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特許拒絶査定不服審判

2016-012492

無段ドライブシステムを有するスーパーチャージャ

審判番号
2016-012492
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2012-554437
請求日
2016年08月18日
審決日
2017年08月01日
公報発行日
2018年02月23日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】イートン コーポレーション
  • 【請求人代理人】萼 経夫
  • 【請求人代理人】宮崎 嘉夫
  • 【請求人代理人】田上 明夫
  • 【請求人代理人】▲高▼ 昌宏
審判長/審判官
  • 審判長 佐々木 芳枝
  • 審判官 金澤 俊郎
  • 審判官 松下 聡
分類
P18 .121-Z (F02B) / P18 .575-Z (F02B)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2012-554437「無段ドライブシステムを有するスーパーチャージャ」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 9月 1日国際公開、WO2011/104618、平成25年 6月 6日国内公表、特表2013-520611〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、2011年2月24日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2010年2月24日 アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願であって、平成24年8月24日に国内書面が提出され、平成24年10月4日に明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の翻訳文が提出され、平成26年10月10日付けで拒絶理由が通知されたのに対し、平成27年2月19日に意見書及び手続補正書が提出され、平成27年8月4日付けで拒絶理由が通知されたのに対し、平成27年12月10日に意見書及び手続補正書が提出されたが、平成28年4月13日付けで拒絶査定がされ、平成28年8月18日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に特許請求の範囲を補正する手続補正書が提出されたものである。 第2 平成28年8月18日付けの手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 平成28年8月18日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1 本件補正 (1)本件補正の内容 平成28年8月18日提出の手続補正書による手続補正(以下、「本件補正」という。)は、特許請求の範囲の請求項12に関しては、本件補正前の(すなわち、平成27年12月10日提出の手続補正書により補正された)特許請求の範囲の請求項12の下記(ア)の記載を、本件補正後の特許請求の範囲の請求項12の下記(イ)の記載へと補正するものである。 (ア)本件補正前の特許請求の範囲の請求項12 「 【請求項12】 プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されたアルゴリズムと、制御電子機器と、を備えた制御システムと、 空気入口と、空気出口と、前記空気入口から前記空気出口に空気を移動させる少なくとも1つのロータと、前記ロータに連結されて前記ロータを回転させる駆動軸とを備え、高回転高過給状態から低回転低過給状態の過給作動範囲を有する容積形エアポンプと、 燃焼室と、関連するクランク軸とを備え、低エンジン毎分回転数から高エンジン毎分回転数までの前記クランク軸の負荷運転範囲を有するエンジンと、 前記制御システムに接続され、更に、前記駆動軸と前記クランク軸との間に連結されて、前記駆動軸から前記クランクに変化可能な回転エネルギーを伝達する無段変速機(CVT)と、を備え、 前記制御システムは、前記容積形エアポンプの駆動軸が、前記クランク軸の毎分回転数とは独立して前記エンジンの要求空気流量に応じて回転するように、電子的に前記CVTを制御することを特徴とする燃焼システム。」 (イ)本件補正後の特許請求の範囲の請求項12 「【請求項12】 プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されたアルゴリズムと、制御電子機器と、を備えた制御システムと、 空気入口と、空気出口と、前記空気入口から前記空気出口に空気を移動させる少なくとも1つのロータと、前記ロータに連結されて前記ロータを回転させる駆動軸とを備え、高回転高過給状態から低回転低過給状態の過給作動範囲を有する容積形エアポンプと、 燃焼室と、関連するクランク軸とを備え、低エンジン毎分回転数から高エンジン毎分回転数までの前記クランク軸の負荷運転範囲を有するエンジンと、 前記制御システムに接続され、更に、前記駆動軸と前記クランク軸との間に連結されて、前記駆動軸から前記クランクに変化可能な回転エネルギーを伝達する無段変速機(CVT)と、を備え、 前記制御システムは、前記容積形エアポンプの駆動軸が、前記クランク軸の毎分回転数とは独立して前記エンジンの要求空気流量に応じて回転するように、電子的に前記CVTを制御し、 更に、前記制御システムは、前記CVTを制御して、前記容積形エアポンプの駆動軸を駆動し、前記エンジンの前記クランク軸の各毎分回転数に対して1つ以上の選択可能な空気量を前記エンジンに供給することを特徴とする燃焼システム。」 (なお、下線は、補正箇所を示すために請求人が付したものである。) (2)本件補正の目的 本件補正は、特許請求の範囲の請求項12に関しては、本件補正前の特許請求の範囲の請求項12における発明特定事項である「制御システム」に関して、本件補正後に「更に、前記制御システムは、前記CVTを制御して、前記容積形エアポンプの駆動軸を駆動し、前記エンジンの前記クランク軸の各毎分回転数に対して1つ以上の選択可能な空気量を前記エンジンに供給する」という事項を追加して限定することにより、請求項12に記載された発明を減縮するものであって、本件補正前の請求項12に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一である。 したがって、本件補正は、特許請求の範囲の請求項12に関しては、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 2 独立特許要件についての判断 本件補正における特許請求の範囲の請求項12に関する補正は、前述したように、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するので、本件補正後の特許請求の範囲の請求項12に記載された事項により特定される発明(以下、「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるかについて、以下に検討する。 2-1 引用文献 (1)引用文献の記載 本願の優先日前に頒布され、原査定の拒絶の理由に引用された刊行物である特開平4-12133号公報(以下、「引用文献」という。)には、「機械式過給機付エンジンの過給機制御装置」に関し、図面とともに、次のような記載がある。なお、下線は、理解の一助のため当審で付したものである。 (ア)「 本発明は、機械式過給機付エンジンの過給機制御装置に関し、詳しくは、加速時およびエンジンへの燃料供給停止から燃料供給復帰後の加速時における過給機回転数の制御に関する。」(第1ページ右下欄第18行ないし第2ページ左上欄第1行) (イ)「 従来、内燃機関の出力増加を図るために、吸気通路内に機械式過給機(過給機)を配設したものが知られている。(中略)さらに、特開昭60-8427号公報には、過給機がベルト式変速装置を介してエンジンにより駆動されていることが示されている。」(第2ページ左上欄第3行ないし右上欄第7行) (ウ)「 さらに、第3の先行技術は、過給機が無段変速機を介してエンジンにより駆動される方式ではあるが、過給機はエンジンの低回転域では増速,所定回転数以上では減速制御するものであって、燃料カット後の加速時における失火対策や急激なトルク上昇を緩和する等の制御を行なうものではない。 本発明は、上述した問題点を課題として提案されたもので、過給機の回転数を無段変速機を介して変速制御可能にし、燃料カット後の加速時における失火を防止すると共に、加速時のショックを解消できるようにした機械式過給機付エンジンの過給機制御装置を提供することを目的とする。」(第2ページ右上欄第17行ないし左下欄第9行) (エ)「 この目的を達成するため本発明は、アクセルペダルに接続されたスロットル弁下流の吸気管に、エンジンのクランク軸から無段変速機を介して回転制御される機械式過給機を配設し、上記無段変速機の変速比を制御し、上記機械式過給機の回転数を制御してなるエンジンにおいて、上記スロットル弁の開度を、上記アクセルペダルの踏込量が所定踏込量以上で全開となるアクセル操作手段と、上記アクセルペダルの踏込量に応じて上記機械式過給機回転数制御用の上記無段変速機の変速比を設定する変速比設定手段と、上記変速比設定手段にて設定された変速比へ変速する上記無段変速機の変速速度を、上記エンジンの加速状態を判定する加速判定手段による緩加速,急加速の判定に基づいて設定する変速速度設定手段と、上記エンジンの燃料カット条件において、燃料カット復帰を判定する燃料カット復帰手段と、上記燃料カット復帰判定手段にて燃料復帰と判定されると共に、上記加速判定手段にて加速と判定された時に、上記機械式過給機の回転数の立上りを所定時間遅延するタイマ手段とから構成したことを特徴とするものである。」