特許拒絶査定不服審判
2024-003452
ラチェット工具
- 審判番号
- 2024-003452
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2021-052976
- 請求日
- 2024年02月28日
- 審決日
- 2025年03月04日
- 公報発行日
- 2025年05月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社佐文工業所
- 【請求人代理人】弁理士法人牛木国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 本庄 亮太郎
- 審判官 大山 健
- 審判官 刈間 宏信
- 分類
- P18 .121-Z (B25B)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2021-52976「ラチェット工具」拒絶査定不服審判事件〔令和4年10月7日出願公開、特開2022-150395〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和3年(2021年)3月26日の出願であって、その主な手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 8月 4日付け:拒絶理由通知書
同年 9月20日 :意見書及び手続補正書の提出
同年11月28日付け:拒絶査定
令和6年 2月28日 :審判請求書と同時に手続補正書の提出
第2 令和6年2月28日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和6年2月28日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正の内容
(1)本件補正後の請求項1の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正前後での補正箇所を明らかにするために当審で付したものである。)
「先端工具を着脱可能なラチェット工具であって、
グリップと、
前記先端工具を着脱し、回転可能な軸体と、
前記軸体の回転方向を切り替える操作体と、
前記軸体の回転を制動する一対の制動部材と、を有し、
前記グリップには、前記操作体を取り付ける操作体取付部が設けられ、
前記制動部材には、前記軸体の被係合部に係合する係合部が形成され、
前記操作体には、前記制動部材を押圧する押圧部が形成され、
前記制動部材は、前記操作体取付部に形成された制動部材収容部に移動可能に収容され、
前記制動部材の表面と前記操作体取付部の表面に硬質被膜を有し、
前記制動部材は、圧縮コイルばねにより前記係合部が前記被係合部に係合する方向に付勢され、
前記圧縮コイルばねは、全長の半分以上の部分が前記制動部材に形成された有底凹状の収容部に収容されていることを特徴とするラチェット工具。」
(2)本件補正前の請求項1の記載
本件補正前の、令和5年9月20日に手続補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「先端工具を着脱可能なラチェット工具であって、
グリップと、
前記先端工具を着脱し、回転可能な軸体と、
前記軸体の回転方向を切り替える操作体と、
前記軸体の回転を制動する一対の制動部材と、を有し、
前記グリップには、前記操作体を取り付ける操作体取付部が設けられ、
前記制動部材には、前記軸体の被係合部に係合する係合部が形成され、
前記操作体には、前記制動部材を押圧する押圧部が形成され、
前記制動部材は、前記操作体取付部に形成された制動部材収容部に移動可能に収容され、
前記制動部材の表面と前記操作体取付部の表面に硬質被膜を有し、
前記制動部材は、第1の付勢手段により前記係合部が前記被係合部に係合する方向に付勢され、
前記第1の付勢手段は、前記制動部材に形成された有底凹状の収容部に収容されることを特徴とするラチェット工具。」
2 補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「第1の付勢手段」を、より具体的な「圧縮コイルばね」に限定し、さらに、「全長の半分以上の部分」が収容部に収容されることを限定するものであって、補正前の請求項1に係る発明と補正後の請求項1に係る発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、本件補正の目的は、特許法17条の2第5項2号に掲げる特許請求の範囲の減縮に該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。
(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。
(2)引用文献の記載及び引用発明
ア 引用文献1
(ア)引用文献1の記載
原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、米国特許出願公開第2006/0065077号明細書(以下「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある。(括弧内に当審での翻訳文を付記する。)
「[0001]This is a Division of application Ser. No. 10/789,576, filed Mar. 1, 2004, now U.S. Pat. No. ______ . This invention pertains to a ratchet screwdriver with an actuator cap and a method involving same. This screwdriver has a base assembly handle and pawls for selectively driving a gear which is in driving relationship with a driving member operable on a workpiece. An actuator cap is rotatably mounted on the base assembly for controlling the position of the pawls and thereby control the direction of drive of the gear.」
