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特許拒絶査定不服審判

2024-004144

外科用顕微鏡を操作する方法及び外科用顕微鏡

審判番号
2024-004144
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2022-540575
請求日
2024年03月08日
審決日
2024年10月15日
公報発行日
2024年11月29日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】カール ツアイス メディテック アクチエンゲゼルシャフト
  • 【請求人代理人】杉村 憲司
審判長/審判官
  • 審判長 山澤 宏
  • 審判官 村松 貴士
  • 審判官 野崎 大進
分類
P18 .537-WY (G06F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第36条第6項第1号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2022-540575「外科用顕微鏡を操作する方法及び外科用顕微鏡」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 7月 8日国際公開、WO2021/136777、令和 5年 3月 6日国内公表、特表2023-509038、請求項の数(21)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2020年(令和2年)12月29日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2019年(令和元年)12月31日 米国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。 令和4年 7月13日 :手続補正書の提出 令和5年 7月25日付け:拒絶理由通知 令和5年11月28日 :意見書、誤訳訂正書の提出 令和5年12月12日付け:拒絶査定(原査定) 令和6年 3月 8日 :審判請求書の提出 第2 原査定の概要 原査定(令和5年12月12日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。 請求項に係る発明と、発明の詳細な説明に発明として記載されたものとの表現上の整合性にとらわれることなく、実質的な対応関係について検討した結果、単に表現上の整合性のみであり、実質的に公開されている発明とは言えない。そして、請求項の構成要素・条件のそれぞれに実質的に対応する記載箇所が不明である。 よって、請求項1-21に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでない。 第3 本願発明 本願の請求項1-21に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明21」という。)は、令和5年11月28日提出の誤訳訂正書により補正された特許請求の範囲の請求項1-21に記載された事項により特定される、以下のとおりの発明である。 「 【請求項1】 外科用顕微鏡を操作する方法であって、前記外科用顕微鏡が、 視野を有する少なくとも1つのカメラと、 前記少なくとも1つのカメラ用の支持体であって、対象物に対して前記少なくとも1つのカメラを位置決めするための少なくとも1つのアクチュエータを含む、支持体と、 前記少なくとも1つのカメラによって記録された画像を表示するように構成されたディスプレイと を含み、前記方法が、 ユーザの身体部分の運動量を検出することと、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動に基づいて前記カメラの運動量を決定することと、 前記決定された運動量だけ前記カメラを移動することと を含む、方法であり、 前記カメラの前記決定された運動量が、前記カメラと前記視野を結ぶ線を横断する方向における並進運動量を含み、 前記カメラの前記運動量を決定することは以下のように実行される、すなわち、 (1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに平行な方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された並進運動量は、第1の決定量であり、 (2)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が、前記第1の倍率より大きい第2の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに平行な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された並進運動量は、前記第1の決定量より小さい第2の決定量であり、 (3)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が、前記第1の身体部分距離より短い第2の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに平行な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された並進運動量は、前記第1の決定量より小さい第3の決定量であり、 (4)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が前記第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が、前記第1のカメラ距離より短い第2のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに平行な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された並進運動量は、前記第1の決定量より小さい第4の決定量である ように実行される、方法。 【請求項2】 前記決定された運動量だけ前記カメラを移動することが、前記少なくとも1つのカメラの向きを一定に維持しながら、前記決定された並進運動量だけ前記カメラを移動することを含む、請求項1に記載の方法。 【請求項3】 外科用顕微鏡を操作する方法であって、前記外科用顕微鏡が、 視野を有する少なくとも1つのカメラと、 前記少なくとも1つのカメラ用の支持体であって、対象物に対して前記少なくとも1つのカメラを位置決めするための少なくとも1つのアクチュエータを含む、支持体と、 前記少なくとも1つのカメラによって記録された画像を表示するように構成されたディスプレイと を含み、前記方法が、 ユーザの身体部分の運動量を検出することと、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動に基づいて前記カメラの運動量を決定することと、 前記決定された運動量だけ前記カメラを移動することと を含む、方法であり、 前記カメラの前記決定された運動量が、前記カメラの回転運動量を含み、 前記カメラの前記運動量を決定することは以下のように実行される、すなわち、 (1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された回転運動量は、第1の決定量であり、 (2)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が、前記第1の倍率より大きい第2の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された回転運動量は、前記第1の決定量より小さい第2の決定量であり、 (3)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が、前記第1の身体部分距離より短い第2の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された回転運動量は、前記第1の決定量より小さい第3の決定量であり、 (4)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が前記第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が、前記第1のカメラ距離より短い第2のカメラ距離であり、かつ、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された回転運動量は、前記第1の決定量より小さい第4の決定量である ように実行される、方法。 