(第2ページ左下欄第11行ないし右下欄第12行) (オ)「 本発明の機械式過給機付エンジンの過給機制御装置は、エンジンの緩加速状態を検出した場合には、無段変速機はゆっくりと変速するので、過給機回転数は緩徐に増速し、緩加速時における過給圧の上昇に伴なうエンジントルク変化によるショックが防止される。 さらに、急加速状態を検出した場合には、無段変速機は早く変速し、過給機回転数は早くエンジン負荷に対応した回転数となるので、加速性にすぐれる。」(第2ページ右下欄第14行ないし第3ページ左上欄第3行) (カ)「 第2図は本発明が適用される実施例の概略全体構成図であり、図において、符号1はエンジン、2はエンジン1の燃焼室、3は吸気弁、4は排気弁、5はインジェクタ、6は点火プラグ、7はエアクリーナ、8はエアフローメータ、9は吸気管、10はスロットル弁11を有するスロットルボディをそれぞれ示している。 スロットル弁11の下流側には、ロータ12a,12bからなる容積型の過給機12が配設されている。 また、14は油圧式の無段変速機であり、その入力軸15に装着された入力プーリ15aが、ベルト,チェーン等の巻掛伝動装置17を介してエンジン1のクランク軸1aに装着したクランクプーリ18により回転駆動され、入力軸15の回転数はクランク軸1aの回転数と1:1になるように設定れると共に、過給機12の回転駆動軸19が無段変速機14の出力軸16に直結されており、過給機12の回転数(回転駆動軸19)は無段変速機14の変速比によって可変に制御される。そして過給機12の回転駆動軸19には、過給機12の回転数を検出する過給機回転数センサ24が設けられている。 さらにスロットル弁11のアクセル操作手段13には、スロットルレバー13aが設けられ、スロットルレバー13aとアクセルペダル20とは、アクセルワイヤ21によって連動連結されている。そして第4図に示す如く、極低負荷時のA領域におけるアクセルペダル20の踏込量ψ1でスロットル弁11の開度θが全開になるように設定され、アクセルペダル20の踏込量ψに応じてスロットル弁11の開度θが開閉制御される。またアクセルペダル20の踏込量を検出するアクセル開度センサ22が設置されると共に、エンジン1のクランク軸1aには、エンジン回転数Neを検出するクランク角センサ23が設けられている。」(第3ページ左上欄第15行ないし左下欄第8行) (キ)「 無段変速機14は、例えば第3図に示すように、入力軸15と、入力軸15に平行な出力軸16とを有し、入力軸15にはプライマリシリンダ30aを備えたプーリ間隔可変のプライマリプーリ30が、出力軸16には同様にセカンダリシリンダ31aを備えたセカンダリプーリ31が、それぞれ設けられている。またプライマリプーリ30,セカンダリプーリ31には駆動ベルト32が巻回され、プライマリシリンダ30a,セカンダリシリンダ31aは油圧制御回路60に回路構成される。そしてセカンダリシリンダ31aには伝達トルクに応じたライン圧を供給してプーリ押付力を付与し、プライマリ圧により駆動ベルト32のプライマリプーリ30,セカンダリプーリ31に対する巻付け径の比率を変えて無段階に変速制御するように構成されている。 また、無段変速機14のプライマリプーリ30にはプライマリプーリ回転数Npを検出するプライマリプーリ回転数センサ33が、セカンダリプーリ31にはセカンダリプーリ回転数Nsを検出するセカンダリプーリ回転数センサ34がそれぞれ配設され、これらプライマリプーリ回転数センサ33,セカンダリプーリ回転数センサ34からの信号Np,Nsは、アクセル開度センサ22,クランク角センサ23からの信号ψ,Neと共に制御ユニット40に入力するようになっている。 そしてエンジン回転数Neと過給機回転数Ncとの比Ne/Ncである変速比iは、無段変速機14のプライマリプーリ回転数Npとセカンダリプーリ回転数Nsとの比Np/Nsと等しく、i=Ne/Nc=Np/Nsである。」(第3ページ左下欄第9行ないし右下欄第18行) (ク)「 制御ユニット40は、エンジン1の各制御要素を制御するためにマイクロコンピュータシステムとして構成されている。制御ユニット40は、中央処理装置(CPU)41,メモリとしてのRAM42およびROM43,入出力装置(I/O)44と、これらを接続するバス45とからなる。そしてI/O44の出力ポートは、駆動回路46に接続されている。 I/O44の入力ポートには、アクセルペダル22の踏込量ψを検出するアクセル開度センサ22,エンジン回転数Neを検出するクランク角センサ23,過給機12の回転数Ncを検出する過給機回転数センサ24,および燃料カット・復帰を検出するためにインジェクタ5またはプライマリプーリ回転数センサ33,セカンダリプーリ回転数センサ34が接続され、駆動回路46は無段変速機14の油圧制御回路60へ接続されている。 そして第1図に示す如く、アクセル開度センサ22,クランク角センサ23(またはプライマリプーリ回転数センサ33),過給機回転数センサ24(またはセカンダリプーリ回転数センサ34)の各信号が入力する変速比設定手段50を有し、この変速比設定手段50にて予め設定されたマップから、エンジン1の負荷に対応したアクセルペダル20の踏込量,アクセル開度ψとエンジン回転数Neとにより無段変速機14の変速比iが、i=Ne/Nc(Np/Ns)により算出設定される。 