特許拒絶査定不服審判
2024-010453
地下モジュラーアセンブリ
- 審判番号
- 2024-010453
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2021-521987
- 請求日
- 2024年06月25日
- 審決日
- 2025年11月17日
- 公報発行日
- 2026年05月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ユナイテッド・ステイツ・ジプサム・カンパニー
- 【請求人代理人】弁理士法人共生国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 居島 一仁
- 審判官 立澤 正樹
- 審判官 澤田 真治
- 分類
- P18 .121-Z (E02D) / P18 .57 -Z (E02D)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第17条の2第5項、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2021-521987「地下モジュラーアセンブリ」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年 5月 7日国際公開、WO2020/092716、令和 4年 1月14日国内公表、特表2022-505592〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2019年(令和元年)10月31日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2018年11月2日、2019年9月16日 アメリカ合衆国(US))を国際出願日とする日本語特許出願であって、その手続の経緯は概略以下のとおりである。
令和5年 8月29日付け 拒絶理由通知
同年11月22日受付 意見書及び手続補正書
令和6年 2月16日付け 拒絶査定(以下「原査定」という。)
(同月27日 謄本の送達日)
同年 6月25日受付 審判請求書及び手続補正書
同年11月15日受付 上申書
第2 令和6年6月25日に受付された手続補正書による補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和6年6月25日に受付された手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 補正の内容
本件補正は、令和5年11月22日受付の手続補正書の特許請求の範囲の請求項1における
(補正前)
「【請求項1】
地下用モジュラーアセンブリであって、
少なくとも部分的に地下に設置されるモジュラーフレーム、および
前記モジュラーフレームの外面に取り付けられ、前記モジュラーアセンブリの外面を形成する複数の単一層のサブグレードパネルであって、前記複数のサブグレードパネルのうちの少なくとも2つが、共通の前記モジュラーフレームの外面に取り付けられ、前記サブグレードパネルは周囲の地下材料によって生成される横方向、垂直方向、およびせん断力に耐えるように構成される複数のサブグレードパネルを備え、
前記複数のサブグレードパネルの各々は、ガラス繊維強化セメント質材料でできており、1平方フィート当たり最大2083ポンドまでの均一な横荷重に耐え、1リニアフィート当たり最大1726ポンドまでのせん断強度を有するように構成され、
前記複数のサブグレードパネルは、それぞれ0.625インチ~1.0インチの厚さを有し、
前記モジュラーフレームおよび前記複数のサブグレードパネルは、設置前に1つのユニットとして一緒に結合されることを特徴とするモジュラーアセンブリ。」を、
審判請求時に提出された手続補正書(令和6年6月25日受付)の特許請求の範囲の請求項1における
(補正後)
「【請求項1】
地下用モジュラーアセンブリであって、
少なくとも部分的に地下に設置されるモジュラーフレーム、および
前記モジュラーフレームの外面に取り付けられ、前記モジュラーアセンブリの外面を形成する複数の単一層のサブグレードパネルであって、前記複数のサブグレードパネルのうちの少なくとも2つが、共通の前記モジュラーフレームの外面に取り付けられ、前記サブグレードパネルは周囲の地下材料によって生成される横方向、垂直方向、およびせん断力に耐えるように構成される複数のサブグレードパネルを備え、
前記複数のサブグレードパネルの各々は、ガラス繊維強化セメント質材料でできており、1平方フィート当たり最大2083ポンドまでの均一な横荷重に耐え、1リニアフィート当たり最大1726ポンドまでのせん断強度を有するように構成され、
前記複数のサブグレードパネルは、それぞれ0.625インチ~1.0インチの厚さを有し、
