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特許拒絶査定不服審判

2016-017767

光導波路素子

審判番号
2016-017767
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2012-212673外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年11月28日
審決日
2018年02月14日
公報発行日
2018年04月27日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G02B)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2012-212673「光導波路素子」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 4月17日出願公開、特開2014- 66905、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成24年9月26日の出願であって、平成28年2月9日付け(同年同月16日送付)で拒絶理由通知がされ、同年4月13日付けで手続補正がされ、同年8月30日付け(同年9月6日送達)で拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、同年11月28日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。 第2 原査定の概要 原査定(平成28年8月30日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 本願請求項1及び2に係る発明は、以下の引用文献1ないし8に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1 特開平10-104460号公報 2 特開平6-201942号公報 3 実願平3-103080号(実開平5-50436号)のCD-ROM 4 特開2003-35832号公報 5 特開平4-96025号公報 6 特開平7-20329号公報 7 特開2011-22337号公報 8 特開2010-117566号公報 第3 本願発明 本願請求項1及び請求項2に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」及び「本願発明2」という。)は、平成28年4月13日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は、以下のとおりの発明である。 「【請求項1】 i次モード(iは0以上の整数)の光とj次モード(jはiとは異なる0以上の整数)の光を伝播させる多モード導波路部、及び該多モード導波路部と接続されたブラッグ反射部を有する第1光導波路コアと、 結合部を有する第2光導波路コアと を備え、 前記ブラッグ反射部には、特定の同一波長のTE偏波及びTM偏波について、i次モードとj次モードとを変換してブラッグ反射するグレーティングが形成されており、 前記多モード導波路部と前記結合部とが、互いに離間しかつ平行に配置された双方向結合領域が設定されており、 前記双方向結合領域では、前記多モード導波路部を伝播するj次モードのTE偏波と、前記結合部を伝播するk次モード(kは0以上の整数)のTE偏波とが結合され、かつ前記多モード導波路部を伝播するj次モードのTM偏波と、前記結合部を伝播するk次モードのTM偏波とが結合され、 前記グレーティングは、 TE偏波のi次モードの等価屈折率NeiTE、TE偏波のj次モードの等価屈折率NejTE、TM偏波のi次モードの等価屈折率NeiTM、及びTM偏波のj次モードの等価屈折率NejTMについて、特定の同一波長において、NeiTE+NejTE=NeiTM+NejTMが成立するように形成されており、 前記結合部は、光の伝播方向に沿って連続的に幅が変化するテーパ形状であることを特徴とする光導波路素子。」 第4 引用文献及び引用発明 1 引用文献1について 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献1(特開平10-104460号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審で付した。以下同様)。 (1) 「【請求項1】 (A)波長λiの第1電磁放射の放射源(101)と、 (B)前記第1電磁放射を利用する利用手段(103)と、 (C)前記放射源と前記利用手段の間に配置されたモード識別結合器(10)及び反射モード結合手段(34、35)からなる装置群を有する、前記放射源を前記利用手段へと光接続する光導波路(102)とを有する光導波路システム(100)において、 (D)モード識別結合器(10)は、エバネッセント場結合により第2マルチモード光導波路(12)へと結合されたこれと異なる第1マルチモード光導波路(11)を有する4ポート(14~17)結合器であり、 前記エバネッセント場結合は、基本空間モードの波長λiの電磁放射が前記2つのマルチモード光導波路の1つの上を前記モード識別結合器を通って伝搬し、 高次空間モードの波長λiの電磁放射は、前記マルチモード光導波路の1つから前記マルチモード光導波路の他方へと結合され、 (E)前記反射モード結合手段(34、35)は、ピッチΛ<1μmでブレーズ角θ>3゜であるブレーズ屈折率グレーティングを有する反射モード結合グレーティング(35)からなるマルチモード光導波路(34)の長さからなり、 前記Λとθは、前記グレーティングが基本空間モードの前記波長λiの放射を波長λi及び高次空間モードの放射として反射するように、さらに、前記グレーティングが波長λj(λiとλjの双方はスペクトル幅Δλ≦λi/100の範囲内である)の放射を実質的に反射しないように選択されることを特徴とする光導波路システム。」 (2) 「【0022】本発明は、波長λiの光源を有する光導波路(一般に必要でない光ファイバ以外)システムにおいて用いることができる。このシステムは前記波長λiの光の利用手段、及び、前記の光源を前述の利用手段へ最適接続する光導波路パスをさらに有する。導波路パスは、光源と利用手段の間に配置した装置の組み合わせからなり、これはMDCと反射モード結合手段を有する。 【0023】MDCは4ポート結合器であり、この4ポート結合器は第2マルチモード光導波路へとエバネッセント場結合した第1マルチモード光導波路を有し、このエバネッセント場結合は前記マルチモード光導波路の1つにおけるMDCへと入る基本空間モードでの波長λiの光が前記1つのマルチモード光導波路におけるMDCを通って伝搬するように選択され、前記1つのマルチモード光導波路上のMDCへと入る高次空間モードにおける波長λiの光は、MDCにおいて他の前記他のマルチモード光導波路へと結合する。 【0024】さらに、反射モード結合手段はマルチモード光導波路を含み、これは、ピッチΛ<1μm及びブレーズ角θ>3゜のブレーズ屈折率グレーティングを有する。Λ及びθは、基本空間モードの波長λiの光を高次空間モード内の光としてグレーティングが反射するように選択され、また、このグレーティングが 本質的にいかなる波長λjの光をも反射しないように選択される。ここでλiとλjの両方は、スペクトル幅Δλ≦10nm(より一般的には約λi/100以内)である。 【0025】例として、λiとλjは、WDM光ファイバ通信システムの異なるチャネルに対応し、あるいはλiとλjは、光ファイバ増幅器又はレーザーの異なるポンプ波長である。もし光導波路システムが光ファイバシステム(円状に対称な断面を有するファイバ)ならば、基本モードはLP01であり(0,1)と表し、そして高次モードは一般に(必要ではないが)LP11であり(1,1)と表す。 【0026】以下において本発明は特定の種類の光導波路、光ファイバに関して説明するが、本発明は、光ファイバに制限されず、例えば四角形コア断面を有するプレーナ導波路のような他の導波構造を有する。このような導波路は、分極依存性(即ち電場ベクトルの方向に依存する:polarization dependent)の光特性を有する。また、このような導波路は対称(TX00で表し、ここでX=E又はM;いずれかは分極に依存する)である基本モードと、及び高次モード(例えば、TE00やTM01)とを有する。本発明はこのような導波路構造に直接応用でき、モード変換の問題点及び解決手段は以下に説明する光ファイバの場合と実質的に同じである。 【0027】 【発明の実施の形態】図1は光ファイバに関して350特許のモードセレクタと異なるMDCの概略図であり、MDC10内のファイバは、同種類でないマルチモードファイバであり、一般的なデュアルモードファイバである。図1には、第1光ファイバ11、第2光ファイバ12、結合領域13、第1結合ポート14、第2結合ポート15、第3結合ポート16、第4結合ポート17があり、「×」で示した結合ポート14、16、17へと従来の方法(例えば溶融スプライス)によって光が透過するように接続された従来の光ファイバ191~193がある。光ファイバ191、193は、マルチモード光ファイバ(典型的にはデュアルモード光ファイバ)であり、光ファイバ192は、 シングルモード光ファイバである。入力放射18(例えば、波長λ1,λ2,...λN のWDM放射)は、従来の基本モード(0,1)に加えて、高次モード(例えば、(1,1))からなるNチャネルのうちの少なくとも1つ(例としてλ1)を有する。MDCはこのように高次モードの放射を基本モードの放射から分離する。第1ポート14の全てのλ1放射がLP11空間モードであれば、全てのλ1放射が第4ポート17に本質的に現れる。 【0028】上述のモード識別特性を有する結合器は、位相合致の方法を用いて設計及び作ることができる。この方法は、(0,1)モードの伝搬定数β01が2つのファイバにおいて互いに異なり、用いた高次モードの伝搬定数β11が2つのファイバにおいて本質的に同一であるように、2つのマルチモードファイバを選ぶことを伴う。この条件は、λ~1.53μmに対してファイバの一方が直径6.25μmで特性パラメータα=5、Δ=1.636%のグレーデッドインデックスコアを有する場合、あるいは同じ直径でΔ=1.2%のステップインデックスコアを有する場合に満たされる。図2には、このような2つのファイバの(0,1)及び(1,1)モードに対する計算された有効屈折率を波長の関数として示した。