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特許拒絶査定不服審判

2016-007708

改善されたユーザインターフェースを備えたデジタルジュークボックス装置および関連手法

審判番号
2016-007708
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2014-094143外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年05月26日
審決日
2017年04月17日
公報発行日
2017年06月30日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G06Q)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2014- 94143「改善されたユーザインターフェースを備えたデジタルジュークボックス装置および関連手法」拒絶査定不服審判事件〔平成26年10月30日出願公開、特開2014-206981、請求項の数(16)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成23年1月26日に出願された特許出願である特願2012-551269号(パリ条約に基づく優先権主張 平成22年1月26日、米国、平成23年1月9日、米国)の一部を平成26年4月30日に新たな特許出願としたものであって、平成27年2月20日付けで拒絶理由が通知され、同年8月24日に意見書が提出されるとともに手続補正がされ、平成28年1月22日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、平成28年5月26日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされ、同年8月29日に前置報告がされたものである。 第2 原査定の概要 原査定(平成28年1月22日付け拒絶査定)の概要は、次のとおりである。 この出願の請求項1-17に係る発明は、以下の引用文献1-7に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.特開2009-75540号公報 2.特表2008-527855号公報 3.国際公開第2009/029488号 4. ・・・ 5. ・・・ 6.特開2004-212564号公報 7.特開2004-212588号公報 第3 審判請求時の補正について 審判請求時の補正は、特許法第17条の2第3項から第6項までの要件に違反しているものとはいえない。 審判請求時の補正は、1の請求項の削除及び特許請求の範囲の限定的減縮を目的とするものである。 そして、「第4 本願発明」から「第6 対比・判断」までに示すように、補正後の請求項1-16に係る発明は、独立特許要件を満たすものである。 第4 本願発明 本願請求項1-16に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明16」という。)は、平成28年5月26日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-16に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりの発明である。 「【請求項1】 複数の楽曲をユーザに推薦する方法であって、 ユーザがジュークボックス装置にログインできるようにする工程と、 上記ユーザのソーシャルネットワーキングサイトのプロフィールに基づいて上記ユーザの音楽の好みを決定する工程と、 上記ソーシャルネットワーキングサイトのプロフィールは、アーティスト、楽曲、および/または、ジャンルの少なくとも1つを特定し、 中央サーバの少なくとも1つのプロセッサは、そこで提供されるソーシャルネットワーキングのインターフェースを介して、音楽の好みを決定し、 少なくとも1つの推薦を開発するために、上記ユーザの決定された上記音楽の好みを上記ジュークボックス装置の推薦エンジンに提供する工程と、 少なくとも1つ上記推薦の開発において、上記ジュークボックス装置が設置されている店舗に対応する店舗プロフィールの情報を上記推薦エンジンに提供する工程と、 上記店舗プロフィールの情報は上記店舗の典型的な顧客の特徴を含むものであり、 上記ジュークボックス装置において上記推薦を上記ユーザに提供する工程とを含むことを特徴とする方法。 【請求項2】 友人のソーシャルネットワーキングサイトのプロフィールに基づいて上記ユーザの友人の音楽の好みを決定する工程と、 少なくとも1つの上記推薦の開発において、上記ユーザの上記友人の決定された上記音楽の好みを上記推薦エンジンに提供する工程とをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 【請求項3】 上記音楽の好みの上記決定を、所定の数の分離の度合いの内で、上記ユーザの友人および友人の友人に拡大する工程と、 少なくとも1つの上記推薦の開発において、拡大された上記決定を上記推薦エンジンに提供する工程とをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 【請求項4】 上記分離の度合いの所定の数は2であることを特徴とする請求項3に記載の方法。 