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特許拒絶査定不服審判

2015-021239

イメージを処理する電子装置及びその動作方法

審判番号
2015-021239
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2014-048348外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2015年11月30日
審決日
2017年03月21日
公報発行日
2017年05月26日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G06T) / P18 .537-WY (G06T) / P18 .536-WY (G06T)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第1号、特許法第36条第4項第1号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2014-48348「イメージを処理する電子装置及びその動作方法」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 9月25日出願公開、特開2014-179083、請求項の数(14)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成26年3月12日(パリ条約による優先権主張 2013年3月13日 アメリカ合衆国、2013年11月18日 大韓民国)の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 平成27年1月23日付け 拒絶理由の通知 平成27年5月13日   意見書、手続補正書の提出 平成27年7月21日付け 拒絶査定 平成27年11月30日  審判請求書、手続補正書の提出 平成27年12月16日  前置報告 平成28年11月8日付け 当審における拒絶理由の通知 平成29年2月15日   意見書、手続補正書の提出 第2 本願の請求項1-14 平成29年2月15日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1-14の記載は以下のとおりである(以下、補正後の請求項1-14をそれぞれ「補正後の請求項1」、「補正後の請求項2」等という。また、補正後の請求項1に記載された発明を、「本願発明」という。なお、下線は、平成29年2月15日付け手続補正書で審判請求人により付されたものである。)。 「【請求項1】 電子装置であって、 低画素の第1イメージデータを生成する第1イメージセンサと、 高画素の第2イメージデータを生成する第2イメージセンサと、 前記第1イメージセンサから受信した第1イメージデータを処理する第1プロセッサと、 前記第2イメージセンサから受信した第2イメージデータを処理する第2プロセッサと、 前記第1プロセッサによって処理された第1イメージデータ及び前記第2プロセッサによって処理された第2イメージデータのうちの一つ以上のイメージデータを表示する表示部を備え、 前記第1プロセッサは、前記第1イメージデータにイメージ獲得時点(time stamp)を設定し、 前記第2プロセッサは、前記第2イメージデータにイメージ獲得時点を設定し、 前記表示部は、前記イメージ獲得時点に基づいて一つ以上のイメージデータを表示し、 前記第1プロセッサは、キャプチャイベントの発生に対する応答で、処理遅延の差に基づいて、前記第1イメージセンサを介して受信した多数個の第1イメージデータのうち、前記キャブチャイベントの発生時点より前のイメージ獲得時点を含む第1イメージデータを選択し、前記第2イメージセンサを介して受信した多数個の第2イメージデータのうち、前記キャブチャイベントの発生時点に最も近接したイメージ獲得時点を含む第2イメージデータを選択し、前記選択した第1イメージデータと前記選択した第2イメージデータを利用して合成イメージを生成することを特徴とする電子装置。 【請求項2】 前記第1プロセッサは、応用プロセッサ(AP)を含み、 前記第2プロセッサは、前記応用プロセッサの外部に位置するイメージ処理プロセッサ(ISP)を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。 【請求項3】 第1メモリと、 前記第1メモリと論理的又は物理的に分離された第2メモリを更に備え、 前記第1プロセッサは、前記第1イメージデータを前記第1メモリに提供し、 前記第2プロセッサは、前記第2イメージデータを前記第2メモリに提供することを特徴とする請求項2に記載の電子装置。 【請求項4】 前記第2プロセッサは、前記第2イメージデータを前記第1メモリに提供することを特徴とする請求項3に記載の電子装置。 【請求項5】 前記第1プロセッサは、前記第1メモリに保存された前記第1イメージデータのイメージ獲得時点及び前記第2イメージデータのイメージ獲得時点に基づき合成イメージを生成することを特徴とする請求項4に記載の電子装置。 【請求項6】 前記第2イメージデータは、前記第1イメージデータのデータサイズより大きいデータサイズを有することを特徴とする請求項1に記載の電子装置。 