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商標取消審判

2022-300019

アライン、アリン

審判番号
2022-300019
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願2016-121018
登録番号
5964106
請求日
2022年01月12日
審決日
2023年07月04日
公報発行日
2023年09月29日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】青木 孝博
  • 【被請求人】イートン コーポレーション
  • 【被請求人代理人】加藤 勉
  • 【被請求人代理人】今井 雅夫
審判長/審判官
  • 審判長 矢澤 一幸
  • 審判官 小田 昌子
  • 審判官 阿曾 裕樹
分類
T131 .1 -Y (W28)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法50条1項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第8号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第5964106号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第5964106号商標(以下「本件商標」という。)は、「ALIGN」の欧文字を標準文字で表してなり、平成28年10月31日に登録出願、第28類「ゴルフクラブ用グリップ,ラケット用グリップ,その他の運動用具」を指定商品として、同29年7月14日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。 なお、本件審判の請求の登録日は、令和4年1月31日であり、本件審判の請求の登録前3年以内の平成31年(2019年)1月31日から令和4年(2022年)1月30日までを以下「要証期間」という。 第2 請求人の主張 請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、審判請求書、令和4年7月15日付け上申書(以下「上申書1」という。)及び同5年5月10日付け上申書(以下「上申書2」という。)において、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。 なお、以下、証拠の記載にあたっては、「甲○」又は「乙○」のように省略して記載する。 1 請求の理由 本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用をした事実が存しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取消されるべきである。 2 答弁に対する弁駁(上申書1) (1)乙1ないし乙5について 各オンラインストアを運営する、株式会社ヨドバシカメラ(乙1、乙4)、有限会社HAL建設工業(乙2)、株式会社エンデバー(乙3)、有限会社ティーオリーブ(乙5)と被請求人(商標権者)との関係が明らかではなく、また、各書証では、被請求人(商標権者)の名前は触れられておらず、各書面に係るゴルフクラブ用グリップが、被請求人(商標権者)の製造・販売に係る商品であるか不明である。 (2)乙6について ゴルフクラブ用グリップのカタログには奥付等、カタログ作成者(頒布者)に関する情報が含まれておらず、また、カタログが実際に販促目的で市場において頒布されたものか、頒布を目的としないカタログのサンプル(見本)であるか証拠からは明らかでない。 (3)まとめ 被請求人は、本件商標が、要証期間に、商標権者又は使用権者により、その指定商品について使用されたことを証明していないから、本件商標は、取り消されるべきである。 3 令和5年3月13日付け回答書に対する弁駁(上申書2) (1)本件商標権者と日本フェイウィック株式会社(以下「日本フェイウィック社」という。)との関係は不明であること 被請求人は、日本フェイウィック社は、被請求人(商標権者)の「日本での正規販売代理店である」旨主張しているが、乙7を含め、他の証拠にも、被請求人(商標権者)の「正規代理店」との記載も、それを示唆する記載も存在せず、被請求人(商標権者)と日本フェイウィック社との関係を示す記載も存在しない。 (2)乙7が実際に頒布されたことを示す証拠が提出されていないこと 乙7に「2020-2021 Grip Catalog」、「2020-2021 Golf Pride Grip Catalog」、「店舗用」の記載を指摘しているが、これらだけでは、いつ、誰が乙7を頒布したのか明らかでなく、乙7が要証期間に実際に頒布されたことを立証するには不十分であるから、本件商標が、要証期間に、商標権者又は通常使用権者によって使用されたか明らかではない。 