特許拒絶査定不服審判
2016-009211
工事現場撮影装置及びシステム
- 審判番号
- 2016-009211
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2011-275983外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2016年06月22日
- 審決日
- 2017年06月19日
- 公報発行日
- 2017年08月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ギアヌーヴ株式会社
- 【請求人代理人】特許業務法人YKI国際特許事務所
- 分類
- P18 .121-WY (G06Q)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第3項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2011-275983「工事現場撮影装置及びシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 6月24日出願公開、特開2013-125535、請求項の数(10)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 経緯
1.手続
本願は、平成23年12月16日を出願日とする出願であって、手続の概要は以下のとおりである。
拒絶理由通知 :平成27年 8月 3日(起案日)
手続補正 :平成27年 9月16日
拒絶査定 :平成28年 3月17日(起案日)
拒絶査定不服審判請求 :平成28年 6月22日
手続補正 :平成28年 6月22日
2.査定
原審での拒絶の理由は、概略、以下のとおりである。
本願の請求項1-11に係る発明(平成27年9月16日付け手続補正書による)は、下記引用例に記載された発明および周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
記
引用例1:特開2004-96438号公報
引用例2:特開2000-165786号公報
引用例3:特開2005-158046号公報(周知技術を示す文献)
引用例4:特開2010-128590号公報(周知技術を示す文献)
引用例5:特開2005-216137号公報(周知技術を示す文献;拒絶査定時に新たに引用された文献)
第3 審判請求時の補正について
審判請求時の補正は、特許法第17条の2第3項から第6項までの要件に違反しているものとはいえない。
審判請求時の補正によって請求項6に「前記記憶手段に前記撮影指示データが記憶される前においては、前記撮影手段による撮影が禁止される」という事項を追加する補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるか、また、当該補正は新規事項を追加するものではないかについて検討すると、補正前の特許請求の範囲に記載された構成である「撮影手段」の構成について、「前記記憶手段に前記撮影指示データが記憶される前においては、前記撮影手段による撮影が禁止される」という限定事項を追加する補正であるから特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。また、当初明細書の段落【0049】「また、撮影指示データを受信してプログラムメモリ10mに記憶する前には、シャッタボタン10jをロックして撮影操作を禁止してもよく、あるいはシャッタボタン10jの操作は可能であっても撮影データをメモリ10fに記憶することなく自動的に消去してもよい。」の記載があるから、当初明細書等に記載された事項であり、新規事項を追加するものではないといえる。
そして、「第4 本願発明」から「第6 対比・判断」までに示すように、補正後の請求項1-11に係る発明は、独立特許要件を満たすものである。
第4 本願発明
本願請求項1-11に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明11」という。)は、平成28年6月22日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-11に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりの発明である。((A)ないし(J)は当審において付与した。以下「構成要件(A)」等として引用する。)
【請求項1】
(A)工事現場を撮影する装置であって、
(B)前記工事現場における、所定の工程順序に従って各工程における工事現場画像を撮影することを指示する撮影指示データを記憶する記憶手段と、
(C)前記記憶手段に記憶された前記撮影指示データを用いて、前記工事現場の各工程における工事現場画像を撮影するようにユーザに順次指示する指示手段と、
(D)前記ユーザの操作に応答して前記工事現場画像を撮影する撮影手段と、
(E)前記撮影手段で撮影された各工程における前記工事現場画像を、撮影された工程を示す識別データと共にサーバに送信する送信手段と、
(A’)を備え、