【請求項5】 上記分離の度合いの所定の数は3であることを特徴とする請求項3に記載の方法。 【請求項6】 上記店舗プロフィールの情報は、上記中央サーバに保持されていることを特徴とする請求項1に記載の方法。 【請求項7】 少なくとも1つ上記推薦の開発において、上記ジュークボックス装置が設置されている店舗に対応する店舗プロフィールの情報を上記推薦エンジンに提供することをさらに含み、 上記店舗プロフィールの情報は、上記中央サーバに保持されていることを特徴とする請求項6に記載の方法。 【請求項8】 上記ユーザの音楽の好みを決定するために、複数のソーシャルネットワーキングサイトが参照され、 各々の上記ソーシャルネットワーキングサイトは、上記ユーザにおけるソーシャルネットワーキングサイトの関連するプロフィールを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 【請求項9】 各々のジュークボックス装置が、対応する上記ジュークボックス装置のユーザに楽曲を推薦するように構成された推薦エンジンと、対応する上記ジュークボックス装置にユーザがログインできるように構成されたユーザ認識機能とを含む複数のジュークボックス装置と、 登録されたジュークボックスのユーザにそれぞれ関連するソーシャルネットワーキングサイトのプロフィールに基づいて、登録されたジュークボックスのユーザの音楽の好みを決定するように構成されたソーシャルネットワーキングサイトのインターフェースと、 上記ソーシャルネットワーキングサイトのプロフィールは、各々が、アーティスト、楽曲および/またはジャンルの少なくとも1つを特定し、 上記ソーシャルネットワーキングサイトのインターフェースを介して上記音楽の好みを決定し、少なくとも1つ上記推薦の開発において、上記ジュークボックス装置が設置されている店舗に対応する店舗プロフィールの情報を上記推薦エンジンに提供するように構成された中央サーバと、 上記店舗プロフィールの情報は上記店舗の典型的な顧客の特徴を含むものであり、 上記推薦エンジンは、少なくとも部分的には、上記ソーシャルネットワーキングサイトのインターフェース、および上記中央サーバによって提供された上記店舗プロフィールの情報を介して上記中央サーバによって決定される上記音楽の好みにおける推薦を基礎にして構成されていることを特徴とするジュークボックスシステム。 【請求項10】 友人のソーシャルネットワーキングサイトのプロフィールに基づいて上記登録されたジュークボックスのユーザの上記友人の音楽の好みを決定し、 少なくとも1つの上記推薦の開発において、上記登録されたジュークボックスのユーザの上記友人の決定された上記音楽の好みを上記推薦エンジンに提供するように、さらに構成されることを特徴とする請求項9に記載のジュークボックスシステム。 【請求項11】 上記音楽の好みの上記決定を、所定の数の分離の度合の内で、上記登録されたジュークボックスのユーザの友人および友人の友人に拡大し、 少なくとも1つの上記推薦の開発において、拡大された上記決定を上記推薦エンジンに提供するように、さらに構成されることを特徴とする請求項9に記載のジュークボックスシステム。 【請求項12】 上記分離の度合いの所定の数は2であることを特徴とする請求項11に記載のジュークボックスシステム。 【請求項13】 上記分離の度合いの所定の数は3であることを特徴とする請求項11に記載のジュークボックスシステム。 【請求項14】 上記中央サーバの少なくとも1つのプロセッサは、そこで提供されるソーシャルネットワーキングのインターフェースを介して、音楽の好みのデータを決定することを特徴とする請求項9に記載のジュークボックスシステム。 【請求項15】 少なくとも1つ上記推薦の開発において、少なくとも1つ上記ジュークボックス装置が設置されている店舗に対応する店舗プロフィールの情報を上記推薦エンジンが受信し、上記店舗プロフィールの情報は、上記中央サーバに保持されているように、さらに構成されることを特徴とする請求項14に記載のジュークボックスシステム。 【請求項16】 上記登録されたジュークボックスのユーザの音楽の好みを決定するために、複数のソーシャルネットワーキングサイトが参照され、 各々の上記ソーシャルネットワーキングサイトは、上記登録されたジュークボックスのユーザにおけるソーシャルネットワーキングサイトの関連するプロフィールを有することを特徴とする請求項9に記載のジュークボックスシステム。」 第5 引用文献、引用発明等 1 引用文献1について 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。(下線は当審において付与した。2,3においても同様。) 