(これは、2004年3月1日に出願された米国特許出願第10/789,576号、現在米国特許第_____号の分割出願である。本発明は、アクチュエータキャップとラチェットドライバー及びそれを含む方法に関する。このドライバーは、ベース組立体、ワークピース上で動作可能な駆動部材と駆動関係にあるギアを選択的に駆動するための爪を有している。アクチュエータキャップは、爪の位置を制御することによって、歯車の駆動方向を制御するためのベースアセンブリ上に回転可能に取り付けられている。)
「[0039]FIG. 1 shows the driver which incorporates this invention, and there is shown a screwdriver 10 having an elongated housing in the form of a handle 11 seen in FIGS. 1 and 2. FIG. 2 shows the screwdriver with the handle 11 and a cap 12, which serves as a pawl positioner, and the internal parts, all parts are oriented along the longitudinal axis A. There is a cylindrical gear member 13 which is snugly assembled with the handle 11 to be rotatable therein and it has gear teeth 14.」
(図1は、本発明を組み込んだドライバーを示しており、図1及び図2に示されているハンドル11の形状をした細長いハウジングを有するドライバー10が示されている。図2は、ハンドル11と、爪位置決め装置として機能するキャップ12と、内部部品とを備えたドライバーを示しており、すべての部品は縦軸Aに沿って配置されている。円筒状のギア部材13は、ハンドル11とぴったりと組み合わされて回転可能であり、ギア歯14を有している。)
「[0040]As shown in FIGS. 6 and 7, a bit B, such as a conventional screwdriver bit, can be inserted into the member 13 to rotate therewith by having a square mating drive therewith and there can be a ball detent D to hold the bit B. Or there can be an unshown arrangement for engaging a screw, nut, bolt, or the like, to rotationally drive that work piece, as usual, with an unshown adapter.」
(図6及び図7に示すように、従来のドライバービットなどのビットBを、四角い嵌合ドライブを備えることによって部材13に挿入して一緒に回転させることが可能であり、ビットBを保持するためのボール移動止めDを備えることもできる。または、図示されていないアダプタを使用して、通常どおり、ネジ、ナット、ボルトなどを係合させてそのワークピースを回転駆動するための図示されていない配置を備えることもできる。)
「[0042]Sheet one of the drawings shows that the handle 11 supports a cylindrically shaped insert 26 which is suitable affixed with the handle 11, such as by being pressed therein, and which has two specially shaped pockets 27 and 28 for respective reception of the two pawls 16 and 17. FIG. 3 shows the shapes of the two pockets 27 and 28 which are in mirror image, and they are shown to be disposed substantially to the under have of that end view of FIG. 3, that is, they are offset to that upper half. Insert 26 can be affixed to the handle 11 with screws 29 extending through insert 26 and into the handle 11. In this description and the claims, the insert 26 is included in the reference to the word handle.」
(1枚目の図面(当審注:図1~5をまとめて記載した図面)は、ハンドル11が円筒形のインサート26を支持していることを示している。このインサート26は、ハンドル11に押し込まれるなどして適切に固定され、2つの爪16及び17をそれぞれ収容するための2つの特別な形状のポケット27及び28を備えている。図3は、鏡像関係にある2つのポケット27及び28の形状を示しており、これらは、図3の端面図の下半分に実質的に配置されていることが示されており、つまり、ポケットは、上半分にオフセットされている。インサート26は、インサート26を貫通してハンドル11まで伸びるネジ29によってハンドル11に固定できる。この説明及び請求項では、インサート26は、ハンドルという語への参照に含まれている。)