(F)前記撮影指示データは、少なくとも第1工程、及び前記第1工程に続く第2工程を含み、
(G)前記指示手段は、前記第1工程における工事現場画像を撮影するように指示した後、前記撮影手段で撮影し、かつ、前記送信手段で送信したことを条件として前記第2工程における工事現場画像を撮影するように指示し、
(H)前記記憶手段に前記撮影指示データが記憶される前においては、前記撮影手段による撮影が禁止される、
(I)ことを特徴とする工事現場撮影装置。
【請求項2】
請求項1記載の工事現場撮影装置において、
前記サーバと同一若しくは異なるサーバから送信された前記撮影指示データを受信する受信手段と、
を備えることを特徴とする工事現場撮影装置。
【請求項3】
請求項1記載の工事現場撮影装置において、
前記指示手段は、前記第1工程における工事現場画像を撮影するように指示した後、前記撮影手段で撮影し、かつ、前記送信手段で送信した後に前記第2工程における工事現場画像を撮影するように自動的に指示する
ことを特徴とする工事現場撮影装置。
【請求項4】
請求項1記載の工事現場撮影装置において、
工程を選択する手動操作可能な操作手段と、
を備え、
前記指示手段は、前記第1工程における工事現場画像を撮影するように指示した後、前記撮影手段で撮影し、かつ、前記送信手段で送信した後に、前記操作手段の操作に応じて前記第2工程における工事現場画像を撮影するように指示する
ことを特徴とする工事現場撮影装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の工事現場撮影装置において、
前記撮影指示データは、前記工事現場毎に異なるデータである
ことを特徴とする工事現場撮影装置。
【請求項6】
工事現場を撮影するシステムであって、
前記工事現場における、所定の工程順序に従って各工程における工事現場画像を撮影することを指示する撮影指示データを送信するサーバと、
前記撮影指示データを受信する工事現場撮影装置と、
を備え、
前記工事現場撮影装置は、
受信した前記撮影指示データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記撮影指示データを用いて、前記工事現場の各工程における工事現場画像を撮影するようにユーザに順次指示する指示手段と、
前記ユーザの操作に応答して前記工事現場画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段で撮影された各工程における前記工事現場画像を、撮影された工程を示す識別データと共に前記サーバと同一若しくは異なる第2サーバに送信する送信手段と、
を備え、
前記撮影指示データは、少なくとも第1工程、及び前記第1工程に続く第2工程を含み、
前記指示手段は、前記第1工程における工事現場画像を撮影するように指示した後、前記撮影手段で撮影し、かつ、前記送信手段で送信したことを条件として前記第2工程における工事現場画像を撮影するように指示し、
前記記憶手段に前記撮影指示データが記憶される前においては、前記撮影手段による撮影が禁止される、
ことを特徴とする工事現場撮影システム。
【請求項7】
請求項6に記載の工事現場撮影システムにおいて、
前記第2サーバは、前記工事現場撮影装置から送信された工事現場画像を受信し、前記工程を示す識別データに基づいて仕分けして記憶する
ことを特徴とする工事現場撮影システム。
【請求項8】
請求項6に記載の工事現場撮影システムにおいて、
前記サーバは、前記工事現場撮影装置の電源オン時に伴って送信される起動コマンドに応じて前記撮影指示データを送信する
ことを特徴とする工事現場撮影システム。
【請求項9】
請求項6に記載の工事現場撮影システムにおいて、
前記工事現場撮影装置は、GPS装置を備え、
前記サーバは、前記工事現場撮影装置の前記GPS装置で検出された測位データに応じて前記撮影指示データを送信する
ことを特徴とする工事現場撮影システム。
【請求項10】
請求項6~9の工事現場撮影システムにおいて、
前記工事現場撮影装置は、デジタルカメラである
ことを特徴とする工事現場撮影システム。
第5 引用例、引用発明等
1.引用例1について
原査定の拒絶の理由に引用された引用例1には、図面とともに次の事項が記載されている。
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工事現場における作業工程を撮影記録するための撮影装置及び方法、プログラムに関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1~図22は、本発明を適用した撮影装置を接続してなる撮影システムの一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1は、本実施の形態における撮影システム100のシステム構成を示す図であり、撮影補助装置であるパーソナルコンピュータ1と、撮影装置であるデジタルカメラ20とが無線通信によりデータ送受信される場合を示す。
また、図2は、本実施の形態における撮影システム200のシステム構成を示す図であり、撮影補助装置であるパーソナルコンピュータ1と、撮影装置であるデジタルカメラ20とが有線通信によりデータ送受信される場合を示す。