【請求項4】 前記カメラの前記決定された運動量が、前記カメラの回転運動量を含み、 前記カメラの前記運動量を決定することが、前記決定された運動量だけ前記カメラを移動する前に前記カメラの前記視野内に位置する対象物の部分が、前記決定された運動量だけ前記カメラを移動することが完了したときにも前記カメラの前記視野内に位置するようにさらに実行される、請求項3に記載の方法。 【請求項5】 開始コマンドを検出することをさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法であって、 前記決定された運動量だけ前記カメラを移動することが、前記開始コマンドが検出された後にのみ実行される、方法。 【請求項6】 停止コマンドを検出することをさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法であって、 前記カメラを移動することが、前記停止コマンドが検出されるまでに限って実行される、方法。 【請求項7】 顕微鏡システムを操作する方法であって、前記顕微鏡システムが、 視野及びズームレンズを有する少なくとも1つのカメラと、 前記少なくとも1つのカメラ用の支持体であって、対象物に対して前記少なくとも1つのカメラを位置決めするための少なくとも1つのアクチュエータを含む、支持体と、 画像倍率を使用して前記少なくとも1つのカメラによって記録された対象物の画像を表示するように構成されたディスプレイと を含み、前記方法が、 ユーザの身体部分の運動量を検出することと、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動に基づいて前記画像倍率の変化量を決定することと、 前記画像倍率の前記決定された変化量だけ前記画像倍率を変化させることと を含む、方法であり、 前記画像倍率の前記変化量を決定することは以下のように実行される、すなわち、 (1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに垂直な方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が所定の検出量であるとき には、前記画像倍率の前記決定された変化量は、第1の決定量であり、 (2)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が、前記第1の倍率より大きい第2の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が前記第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに垂直な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記画像倍率の前記決定された変化量は、前記第1の決定量より小さい第2の決定量であり、 (3)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が、前記第1の身体部分距離より短い第2の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに垂直な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記画像倍率の前記決定された変化量は、前記第1の決定量より小さい第3の決定量であり、 (4)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が前記第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が、前記第1のカメラ距離より短い第2のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに垂直な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記画像倍率の前記決定された変化量は、前記第1の決定量より小さい第4の決定量である ように実行される、方法。 【請求項8】 前記ディスプレイに垂直な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記運動が、前記ディスプレイに向かう方向への前記ユーザの前記身体部分の運動を含む場合には、前記画像倍率の前記決定された変化量は、前記画像倍率の増加である、請求項7に記載の方法。 【請求項9】 前記ディスプレイに垂直な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記運動が、前記ディスプレイから離れる方向への前記ユーザの前記身体部分の運動を含む場合には、前記画像倍率の前記決定された変化量は、前記画像倍率の減少である、請求項7又は8に記載の方法。 【請求項10】 前記画像倍率を変化させることが、前記対象物に向かう方向に前記カメラを移動すること及び前記カメラの前記ズームレンズの倍率を増加することの少なくとも1つを含む場合には、前記画像倍率の前記変化量は、前記画像倍率の増加である、請求項7~9のいずれか一項に記載の方法。 【請求項11】 前記画像倍率を変化させることが、前記対象物から離れる方向に前記カメラを移動すること及び前記カメラの前記ズームレンズの倍率を減少することの少なくとも1つを含む場合には、前記画像倍率の前記変化量は、前記画像倍率の減少であり、請求項7~10のいずれか一項に記載の方法。 【請求項12】 開始コマンドを検出することをさらに含む、請求項7~11のいずれか一項に記載の方法であって、 前記画像倍率の前記決定された変化量だけ前記画像倍率を変化させることが、前記開始コマンドが検出された後にのみ実行される、方法。 【請求項13】 停止コマンドを検出することをさらに含む、請求項7~12のいずれか一項に記載の方法であって、 前記画像倍率の前記決定された変化量だけ前記画像倍率を変化させることが、前記停止コマンドが検出されるまでに限って実行される、方法。 【請求項14】 前記開始コマンドが、前記ユーザが発する音声コマンド、前記ユーザによって実行されるボタンの操作及び前記ユーザのジェスチャの少なくとも1つを含む、請求項5又は12に記載の方法。 【請求項15】 前記停止コマンドが、前記ユーザが発する音声コマンド、前記ユーザによって実行されるボタンの操作及び前記ユーザのジェスチャの少なくとも1つを含む、請求項6又は13に記載の方法。 【請求項16】 前記ユーザの前記身体部分が、前記ユーザの頭部、前記ユーザの胸部及び前記ユーザの肩部の少なくとも1つを含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。 【請求項17】 前記少なくとも1つのカメラが、ステレオカメラである、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。 【請求項18】 前記少なくとも1つのカメラが、2つのカメラを含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。 【請求項19】 前記ディスプレイが、立体画像を表示するように構成されたディスプレイである、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。 