「【0090】 図20は、1つの例示的な実施形態による音楽、通信などを管理するためのユーザに合わせられたシステムの利用に関する例示的なプロセスを示す流れ図である。パーソナルミュージックアシスタントは、この例示的な実施形態によるシステムの補完、構成要素などの役割をすることが可能であることを理解されたい。ステップS2000において、ユーザは、この場合、MyTouchTunesと名付けられたユーザに合わせられたシステムにアクセスする。ユーザは、ジュークボックス端末装置などにおいて、例えば、インターネットフロントエンドを介するなどして、いくつかのロケーションにおけるシステムにアクセスすることができることを理解されたい。・・・システムは、ステップS2002で、システムが、ユーザを認識するかどうかを判定する。ユーザが認識されない場合、ステップS2004におけるとおり、ユーザは、アカウント/プロファイル情報を作成するように促されることが可能である。・・・ 【0091】ユーザが、ステップS2002で認識された場合、ステップS2006で、MyTouchTunesメインメニューが、ユーザに表示される。MyTouchTunesメインメニューから、この例示的な実施形態によるシステムを使用するユーザは、例えば、ステップS201.0でアカウント/プロファイル情報を編集し、ステップS2020で音楽を管理し、ステップS2030で仲間を管理し、ステップS2040で他の人々と通信し、かつ/またはステップS2050で、システムによって提供されることが可能な様々な付加価値コンテンツにアクセスすることができる。・・・」 「【0096】図21Bは、1つの例示的な実施形態における音楽を管理するのに利用できる例示的なオプションを示す。ステップS2022で、ユーザは、再生リストを作成する、または既存の再生リストを編集することができる。ユーザは、好ましくは、前述した方法を使用して曲の中で検索を行い、かつ/またはシステムによって生成された示唆を使用して、ユーザの再生リストを構築することができる。・・・ステップS2026で、ユーザは、例えば、これらの再生リストを使用することを伴って、または伴わずに、前述した方法のいずれかを使用して、ジュークボックス上で音楽を再生することができる。・・・」 「【0136】図24は、1つの例示的な実施形態における遠隔でシステムにアクセスするための例示的なプロセスを示す流れ図である。ステップS2402で、ユーザが、バーにローカルで収容されたジュークボックスとは異なるロケーションおよび/またはデバイスから、ジュークボックスシステムにログインする。好ましい実施形態では、ユーザは、Webブラウザを介してシステムにアクセスして、インターネットポータルへのアクセスを得る。しかし、例えば、移動デバイス(例えば、セル電話機、PDAなど)、遠隔コンピュータ上で実行されるべきスタンドアロンのアプリケーション、適切に構成されたジュークボックス、その他を介するなどの、システムにアクセスするための他の機構も可能であることが理解されよう。・・・ 【0137】ステップS2404は、ユーザが、既存のユーザとしてシステムによって認識されるかどうかを判定する。システムによって認識されないユーザは、好ましくは、ステップS2408におけるとおり、アカウントを作成するように促される。ユーザは、例えば、ユーザの名前、年齢、電子メールアドレスなどを供給するように要求されることが可能である。好ましくは、ユーザは、例えば、名前および/またはニックネーム、ユーザの年齢、ユーザのロケーション、および関連するイメージを含むプロファイルを作成することができる。これらのプロファイルは、システムの他のユーザによって閲覧可能であってもよい。一部の例示的な実施形態では、ユーザは、例えば、システムの一部のフィーチャに参加するのに先立って、登録し、かつ/またはプロファイルを作成するように要求されることが可能である。代替として、他の例示的な実施形態では、ユーザは、ユーザが、ユーザの情報、またはユーザの情報のいくつかの部分が、プライベートのままであることを要望することを指定することができる。アカウント情報を編集するための限定的でない例示的なスクリーンショットが、図26Cに提供され、図26Cの付随する説明は、後段で与えられる。ユーザが、ユーザのアカウントを作成した後、好ましくは、中央アカウントデータベースが、ステップS2410で更新される。他の例示的な実施形態では、中央アカウントデータベースは、保持されなくてもよく、アカウント情報は、例えば、ジュークボックス上、ユーザ自身のパーソナルコンピュータ上などの、別の場所に格納されることが可能である。 【0138】ユーザが、ステップS2404で認識された場合、ユーザは、図25および図26Aに関連して、より詳細に説明されるステップS2406において、あるフィーチャおよび/またはサービスを選択することができる。・・・」 「【0146】サンプルスクリーンショットを提供する図26Aないし図26Eは、例えば、単に例示を目的とする。これらの特定のフィールド、ボタン、グラフィックなど、およびこれらの位置は、限定することを意図するものではまったくない。