これら図1及び図2に示す各撮影システム100,200において使用されるパーソナルコンピュータ1及びデジタルカメラ20は、無線通信機能と有線通信機能を備えるため、両方のシステム形態に対応可能であるものとする。
【0020】
図4は、デジタルカメラ20の機能的構成を示すブロック図である。図4において、デジタルカメラ20は、CPU21、入力部22、RAM23、外部I/F24、表示部25、撮像部26、記憶部27、通信制御部28及びGPS部29により構成されており、各部はバス30により接続されている。
【0021】
CPU21は、記憶部28に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM23内に形成されたワークメモリに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU2は、記憶部27に記憶されている属性情報に従った撮影処理プログラム、位置検出処理プログラム、撮影工程表示処理プログラム、未撮影工程検索追加処理プログラム、画像及び工事関連データアップロード処理プログラム及び工程予算判別処理プログラムを読み出してワークメモリに展開し、後述する属性情報に従った撮影処理、位置検出処理、撮影工程表示処理、未撮影工程検索追加処理、画像及び工事関連データアップロード処理及び工程予算判別処理を実行し、それらの処理結果をRAM5内のワークメモリに記憶すると共に表示部6に表示させる。そして、ワークメモリに格納した処理結果を記憶部27内の指定の保存先に保存させる。
【0022】
CPU21は、属性情報に従った撮影処理(図8、9参照)において、記憶部27内の受注建築現場建築別日程メモリ272に記憶された各受注建築現場建築別日程ファイルからヘッダ情報を読み出して工事件名を表示部25に一覧表示して工事件名を選択させて該当工事件名のタイトル(属性)を表示し、その建築現場の位置をGPS部29を利用して検出する位置検出処理(図10参照)を実行し、現在位置が撮影すべき建築現場か否かを確認する。
【0023】
次いで、シャッターが押下されて撮像部26により当該作業工程の撮影対象(作業工程を記入した黒板を含む)が撮影されて撮影画像が入力されると、CPU21は、その撮影画像から当該建築現場の写真記録に残すべき黒板画像を獲得し、その黒板画像から文字列(タイトル)を文字認識し、当該属性(タイトル)と照合して一致を確認すると、撮影工程表示処理(図11参照を)実行して、撮影工程表、現場写真及びその他の情報を表示して撮影対象の作業工程を確認させ、当該タイトル(属性)に撮影画像を付加し、当該属性に「撮影済」情報を付けて関連データと対応付けて受注建築現場建築別日程メモリ272内の該当する受注建築現場建築別日程ファイルに記憶するといった一連の撮影処理を、全作業行程について繰り返し実行する。
【0024】
そして、CPU21は、後述する未撮影工程検索追加処理(図12参照)を実行し、受注建築現場建築別日程メモリ272に記憶された各受注建築現場建築別日程ファイルからヘッダ情報を読み出して工事件名を表示部25に一覧表示して工事件名を選択させて、選択された工事件名の未撮影の工程を、受注建築現場建築別日程メモリ272内の該当する受注建築現場建築別日程ファイルから検索する。
【0025】
次いで、CPU21は、検索した未撮影工程のタイトル(属性)を表示部25に表示し、シャッターが押下されて撮像部26により当該未撮影工程の撮影対象が撮影されて撮影画像が入力されると、当該タイトル(属性)に撮影画像を付加し、当該属性に「撮影済」情報を付けて関連データと対応付けて受注建築現場建築別日程メモリ272内の該当する受注建築現場建築別日程ファイルに記憶するといった一連の撮影処理を、未撮影の全作業行程について繰り返し実行する。
【0026】
次いで、CPU21は、工事終了を確認すると、後述する画像及び工事関連データアップロード処理(図13参照)を実行し、工事終了直後か否かを確認し、工事終了直後でなければ、工事名及び工程名の一覧を表示部25に表示してアップロードする工事名及び工程名を選択させ、送信指定を確認すると、選択された工事名及び工程名のタイトル毎の画像を、受注建築現場建築別日程メモリ272内の該当する受注建築現場建築別日程ファイルから読み出して、外部I/F24により有線通信、又は通信制御部28による無線通信によりパーソナルコンピュータ1に送信(アップロード)する。
【0027】
また、CPU21は、工事終了直後であることを確認すると、パーソナルコンピュータ1にアップロードする旨をガイダンスして、送信指定を確認すると、受注建築現場建築別日程メモリ272内の各受注建築現場建築別日程ファイルに記憶された工事名及び工程名のタイトル毎の画像を読み出して、外部I/F24により有線通信、又は通信制御部28による無線通信によりパーソナルコンピュータ1に送信(アップロード)する。
【0041】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
まず、本実施の形態の撮影システムによる建築現場の撮影作業の全体的な流れを図7に示す。