【請求項7】 前記第2プロセッサは、前記第2イメージセンサから受信した第2イメージデータを前記表示部に表示可能なフォーマットに変換することを特徴とする請求項6に記載の電子装置。 【請求項8】 電子装置の動作方法であって、 多数個のイメージセンサを利用して多数個のイメージデータを生成するステップと、 前記多数個のイメージセンサのそれぞれに接続される多数個のプロセッサを介して、前記多数個のイメージデータのそれぞれに対応するイメージ獲得時点を設定するステップと、 前記イメージ獲得時点に基づいて多数個のプロセッサで処理された一つ以上のイメージデータを表示部に表示するステップを有し、 前記表示部に表示するステップは、 第1メモリに保存された一つ以上の低画素の第1イメージデータのうち、処理遅延の差に基づいてイメージ獲得時点がキャプチャイベント発生時点より前であるいずれか一つの第1イメージデータを選択するステップと、 第2メモリに保存された一つ以上の高画素の第2イメージデータのうち、前記キャプチャイベント発生時点に最も近接したイメージ獲得時点を含む第2イメージデータを選択するステップと、 前記選択した第1イメージデータ及び前記選択した第2イメージデータを合成した合成イメージデータを前記表示部に表示するステップを含むことを特徴とする電子装置の動作方法。 【請求項9】 前記イメージデータを生成するステップは、 前記電子装置に実装されるか又は有線インタフェース若しくは無線インタフェースを介して前記電子装置に連結される多数個のイメージセンサを利用して多数個のイメージデータを生成するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の電子装置の動作方法。 【請求項10】 前記イメージ獲得時点を設定した多数個のイメージデータを一つ以上のメモリに保存するステップを更に含むことを特徴とする請求項8に記載の電子装置の動作方法。 【請求項11】 前記多数個のイメージデータを一つ以上のメモリに保存するステップは、 第1イメージセンサを利用して生成した一つ以上の第1イメージデータを第1メモリに保存するステップと、 第2イメージセンサを利用して生成した一つ以上の第2イメージデータを第2メモリに保存するステップを含み、 前記第2メモリは、前記第1メモリと論理的又は物理的に分離されたメモリを含むことを特徴とする請求項10に記載の電子装置の動作方法。 【請求項12】 電子装置の動作方法であって、 応用プロセッサによって第1イメージ獲得時点が追加された第1イメージデータ及び前記応用プロセッサの外部に位置するイメージ処理プロセッサによって第2イメージ獲得時点が追加された第2イメージデータを保存するステップと、 前記イメージ獲得時点に基づいて前記応用プロセッサによって処理された前記第1イメージデータ及び前記イメージ処理プロセッサによって処理された前記第2イメージデータのうちの一つ以上のイメージデータを表示部に表示するステップを有し、 前記表示部に表示するステップは、 第1メモリに保存された一つ以上の低画素の第1イメージデータのうち、処理遅延の差に基づいてイメージ獲得時点がキャプチャイベント発生時点より前であるいずれか一つの第1イメージデータを選択するステップと、 第2メモリに保存された一つ以上の高画素の第2イメージデータのうち、前記キャプチャイベント発生時点に最も近接したイメージ獲得時点を含む第2イメージデータを選択するステップと、 前記選択した第1イメージデータ及び前記選択した第2イメージデータを合成した合成イメージデータを前記表示部に表示するステップを含むことを特徴とする電子装置の動作方法。 【請求項13】 電子装置の動作方法であって、 第1イメージセンサ及び第2イメージセンサを利用して低画素の第1イメージデータ及び高画素の第2イメージデータを生成するステップと、 応用プロセッサによって第1イメージ獲得時点が追加された第1イメージデータ及び前記応用プロセッサの外部に位置するイメージ処理プロセッサによって第2イメージ獲得時点が追加された前記第2イメージデータを保存するステップと、 前記イメージ獲得時点に基づいて前記応用プロセッサによって処理された前記第1イメージデータ及び前記イメージ処理プロセッサによって処理された前記第2イメージデータのうちの一つ以上のイメージデータを表示部に表示するステップを有し、 前記表示部に表示するステップは、 第1メモリに保存された一つ以上の第1イメージデータのうち、処理遅延の差に基づいてイメージ獲得時点がキャプチャイベント発生時点より前であるいずれか一つの第1イメージデータを選択するステップと、 第2メモリに保存された一つ以上の第2イメージデータのうち、前記キャプチャイベント発生時点に最も近接したイメージ獲得時点を含む第2イメージデータを選択するステップと、 前記選択した第1イメージデータ及び前記選択した第2イメージデータを合成した合成イメージデータを前記表示部に表示するステップを含むことを特徴とする電子装置の動作方法。 【請求項14】 前記第1イメージデータ及び前記第2イメージデータを保存するステップは、 前記第1イメージデータを第1メモリに保存するステップと、 前記第2イメージデータを第2メモリに保存するステップと、を含み、 前記第2メモリは、前記第1メモリと論理的又は物理的に分離されたメモリを含むことを特徴とする請求項12又は13に記載の電子装置の動作方法。」 