アクセル開度センサ22の信号は加速判定手段51に入力し、加速判定手段51では、アクセルペダル20の踏込量変化速度α=dψ/dtによってエンジン1が加速か否かを判定する。また、変速比iと加速の信号とが入力する変速速度設定手段52を有し、変速速度設定手段52では、加速が緩加速の時には過給機回転数Ncを徐々に増速するために、無段変速機14の変速速度di/dtを緩やかに設定し、急加速時には過給機回転数Ncを急速に立上げるるために、変速速度di/dtを早くするように設定する。」(第4ページ左上欄第1行ないし右上欄第17行) (ケ)「 かかる構成の過給機制御の作用について述べると、アクセルペダル20が開放された車両停止時のアイドリング状態を含む極低負荷領域のA領域では、無段変速機14の変速比iが大きく設定され、セカンダリプーリ31の回転数,すなわち過給機12の回転数が所定の一定低回転数に制御される。他方、スロットル弁11はアクセルペダル20の踏込量ψに応じて開閉制御され、過給機12からの吐出空気量を制御する。 極低負荷時の状態で、さらにアクセルペダル20を踏込むと、スロットル弁11は全開となり、無段変速機14は、第4図に示すアクセルペダル20の踏込みによるアクセル開度ψに応じた変速比iで出力軸16が増速される。アクセルペダル20の踏込みに応じたエンジン1の動力は、クランク軸1a,クランクプーリ18,無段変速機14の入力側プーリ15aを介して無段変速機14へ伝達する。 そして無段変速機14のプライマリプーリ30に入力した動力は、駆動ベルト32を介してセカンダリプーリ31,出力軸16へと伝達され、過給機12の駆動軸19へ出力して、過給機12が増速駆動され、吸入空気はエンジン1へ供給される。 そして極低負荷時以外において、エンジントルクが大きくなるほど無段変速機14のライン圧が大きく設定され、これに相当するデューティ信号が図示しないライン圧制御用ソレノイド弁に入力して制御圧を生成し、その平均化した圧力でライン圧制御することでライン圧を高くする。そして変速比iが小さくなり、エンジントルクも小さくなるに従い同様に作用することで、ライン圧は低下するように制御されるのであり、こうして常に駆動ベルト32での伝達トルクに相当するプーリ押付力を作用する。 上記ライン圧は、常にセカンダリシリンダ31aに供給されており、図示しない変速制御用ソレノイド弁の制御圧による図示しない変速制御弁によりプライマリシリンダ30aに給排油することで、変速制御される。 従って、第4図におけるA領域,すなわち極低負荷領域では、過給機12の回転数が低い一定の所定回転数となるように、無段変速機14の変速比が小さく設定され、過給機12は所定回転数により駆動され、一定の空気量を吐出し、吐出空気量はアクセルペダル20の踏込量に応じてスロットル弁11を開閉制御することによって制御される。」(第4ページ左下欄第12行ないし第5ページ左上欄第16行) (コ)「 次いでB領域の低・中負荷領域では、アクセルペダル20の踏込みによってスロットル弁11が全開となり、アクセルペダル20の踏込量ψに応じて無段変速機14の変速比が変化することにより、過給機12の回転数が制御され、吸気量が過給機12の回転数によって制御される。このとき、過給機12の上流側圧力は略大気圧,下流側圧力はエンジン1の吸気作用により負圧となり、過給機12の圧力比(吐出側圧力/吸入側圧力)が“1”よりも小さくなっており、第5図の圧力比と駆動力の特性図に示すように、過給機12の仕事量は負となるので、過給機12の回転トルクがエンジン1へ伝達回収されて、燃料消費量が少なくなる。 さらにC領域の高負荷領域は、過給領域であり、アクセルペダル20の踏込量に応じて必要過給圧が得られるように、過給機12の回転数が高くなり、エンジンの出力が増大する。 なお、上記実施例においてスロットル弁11の開閉は、アクセルペダル20に連動した機械式リンク装置によらず電気的に制御するようにアクセル操作手段13を構成してもよい。」(第5ページ左上欄第17行ないし右上欄第17行) (サ)「 第6図は過給機回転数制御ルーチンを示すフローチャートであり、ステップS101では、エンジン回転数Ne,過給機回転数Nc,アクセル開度ψ,またはプライマリプーリ回転数Np,セカンダリプーリ回転数Nsが読込まれる。そしてステップS102にて、予め設定されたマップからアクセル開度ψに対応した目標過給機回転数Ncsとエンジン回転数Neとにより変速比iが、i=Nc/Ncsにて算出される。 この変速比iに基づいて無段変速機14の変速比操作を行なう変速比制御信号とライン圧制御信号とが油圧制御回路60へ入力し、無段変速機14は油圧制御され、セカンダリプーリ回転数Nsが目標過給機回転数Ncsと等しくされ、Nc=Ns=Ncsとなる。」