図7に示すように、デジタルカメラ1では、まず、パーソナルコンピュータ1から建築現場の作業工程の撮影に必要な編集内容(各作業工程毎の「ヘッダ情報+明細情報+図形/画像情報」データ)をダウンロードし、そのダウンロードに従った撮影を行い、その撮影画像を関連データ、タイトル(属性)と対応付けて記録し、その記録した撮影画像、関連データ及びタイトル(属性)をパーソナルコンピュータ1にアップロードする。
【0042】
そして、図7において、パーソナルコンピュータ1では、デジタルカメラ20からアップロードされた撮影画像、関連データ及びタイトル(属性)を修正して、工事管理用ファイルに記録し、又は所定の管理フォーマットで印刷出力する。
【0043】
次に、デジタルカメラ20内のCPU21により実行される属性情報に従った撮影処理について、図8及び図9に示すフローチャートに基づいて説明する。
これらのフローチャートは本願発明の撮影システムを構成するデジタルカメラ20に各機能を実現させるためのプログラムを説明する為のものである。このプログラムはCPU21が読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部27に格納されている例で説明するが、全ての機能を記憶部27に格納する必要は無く、必要に応じて、その一部若しくは全部をネットワークを介して通信制御部28から受信して実現する様にしても良い。
【0044】
図8において、デジタルカメラ20内のCPU21は、記憶部27内の受注建築現場建築別日程メモリ272に記憶された各受注建築現場建築別日程ファイルからヘッダ情報を読み出して工事件名を表示部25に一覧表示し(ステップS1)、この一覧表示から工事件名を選択されると(ステップS2)、その選択された工事件名のタイトル(属性)を表示する(ステップS3)。
【0047】
次いで、CPU21は、図8のステップS5に戻り、シャッターが押下されたか否かを判別し、シャッターが押下されない場合(ステップS5:No)、現在の工程がスキップ可能な工程か否かを確認し(ステップS6)、スキップ可能な工程でなければ(ステップS6:No)、ステップS5に戻り、スキップ可能な工程であれば(ステップS6:Yes)、撮影工程として該当タイトルを記憶部27に記憶して(ステップS7)、図9のステップS20に移行する。
なお、スキップ可能な工程か否かは予め設定されており、この設定に基づいて現在の工程がスキップ可能な工程か否かが確認される。
【0048】
また、シャッターが押下されて撮像部26により当該作業工程の撮影対象が撮影されて撮影画像(作業工程を記入した黒板を含む)が入力されると(ステップS5:Yes)、CPU21は、その撮影画像から当該建築現場の写真記録に残すべき黒板画像を獲得し(ステップS8)、その黒板画像から文字列(タイトル)を文字認識し、当該属性(タイトル)と照合して不一致か否かを確認する(ステップS9、S10)。
【0049】
CPU21は、文字認識した文字列と当該属性(タイトル)が一致した場合(ステップS10:No)、そのタイトルを決定し(ステップS11)、図9のステップS17に移行し、文字認識した文字列と当該属性(タイトル)が不一致の場合(ステップS10:Yes)、警告を表示部25に表示し(ステップS12)、黒板画像から獲得した文字列をタイトル(属性)に置き換えるかを確認するガイダンスを表示部25に表示する(ステップS13)。
【0050】
そして、CPU21は、置き換えの指定の有無を判別し(ステップS14)、置き換えの指定がなければ(ステップS14:No)、置き換えしない指定の有無をさらに判別する(ステップS15)。CPU21は、置き換え指定が有った場合(ステップS14:Yes)、タイトル(属性)を黒板画像から獲得した文字列に置き換えて(ステップS16)、図9のステップS17に移行する。また、置き換えしない指定が有った場合(ステップS15:Yes)、図9のステップS17に移行する。
【0051】
次いで、CPU21は、ステップS17において撮影工程表示処理を実行する。この撮影工程表示処理について図11に示すフローチャートに基づいて説明する。
図11において、CPU21は、受注建築現場建築別日程メモリ272から該当する受注建築現場建築別日程ファイルを読み出して撮影工程表、例えば、図18に示すような「○○邸タイプA建築日程」を表示し(ステップS41)、その現場写真を表示し(ステップS42)、その他の情報を表示して(ステップS43)、撮影対象の作業工程を確認させ、図9のステップS18に移行する。なお、作業工程によっては現場写真は表示されない場合もある。
【0052】
次いで、CPU21は、当該タイトル(属性)に撮影画像を付加し(ステップS18)、当該属性に「撮影済」情報を付けて関連データと対応付けて受注建築現場建築別日程メモリ272内の該当する受注建築現場建築別日程ファイルに記憶し(ステップS19)、全ての作業行程について撮影が終了したか否かを確認する(ステップS20)。
【0053】
CPU21は、全ての作業行程について撮影が終了していなければ(ステップS20:No)、図8のステップS24に移行し、全ての作業行程について撮影が終了していれば(ステップS20:Yes)、未撮影工程検索追加処理を実行する(ステップS21)。