【請求項20】 前記ディスプレイが、 前記少なくとも1つのカメラの第1のカメラ及び第2のカメラによって記録された前記画像を処理することによって得られた前記画像を表示するスクリーンと、 ユーザが着用可能な1組のメガネであって、前記第1のカメラによって記録された前記画像を処理することによって得られた、前記スクリーンに表示された前記画像を彼又は彼女の左の眼で見ること及び前記第2のカメラによって記録された前記画像を処理することによって得られた、前記スクリーンに表示された前記画像を彼又は彼女の右の眼で見ることを、前記ユーザが行えるようにするための1組のメガネと を含む、請求項19に記載の方法。 【請求項21】 前記少なくとも1つのカメラと、 前記少なくとも1つのカメラ用の支持体であって、対象物に対して前記少なくとも1つのカメラを位置決めするための少なくとも1つのアクチュエータを含む、支持体と、 前記少なくとも1つのカメラによって記録された画像を表示するように構成された前記ディスプレイと、 外科用顕微鏡を使用して請求項1~20のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたコントローラと を含む、外科用顕微鏡。」 第4 原査定について 1 本願発明1-21と発明の詳細な説明の記載との対比 以下、本願発明1-21と発明の詳細な説明との対応関係について検討する。 (1)本願発明1 ア 「外科用顕微鏡を操作する方法」との記載事項について 本願明細書の段落【0043】には「図1は、外科用顕微鏡1の概略図である。外科用顕微鏡1は、拡大ズームレンズ7及び2つのカメラ9を含む顕微鏡光学機器5を収容する顕微鏡本体3を含む。カメラ9は、焦点面11におけるカメラ9の視野の画像を記録する。光学機器5は、外科用顕微鏡1のコントローラ13によって制御されるアクチュエータ(図1には図示せず)を操作することによって、顕微鏡本体からの焦点面11の距離を調整するように構成される。カメラ9によって記録されたカメラ9の視野の画像は、コントローラ13に送信される。カメラ9によって記録される画像における視野に位置する対象物の倍率は、コントローラによって、ズームレンズ7のアクチュエータ15を操作することによって調整することができる。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ 「前記外科用顕微鏡が、 視野を有する少なくとも1つのカメラと、 前記少なくとも1つのカメラ用の支持体であって、対象物に対して前記少なくとも1つのカメラを位置決めするための少なくとも1つのアクチュエータを含む、支持体と、 前記少なくとも1つのカメラによって記録された画像を表示するように構成されたディスプレイと を含み、」との記載事項について 本願明細書の段落【0043】には「外科用顕微鏡1は、拡大ズームレンズ7及び2つのカメラ9を含む顕微鏡光学機器5を収容する顕微鏡本体3を含む。」との記載があり、段落【0044】には「顕微鏡本体3は、支持体17によって保持され、支持体17は、手術室の床に置かれるベース19と、手術室のアクセス可能な領域内に顕微鏡本体3を位置決めするためにコントローラ13によって制御されるアクチュエータ23を含む接合部によって接続される多数の部材21とを含む。」との記載があり、また、段落【0045】には「ディスプレイは、例えば、支持体17に装着することができるフラットパネルディスプレイ39、又は、ユーザ33によって保持される頭部装着型ディスプレイ41であり得る。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 ウ 「前記方法が、 ユーザの身体部分の運動量を検出することと、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動に基づいて前記カメラの運動量を決定することと、 前記決定された運動量だけ前記カメラを移動することと を含む、方法であり、 前記カメラの前記決定された運動量が、前記カメラと前記視野を結ぶ線を横断する方向における並進運動量を含み、」との記載事項について 本願明細書の段落【0053】には「開始コマンドが受信され次第、外科用顕微鏡は、停止コマンドが検出されるまで、ユーザ33の頭部47の位置を追跡し、ユーザ33の頭部47の運動量を決定する。図2に示される例では、頭部47の検出された運動は、図2の矢印114によって示されるように、ディスプレイ39に平行な並進運動である。外科用顕微鏡は、ユーザの頭部の検出された運動量に基づいてカメラの運動量を決定し、決定された運動量だけカメラ9が移動される。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 エ 「前記カメラの前記運動量を決定することは以下のように実行される、すなわち、 (1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに平行な方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された並進運動量は、第1の決定量であり、 (2)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が、前記第1の倍率より大きい第2の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに平行な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された並進運動量は、前記第1の決定量より小さい第2の決定量であり、 (3)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が、前記第1の身体部分距離より短い第2の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに平行な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された並進運動量は、前記第1の決定量より小さい第3の決定量であり、 (4)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が前記第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が、前記第1のカメラ距離より短い第2のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに平行な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された並進運動量は、前記第1の決定量より小さい第4の決定量である ように実行される」との記載事項について 本願明細書の段落【0058】には「上記の図2、3及び4に関して示される顕微鏡光学機器の変化量(すなわち、図2に示される並進運動、図3に示される回転運動及び図4に示される倍率の変化)は、ユーザの頭部の検出された運動量に依存する。」との記載があり、また、段落【0059】には「具体的には、これらの変化量は、外科用顕微鏡によって提供される倍率の増加と共に減少し、それらの変化量は、ディスプレイからのユーザの身体部分の距離の減少と共に減少し、それらの変化量は、カメラの視野からカメラの距離の減少と共に減少する。」との記載がある。 本願明細書に記載された、「並進運動」の「変化量は、外科用顕微鏡によって提供される倍率の増加と共に減少」することは、本願発明1の「(1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、前記ディスプレイに平行な方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が所定の検出量であるときには、前記カメラの前記決定された並進運動量は、第1の決定量であり、」「(2)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が、前記第1の倍率より大きい第2の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、前記ディスプレイに平行な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるときには、前記カメラの前記決定された並進運動量は、前記第1の決定量より小さい第2の決定量であ」ることに実質的に対応しているといえる。 