第3 当審における拒絶理由及び原査定の理由の概要 1 当審における拒絶理由 「 1.本件出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号及び第2号に規定する要件を満たしていない。 2.本件出願は、発明の詳細な説明の記載が下記の点で、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。 記 以下、下線は当審において付したものである。 理由1について (1)平成27年11月30日付けで補正された特許請求の範囲の請求項1の「前記第1プロセッサは、キャプチャイベントの発生に対する応答で、前記第1イメージセンサを介して受信した前記第1イメージデータのイメージ獲得時点及び前記第2イメージセンサを介して受信した前記第2イメージデータのイメージ獲得時点のうち、少なくとも一部を利用して合成イメージを生成し、 前記第1イメージデータのイメージ獲得時点は、前記第2イメージデータの大きさが前記第1イメージデータの大きさより大きい場合、前記キャプチャイベントの発生時点より以前のイメージ獲得時点を含み、 前記第2イメージデータのイメージ獲得時点は、前記第2イメージデータの大きさが前記第1イメージデータの大きさより大きい場合、前記キャプチャイベントの発生時点にイメージ処理中である第2イメージデータのイメージ獲得時点を含む」に関し、 発明の詳細な説明には、「多数個のイメージセンサを備える場合、電子装置はそれぞれのイメージセンサを介して獲得したイメージの処理速度が異なると、同一時点でイメージセンサを介して獲得したイメージを同一時点に表示部に表示することができない問題が発生する」(段落4)ことから、「低画素の第1イメージセンサ(130-1)及び高画素の第Nイメージセンサ(130-N)を介して獲得した互いに異なるデータサイズのイメージデータを合成する場合」(段落40)、「イメージ生成制御部220は、第1イメージセンサ(130-1)のイメージデータ及び第Nイメージセンサ(130-N)のイメージデータに対する処理遅延の差を利用して、キャプチャイベント発生時点より前のイメージ獲得時点を含むイメージデータのうちのいずれか一つの第1イメージデータを選択」(段落40)し、「第Nイメージセンサ(130-N)を介して獲得したイメージデータのイメージ獲得時点に基づいて、キャプチャイベント発生時点に最も近接した時点で獲得した・・・第2イメージデータを選択して第1イメージデータと合成する」(段落40)ことにより、「合成するイメージデータの獲得時点を同期化する」(段落15)ことが記載されているが、 上記請求項1の記載では、請求項1に係る発明が課題を解決するために、どの「第1イメージデータ」とどの「第2イメージデータ」をどのように選択するのかが特定されていないから、請求項1は、発明の詳細な説明に記載した範囲を超えて特許を請求するものである(第6項第1号)。 請求項8、12及び13についても同様である。 (2)請求項1の「前記第1イメージデータのイメージ獲得時点及び・・・前記第2イメージデータのイメージ獲得時点のうち、少なくとも一部を利用して合成イメージを生成」するとは何を意味するのか、日本語として不明確である(第6項第2号)。 また、発明の詳細な説明には、例えば、「イメージ生成制御部220は、メモリ120に保存されているイメージデータのイメージ獲得時点に基づいて、合成するための少なくとも2つのイメージデータを選択して合成する」(段落40)ことは記載されているものの、「イメージ獲得時点」「のうち、少なくとも一部を利用して合成イメージを生成」することは記載されていない(第6項第1号)。 請求項5についても同様である。 (3)請求項1には、「前記第2イメージデータの大きさが前記第1イメージデータの大きさより大きい場合、」とあるが、第1及び第2のイメージデータの大きさを比較していずれが大きいかを判断することを意味するのか、あるいは、「第1のイメージセンサ」及び「第2のイメージセンサ」がそれぞれ低画素の第1イメージセンサ及び高画素の第Nイメージセンサであることを意味するのかが不明確である(第6項第2号)。 なお、発明の詳細な説明には、「低画素の第1イメージセンサ(130-1)及び高画素の第Nイメージセンサ(130-N)を介して獲得した互いに異なるデータサイズのイメージデータを合成する」(段落40等)ことを前提に、「第1イメージセンサ(130-1)のイメージデータ及び第Nイメージセンサ(130-N)のイメージデータに対する処理遅延の差を利用」することが記載されている。 請求項8、12、13及び15についても同様である。 (4)請求項1には「前記キャプチャイベントの発生時点より以前のイメージ獲得時点を含み、」とあるが、「発生時点より前」を意味するのか「発生時点以前」を意味するのかが不明確である(第6項第2号)。 なお、発明の詳細な説明には、「キャプチャイベント発生時点より前のイメージ獲得時点を含む」(段落40)ことが記載されている。 (5)請求項1の「前記第2イメージデータのイメージ獲得時点は、・・・前記キャプチャイベントの発生時点にイメージ処理中である第2イメージデータのイメージ獲得時点を含む」は、発明の詳細な説明には記載がない(第6項第1号)。 この点に関し、請求人は、平成28年2月19日付け上申書において、上記記載を「前記第2イメージデータのイメージ獲得時点は、・・・前記キャプチャイベントの発生時点に最も近接したイメージ獲得時点を含む」に修正する補正案を提示しているが、要するに、メモリに保存されている第2イメージデータのイメージ獲得時点に基づいて、前記第2イメージデータのうちから、キャプチャイベント発生時点に最も近接した時点で獲得した第2イメージデータを選択するのではないか? なお、補正の際には、上記(1)~(4)、以下(6)及び理由2で指摘した点も含めて補正を検討されたい。 請求項8、12及び13についても同様である。 (6)請求項8の「前記選択した第1イメージデータ及び前記選択した第2イメージデータのうちの少なくとも一部を前記表示部に表示するステップ」に関し、発明の詳細な説明には、「キャプチャイベントが発生した場合、プロセッサ110は、それぞれのイメージセンサ(130-1~130-N)を介して獲得したイメージデータのイメージ獲得時点に基づいて、合成するための少なくとも2つのイメージデータを選択して合成する。他の例として、キャプチャイベントが発生した場合、プロセッサ110は、それぞれのイメージセンサ(130-1~130-N)を介して獲得したイメージデータに対する処理遅延時間及びイメージ獲得時点に基づいて、合成するための少なくとも2つのイメージデータを選択して合成する。」(段落28)ことは記載されているものの、「前記選択した第1イメージデータ及び前記選択した第2イメージデータのうちの少なくとも一部」を表示することは記載されていない(第6項第1号)。 請求項12及び13についても同様である。 理由2について、 発明の詳細な説明の段落40には、「最も近接した時点で獲得したいずれか一つの第2イメージデータ」と記載されているが、日本語として不明確である。「最も近接」した時点のイメージデータは1つしか存在しないのではないか? 段落66、段落90-91、段落124-125、段落139-142についても同様である。」 2 原査定の理由の概要 (1)平成27年1月23日付け拒絶理由の概要 平成27年1月23日付け拒絶理由の内容は、概ね以下のとおりである。 「この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内において頒布された下記の刊行物に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記(引用例等については引用例等一覧参照) 請求項1~38について引用例1,2 請求項39~41について引用例1~4 請求項1について 引用例1について、その【0014】~【0021】、【0029】~【0031】、【図1】等に注目して、引用例1に記載された発明と、本願の請求項1に係る発明とを対比すると、次のことがいえる。 ・引用例1における、CCD(4)により取得された画像情報と、LSM装置(2)により取得された画像情報との関係は、本願における、第1イメージセンサにより生成される第1イメージデータと、第2イメージセンサにより生成される第2イメージデータとの関係に相当している。 ・引用例1のものは、CCD画像及びLSM画像をモニタに表示しているものであり、これは本願にいう、第1イメージデータ及び第2イメージデータを表示部に表示するものである。 ・引用例1のものにおける、CCD画像に対応付けて記憶している時間情報と、同様にLSM画像についても対応付けて記憶している時間情報は、本願のものにおける、第1イメージデータ及び第2イメージデータに設定しているイメージ獲得時点(time stamp)に相当している。 ・引用例1のものは、CCD画像に対応付けて記憶している時間情報に近い時間情報を有するLSM画像を検索して表示しているものであり、この動作は、本願のものが、イメージ獲得時点に基づいて一つ以上のイメージデータを表示させていることに相当している。 また、引用例2にも引用例1に示されたと同様の技術が示されている。 よって、本願の請求項1に係る発明は、当業者が、引用例1,2に記載された発明に基づいて容易になし得たものである。 (以下、略) 引用文献等一覧 1.特開2011-013610号公報 2.特開2008-152692号公報 3.特開2010-021935号公報 4.特開2007-028689号公報」 (2)原査定の理由 本願の請求項1~32に係る発明は、当業者が、引用例1~2に記載された発明に基づいて容易になし得たものであるから、本願は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 本願の請求項33~35に係る発明は、当業者が、引用例1~4に記載された発明に基づいて容易になし得たものであるから、本願は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 <引用文献等一覧> 1.特開2011-013610号公報 2.特開2008-152692号公報 3.特開2010-021935号公報 4.