前記モジュラーフレームが、複数の一次構造支持体と、前記一次構造支持体の上端と下端との間に取り付けられた複数の二次構造支持体とを含み、
組み立てられた複数の前記一次構造支持体と複数の前記二次構造支持体は前記モジュラーアセンブリの壁を形成し、前記壁は複数の前記単一層のサブグレードパネルを設置できるように構成されていることを特徴とするモジュラーアセンブリ。」にする補正を含むものである(下線は、補正箇所を明示するために当審にて付した。)。
2 補正の適否
2-1 補正の目的及び新規事項について
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「前記モジュラーフレームおよび前記複数のサブグレードパネルは、設置前に1つのユニットとして一緒に結合される」ことを削除する(以下「補正1」という。)とともに、「前記モジュラーフレーム」が「複数の一次構造支持体と、前記一次構造支持体の上端と下端との間に取り付けられた複数の二次構造支持体とを含み、組み立てられた複数の前記一次構造支持体と複数の前記二次構造支持体は前記モジュラーアセンブリの壁を形成」することを限定し(以下「補正2」という。)、「前記モジュラーアセンブリの壁」が「複数の前記単一層のサブグレードパネルを設置できるように構成されている」ことを限定する(以下「補正3」という。)補正を含むものである。
上記補正1は、請求項1において、直列的に記載された発明特定事項の一部を削除するものであって、上記補正2及び3によって、削除された発明特定事項に相当する発明特定事項を新たに付加する等の事情もないことから、「特許請求の範囲の減縮」(2号)に該当しない。また、上記補正1に関する記載不備を審査官が拒絶の理由として指摘しておらず、上記補正1は、「明りょうでない記載の釈明(拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項についてするものに限る。)」(4号)にも該当しない。また、「請求項の削除」(1号)、「誤記の訂正」(3号)に該当しないことも明らかである。
よって、上記補正1は、特許法第17条の2第5項各号のいずれを目的とするものでない。
2-2 審判請求書における主張について
請求人は、審判請求書の「3.本願発明が特許されるべき理由」の欄において、補正に関し、以下の主張をする。
「(1)本願の補正
上記拒絶査定を受け審判請求人は、本書と同日付け手続補正書により、請求項1に請求項3を統合した上、明細書の記載事項に基づいて補足修正して新請求項1とし、請求項2は削除、請求項4~8はそのまま繰り上げて新請求項2~6とし、請求項9は、明細書の記載事項を基に補足修正し、開放側部を有する複数のモジュラーアセンブリの組み合わせを特定した上、繰り上げて新請求項7とし、請求項10は、一部の記載を手直しした上、繰り上げて新請求項8とする補正を行いました。」
審判請求人は、上記主張において、上記補正1~3を含め本件請求項1に係る補正が、請求項1に請求項3を統合した上、明細書の記載事項に基づいて補足修正して新請求項1としたことは述べているが、特許法第17条の2第5項各号のいずれを目的とするものかについて、説明をしていない。そして、少なくとも上記補正1が、特許法第17条の2第5項各号のいずれを目的とするものかを省略してもよいほどに補正の目的が明確であるとはいえない。
そして、上記補正1は、「前記モジュラーフレームおよび前記複数のサブグレードパネルは、設置前に1つのユニットとして一緒に結合される」ことを削除するものであるから、「モジュラーアセンブリ」が「設置前に1つのユニットとして一緒に結合され」ないものを包含することとなり、「モジュラーアセンブリ」の対象を広げるものであるから、審判の請求と同時に行える適法な補正ではない。
3 むすび
以上のとおり、本件補正は、上記補正1を含むことから、特許法第17条の2第5項に規定する要件に違反するものであり、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、令和5年11月22日受付の手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。
「【請求項1】
地下用モジュラーアセンブリであって、
少なくとも部分的に地下に設置されるモジュラーフレーム、および
前記モジュラーフレームの外面に取り付けられ、前記モジュラーアセンブリの外面を形成する複数の単一層のサブグレードパネルであって、前記複数のサブグレードパネルのうちの少なくとも2つが、共通の前記モジュラーフレームの外面に取り付けられ、前記サブグレードパネルは周囲の地下材料によって生成される横方向、垂直方向、およびせん断力に耐えるように構成される複数のサブグレードパネルを備え、
