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意匠拒絶査定不服審判

2025-015029

電気歯ブラシ用替えブラシ

審判番号
2025-015029
法域
意匠
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
意願2024-014970
登録番号
1820677
請求日
2025年09月22日
審決日
2026年01月19日
公報発行日
2026年09月25日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】オムロンヘルスケア株式会社
  • 【請求人代理人】山尾 憲人
  • 【請求人代理人】大塚 雅晴
  • 【請求人代理人】岡崎 博之
審判長/審判官
  • 審判長 前畑 さおり
  • 審判官 藤原 宗久良
  • 審判官 清野 貴雄
分類
D18 .113-WY (C4-1)
条文(本文から自動抽出・参考)
意匠法第3条、意匠法第14条
データ出所
審決公報(XML)

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意願2024- 14970「電気歯ブラシ用替えブラシ」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、意匠法14条1項の規定により秘密にすることを請求する期間を6ヶ月とし、物品の部分について意匠登録を受けようとする令和6年(2024年)7月19日の意匠登録出願であって、その後の手続の主な経緯は以下のとおりである。 令和7年(2025年)3月 6日付け :拒絶理由の通知 同年 4月18日 :意見書の提出 同年 6月17日付け :拒絶査定 同年 9月22日 :審判請求書の提出 第2 本願の意匠 本願の意匠(以下「本願意匠」という。)は、意匠に係る物品を「電気歯ブラシ用替えブラシ」とし、その形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合(以下「形状等」という。)を、願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものであり、本願意匠において物品の部分として意匠登録を受けようとする部分(以下「本願部分」という。)を、「実線で表した部分が、部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。一点鎖線は、部分意匠として意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを示す線である。」としたものである。(別紙第1参照) 第3 原査定における拒絶の理由及び引用の意匠 原査定の拒絶の理由は、本願意匠は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された意匠又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の意匠(以下「引用意匠」という。別紙第2参照)に類似するものであるから、意匠法3条1項3号に掲げる意匠(先行の公知意匠に類似するため、意匠登録を受けることのできない意匠)に該当する、というものである。 「引用意匠 特許庁発行の意匠公報記載 意匠登録第1693444号 意匠に係る物品「電動歯ブラシ」のうち、本願の意匠登録を受けようとする部分に対応する部分の意匠(替えブラシ部の毛束及び下端から約2割を除いた部分)」 第4 当審の判断 1 本願意匠と引用意匠の対比 (1)意匠に係る物品 当審では、原審が引用した意匠公報(意匠登録第1693444号)に記載された、「電動歯ブラシ用替えブラシ」を意匠に係る物品とする、本願部分に相当する部分の意匠が引用意匠であるとして以下認定し、判断する。 本願意匠の意匠に係る物品は「電気歯ブラシ用替えブラシ」であるのに対して、引用意匠の意匠に係る物品は、「電動歯ブラシ用替えブラシ」で、どちらも電気歯ブラシ用の本体部にセットして使用する替えブラシであるから、両意匠の意匠に係る物品は、一致する。 (2)本願部分及び引用部分の用途及び機能並びに位置、大きさ及び範囲 本願部分及び引用部分(以下「両部分」という。)の用途及び機能は、どちらも電気歯ブラシ用の替えブラシの軸部であり、両部分の位置、大きさ及び範囲は、替えブラシの毛束及び下端から約2割を除いた部分であるから、両部分の用途及び機能並びに位置、大きさ及び範囲は、一致する。 (3)両部分の形状等 両部分の形状等については、主として、以下のとおりの共通点及び相違点がある。 