(第5ページ右上欄第18行ないし左下欄第12行) (2)引用文献の記載から分かること 上記(1)及び図面の第1図ないし第7図の記載から、引用文献には、次の事項が記載されていることが分かる。 (タ)上記(1)(特に(ア)を参照。)並びに図面の第1図ないし第7図の記載から、引用文献には、機械式過給機付エンジンが記載されていることが分かる。 (チ)上記(1)(特に(ク)及び(サ)を参照。)並びに図面の第1図ないし第7図の記載から、引用文献に記載された機械式過給機付エンジンにおいて、制御ユニット40は、エンジン1の各制御要素を制御するためにマイクロコンピュータシステムとして構成されており、該マイクロコンピュータシステムは、中央処理装置(CPU)41,メモリとしてのRAM42およびROM43,入出力装置(I/O)44と、これらを接続するバス45とからなり、そして入出力装置(I/O)44の出力ポートは、駆動回路46に接続されていることが分かる。また、第6図には、過給機回転数制御ルーチンを示すフローチャートが記載されていることが分かる。 (ツ)上記(1)(特に(カ)を参照。)並びに図面の第1図ないし第7図の記載から、引用文献に記載された機械式過給機付エンジンにおいて、スロットル弁11の下流側には、ロータ12a,12bからなる容積型の過給機12が配設され、過給機12の回転駆動軸19が無段変速機14の出力軸16に直結されており、過給機12の回転数(回転駆動軸19)は無段変速機14の変速比によって可変に制御されることが分かる。また、アクセルペダル20の踏込量ψに応じてスロットル弁11の開度θが開閉制御されることが分かる。 (テ)上記(1)(特に(ケ)を参照。)並びに図面の第1図ないし第7図の記載から、引用文献に記載された機械式過給機付エンジンにおいて、アクセルペダル20が開放された車両停止時のアイドリング状態を含む極低負荷領域のA領域では、無段変速機14の変速比iが大きく設定され、セカンダリプーリ31の回転数,すなわち過給機12の回転数(毎分回転数)が所定の一定低回転数に制御され、アクセルペダル20を踏込むと、スロットル弁11は全開となり、無段変速機14は、第4図に示すアクセルペダル20の踏込みによるアクセル開度ψに応じた変速比iで出力軸16が増速され、アクセルペダル20の踏込みに応じたエンジン1の動力は、クランク軸1a,クランクプーリ18,無段変速機14の入力側プーリ15aを介して無段変速機14へ伝達し、無段変速機14のプライマリプーリ30に入力した動力は、駆動ベルト32を介してセカンダリプーリ31,出力軸16へと伝達され、過給機12の駆動軸19へ出力して、過給機12が増速駆動され、吸入空気はエンジン1へ供給されることが分かる。 すなわち、車両停止時のアイドリング状態を含む極低負荷領域においては過給機12の回転数(毎分回転数)は所定の低回転数に制御され(すなわち低回転過給状態であり)、アクセルペダル20を踏込むと、過給機12が増速駆動され、高回転数(すなわち高回転過給状態)になることが分かる。 (ト)上記(1)(特に(ク)を参照。)並びに図面の第1図ないし第7図(特に第2図及び第3図)の記載から、引用文献に記載された機械式過給機付エンジンは、マイクロコンピュータシステムに接続され、更に、回転駆動軸19とクランク軸1aとの間に連結されて、前記回転駆動軸19から前記クランク軸1aに変化可能な回転エネルギーを伝達する無段変速機14を備えていることが分かる。 (ナ)上記(1)(特に(コ)を参照。)並びに図面の第1図ないし第7図(特に第4図)の記載から、引用文献に記載された機械式過給機付エンジンにおいて、マイクロコンピュータシステムは、容積型の過給機12の回転駆動軸19が、クランク軸1aの回転数(毎分回転数)とは独立してアクセルペダル20の踏み込み量φに応じて回転するように、電気的に無段変速機14を制御することが分かる。 (ニ)上記(ナ)に示されるように、容積型の過給機12の回転駆動軸19は、クランク軸1aの回転数とは独立してアクセルペダル20の踏み込み量φに応じて回転することから、クランク軸1aの回転数(毎分回転数)が同じであっても、アクセルペダル20の踏み込み量φが異なるときには、容積型の過給機12の回転駆動軸19は異なる回転数(毎分回転数)で回転することが分かる。 (3)引用発明 上記(1)及び(2)並びに図面の第1図ないし第7図の記載から、引用文献には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。 