「[0043]FIGS. 4 and 5 also show how the pawls 16 and 17 are assembled relative to the driver and the spring 18 is mounted on the post 23 and in contact with the pawls 16 and 17. The pawls 16 and 17 have teeth 31 which can drivingly engage the gear teeth 14, such as shown in FIGS. 5 and 20, and the spring 18 yieldingly urges the pawls into their respective gear teeth engaged positions.」
(図4及び図5は、爪16及び17が駆動装置に対してどのように組み立てられ、ばね18がポスト23に取り付けられ、爪16及び17と接触しているかを示している。爪16及び17には、図5及び図20に示すように、ギア歯14に駆動的に噛み合うことができる歯31があり、ばね18は、爪をそれぞれのギア歯の噛み合い位置に柔軟に押し付ける。)
「[0044]The spring 18 has two angled ends 32 which are received in slots 33 in each of the pawls 16 and 17, as seen in FIGS. 2, 5 and 7. The spring 18 is centrally coiled and presents extending ends 33 which are normally spring-urged away from each other and thereby urge radially outwardly on the pawls at their slots 33. The pawls 16 and 17 are pivotal into and out of tooth engagement with the gear teeth 14 under the urging of the spring 18 and another influence explained later herein. The pawls engage the gear teeth at the two respective locations designated 34 on the circumference of the gear teeth 14, as seen in FIGS. 12 and 20. It will also be seen that the pawls 16 and 17 extend along their axial length designation 36, in the direction of the axis A, substantially at the diameter of the gear teeth 14. Thus there is a substantial length of tooth contact between the gear teeth 14 and pawl teeth 31, and that length is substantially at the diameter of the tooth base circle of the gear teeth 14.」
(ばね18には2つの角度の付いた端部32があり、図2、図5及び図7に示すように、各爪16及び17のスロット33に受け入れられる。ばね18は中央で巻かれており、通常はバネによって互いに離れる方向に付勢される延長端部33(当審注:「extending ends 33(延長端部33)」の符号は、図2の記載からみて、「32」の誤記と認める。)を備えており、それによってスロット33で爪を半径方向外側に押す。爪16及び17は、ばね18の付勢力及び後述する別の力によって、ギア歯14との歯噛み合いを開始したり、終了したりするように枢動する。図12及び図20に示すように、爪は、ギア歯14の円周上の34で示される2つのそれぞれの位置でギア歯に噛み合う。また、爪16及び17は、軸方向の所定長さ36に沿って軸Aの方向に、実質的にギア歯14の直径で延びていることも分かる。したがって、ギア歯14と爪歯31との間には相当な歯接触長さがあり、その長さはギア歯14の歯底円の直径とほぼ同じである。」
「[0046]As viewed along the axis A, the tooth engagement locations 34 are at the respective 10/11 o'clock and 1/2 o'clock locations, as seen in FIG. 12. The pawl pockets 27 and 28, as best seen in FIGS. 3 and 22, are defined in part by arcuate walls 37 and 38, both of which face the locations 34. The pockets 27 and 28 also have arcuate walls 39, and there are walls 41 and 42 in the formation of the pockets 27 and 28. An imaginary respective straight line between a point on each wall 37 and 38 and to the location 34 is substantially tangential to the gear teeth 14. Each pawl is shown to have at least two teeth disposed on the location 34 and engaged with two or three gear teeth 14.」