第3 被請求人の主張 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、令和4年5月24日付け審判事件答弁書(以下「答弁書1」という。)、同5年3月13日付け回答書(以下「答弁書2」という。)及び同年5月10日付け回答書(以下「答弁書3」という。)において、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙1ないし乙11を提出した。 1 答弁書1の理由 (1)要証期間について 要証期間内に、本件商標がその指定商品について使用されていることを立証する。 (2)本件商標の使用事実 ア 本件商標が、要証期間内に、ヨドバシカメラなどのウェブサイトにおいて「ゴルフクラブ用グリップ」に使用されている(乙1~乙5)。 イ 要証期間内に頒布された「2020-2021 Grip Catalog」において、本件商標及びそれと社会通念上同一である商標が「ゴルフクラブ用グリップ」に使用されている(乙6)。 (3)以上のとおり、被請求人(商標権者)が、本件商標の指定商品について、本件商標を要証期間内に使用していた。 2 答弁書2の理由 (1)答弁書1において、乙6として提出した「2020-2021 Grip Catalog」(全頁)を乙7として提出する。 当該商品カタログは、表紙の下方に「2020-2021 Grip Catalog」と印刷されており、かつ、全ページのページ番号の横に「2020-2021 Golf Pride Grip Catalog」と印刷されている。 また、同カタログ表紙の右上には「店舗用」と印刷されており、右下には被請求人(商標権者)であるイートンコーポレーションのロゴが印刷されている。 (2)同カタログ表紙及びページ番号の横に印刷されている「Golf Pride」は、イートンコーポレーションが所有する登録商標「GOLF PRIDE」(登録第5610425号)と社会通念上同一の商標であるから、同カタログはイートンコーポレーションのカタログである(乙8)。 同カタログの奥付には、日本での正規販売代理店である日本フェイウィック社の名称、住所及び電話番号などが記載されている。 そして、同社のホームページの「会社概要」には、「事業の目的 3.ゴルフプライドグリップの販売」と記載されている。 (3)同社のホームページの「ご挨拶」には、『ゴルフグリップでは、『世界のトッププロ使用率#1』、『クラブメーカー採用率 #1』、『グリップ交換採用率 #1』と世界でのシェアNo.1を誇る『Golf Pride』のゴルフグリップの正規販売代理店です。』と記載されている(乙9)。 そして、少なくとも同カタログには本件商標が示されており、本件商標が、要証期間内に「ゴルフクラブ用グリップ」に使用されていた。 (4)以上のとおり、被請求人(商標権者)は、本件商標の指定商品について、本件商標を要証期間内に使用していた。 3 答弁書3の理由 (1)日本フェイウィック社の代表取締役社長による宣誓書(乙10)に記載のとおり、日本フェイウィック社は、本件商標の通常使用権者である。 (2)被請求人(商標権者)の米国代理人から受領した電子メールのプリントアウト(乙11)から、カタログ(乙7)が被請求人(商標権者)から送付された事実が確認できる。 (3)したがって、被請求人(商標権者)は日本フェイウィック社に対して、「ゴルフクラブ用グリップ」について本件商標の使用を承認している。 第4 当審の判断 1 被請求人の提出証拠及び同人の主張によれば、以下の事実が認められる。 (1)乙1及び乙4は、「ヨドバシカメラ」のウェブサイトであるところ、乙1には「ゴルフプライド Golf Pride/GRXS[ゴルフプライド Zコード・アライン]」という商品名の「ALIGN」の文字を付した「ゴルフクラブ用グリップ」の写真が掲載され、販売開始日として「2020/7/12」と記載されている。 また、乙4には「ゴルフプライド Golf Pride/MCXS-G[ゴルフプライド MCC・アライン グリーン]という商品名の「ALIGN」の文字を付した「ゴルフクラブ用グリップ」の写真が掲載され、販売開始日として「2020/7/12」と記載されている。 (2)乙7は、「ゴルフクラブ用グリップ」の商品カタログであるところ、表紙の中央に「Golf Pride/#1 Grip on Tour」、表紙の下部に「2020-2021 Grip Catalog」の記載があり、7ページ、8ページ及び12ページに「ALIGN」の文字(以下「使用標章」という。