においてもよく知られたものとなっているといえる。 (2)本件商標と引用商標の比較 本件商標及び引用商標の構成は、いずれも2つの英単語からなり、後者の単語が「ICE」であるという共通点を持つものである。「ICE」は「氷」を表すものとしてわが国においても広く知られている語であり、本件商標及び引用商標の指定商品であるアルコールを含まない飲料等の分野においては、冷たい商品を指す語として認識されている事実がある。 また、「BLUE ICE(ブルーアイス)」とは、氷の一種であり、氷河に降った雪が圧縮され、非常に硬い氷河の一部となった氷を指し、空気等の不純物が少なく、光が当たると青色に見えることからそのように呼ばれるものである。 つまり、かかる意味合いにおいて「BLUE」は、その表すものの外観を示すにすぎないから、識別力を発揮するものではないといえる。 本件商標が「青色」に着色された飲料等に使用される場合も考えられ、特にそのような場合には、「BLUE」が識別力がないか、極めて弱いものと認識されるのは明らかである。 一方、引用商標の構成中、「SPARKLING」とは、「発泡性の」といった意味合いを有する語であり、他の語と結合して造語化するところ、申立人の商品が発泡性の炭酸水であることに鑑みれば、その商品の品質を示すものであると認識される可能性があるから、識別力の比較的弱い部分であり、引用商標においては「ICE」の文字がより看者の注意をひく部分と考えることができる。 そうとすれば、本件商標と引用商標は、それぞれの構成要素のうち、より高い識別力を発揮する要素であると考えられる「ICE」を共通にする類似の商標であるといえる。 「ICE」の語に関しては、これが「氷」を表すことから、本件商標及び引用商標の指定商品の分野においては、「冷たい商品」を表すものとして使用されることがある。 しかしながら、通常「冷たい商品」を表す方法としては、「アイスコーヒー」、「アイスティー」、「アイスミルク」など「ICE(アイス)」の語を語頭に配するのが一般的であるといえ、申立人の調査によれば、「ICE(アイス)」の語を語尾に配して表示することが普通に行われていることを示す事実は見受けられなかった。 そうとすると、本件商標及び引用商標に接する者には、その構成中、「ICE」の部分が単に「冷たいもの」を表すものとは受け取られないばかりか、かかる表示が物珍しく感じられ、記憶に残る可能性が高いといえる。 よって、時と所を異にして本件商標と引用商標が観察された場合には、かかる特徴に注目した取引者、需要者は、これらがシリーズ商品などの何かしらの関連のある商品であると認識するおそれがある。 さらに、既に述べたとおり、申立人の提供する引用商標を使用した商品のパッケージには、様々なカラーバリエーションがあることでも知られている。 したがって、本件商標を付した商品を目にした取引者、需要者は、これが申立人の提供する一連の「SPARKLING ICE」商品の、「ブルー(青)」をテーマカラーにした新しいフレーバーの商品であると誤認する可能性があるといえる。 上記のとおり、本件商標と引用商標は、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。 (3)商標法第4条第1項第11号該当性について 上記のとおり、本件商標と引用商標は、類似の商標であり、同一又は類似の指定商品に使用するものである。 よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (4)商標法第4条第1項第15号該当性について 上記のとおり、引用商標は、申立人の拠点である米国はもとより、我が国においても周知、著名の商標である。 そして、本件商標の指定商品は、引用商標を付した商品と流通経路、販売場所、需要者を共通にする、密接に関連した商品であるといえる。 そうとすれば、申立人とは無関係の者が引用商標と類似する本件商標を使用することにより、需要者が同人及びその提供する商品が申立人となんらかの関係があるものであると誤認、混同するおそれがあるのは明らかであり、本件商標は商品の出所につき混同を生ずるおそれがあるというべきである。 よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 4 当審の判断 (1)引用商標の周知性について ア 申立人の提出に係る証拠及び主張によれば、以下のことが認められる。 a 申立人は、1987年(昭和62年)に米国シアトルで創業された飲料企業であり、その主力製品は、炭酸水の「スパークリングアイス」である(甲4~甲6)。 b 2015年(平成27年)12月29日にA社(日本企業)が申立人の買収を検討しているとの報道があり、これに関連して、上記aを含む申立人に関する情報がインターネット(日本語)に掲載された(甲4~甲6)。 c 2013年(平成25年)及び2014年(平成26年)の各年に1回ずつ、個人のブログ(日本語)に、「SPAKLING ICE(Sparkling Ice)」と称する飲料が米国で話題となっているとの記事が掲載された(甲10、甲13)。 d 2014年(平成26年)5月29日付け「米国、スパークリング・ウォーターの勢い」と題するニュース記事(日本語)に、「新興ブランドのトーキング・レイン・ベヴァレジ社(今、米国で人気の非常に高いスパークリング・ウォーター・ブランド、Sparkling ICEのメーカー)」との記載がある(甲14)。 イ 上記アによれば、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る炭酸水を表示するものとして、米国の需要者の間である程度知られていたことがうかがえる。 