特許拒絶査定不服審判
2017-018428
部品選択支援システム及び部品選択支援方法
- 審判番号
- 2017-018428
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2013-187194外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年12月11日
- 審決日
- 2018年11月12日
- 公報発行日
- 2018年12月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 分類
- P18 .121-WY (G06Q)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2013-187194「部品選択支援システム及び部品選択支援方法」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 3月23日出願公開、特開2015- 55903、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成25年9月10日の出願であって、平成29年3月31日付けで拒絶理由通知がされ、平成29年7月29日付けで手続補正がされ、平成29年9月12日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、平成29年12月11日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされたものである。
第2 原査定の概要
原査定(平成29年9月12日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1-6に係る発明は、以下の引用文献1-4に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1.特開2002-24301号公報
2.特開2012-252678号公報
3.特開2005-321937号公報
4.特開2011-257852号公報
第3 本願発明
本願請求項1-2に係る発明(以下、「本願発明1」-「本願発明2」という。)は、平成29年12月11日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-2に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は以下のとおりの発明である。
「【請求項1】
通信網を介して、ユーザの端末と、部品メーカの端末と、ICメーカの端末とに接続されるシステムサーバと、
前記システムサーバに接続されたデータベースと、
を用いて、
前記部品メーカの前記端末から前記データベースに情報を入力できるように構築され、
前記データベースは、IC型番と、前記IC型番のICに用いる回路を構成するために必要となる部品の部品型番及び員数とを対にして記憶している回路データベースを含み、
前記システムサーバは、
前記IC型番の入力を受け付けるIC型番入力受付部と、
前記回路データベースを検索して、前記IC型番入力受付部が入力を受け付けた前記IC型番と対にして記憶されている前記部品型番及び員数を抽出する部品検索部と、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番及び員数に基づいて、前記IC型番入力受付部が入力を受け付けた前記IC型番の前記ICに用いる前記回路を構成するために必要となる前記部品の前記部品型番及び員数を含む部品リストを作成するためのデータを出力する
部品リストデータ出力部と、
を備えた部品選択支援システムであって、
前記データベースは、前記回路データベースに記憶されている前記部品型番の前記部品と互換・代替関係がある他の部品の部品型番と前記互換・代替関係の属性とを記憶している互換・代替データベースを含み、
前記システムサーバは、
前記互換・代替データベースを検索して、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品の前記部品型番と前記互換・代替関係の前記属性とを抽出する互換・代替部品検索部を、
さらに備え、
前記部品リストデータ出力部は、前記部品検索部が抽出した前記部品型番及び員数と、前記互換・代替部品検索部が抽出した前記他の部品の前記部品型番及び前記属性とに基づいて、