別掲参照)を付した「ゴルフクラブ用グリップ」(以下「使用商品」という。)の写真が掲載され、8ページには、「MCC・アライン グリーン」(コード名:MCXS-G(グリーン))及び「Zコード・アライン」(コード名:GRXS)という商品名の「ゴルフクラブ用グリップ」が掲載されている。 また、裏表紙に「日本フェイウィック株式会社」の記載とともに、同社の住所及び電話番号などの記載がある。 (3)乙9は、「日本フェイウィック社」のウェブサイトであるところ、同社の代表取締役社長からのメッセージとして、「ゴルフグリップでは、『世界のトッププロ使用率#1』、『クラブメーカー採用率#1』、『グリップ交換採用率#1』と世界でのシェアNo.1を誇る『Golf Pride』のゴルフグリップの正規販売代理店です。・・・』と記載されている。 (4)乙10は、日本フェイウィック社の代表取締役社長による宣誓書であり、当該宣誓書には、「日本フェイウィック株式会社は、少なくとも2019年1月31日以来、現在に至るまで、イートンコーポレーション所有の登録商標「ALIGN」(商標登録第5964106号)に係るゴルフグリップに関する日本の正規販売代理店であり、通常使用権者です。」及び「2020-2021 Grip Catalog」は、日本フェイウィック株式会社によって、2020年1月から2021年12月の間に発行され、日本国内において頒布されたものです。」の記載がある。 2 判断 上記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。 (1)使用商品について 使用商品である「ゴルフクラブ用グリップ」は、本件商標の指定商品「ゴルフクラブ用グリップ」と同一の商品である。 (2)使用者について 商品カタログ(乙7)は、裏表紙の記載によれば、日本フェイウィック社が作成したものといえる。 そして、日本フェイウィック社が本件商標の通常使用権者である旨の被請求人(商標権者)の主張、日本フェイウィック社のウェブサイトの記載(乙9)や同社の代表取締役社長による宣誓書の記載(乙10)を併せみれば、日本フェイウィック社は、商標権者の商品(使用商品を含む。)に関する日本における販売代理店であると理解でき、当該取引関係を前提とすれば、商標権者と日本フェイウィック社との間に本件商標の使用について許諾する合意があったと理解することに特段の不合理や矛盾はなく、日本フェイウィック社は本件商標の通常使用権者と認めて差し支えない。 (3)使用行為及び使用時期について 商品カタログ(乙7)には、使用商品の写真、説明、宣伝文句及び注文のための商品コードなどが掲載されているから、当該商品カタログは、使用商品に関する広告といえる。 また、上記商品カタログには、「2020-2021 Grip Catalog」の記載があることから、少なくとも2020年から2021年にかけてのシーズンに販売予定の商品を周知するために作成されたものと考えられる。 そして、当該カタログに掲載された商品(品番:MCXS-G、GRXS)が、2020年7月頃には現に小売店を通じて流通していた事実(乙1、乙4、乙7)もあることを踏まえると、当該カタログを頒布した事実や頒布日を直接示す証拠はないものの、要証期間である2019年初頭から2020年の間にかけて、取引先に頒布していたことが推認できる。 (4)本件商標と使用標章の同一性について 本件商標は、上記第1のとおり、「ALIGN」の欧文字を標準文字で表してなり、使用標章は、別掲のとおり、やや図案化した「ALIGN」の欧文字を横書きしてなるところ、本件商標と使用標章とは、同一のつづり文字よりなるものであるから、外観において多少異なるとしても、本件商標と使用標章は社会通念上同一の商標というべきである。 (5)小括 以上によれば、本件商標の通常使用権者である日本フェイウィック社は、要証期間である2020年1月ないし2021年12月の間に、日本国内において、その指定商品中、「ゴルフクラブ用グリップ」に関する商品カタログに、本件商標を付して頒布したものと認めることができる。 そして、上記行為は、商標法第2条第3項第8号にいう「商品に関する広告に標章を付して頒布する行為」に該当する。 3 まとめ 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者が、本件商標の指定商品中の「ゴルフクラブ用グリップ」について、本件商標の使用をしていることを証明したということができる。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-300019

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