(軸Aに沿って見ると、歯の噛み合い位置34は、図12に示すように、それぞれ10時/11時と1時/2時の位置にある。図3及び図22に最もよく示されているように、爪ポケット27及び28は、位置34に面する円弧状の壁37及び38によって部分的に定義されている。ポケット27及び28は、円弧状の壁39も有し、ポケット27及び28を形成する壁41及び42がある。各壁37及び38上の点と位置34との間の仮想直線は、ギア歯14に実質的に接線をなす。各爪は、位置34に配置され、2つ又は3つのギア歯14と噛み合う少なくとも2つの歯を備えていることが示されている。)
「[0049]For the ratcheting mode, assuming clockwise driving rotation as view in FIGS. 3 and 22, the user's hand applies torque onto the handle 11, and that torque is presented at the surfaces or walls 37 and 38 of the pawl pocket 27. In turn, that force is transferred to the pawl lobes 44 and 46 and through the pawl 16 and onto the gear teeth 14 for the desired clockwise rotation of the insert 13 and thus also to the bit B. Those two circumferential torque forces on lobes 44 and 46 tend to position the pawl 16 in firm tooth-engaged contact with the gear 14. Also, the insert arcuate wall 39 is available to preclude over-movement of the pawl 16 beyond firm tooth engagement. Among the three contacts, namely, the contacts at the lobes 44 and 46 and the tooth-engaged location at 34, the pawl 16 is firmly held in tooth engagement. The lobes 44 and 46 are respectively engaged with the walls 37 and 38 by having their convex surfaces in respective sliding contact with the concave surfaces 37 and 38. Also, the pawl convex surface at the lobe 47 can be in sliding contact with the insert concave surface 39. Then, with the tooth engaged location, that forms a triangle of force transmission and stability with the lobes 44 and 46.」
(ラチェットモードの場合、図3及び図22に示すように時計回りの駆動回転を想定すると、ユーザの手がハンドル11にトルクを加え、そのトルクが爪ポケット27の表面または壁37及び38に現れる。次に、その力は、爪の突出部44及び46に伝達され、爪16を介してギアの歯14に伝達され、インサート13が所望の時計回り方向に回転し、ビットBにも伝達される。突出部44及び46にかかる2つの円周方向のトルク力により、爪16がギア14としっかりと歯が噛み合った状態で配置される傾向がある。また、インサートの円弧壁39は、しっかりとした歯の噛み合いを超えて爪16が過度に動くのを防ぐために使用できる。3つの接触、すなわち突出部44及び46における接触と34における歯の噛み合い位置との間で、爪16は歯の噛み合い状態でしっかりと保持される。突出部44及び46は、その凸面が凹面37及び38とそれぞれ摺動接触することにより、それぞれ壁37及び38と係合する。また、突出部47の爪凸面は、インサート凹面39と摺動接触することができる。次に、歯が噛み合う位置で、突出部44と46とともに力の伝達と安定性の三角形を形成する。)
「[0051]The cap 12 is suitably limitedly or restrictively rotatably attached to the handle on the insert 26, and the car may be in any conventional attachment arrangement, such as the bayonet type shown where the flanges 51 interengage in the conventional manner to axially fix the cap relative to the handle but allow rotational movement of the cap to rotate slightly. Also conventionally, the cap 12 is releasably retained in any one of three rotated positions for determining the ratcheting and drive directions. Those positions are established by the post 23 which is yieldingly urged axially leftward in FIG. 1 by spring 52 to sequentially seat the post 23 into a selected one of the three holes 53 in the cap 12. That adjustment is simply a self-releasing over-ride arrangement so the cap can be rotated over the post 23 among the three positions.」