前記IC型番入力受付部が入力を受け付けた前記IC型番の前記ICに用いる前記回路を構成するために必要となる前記部品の前記部品型番として、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番を含む第1のプランに加え、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番と前記互換・代替関係にあり、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品より小型である前記他の部品の前記部品型番を含む第2のプランと、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品のうち最安値の前記他の部品の前記部品型番を含む第3のプランと、
を含む複数のプランを前記部品リストに含めるためのデータを出力し、
前記システムサーバは、
前記部品リストデータ出力部が出力した前記データに基づいて作成される前記部品リストに含まれている前記複数のプランからの前記プランの選択と、選択された前記プランに含まれる前記部品型番についての発注数量の入力とを受け付ける一括発注受付部を、さらに備えたことを特徴とする、部品選択支援システム。」
なお、本願発明2の概要は以下のとおりである。
本願発明2は、本願発明1に対する方法の発明であり、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。
第4 引用文献、引用発明等
1.引用文献1について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。なお、下線は当審において付加したものである。
「【0020】図1に示すように、この部品構成作成編集装置は、リソースデータベース(DB)1,認定部品データベース(DB)2,リソース部品表作成編集部3,入力部4,表示部5,記憶部6及び適合性予測判断情報出力部7からなる。
【0021】リソースDB1はハードディスク,光ディスク等の記憶装置であり、過去に製作された電子回路の部品構成情報、及び既存の電子回路の部品構成情報を複数種類登録したデータベース(部品構成情報記憶手段)であり、各電子回路の部品構成情報にはその電子回路を検索するためのキーワードである検索情報が付加されている。各電子回路の部品構成情報を、その検索情報に基づいて検索して読み出し可能な所定の体系に基づいたフォーマットで記憶している。
【0022】上記検索情報は、電子回路の機能情報,名称情報,用途情報,製造元情報,及びユーザ情報からなる。また、上記部品構成情報は、その電子回路上に登録された抵抗,コンデンサ,IC等の各部品の名称,製造元,品番,型番,使用個数,単価等の各種の情報とからなる。
【0023】そして、上記検索情報に基づいてリソースDB1から必要な機能や用途に対応する電子回路を探し出すことができる。また、リソースDB1から検索された電子回路の部品構成情報に基づいて、認定部品DB2から上記電子回路に使用された部品の部品情報を検索することができる。
【0024】認定部品DB2もハードディスク,光ディスク等の記憶装置であり、上記部品構成情報を構成する複数種類の部品に係わる部品情報を記憶したデータベース(部品情報記憶手段)であり、その各部品情報を上記部品構成情報の各情報に基づいて検索して読み出し可能な所定の体系に基づいたフォーマットで記憶している。また、各部品情報はその中の項目、例えば機能情報に基づいて他の同等機能を備えた部品の部品情報を参照可能なフォーマットでも記憶している。
【0025】上記部品情報は、部品の識別情報,機能情報,製造元情報,形状情報,将来情報,価格情報,及び認定情報等からなる。
【0026】(1)部品の識別情報
メーカ(製造元)又はユーザが定めた部品の種類を特定するための品番,部番,型番などのシリアル番号である。
【0027】(2)機能情報
例えば、「コネクタ_基板間」「トランジスタ_抵抗内蔵_チップ」「ロジック_LS」「抵抗アレイ_チップ」「コンデンサ_セラミック_チップ」「メモリ_DRAM」等の部品の機能を示す名称がある。
【0028】この名称に基づいて認定部品DB2の同等機能を備えた他の部品の部品情報を検索することができる。すなわち、機能情報に基づいて製造時に使用された部品と同等機能を持つ他の部品情報をも容易に検索することができる。また、上記名称などに基づいて表示部5に表示する部品構成表中の品種分類でソートして表示することができる。」
「【0033】リソース部品表作成編集部3は、この装置全体の制御を司る制御部であり、リソースDB1に記憶された電子回路の部品構成情報を検索する処理と、その検索された部品構成情報を読み出し、その部品構成情報に対応する各部品情報(基板製作時の部品情報と同等機能を備えた最新内容の部品情報をも含む)を認定部品DB2から検索して読み出し、その部品情報に基づいて部品情報リストを作成する処理を行う。
【0034】また、その部品情報リストに基づいて部品構成情報作成及び編集のための部品構成表を表示部5に表示する処理と、入力部4から入力された操作情報に基づいて部品構成表中の部品情報の差し替え,削除,追加等の処理を行って部品構成情報の作成,編集及び再編集を行う処理と、その作成,編集又は再編集された部品構成情報を記憶部6に書き込んで登録する処理と、その新規の部品構成情報の部品情報リストを適合性予測判断情報出力部7へ出力する処理等を行う。