それどころか、図26Aないし図26Eは、本発明の1つの好ましい実施形態だけを提示する。他の構成、および他の組合せも可能であり、それらの構成および組合せは、本明細書で企図されていることが理解されよう。・・・図26Aは、1つの例示的な実施形態による、システムにユーザがログインする前に利用可能なフィーチャを示す例示的なスクリーンショットである。ユーザは、ユーザ名フィールド2600およびパスワードフィールド2602にそれぞれ、ユーザ名およびパスワードを入力し、次に、ログインボタン2604を押すことにより、システムにログインする。・・・ 【0147】Find a jukeボタンは、好ましくは、ユーザが、ジュークボックスを有するロケーションを検索することを可能にする。ユーザは、例えば、ユーザが旅行している可能性があるある特定の都市における、あるアドレス近くのロケーション、特別なフィーチャ(例えば、ドリンクスペシャル、ゲストDJなど)を提供するロケーション、ユーザが好む音楽を再生する可能性が高いロケーション(例えば、ラインダンスのあるバーが、カントリーミュージックファンに適切である可能性があるといったように)などを検索することができる。また、ソーシャルネットワークが、郵便番号、学校(例えば、高校、単科大学、総合大学など)などに基づいて構築されることも可能である。好ましい実施形態では、ユーザが、ある特定のロケーションを見つけると、ユーザは、カスタム情報、例えば、道順、カスタム地図、営業時間、駐車受信側ホストなどを表示させることができる。多くのロケーションに配置されたジュークボックスが、好ましくは、システムに接続され、ユーザの再生リストに、好ましくは、システムがアクセスすることができるため、ユーザは、ユーザの嗜好に合う可能性が高い推奨を受信することができることが理解されよう。例えば、システムは、ある特定のタイプの音楽を好むことが知られている同一の町におけるある年齢のユーザに、ある特定のバーを示唆することができる。いくつかの例示的な実施形態では、ジュークボックスは、ユーザらが、ある結び付きを形成することを推奨することができる。利用客(したがって、潜在的な「仲間」)の間の、これらの示唆される接続は、好ましくは、他のユーザらには必ずしも知られていないものの、ジュークボックスには知られている情報に基づくことが可能である。そのような情報は、例えば、よく訪れる会場、音楽の嗜好、年齢などを含むことが可能である。したがって、いくつかの例示的な実施形態では、ユーザらは、必ずしも、ユーザらが、どこの出身かではなく、どこに行くかに基づいて結び付けられることが可能である。」 「【0157】図26Bは、1つの例示的な実施形態による、システムにユーザがログインした後に利用可能なフィーチャを示す例示的なスクリーンショットである。ユーザのプロファイル情報に基づき、ユーザ情報2632およびユーザアイコン2634が、表示されることが可能である。この例示的な実施形態では、ユーザ情報2632は、ユーザ名と、ロケーションとを含み、ユーザアイコン2634は、ベタの正方形である。さらなる情報、および/または代替の情報が、表示されることが可能であることが理解されるとともに、ユーザによって提供された情報だけが、表示されてもよいことも理解されよう。ユーザは、プロファイル編集ボタン2636を押すことにより、ユーザ情報2632およびユーザアイコン2634を含め、ユーザのプロファイルを編集することができる。ユーザは、ログアウトボタン2638を押すことにより、システムからログアウトすることができる。いくつかの例示的な実施形態において、ユーザは、事前定義された非活動期間の後、自動的にログアウトされてもよい。ユーザ再生リスト2640は、ユーザが作成した再生リスト、および/またはインポートした再生リストを表示する。ユーザ再生リスト2640は、ユーザが、再生リストをまったく作成していない、またはインポートしていない場合、空であることが理解されよう。好ましくは、例示的な実施形態は、再生リストのそれぞれに関してユーザによって指定された一意の名前を表示する。ユーザは、ユーザ再生リスト2640から1つまたは複数の特定の再生リストを展開して、その再生リストに関連する曲を示すことができる。図26Bに示される例では、「Alternative」再生リストが、展開され、4つの曲2642が、「Alternative」再生リストに関連するものとして示されている。ユーザは、複数の再生リストを展開すること、および/またはリストが展開された後、リストを折りたたむことができることが理解されよう。 【0158】好ましくは、システムは、少なくとも1つの推奨2644を表示する。推奨は、好ましくは、アルバムカバー、曲名、アーチスト情報、および以上に関連するキーワードを含む。推奨は、好ましくは、自動的に生成され、様々なデータに基づくことが可能である。推奨を生成するためのデータには、例えば、ユーザ人口統計データ(例えば、年齢、性別、人種など)、ユーザの再生リストの中の曲の数およびタイプ、システムを介してユーザが購入した曲、人気のある曲などが含まれることが可能である。