本願明細書に記載された、「並進運動」の「変化量は、ディスプレイからのユーザの身体部分の距離の減少と共に減少」することは、本願発明1の「(1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、前記ディスプレイに平行な方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が所定の検出量であるときには、前記カメラの前記決定された並進運動量は、第1の決定量であり、」「(3)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が、前記第1の身体部分距離より短い第2の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、前記ディスプレイに平行な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるときには、前記カメラの前記決定された並進運動量は、前記第1の決定量より小さい第3の決定量であ」ることに実質的に対応しているといえる。 本願明細書に記載された、「並進運動」の「変化量は、カメラの視野からカメラの距離の減少と共に減少する」ことは、本願発明1の「(1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、前記ディスプレイに平行な方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が所定の検出量であるときには、前記カメラの前記決定された並進運動量は、第1の決定量であり、」「(4)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が前記第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が、前記第1のカメラ距離より短い第2のカメラ距離であり、かつ、前記ディスプレイに平行な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるときには、前記カメラの前記決定された並進運動量は、前記第1の決定量より小さい第4の決定量である」ことに実質的に対応しているといえる。 オ したがって、本願発明1の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (2)本願発明2 ア 「前記決定された運動量だけ前記カメラを移動することが、前記少なくとも1つのカメラの向きを一定に維持しながら、前記決定された並進運動量だけ前記カメラを移動することを含む」との記載事項について 本願明細書の段落【0053】には「図2に示される例では、頭部47の検出された運動は、図2の矢印114によって示されるように、ディスプレイ39に平行な並進運動である。」との記載があり、また、段落【0015】には「いくつかの実施形態によれば、決定された運動量だけカメラを移動することは、少なくとも1つのカメラの向きを一定に維持しながら、決定された並進運動量だけカメラを移動することを含む。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ したがって、本願発明2の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (3)本願発明3 ア 「外科用顕微鏡を操作する方法であって、前記外科用顕微鏡が、 視野を有する少なくとも1つのカメラと、 前記少なくとも1つのカメラ用の支持体であって、対象物に対して前記少なくとも1つのカメラを位置決めするための少なくとも1つのアクチュエータを含む、支持体と、 前記少なくとも1つのカメラによって記録された画像を表示するように構成されたディスプレイと を含み、前記方法が、 ユーザの身体部分の運動量を検出することと、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動に基づいて前記カメラの運動量を決定することと、 前記決定された運動量だけ前記カメラを移動することと を含む、方法であり、」との記載事項について 上記(1)ア~ウに示したとおり、本願明細書には実質的に対応する記載がある。 イ 「前記カメラの前記決定された運動量が、前記カメラの回転運動量を含み、」との記載事項について 本願明細書の段落【0054】には「ユーザの頭部の回転運動量は、カメラの回転運動量を決定する。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 ウ 「前記カメラの前記運動量を決定することは以下のように実行される、すなわち、 (1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された回転運動量は、第1の決定量であり、 (2)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が、前記第1の倍率より大きい第2の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された回転運動量は、前記第1の決定量より小さい第2の決定量であり、 (3)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が、前記第1の身体部分距離より短い第2の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された回転運動量は、前記第1の決定量より小さい第3の決定量であり、 (4)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が前記第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が、前記第1のカメラ距離より短い第2のカメラ距離であり、かつ、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記カメラの前記決定された回転運動量は、前記第1の決定量より小さい第4の決定量である ように実行される、」との記載事項について 本願明細書の段落【0058】には「上記の図2、3及び4に関して示される顕微鏡光学機器の変化量(すなわち、図2に示される並進運動、図3に示される回転運動及び図4に示される倍率の変化)は、ユーザの頭部の検出された運動量に依存する。」との記載があり、また、段落【0059】には「具体的には、これらの変化量は、外科用顕微鏡によって提供される倍率の増加と共に減少し、それらの変化量は、ディスプレイからのユーザの身体部分の距離の減少と共に減少し、それらの変化量は、カメラの視野からカメラの距離の減少と共に減少する。」との記載がある。 本願明細書に記載された、「回転運動」の「変化量は、外科用顕微鏡によって提供される倍率の増加と共に減少」することは、本願発明3の「(1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が所定の検出量であるときには、前記カメラの前記決定された回転運動量は、第1の決定量であり、」「(2)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が、前記第1の倍率より大きい第2の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が前記所定の検出量であるときには、前記カメラの前記決定された回転運動量は、前記第1の決定量より小さい第2の決定量であ」ることに実質的に対応しているといえる。 