ア 共通点 (ア)基本的構成態様 両部分は、正背に扁平な正面視略縦長楕円板形状のヘッド部と略縦長円錐台形状のネック部を上下に一体状に形成したものであって、正面視両側のやや上方寄りが若干凹弧状に括れている点、 各部の態様として、 (イ)全体の長さの比率 両部分の縦、横(最大径)の長さの比率について、本願部分は、約1:0.17であるのに対し、引用部分は、約1:0.18で、概ね同程度である点、 (ウ)正面の態様 両部分は、正面側を平坦な面とし、下方寄りからネック部の上方にかけてなだらかな凹弧状に繋げて正面視略靴底状に形成(以下「正面切り欠き部」という。)している点、 において共通する。 イ 相違点 (ア)正面切り欠き部の態様 本願部分は、正面切り欠き部の略中央下方寄りが両側からわずかに括れた略靴底状を形成して正面側への湾曲箇所を長く設けているのに対し、引用部分は、括れ箇所を大きく設けて横幅を狭く構成し、正面側への湾曲箇所を短く設けている点、 (イ)背面の態様 本願部分は、ヘッド部の背面側を平坦に設け、ネック部にかけて傾きを設けて滑らかに繋がった態様であるのに対し、引用部分は背面側をヘッド部の上端からネック部の下端まで傾斜状とした態様である点、 において相違する。 2 両部分の類否判断 以上の共通点及び相違点が両部分の類否判断に与える影響を評価するとともに、評価に基づき、総合的に観察して、両部分の類否を部分全体として検討し、判断する。 (1)意匠に係る物品 両意匠の意匠に係る物品は、一致するから、同一である。 (2)両部分の用途及び機能並びに位置、大きさ及び範囲 両部分の用途及び機能は、電気歯ブラシ用の本体部にセットして使用される替えブラシの軸部であるから同一で、両部分の位置、大きさ及び範囲も一致するから、両部分の用途及び機能並びに位置、大きさ及び範囲は同一である。 (3)両部分の形状等の共通点及び相違点の評価 ア 共通点の評価 (ア)この種の物品分野において、正背に扁平な正面視略縦長楕円板形状のヘッド部と略縦長円錐台形状ネック部を上下に一体状に形成したものであって、正面視両側のやや上方寄りが若干凹弧状に括れた態様としたものは、本願出願前より引用部分以外にも広く見られる態様であることから、共通点(ア)が両部分の類否判断に与える影響は小さい。 (イ)両部分は、各部の態様として縦、横(最大径)の長さの比率が概ね一致しているが、この共通点は以下の参考意匠に見られるように、両部分のみに共通する態様とはいえないことから、格別、需要者の注意を引くものではなく、共通点(イ)が、両部分の類否判断に与える影響は小さいものである。 (ウ)当該物品の分野において、正面側を平坦な面で構成し、ネック部にかけてなだらかに繋げているものは、例を挙げるまでもなくごく普通に見受けられる態様であり、正面切り欠き部を正面側に向けて湾曲して構成したものは、以下の参考意匠に見られるとおり、本願の出願前から公然知られており、格別、需要者の注意を引くものとはいえないから、共通点(ウ)が、両部分の類否判断に与える影響は小さいものである。 参考意匠(別紙第3参照) 特許庁発行の意匠公報記載 意匠登録第1243409号 (意匠に係る物品、歯ブラシヘッド)の意匠 イ 相違点の評価 (ア)両部分の正面切り欠き部の態様における相違は、切り欠き部の略靴底状を形成した際の括れ具合、正面側への湾曲箇所の長さの割合といった態様の特徴が需要者に与える印象が大きく異なるものであり、また、需要者の最も注意を払うヘッド部及びその下端周辺における相違であることを考慮すると、相違点(ア)が、両意匠の類否判断に与える影響は大きいものである。 (イ)背面の態様における相違点は、本願部分の背面側ネック部から頂部にかけての態様が、上部にかけて鋭角に薄く構成された印象を与えるため、両部分に別異な美感を起こさせ、相違点(ア)の態様と相まって、本願部分のヘッド部の薄さを強く印象付けるものであるから、相違点(イ)が、両意匠の類否判断に与える影響は大きいものである。 (4)形状等の類否判断 両部分の形状等における共通点及び相違点の評価に基づき、部分全体として総合的に観察し判断した場合、共通点(ア)、共通点(イ)及び共通点(ウ)は両部分の類否判断に与える影響は小さいのに対して、相違点(ア)及び共通点(イ)が両部分の類否判断に与える影響は大きいものである。 したがって、両部分の形状等を全体として総合的に観察した場合、両部分の形状等は、共通点に比べて、相違点が両部分の類否判断に与える影響の方が大きいものであるから、両部分の形状等は類似しない。 (5)小括 そうすると、両意匠は、意匠に係る物品は同一であり、両部分の用途及び機能並びに位置、大きさ及び範囲は同一であるが、両部分の形状等においては類似しないから、本願意匠は引用意匠に類似しない。 第5 むすび 以上のとおりであって、原査定の引用意匠をもって、本願意匠は、意匠法3条1項3号に掲げる意匠に該当するものとすることはできないから、原査定の拒絶の理由によって、本願意匠を拒絶すべきものとすることはできない。 また、当審において、更に審理した結果、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2025-015029

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