好ましくは、システムは、ユーザが、追加ボタン2646を押すことにより、推奨される曲を再生リストに迅速に追加することを可能にする。」 「【0159】図26Cは、ユーザが、どのようにアカウント情報を更新することが可能かを示す例示的なスクリーンショットである。統計ボックス2648が、一般に利用可能な基本情報を表示する。この例示的な実施形態では、この情報には、ユーザ名、本当の名前、性別、ロケーション、および年齢が含まれる。しかし、他の実施形態は、さらなる情報、および/または代替の情報を要求することが可能であることが理解されよう。また、ユーザは、一部の情報(例えば、本当の名前、年齢など)をプライベートに保つことを選択してもよいことも理解されよう。」 「【0163】再生リストマネージャボタン2668が、図26Dに関連して以下にさらに詳細に説明される、再生リストマネージャフォームへの迅速なアクセスを提供する。折りたたみ-展開ボタン2670が、この例示的な実施形態では、表示の左端に示される再生リスト情報を、ユーザが迅速に変更することを可能にする。推奨2672が、好ましくは、前述した仕方で生成され、1つまたは複数の推奨をクリックすることが、好ましくは、ユーザが、それらの推奨をユーザ自身の再生リストに迅速に、容易に関連付けることを可能にする。」 したがって、上記引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 曲名等を含む推奨を表示する方法であって、 ユーザが適切に構成されたジュークボックスを介してジュークボックスシステムにログインする工程、 ユーザ人口統計データ(例えば、年齢、性別、人種など)、ユーザの再生リストの中の曲の数およびタイプ、システムを介してユーザが購入した曲、人気のある曲などに基づいて推奨を生成する工程、 生成した推奨をユーザのログイン後のスクリーン上に表示する工程 を含む、方法 2 引用文献2、3について これらは、原査定において、「推薦コンテンツの決定に利用されるユーザのプロファイル情報を、ソーシャルネットワークから取得する構成」に係る周知例として示されたものであり、それぞれ、次の事項が記載されている。 (1) 引用文献2 「【0042】推薦コンポーネント124は、プロフィールデータ記憶装置内のユーザプロフィールを使用して、推奨される番組をユーザに供給し、これは、オンラインイベント、所与のユーザが仲間であることを望むユーザ、付随的TVコンテンツ、等に応答して、他のアプリケーションを使用するための推薦を与えることも含む。本発明の実施形態によれば、推薦コンポーネント124は、ユーザプロフィールを使用して、ユーザに推薦するコンテンツを決定することができる。前記とは別に、又は前記に関連して、推薦コンポーネント124は、所与のユーザの仲間のユーザプロフィール、例えば、所与のユーザのソーシャルネットワーク内のユーザのプロフィールを使用することもできる。又、推薦コンポーネント124は、所与のユーザのプロフィールに対するベクトルを計算し、そして推薦されるコンテンツの計算に同様のプロフィールベクトルをもつユーザを含むことができる。又、推薦コンポーネント124は、推薦されるコンテンツを決定するときに、ユーザのコミュニティに対する総計コンテクスト情報を含むユーザコミュニティのプロフィールを使用することができる。同様に、推薦コンポーネント124は、My Yahoo!のような個人的サービスを利用することもでき、これは、ユーザが、Yahoo!サーバー(プロフィールデータ記憶装置106でよい)に記憶されたメディアの好み(例えば、好きなチャンネル又はTV番組)を指示するために自分のプロフィールを生成して編集し、そして推薦コンポーネント124に利用できるようにするのを許す。」 (2) 引用文献3(訳は対応する特許公表公報(特表2010-537578号公報)による) 「[0043]本システムは、ユーザの目標に関する判定をなすことにおいて、他の“シグナル(signals)”を使用してもよい。例えば、ユーザのプロファイルが、推奨の生成において検索用語と組み合わせて使用されてもよい。具体的には、もしユーザが映画ファンであるという情報をユーザプロファイルが含んでいれば、キーファー・サザーランド(Kiefer Sutherland)を含むクエリー用語が、映画ロストボーイを推奨する映画ファン情報と組み合わせて使用されてもよい。 [0044]プロファイルは、ユーザについて生成され、そして、ユーザによって明示的に提供される入力およびユーザによってなされる選択(例えば、訪問されたウェブサイト、それらのウェブサイト上でのクリックなど)に基づいて時間をかけて更新される。プロファイルは、例えば、ソーシャルネットワーキングまたは他のサイトに保持されてもよい。もしユーザが引き続いて何かしらユーザプロファイル情報に関連する検索用語を入力すれば、推奨エンジンは、自動的に、この情報を組み合わせて、ユーザに関心を持たせる推奨を生成することができる。 [0045]ユーザプロファイルを使用する一例において、協調フィルタリング技術は、ユーザのプロファイルと類似するプロファイルを有する他の人々の要求(wants)を識別するために使用することができる。例えば、19歳から25歳の間にあるものとして自身を識別する者のために、本システムは、その購買層(demographic)(例えば、年齢が19歳から25歳の範囲)内で特定のTV番組の或る特徴(例えば、ザ・トゥナイトショー、またはユーザの検索の結果から得られるあらゆるもの)を共有するTV番組を探してもよい。本システムは、若者の購買層からの高い評定に基づく情報を使用してもよい。本システムは、また、概して、自身をそのプロファイルにおいて若者として識別する他の者からの検索送信またはクリックスルー(click-throughs)の高い回数を有するTV番組からの情報を使用してもよい。」 3 引用文献6,7について これらは、原査定において、「推薦楽曲の決定に、店舗のプロファイル情報を用いること」に係る周知例として示されたものであり、それぞれ、次の事項が記載されている。 (1)引用文献6(「▲」「▼」で囲まれた数字は、特許公報に対応する特許出願における丸付数字である。) 「【0023】▲3▼店舗種・時間帯別人気楽曲リストの作成 演奏履歴を、時間帯およびカラオケ店舗の種類との組み合わせに基づいて集計する。カラオケホスト装置1は、カラオケ演奏装置1の識別情報に基づいて運用店舗の店舗種を認識し、店舗種別に各時間帯について集計し、上記▲1▼の手順と同様にして、それぞれ演奏回数が多い順に上位100曲の人気楽曲リストを作成する(図5参照)。 カラオケホスト装置3は、以上のようにして作成した店舗種・時間帯別人気楽曲リストを適宜にカラオケ演奏装置1に配信する。例えばカラオケデータ配信時などに合わせて配信する。 なお、集計した店舗種・時間帯別人気楽曲リストの全てを配下の全カラオケ演奏装置1に一律に配信することもできるが、配信先のカラオケ演奏装置1の店舗種に応じた人気楽曲リストをカラオケホスト装置3にて抽出して送信することもできる。」 (2)引用文献7 「【0041】SB4の判断が肯定される場合には、SB5において、前記画像表示装置12に店舗条件設定メニューすなわち図14(c)に示す第3メニュー画面が表示された後、SB6において、斯かる第3メニュー画面に表示された「店舗の種類」、「店舗の営業時間帯」、及び「店舗の立地条件」それぞれについて何れかの項目が選択される設定条件入力処理が実行され、前記操作パネル24又はリモコン46の選曲釦が押されることによりそれらの設定条件すなわち店舗の性質に基づいた設定条件が定められる。なお、店舗条件は、この3種類の条件のうち、1つの条件について設定されるようにしてもよいし、この他の条件が設定されるようにしても当然に構わない。その後、SB7において、図14(b)に示す第2メニュー画面にて「3.」が選択されていたか否かが判断される。このSB7の判断が肯定される場合には、SB9において、SB3~SB6にて設定された店舗条件が前記RAM32に記憶された後、後述するSB10以降のステップが実行されるが、SB7の判断が否定される場合には、SB8において、SB3~SB6にて設定された店舗の性質に基づく設定条件に該当する一群のカラオケ演奏曲が検索され、その一群のカラオケ演奏曲の選曲番号がBGM曲として前記ハードディスク34の設定情報データベース60に記憶されて本ルーチンが終了させられる。このSB8及び後述するSB13が前記BGM曲選択手段74に、SB1~SB7及びSB9~SB12が前記BGM曲条件入力手段72にそれぞれ対応する。 【0042】SB8の検索では、SB3~SB6にて設定された店舗の性質に基づいた設定条件と前記属性情報データベース50に格納されたカラオケ演奏曲の属性情報とが比較される。すなわち、図14(c)に示す第3メニュー画面にて選択された「店舗の種類」と図7に示す曲のジャンルに関する属性情報である属性B等とが、「店舗の営業時間帯」と図8に示す曲の歌詞の内容から想像される時間帯に関する属性情報である属性C等とが、「店舗の立地条件」と図6に示す曲の歌詞の内容から想像される場所に関する属性情報である属性A等とがそれぞれ比較され、各設定条件を満たす属性情報を有するカラオケ演奏曲の選曲番号がBGM曲として前記ハードディスク34に記憶される。また、別の検索方法として、前記設定情報データベース60において、例えば図18に示すように、それら複数の属性情報の組み合わせにそれぞれ対応する複数群のカラオケ演奏曲が予め定義されており、SB3~SB6にて設定された設定条件である店舗条件によりその複数の属性情報の組み合わせのうち何れか一つの組み合わせが選択され、その組み合わせに対応する一群のカラオケ演奏曲の選曲番号がBGM曲として前記ハードディスク34に記憶されるようにしてもよい。すなわち、前記属性A~属性Zの属性情報のうち、属性A、属性B、及び属性C等が店舗の性質を示す店舗情報に対応する。」 第6 対比・判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比する。 