与えられた波長λのモード(m,n)の有効屈折率が分かれば、そのモードの伝搬定数は周知の関係、βmn=(2πneff)/λ(ここで、neffは(m,n)モードの有効屈折率)によって容易に決めることができる。 (略) 【0032】除去多重化装置 図3には低損失除去多重化装置によって本発明の原理を説明する。この装置30は、図1に示したようにMDCを有する。ファイバ31、32は、シングルモードファイバであり、ファイバ33、34は、マルチモードファイバである。WDMシングルモード(0,1)放射(λ1,λ2,...λN)はファイバ34の結合領域にわたって本質的に変化せずに伝搬し、この結合領域は、ブレーズ屈折率グレーティング35からなる。所定の波長(例えば、λ1)の放射は、グレーティングによって高次空間モード(例えば、(1,1))で反射する。この(1,1)放射は、第2ファイバ12へと結合され、ファイバ33へ向かってこの中へと伝搬する。ここで、例えば、従来の検出器36(例として、全ての高次モード放射を集めることができる広域検出器)による検出の利用のために利用できる。少なくとも原理的には、グレーティング35は結合領域のファイバ11ダウンストリーム(ファイバ34は随意にファイバ11と連続していてもよい)へと書き込むことができるが、ファイバ34はファイバ11へスプライスされる。 【0033】図3の実施例は、「除去された」チャネルλ1を(0,1)モードとして利用手段へ与えるように変更できる。このことは、λ1(1,1)光をλ1(0,1)光へと変換する透過型MCGでマルチモードファイバ33を置き換えることによって達成できる。所望ならば、シングルモードファイバの長さは、透過型MCGの出力へとスプライスされ、このシングルモードファイバが除去されたチャネルを利用手段へと導くようにされる。」 (3) 図3は、以下のものである。 (4) 図3を参考にして、上記(1)、(2)の記載をみると、結合領域13には、第1マルチモード光導波路11と第2マルチモード光導波路12は互いに離間し配置され、エバネッセント場結合が行われていること、及び、 反射モード結合グレーティング35を有する反射モード結合手段34は、第1マルチモード光導波路11と接続していることが読みとれる。 (5) したがって、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用文献1発明」という。)が記載されていると認められる。 「モード識別結合器10及び反射モード結合手段34からなる装置群を有する、前記放射源を前記利用手段へと光接続する光導波路102とを有する光導波路システム100において、 前記モード識別結合器10は、エバネッセント場結合により第2マルチモード光導波路12へと結合されたこれと異なる第1マルチモード光導波路11を有する4ポート結合器であり、 反射モード結合グレーティング35を有する反射モード結合手段34は、前記第1マルチモード光導波路11と接続しており、 第1マルチモード光導波路11と第2マルチモード光導波路12が互いに離間し配置され、前記エバネッセント場結合が行われる結合領域13を有し、 前記エバネッセント場結合は、基本空間モードの波長λiの電磁放射が前記1つのマルチモード光導波路における前記モード識別結合器を通って伝搬し、 高次空間モードの波長λiの電磁放射は、前記マルチモード光導波路の1つから前記マルチモード光導波路の他方へと結合され、 前記反射モード結合手段34は、ピッチΛ<1μmでブレーズ角θ>3゜であるブレーズ屈折率グレーティングを有する前記反射モード結合グレーティング35からなるマルチモード光導波路の長さからなり、 前記Λとθは、前記グレーティングが基本空間モードの前記波長λiの放射を波長λi及び高次空間モードの放射として反射するように、さらに、前記グレーティングが波長λj(λiとλjの双方はスペクトル幅Δλ≦λi/100の範囲内である)の放射を実質的に反射しないように選択される 光導波路システム。」 2 引用文献2について 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献2(特開平6-201942号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 (1) 「【0024】 【第5実施例】図6に本発明の第5の実施例の構成を示す。本実施例においては波長の選択性を鋭くするため、方向性結合器型分波器121、122において、2つの導波路120a、120b;120a、120cの伝搬定数にあらかじめ差をつけ、両者の伝搬定数差をグレーティング121a、122aで補償するタイプのデバイスを採用している。グレーティング補償型の方向性結合器121、122の採用により、よりクロストークの少ない分波器の構成が可能となる。 【0025】偏波モード、波長の組み合わせに対応したモードの選択分波は分波器121、122部分の導波路構成、伝搬定数補償のためのグレーティング121a、122aの周期(Λ1、Λ2)で規定されている。同図の例では、波長λ1のTEモードに対して周期Λ1、波長λ2のTMモードに対して周期Λ2の格子121a、122aが形成されている。また、結合長はそれぞれの選択モード、波長に対して完全結合長となるように設定してある。 