前記複数のサブグレードパネルの各々は、ガラス繊維強化セメント質材料でできており、1平方フィート当たり最大2083ポンドまでの均一な横荷重に耐え、1リニアフィート当たり最大1726ポンドまでのせん断強度を有するように構成され、
前記複数のサブグレードパネルは、それぞれ0.625インチ~1.0インチの厚さを有し、
前記モジュラーフレームおよび前記複数のサブグレードパネルは、設置前に1つのユニットとして一緒に結合されることを特徴とするモジュラーアセンブリ。」
2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由のうち、請求項1に係る発明に対するものは次のとおりである。
(進歩性)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記(引用文献等については引用文献等一覧参照)
●理由(進歩性)について
・請求項1
・引用文献等 1及び2
<引用文献等一覧>
1.特開平8-134937号公報
2.特表2009-542940号公報
3 引用文献の記載事項、引用発明
(1)引用文献1について
原査定の拒絶の理由に引用文献1として引用され、本願の優先日前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開平8-134937号公報(平成8年5月28日公開)(以下「引用文献1」という。)には、「地下室用建物ユニット」(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている。なお、下線は合議体が付した。以下同じ。
ア 記載事項
「【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。ここで、各実施例中、同一構成要素は同一符号を付して説明を省略又は簡略にする。
図1は本発明の第1実施例の地下室用建物ユニットを使用した地下室構造を示す縦断面図、図2は地下室用建物ユニットの分解斜視図、図3は柱に外壁パネルを取り付けた状態を示す縦断面図である。
図1に示される通り、縦穴1には図示しない多数の栗石に捨てコンクリートが打設されて底部が形成されている。この底部にはプレキャストコンクリートからなる基礎2Aが配置され、この基礎2Aの間には基礎底盤2Bが配置されている。
・・・
【0010】
図2に示される通り、地下室用建物ユニット3は、4本の下梁6、4本の上梁7及び4本の柱8から箱型に形成された骨組み9の外側に外壁パネル10が取り付けられ、隣合う柱8の間には2本の間柱11が設けられた構造である。地下室用建物ユニット3の下梁6の上には図示しない床材が設けられ、上梁7の下には図示しない天井材が設けられている。また、外壁パネル10に隣接して図示しない内装材が設けられている。2本の間柱11の端部の間には必要に応じて補強梁12を設けてもよい。
外壁パネル10は、縦穴1に配置された状態では、土圧を受ける擁壁として機能するものであり、縦穴1の側面に対向する部分に設けられている。この外壁パネル10の裏面と柱8との間及び外壁パネル10の裏面と間柱11との間には中間部材13がそれぞれ設けられている。この中間部材13は、外壁パネル10で受ける土圧を柱8又は間柱11に伝達するものであり、所定の厚さ及び強度を有する細長い角柱である。中間部材13は柱8又は間柱11の長手方向に沿って配置され、かつ、柱8又は間柱11に図示しない取付具で取り付けられている。
【0011】
外壁パネル10の柱8への取付構造が示された図3において、外壁パネル10は軽量気泡コンクリート(ALC)から形成されており、その内部にナット部材14が複数埋設されている。この外壁パネル10の下部裏面にはL形の金具15が設けられている。
外壁パネル10は、その下部が下部ブラケット16を介して下梁6に取り付けられ、その上部が上部ブラケット17を介して上梁7に取り付けられている。
下部ブラケット16は、断面L形とされ、その一辺16Aはボルト18及びナット19を介して下梁6の上部に取り付けられており、その他辺16Bは前記ナット部材14とボルト20とを介して外壁パネル10の下部に取り付けられている。下部ブラケット16の一辺16Aにはボルト18を挿通するための長孔16Cが設けられており、この長孔16Cは外壁パネル10の厚み方向に延びて形成されている。」
「【0013】
このように構成された地下室用建物ユニット3により地下室を施工するには、まず、工場において、地下室用建物ユニット3を4個製造する。
そのため、4本の柱8の端部に下梁6と上梁7とを接合して略箱型の骨組み9を形成し、この骨組み9に間柱11を設ける。柱8と間柱11とにそれぞれ中間部材13を設ける。下梁6に複数の下部ブラケット16を取り付け、上梁7に複数の上部ブラケット17を取り付け、これらのブラケット16,17に外壁パネル10を取り付ける。