「中央処理装置41と、メモリと、前記メモリに記憶された過給機回転数制御ルーチンと、入出力装置44及び駆動回路46と、を備えたマイクロコンピュータシステムと、 空気入口と、空気出口と、前記空気入口から前記空気出口に空気を移動させるロータ12a,12bと、前記ロータ12a,12bに連結されて前記ロータ12a,12bを回転させる回転駆動軸19とを備え、高回転高過給状態から低回転低過給状態の過給作動範囲を有する容積型の過給機12と、 燃焼室2と、関連するクランク軸1aとを備え、低エンジン毎分回転数から高エンジン毎分回転数までの前記クランク軸1aの負荷運転範囲を有するエンジンと、 前記マイクロコンピュータシステムに接続され、更に、前記回転駆動軸19と前記クランク軸1aとの間に連結されて、前記回転駆動軸19から前記クランク軸1aに変化可能な回転エネルギーを伝達する無段変速機14と、を備え、 前記マイクロコンピュータシステムは、前記容積型の過給機12の回転駆動軸19が、前記クランク軸1aの毎分回転数とは独立して前記アクセルペダル20の踏込量φに応じて回転するように、電気的に前記無段変速機14を制御し、 更に、前記マイクロコンピュータシステムは、前記無段変速機14を制御して、前記容積型の過給機12の回転駆動軸19を駆動し、前記エンジン1の前記クランク軸1aの各毎分回転数に対して1つ以上の選択可能な空気量を前記エンジンに供給する過給機付きエンジン。」 2-2 対比 本願補正発明と引用発明とを対比すると、引用発明における「中央処理装置41」は、その機能、構成又は技術的意義からみて、本願補正発明における「プロセッサ」に相当し、以下同様に、「メモリ」は「メモリ」に、「入出力装置44及び駆動回路46」は「制御電子機器」に、「マイクロコンピュータシステム」は「制御システム」に、「ロータ12a,12b」は「(少なくとも1つの)ロータ」に、「回転駆動軸19」は「駆動軸」に、「燃焼室2」は「燃焼室」に、「クランク軸1a」は「クランク軸」に、「無段変速機14」は「無段変速機(CVT)」あるいは「CVT」に、「電気的に」は「電子的に」に、それぞれ相当する。 また、引用発明における「過給機回転数制御ルーチン」は、例えば第6図のフローチャートを用いて表されるものであるから、本願補正発明における「アルゴリズム」に相当する。 また、引用発明における「容積型の過給機12」は、エアポンプの機能を有するものであるから、本願補正発明における「容積形エアポンプ」に相当する。 また、引用発明における「アクセルペダル20の踏込量φ」は、「エンジンの出力を制御するパラメータ」という限りにおいて、本願補正発明における「要求空気流量」に相当する。 また、引用発明における「過給機付きエンジン」は、「燃焼機関」という限りにおいて、本願補正発明における「燃焼システム」に相当する。 以上から、本願補正発明と引用発明は、 「プロセッサと、メモリと、メモリに記憶されたアルゴリズムと、制御電子機器と、を備えた制御システムと、 空気入口と、空気出口と、空気入口から空気出口に空気を移動させる少なくとも1つのロータと、ロータに連結されてロータを回転させる駆動軸とを備え、高回転高過給状態から低回転低過給状態の過給作動範囲を有する容積形エアポンプと、 燃焼室と、関連するクランク軸とを備え、低エンジン毎分回転数から高エンジン毎分回転数までの前記クランク軸の負荷運転範囲を有するエンジンと、 制御システムに接続され、更に、駆動軸とクランク軸との間に連結されて、駆動軸からクランクに変化可能な回転エネルギーを伝達する無段変速機(CVT)と、を備え、 制御システムは、容積形エアポンプの駆動軸が、クランク軸の毎分回転数とは独立してエンジンの出力を制御するパラメータに応じて回転するように、電子的にCVTを制御し、 更に、制御システムは、CVTを制御して、容積形エアポンプの駆動軸を駆動し、エンジンのクランクの各毎分回転数に対して1つ以上の選択可能な空気量をエンジンに供給する、燃焼機関。」 という点で一致し、以下の点で相違する。 <相違点> (1)「エンジンの出力を制御するパラメータ」に関して、本願補正発明においては「要求空気流量」に応じて回転するように、電子的にCVTを制御するのに対し、引用発明においては「アクセルペダル20の踏込量φ」に応じて回転するように、電気的に無段変速機14を制御する点(以下、「相違点1」という)。 (2)「燃焼機関」に関して、本願補正発明においては「燃焼システム」であるのに対し、引用発明においては「過給機付きエンジン」である点(以下、「相違点2」という)。 2-3 判断 (ア)相違点1について 本願補正発明における「要求空気流量」の技術的な意味について知るために、本願の明細書を参照する。 「【0004】 スーパーチャージャは、エアフローバルブと組み合わされて、エンジンが要求する空気量を正確に供給する。スーパーチャージャは、一般的に、固定された空気容量で設計されるので、バイパスバルブも含まれている。このバイパスバルブは、スーパーチャージャを通る空気の全流量がエンジンに要求されないとき、開弁される。そして、過剰な空気量は、再循環してスーパーチャージャの入口に再度流入できるようにする。循環された過剰な空気は、引続きポンプにエネルギーを要求し、これにより、過給システム全体の効率を低下させる。」(段落【0004】) 「【0005】 従来技術のシステムは、回転するエンジンのクランク軸及びスーパーチャージャの回転軸に取付けられたプーリを有する固定プーリ構造を使用してきた。エンジン回転速度が増大したとき、これによるエンジンの空気の要求によって、固定プーリは、スーパーチャージャのロータがより速く回転して、より多くの空気を供給できるようにする。