本願明細書に記載された、「回転運動」の「変化量は、ディスプレイからのユーザの身体部分の距離の減少と共に減少」することは、本願発明3の「(1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が所定の検出量であるときには、前記カメラの前記決定された回転運動量は、第1の決定量であり、」「(3)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が、前記第1の身体部分距離より短い第2の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が前記所定の検出量であるときには、前記カメラの前記決定された回転運動量は、前記第1の決定量より小さい第3の決定量であ」ることに実質的に対応しているといえる。 本願明細書に記載された、「回転運動」の「変化量は、カメラの視野からカメラの距離の減少と共に減少する」ことは、本願発明3の「(1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が所定の検出量であるときには、前記カメラの前記決定された回転運動量は、第1の決定量であり、」「(4)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が前記第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が、前記第1のカメラ距離より短い第2のカメラ距離であり、かつ、前記ユーザの前記身体部分の前記検出された回転運動量が前記所定の検出量であるときには、前記カメラの前記決定された回転運動量は、前記第1の決定量より小さい第4の決定量であるように実行される」ことに実質的に対応しているといえる。 エ したがって、本願発明3の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (4)本願発明4 ア 「前記カメラの前記決定された運動量が、前記カメラの回転運動量を含み、 前記カメラの前記運動量を決定することが、前記決定された運動量だけ前記カメラを移動する前に前記カメラの前記視野内に位置する対象物の部分が、前記決定された運動量だけ前記カメラを移動することが完了したときにも前記カメラの前記視野内に位置するようにさらに実行される」との記載事項について 本願明細書の段落【0055】には「図3に示される例では、頭部47の検出された運動は、図3の矢印123によって示されるように、回転運動である。外科用顕微鏡は、ユーザの頭部の検出された運動量に基づいてカメラの回転運動量を決定し、決定された運動量だけカメラ9が回転される。それに加えて、カメラは、カメラの主軸101がカメラ9とカメラ9の視野11との間に位置する中心125の周りで回転されるような量だけ並進される。並進運動と回転運動の組合せにより、中心125の周りのカメラの回転に似た組合せ運動が生じる。」との記載があり、また、段落【0021】には「いくつかの実施形態によれば、カメラの決定された運動量は、カメラの回転運動量を含み、カメラの運動量を決定することは、決定された運動量だけカメラを移動する前にカメラの視野内に位置する対象物の部分が、決定された運動量だけカメラを移動することが完了したときにもカメラの視野内に位置するようにさらに実行される。これにより、例えば、カメラの視野の中心に位置する対象物の場所を変更することなく、カメラの視点方向を変更することができる。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ したがって、本願発明4の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (5)本願発明5 ア 「開始コマンドを検出することをさらに含む」との記載事項について 本願明細書の段落【0049】には「外科用顕微鏡1は、ユーザ33が発したコマンドをコントローラ13が受信できるようにするためのセンサ51をさらに含む。例えば、センサ51は、開始コマンド及び停止コマンドを入力するためにユーザ33が操作するスイッチを含み得る。その上、センサ51は、「開始」及び「停止」などの音声コマンドをコントローラ13が検出できるようにするためのマイクロホンを含み得る。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ 「前記決定された運動量だけ前記カメラを移動することが、前記開始コマンドが検出された後にのみ実行される」との記載事項について 本願明細書の段落【0053】には「ユーザ33は、外科用顕微鏡によって認識される事前に定義された開始コマンドを発することによって、対象物103に対してカメラ9を位置決めするプロセスを開始することができる。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 ウ したがって、本願発明5の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (6)本願発明6 ア 「停止コマンドを検出することをさらに含む」との記載事項について 本願明細書の段落【0049】には「外科用顕微鏡1は、ユーザ33が発したコマンドをコントローラ13が受信できるようにするためのセンサ51をさらに含む。例えば、センサ51は、開始コマンド及び停止コマンドを入力するためにユーザ33が操作するスイッチを含み得る。その上、センサ51は、「開始」及び「停止」などの音声コマンドをコントローラ13が検出できるようにするためのマイクロホンを含み得る。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ 「前記カメラを移動することが、前記停止コマンドが検出されるまでに限って実行される」との記載事項について 本願明細書の段落【0053】には「開始コマンドが受信され次第、外科用顕微鏡は、停止コマンドが検出されるまで、ユーザ33の頭部47の位置を追跡し、ユーザ33の頭部47の運動量を決定する。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 ウ したがって、本願発明6の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (7)本願発明7 ア 「顕微鏡システムを操作する方法であって、前記顕微鏡システムが、 視野及びズームレンズを有する少なくとも1つのカメラと、 前記少なくとも1つのカメラ用の支持体であって、対象物に対して前記少なくとも1つのカメラを位置決めするための少なくとも1つのアクチュエータを含む、支持体と、 画像倍率を使用して前記少なくとも1つのカメラによって記録された対象物の画像を表示するように構成されたディスプレイと を含み、」との記載事項について 上記(1)ア、イに示したとおり、本願明細書に実質的に対応する記載がある。 イ 「前記方法が、 ユーザの身体部分の運動量を検出することと、 前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動に基づいて前記画像倍率の変化量を決定することと、 前記画像倍率の前記決定された変化量だけ前記画像倍率を変化させることと を含む、」との記載事項について 本願明細書の段落【0057】には「図4に示される例では、頭部47の検出された運動は、図4の矢印131によって示されるように、ディスプレイ39に垂直な並進運動である。外科用顕微鏡は、ユーザの頭部の検出された運動量に基づいて顕微鏡の倍率の変化量を決定する。図4の例では、ユーザが彼の頭部をディスプレイ39に向かう方向に移動し、この動きにより、外科用顕微鏡によって提供される倍率が増加すると想定される。