審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許拒絶査定不服審判

2016-004173

電気作動装置にパワー供給する供給ユニット及び方法

審判番号
2016-004173
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2012-515617外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年03月17日
審決日
2017年02月21日
公報発行日
2017年04月28日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (A61B) / P18 .537-WY (A61B)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第1号、特許法第36条第6項第2号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2012-515617「電気作動装置にパワー供給する供給ユニット及び方法」拒絶査定不服審判事件〔平成22年12月29日国際公開、WO2010/150142、平成24年12月 6日国内公表、特表2012-530518、請求項の数(12)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成22年6月16日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2009年6月22日 欧州特許庁(EP))を国際出願日とする出願であって、平成26年4月17日付けで拒絶の理由が通知され、同年7月18日に意見書及び手続補正書が提出され、同年12月16日付けで拒絶の理由が通知され、平成27年6月17日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年11月18日付けで拒絶査定(以下、「原査定」という。)がなされた。 これに対して、平成28年3月17日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、当審において同年10月21日付けで拒絶の理由(以下、「当審拒絶理由」という。)が通知され、平成29年1月16日に意見書及び手続補正書が提出され、さらに、同年同月18日に手続補正書が提出された。 第2 本願発明 本願請求項1-12に係る発明は、平成29年1月18日付けの手続補正書で補正された特許請求の範囲の請求項1-12に記載された事項により特定されるものと認められるところ、本願請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は以下のとおりである。 「 【請求項1】 医療環境において使用されるポータブル生理学的監視装置の複数の専用コネクタ手段と解除可能に接触する複数のコネクタ素子によって、該ポータブル生理学的監視装置に電気パワー及び/又は電気信号を供給する供給ユニットであって、前記供給ユニットは、前記コネクタ端子に送信される連続するパルスを生成するパルス生成装置と、パラメータを測定する測定装置を有し、前記パラメータは、前記パラメータから、前記供給ユニットの前記複数のコネクタ素子のうち1つのコネクタ素子と他のコネクタ素子との間に電気的に相互接続される外部容量の存在を判定するのに適しており、 前記パラメータが、時間依存の電流及び時間依存の電圧であり、 前記パルス生成装置が前記パルスを生成し、前記測定装置が、前記外部容量への前記パルスの印加に応じた所定の応答電圧波形及び応答電流波形を前記パラメータとして測定する場合、電気パワーが前記ポータブル生理学的監視装置に供給される、 供給ユニット。」 第3 原査定の理由の概要 本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 引用文献1に記載された発明に引用文献2及び3に記載された周知技術を適用し、患者モニタに備えられたキャパシタの存在の判定に、該キャパシタに依存する時定数によって定まる、時間依存の電流及び電圧を用いることは、当業者が容易になし得ることである。 本願発明は、引用文献1に記載された発明及び引用文献2~3に記載された周知技術より、当業者が容易に想到し得たものである。 引用文献等一覧 1.米国特許出願公開第2008/0157714号明細書 2.特開平6-333604号公報(周知技術を示す文献) 3.実願昭63-21871号(実開平1-127044号)のマイクロフィルム(周知技術を示す文献) 第4 引用文献、引用発明等 1 引用文献1の記載事項 引用文献1には、次の事項が記載されている(下線は、参考のために当審が付与した。)。 (1) 「[0002] The present invention relates generally to the field of power supplies for electronic devices, and more particularly to the interconnection of power supplies by means of removable sockets or docking apparatus.」 (当審訳) 「[0002] 本発明は、一般に、電子装置のための電源の分野に関し、特に、取り外し可能なソケット又はドッキング装置を用いた電源の相互接続に関するものである。」 (2) 「[0012] FIG. 1 is a block diagram of an electronic device identification system 1 according to principles of the present invention. In FIG. 1a, a rectifier bridge 6 provides an output DC voltage of fixed polarity from an input DC voltage of a corresponding or reverse polarity. An identification component 26 is coupled across an input to the rectifier bridge 6. This enables identification of the identification component value via electrical detection circuitry 46 applied to the rectifier bridge. The rectifier bridge 6 is substantially switched off preventing provision of the output DC voltage when the identification component 26 is not identified by the detection circuitry 46. The rectifier bridge 6 is substantially switched on and providing the output DC voltage when the identification component is identified by the detection circuitry 46. [0013] The identification component 26 may be a passive identification component and may be: (a) a resistor, (b) a capacitor and/or (c) an inductor. Alternatively, the identification component 26 may be an active identification component providing: (a) a signal, (b) a message and/or (c) a value, when activated. The rectifier bridge 6 may employ semiconductor switching devices. Such semiconductor switching devices may be: (a) MOSFETs, (b) transistors and/or (c) diodes.」 (当審訳) 「[0012] 図1は、本発明の原理による電子機器識別システム1のブロック図である。図1aでは、整流ブリッジ6は、対応する逆極性の直流入力電圧から一定の出力直流電圧を供給する。識別構成要素26は、整流ブリッジ6への入力の両端に結合されている。これは、整流ブリッジに適合される検出回路46を介して、識別構成要素の値の識別を可能にする。整流ブリッジ6は、識別構成要素26が検出回路46によって識別されない場合、直流出力電圧の提供を防止するように実質的にスイッチオフされる。整流ブリッジ6は、識別構成要素が検出回路46によって識別される場合、実質的にスイッチオンされ、直流出力電圧を提供する。 [0013] 識別構成要素26は、受動的な識別構成要素とすることができ、(a)抵抗、(b)キャパシタ及び/又は(c)インダクタであってよい。代替的に、識別構成要素26は、能動的な識別構成要素とすることができ、活性化された時に、(a)信号、(b)メッセージ及び/又は(c)値を提供するものであってもよい。整流ブリッジ6は、半導体スイッチング素子を用いることができる。そのような半導体スイッチング装置は、(a)MOSFET、(b)トランジスタおよび/または(c)ダイオードであってよい。」 (3) 「[0016] FIG. 2 illustrates a more detailed embodiment of a system 1 according to the principles of the present invention. The system 1 includes a portable battery operated patient monitor or other portable electronic device 2. The patient monitor 2 typically includes isolated sensor leads 12 and 13, for example, which are interconnected to a patient 14. The system 1 includes a dock 3 which is adapted to receive the patient monitor 2. A twenty four volt power