【0026】入力光128から分波された光波TEモード波長λ1の光125とTMモード波長λ1の光126は単純な合流器であるY分岐素子123で合流され、光導波路から波長λ1の分波光127として出力される。さらに選択波長λ1以外の光波はそのまま透過され、光導波路120aから透過光129として出力される。Y分岐素子123は、基本的に3dBの損失があり、通常の合波器に比べ挿入損失の増大などの問題があるが、構成が簡便であるという特徴がある。もちろん、この部分123をグレーティング補償型方向性結合器などからなる偏波合波器で構成しても良い。」 3 引用文献3について 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献3(実願平3-103080号(実開平5-50436号)のCD-ROM)には、図面とともに次の事項が記載されている。 (1) 「【0010】 基板1にチタンを所望のパターンに熱拡散して形成した光導波路を用いた方向性結合器は、結合部の光導波路ギャップを可変パラメータとすることで完全結合長を変化させることができ、また光導波路幅を可変パラメータとすることで、チタン膜厚が若干変化してもTE、TM両偏光で一致する完全結合長が得られる。すなわち、光導波路幅および光導波路ギャップを変化させた方向性結合器を同一基板上に形成しておけば、チタン膜厚が成膜装置の制御精度により多少変化しても、同一基板上の別の方向性結合器において、TE、TM両モードにおいて最も完全結合長の一致した方向性結合器を、測定によって選び出すことができる。」 4 引用文献4について 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献4(特開2003-35832号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 (1) 「【0010】光結合の割合は光結合率と呼ばれ、一方の光導波路から他方の光導波路へと移動する光パワーの割合を意味する。光結合率は、光結合部121の光導波路における導波路幅、導波路間隔、及び光結合部の長さ(結合長)によって決定される。具体的には、導波路幅及び導波路間隔が狭いほど光結合は強くなり、短い結合長の光結合部121でも高い光結合率が得られる。」 (2) 「【0015】図6に示した一般的な方形光導波路の断面模式図において、光導波路31の中心を原点にとり、導波路幅を2a、導波路厚を2d、光導波路31と32の中心間距離をD、コアの屈折率をn1、クラッドの屈折率をn0としたとき、2本の光導波路31と32との間のモード結合定数xは次式で表すことができる(「光導波路の基礎」、岡本勝就著、コロナ社)。 (略) 【0022】である。つまり、モード結合定数xが、TEモードとTMモードとで異なることに起因して、偏光依存性が生じる。」 (3) 「【0043】また、上述の実施形態では、光回路全体を一定幅の光導波路により構成した光回路の例について説明したが、光回路素子によっては光結合部21以外の光導波路におけるコア部のアスペクト比が他の比、例えば正方形或いは横長の構造としてもよいことは勿論である。かかる場合には、本発明方向性結合器の部分の光導波路の断面形状のみを縦長にし、光回路の残余の光導波路の部分のコア部のアスペクト比を所望の値としてもよい。またその際には、光損失低減の観点からコア形状の変換部分にテーパー形状の構造を有する光導波路を用いるのが好ましい。」 5 引用文献5について 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献5(特開平4-96025号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 (1) 「ところで、第1図に示した導波型偏光スイッチにおいては、2本の光導波路の間隔が小さいため、2本の導波路間には結合が生じている。したがって一方の光導波路へ入射された光はある一定の長さ伝搬したところで他方の光導波路へと完全に結合する。この長さは通常完全結合長と呼ばれる。完全結合長は導波層厚、組成、導波路幅、導波路間隔などの導波路作成条件に依存するとともに入射光の偏光状態にも依存する。これは導波路の形状が層に水平な方向と層に垂直な方向とで異なっているためである。第1図に示した方向性結合器型偏光スイッチの完全結合長の導波路間隔依存性を第3図に示す。TMモードの完全結合長の方がTEモードの完全結合長より長く、導波路間隔が広がるにつれて両者の差は大きくなる傾向にある。しかしながら、導波路間隔を2.85μmとすると、TEモードに対する完全結合長LTEは1.72mm、TMモードに対する完全結合長LTMは2.46mmであり、両者とも素子長2mmに近い値とすることができる。したがって電極間に電圧を印加しないときには、両方のモードの入射光とも素子出射の際には他方の光導波路へほぼ完全に結合しており、いわゆる○×(当審注:原文は○内に×がある記号)状態をが実現される。その際のクロストークCTは次式により計算され、 CT = 10×LOG{P1/(P1+P2)} ここで、 P1  =cos2(πL/2L0) P2 =sin2(πL/L2L0) ただし、Lは素子長を、L0は完全結合長を表し、 L0 = LTE(TEモードの場合) LTM(TMモードの場合)(当審注:原文はL0=の後に2行をまたぐ「{」が記載されている。) である。 