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 ウ 「前記画像倍率の前記変化量を決定することは以下のように実行される、すなわち、 (1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに垂直な方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が所定の検出量であるとき には、前記画像倍率の前記決定された変化量は、第1の決定量であり、 (2)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が、前記第1の倍率より大きい第2の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が前記第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに垂直な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記画像倍率の前記決定された変化量は、前記第1の決定量より小さい第2の決定量であり、 (3)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が、前記第1の身体部分距離より短い第2の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに垂直な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記画像倍率の前記決定された変化量は、前記第1の決定量より小さい第3の決定量であり、 (4)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、 前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が前記第1の身体部分距離であり、 前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が、前記第1のカメラ距離より短い第2のカメラ距離であり、かつ、 前記ディスプレイに垂直な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるとき には、前記画像倍率の前記決定された変化量は、前記第1の決定量より小さい第4の決定量である ように実行される、」との記載事項について 本願明細書の段落【0058】には「上記の図2、3及び4に関して示される顕微鏡光学機器の変化量(すなわち、図2に示される並進運動、図3に示される回転運動及び図4に示される倍率の変化)は、ユーザの頭部の検出された運動量に依存する。」との記載があり、段落【0059】には「具体的には、これらの変化量は、外科用顕微鏡によって提供される倍率の増加と共に減少し、それらの変化量は、ディスプレイからのユーザの身体部分の距離の減少と共に減少し、それらの変化量は、カメラの視野からカメラの距離の減少と共に減少する。」との記載がある。 本願明細書に記載された、「倍率」の「変化量は、外科用顕微鏡によって提供される倍率の増加と共に減少」することは、本願発明7の「(1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、前記ディスプレイに垂直な方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が所定の検出量であるときには、前記画像倍率の前記決定された変化量は、第1の決定量であり、」「(2)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が、前記第1の倍率より大きい第2の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が前記第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、前記ディスプレイに垂直な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるときには、前記画像倍率の前記決定された変化量は、前記第1の決定量より小さい第2の決定量であ」ることに実質的に対応しているといえる。 本願明細書に記載された、「倍率」の「変化量は、ディスプレイからのユーザの身体部分の距離の減少と共に減少」することは、本願発明7の「(1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、前記ディスプレイに垂直な方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が所定の検出量であるときには、前記画像倍率の前記決定された変化量は、第1の決定量であり、」「(3)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が、前記第1の身体部分距離より短い第2の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が前記第1のカメラ距離であり、かつ、前記ディスプレイに垂直な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるときには、前記画像倍率の前記決定された変化量は、前記第1の決定量より小さい第3の決定量であ」ることに実質的に対応しているといえる。 本願明細書に記載された、「倍率」の「変化量は、カメラの視野からカメラの距離の減少と共に減少する」ことは、本願発明7の「(1)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の対象物の画像の倍率が第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の距離が第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの距離が第1のカメラ距離であり、かつ、前記ディスプレイに垂直な方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が所定の検出量であるときには、前記画像倍率の前記決定された変化量は、第1の決定量であり、」「(4)前記ディスプレイ上に表示される前記カメラの前記視野内の前記対象物の前記画像の前記倍率が前記第1の倍率であり、前記ディスプレイからの前記ユーザの前記身体部分の前記距離が前記第1の身体部分距離であり、前記カメラの前記視野からの前記カメラの前記距離が、前記第1のカメラ距離より短い第2のカメラ距離であり、かつ、前記ディスプレイに垂直な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記検出された運動量が前記所定の検出量であるときには、前記画像倍率の前記決定された変化量は、前記第1の決定量より小さい第4の決定量である」ことに実質的に対応しているといえる。 エ したがって、本願発明7の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (8)本願発明8 ア 「前記ディスプレイに垂直な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記運動が、前記ディスプレイに向かう方向への前記ユーザの前記身体部分の運動を含む場合には、前記画像倍率の前記決定された変化量は、前記画像倍率の増加である」との記載事項について 本願明細書の段落【0057】には「図4の例では、ユーザが彼の頭部をディスプレイ39に向かう方向に移動し、この動きにより、外科用顕微鏡によって提供される倍率が増加すると想定される。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ したがって、本願発明8の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (9)本願発明9 ア 「前記ディスプレイに垂直な前記方向における前記ユーザの前記身体部分の前記運動が、前記ディスプレイから離れる方向への前記ユーザの前記身体部分の運動を含む場合には、前記画像倍率の前記決定された変化量は、前記画像倍率の減少である」との記載事項について 本願明細書の段落【0057】には「同様に、ディスプレイ39から離れる方向への頭部47の動きにより、外科用顕微鏡によって提供される倍率が低減する。