【0035】入力部4は、キーボード,マウス等の入力装置であり、使用者が表示部5に表示された検索画面に基づいてリソースDB1から所望の電子回路の部品構成情報を検索したり、表示部5に表示された部品構成表に基づいて新たな部品構成表を作成,編集及び再編集したり、予め決められた複数種類の検討項目の調査とその調査結果に基づく適合性予測のための判断情報を出力させたりする際の操作情報を入力する。」
「【0056】次に、この部品構成作成編集装置における部品構成作成編集処理について説明する。図3は、図1に示した部品構成作成編集装置の部品構成作成編集処理を示すフローチャートである。
【0057】リソース部品表作成編集部3は部品構成作成編集処理において、ステップ(図中「S」で示す)1で表示部に部品構成情報検索画面を表示し、ステップ2へ進んで入力部から入力されたキーワード(検索情報)に該当する電子回路をリソースDBから検索し、該当する電子回路の検索情報を一覧表示し、その中から入力部で選択された電子回路の部品構成情報を読み出す。
【0058】ステップ3へ進んで認定部品DBから上記読み出した部品構成情報に対応する部品情報を検索し、検索された部品情報中の各情報(例えば、機能情報)に基づいて該当する他の部品の部品情報をも検索して読み出し、ステップ4へ進んで認定部品DBから読み出した各部品情報に基づいて上記検索された電子回路の部品情報リストを作成する。
【0059】ステップ5へ進んで表示部の部品構成情報作成編集画面に部品情報リストに基づく製造時の部品の部品情報からなる部品構成表を表示すると共に、各部品に対する他の部品の部品情報を参照可能にする。
【0060】ステップ6へ進んで入力部からの操作情報に基づいて部品構成表中の指定された部品の部品情報を同等機能の他の部品の部品情報に差し替えたり、部品構成表の指定された部品の部品情報を削除したり、部品構成表に新たに他の部品の部品情報を追加したりする部品構成情報の作成及び編集処理を行う。」
「【0064】
次に、上記部品構成情報作成編集処理における作業画面と操作の一例について説明する。図4は、上記部品構成作成編集処理における検索作業画面の一例を示す図である。
【0065】
この検索作業画面において、検索キー入力欄10の品種分類,PCB名称,生産拠点,PCB部番,品名(品番),型番ステータス(型番)等の各項目について所望の事項のキーワードを選択すると、検索結果表示欄11にリソースDB1から検索された該当する電子回路基板の検索情報の一部を一覧表示する。そして、その一覧の中から選択された電子回路基板のさらに詳細な検索情報を検索結果表示欄12に表示する。
【0066】
図5は、上記部品構成作成編集処理における部品構成情報作成編集画面の一例を示す図である。上記検索作業画面において検索された電子回路基板の中から所望のものを選択してリソース取込指示が入力されると、選択された電子回路基板の部品構成情報に基づいて認定部品DB2から対応する部品情報を検索し、図5に示すように、部品情報リスト欄13に各部品の部品情報を表示する。
【0067】
図6は、上記部品構成作成編集処理における部品構成情報作成編集作業画面の一例を示す図である。上記部品情報リスト欄13において、一部の部品を他の部品に差し替える場合、リスト中の差し替え対象の部品を選択し、その部品と同等機能の他の部品を参照する操作を行うと、差し替え対象の部品の行の近傍に他の同等機能を有する部品の部品情報をリスト表示する。そのリスト中から所望の部品を選択すると、上記差し替え対象の部品に代えて上記選択された部品の部品情報を入力する。」
したがって、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「リソースDB1と、認定部品DB2と、リソース部品表作成編集部3と、を備える部品構成作成編集装置において(段落【0020】)、
リソースDB1は、電子回路の部品構成情報を複数種類登録したデータベースであり、また、当該部品構成情報にはその電子回路を検索するための検索情報が付加されており(段落【0021】)、
前記部品構成情報には、その電子回路上に登録された抵抗、コンデンサ、IC等の各部品の型番、使用個数等の各種の情報が含まれ(段落【0022】)、
認定部品DB2は、上記部品構成情報を構成する複数種類の部品に係わる部品情報を記憶したデータベース(部品情報記憶手段)であり(段落【0024】)、
前記部品情報には、部品の種類を特定するための型番などである識別情報、機能情報等が含まれており(段落【0025】-【0026】)、