本実施例においては、素子長LとTEモードに対する完全結合長LTE、TMモードに対する完全結合長LTMとをほぼ等しくしているのでTEモード、TMモードいずれの場合においてもクロストークを-10dB以下とすることができる。」(3頁左下欄13行~4頁左上欄10行) 6 引用文献6について 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献6(特開平7-20329号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 (1) 「【0018】 【実施例】 (実施例1)図1は、本発明で第1の導波路の上部に第2の導波路、側部に第3の導波路を結合面が直交するように設けた第1の実施例を表すものであり、偏波無依存な波長分波器を構成するものである。同図において、(a)は上視図,(b)はB-B’断面図,(c)はC-C’断面図,(d)はD-D’断面図である。図中1は第1の導波路で、ここに入力された信号光は、本方向性結合器の奇モードεodd TEに結合する。信号光は、波長λ1 ,λ2 ,…,λs ,…,λn より構成されており、本分波器では波長λs の光信号を分波する。波長λs のTE-likeモードの光信号は、 βoTE(λs)-βeTE(λs)=2π/ΛTE(λs) (4) を満たすΛTE(λs )を持つグレーティング16による摂動を介して、奇モードεodd TEが 偶モードεeven TE に結合され、その結果、第1の導波路1より第2の導波路2へ分波される。また、TM-likeモードの光信号も同様に、 βoTM(λm)-βeTM(λm)=2π/ΛTM (λs) (5) を満たすΛTM (λs)を持つグレーティング18による摂動を介して、第1の導波路1より第3の導波路3へと同時に分波される。 【0019】本素子では、TE-like,TM-like両偏波モードに対する完全結合長Lc が等しくなる様設計されており、素子長をLc にとしているため、第1の導波路1からの出力光中には、波長λs の光信号成分は全く無い。完全結合長Lc は、偶モード,奇モードの結合係数をGとして、 Lc = π/2G (6) で与えられる。 【0020】したがって、両結合の結合係数を等しくすることにより完全結合長を等しくすることが可能となる。 【0021】結合係数Gは、種々の条件を変えることにより変化させることができるが、一番単純な方法としては、グレーティング深さを増やすことで、結合係数が増えることを利用するものが挙げられ、本素子では、この方法を採用している。前記種々の条件には、導波路の形状・寸法・間隔,各層の屈折率,グレーティングのピッチ・デューティー比(凸部と凹部の導波方向に平行な長さの比)・深さ等があげられるが、ここで、結合係数を調整する手段について触れておくことは、後の説明をよりわかりやすいものとすると思われる。 (略) 【0025】コア層13,15の屈折率を各々3.45,3.39、厚さを0.50,0.10μmとし、2つの導波路間のクラッド層14の厚さを0.8μm,屈折率を3.29,クラッド層16,12の屈折率を各々1.46,3.29,厚さを無限、グレーティングのデューティー比w/Λは0.7として波長830nmの光信号を分波する場合を計算した。グレーティングの深さが深くなるほど結合係数が大きくなり、それと同時に対応するグレーティングのピッチも大きくなっていることがわかる。図2(b)には、上と同じ構成において、グレーティング深さを0.07μm一定としてデューティー比w/Λを変化させたときの結合係数GとグレーティングピッチΛの変化の様子が示してある。(8)式におけるsinの項はw/Λが0.5のときに最大となるが、実際には、結合係数Gが最大となるデューティー比はwが大きい方つまり凸部が大きい方にシフトしている。これは、凸部の方が、屈折率が高く、その結果、凸部が大きいほど、グレーティング部における電界が大きくなり、このことが、(7)式でわかるように結合係数Gを大きくしている。 【0026】その他、導波路寸法などでも、結合係数Gは変えられるが、2nm程度の波長選択性を持たせるために非対称性の高い導波路を用いた方向性結合器の場合は、各々の導波路における電界分布が、単体で存在するときの電界分布と、あまりかわらず上記2項目の条件に比べて、あまり効果的では無く、また、成長後は変更が効かないため自由度が低くなってしまう。 【0027】さて、本素子は素子長を完全結合長Lc としているため、波長λs の光信号は全て、入力導波路1から取り出されてしまうが、たとえば3dB出力を得ることも、この構成で可能である。 【0028】いま、素子長をLとしたとき、出力光強度Pout と入力光強度Pinの比は近似的に Pout /Pin ~ sin(πL/2Lc ) で与えられるため、この関係を用いれば素子長LをLc /2にすることで上記要求が満たされることが分る。さらに、グレーティングの深さを調整することで、一方のモードの光信号は全て取りだし、他方は半分だけということも可能である。 【0029】また、同一偏波のみを取り扱う場合、本素子構成で、多波長同時合分波が可能であることは言うまでもない。」 