これらの地下室用建物ユニット3を建設現場まで搬送する。建設現場では、縦穴1の底部に設けられた基礎2Aの上にクレーン等を利用して4個の地下室用建物ユニット3を並べて配置して地下室を形成し、これらの地下室用建物ユニット3と布基礎4との上に予め工場で製造された複数の地上用建物ユニット5を組み合わせてユニット式建物の地上部分を施工する。
【0014】
従って、第1実施例によれば、土圧を表面に受ける外壁パネル10を柱8及び梁6,7から形成された骨組み9に取り付けた地下室用建物ユニット3において、外壁パネル10で受ける土圧を柱8で支持する構造としたから、柱8は互いに梁6,7を介して連結され、かつ、これらの梁6,7の長手方向に土圧が作用するので、梁6,7には圧縮荷重が作用するのみであり、梁6,7が湾曲することがない。しかも、梁6,7の湾曲を回避するために、補強梁等の部材を設けることを要しない。
また、第1実施例では、外壁パネル10の裏面と柱8との間に外壁パネル10で受ける土圧を柱8に伝達する中間部材13を設けたので、外壁パネル10で受ける土圧を容易に柱8に伝達することができ、梁6,7の湾曲を確実に回避できる。
さらに、中間部材13を柱8の長手方向に沿って配置された細長い角柱から構成したから、柱8の全体にわたり土圧を均等に受けることになり、柱8の特定箇所が破損、湾曲等することがない。」
「【図2】
[図:0001434681000001.jpg]
」
上記図2から、地下室用建物ユニット3は、外壁パネル10が少なくとも2枚取り付けられることが看取できる。
イ 引用発明
上記アに摘記した記載事項及び看取される事項より、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている(根拠となる段落等を併記した。)。
「縦穴1に多数の栗石に捨てコンクリートが打設されて底部が形成され、この底部にはプレキャストコンクリートからなる基礎2Aが配置され、この基礎2Aの間には基礎底盤2Bが配置されている地下室用建物ユニットであって(【0008】)、
地下室用建物ユニット3は、4本の下梁6、4本の上梁7及び4本の柱8から箱型に形成された骨組み9の外側に外壁パネル10が少なくとも2枚取り付けられ、隣合う柱8の間には2本の間柱11が設けられた構造であり、外壁パネル10は、縦穴1に配置された状態では、土圧を受ける擁壁として機能するものであり、外壁パネル10の裏面と柱8との間及び外壁パネル10の裏面と間柱11との間には中間部材13がそれぞれ設けられ、この中間部材13は、外壁パネル10で受ける土圧を柱8又は間柱11に伝達するものであり、所定の厚さ及び強度を有する細長い角柱であって、中間部材13は柱8又は間柱11の長手方向に沿って配置され、かつ、柱8又は間柱11に取付具で取り付けられており(【0010】、図2)、
外壁パネル10は軽量気泡コンクリート(ALC)から形成されており(【0011】)、
工場において、地下室用建物ユニット3を製造し、地下室用建物ユニット3を建設現場まで搬送し、建設現場では、縦穴1の底部に設けられた基礎2Aの上にクレーン等を利用して地下室用建物ユニット3を並べて配置して地下室を形成し(【0013】)、
土圧を表面に受ける外壁パネル10を柱8及び梁6,7から形成された骨組み9に取り付けた地下室用建物ユニット3において、外壁パネル10で受ける土圧を柱8で支持する構造としたから、柱8は互いに梁6,7を介して連結され、かつ、これらの梁6,7の長手方向に土圧が作用するので、梁6,7には圧縮荷重が作用するのみであり、梁6,7が湾曲することがなく、外壁パネル10の裏面と柱8との間に外壁パネル10で受ける土圧を柱8に伝達する中間部材13を設けたので、外壁パネル10で受ける土圧を容易に柱8に伝達することができ、梁6,7の湾曲を確実に回避できる(【0014】)
地下室用建物ユニット(【0008】)。」
(2)引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用文献2として引用され、本願の優先日前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特表2009-542940号公報(平成21年12月3日公表)(以下「引用文献2」という。)には、「基礎を構築する不燃性の強化セメント質軽量パネル及び金属枠システム」(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている。
ア 記載事項
「【0018】
本発明は、せん断壁に金属枠及び軽量SCPパネルを含む、居住及び商業用軽量建築物の基礎システムに関する。基礎の床は、金属枠上の軽量SCPパネルでもよく、打設コンクリート床でもよい。
【0019】