リソース部品表作成編集部3は、入力されたキーワード(検索情報)に該当する電子回路をリソースDB1から検索し、該当する電子回路の検索情報を一覧表示し、その中から入力部で選択された電子回路の部品構成情報を読み出し(段落【0057】)、部品構成情報に基づいて認定部品DB2から対応する部品情報を検索し、各部品の部品情報を表示し(段落【0066】)、その結果、当該部品の型番及び個数も表示され(図5)、また、差し替え対象の部品の行の近傍に他の同等機能を有する部品の部品情報をリスト表示する(段落【0067】)、
部品構成作成編集装置。」
2.引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献2の段落【0036】-【0038】の記載からみて、当該引用文献2には、部品のサプライヤーの端末から、インターネット等通信回線を介して、管理コンピュータに部品情報を格納するという技術的事項が記載されていると認められる。
3.引用文献3について
原査定の拒絶の理由に示された上記引用文献3の段落【0008】、【0035】-【0039】の記載からみて、当該引用文献3には、部品メーカの端末等のベンダ端末から、インターネットを介して、仲介サーバに部品情報を入力するという技術的事項が記載されていると認められる。
4.引用文献4について
原査定の拒絶の理由に示された上記引用文献4の段落【0039】-【0042】の記載からみて、当該引用文献4には、クライアント端末が、カタログにおいて選択した部品の発注数量を入力するための入力欄と、当該選択した部品を発注部品に追加することを指示する“発注に追加”ボタンと、を含む発注操作部を備えるという技術的事項が記載されていると認められる。
第5 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア.本願発明1の
「通信網を介して、ユーザの端末と、部品メーカの端末と、ICメーカの端末とに接続されるシステムサーバ」について。
引用発明には、本願発明1の「部品メーカの端末」、「ICメーカの端末」及び「システムサーバ」に相当する構成が存在しない。
したがって、引用発明には、本願発明1の「通信網を介して、ユーザの端末と、部品メーカの端末と、ICメーカの端末とに接続されるシステムサーバ」に相当する構成も存在しない。
イ.本願発明1の
「前記システムサーバに接続されたデータベース」について。
引用発明の「リソースDB1」は、本願発明1の「データベース」に相当する。
ただし、引用発明には、上記ア.のとおり「システムサーバ」に相当する構成が存在しないため、本願発明1と引用発明とは、「データベース」を備える点で共通するものの、引用発明の「データベース」は「システムサーバに接続された」ものではない。
ウ.本願発明1の
「前記部品メーカの前記端末から前記データベースに情報を入力できるように構築され、前記データベースは、IC型番と、前記IC型番のICに用いる回路を構成するために必要となる部品の部品型番及び員数とを対にして記憶している回路データベースを含み」について。
引用発明では、「リソースDB1は、電子回路の部品構成情報を複数種類登録したデータベースであり」、「当該部品構成情報には、電子回路上に登録された抵抗、コンデンサ、IC等の各部品の型番、使用個数等の各種の情報が含まれ」ていることから、本願発明1と引用発明とは、「前記データベースは、回路を構成するために必要となる部品の部品型番及び員数を記憶している回路データベースを含」む点で共通する。
一方、引用発明には、上記ア.のとおり「部品メーカの端末」に相当する構成が存在しないため、引用発明には本願発明1の「前記部品メーカの前記端末から前記データベースに情報を入力できるように構築され」に相当する構成が存在しない。
エ.本願発明1の
「前記システムサーバは、
前記IC型番の入力を受け付けるIC型番入力受付部と、
前記回路データベースを検索して、前記IC型番入力受付部が入力を受け付けた前記IC型番と対にして記憶されている前記部品型番及び員数を抽出する部品検索部と、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番及び員数に基づいて、前記IC型番入力受付部が入力を受け付けた前記IC型番の前記ICに用いる前記回路を構成するために必要となる前記部品の前記部品型番及び員数を含む部品リストを作成するためのデータを出力する部品リストデータ出力部と、
を備えた」について。
引用発明においては、「リソース部品表作成編集部3は、入力されたキーワード(検索情報)に該当する電子回路をリソースDB1から検索し、該当する電子回路の検索情報を一覧表示し、その中から入力部で選択された電子回路の部品構成情報を読み出し、部品構成情報に基づいて認定部品DB2から対応する部品情報を検索し、各部品の部品情報を表示し、その結果、当該部品の型番及び個数も表示され」る。