supply 38 supplies power to the dock 3 via path 39. When the patient monitor 2 is not attached to the dock 3, the internal power supply 5 supplies current from the battery 4 to the patient monitor 2. When the patient monitor 2 is attached to the dock 3, the power supply 5 receives current from the twenty four volt power supply 38 and performs two functions, namely supplying current to the monitor 2 while simultaneously supplying current to recharge the battery 4.」 (当審訳) 「[0016] 図2は、本発明の原理に従ったシステム1のより詳細な実施形態を示す。システム1は、携帯型バッテリ駆動患者モニタまたは他の携帯用電子装置2を含む。患者モニタ2は、典型的には、例えば、患者に相互接続される分離したセンサリード12,13を含む。システム1は、患者モニタ2を受け入れるように構成されたドック3を備えている。24V電源38は、パス39を介してドック3に電力を供給する。患者モニタ2がドック3に装着されていない場合、内部電源5が、バッテリ4から患者モニタ2に電流を供給する。患者モニタ2がドック3に装着されている場合、電源5は24V電源38からの電流を受け、2つの機能を実行する。すなわち、バッテリ4を充電する電流を供給すると同時に、モニタ2に電流を供給する。」 (4) 「[0018] The portable device 2 includes battery charging contacts 18 and 19. The dock 3 has two mating contacts 16 and 17, and the dock is adapted to receive the monitor 2 in either of two positions, each offset from the other by approximately one hundred eighty degrees, so that the contact 18 may, in a first position interconnect with contact 16, while in a second position contact 18 interconnects with contact 17. The dock 3 includes an electronic switch and sensor 15 that controls the application of power to the power pins 16 and 17. The power supply 5 is interconnected to a bridge circuit 6 which transfers power from contacts 18 and 19 to the power supply 5.」 (当審訳) 「[0018] 携帯機器2は、バッテリの充電用接点18及び19を含む。ドック3は、2つの嵌合接点16及び17を有し、そのドックは、第1の位置で接点18が接点16と接続し、第2の位置で接点18が接点17に接続するように、約180度で他方からそれぞれオフセットされた2つの位置のいずれでもモニタ2を受け入れるように適合される。ドック3は、電源ピン16及び17への電力の印加を制御するための電子スイッチ及びセンサ15とを含んでいる。電源5は、接点18及び19から電源5に電力を送るブリッジ回路6に接続されている。」 (5) Fig.1には、以下の図面が示されている。 (6) Fig.2には、以下の図面が示されている。 (7) Fig.3には、以下の図面が示されている。 2 引用文献1の記載事項の整理 (1) 上記1(3)及び(6)の記載事項より、「ドック3」は、「電子機器識別システム1」に備えられたものであること、当該「システム1」は、「24V電源38」を含むものであること、及び、「患者モニタ2」は、「バッテリ4」、「電源5」、「整流ブリッジ6」、「接点18及び19」を有するものであることが理解できる。 (2) 上記1(4)及び(7)の記載事項より、「嵌合接点16及び17」と「電源ピン16及び17」は、同じものを意味していることが理解できる。 (3) 「携帯型バッテリ駆動患者モニタ2」、「患者モニタ2」及び「モニタ2」は、いずれも同じものを意味しているから、以下、「携帯型バッテリ駆動患者モニタ2」と記載する。 