【0054】
この未撮影工程検索追加処理について図12に示すフローチャートに基づいて説明する。
図12において、CPU21は、受注建築現場建築別日程メモリ272に記憶された各受注建築現場建築別日程ファイルからヘッダ情報を読み出して工事件名を表示部25に一覧表示し(ステップS51)、この一覧表示から工事件名を選択されると(ステップS52)、その選択された工事件名の未撮影の工程を、受注建築現場建築別日程メモリ272内の該当する受注建築現場建築別日程ファイルから検索する(ステップS53)。
【0055】
次いで、CPU21は、検索した未撮影工程のタイトル(属性)を表示部25に表示し(ステップS54)、シャッターが押下されて撮像部26により当該未撮影工程の撮影対象が撮影されて撮影画像が入力されると(ステップS55)、当該タイトル(属性)に撮影画像を付加し(ステップS56)、当該属性に「撮影済」情報を付けて関連データと対応付けて受注建築現場建築別日程メモリ272内の該当する受注建築現場建築別日程ファイルに記憶する(ステップS57)。
【0056】
次いで、CPU21は、未撮影の全ての作業行程について撮影が終了したか否かを確認し(ステップS58)、未撮影の全ての作業行程について撮影が終了していなければ(ステップS58:No)、ステップS53に戻って撮影処理を繰り返し実行し、未撮影の全ての作業行程について撮影が終了していれば(ステップS58:Yes)、本処理を終了して図9のステップS22に移行する。
【0057】
なお、未撮影工程検索追加処理は、作業の順番を変えて(途中スキップ)作業できる場合に有効となる機能である。例えば、道路工事の様に作業が進むことで前工程が埋められて見られなくなる作業では、このフローチャートには入らない。すなわち、スキップ作業は認められない。しかし、建築の場合で例えば、一日に10工程を行うが、どの工程が完成しても結果が見える状況にある場合は、資材等の品揃え不足等が発生した場合には工程をスキップすることも可能である。このようなスキップ可能な工程は予めの設定により明確化しておくものとする。
【0058】
次いで、CPU21は、工事終了指示の有無を確認し(ステップS22)、工事終了指示を確認すると(ステップS22:Yes)、画像及び工事関連データアップロード処理を実行する。
この画像及び工事関連データアップロード処理について図13に示すフローチャートに基づいて説明する。
図13において、CPU21は、工事終了直後か否かを確認し(ステップS61)、工事終了直後でなければ(ステップS61:No)、工事名及び工程名の一覧を表示部25に表示して(ステップS62)、アップロードする工事名及び工程名を選択させ(ステップS63)、送信指定を確認すると(ステップS65:Yes)、選択された工事名及び工程名のタイトル毎の画像を、受注建築現場建築別日程メモリ272内の該当する受注建築現場建築別日程ファイルから読み出して、外部I/F24により有線通信、又は通信制御部28による無線通信によりパーソナルコンピュータ1に送信(アップロード)する(ステップS67)。
【0059】
また、CPU21は、工事終了直後であることを確認すると(ステップS61:Yes)
、パーソナルコンピュータ1にアップロードする旨のガイダンスを表示部25に表示して(ステップS64)、送信指定を確認すると(ステップS65:Yes)、受注建築現場建築別日程メモリ272内の各受注建築現場建築別日程ファイルに記憶された工事名及び工程名のタイトル毎の画像を読み出して、外部I/F24により有線通信、又は通信制御部28による無線通信によりパーソナルコンピュータ1に送信(アップロード)する(ステップS67)。
【0065】
以上のデジタルカメラ21における属性情報に従った撮影処理において表示部25に表示される画面の具体例を図19~図22に示して説明する。
図19は、○○邸タイプA建築日程として「9月1日」の工程が一覧表示された場合を示する。
この表示画面内では、作業工程タイトル「板金、柱、筋かい、サッシ取付、ラス、サッシ搬入」が表示され、その各作業の右横に撮影状況を示す「撮影済、未撮影」が表示され、各作業の選択は、デジタルカメラ20に備えられた「+、-」キーの操作によりカーソル位置移動させて行うものとする。
【0066】
そして、図19の表示画面において「筋かい」が選択されると、図20に示す「筋かい」工程の詳細を示す表示画面に切り替えられ、例えば詳細な作業工程として「1階筋かいA面、1階筋かいB面、2階筋かい」などが表示され、その各作業の右横に撮影状況を示す「撮影済、未撮影」が表示され、各作業の選択は、同様に「+、-」キーの操作によりカーソル位置移動させて行うものとする。
【0067】
そして、図20の表示画面において「1階筋かいA面」が選択されると、図21に示す「1階筋かいA面」の詳細、すなわち「1階筋かいA面」が完成予定の画像を示す表示画面に切り替えられ、撮影画像の表示枠と、予めパーソナルコンピュータ1から設定された設計図から参照された完成予定の「1階筋かいA面」の図が同時に表示された状態を示している。この完成予定の画像の表示により、デジタルカメラ20を操作するオペレータに何処の作業位置を撮影すべきか、また、指定通りの作業がなされたかを確実に知らしめることができる。