したがって、本願発明1と引用発明とは、「前記回路データベースを検索して、記憶されている前記部品型番及び員数を抽出する部品検索部と、前記部品検索部が抽出した前記部品型番及び員数に基づいて、前記回路を構成するために必要となる前記部品の前記部品型番及び員数を含む部品リストを作成するためのデータを出力する部品リストデータ出力部と、を備えた」点で共通する。
一方、引用発明には、本願発明1の「システムサーバ」及び「IC型番の入力を受け付けるIC型番入力受付部」に相当する構成は存在しない。
オ.本願発明1の
「部品選択支援システム」について。
引用発明の「部品構成作成編集装置」は、「部品構成情報に基づいて認定部品DB2から対応する部品情報を検索し、各部品の部品情報を表示し」、「差し替え対象の部品の行の近傍に他の同等機能を有する部品の部品情報をリスト表示する」ものであるから、引用発明の「部品構成作成編集装置」は、本願発明1の「部品選択支援システム」に相当する。
カ.本願発明1の
「前記データベースは、前記回路データベースに記憶されている前記部品型番の前記部品と互換・代替関係がある他の部品の部品型番と前記互換・代替関係の属性とを記憶している互換・代替データベースを含み」について。
引用発明には、本願発明1の「前記回路データベースに記憶されている前記部品型番の前記部品と互換・代替関係がある他の部品の部品型番と前記互換・代替関係の属性とを記憶している互換・代替データベース」に相当する構成が存在しない。
キ.本願発明1の
「前記システムサーバは、
前記互換・代替データベースを検索して、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品の前記部品型番と前記互換・代替関係の前記属性とを抽出する互換・代替部品検索部を、
さらに備え」について。
引用発明には、上記カ.のとおり、本願発明1の「互換・代替データベース」に相当する構成がないため、引用発明には、「前記互換・代替データベースを検索して、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品の前記部品型番と前記互換・代替関係の前記属性とを抽出する互換・代替部品検索部」に相当する構成も存在しない。
ク.本願発明1の
「前記部品リストデータ出力部は、前記部品検索部が抽出した前記部品型番及び員数と、前記互換・代替部品検索部が抽出した前記他の部品の前記部品型番及び前記属性とに基づいて、
前記IC型番入力受付部が入力を受け付けた前記IC型番の前記ICに用いる前記回路を構成するために必要となる前記部品の前記部品型番として、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番を含む第1のプランに加え、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番と前記互換・代替関係にあり、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品より小型である前記他の部品の前記部品型番を含む第2のプランと、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品のうち最安値の前記他の部品の前記部品型番を含む第3のプランと、
を含む複数のプランを前記部品リストに含めるためのデータを出力し」について。
引用発明では、「リソース部品表作成編集部3は、入力されたキーワード(検索情報)に該当する電子回路をリソースDB1から検索し、該当する電子回路の検索情報を一覧表示し、その中から入力部で選択された電子回路の部品構成情報を読み出し、部品構成情報に基づいて認定部品DB2から対応する部品情報を検索し、各部品の部品情報を表示し、その結果、当該部品の型番及び個数も表示され」ることから、本願発明1と引用発明とは、「前記部品リストデータ出力部は、前記部品検索部が抽出した前記部品型番及び員数に基づいて、前記回路を構成するために必要となる前記部品の前記部品型番として、前記部品検索部が抽出した前記部品型番を含む第1のプランを前記部品リストに含めるためのデータを出力する」点で共通する。
一方、引用発明には、本願発明1の「前記部品検索部が抽出した前記部品型番と前記互換・代替関係にあり、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品より小型である前記他の部品の前記部品型番を含む第2のプランと、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品のうち最安値の前記他の部品の前記部品型番を含む第3のプランと」を「前記部品リストに含める」に相当する構成が存在しない。
ケ.本願発明1の
「前記システムサーバは、
前記部品リストデータ出力部が出力した前記データに基づいて作成される前記部品リストに含まれている前記複数のプランからの前記プランの選択と、選択された前記プランに含まれる前記部品型番についての発注数量の入力とを受け付ける一括発注受付部を、さらに備えた」について。