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ したがって、本願発明9の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (10)本願発明10 ア 「前記画像倍率を変化させることが、前記対象物に向かう方向に前記カメラを移動すること及び前記カメラの前記ズームレンズの倍率を増加することの少なくとも1つを含む場合には、前記画像倍率の前記変化量は、前記画像倍率の増加である」との記載事項について 本願明細書の段落【0056】には「画像倍率は、カメラを対象物に近づけることによって、カメラのズームレンズをズームインに操作することによって、又は、ディスプレイ39、41上に表示される処理画像が大きくなるようにカメラによって記録された画像を処理することによって、増加することができる。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ したがって、本願発明10の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (11)本願発明11 ア 「前記画像倍率を変化させることが、前記対象物から離れる方向に前記カメラを移動すること及び前記カメラの前記ズームレンズの倍率を減少することの少なくとも1つを含む場合には、前記画像倍率の前記変化量は、前記画像倍率の減少であり」との記載事項について 本願明細書の段落【0033】には「いくつかの実施形態によれば、画像倍率を変化させることが、対象物から離れる方向にカメラを移動すること及びカメラのズームレンズの倍率を減少することの少なくとも1つを含む場合には、画像倍率の変化量は、画像倍率の減少である。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ したがって、本願発明11の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (12)本願発明12 ア 「開始コマンドを検出することをさらに含む」との記載事項について 本願明細書の段落【0049】には「外科用顕微鏡1は、ユーザ33が発したコマンドをコントローラ13が受信できるようにするためのセンサ51をさらに含む。例えば、センサ51は、開始コマンド及び停止コマンドを入力するためにユーザ33が操作するスイッチを含み得る。その上、センサ51は、「開始」及び「停止」などの音声コマンドをコントローラ13が検出できるようにするためのマイクロホンを含み得る。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ 「前記画像倍率の前記決定された変化量だけ前記画像倍率を変化させることが、前記開始コマンドが検出された後にのみ実行される」との記載事項について 本願明細書の段落【0053】には「ユーザ33は、外科用顕微鏡によって認識される事前に定義された開始コマンドを発することによって、対象物103に対してカメラ9を位置決めするプロセスを開始することができる。」との記載があり、また、段落【0060】には「上記で示される実施形態では、ユーザは、頭部又は他の何らかの身体部分の動きを実行することによって、カメラの場所及び向き並びに外科用顕微鏡によって提供される倍率を制御することができる。本明細書では、3つのすべての動作に共通の開始及び停止コマンドを定義することも、個々の動作の別々の開始及び/又は停止コマンドを定義することも可能である。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 ウ したがって、本願発明12の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (13)本願発明13 ア 「停止コマンドを検出することをさらに含む」との記載事項について 本願明細書の段落【0049】には「外科用顕微鏡1は、ユーザ33が発したコマンドをコントローラ13が受信できるようにするためのセンサ51をさらに含む。例えば、センサ51は、開始コマンド及び停止コマンドを入力するためにユーザ33が操作するスイッチを含み得る。その上、センサ51は、「開始」及び「停止」などの音声コマンドをコントローラ13が検出できるようにするためのマイクロホンを含み得る。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ 「前記画像倍率の前記決定された変化量だけ前記画像倍率を変化させることが、前記停止コマンドが検出されるまでに限って実行される」との記載事項について 本願明細書の段落【0053】には「開始コマンドが受信され次第、外科用顕微鏡は、停止コマンドが検出されるまで、ユーザ33の頭部47の位置を追跡し、ユーザ33の頭部47の運動量を決定する。」との記載があり、また、段落【0060】には「上記で示される実施形態では、ユーザは、頭部又は他の何らかの身体部分の動きを実行することによって、カメラの場所及び向き並びに外科用顕微鏡によって提供される倍率を制御することができる。本明細書では、3つのすべての動作に共通の開始及び停止コマンドを定義することも、個々の動作の別々の開始及び/又は停止コマンドを定義することも可能である。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 ウ したがって、本願発明13の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (14)本願発明14 ア 「前記開始コマンドが、前記ユーザが発する音声コマンド、前記ユーザによって実行されるボタンの操作及び前記ユーザのジェスチャの少なくとも1つを含む」との記載事項について 本願明細書の段落【0049】には「外科用顕微鏡1は、ユーザ33が発したコマンドをコントローラ13が受信できるようにするためのセンサ51をさらに含む。例えば、センサ51は、開始コマンド及び停止コマンドを入力するためにユーザ33が操作するスイッチを含み得る。その上、センサ51は、「開始」及び「停止」などの音声コマンドをコントローラ13が検出できるようにするためのマイクロホンを含み得る。」との記載があり、また、段落【0036】には「実施形態によれば、開始コマンドは、ユーザが発する音声コマンド、ユーザによって実行されるボタンの操作及びユーザのジェスチャの少なくとも1つを含む。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ したがって、本願発明14の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (15)本願発明15 ア 「前記停止コマンドが、前記ユーザが発する音声コマンド、前記ユーザによって実行されるボタンの操作及び前記ユーザのジェスチャの少なくとも1つを含む」との記載事項について 本願明細書の段落【0049】には「外科用顕微鏡1は、ユーザ33が発したコマンドをコントローラ13が受信できるようにするためのセンサ51をさらに含む。例えば、センサ51は、開始コマンド及び停止コマンドを入力するためにユーザ33が操作するスイッチを含み得る。その上、センサ51は、「開始」及び「停止」などの音声コマンドをコントローラ13が検出できるようにするためのマイクロホンを含み得る。」との記載があり、また、段落【0037】には「実施形態によれば、停止コマンドは、ユーザが発する音声コマンド、ユーザによって実行されるボタンの操作及びユーザのジェスチャの少なくとも1つを含む。