(キャップ12は、インサート26上のハンドルに適切に制限的または制約的に回転可能に取り付けられ、フランジ51が従来の方法で相互に係合してキャップをハンドルに対して軸方向に固定するが、キャップの回転運動がわずかに回転することを可能にする、図示のバヨネットタイプなどの従来の取り付け配置にすることができる。また、従来通り、キャップ12は、ラチェット方向および駆動方向を決定するために、3つの回転位置のいずれかに解放可能に保持される。これらの位置は、ポスト23がばね52によって図1の軸方向左側に柔軟に押し出され、キャップ12の3つの穴53のうちの選択された1つにポスト23が順番に収まることによって確立される。この調整は、単に自動リリースオーバーライド配置であり、キャップをポスト23上で3つの位置の間で回転させることができる。)
「[0053]In FIGS. 7-10, the cap 12 is shaped to present a bottom truncated pear-shaped web 56, and, in FIGS. 19-21, the cap presents a trapezoidal-shaped web 57. Those respective webs 56 and 57 extend radially inward from the cap rim 58, and that is formed by relieving the cap wall 59 of cap material, except for the webs 56 and 57. Thus there is the respective arcuate reliefs 45 along the walls 59. The web 56 extends under the arcuate lobe 47 with its respective ends 61 and 62. Likewise, the web 57 extends under the arcuate lobe 47 with it respective ends 63 and 64. Ends 61, 62, 63, and 64 are shown to present the largest width of the respective webs 56 and 57.」
(図7~図10では、キャップ12は、底部が切り取られた洋ナシ形のウェブ56を有するように形成されており、図19~図21では、キャップは台形のウェブ57を有する。これらの各ウェブ56及び57は、キャップリム58から半径方向内側に延びており、これは、ウェブ56及び57を除いて、キャップ壁59からキャップ材料を取り除くことによって形成される。したがって、壁59に沿ってそれぞれの弧状のレリーフ45が存在する。ウェブ56は、それぞれの端部61及び62とともに、弓形突出部47の下まで延びている。同様に、ウェブ57は、それぞれの端部63及び64とともに、弓形突出部47の下まで延びている。端部61、62、63及び64は、それぞれのウェブ56及び57の最大幅を表すように示されている。)
「[0054]The webs 56 and 57 extend radially and fully to the shown and centrally and axially extending openings in the handle 11 and in the caps 12 and 50. The extent is to extend to locations between the pawls 16 and 17 and the webs are therefore positioned to pivot the pawls out of engagement with the gear teeth 14 and to restrict rotation of the cap when the respective web rotates toward either pawl which is in the rotation path of the webs, as both pawls are. FIGS. 7 and 21 show the respective pivoting and thus disengagement of the pawl 17 relative to the gear 13.」
(ウェブ56及び57は、ハンドル11並びにキャップ12及び50の図示された中央及び軸方向に延びる開口部まで、放射状に完全に延びている。その範囲は、爪16と17の間の位置まで延びており、ウェブは、爪をギア歯14との係合から外すように回転し、それぞれのウェブが、両方の爪と同様にウェブの回転経路内にあるいずれかの爪に向かって回転するときに、キャップの回転を制限するように配置されている。図7及び図21は、それぞれ、ギア13に対する爪17の旋回及び係合解除を示している。」
Fig.1~5(図1~図5)
「
[図:0001422130000001.jpg]
」
Fig.6~9(図6~図9)
「
[図:0001422130000002.jpg]
」
Fig.19~22(図19~図22)
「
[図:0001422130000003.jpg]
」
(イ)引用文献1に記載された技術的事項
上記記載から、引用文献1には、次の技術的事項が記載されているものと認められる(なお、括弧内には、参照箇所を付した。)。