低密度、改善された曲げ強度、及び釘打ち性/切断性の所望の組合せを実現する、本発明のSCPパネルの実施形態の典型的な組成は、パネルの全厚にわたって分布した、選択したガラス繊維を有する、無機粘結剤(例えば、石膏セメント、ポルトランドセメント又は他の水硬性セメント)と、軽量充填材(例えば、中空のガラス微小球、中空のセラミック微小球及び/又は均質のパーライト)と、高流動化剤/広範の減水剤(例えば、ポリナフタレンスルホネート、ポリアクリレートなど)とを含む。硬化促進剤及び凝結遅緩剤、粘度制御剤など、他の添加物を、任意選択で混合物に追加して、必要な製造プロセスの要求を満たすことができる。
【0020】
本発明のシステムは、単一層又は複数層のSCPパネルを用いることができる。単一又は複数層のパネルは、所望の場合に、シート状のメッシュ、例えば、繊維ガラスメッシュを備えることもできる。」
「【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は、本発明の基礎壁10の第1の実施形態に関する、構成要素の典型的な構成の斜視図である。第1の実施形態の基礎10は、基礎の垂直の外壁としてSCPパネル4を有し、そのSCPパネル4はC字形スタッド12に取り付けられ、そのC字形スタッド12は下側トラック16及び上側トラック14に取り付けられている。SCPパネル4、40(図3A)を、スタッド12の外側に、所望の場合は内側に、任意の知られた形で固定することができる。下側トラック16はフーチング20上に着座している。この実施形態では、フーチング20は地盤レベル「G」より下にある。防水コーティング、例えば、タール又はポリマーを、外側のSCPパネル4の外面に塗布することができる。
【0045】
せん断荷重及び重力に耐えるための他の要件と共に、基礎壁は、典型的に、凍結融解ストレス、すなわち水分に耐え、砂利による衝撃に対する抵抗、及び周囲の土壌からの圧力に耐える能力を有するように作られる。」
「【0054】
図4は、地下室の床及び図1の壁10を用いた基礎60の斜視図を示す。この床は根太62を含み、その根太62は、周囲のフーチング20上に着座した外周の根太67に取り付けられる。根太62は中間のフーチング66上にも着座する。壁10は、外側のSCPパネル4及び内側のSCPパネル6を有する。」
イ 引用文献2記載の技術事項
上記アに摘記した記載事項より、引用文献2には、次の技術事項(以下「引用文献2記載の技術事項」という。)が記載されている(根拠となる段落等を併記した。)。
「基礎の垂直の外壁としてSCPパネル4を有したものにおいて(【0044】)、
せん断荷重及び重力に耐えるための他の要件と共に、凍結融解ストレス、すなわち水分に耐え、砂利による衝撃に対する抵抗、及び周囲の土壌からの圧力に耐える能力を有するように作られ(【0045】)、
SCPパネルの組成は、パネルの全厚にわたって分布した、選択したガラス繊維を有する、無機粘結剤(例えば、ポルトランドセメント又は他の水硬性セメント)と、軽量充填材と、高流動化剤/広範の減水剤とを含み(【0019】)、
単一層のSCPパネルを用いることができる(【0020】)こと。」
第4 対比
本願発明と引用発明を対比する。
1 引用発明の「地下室用建物ユニット」は、本願発明の「地下用モジュラーアセンブリ」に相当する。
2 引用発明の「4本の下梁6、4本の上梁7及び4本の柱8から箱型に形成され」「隣合う柱8の間には2本の間柱11が設けられた」「骨組み9」は、本願発明の「モジュラーフレーム」に相当する。
3 引用発明は「地下室用建物ユニット3は、4本の下梁6、4本の上梁7及び4本の柱8から箱型に形成された骨組み9の外側に外壁パネル10が取り付けられ」ており、「縦穴1の底部に設けられた基礎2Aの上にクレーン等を利用して地下室用建物ユニット3を並べて配置して地下室を形成」し「外壁パネル10で」「土圧を」「受ける」ことを踏まえれば、引用発明の「縦穴1」内は、本願発明の「地下」に相当するといえる。
4 上記2及び3を踏まえれば、引用発明の「骨組み9」は、本願発明の「少なくとも部分的に地下に設置されるモジュラーフレーム」に相当する構成を有する。
5 引用発明の「外側」、「取り付けられ」ることは、それぞれ本願発明の「外面」、「取り付けられ」ることに相当する。
6 引用発明の「軽量気泡コンクリート(ALC)から形成され」た「外壁パネル10」が単一層であることは技術常識から明らかであるため、引用発明の「軽量気泡コンクリート(ALC)から形成され」た「少なくとも2枚」の「外壁パネル10」は、本願発明の「複数の単一層のサブグレードパネル」に相当する。
7 引用発明では、「4本の下梁6、4本の上梁7及び4本の柱8から箱型に形成された骨組み9の外側に外壁パネル10が少なくとも2枚取り付けられ」ているところ、同じ骨組み9の外側に外壁パネル10が少なくとも2枚取り付けられていることから、本願発明の「前記複数のサブグレードパネルのうちの少なくとも2つが、共通の前記モジュラーフレームの外面に取り付けられ」ることに相当する構成を有する。