3 引用文献1に記載された発明の認定 上記1の記載事項及び上記2で整理した事項を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「電子機器識別システム1に備えられ、携帯型バッテリ駆動患者モニタ2を受け入れるように構成されたドック3であって、 前記システム1は、携帯型バッテリ駆動患者モニタ2と、ドック3に電力を供給する24V電源38を含み、携帯型バッテリ駆動患者モニタ2は、バッテリ4、電源5、整流ブリッジ6、接点18及び19を有し、識別構成要素26が整流ブリッジ6への入力の両端に結合されており、整流ブリッジ6に適合される検出回路46を介して、識別構成要素26の値の識別を可能にするものであり、識別構成要素26は、受動的な識別構成要素26とすることができ、キャパシタであってよく、整流ブリッジ6は、識別構成要素26が検出回路46によって識別されない場合、直流出力電圧の提供を防止するように実質的にスイッチオフされ、識別構成要素26が検出回路46によって識別される場合、実質的にスイッチオンされ、直流出力電圧を提供するものであり、 ドック3は、2つの嵌合接点16及び17と、嵌合接点16及び17への電力の印加を制御するための電子スイッチ及びセンサ15とを有し、第1の位置で接点18が接点16と接続し、第2の位置で接点18が接点17に接続するように、携帯型バッテリ駆動患者モニタ2を受け入れるように適合されており、 携帯型バッテリ駆動患者モニタ2がドック3に装着されていない場合、内部電源5が、バッテリ4から携帯型バッテリ駆動患者モニタ2に電流を供給し、携帯型バッテリ駆動患者モニタ2がドック3に装着されている場合、電源5は24V電源38からの電流を受け、バッテリ4を充電する電流を供給すると同時に、携帯型バッテリ駆動患者モニタ2に電流を供給する、 ドック3。」 第5 当審の判断 1 本願発明について (1) 対比 本願発明と引用発明とを対比する。 ア 引用発明の「携帯型バッテリ駆動患者モニタ2」は、「患者」という医療環境における対象を「モニタ」するものであるから、本願発明の「医療環境において使用されるポータブル生理学的監視装置」とは、「医療環境において使用されるポータブル監視装置」という点で共通する。 イ 引用発明の「携帯型バッテリ駆動患者モニタ2」が有する「接点18及び19」は、本願発明の「複数の専用コネクタ手段」に相当する。 そして、引用発明の「嵌合接点16及び17」は、「第1の位置で接点18が接点16と接続し、第2の位置で接点18が接点17に接続する」ものであり、上記第4の1(6)及び(7)の図面より、これら「嵌合接点16及び17」が同様に「接点19」と接続するものであることも明らかであるから、引用発明の「接点18及び19」と接続する「嵌合接点16及び17」は、本願発明の「複数の専用コネクタ手段と解除可能に接触する複数のコネクタ素子」に相当するものといえる。 ウ 引用発明の「電流を供給する」「ドック3」は、本願発明の「電気パワー及び/又は電気信号を供給する供給ユニット」に相当する。 (ア) そして、引用発明の「ドック3」は、「携帯型バッテリ駆動患者モニタ2がドック3に装着されている場合」に、「携帯型バッテリ駆動患者モニタ2」に「電流を供給する」ものであって、引用発明の「ドック3」が有する「嵌合接点16及び17への電力の印加を制御するための電子スイッチ及びセンサ15」は、「嵌合接点16及び17」と「接点18及び19」を含む端子部に「電流」という電気信号を送信するものと言えるから、引用発明の「ドック3」が当該「電子スイッチ及びセンサ15」を有することと、本願発明の「前記供給ユニットは、前記コネクタ端子に送信される連続するパルスを生成するパルス生成装置」を有することとは、「前記供給ユニットは、前記コネクタ端子に送信される電気信号を生成する生成装置」を有する点で共通する。 (イ) さらに、引用発明の「キャパシタ」としての「識別構成要素26」は、本願発明の「外部容量」に相当すること、引用発明の「識別構成要素26が整流ブリッジ6への入力の両端に結合されて」いること、及び、上記第4の1(5)-(7)の図面から、当該「識別構成要素26」は、「携帯型バッテリ駆動患者モニタ2がドック3に装着されている」時に、「嵌合接点16及び17」の間に電気的に相互接続されるものと言えることから、引用発明において、「携帯型バッテリ駆動患者モニタ2」によって、当該「識別構成要素26」を「識別」し、「携帯型バッテリ駆動患者モニタ2がドック3に装着されていない場合」と「装着されている場合」を判定し、「携帯型バッテリ駆動患者モニタ2がドック3に装着されている場合」に、「ドック3」が「携帯型バッテリ駆動患者モニタ2に電流を供給する」ことと、本願発明において、「供給ユニット」によって、「前記供給ユニットの前記複数のコネクタ素子のうち1つのコネクタ素子と他のコネクタ素子との間に電気的に相互接続される外部容量の存在を判定」し、「電気パワーが前記ポータブル生理学的監視装置に供給される」ようにすることとは、両発明が、「前記供給ユニットの前記複数のコネクタ素子のうち1つのコネクタ素子と他のコネクタ素子との間に電気的に相互接続される外部容量の存在を判定するためのもの」であり、「供給ユニット」は、「電気パワーが前記ポータブル監視装置に供給される」ようにするものである点で共通する。 カ したがって、本願発明と引用発明とは、 (一致点) 「医療環境において使用されるポータブル監視装置の複数の専用コネクタ手段と解除可能に接触する複数のコネクタ素子によって、該ポータブル監視装置に電気パワー及び/又は電気信号を供給する供給ユニットであって、前記供給ユニットは、前記コネクタ端子に送信される電気信号を生成する生成装置を有し、 前記供給ユニットの前記複数のコネクタ素子のうち1つのコネクタ素子と他のコネクタ素子との間に電気的に相互接続される外部容量の存在を判定するためのものであり、電気パワーが前記ポータブル監視装置に供給される、 供給ユニット。」 