a 引用文献1には、ラチェットドライバー([0001])が開示されており、ラチェットドライバーは、ハンドル11、キャップ12、内部部品及び円筒状のギア部材13を備えている([0039]、図1)。
b ドライバービットなどのビットBは、ギア部材13に挿入して一緒に回転させることができ、ボール移動止めDにより保持され([0040]、図6)、ギア部材13はギア歯14を有している([0039]、図1)。
c ハンドル11には、インサート26が固定され(図1)、インサート26は、2つの爪16及び17をそれぞれ収容する2つのポケット27及び28を備えている([0042]、図3)。
d 爪16及び17には、ギア部材13のギア歯14と噛み合う歯31があり(図9)、爪16及び17は、ばね18により、ギア歯14と噛み合うように押し付けられる([0043]、図5、7)。
e ラチェットモードの場合、時計回りにハンドル11を回転すると想定すると、そのトルクはポケット27に伝わり、爪16を介してギア歯14に伝達され、ビットBにも伝達される([0049])。
f キャップ12は、インサート26に回転可能に取り付けられ([0051])、洋ナシ形のウェブ56を有するように形成されており([0053]、図8)、ウェブ56は、爪16又は17とギア歯14との係合(噛み合い)を外すように回転する([0054]、図7、図22)ところ、ウェブ56は、爪16又は17を押圧することでギア歯14との係合を外している。
g ウェブ56の回転は、キャップ12の回転により生じ、爪16又は17とギア歯14との係合を外すことは、円筒状のギア部材13の回転方向を切り替えることにほかならないから、キャップ12は、円筒状のギア部材13の回転方向を切り替えるものであるといえる。
h ばね18は、図7の記載からみて、いわゆる、ねじりばねといえる。また、ばね18の端部32は、爪16及び17のスロット33に受け入れられる([0044])ところ、図9の記載からみて、スロット33は、有底凹状の形状であるといえる。
(ウ)引用発明
上記(ア)及び(イ)から、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「ドライバービットなどのビットBをボール移動止めDにより保持するラチェットドライバーであって、
ハンドル11と、
前記ビットBをボール移動止めDにより保持し、回転可能な円筒状のギア部材13と、
前記ギア部材13の回転方向を切り替えるキャップ12と、
前記ギア部材13のギア歯14と噛み合う爪16及び17と、を有し、
前記ハンドル11には、前記キャップ12を取り付けるインサート26が設けられ、
前記爪16及び17には、前記ギア部材13のギア歯14と噛み合う歯31が形成され、
前記キャップ12には、前記爪16及び17を押圧するウェブ56が形成され、
前記爪16及び17は、前記インサート26に形成されたポケット27及び28に移動可能に収容され、
前記爪16及び17は、ねじりばね18により前記歯31が前記ギア歯14に噛み合う方向に付勢され、
前記ねじりばね18は、端部32が前記爪16及び17に形成された有底凹状のスロット33に収容されているラチェットドライバー。」
イ 引用文献2
(ア)引用文献2の記載
同じく原査定に引用され、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2003-225813号公報(以下「引用文献2」という。)には、次の記載がある。
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工具を挟持するチャック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】最近、チャック装置も軽量化の要求が強く、本体をアルミ等の軽合金で製作することが提案されている。尚、構造としては、本発明の第一実施例と同様である為、図1~図4を参照して説明する。」
「【0004】回動筒1を回動させることにより本体2の先端に設けられた孔2aに挿入される複数の爪3を拡縮摺動させ、該爪3により工具4を挟持するチャック装置であって、本体2には環状のラチェット歯5が設けられ、また回動筒1の内方にして本体2には前記爪3と螺合し前記回動筒1と共に回動する環状のナット体6が被嵌され、また前記ラチェット歯5の外方には該ラチェット歯5と係止する着脱自在な係止バネ体7が配設され、この係止バネ体7は前記ナット体6の回動に伴いラチェット歯5の周囲を回動する状態で設けられ、この係止バネ体7はナット体6に凹凸嵌合手段により取り付けられ、更にラチェット歯5と係止バネ体7が係止した状態及びラチェット歯5と該係止バネ体7との係止が解除した状態を保持する保持部が設けられた緩み防止機構付きのチャック装置である。」
「【0007】ところが、種々検討したところ、本体をアルミ等の軽合金で製作してもメッキ処理を施さないと、鋼製の係止バネ体とラチェット歯との反復継続的な係合により、ラチェット歯が磨耗し、緩み防止機構が働かなくなるという問題点を確認し、更に、本体の表面をコーティングした場合、本体の孔の内面にもコーティングが施され、これにより秀れた効果が奏されることも確認した。」
「【0023】本体2には、硬質にして摩擦係数の小さいコーティングが施されている。従って、後記のラチェット歯5,爪3が摺動する孔2aにもこのコーティングが施される。
【0024】このコーティングは、具体的には、硬質で潤滑性が良い「硬質アルマイト」、商品名「タフラム」(三菱マテリアル社製),商品名「ルブニック」(三菱マテリアル社製)等を使用する。尚、コーティング厚は2μm~60μmの範囲が望ましい。
【0025】このコーティングにより、本体2は傷つきにくく、また、ラチェット歯5の磨耗も防止され、更に、ラチェット歯5と係止バネ体7との係止及び係止解除も円滑に行なわれ、また、爪3の孔2a内での摺動も円滑に行なわれることになる。
【0026】尚、ナット体6及び爪3にも上記コーティングを施すと、該ナット体6の回動も円滑に行なわれることになる。」
図1
「
[図:0001422130000004.jpg]
」
図2
「
[図:0001422130000005.jpg]
」