このプーリは、一般的に、エンジン回転速度とスーパーチャージャ回転速度との間に固定された変速比を設定する。固定プーリシステムは、空気の供給量が変化する利点を有するが、供給されるこの空気は、常に最適な量ではない。更に、固定された変速比を使用することにより、エンジン及びスーパーチャージャの少なくとも一方は、その定格作動領域の全領域を使用することができず、容量を無駄にすることになる。」(段落【0005】) 「【0019】 理想的な増大トルク曲線を達成するため、出願人は、変速比が固定されたプーリシステムの代りに無段変速機(CVT)の利用を提案する。スーパーチャージャの速度は、出力空気流量がエンジンの要求流量に一致するように制御することができる。スーパーチャージャ速度の変化は、内燃エンジンのトルク出力のバリエーションをより特化できるようにする。CVTは、要求された状態下で、スーパーチャージャ速度をエンジン回転速度とは「独立」して、所望のエンジン空気流量に「応答」するように制御することを可能にする。」(段落【0019】) 「【0024】 より小さいスーパーチャージャをCVTと組み合わせて使用する最後の利点は、バイパスバルブを省略できることである。CVTは、最小値と最大値との間の効率的な変速比の範囲に沿った継目のない切換えを可能にする機構の組合せを備えている。これにより、スーパーチャージャがエンジンによって要求される正確な空気量のみを供給するように、スーパーチャージャ速度を変化させることができる。スーパーチャージャは、低エンジン速度で高い過給を達成するために、より高速で回転させ、かつ、速度超過を防止するため、高エンジン速度において、より低速で回転させることができる。」(段落【0024】) これらの記載から、本願補正発明における「要求空気流量」とは、内燃エンジンのトルク出力のために、エンジンによって要求される空気流量であることが分かる。 ところで、内燃エンジンの技術分野において、内燃エンジンのトルク出力を増加させるためにより大きくアクセルペダルを踏み、それに応じてエンジンの吸気量が増加することは、技術常識である。引用発明においても、アクセルペダル20の踏込量φを変化させることにより、エンジンの吸気量が変化している(上記(1)(カ)(ケ)(コ)及び第4図を参照。)。 そうすると、引用発明において、「アクセルペダル20の踏込量φ」を、アクセルペダル20の踏込量φに対応する「要求空気流量」とすることにより、相違点1に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到できたことである。 (イ)相違点2について 本願補正発明における「燃焼システム」の技術的な意味について知るために、本願の明細書を参照する。 本願の明細書には、「燃焼システム」という技術用語は使用されておらず、関連する技術用語としては、「燃焼エンジン」という技術用語が使用されている。 そうすると、本願補正発明における「燃焼システム」とは、「燃焼エンジンのシステム」という意味に解さざるを得ない。(それ以外の意味であるとすると、新規事項の追加となるおそれがある。) そして、本願補正発明における「燃焼システム」は、容積形エアポンプを過給機として使用するものであるから、実質的に、「過給機付き燃焼エンジン」を意味していると解される。 してみると、相違点2は実質的な相違点ではないか、仮に実質的な相違点であったとしても、引用発明において、相違点2に係る本願補正発明の発明特定事項を得ることは、当業者が容易に想到できた程度のものである。 (ウ)効果について そして、本願補正発明は、全体として検討しても、引用発明から予測される以上の格別の効果を奏すると認めることはできず、本願補正発明は、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 よって、本願補正発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 (エ)請求人の主張について 請求人は、審判請求書において、 「引用文献2に記載されたものでは、極低負荷領域Aでは、CVT14の変速比iによりスーパーチャージャ12の回転数を一定にし、アクセルペダル20の踏込量φによってスロットルバルブ11の開度を変化させることによってエンジン1の吸気量を制御する(第4図参照)。 したがって、引用文献2は、前述した無段変速機(CVT)によってスーパーチャージャの駆動軸の毎分回転数を調整し、スーパーチャージャによって、燃焼エンジンの全運転領域にわたり、燃焼エンジンの各毎分回転数における要求空気量に等しい空気量を正確に供給する、という本願請求項1に係る発明の構成Bについて示すものではない。」(審判請求書(4)本願発明と引用発明との対比)、 「本願請求項12に係る発明の燃焼システムは、制御システムが、容積形エアポンプの駆動軸がエンジンのクランク軸の毎分回転数とは独立してエンジンの要求空気流量に応じて回転するように、エンジンのクランク軸と容積形エアポンプの駆動軸との間に連結されたCVTを電子的に制御して、容積形エアポンプの駆動軸を駆動し、エンジンのクランク軸の各毎分回転数に対して1つ以上の選択可能な空気量をエンジンに供給する、という特徴部分となる構成を有している。 