特開2007-028689号公報 第4 当審の判断 1 当審における拒絶理由について (1)理由1について 平成27年11月30日付け手続補正により、請求項1の「第1イメージデータ」及び「第2イメージデータ」は、それぞれ「低画素の第1イメージデータ」及び「高画素の第2イメージデータ」であることが特定された。また、「処理時間の差に基づいて」、「キャブチャイベントの発生時点より前のイメージ獲得時点を含む第1イメージデータを選択」すること、「キャブチャイベントの発生時点に最も近接したイメージ獲得時点を含む第2イメージデータを選択」すること、「選択した第1イメージデータと選択した第2イメージデータを利用して合成イメージを生成」することも特定された。 請求項8、12及び13についても同様である。 また、請求項5の「イメージ獲得時点のうち少なくとも一部を利用して」は、「イメージ獲得時点に基づき」に補正された。 なお、補正前の請求項15は削除された。 上記補正により、理由1は解消した。 (2)理由2について 発明の詳細な説明中の「最も近接した時点で獲得したいずれか一つの第2イメージデータ」(補正前の段落40等)は、「最も近接した時点で獲得した第2イメージデータ」と補正された。 上記補正により、理由2は解消した。 (3)小括 以上より、当審における拒絶理由は解消した。 2 原査定の理由について (1)引用文献1に記載された発明 特開2011-13610号公報(原査定の引用文献1。以下、「引用文献1」という。)には、以下の記載がある(なお、下線は当審において付したものである。)。 ア 「【0014】 本発明の一実施形態に係る顕微鏡装置1について、図面を参照して以下に説明する。 本実施形態に係る顕微鏡装置1は、図1に示されるように、LSM装置2と、該LSM装置2に付属する面照明光源3およびCCD(撮像素子)4と、LSM装置2およびCCD4を制御する制御部5と、制御部5に対して入力を行う入力部6と、LSM装置2およびCCD4により取得された画像等を表示するモニタ7と、観察時間を計数するタイマ8と、LSM装置2およびCCD4により取得された画像情報等を記憶する記憶部9とを備えている。 【0015】 LSM装置2は、共焦点顕微鏡であって、レーザ光を出射するレーザ光源10と、該レーザ光源10から出射されたレーザ光を2次元的に走査するスキャナ11と、該スキャナ11により走査されたレーザ光を標本A上に集光し、標本Aにおいて発生した蛍光を集光する対物レンズ12と、該対物レンズ12により集光されスキャナ11を介して戻る蛍光をレーザ光の光路から分岐するダイクロイックミラー13と、該ダイクロイックミラー13により分岐された蛍光を集光する集光レンズ14と、該集光レンズ14の焦点位置に配置された共焦点ピンホール15と、該共焦点ピンホール15を通過した蛍光を検出する光検出器(PMT:光電子増倍管)16とを備えている。図中、符号17,18はダイクロイックミラーである。 【0016】 スキャナ11は、例えば、独立して揺動可能な一対のガルバノミラー(図示略)を備える、いわゆる近接ガルバノミラーである。制御部5はスキャナ11に対してレーザ光の照射位置を指令し、スキャナ11は制御部5からの指令に応じた揺動角度となるように各ガルバノミラーを駆動するようになっている。 【0017】 また、制御部5は、LSM装置2の光検出器16から蛍光の輝度情報を受け取ると、その輝度情報をスキャナ11の揺動角度位置と対応づけて逐次記憶することにより、2次元的なLSM画像情報を生成するようになっている。 また、制御部5は、CCD4から画像信号を受け取ると、2次元的なCCD画像情報を生成し、モニタ7に表示するようになっている。 【0018】 さらに、制御部5は、図2に示されるように、CCD4からの画像信号の受け取りが開始されると、その開始時にタイマ8から受け取った時間情報を、生成されたCCD画像情報に対応づけるようになっている。同様に、制御部5は、LSM装置2のPMT16からの蛍光輝度情報の受け取りが開始されると、その開始時にタイマ8から受け取った時間情報を、生成されたLSM画像情報に対応づけるようになっている。 図2においてCCD画像情報は、それぞれ複数の2次元画像であるフレームの集合から構成されており、LSM画像情報は、それぞれ単一の2次元画像から構成されている。」 イ 「【0020】 入力部6は、ユーザにより操作されるキーボード、マウスあるいはジョイスティック等により構成されている。ユーザは入力部6を操作することにより、観察の開始を指令し、モニタ7に表示されたいずれかの画像を指定することができるようになっている。 【0021】 そして、制御部5は、入力部6により特定の画像がユーザにより指定されると、指定された画像情報に関連づけて記憶されている時間情報を読み出し、さらに、読み出された時間情報に近い時間情報を検索し、当該時間情報に関連づけて記憶されている画像情報を読み出されてモニタ7に表示するようになっている。これにより、指定された画像に関連する他の画像を表示することができるようになっている。」 ウ 「【0028】 このように、本実施形態に係る顕微鏡装置1によれば、LSM装置2およびCCD4のように異なる画像取得方法によって異なるタイミングで取得された画像情報に、各画像情報を取得開始した時点での単一の時間軸に従う時間情報が対応づけて記憶されるので、LSM装置2とCCD4のように取得タイミングが全く関連なく個別に画像情報が取得される場合であっても、取得された画像情報を事後的に容易に時系列に観察することができる。 