8 引用発明の「外壁パネル10」は、「少なくとも2枚」あり、「縦穴1に配置された状態では、土圧を受ける擁壁として機能するものであ」るから、本願発明の「前記サブグレードパネルは周囲の地下材料によって生成される横方向、垂直方向、およびせん断力に耐えるように構成される複数のサブグレードパネルを備え」ることに相当する構成を有することは明らかである。
9 引用発明では、「工場において、地下室用建物ユニット3を製造し、地下室用建物ユニット3を建設現場まで搬送し、建設現場では、縦穴1の底部に設けられた基礎2Aの上にクレーン等を利用して地下室用建物ユニット3を並べて配置し」ていることから、「建設現場」の「配置」より前に、「工場において、地下室用建物ユニット3を製造し」ていることは明らかである。
そうすると、引用発明の「工場において、地下室用建物ユニット3を製造」することは、本願発明の「前記モジュラーフレームおよび前記複数のサブグレードパネルは、設置前に1つのユニットとして一緒に結合されること」に相当する。
上記1~9から、本願発明と引用発明とは、
<一致点>
「地下用モジュラーアセンブリであって、
少なくとも部分的に地下に設置されるモジュラーフレーム、および
前記モジュラーフレームの外面に取り付けられ、前記モジュラーアセンブリの外面を形成する複数の単一層のサブグレードパネルであって、前記複数のサブグレードパネルのうちの少なくとも2つが、共通の前記モジュラーフレームの外面に取り付けられ、前記サブグレードパネルは周囲の地下材料によって生成される横方向、垂直方向、およびせん断力に耐えるように構成される複数のサブグレードパネルを備え、
前記モジュラーフレームおよび前記複数のサブグレードパネルは、設置前に1つのユニットとして一緒に結合されることを特徴とするモジュラーアセンブリ。」
で一致し、以下の相違点1及び2で相違している。
<相違点1>
「前記複数のサブグレードパネルの各々」に関して、
本願発明は、「ガラス繊維強化セメント質材料でできて」いるのに対し、
引用発明は、「軽量気泡コンクリート(ALC)から形成されて」いる点。
<相違点2>
「前記複数のサブグレードパネルの各々」に関して、
本願発明は、「1平方フィート当たり最大2083ポンドまでの均一な横荷重に耐え、1リニアフィート当たり最大1726ポンドまでのせん断強度を有するように構成され、」「それぞれ0.625インチ~1.0インチの厚さを有し」ているのに対して、
引用発明は、「外壁パネル10」が、どの程度の横荷重に耐えられるか、どの程度のせん断強度を有しているかが明らかではない点。
第5 当審の判断
1 相違点1について
上記引用文献2記載の技術事項における「SCPパネル4」は、「せん断荷重及び重力に耐えるための他の要件と共に、凍結融解ストレス、すなわち水分に耐え、砂利による衝撃に対する抵抗、及び周囲の土壌からの圧力に耐える能力を有するように作られ」たものであって、「SCPパネルの組成は、パネルの全厚にわたって分布した、選択したガラス繊維を有する、無機粘結剤(例えば、ポルトランドセメント又は他の水硬性セメント)と、軽量充填材と、高流動化剤/広範の減水剤とを含」む「単一層のSCPパネル」である。
ここで、引用文献2記載の技術事項の「ガラス繊維を有する、無機粘結剤(例えば、ポルトランドセメント又は他の水硬性セメント)」は、本願発明の「ガラス繊維強化セメント質材料」に相当する。
そして、引用文献2記載の技術事項の「SCPパネル4」は、「基礎の垂直の外壁として」「せん断荷重及び重力に耐えるための他の要件と共に、凍結融解ストレス、すなわち水分に耐え、砂利による衝撃に対する抵抗、及び周囲の土壌からの圧力に耐える能力を有するように作られ」たものであるから、縦穴1に配置された状態では、土圧を受ける擁壁として機能する引用発明の外壁パネル10として引用文献2記載の技術事項のSCPパネル4を採用することは、当業者が容易になし得たことである。
2 相違点2について
引用発明の外壁パネル10は、「縦穴1に配置された状態では、土圧を受ける擁壁として機能するものであ」るから、上記1で検討した「SCPパネル4」を採用するにあたって、地下室用建物ユニット3の設置場所の土圧等に耐えられるような強度を有するものとすることは、当業者であれば当然考慮すべきことであって、設置場所の土圧等に耐えられる強度を設定することは、当業者における単なる設計的事項にすぎないから、上記相違点2に係る構成とすることは当業者にとって容易である。