7 引用文献7について 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献7(特開2011-22337号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 (1) 「【0059】 図3(A)には、3本の曲線が描かれている。曲線Iは、図3(B)に示すように、方向性結合器14aを構成する両リッジ区間部30a1及び30a2の中心軸間距離Gcを0.6μmとしたときの、方向性結合器14aの結合長を偏波無依存とするリッジ幅Wとリッジ高さSの関係を示している。つまり、方向性結合器14aにおいて、TE波とTM波とで結合長を等しくするリッジ幅Wとリッジ高さSとをプロットしている。なお、ここで、中心軸間距離Gcとは、図3(B)に示すように、両リッジ区間部30a1及び30a2の光伝播方向に沿った中心軸間の距離を示し、これは、第1及び第2サブリッジ部30X及び30Yの同様な中心間距離でもある。 (略) 【0064】 このことから、光装置10を構成するリッジ形光導波路20においては、「リッジ幅Wは、全厚みHよりも小さい」という上述した(偏波無依存条件1)が導き出される。 【0065】 また、曲線I及びIIに着目すると、方向性結合器14aの結合長を偏波無依存とするリッジ幅Wは、リッジ高さSが増加するに従って、小さくなっていく傾向が見られる。以下、この傾向が生じる理由について説明する。 【0066】 一般に、TM波では、リッジ幅Wとリッジ高さSの変化に対して方向性結合器14aの結合長の変化割合は小さく、リッジ幅Wが大きくなるほど結合長は僅かに短くなっていく傾向が見られる。それに対して、TE波では、リッジ幅W及びリッジ高さSが増加すると、方向性結合器14aの結合長も増加する傾向が見られる。つまり、TE波の方がTM波よりもリッジ高さSの変化に対して結合長の変化が大きい。 【0067】 これらの傾向から、曲線I及びIIに示すように、TE波とTM波とで方向性結合器14aにおける結合長が一致するリッジ幅Wは、リッジ高さSが大きくなると減少するものと考えられる。 【0068】 上述したように、TE波の方がTM波よりもリッジ高さSの変化に対して結合長の変化が大きいのは、TE波の方がTM波よりも平面導波路部26での光界分布が大きいためであると考えられる。つまり、リッジ高さSが変化することにより、平面導波路部28におけるTE波の光界分布が大きく影響を受けるために、TE波の方が結合長の変化が大きいものと考えられる。 【0069】 また、方向性結合器14aにおいて、両リッジ区間部30a1及び30a2の間の間隙での光界分布は、TE波とTM波とで異なっている。従って、両リッジ区間部30a1及び30a2の中心軸間距離Gcの大きさにより、偏波無依存となるリッジ幅W及びリッジ高さSは異なっている。曲線I及びIIを参照すると、中心軸間距離Gcが小さいほど偏波無依存となるリッジ幅Wは小さくなる。その結果、曲線IIIとの交差点で表わされる光干渉器16の等価屈折率を偏波無依存とするのに必要なリッジ高さSは、中心軸間距離Gcが小さくなるほど小さくなる。」 8 引用文献8について 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献8(特開2010-117566号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 (1) 「【0054】 図14は、更に別構成の光モード合成カプラ709近傍を拡大した図である。図14の構成においては、図7と同様に非対称な方向性結合器ではあるが、導波路709aはその幅が徐々に狭くなり、幅が無くなって終端する構造になっている。このとき、導波路709a、709bの長さは1100μmに設計されている。図14の構成により、図7の構成に比較して、導波路709aから導波路709bへの光波の結合率をほぼ100%にすることができるため、AWG700の光学特性において、より損失特性に優れたものが実現可能である。」 (2) 図14は、次のものである。 第5 対比・判断 1 本願発明1について (1) 対比・一致点・相違点 本願発明1と引用文献1発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア 引用文献1発明の「第1マルチモード光導波路11」は、反射モード結合グレーティング35を有する反射モード結合手段34と接続し、空間モードの電磁放射と反射結合グレーティングから反射された高次空間モードの電磁放射が伝搬することからみて、 本願発明1の「i次モード(iは0以上の整数)の光とj次モード(jはiとは異なる0以上の整数)の光を伝播させる多モード導波路部」に相当し、 引用文献1発明の「反射モード結合グレーティング35を有する反射モード結合手段34」は、前記第1マルチモード光導波路11と接続しており、反射モード結合グレーティング35は、前記グレーティングが基本空間モードの前記波長λiの放射を波長λi及び高次空間モードの放射として反射するため、ブラッグ反射を行っていることからみて、 本願発明1の「該多モード導波路部と接続されたブラッグ反射部」に相当する。 