【0029】 そして、本実施形態に係る顕微鏡装置1によれば、例えば、CCD画像をモニタ7に順次表示して観察している際に、ユーザが入力部6を操作して特定のCCD画像を指定すると、制御部5が、指定されたCCD画像に対応づけて記憶している時間情報を記憶部9から読み出し、読み出された時間情報に近い時間情報を有するLSM画像を記憶部9内において検索する。そして、制御部5は検索したLSM画像をモニタ7に表示する。 【0030】 例えば、図2に示される例では、画像情報としてCCD画像(CCD2)を指定したときに、該画像(CCD2)に対応づけられている時間情報(CCDt2)が読み出され、制御部5は、この時間情報(CCDt2)に近い時間情報(LSMt2、LSMt3)を検索し、これに対応づけられているLSM画像(LSM2,LSM3)をモニタ7に表示する。 【0031】 これにより、CCD画像によって標本Aの全体を観察している途中で、特に詳細に観察したい変化が標本Aに発生した場合等に、その時点に最も近いLSM画像をモニタ7に表示して標本Aを詳細に観察することができるという利点がある。 なお、本実施形態においては、モニタ7上に表示したCCD画像を指定して、近接するLSM画像を呼び出すこととしたが、これに代えて、モニタ7上に表示したLSM画像を指定して近接するCCD画像を呼び出すことにしてもよい。」 そうすると、引用文献1に記載された発明(以下、「引用発明1」という。)は、以下のとおりである。 「顕微鏡装置であって、 それぞれが単一の2次元画像から構成されるLSM画像を取得するLSM装置2と、 それぞれ複数の2次元画像であるフレームの集合から構成されるCCD画像情報を取得するCCD(撮像素子)4と、 LSM装置2およびCCD4を制御する制御部5と、 LSM装置2およびCCD4により取得された画像等を表示するモニタ7と、 観察時間を計数するタイマ8と、 LSM装置2およびCCD4により取得された画像情報等を記憶する記憶部9とを備え、 制御部5は、LSM装置2の光検出器16から蛍光の輝度情報を受け取ると、その輝度情報をスキャナ11の揺動角度位置と対応づけて逐次記憶することにより、2次元的なLSM画像情報を生成し、 制御部5は、CCD4から画像信号を受け取ると、2次元的なCCD画像情報を生成し、 制御部5は、CCD4からの画像信号の受け取りが開始されると、その開始時にタイマ8から受け取った時間情報を、生成されたCCD画像情報に対応づけ、 制御部5は、LSM装置2のPMT16からの蛍光輝度情報の受け取りが開始されると、その開始時にタイマ8から受け取った時間情報を、生成されたLSM画像情報に対応づけ、 制御部5は、入力部6により特定の画像がユーザにより指定されると、指定された画像情報に関連づけて記憶されている時間情報を読み出し、さらに、読み出された時間情報に近い時間情報を検索し、当該時間情報に関連づけて記憶されている画像情報を読み出されてモニタ7に表示することにより、指定された画像に関連する他の画像を表示することができ、 画像情報としてCCD画像(CCD2)を指定したときに、該画像(CCD2)に対応づけられている時間情報(CCDt2)が読み出され、制御部5は、この時間情報(CCDt2)に近い時間情報(LSMt2、LSMt3)を検索し、これに対応づけられているLSM画像(LSM2,LSM3)をモニタ7に表示することにより、CCD画像によって標本Aの全体を観察している途中で、特に詳細に観察したい変化が標本Aに発生した場合等に、その時点に最も近いLSM画像をモニタ7に表示して標本Aを詳細に観察することができ、 モニタ7上に表示したLSM画像を指定して近接するCCD画像を呼び出すことにしてもよい、顕微鏡装置」 (2)対比 ア 引用発明1は、「LSM装置2およびCCD4により取得された画像情報等を記憶する記憶部9」を備え、該「画像情報」を読み出して「モニタ7に表示」する「顕微鏡装置」であるから、「電子装置」ということができる。 また、「LSM装置2」で取得した「2次元画像から構成されるLSM画像」及び「CCD(撮像素子)4」で取得した「CCD画像情報」は、「低画素」か「高画素」かは別として、「イメージデータ」と言い得るものであるから、引用発明1の「CCD(撮像素子)4」、「CCD画像情報」、「LSM装置2」及び「2次元画像から構成されるLSM画像」は、それぞれ本願発明にいう「第1イメージセンサ」、「第1イメージデータ」、「第2イメージセンサ」及び「第2イメージデータ」に対応するといえる。 イ 引用発明1の「制御部5」は、CCD4から画像信号を受け取って、2次元的なCCD画像情報を生成するとともに、LSM装置2の光検出器16から蛍光の輝度情報を受け取って、2次元的なLSM画像情報を生成する。また、CCD4からの画像信号の受け取り開始時にタイマ8から受け取った時間情報をCCD画像情報に対応づけ、LSM装置2のPMT16からの蛍光輝度情報の受け取り開始時にタイマ8から受け取った時間情報をLSM画像情報に対応づける。 