図3
「
[図:0001422130000006.jpg]
」
(イ)引用文献2記載の技術的事項
上記記載から、引用文献2には、次の技術的事項(以下「引用文献2記載の技術的事項」という。)が記載されていると認められる。
「本体2の先端に設けられた孔2aに挿入される複数の爪3を拡縮摺動させて工具4を挟持するチャック装置において、爪3及び爪3が摺動する孔2aの内面に、硬質で摩擦係数の小さいコーティングを施すことで、爪3の孔2a内での摺動が円滑に行なわれること。」
ウ 引用文献3
(ア)引用文献3の記載
この審決で新たに引用する、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった実願平5-18538号(実開平6-71065号)のCD-ROM(以下「引用文献3」という。)には、次の記載がある。
「【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ラチェットレンチ、及びボルトとナットとを、あるいは二つのナットを同時に係合して締緩する締付工具に関するものである。」
「【0014】
ラチェット爪部材12は、図3に示すように左部と右部とに対をなして配設される二つからなり、左部のものは締付部材を締め付ける際に使用される締付用としてのものであり、右部のものは緩め用としてのものである。これら各々は、ラチェット爪16と、このラチェット爪16を係合部材11方向に付勢する爪付勢用コイルバネ17と、鋼球18とから構成されている。この鋼球18は、ラチェット爪16を所定方向に案内する案内部材としてのもので、鋼球18の先端の一部をカットすることによって形成した平滑面18aを有し、この平滑面18aに沿ってラチェット爪16が滑ることにより所定方向に案内する。そして、鋼球18の球状部がスパナ本体1aのラチェット爪配設部14に設けられた鋼球嵌合孔14aに回転自在に嵌め入れられることによって、係合部材11の歯部11bと鋼球18の平滑面18aとの間に一方向側にいくにつれ(図示の左側の鋼球18では右側にいくにつれ、右側の鋼球18では左側にいくにつれ)その間隔の狭くなる挾持部19が形成されている。」
図3
「
[図:0001422130000007.jpg]
」
(イ)引用文献3記載の技術的事項
引用文献3の図3には、「爪付勢用コイルバネ17」を収容する有底凹状の収容部が「ラチェット爪16」に形成されていることが図示されており、これらの記載及び図示からみて、引用文献3には、次の技術的事項(以下「引用文献3記載の技術的事項」という。)が記載されていると認められる。
「ラチェットレンチのラチェット爪16を係合部材11方向に付勢する爪付勢用コイルバネ17を、ラチェット爪16に形成された有底凹状の収容部に収容すること。」
エ 引用文献4
(ア)引用文献4の記載
この審決で新たに引用する、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった登録実用新案第3147234号公報(以下「引用文献4」という。)には、次の記載がある。
「【0001】
本考案は一種のラチェットスパナに係り、特に一種の3方向ラチェットスパナに関する。」
「【0011】
該二つの係止部品30はそれぞれスライド可能に本体10の第2収容部14内に設けられ、各係止部品30のラチェット20に対向する一側に歯22に対応する複数の歯31が設けられる。各係止部品30のラチェット20に向いた第1端に案内部32が設けられ、各係止部品30の第2端に位置制限部33が設けられる。図5も参照されたいが、孔351を具えた固定部品35が該第2収容室14の開口141に固定され、該第2収容部14を閉じる。二つの弾性体34はそれぞれ第2収容部14の二端に設けられ、それぞれが該二つの係止部品30の第2端の位置制限部33に弾性圧接し、該二つの弾性体34の別端はそれぞれ固定部品35の孔351及び第2収容部14の孔142内に設けられる。第1実施例中、該第2収容部14は略楕円形孔を呈し、該二つの係止部品30は略楕円形柱を呈する。」
図5
「
[図:0001422130000008.jpg]
」
(イ)引用文献4記載の技術的事項
引用文献4の図5の「弾性体34」がコイルバネであることは明らかであり、また、「弾性体34」を収容する有底凹状の収容部が「係止部品30」に形成されていることが図示されており、これらの記載及び図示からみて、引用文献4には、次の技術的事項(以下「引用文献4記載の技術的事項」という。)が記載されていると認められる。
「ラチェットスパナの係止部品30をラチェット20方向に付勢するコイルバネ状の弾性体34を、係止部品30に形成された有底凹状の収容部に収容すること。」
(3)対比
ア 本件補正発明と引用発明との対比
引用発明の「ドライバービットなどのビットB」が、本件補正発明の「先端工具」に相当することは明らかであり、以下同様に、「ボール移動止めDにより保持する」ことが「着脱可能な」ことに、「ラチェットドライバー」が「ラチェット工具」に、「ハンドル11」が「グリップ」に、「円筒状のギア部材13」が「軸体」に、「キャップ12」が「操作体」に、「ギア部材13のギア歯14と噛み合う」ことが「軸体の回転を制動する」ことに、「爪16及び17」が「一対の制動部材」に、「インサート26」が「操作体取付部」に、「ギア部材13のギア歯14」が「軸体の被係合部」に、「噛み合う歯31」が「係合する係合部」に、「爪16及び17を押圧するウェブ56」が「制動部材を押圧する押圧部」に、「ポケット27及び28」が「制動部材収容部」に、「スロット33」が「収容部」に、それぞれ相当する。
また、引用発明の「ねじりばね18」と、本件補正発明の「圧縮コイルばね」を対比すると、「付勢手段」という点で一致する。
また、引用発明の「前記ねじりばね18は、端部32が前記爪16及び17に形成された有底凹状のスロット33に収容されている」ことと、本件補正発明の「前記圧縮コイルばねは、全長の半分以上の部分が前記制動部材に形成された有底凹状の収容部に収容されている」ことを対比すると、「前記付勢手段は、前記制動部材に形成された有底凹状の収容部に収容されている」という点で一致する。