引用発明の「推奨」は、本願発明1の「推薦」に相当し、引用発明の「曲名等を含む推奨を表示する」は、引用発明の「推薦」を「ユーザに提供する」ことにより「楽曲をユーザに推薦する」することに相当する。 引用発明の「ユーザが適切に構成されたジュークボックスを介してジュークボックスシステムにログインする工程」は、本願発明1の「ユーザがジュークボックス装置にログインできるようにする工程」に相当する。 また、引用発明の「ログイン後のスクリーン」は、「ログイン」の際の「適切に構成されたジュークボックス」のスクリーンであるから、引用発明が「推奨」をログイン後のスクリーン上に表示することは、本願発明1の「上記ジュークボックス装置において上記推薦を上記ユーザに提供する」ことに相当する。 引用発明の「タイプ」は、本願発明1の「ジャンル」に相当し、引用発明の「ユーザ人口統計データ(例えば、年齢、性別、人種など)、ユーザの再生リストの中の曲の数およびタイプ、システムを介してユーザが購入した曲、人気のある曲など」は、ソーシャルネットワーキングサイトのものでないものの、本願発明1の「アーティスト、楽曲、および/または、ジャンルの少なくとも1つを特定」するものであるような「ユーザ」の「プロフィール」に対応する。 そして、引用発明の「ユーザ人口統計データ(例えば、年齢、性別、人種など)、ユーザの再生リストの中の曲の数およびタイプ、システムを介してユーザが購入した曲、人気のある曲などに基づいて推奨を生成する」ことは、「ユーザ」の「プロフィール」に基づいて「音楽の好み」を「決定」する工程によって「決定」された「音楽の好み」をジュークボックス装置の推薦エンジンに提供しておらず、また、この「音楽の好み」に加えて「ジュークボックス装置が設置されている店舗に対応する店舗プロフィールの情報」をジュークボックス装置の推薦エンジンに提供する工程を有しない等の相違があるものの、本願発明と同様に、「プロフィール」に基づいてユーザに提供される「推薦」を「開発」するものである。 したがって、本願発明1と引用発明とは、次の点で一致する。 (一致点) 楽曲をユーザに推薦する方法であって、 ユーザがジュークボックス装置にログインできるようにする工程と、 上記ユーザのプロフィールに基づいて上記ユーザに提供される推薦を開発する工程と、 上記ジュークボックス装置において上記推薦を上記ユーザに提供する工程と、を含む方法。 そして、次の点で相違する。 (相違点1)推薦される楽曲が、本願発明では「複数の」楽曲であるのに対し、引用発明ではその旨明示されていない点 (相違点2)ユーザのプロフィールが、本願発明では「ソーシャルネットワーキングサイトの」プロフィールであるのに対し、引用発明は、そうではない点 (相違点3-1)上記ユーザのプロフィールに基づいて上記ユーザに提供される推薦を開発する工程について、本願発明においては、「中央サーバの少なくとも1つのプロセッサ」が「そこで提供されるソーシャルネットワーキングのインターフェースを介して」「ユーザの音楽の好みを決定する」工程と、この工程で決定された音楽の好みを「上記ジュークボックス装置の推薦エンジンに提供する」工程を含むのに対し、引用発明においては、これらの工程を含んでいない点。 (相違点3-2)上記ユーザのプロフィールに基づいて上記ユーザに提供される推薦を開発する工程について、本願発明においては、「上記ジュークボックス装置が設置されている店舗に対応」し「店舗の典型的な顧客の特徴」を含む「店舗プロフィールの情報を上記推薦エンジンに提供する」工程を含むのに対し、引用発明においては、この工程を含んでいない点。 (2)相違点についての判断 ア 相違点1について 推薦される楽曲を複数の楽曲とすることは、適宜なし得たことである。 イ 相違点2について 推薦コンテンツの決定に利用されるユーザのプロファイル情報を、ソーシャルネットワークから取得する構成は、引用文献2,3にあるように、本願出願当時周知技術である。 引用発明におけるユーザのプロフィールとして、この周知技術を採用することは、当業者が適宜なし得たことである。 ウ 相違点3-1について OpenSocial等のソーシャルネットワーキングサイトのプロフィールを用いるためのAPI(ソーシャルネットワーキングのインターフェース)は、文献を示すまでもなく周知であり、イの周知技術もこれを前提としたものであるといえるから、ユーザのプロフィールに基づいてユーザに提供される推薦を開発するにあたって、ソーシャルネットワーキングのインターフェースを介してユーザの音楽の好みを決定するようにすることは、引用発明においてイで述べた周知技術の採用にあたり当然のことであり、これを「中央サーバ」において行うことも適宜なし得たことであるといえる。 しかし、引用発明において「中央サーバ」において決定された「ユーザの音楽の好み」を「ジュークボックス装置の推薦エンジン」に提供するように構成する必然性はない。 引用発明において、「中央サーバ」で決定された「ユーザの音楽の好み」を「ジュークボックス装置の推薦エンジン」に提供する構成、すなわち、「推薦エンジン」の機能を中央サーバに対するクライアント装置側に設けた構成、を採用すれば、クライアント装置としてこの機能を有しない汎用のブラウザ等を用いた装置を用いることができない。