そうすると、引用発明1の「制御部5」は「プロセッサ」と言いうるものであるから、本願発明と引用発明1とは、第1のイメージデータと第2のイメージデータとを別々のプロセッサで扱うかどうかは別として、「プロセッサ」が、「第1イメージセンサから受信した第1イメージデータを処理」し、「第2イメージセンサから受信した第2イメージデータを処理」し、「第1イメージデータにイメージ獲得時点(time stamp)を設定し」、「第2イメージデータにイメージ獲得時点を設定」する点で、共通する。 ウ 引用発明1の「モニタ7」は、LSM装置2およびCCD4により取得された画像等を表示するから、「プロセッサによって処理された第1イメージデータ及び第2イメージデータのうちの一つ以上のイメージデータを表示する表示部」といえる。 エ 引用発明1の「制御部5」は、モニタ7上に表示されたLSM画像を入力部6によりユーザが指定すると、指定された画像情報に関連づけて記憶されている時間情報を読み出し、さらに、読み出された時間情報に近い時間情報を検索し、当該時間情報に関連づけて記憶されているCCD画像(CCD2)を読み出してモニタ7に表示することにより、指定された画像に関連する他の画像を表示することができるから、「入力部6によりユーザが指定した第1イメージデータに関連づけられたイメージ獲得時点に基づいて、第2イメージセンサを介して受信した多数個の第2イメージデータのうち、前記イメージ獲得時点に最も近接したイメージ獲得時点を含む第2イメージデータを選択」して表示部に表示させるものといえる。 よって、引用発明1の「モニタ7」は、「イメージ獲得時点に基づいて一つ以上のイメージデータを表示」する点で本願発明と一致するといえる。 エ そうすると、本願発明と引用発明1との一致点、相違点は、以下のとおりである。 [一致点] 「電子装置であって、 第1イメージデータを生成する第1イメージセンサと、 第2イメージデータを生成する第2イメージセンサと、 プロセッサと、 前記プロセッサによって処理された第1イメージデータ及び前記プロセッサによって処理された第2イメージデータのうちの一つ以上のイメージデータを表示する表示部を備え、 前記プロセッサは、前記第1イメージセンサから受信した第1イメージデータを処理し、前記第2イメージセンサから受信した第2イメージデータを処理し、前記第1イメージデータにイメージ獲得時点(time stamp)を設定し、前記第2イメージデータにイメージ獲得時点を設定し、 前記表示部は、前記イメージ獲得時点に基づいて一つ以上のイメージデータを表示することを特徴とする電子装置。」 [相違点1] 本願発明では、「第1のプロセッサ」が、「第1イメージセンサから受信した第1イメージデータを処理」するとともに、「前記第1イメージデータにイメージ獲得時点(time stamp)を設定」し、「第2のプロセッサ」が、「第2イメージセンサから受信した第2イメージデータを処理」するとともに、「第2イメージデータにイメージ獲得時点を設定」するのに対し、引用発明1では、「制御部5」が、これらの処理及び設定を行う点。 [相違点2] 本願発明は、「第1イメージデータ」及び「第2イメージデータ」が、それぞれ「低画素の第1イメージデータ」及び「高画素の第2イメージデータ」であり、「第1プロセッサ」は、「キャプチャイベントの発生に対する応答で、処理遅延の差に基づいて、前記第1イメージセンサを介して受信した多数個の第1イメージデータのうち、前記キャブチャイベントの発生時点より前のイメージ獲得時点を含む第1イメージデータを選択し、前記第2イメージセンサを介して受信した多数個の第2イメージデータのうち、前記キャブチャイベントの発生時点に最も近接したイメージ獲得時点を含む第2イメージデータを選択」し、「選択した第1イメージデータと選択した第2イメージデータを利用して合成イメージを生成」するのに対し、引用発明1では、「第1イメージデータ」及び「第2のイメージデータ」が「低画素」か「高画素」かの特定はなく、「プロセッサ」は、入力部6によりユーザが指定した第1イメージデータに関連づけられたイメージ獲得時点に基づいて、第2イメージセンサを介して受信した第2イメージデータのうち、前記イメージ獲得時点に最も近接したイメージ獲得時点を含む第2イメージデータを選択するものであり、指定された「第1イメージデータ」と「選択した第2イメージデータを利用して合成イメージを生成」するかどうかは特定がない点。 (3)判断 まず、相違点2について検討する。 本願発明は、「キャプチャイベント」を契機として、イメージ処理時間の長い「高画素の第2イメージデータ」については、「前記キャブチャイベントの発生時点に最も近接したイメージ獲得時点を含む第2イメージデータ」を選択し、イメージ処理時間の短い「低画素の第1イメージデータ」については、「処理遅延の差に基づいて」、「前記キャブチャイベントの発生時点より前のイメージ獲得時点を含む第1イメージデータ」を選択して、「合成イメージを生成」することにより、「イメージ処理時間による時間遅延を減らす」(本願明細書段落15)とともに「合成するイメージデータの獲得時点を同期化する」(同段落15)ものである。 これに対し、引用発明1は、「取得された画像情報を事後的に容易に時系列に観察することができる」(上記(1)ウの段落28)ものであって、低画素か高画素かの特定のない任意の「第1イメージデータ」をユーザが指定したことを契機として、イメージデータの処理時間とは無関係に、該指定された「第1イメージデータ」のイメージ獲得時点に最も近接したイメージ獲得時点を含む「第2イメージデータ」を選択して表示するものである。 