という点で一致し、以下の点で相違する。 (相違点1) 「ポータブル監視装置」について、本願発明は、ポータブル「生理学的」監視装置であるのに対して、引用発明は、そのようなものであるのか不明である点。 (相違点2) 「電気信号を生成する生成装置」について、本願発明は、「連続するパルス」を生成する「パルス生成装置」であるのに対して、引用発明は、そのような構成を有するものか不明である点。 (相違点3) 「前記供給ユニットの前記複数のコネクタ素子のうち1つのコネクタ素子と他のコネクタ素子との間に電気的に相互接続される外部容量の存在を判定するため」の構成、及び、「電気パワーが前記ポータブル監視装置に供給される」構成について、本願発明は、「供給ユニット」が、「パラメータを測定する測定装置を有し、前記パラメータは、前記パラメータから、前記供給ユニットの前記複数のコネクタ素子のうち1つのコネクタ素子と他のコネクタ素子との間に電気的に相互接続される外部容量の存在を判定するのに適しており、前記パラメータが、時間依存の電流及び時間依存の電圧であり、前記パルス生成装置が前記パルスを生成し、前記測定装置が、前記外部容量への前記パルスの印加に応じた所定の応答電圧波形及び応答電流波形を前記パラメータとして測定する場合、電気パワーが前記ポータブル生理学的監視装置に供給される」ものであるのに対して、引用発明は、「携帯型バッテリ駆動患者モニタ2」が、「キャパシタ」としての「識別構成要素26」と、「識別構成要素26の値」の検出を行う「検出回路46」を有し、当該「検出回路46」によって、「識別構成要素26が検出回路46によって識別されない場合」と「識別構成要素26が検出回路46によって識別される場合」を判定し、「携帯型バッテリ駆動患者モニタ2がドック3に装着されている場合」に、「携帯型バッテリ駆動モニタ2に電流を供給する」ものである点。 (2) 判断 上記(相違点1)-(相違点3)をまとめて検討する。 引用文献2(段落[0001]、[0015]、[0028]-[0030]、図6-7)には、パック電池のタイプを判別するために、当該パック電池に識別用のコンデンサーを付加し、充電側の機器で当該コンデンサーの有無によって変化する充電にかかる時間を測定する技術が記載されており、引用文献3(第1頁第15行-第17行、第3頁第1行-第4頁第11行)には、マクロコンピュータの入出力ポートに接続される付属回路の有無を検出するために、当該マイクロコンピュータに繰り返しパルスを印加する技術が記載されているが、「連続するパルス」の「印加に応じた所定の応答電圧波形及び応答電流波形」を測定することによって、「ポータブル生理学的監視装置」の外部容量の存在を判定することで、「電気パワーがポータブル生理学的監視装置に供給される」ようにすることは、上記各文献には記載されておらず、引用発明において、引用文献2-3に記載された技術を採用しても、上記(相違点1)-(相違点3)に関する構成とはならず、他にそのような構成を示す周知技術もない。 また、引用発明において、上記(相違点1)-(相違点3)に関する構成を採用することは、単なる設計的事項ともいえない。 (3) 小括 よって、本願発明は、当業者が引用発明及び引用文献2-3に記載された周知技術に基づいて容易に発明をすることができたとはいえない。 2 本願請求項2-12に係る発明について 本願請求項2-10に係る発明は、本願発明をさらに限定したものであるから、本願発明と同様に、当業者が引用発明及び引用文献2-3に記載された周知技術に基づいて容易に発明をすることができたとはいえない。 また、本願請求項11に係る発明は、本願発明のカテゴリーを方法に変更したものであって、上記1(2)の判断と同様に、当業者が引用発明及び引用文献2-3に記載された周知技術に基づいて容易に発明をすることができたとはいえない。 そして、本願請求項12に係る発明は、本願請求項11に係る発明をさらに限定したものであるから、本願請求項11に係る発明と同様に、当業者が引用発明及び引用文献2-3に記載された周知技術に基づいて容易に発明をすることができたとはいえない。 よって、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。 第6 当審拒絶理由の概要 1 この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。 記 発明の詳細な説明には、医療環境において使用されるポータブル生理学的監視装置のコネクタを洗浄及び殺菌することが困難であることを課題として、当該課題を解決する手段として、当該「医療環境」において使用される「ポータブル生理学的監視装置」と「供給ユニット」とを「付加の検知方法又は検出ピン」を用いることなく接続し、「応答電流波形及び応答電圧波形」を測定することで、当該「ポータブル生理学的監視装置」を識別することしか実質的に記載されていない。 しかしながら、本願の請求項1-14には、「電気作動装置」と記載されているのみで、これが「医療環境」において使用される「ポータブル生理学的監視装置」であることは特定されていない。 よって、請求項1-14に係る発明は、発明の詳細な説明に記載した範囲を超えるものである。 (なお、請求項の項番は補正前のものである。) 