これにより、容積形エアポンプの速度超過を防止しつつ、低エンジン速度から高エンジン速度にわたって、容積形エアポンプによってエンジンの各毎分回転数において要求空気流量を供給することができ、燃焼システム全体の効率を高めることができる。 これに対して、上述のように引用文献1乃至4には、スロットル開度(エンジン負荷)に応じて、開度(負荷)が大きいとき、スーパーチャージャをより高速回転させて過給を増大させる技術が示されており、上述の本願請求項12に係る発明の特徴部分となる構成については、記載されていない。」(審判請求書(4)本願発明と引用発明との対比)と主張する。 しかしながら、極低負荷領域Aとは、負荷が非常に小さい領域であるから、エンジンの要求空気流量は所定の小さい流量であると解される。そのような領域においては基本的にエンジンの要求空気流量は変動しないから、CVT14の変速比iを変化させる必要はない。なお、第4図を参照すると、極低負荷領域Aにおいても、アクセルペダル20の踏込量φが増加してB領域に近づくにつれ、CVT14の変速比iを変化させていることが分かる。 そして、上記のように、引用発明においては、無段変速機14は、第4図に示すアクセルペダル20の踏込みによるアクセル開度ψ(上記(1)(カ)に示すように、アクセル開度ψは、スロットル弁11の開度θに対応する)に応じた変速比iで出力軸16が増速され、アクセルペダル20の踏込みに応じたエンジン1の動力は、クランク軸1a,クランクプーリ18,無段変速機14の入力側プーリ15aを介して無段変速機14へ伝達し、無段変速機14のプライマリプーリ30に入力した動力は、駆動ベルト32を介してセカンダリプーリ31,出力軸16へと伝達され、過給機12の駆動軸19へ出力して、過給機12が増速駆動され、吸入空気はエンジン1へ供給される((1)(カ)(ケ)及び(2)(テ)を参照。)ものである。 したがって、請求人の主張は失当である。 なお、請求人は、審判請求時の補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであると主張しているが、特許請求の範囲の請求項1についての審判請求時の補正は、本件補正前の請求項1に記載された「アイドル時を除き」という発明特定事項を削除する補正を含むものであるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当しないおそれがある。 3 むすび したがって、上記2において検討したとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記[補正の却下の決定の結論]のとおり決定する。 第3 本願発明について 1 本願発明 上記のとおり、平成28年8月18日付けの手続補正は却下されたため、本願の請求項1ないし15に係る発明は、平成27年12月10日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲、平成27年2月19日提出の手続補正書により補正された明細書、及び出願当初の図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし15に記載された事項により特定されるものであり、そのうち、請求項12に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、上記第2[理由]1(1)(ア)【請求項12】のとおりのものである。 2 引用文献及び引用発明 本願の優先日前に頒布され、原査定の拒絶の理由に引用された引用文献(特開平4-12133号公報)及び引用発明は、前記第2[理由]2-1(1)ないし(3)に記載したとおりである。 3 対比・判断 前記第2[理由]1(2)で検討したとおり、本件補正は、本件補正前の特許請求の範囲の請求項12に係る発明、すなわち本願発明の発明特定事項をさらに限定するものであるから、本願発明は、実質的に本願補正発明における発明特定事項の一部を省いたものに相当する。 そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含む本願補正発明が、前記第2[理由]2-2に記載したとおり、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 4 まとめ 以上のとおり、本願発明は、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 第4 むすび 上記第3のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないので、本願のその他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-012492

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