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ したがって、本願発明15の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (16)本願発明16 ア 「前記ユーザの前記身体部分が、前記ユーザの頭部、前記ユーザの胸部及び前記ユーザの肩部の少なくとも1つを含む」との記載事項について 本願明細書の段落【0047】には「外科用顕微鏡1は、顕微鏡本体3に対する、カメラ9の視野11に対する又は手術室内の他の何らかの適切な位置に対する身体部分(ユーザ33の頭部47など)の位置及び向きをコントローラが決定できるようにするためのセンサ45をさらに含む。」との記載があり、また、段落【0038】には「いくつかの実施形態によれば、ユーザの身体部分は、ユーザの頭部、ユーザの胸部及びユーザの肩部の少なくとも1つを含む。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ したがって、本願発明16の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (17)本願発明17 ア 「前記少なくとも1つのカメラが、ステレオカメラである」との記載事項について 本願明細書の段落【0046】には「2つのカメラ9によって記録される画像は、異なる角度から手術エリアを示す複数対のステレオ画像である。複数対のステレオ画像は、ユーザが頭部装着型ディスプレイ41を使用することによって観察することができ、その結果、ユーザ33は、手術エリアの三次元印象を感知することができる。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ したがって、本願発明17の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (18)本願発明18 ア 「前記少なくとも1つのカメラが、2つのカメラを含む」との記載事項について 本願明細書の段落【0046】には「2つのカメラ9によって記録される画像は、異なる角度から手術エリアを示す複数対のステレオ画像である。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ したがって、本願発明18の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (19)本願発明19 ア 「前記ディスプレイが、立体画像を表示するように構成されたディスプレイである」との記載事項について 本願明細書の段落【0046】には「同様に、フラットパネルディスプレイ39もまた、ステレオ画像を表示するように構成することができ、ユーザ33は、ユーザの左右の眼に送信される表示画像を選択する適切なメガネを着用することになる。例えば、メガネがユーザ33の左右の眼に光を交互に送信するアクティブシャッターメガネである一方で、フラットパネルディスプレイ39は、左右の眼に対する画像を交互に表示することができる。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ したがって、本願発明19の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (20)本願発明20 ア 「前記少なくとも1つのカメラの第1のカメラ及び第2のカメラによって記録された前記画像を処理することによって得られた前記画像を表示するスクリーン」との記載事項について 本願明細書の段落【0044】には「ディスプレイ上に表示される画像は、カメラ9によって記録された画像を処理することによって得られた画像であり得る。」との記載があり、また、本願明細書の段落【0046】には「2つのカメラ9によって記録される画像は、異なる角度から手術エリアを示す複数対のステレオ画像である。複数対のステレオ画像は、ユーザが頭部装着型ディスプレイ41を使用することによって観察することができ、その結果、ユーザ33は、手術エリアの三次元印象を感知することができる。同様に、フラットパネルディスプレイ39もまた、ステレオ画像を表示するように構成することができ、ユーザ33は、ユーザの左右の眼に送信される表示画像を選択する適切なメガネを着用することになる。例えば、メガネがユーザ33の左右の眼に光を交互に送信するアクティブシャッターメガネである一方で、フラットパネルディスプレイ39は、左右の眼に対する画像を交互に表示することができる。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 イ 「ユーザが着用可能な1組のメガネであって、前記第1のカメラによって記録された前記画像を処理することによって得られた、前記スクリーンに表示された前記画像を彼又は彼女の左の眼で見ること及び前記第2のカメラによって記録された前記画像を処理することによって得られた、前記スクリーンに表示された前記画像を彼又は彼女の右の眼で見ることを、前記ユーザが行えるようにするための1組のメガネ」との記載事項について 本願明細書の段落【0044】には「ディスプレイ上に表示される画像は、カメラ9によって記録された画像を処理することによって得られた画像であり得る。」との記載があり、また、本願明細書の段落【0046】には「同様に、フラットパネルディスプレイ39もまた、ステレオ画像を表示するように構成することができ、ユーザ33は、ユーザの左右の眼に送信される表示画像を選択する適切なメガネを着用することになる。例えば、メガネがユーザ33の左右の眼に光を交互に送信するアクティブシャッターメガネである一方で、フラットパネルディスプレイ39は、左右の眼に対する画像を交互に表示することができる。その上、フラットパネルディスプレイ39は、スクリーンの画素の異なる偏光状態を使用してユーザの左右の眼に対する画像を同時に表示することができ、ユーザ33は、対応する偏光メガネを保持する。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 ウ したがって、本願発明20の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 (21)本願発明21 ア 「前記少なくとも1つのカメラと、 前記少なくとも1つのカメラ用の支持体であって、対象物に対して前記少なくとも1つのカメラを位置決めするための少なくとも1つのアクチュエータを含む、支持体と、 前記少なくとも1つのカメラによって記録された画像を表示するように構成された前記ディスプレイと、」との記載事項について 上記(1)イに示したとおり、本願明細書に実質的に対応する記載がある。 イ 「外科用顕微鏡を使用して請求項1~20のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたコントローラ」との記載事項について 本願明細書の段落【0043】には「光学機器5は、外科用顕微鏡1のコントローラ13によって制御されるアクチュエータ(図1には図示せず)を操作することによって、顕微鏡本体からの焦点面11の距離を調整するように構成される。カメラ9によって記録されたカメラ9の視野の画像は、コントローラ13に送信される。カメラ9によって記録される画像における視野に位置する対象物の倍率は、コントローラによって、ズームレンズ7のアクチュエータ15を操作することによって調整することができる。」との記載があり、また、段落【0041】には「本発明の実施形態によれば、外科用顕微鏡は、上記で示される方法を実行するように構成されたコントローラを含む。」との記載があり、当該記載は、上記の記載事項と実質的に対応しているといえる。 ウ したがって、本願発明21の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているといえる。 2 小括 上記1で説示したとおり、本願発明1-21の各記載事項と、発明の詳細な説明の記載とは、実質的に対応しているから、本願発明1-21は、発明の詳細な説明に記載されたものである。 したがって、原査定を維持することはできない。 第5 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2024-004144

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