【0068】
そして、「1階筋かいA面」の撮影が完了すると、図22に示す撮影完了画面に切り替えられ、「1階筋かいA面」が「撮影済」となり、その右横に撮影画像のサムネイル画像が表示される状態を示している。
したがって、上記引用例1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。((a)ないし(f)は当審において付与した。以下「構成要件(a)」等として引用する。)
(a)工事現場における作業工程を撮影記録するための撮影装置であって、
(b)上記撮影装置は、受注建築現場建築別日程メモリ272と、
(c)受注建築現場建築別日程メモリ272から該当する受注建築現場建築別日程ファイルを読み出して、作業工程タイトル「板金、柱、筋かい、サッシ取付、ラス、サッシ搬入」を表示すると共にその各作業の右横に撮影状況を示す「撮影済、未撮影」を表示し、例えば、「1階筋かいA面」を選択すると、「1階筋かいA面」が完成予定の画像を示す表示画面に切り替わり、撮影画像の表示枠と、予めパーソナルコンピュータ1から設定された設計図から参照された完成予定の「1階筋かいA面」の図が同時に表示し、デジタルカメラ20を操作するオペレータに何処の作業位置を撮影すべきか知らせる構成を有し、
(d)上記表示に従い、作業者は撮影をする撮影手段と、
(e)工事が終了すると、作業者の指示に従い、工事名及び工程名のタイトル毎の画像を読み出してパーソナルコンピュータ1に、撮影画像、関連データ及びタイトル(属性)を送信(アップロード)する外部I/Fと、
(f)を備えたデジタルカメラ。
2.引用例2について
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用例2の段落【0020】、【0025】-【0029】等の記載からみて、当該引用例2には、「デジタルカメラ1のメモリカード2に撮影時のガイド情報Gを書き込み、撮影者は液晶モニタ7に表示されたガイド情報Gに基づいてシーンの撮影を行うことで、撮影者はガイド情報を参照すれば、どのようなシーンを撮影すべきかを認識することができ、これにより、工事現場のシーンのように撮影し直しができないような画像の撮影し忘れを防止することができる。」という技術的事項が記載されていると認められる。
3.引用例5について
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用例5の段落【0001】、【0002】、【0019】、【0020】、【0042】-【0046】等の記載からみて、「発電所や変電所等の現場機器の保守・点検作業中に、作業者は、カメラによって保守作業の所定の工程ごとにその進捗状況を撮影すると共に、このカメラで撮影された保守作業の進捗状況を前記サーバに伝送し、サーバは、前記カメラにより得られた保守作業対象の前記機器の映像情報を受けて、該機器の保守作業手順を前記作業手順データベースから読み込むと共に、保守情報伝送手段によって保守作業に必要なデータを作業員が所持する情報端末に伝送することで、保守作業現場以外の場所、例えば事務所等から作業の進捗状況等を確認し、作業員は、保守作業に必要な治具・工具、部品等の機材を間違えることがない。」という技術的事項が記載されていると認められる。
4.その他の文献について
また、(平成28年6月22日付け手続補正書に記載された)請求項8に対する引用例として引用された引用例3(段落【0054】等)には、「作業を行う前に、作業に係る情報を得るため、機器の電源をONすることにより作業予定を受信する」技術的事項が、(平成28年6月22日付け手続補正書に記載された)請求項9に対する引用例として引用された引用例4(段落【0049】等)には、「現在位置情報によって特定される現在位置が含まれているエリアデータを有する情報を検索して、必要な情報をを取得する」という技術的事項が記載されていると認められる。
第6 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
(1-1)本願発明1の構成要件(A)、(I)と引用発明の構成要件(a)、(f)とを対比する。
引用発明のデジタルカメラは、工事現場における作業工程を撮影記録するための撮影装置であるから、本願発明1の工事現場を撮影する装置である工事現場撮影装置と相違がない。
(1-2)本願発明1の構成要件(B)、(F)と引用発明の構成要件(b)とを対比する。
引用発明の「受注建築現場建築別日程メモリ272」について検討すると、構成要件(c)にあるように、上記メモリに記憶された受注建築現場建築別日程ファイルに基づいて、オペレータに何処の作業位置を撮影すべきか知らせているから、上記受注建築現場建築別日程ファイルにあるデータは、「工事現場画像を撮影することを指示する撮影指示データ」といえ、上記ファイルを記憶する受注建築現場建築別日程メモリ272は、撮影指示データを記憶する記憶手段といえる。
もっとも、引用発明では、上記受注建築現場建築別日程ファイルにある各工程は、複数の工程(第1工程、第2工程)であるものの、その作業工程の順について、所定の順序に従っていることはないから、「所定の工程順序に従って」おらず、「第1工程、及び前記第1工程に続く第2工程」ではない点で本願発明1と相違する。