また、本願発明の奏する効果は、引用発明及び上記引用文献2記載の技術事項が奏する効果から、当業者が予測することができた程度のものであり、「サブグレードパネル」について、耐えられる横荷重やせん断強度の数値範囲の限定を行うこと、それをガラス繊維強化セメントで行うことについて、技術的意義や格別の効果・作用を奏するものでない。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、審判請求書の「3.本願発明が特許されるべき理由」において、以下のとおり主張する(下線は合議体が付した。)。
「(6)本発明は「基礎や地下の壁に加えられる垂直方向、横方向、およびせん断力に対して、構造的に十分な強度を有する地下用モジュラーアセンブリを供給することを目的とするものです。この目的のためになされた、本発明のモジュラーアセンブリは、地下に設置され、住宅または商用ビルの1つまたは複数のフロアを支えるように構成することができる。本発明のモジュラーアセンブリは、時間とコストを節約するために、遠隔地で製造され、現場に輸送されて、地面に形成された地下の開いた領域にてすばやく簡単に設置することができる。
本発明のモジュラーアセンブリは建物を支えるように構成され、ジュラーフレームに少なくとも2つのパネルを取り付けることを含み。少なくとも2つのパネルは、周囲の地下材料によって生成される横方向、垂直方向、およびせん断力に耐えることができる。効果を有するのであります。」
(2)請求人の主張について検討する。
引用発明についても「工場において、地下室用建物ユニット3を製造し、地下室用建物ユニット3を建設現場まで搬送し、建設現場では、縦穴1の底部に設けられた基礎2Aの上にクレーン等を利用して地下室用建物ユニット3を並べて配置して地下室を形成」するものであって、上記1で説示したとおり、縦穴1に配置された状態では、土圧を受ける擁壁として機能する引用発明の外壁パネル10として引用文献2記載の技術事項のSCPパネル4を採用することは、当業者が容易になし得たことである。
よって、上記請求人の主張は採用できない。
3 まとめ
以上のとおりであるから、本願発明は、引用発明及び上記引用文献2記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明することができたものである。
4 上申書について
請求人は、令和6年11月15日受付の上申書において、請求項1に対して、次の補正案(補正案の請求項1に係る発明を、以下「補正案」という。)を提示している。
(1)補正案について(下線は請求人によるもの)
〔請求項1〕
地下用モジュラーアセンブリであって、
少なくとも部分的に地下に設置されるモジュラーフレーム、および
前記モジュラーフレームの外面に取り付けられ、前記モジュラーアセンブリの外面を形成する複数の単一層のサブグレードパネルであって、前記複数のサブグレードパネルのうちの少なくとも2つが、共通の前記モジュラーフレームの外面に取り付けられ、前記サブグレードパネルは周囲の地下材料によって生成される横方向、垂直方向、およびせん断力に耐えるように構成される複数のサブグレードパネルを備え、
前記複数のサブグレードパネルの各々は、ガラス繊維強化セメント質材料でできており、
前記複数のサブグレードパネルは、それぞれ0.625インチ~1.0インチの厚さを有し、
前記モジュラーフレームが、複数の一次構造支持体と、前記一次構造支持体の上端と下端との間に取り付けられた複数の二次構造支持体とを含み、
組み立てられた複数の前記一次構造支持体と複数の前記二次構造支持体は前記モジュラーアセンブリの壁を形成し、前記壁は複数の前記単一層のサブグレードパネルを設置できるように構成され、前記二次構造支持体が12インチ離れて配置され、前記サブグレードパネルの各々は、前記二次構造支持体に取り付けられ、せん断強度が直線のフィート当たり最大1726ポンドである場合に、平方フィートごとに最大2083ポンドの均一な荷重を支えるように構成され、
前記モジュラーフレームおよび前記複数のサブグレードパネルは、設置前に1つのユニットとして一緒に結合されることを特徴とするモジュラーアセンブリ。
(2)対比
上記(1)の補正案は、上記第3で検討した本願発明に加えて、次の点が特定されたものである。
「前記モジュラーフレームが、複数の一次構造支持体と、前記一次構造支持体の上端と下端との間に取り付けられた複数の二次構造支持体とを含み、
組み立てられた複数の前記一次構造支持体と複数の前記二次構造支持体は前記モジュラーアセンブリの壁を形成し、」及び
「前記二次構造支持体が12インチ離れて配置され、前記サブグレードパネルの各々は、前記二次構造支持体に取り付けられ」た点。
ア 上記「第3 3(1)イ」の認定した引用発明に加えて、上記「第3 3(1)ア」の図2で、2本の間柱11は2本の隣合う柱8の間であって下梁6と上梁7の間に取り付けられていることが看取できることから、「2本の間柱11は2本の隣合う柱8の間であって下梁6と上梁7の間に取り付けられている」構成要素を有する引用発明2を認定する。