引用発明には、「前記部品リストデータ出力部が出力した前記データに基づいて作成される前記部品リストに含まれている前記複数のプランからの前記プランの選択と、選択された前記プランに含まれる前記部品型番についての発注数量の入力とを受け付ける一括発注受付部」に相当する構成が存在しない。
したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「データベースと、
を用いて、
前記データベースは、回路を構成するために必要となる部品の部品型番及び員数を記憶している回路データベースを含み、
前記回路データベースを検索して、記憶されている前記部品型番及び員数を抽出する部品検索部と、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番及び員数に基づいて、前記回路を構成するために必要となる前記部品の前記部品型番及び員数を含む部品リストを作成するためのデータを出力する部品リストデータ出力部と、
を備えた部品選択支援システムであって、
前記部品リストデータ出力部は、前記部品検索部が抽出した前記部品型番及び員数に基づいて、
前記回路を構成するために必要となる前記部品の前記部品型番として、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番を含む第1のプランを前記部品リストに含めるためのデータを出力することを特徴とする、部品選択支援システム。」
(相違点)
(相違点1)
本願発明1は、「通信網を介して、ユーザの端末と、部品メーカの端末と、ICメーカの端末とに接続されたシステムサーバ」という構成を備えるのに対し、引用発明はそのような構成を備えていない点。
(相違点2)
本願発明1は、「前記部品メーカの前記端末から前記データベースに情報を入力できるように構築され」という構成を備えるのに対し、引用発明はそのような構成を備えていない点。
(相違点3)
本願発明1の「回路」は、「ICに用いる回路」であるのに対し、引用発明の回路は「ICに用いる回路」ではない点。
(相違点4)
本願発明1の「回路データベース」は、「部品型番及び員数」が「IC型番」と対になって記憶されているのに対し、引用発明では「IC型番」と対になっていない点。
(相違点5)
本願発明1は、「前記IC型番の入力を受け付けるIC型番入力受付部」という構成を備えるのに対し、引用発明はそのような構成を備えてない点。
(相違点6)
本願発明1は、「データベース」が、「前記回路データベースに記憶されている前記部品型番の前記部品と互換・代替関係がある他の部品の部品型番と前記互換・代替関係の属性とを記憶している互換・代替データベースを含」むという構成を備えるのに対し、引用発明はそのような構成、すなわち、「互換・代替データベース」を備えていない点。
(相違点7)
本願発明1は、「前記互換・代替データベースを検索して、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品の前記部品型番と前記互換・代替関係の前記属性とを抽出する互換・代替部品検索部」という構成を備えるのに対し、引用発明はそのような構成を備えていない点。
(相違点8)
本願発明1は、「部品リストデータ出力部」が、
「前記部品検索部が抽出した前記部品型番と前記互換・代替関係にあり、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品より小型である前記他の部品の前記部品型番を含む第2のプランと、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品のうち最安値の前記他の部品の前記部品型番を含む第3のプランと、
を含む複数のプランを前記部品リストに含めるためのデータを出力」するのに対し、引用発明はそのような構成を備えていない点。
(相違点9)
本願発明1は、「前記部品リストデータ出力部が出力した前記データに基づいて作成される前記部品リストに含まれている前記複数のプランからの前記プランの選択と、選択された前記プランに含まれる前記部品型番についての発注数量の入力とを受け付ける一括発注受付部」という構成を備えるのに対し、引用発明はそのような構成を備えていない点。
(2)相違点についての判断
上記相違点6及び7について検討すると、相違点6に係る本願発明1の「前記回路データベースに記憶されている前記部品型番の前記部品と互換・代替関係がある他の部品の部品型番と前記互換・代替関係の属性とを記憶している互換・代替データベースを含」むという構成及び相違点7に係る本願発明1の「前記互換・代替データベースを検索して、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品の前記部品型番と前記互換・代替関係の前記属性とを抽出する互換・代替部品検索部」という構成は、上記「第2」のいずれの文献にも記載されていない。また、当該構成は周知技術であるともいえない。