これに対して、引用文献1の「適切に構成されたジュークボックス」は、「バーにローカルで収容されたジュークボックスとは異なるロケーションおよび/またはデバイス」の例として記載されたものであるところ、「バーにローカルで収容されたジュークボックスとは異なるロケーションおよび/またはデバイス」の主な例としてユーザの「Webブラウザ」が示され、さらには「適切に構成されたジュークボックス」の他の例として「セル電話機やPDAなどの移動デバイス」も示されているから、引用文献1の記載は、「推薦エンジン」の機能を中央サーバ側に設けた構成を前提とするものである。 このことに照らせば、このような採用は、動機付けられず、むしろ、阻害されるものであるから、相違点3-1について容易想到であるとはいえない。 エ 相違点3-2について ウで述べたとおり、引用文献1のシステムは、ジュークボックスではなく中央サーバに推薦エンジンを有する構成を前提としている。 さらに、ユーザによりログインされて推薦が表示される「適切に構成されたジュークボックス」は、ユーザのWebブラウザ、セル電話機やPDAなどの移動デバイス等と同様に、「バーにローカルで収容されたジュークボックスとは異なるロケーションおよび/またはデバイス」の例として挙げられたものであって、「適切に構成されたジュークボックス装置」は、「バーにローカルで収容されたジュークボックス」でない。このことに照らせば、引用文献1には、「バーにローカルで収容されたジュークボックス」におけるプレイリストの編集や楽曲購入のための推薦のために「適切に構成されたジュークボックス装置」が設置されている店舗に対応する店舗プロフィールの情報を用いることは、記載も示唆もされていないし、この点が動機づけられることを示す周知例も見当たらない。 してみると、「推薦楽曲の決定に、店舗のプロファイル情報を用いること」が出願当時周知技術であるとしても、相違点3-2についても容易想到であるといえない。 オ 小括 本願発明は、相違点3-1,3-2に係る構成の採用により、ユーザの音楽の好みと、店舗の典型的な顧客の特徴を含む店舗プロファイルとを基にして、両者の間でバランスを保ちつつ楽曲をユーザに推薦することを可能とするものであり、ウ及びエにおいて上記したとおり、相違点3-1,3-2について容易想到であるといえない。 してみると、本願発明1は、当業者であっても、引用文献1に記載された引用発明と引用文献2-3,6-7に示されたものを含む周知技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 2 本願発明9について 本願発明9は、本願発明1に対応するシステム発明であり、「各々のジュークボックス装置が、・・・推薦エンジンと、・・を含む複数のジュークボックス装置と、・・・中央サーバと、・・・を特徴とするジュークボックスシステム」であり、かつ、このうちの「中央サーバ」が「少なくとも、1つ上記推薦の開発において、上記ジュークボックス装置が設置されている店舗に対応する店舗プロフィールの情報を上記推薦エンジンに提供するように構成された」ものであることにより、1(2)ウ乃至オにおいて検討した本願発明1の相違点3-1,3-2に係る構成に対応する構成を備えるものである。 してみると、本願発明9は、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明と周知技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 3 本願発明2-8、10-16について 本願発明2-8は、1(2)ウ乃至オにおいて検討した本願発明1の相違点3-1,3-2に係る構成と同一の構成を備えるものであり、また、本願発明10-16は、2において検討した本願発明9と同様に、本願発明1の相違点3-1,3-2に係る構成に対応する構成を備えるものである。 してみると、本願発明2-8、10-16も、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明と周知技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 第7 原査定について 審判請求時の補正により、本願発明1-16は、本願発明1の相違点3-1、3-2に係る構成又はこれに対応する構成を有するものとなっているから、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1-7に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。したがって、原査定の理由を維持することはできない。 第8 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-007708

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