(1-3)本願発明1の構成要件(C)、(G)と引用発明の構成要件(c)とを対比する。
引用発明では、受注建築現場建築別日程メモリ272から該当する受注建築現場建築別日程ファイルを読み出して、各作業の右横に撮影状況を示す「撮影済、未撮影」を表示し、(未撮影の場合)その表示に従って、撮影者は撮影をすることを促されているから、上記表示を行う手段は、「前記記憶手段に記憶された前記撮影指示データを用いて、前記工事現場の各工程における工事現場画像を撮影するようにユーザに指示する指示手段」といえる。
もっとも、上記(1-2)で検討したように、引用発明では、各工程について、所定の順ではないから、指示手段が、本願発明1では、「順次指示する指示手段」であるのに対し、引用発明では、「順次」の技術思想を有していない点で相違する。
また、ある作業工程について「撮影済、未撮影」を表示し、構成要件(d)にて撮影をすることは、「前記指示手段は、前記第1工程または第2工程における工事現場画像を撮影するように指示した後、前記撮影手段で撮影」することに対応する。
もっとも、引用発明では、構成要件(e)にあるように、工事が終了すると画像を送信(アップロード)するから、本願発明1が有する「(第1工程における工事現場画像を)前記送信手段で送信したことを条件として(第1工程に続く工程である)前記第2工程における工事現場画像を撮影するように指示し」の構成を有していない点で相違する。
(1-4)本願発明1の構成要件(D)と引用発明の構成要件(d)とを対比する。
引用発明の撮影手段は、上記表示(指示手段の指示)に従い、作業者が撮影をする撮影手段であるから、本願発明1の構成要件(D)と相違がない。
(1-5)本願発明1の構成要件(E)と引用発明の構成要件(e)とを対比する。
引用発明の外部I/Fは、撮影画像、関連データ及びタイトル(属性)、すなわち、各工程において撮影手段で撮影された工事現場の画像と上記画像を識別するデータとを、パーソナルコンピュータ(サーバといっても良いことは明らかである)に送信しているから、引用発明の構成要件(e)は、本願発明1の構成要件(E)に相当する。
(1-6)本願発明1の構成要件(H)と引用発明とを対比する。
引用発明では、「前記記憶手段に前記撮影指示データが記憶される前においては、前記撮影手段による撮影が禁止される」ことを行っていないから、構成要件(H)に相当する構成を有していない。
(1-7)まとめ(一致点・相違点)
以上のとおりであるから、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
工事現場を撮影する装置であって、
前記工事現場における、各工程における工事現場画像を撮影することを指示する撮影指示データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記撮影指示データを用いて、前記工事現場の各工程における工事現場画像を撮影するようにユーザに指示する指示手段と、
前記ユーザの操作に応答して前記工事現場画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段で撮影された各工程における前記工事現場画像を、撮影された工程を示す識別データと共にサーバに送信する送信手段と、
を備え、
前記撮影指示データは、少なくとも第1工程、第2工程を含み、
前記指示手段は、前記第1工程または第2工程における工事現場画像を撮影するように指示した後、前記撮影手段で撮影する、
ことを特徴とする工事現場撮影装置。
(相違点)
相違点1
「各工程における工事現場画像を撮影することを指示する撮影指示データ」が、本願発明1では、「所定の工程順序に従って」いるのに対し、引用発明では、「所定の工程順序に従って」の技術思想を有さず、各工程(第1工程、第2工程)が、本願発明1では、「第1工程、及び前記第1工程に続く第2工程」であるのに対し、引用発明では「第1工程、及び前記第1工程に続く第2工程」ではない点
相違点2
指示手段による撮影の指示が、本願発明1では、「(工事現場画像を撮影するようにユーザに)順次指示する」のに対し、引用発明では、「順次指示する」技術思想を有しておらず、さらに、上記「指示」が、本願発明1では、「前記第1工程における工事現場画像を撮影するように指示した後、前記撮影手段で撮影し、かつ、前記送信手段で送信したことを条件として前記第2工程における工事現場画像を撮影するように指示」することであるのに対し、引用発明では、「前記第1工程または第2工程における工事現場画像を撮影するように指示した後、前記撮影手段で撮影」は行うが、「(第1工程における工事現場画像を)前記送信手段で送信したことを条件として(第1工程に続く工程である)前記第2工程における工事現場画像を撮影するように指示」することは行っていない点
相違点3
引用発明は、本願発明1が有する「前記記憶手段に前記撮影指示データが記憶される前においては、前記撮影手段による撮影が禁止される」の構成を有していない点
(2)相違点についての判断