さらに、上記相違点8について検討すると、相違点8に係る本願発明1の「部品リストデータ出力部」が、「前記部品検索部が抽出した前記部品型番と前記互換・代替関係にあり、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品より小型である前記他の部品の前記部品型番を含む第2のプランと、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品のうち最安値の前記他の部品の前記部品型番を含む第3のプランと、
を含む複数のプランを前記部品リストに含めるためのデータを出力」するという構成も、上記「第2」のいずれの引用文献にも記載されていない。また、当該構成は周知技術であるともいえない。
したがって、上記相違点1-5,9について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
2.本願発明2について
本願発明2は、本願発明1に対応する方法の発明であり、本願発明1の
「前記回路データベースに記憶されている前記部品型番の前記部品と互換・代替関係がある他の部品の部品型番と前記互換・代替関係の属性とを記憶している互換・代替データベースを含」むに対応する構成、
「前記互換・代替データベースを検索して、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品の前記部品型番と前記互換・代替関係の前記属性とを抽出する互換・代替部品検索部」に対応する構成、
「前記部品検索部が抽出した前記部品型番と前記互換・代替関係にあり、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品より小型である前記他の部品の前記部品型番を含む第2のプランと、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品のうち最安値の前記他の部品の前記部品型番を含む第3のプランと、
を含む複数のプランを前記部品リストに含めるためのデータを出力し」に対応する構成
を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
第6 原査定について
審判請求時の補正により、本願発明1は、
「前記回路データベースに記憶されている前記部品型番の前記部品と互換・代替関係がある他の部品の部品型番と前記互換・代替関係の属性とを記憶している互換・代替データベースを含」むという事項、
「前記互換・代替データベースを検索して、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品の前記部品型番と前記互換・代替関係の前記属性とを抽出する互換・代替部品検索部」という事項、
「前記部品リストデータ出力部は、前記部品検索部が抽出した前記部品型番及び員数と、前記互換・代替部品検索部が抽出した前記他の部品の前記部品型番及び前記属性とに基づいて、
前記IC型番入力受付部が入力を受け付けた前記IC型番の前記ICに用いる前記回路を構成するために必要となる前記部品の前記部品型番として、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番を含む第1のプランに加え、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番と前記互換・代替関係にあり、前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品より小型である前記他の部品の前記部品型番を含む第2のプランと、
前記部品検索部が抽出した前記部品型番の前記部品と前記互換・代替関係にある前記他の部品のうち最安値の前記他の部品の前記部品型番を含む第3のプランと、
を含む複数のプランを前記部品リストに含めるためのデータを出力し」という事項、
を有するものとなっており、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1-4に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。
また、審判請求時の補正により、本願発明1に対する方法の発明である本願発明2は、上記事項に対応する構成を有するものとなっており、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1-4に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。
したがって、原査定の理由を維持することはできない。
第7 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2017-018428