してみると、引用発明1は、「キャプチャイベント」を契機として合成イメージを生成する本願発明とはその技術的思想が異なり、ユーザが指定した低画素か高画素かの特定のない任意の「第1イメージデータ」を起点に、イメージデータの処理時間に関係なく「第2イメージデータ」を選択する引用発明1において、相違点2に係る構成(特に、イメージ処理時間の長い「高画素の第2イメージデータ」について「前記キャブチャイベントの発生時点に最も近接したイメージ獲得時点を含む第2イメージデータ」を選択し、イメージ処理時間の短い「低画素の第1のイメージデータ」については、「処理遅延の差に基づいて」、「前記キャブチャイベントの発生時点より前のイメージ獲得時点を含む第1イメージデータ」を選択する点)を採用する動機があるとはいえない。 したがって、上記相違点2に係る構成は、当業者が容易に想到し得ることとはいえないから、相違点1について検討するまでもなく、本願発明は、当業者が引用発明1に基づいて容易に発明をすることができたとはいえない。 また、特開2008-152692号公報(原査定の引用文献2。以下、「引用文献2」という。)には、 「PC等の情報処理装置のディスプレイ画面などの表示データと、その周囲の環境の撮影データとを併せて記録し再生することを可能」(段落12)とすることを課題として、 「カメラによって撮影された空間画像データを取得する空間画像データ取得部と、 ディスプレイの表示画像を取得する画面表示データ取得部と、 前記空間画像データと、前記画面表示データとの合成処理により合成画像を生成する合成画像生成部と、 前記合成画像生成部の生成した合成画像を出力する合成画像出力部を有し、 前記合成画像生成部は、 前記空間画像データ取得部の取得した空間画像データ中のディスプレイ表示位置に、前記画面表示データ取得部の取得した画面表示データを設定した合成画像の生成処理を実行する構成であることを特徴とする画像データ処理システム。」(請求項1)であって、 「前記空間画像データ取得部」は、「複数の異なる位置に設定されたカメラの撮影した複数の空間画像データを取得して、取得した複数の空間画像データを、該空間画像データを撮影したカメラのカメラ識別子と撮影時間情報を含む属性情報とともに記憶部に記憶する処理を実行」(請求項5)するとともに、 「前記画面表示データ取得部は、複数の異なる位置に設定されたディスプレイに表示される複数の画面表示データを取得して、取得した複数の画面表示データを、該画面表示データを表示したディスプレイの識別子とデータ取得時間情報を含む属性情報とともに記憶部に記憶する処理を実行」(請求項6)し、 「前記合成画像生成部」は、「前記空間画像データ取得部の取得した空間画像データの属性情報として記録された空間画像データ取得時間情報と、 前記画面表示データ取得部の取得した画面表示データの属性情報として記録された画面表示データ取得時間情報と、 を比較し、画面表示データ取得時間情報に最も近い空間画像データ取得時間情報を持つ空間画像データを合成対象画像として選択して合成画像の生成処理を実行する」(請求項3)ものが記載されている(以下、「引用発明2」という。)。 しかしながら、引用文献2にも、「空間画像データ」及び「画面表示データ」が、「低画素」か「高画素」かの特定や、これらのデータの処理時間についての記載はなく、引用発明2において、本願発明の特有の構成である、「キャプチャイベント」を契機として、イメージ処理時間の長い「高画素の第2イメージデータ」について「前記キャブチャイベントの発生時点に最も近接したイメージ獲得時点を含む第2イメージデータ」を選択し、イメージ処理時間の短い「低画素の第1イメージデータ」については、「処理遅延の差に基づいて」、「前記キャブチャイベントの発生時点より前のイメージ獲得時点を含む第1イメージデータ」を選択するという構成(相違点2)を採用する動機があるとはいえない。 したがって、本願発明は、当業者が引用発明2に基づいて容易に発明をすることができたともいえない。 また、引用発明1と引用発明2とを組み合わせたとしても、本願発明に至ると言うこともできないから、本願発明は、当業者が引用発明1及び引用発明2に基いて容易に発明をすることができたともいえない。 補正後の請求項8、12及び13に係る発明は、いずれも上記相違点2に係る構成と同様の構成を備える発明であるから、本願発明と同様、当業者が引用発明1又は引用発明2に基づいて若しくは引用発明1及び引用発明2に基いて容易に発明をすることができたとはいえない。 また、補正後の請求項1を直接又は間接的に引用する補正後の請求項2-7に係る発明、補正後の請求項8を直接又は間接的に引用する補正後の請求項9-11に係る発明、補正後の請求項12又は13を引用する補正後の請求項14に係る発明についても、同様である。 第5 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2015-021239

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