イ 一致点及び相違点
以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。
[一致点]
「先端工具を着脱可能なラチェット工具であって、
グリップと、
前記先端工具を着脱し、回転可能な軸体と、
前記軸体の回転方向を切り替える操作体と、
前記軸体の回転を制動する一対の制動部材と、を有し、
前記グリップには、前記操作体を取り付ける操作体取付部が設けられ、
前記制動部材には、前記軸体の被係合部に係合する係合部が形成され、
前記操作体には、前記制動部材を押圧する押圧部が形成され、
前記制動部材は、前記操作体取付部に形成された制動部材収容部に移動可能に収容され、
前記制動部材は、付勢手段により前記係合部が前記被係合部に係合する方向に付勢され、
前記付勢手段は、前記制動部材に形成された有底凹状の収容部に収容されているラチェット工具。」
[相違点1]
本件補正発明は、「前記制動部材の表面と前記操作体取付部の表面に硬質被膜を有」しているのに対して、引用発明は、「爪16及び17」の表面と、「インサート26」の表面に硬質皮膜を有しているのか不明な点。
[相違点2]
「付勢手段」について、本件補正発明は「圧縮コイルばね」であり、「全長の半分以上の部分」が収容部に収容されているのに対して、引用発明は「ねじりばね18」であり、「端部32」が収容部に収容されている点。
(4)相違点の判断
ア 相違点1について
(ア)引用文献1の[0049]には、「突出部44及び46は、その凸面が凹面37及び38とそれぞれ摺動接触することにより、それぞれ壁37及び38と係合する」との記載があるところ、「突出部44及び46」は、爪16及び17の突出部分であり、「凹面37及び38」は、インサート26のポケット27及び28を構成する壁の部分であるから、当該記載は、爪16及び17とインサート26が摺動接触することを示している。
(イ)これに対して、引用文献2記載の技術的事項(上記(2)イ(イ))には、工具の摺動部分(爪3及び爪3が摺動する孔2aの内面)に硬質で摩擦係数の小さいコーティングを施すことで、摺動が円滑に行われることが示されている。
(ウ)引用発明の爪16及び17とインサート26は、上記(ア)のとおり摺動接触するものであり、その摺動が円滑に行われることが望ましいのは明らかであるから、引用文献2記載の技術的事項を適用して、爪16及び17とインサート26が摺動接触する部分、すなわち、それぞれの表面に硬質で摩擦係数の小さいコーティングを施して、上記相違点1に係る構成とすることは、当業者が容易に想到できたものである。
イ 相違点2について
ラチェット工具の制動部材を付勢する付勢手段として、制動部材に形成された有底凹状の収容部に収容された圧縮コイルばねを用いることは、例えば、引用文献3記載の技術的事項(上記(2)ウ(イ))や、引用文献4記載の技術的事項(上記(2)エ(イ))に示すように、本願の出願前に周知の技術的事項である。
そして、引用発明のねじりばね18と、周知の技術的事項に係る圧縮コイルばねは、いずれも、制動部材の係合部を被係合部に係合する方向に付勢する点で機能が共通する。
また、圧縮コイルばねをどの程度、収容部に収容するかは、ばねの保持性、ばねの動作安定性、必要とされるばねの弾性力(ばねの変形量)等を考慮して、当業者が適宜選択し得る事項にすぎない。
したがって、引用発明のねじりばね18に替えて、機能が共通する周知の技術的事項に係る圧縮コイルばねを採用し、ばねの保持性、ばねの動作安定性、必要とされるばねの弾性力等を考慮して、その全長の半分以上の部分が収容部に収容されるようにして、相違点2に係る構成とすることは、当業者が容易に想到できたものである。
ウ 小括
以上のとおりであるから、本件補正発明は、引用発明、引用文献2記載の技術的事項、並びに、引用文献3記載の技術的事項及び引用文献4記載の技術的事項に示す周知の技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
3 本件補正についてのむすび
よって、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
令和6年2月28日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1~5に係る発明は、令和5年9月20日に手続補正された特許請求の範囲の請求項1~5に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2の[理由]1(2)に記載のとおりのものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1~5に係る発明は、その出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。
引用文献1:米国特許出願公開第2006/0065077号明細書
引用文献2:特開2003-225813号公報
3 引用文献
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1~2及びその記載事項は、前記第2の[理由]2(2)ア~イに記載したとおりである。
4 対比・判断
本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明の「圧縮コイルばね」を、より上位概念である「第1の付勢手段」とし、「全長の半分以上の部分」が収容部に収容されることに係る限定事項を削除したものであるところ、本願発明の「第1の付勢手段」が、引用発明の「ねじりばね18」を含むことは明らかである。
そして、本願発明と引用発明を対比すると、上記第2の[理由]2(3)イの一致点で一致し、相違点1のみで相違するところ、相違点1は上記第2の[理由]2(4)アのとおり、引用発明及び引用文献2記載の技術的事項に基づいて当業者が容易に想到することができたものであるから、本願発明は、引用発明及び引用文献2記載の技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2024-003452