しかしながら、我が国において引用商標が使用された事実を客観的かつ具体的に把握することのできる証拠や、引用商標を使用した商品の我が国における販売数量、売上高、市場シェア、広告宣伝活動の詳細等に関する証拠は何ら提出されていない。 そうすると、申立人が提出した証拠からは、引用商標が本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていたということはできない。 (2)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標について 本件商標は、上記1のとおり、「BLUE ICE」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「BLUE」の文字と「ICE」の文字の間に、1文字分の間隔があるとしても、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさをもって、まとまりよく一体的に表されているものである。 また、本件商標の構成文字全体から生じる「ブルーアイス」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものである。 さらに、本件商標の構成中、「BLUE」の文字は「青色の」の意味を有する英語として、「ICE」の文字は「氷」の意味を有する英語として、共に一般に慣れ親しまれているものであるから、本件商標は、全体から「青色の氷」の意味合いを容易に想起させるものである。 そうすると、本件商標の上記構成、称呼及び観念を併せ考慮すれば、これに接する取引者、需要者は、本件商標を「BLUE ICE」の文字全体をもって、認識、把握するというのが相当であるから、本件商標は、「ブルーアイス」の称呼及び「青色の氷」の観念を生じるものである。 イ 引用商標について 引用商標は、別掲1及び別掲2のとおり、「SPARKLING ICE」の文字を横書きした構成からなるところ、その構成中の「SPARKLING」の文字部分と「ICE」の文字部分との間に、半文字程度の間隔があるとしても、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさをもって、まとまりよく一体的に表されているものである。 また、引用商標の構成文字全体から生じる「スパークリングアイス」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものである。 さらに、引用商標の構成中、「SPARKLING」の文字は「発泡性の」の意味を有する英語として、「ICE」の文字は「氷」を意味する英語として、共に一般に慣れ親しまれているものであるから、引用商標は、全体から「発泡性の氷」の意味合いを容易に想起させるものである。 そうすると、引用商標の上記構成、称呼及び観念を併せ考慮すれば、これに接する取引者、需要者は、引用商標を「SPARKLING ICE」の文字全体をもって、認識、把握するというのが相当であるから、引用商標は、「スパークリングアイス」の称呼及び「発泡性の氷」の観念を生じるものである。 ウ 本件商標と引用商標との類否について 本件商標と引用商標は、それぞれ、上記ア及びイのとおりの構成からなるものであり、構成中後半の「ICE」の文字部分を共通にするものの、前半の「BLUE」と「SPARKLING」の文字部分において明らかに相違するものであるから、外観上、相紛れるおそれはない。 また、本件商標から生じる「ブルーアイス」の称呼と引用商標から生じる「スパークリングアイス」の称呼とは、構成音及び構成音数において、明らかな差異を有し、判然と聴別し得るものであるから、称呼上、相紛れるおそれはない。 さらに、本件商標からは、「青色の氷」の観念が生じるのに対し、引用商標からは、「発泡性の氷」の観念が生じるから、本件商標と引用商標とは、観念上、相紛れるおそれはない。。 したがって、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。 エ 小括 上記ウのとおり、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であって、別異の商標というべきものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (3)商標法第4条第1項第15号該当性について 上記(1)のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして我が国の需要者の間に広く認識されていたものと認められないものであり、上記(2)のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。 そうすると、本件商標は、本件商標権者がこれを本件登録異議の申立てに係る指定商品について使用しても、需要者をして引用商標を連想又は想起させることはなく、その商品が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生じるおそれはないものというべきである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 (4)むすび 以上のとおり、本件商標の指定商品中、本件登録異議の申立てに係る指定商品についての登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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2017-900035

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