(2-1)相違点2について
引用例1では、各工程について、所定の順序であることを前提としていないが、引用例1の【0057】に「なお、未撮影工程検索追加処理は、作業の順番を変えて(途中スキップ)作業できる場合に有効となる機能である。例えば、道路工事の様に作業が進むことで前工程が埋められて見られなくなる作業では、このフローチャートには入らない。すなわち、スキップ作業は認められない。しかし、建築の場合で例えば、一日に10工程を行うが、どの工程が完成しても結果が見える状況にある場合は、資材等の品揃え不足等が発生した場合には工程をスキップすることも可能である。このようなスキップ可能な工程は予めの設定により明確化しておくものとする。」との記載があるから、各工程が所定の順序でなければならない場合もあることは想定されており、この場合、撮影の指示を所定の順としようとすることまでは、容易に為し得たことであるといえる。
しかし、相違点2では、さらに、「指示」が、本願発明1では、「前記第1工程における工事現場画像を撮影するように指示した後、前記撮影手段で撮影し、かつ、前記送信手段で送信したことを条件として前記第2工程における工事現場画像を撮影するように指示」することであるのに対し、引用発明では、「前記第1工程または第2工程における工事現場画像を撮影するように指示した後、前記撮影手段で撮影」は行うが、「(第1工程における工事現場画像を)前記送信手段で送信したことを条件として(第1工程に続く工程である)前記第2工程における工事現場画像を撮影するように指示」することは行っておらず、このことは、引用発明では、撮影後の画像を工事が終了するとアップロードするのに対し、本願発明1では、各工程での撮影が終了する毎に画像等をサーバに送信する構成であることに基づく相違点である。
すなわち、本願発明1では、上記「指示」が「撮影し、かつ、送信する」ことを指示しているのに対し、引用発明では、「撮影する」ことのみを指示している点で相違しているといえ、仮に、引用発明において、撮影の指示を、所定の順序となるようにしたとしても、「撮影し、かつ、送信する」ことを、順次行うようにすることは、引用発明から容易に到達することはできない。
また、当該相違点について、引用発明に組み合わさることで容易といえるような技術事項は、引用例2ないし引用例5に開示されていない。
(2-2)相違点3について
引用発明は、上記相違点3の構成を有さず、また、引用例1の他の記載をみても、相違点3の構成を容易に想到することができたとする記載は見当たらない。
また、他の引用例(引用例2ないし引用例5)の記載をみても、上記相違点3の構成に相当する構成は開示がなく、相違点3の構成は、引用発明及び引用例2ないし引用例5の記載に基づき当業者が容易に発明をすることができたということはできない。
(2-3)まとめ(相違点についての判断)
以上のとおりであるから、本願発明1は、当業者であっても引用発明、引用例2ないし引用例5の記載に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
2.本願発明2ないし5について
本願発明2ないし5も、本願発明1記載を引用する発明であるから、上記相違点2、相違点3と同一の構成を備えるものであって、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明、拒絶査定において引用された引用例2ないし引用例5に記載された事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
3.本願発明6ないし10について
本願発明6ないし10は、「工事現場撮影システム」に関する発明であるが、当該「工事現場撮影システム」は、その構成に、本願発明1に記載された「工事現場撮影装置」に相当する「工事現場撮影装置」を含んでおり、本願発明1にて検討した、相違点2、相違点3と同一の構成を備えるものであって、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明、拒絶査定において引用された引用例2ないし引用例5に記載された事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
第7 原査定について
1.理由1(特許法第29条第2項)について
審判請求時の補正により、本願発明1-10は「前記指示手段は、前記第1工程における工事現場画像を撮影するように指示した後、前記撮影手段で撮影し、かつ、前記送信手段で送信したことを条件として前記第2工程における工事現場画像を撮影するように指示し」、「前記記憶手段に前記撮影指示データが記憶される前においては、前記撮影手段による撮影が禁止される」という事項を有するものとなっており、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用例1-5に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。したがって、原査定の理由1を維持することはできない。
第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2016-009211