イ 引用発明2の「骨組み9」、「4本の下梁6、4本の上梁7及び4本の柱8」は、それぞれ補正案の「前記モジュラーフレーム」、「複数の一次構造支持体」に相当する。
ウ 引用発明2の「下梁6」と「上梁7」とが「骨組み9」(モジュラーフレーム)を構成する部材の上端と下端であることは明らかであるから、「下梁6と上梁7の間に取り付けられ」る「2本の間柱11」は、補正案の「前記一次構造支持体の上端と下端との間に取り付けられた複数の二次構造支持体」に相当する。
エ 引用発明2の「地下室用建物ユニット3は、4本の下梁6、4本の上梁7及び4本の柱8から箱型に形成された骨組み9の外側に外壁パネル10が少なくとも2枚取り付け」るものであるから、箱形に形成された下梁6、上梁7、2本の柱8と間柱11とからなる骨組み9の一面は地下室用建物ユニット3の壁を形成することは明らかである。
よって、引用発明2は補正案の「組み立てられた複数の前記一次構造支持体と複数の前記二次構造支持体は前記モジュラーアセンブリの壁を形成」することに相当する構成を有する。
オ 引用発明2では、「骨組み9の外側に外壁パネル10が少なくとも2枚取り付けられ、」「外壁パネル10の裏面と柱8との間及び外壁パネル10の裏面と間柱11との間には中間部材13がそれぞれ設けられ」ていることから、外壁パネル10(サブグレードパネル)は、中間部材13を介して間柱11(二次構造支持体)に取り付けられているといえる。
カ 上記第4の対比を踏まえ、上記ア~オから、補正案と引用発明2とは、
<一致点>
「地下用モジュラーアセンブリであって、
少なくとも部分的に地下に設置されるモジュラーフレーム、および
前記モジュラーフレームの外面に取り付けられ、前記モジュラーアセンブリの外面を形成する複数の単一層のサブグレードパネルであって、前記複数のサブグレードパネルのうちの少なくとも2つが、共通の前記モジュラーフレームの外面に取り付けられ、前記サブグレードパネルは周囲の地下材料によって生成される横方向、垂直方向、およびせん断力に耐えるように構成される複数のサブグレードパネルを備え、
組み立てられた複数の前記一次構造支持体と複数の前記二次構造支持体は前記モジュラーアセンブリの壁を形成し、前記壁は複数の前記単一層のサブグレードパネルを設置できるように構成され、前記サブグレードパネルの各々は、前記二次構造支持体に取り付けられ、
前記モジュラーフレームおよび前記複数のサブグレードパネルは、設置前に1つのユニットとして一緒に結合されることを特徴とするモジュラーアセンブリ。」
で一致し、以下の相違点1~3で相違している。
<相違点1>
「前記複数のサブグレードパネルの各々」に関して、
補正案は、「ガラス繊維強化セメント質材料でできて」いるのに対し、
引用発明2は、「軽量気泡コンクリート(ALC)から形成されて」いる点。
<相違点2>
「前記複数のサブグレードパネル」に関して、
補正案は、「せん断強度が直線のフィート当たり最大1726ポンドである場合に、平方フィートごとに最大2083ポンドの均一な荷重を支えるように構成され、」「それぞれ0.625インチ~1.0インチの厚さを有し」ているのに対して、
引用発明2は、「外壁パネル10」が、どの程度の横荷重に耐えられるか、どの程度のせん断強度を有しているかが明らかではない点。
<相違点3>
「二次構造支持体」に関して、
補正案は、12インチ離れて配置されているのに対して、
引用発明2は、柱8の間に間柱11が1本ずつ設けられている点。
キ 判断
(ア)相違点1及び2について
上記相違点1及び2につては、上記「第5 1」及び「第5 2」で検討したとおりである。
(イ)相違点3について
上記相違点3について検討すると、間柱を柱間にどのように設けるかは当業者が所望の強度等に応じて適宜設定し得る事項に過ぎず、一般的に、間柱を下地材として使う場合の間隔は300mm~450mm程度あることは技術常識であるから、引用発明の柱8の間隔に応じて間柱11の間隔を300mm(約12インチ)とし、上記相違点3に係る補正案の構成とすることは当業者が適宜なし得る程度の事項に過ぎない。
また、補正案の奏する効果は、引用発明2及び上記引用文献2記載の技術事項が奏する効果から、当業者が予測することができた程度のものである。
ク まとめ
以上のとおりであるから、補正案についても、引用発明2及び上記引用文献2記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明することができたものであり、上申書における請求人の主張は採用できない。
5 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
したがって、他の請求項について検討するまでもなく、本願は、拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2024-010453