したがって、引用文献1発明の「第1マルチモード光導波路11」と「反射モード結合グレーティング35を有する反射モード結合手段34」から構成されるものは、 本願発明1の「i次モード(iは0以上の整数)の光とj次モード(jはiとは異なる0以上の整数)の光を伝播させる多モード導波路部、及び該多モード導波路部と接続されたブラッグ反射部を有する第1光導波路コア」に相当する。 イ 引用文献1発明の「第2マルチモード光導波路12」は、結合領域13に含まれる部分で第1マルチモード光導波路11と結合しているため、 本願発明1の「結合部を有する第2光導波路コア」に相当する。 ウ 本願発明1の「前記ブラッグ反射部には、特定の同一波長のTE偏波及びTM偏波について、i次モードとj次モードとを変換してブラッグ反射するグレーティングが形成されて」いる構成と、 引用文献1発明の「前記反射モード結合手段34は、ピッチΛ<1μmでブレーズ角θ>3゜であるブレーズ屈折率グレーティングを有する前記反射モード結合グレーティング35からなるマルチモード光導波路の長さからなり、 前記Λとθは、前記グレーティングが基本空間モードの前記波長λiの放射を波長λi及び高次空間モードの放射として反射するように、さらに、前記グレーティングが波長λj(λiとλjの双方はスペクトル幅Δλ≦λi/100の範囲内である)の放射を実質的に反射しないように選択される」構成とを対比する。 引用文献1発明の「ブレーズ屈折率グレーティング」は、基本空間モードの前記波長λiの放射を波長λi及び高次空間モードの放射として反射することからみて、両者は、「前記ブラッグ反射部には、特定の同一波長について、i次モードとj次モードとを変換してブラッグ反射するグレーティングが形成されて」いる点で一致する。 エ 本願発明1の「第1マルチモード光導波路11と第2マルチモード光導波路12が互いに離間し配置され、前記エバネッセント場結合が行われる結合領域13を有」する構成は、 本願発明1の「前記多モード導波路部と前記結合部とが、互いに離間しかつ平行に配置された双方向結合領域が設定されて」いる構成に相当する。 オ 本願発明1の「前記双方向結合領域では、前記多モード導波路部を伝播するj次モードのTE偏波と、前記結合部を伝播するk次モード(kは0以上の整数)のTE偏波とが結合され、かつ前記多モード導波路部を伝播するj次モードのTM偏波と、前記結合部を伝播するk次モードのTM偏波とが結合され」る構成と、 引用文献1発明の「前記エバネッセント場結合は、基本空間モードの波長λiの電磁放射が前記1つのマルチモード光導波路における前記モード識別結合器を通って伝搬し、 高次空間モードの波長λiの電磁放射は、前記マルチモード光導波路の1つから前記マルチモード光導波路の他方へと結合され」る構成とを対比すると、 両者は、「前記双方向結合領域では、前記多モード導波路部を伝播するj次モードの波と、前記結合部を伝播するk次モード(kは0以上の整数)の波とが結合され」る点で一致する。 カ 引用文献1発明の「光導波路システム100」は、第1マルチモード光導波路11、第2マルチモード光導波路12、反射モード結合手段34を有する構成であるから、本願発明1の「光導波路素子」に相当する。 したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「i次モード(iは0以上の整数)の光とj次モード(jはiとは異なる0以上の整数)の光を伝播させる多モード導波路部、及び該多モード導波路部と接続されたブラッグ反射部を有する第1光導波路コアと、 結合部を有する第2光導波路コアと を備え、 前記ブラッグ反射部には、特定の同一波長について、i次モードとj次モードとを変換してブラッグ反射するグレーティングが形成されており、 前記多モード導波路部と前記結合部とが、互いに離間しかつ平行に配置された双方向結合領域が設定されており、 前記双方向結合領域では、前記多モード導波路部を伝播するj次モードの波と、前記結合部を伝播するk次モード(kは0以上の整数)の波とが結合される、 光導波路素子。」 (相違点1) ブラッグ反射部のグレーディングが、本願発明1は、「特定の同一波長のTE偏波及びTM偏波について、i次モードとj次モードとを変換してブラッグ反射する」のに対し、 引用文献1発明の「反射モード結合手段34」の「グレーティング」は、基本空間モードの前記波長λiの放射を波長λi及び高次空間モードの放射として反射するものであるが、TE偏波とTM偏波に関して限定されていない点。 (相違点2) 双方向結合領域で結合される波が、本願発明1は、「多モード導波路部を伝播するj次モードのTE偏波と、前記結合部を伝播するk次モード(kは0以上の整数)のTE偏波とが結合され、かつ前記多モード導波路部を伝播するj次モードのTM偏波と、前記結合部を伝播するk次モードのTM偏波とが結合され」るのに対し、 引用文献1発明では、「前記エバネッセント場結合は、基本空間モードの波長λiの電磁放射が前記1つのマルチモード光導波路における前記モード識別結合器を通って伝搬し、 高次空間モードの波長λiの電磁放射は、前記マルチモード光導波路の1つから前記マルチモード光導波路の他方へと結合され」ているが、TE偏波、TM偏波の結合関係については限定されていない点。 (相違点3) グレーティングが、本願発明1は、「TE偏波のi次モードの等価屈折率NeiTE、TE偏波のj次モードの等価屈折率NejTE、TM偏波のi次モードの等価屈折率NeiTM、及びTM偏波のj次モードの等価屈折率NejTMについて、特定の同一波長において、NeiTE+NejTE=NeiTM+NejTMが成立するように形成されて」いるのに対し、引用文献1発明はそのような限定がない点。 (相違点4) 第2光導波路の結合部が、本願発明1は、「光の伝播方向に沿って連続的に幅が変化するテーパ形状である」のに対し、引用文献1発明は、そのような限定がない点。 (2) 相違点についての判断 ア 事案に鑑み、相違点4から検討する。 結合部に関し、本願明細書の段落【0063】に、 「【0063】 図3に示すように、この変形例では、結合部151を、光の伝播方向に沿って連続的に幅が変化するテーパ形状とすることもできる。その場合には、結合部151を伝播するTE偏波の基本モードの等価屈折率が、多モード導波路部31を伝播するTE偏波の1次モードの等価屈折率と等しくなる幅W3と、結合部151を伝播するTM偏波の基本モードの等価屈折率が、多モード導波路部31を伝播するTM偏波の1次モードの等価屈折率と等しくなる幅W4とを、当該結合部151が含むように設計する。その結果、TE偏波及びTM偏波の双方を、多モード導波路部31と結合部151との間で結合することができる。」と記載されており、結合部を光の伝播方向に沿って連続的に幅が変化するテーパ形状とすることにより、TE偏波及びTM偏波の双方を、多モード導波路部と結合部の間で結合することができることが読みとれる。 引用文献4には、方向性結合器を備えた光回路において、方向性結合器の部分の光導波路の断面形状のみを縦長にし、光回路の残余の光導波路の部分のコア部のアスペクト比を所望の値とし、光損失低減の観点からコア形状の変換部分にテーパー形状の構造とする技術が記載されているが、「テーパー形状の構造」は、方向性結合器の結合領域以外の位置に構成されているものが記載されている。 したがって、上記の構成を、引用文献1発明の第2マルチモード光導波路12の結合領域13に含まれる部分に適用できるものとはいえない。 次に、引用文献8には、方向性結合器において、2本の導波路の一方をテーパ構造にし、損失特性の優れたものとする技術が記載されている。 しかしながら、テーパ構造が、損失特性を考慮したものであることからみて、TE偏波とTM偏波の結合を考慮したものであることについて記載されておらず、自明ともいえないため、本願発明1の「結合部」のテーパ形状の機能をなすものが記載されているとはいえない。 そして、引用文献2には、TEモードの光とTMモードの光とを合波する偏波合波器において、完全結合長となるように構成する技術が記載されており、 引用文献3には、TE、TM両モードにおいて最も完全結合長の一致した方向性結合器について記載されており、 引用文献5には、導波型偏光スイッチにおいて、完全結合長が、導波層厚、組成、導波路幅、導波路間隔などの導波路作成条件に依存するとともに入射光の偏光状態にも依存する技術が記載されており、 引用文献6には、波長分波器において、導波路の形状・寸法・間隔,各層の屈折率,グレーティングのピッチ・デューティー比(凸部と凹部の導波方向に平行な長さの比)・深さを調整してTE偏波モード、EM偏波モードの完全結合量を調整することが記載されており、 引用文献7には、方向性結合器に接続する光干渉器の等価屈折率を偏波無依存とするために光導波路のリッジ高さを最適なものとする技術が記載されている。 そのため、各引用文献には、光導波路の結合部をテーパ形状とする技術が記載されておらず、示唆され得るものともいえない。 そして、本願発明1の相違点4に係る構成を採用することにより、TE偏波及びTM偏波の双方を、多モード導波路部と結合部の間で結合することができ、本願発明1の相違点1~3に係る構成と関連して、i次モードの等価屈折率及びj次モードの等価屈折率の和が、特定の同一波長におけるTE偏波とTM偏波とで等しくなるようにグレーティングを形成することによって、TE偏波及びTM偏波ともに同一波長でのブラッグ反射条件を成立させることができる効果を奏するものである。 イ 上記のとおりであるから、相違点4に係る本願発明1の構成は、引用文献1発明及び引用文献2~8に記載された事項に基づいて当業者が容易に想到し得るものとはいえない。 (3) まとめ 相違点1~3について検討するまでもなく、本願発明1は、引用文献1発明及び引用文献2~8に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 2 本願発明2について 本願発明2は、本願発明1の相違点4に係る構成を全て備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、引用文献1発明及び引用文献2~8に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 第6 むすび 以上のとおり、本願発明1~本願発明2は、当業者が引用文献1発明及び引用文献2~8に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-017767

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