2 この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 記 (1) 請求項1には、「専用コネクタ手段と解除可能に接触するコネクタ素子」と記載されているが、この「専用コネクタ手段」及び「コネクタ素子」が、それぞれ1つであるのか、複数であるのかが不明確である。 (2) 請求項7には、「請求項1に記載の供給ユニットと協働する電気作動装置であって、コネクタ手段を有し、前記電気作動装置は、前記供給ユニットの1つのコネクタ素子及び他のコネクタ素子専用のコネクタ手段のうち2つの間」と記載されているが、請求項7の「コネクタ手段」と請求項1の「専用コネクタ手段」との異同が不明である。 (3) 請求項9には、「前記電気作動装置がバッテリ駆動装置である」と記載されているが、「バッテリ駆動装置」が具体的にどのようなものを意図しているのか、発明の詳細な説明を参酌してもなお不明である。 (4) 請求項12において、「前記電気システムは医療環境である」との記載が日本語として不明瞭である。 したがって、請求項1-14に係る発明は、明確でない。 (なお、請求項の項番は補正前のものである。) 第7 当審拒絶理由の判断 1 上記第6の1の拒絶理由について 平成29年1月18日に提出された手続補正書によって、請求項1及び11において、「医療環境において使用されるポータブル生理学的監視装置」であることが特定された。 したがって、上記第6の1の拒絶理由は解消した。 2 上記第6の2の拒絶理由について 平成29年1月18日に提出された手続補正書によって、請求項1において、「複数の専用コネクタ手段」及び「複数のコネクタ素子」であることが特定され、請求項7において、「専用コネクタ手段」であることが特定され、請求項8において、「バッテリで駆動される装置」であることが特定され、補正前の請求項8及び12は削除された。 したがって、上記第6の2の拒絶理由は解消した。 第8 むすび 以上のとおり、原査定の理由及び当審拒絶理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2016-004173

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決676件(コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ)
  • 2025-016706拒絶査定不服審判 / 2026-08-24 / 原査定取消(特許/登録すべき)医療装置のための放熱構成及び関連する装置、システム、及び方法
    同じ当事者: コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
  • 2025-017720拒絶査定不服審判 / 2026-08-17 / 原査定取消(特許/登録すべき)コンピュータ断層撮像における動きアーティファクトの抑制
    同じ当事者: コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
  • 2025-010540拒絶査定不服審判 / 2026-07-24 / 原査定取消(特許/登録すべき)酸素PEPカニューレ
    同じ当事者: コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
  • 2024-016354拒絶査定不服審判 / 2026-07-22 / 原査定取消(特許/登録すべき)電気パーソナルケア装置
    同じ当事者: コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
  • 2024-020307拒絶査定不服審判 / 2026-07-14 / 原査定取消(特許/登録すべき)誘発応答の定量化に基づいて感覚刺激を与える方法及びシステム
    同じ当事者: コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
検索でもっと見る →
同じ論点・分野の審決(審決分類)2,205件(121・A61B、537・A61B)
  • 2024-014320拒絶査定不服審判 / 2026-08-25 / 原査定取消(特許/登録すべき)生理学的データのモニタリング方法
    共通の審決分類: 121・A61B、537・A61B
  • 2025-010743拒絶査定不服審判 / 2026-08-25 / 原査定取消(特許/登録すべき)乳房の病変を同定する方法及びモデル
    共通の審決分類: 121・A61B、537・A61B
  • 2024-019207拒絶査定不服審判 / 2026-08-25 / 原査定取消(特許/登録すべき)少なくとも1つの呼吸パラメータを決定するための測定装置及び方法
    共通の審決分類: 121・A61B、537・A61B
  • 2024-020357拒絶査定不服審判 / 2026-08-24 / 原査定取消(特許/登録すべき)情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラム
    共通の審決分類: 121・A61B、537・A61B
  • 2025-001465拒絶査定不服審判 / 2026-08-18 / 原査定取消(特許/登録すべき)耳、鼻、および咽喉の不調を治療するデバイスおよび方法
    共通の審決分類: 121・A61B、537・A61B

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存